終わってみれば、完勝だったこのゲーム


勝負の山は前半、試合の見所は最後の最後にありました。


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チーム状態は、どん底からジワッと抜けつつあるように見える我らがカープ。


チーム打率は依然リーグトップ


そして、チーム防御率はリーグ最下位を脱しました。


しかし、昨日、これまで悪いながらもローテを守ってきた床田が抹消。


森下、KJ、大瀬良に続き、4人目。


この非常事態に、MLBから”アンヒッタブル”マエケンを招集したい気分です。


でも、森下、KJは既にローテに復帰、大地もそろそろ戻って来るという朗報


今週に限っては、先発投手陣は床田を除いて、全員が好投しましたね。


九里と野村は71失点と8回無失点でHQS(ハイクオリティースタート)を達成


KJ62失点のQS、森下は球数100球のため、5回で降板しましたが、2失点と抑えました。


しかし、試合の勝敗となると、対ドラゴンズ9回戦の痛恨のドローから、東京ドームに乗り込んでなすすべなしの2連敗。


打線が1得点と3得点では、ピッチャー云々ではないゲームでした。


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連敗で迎えた今日


マツダでやられたスイープを、ここ東京ドームでもやられる訳には、どうしてもいかない。


こんなムードで迎えるゲームを勝ちきるために必要なことは・・・


先制点と先発ピッチャーの出来


今日は、それを、見事にやってのけました。


初回、2番菊池のヒットから、4番誠也の軽く振り抜いた先制ツーラン

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2試合連続、今週3本目のホームランは、第11


14本でトップ独走中の岡本の横を通過する誠也がニヤッと笑うと、岡本もニヤッと笑い返していました。


大事な遠藤の立ち上がり


エラーで足を引っ張る広輔・・・


しかし、2番坂本を5-4-3のダブルプレーに打ち取り、続く丸にヒットを許したものの、4番岡本を力のあるストレートで打ちとリました。

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上々の初回の攻防


20


さらに2回にビッグチャンス


坂倉の、あと15cmでホームランという左中間フェンス直撃のツーベースから、四球と、遠藤のバントへのFCで、ノーアウト満塁


ここで、1番龍馬が技ありのタイムリーで30

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しかし、ここからがいけません。


2番の菊池が2-0からの甘々のストレートを見逃し


積極的な攻めの姿勢があれば、スイング出来たはずですね。


状態は本当によくありません。


ここで、34番も凡退


先制ホームランの誠也も、ここでの1本が自分には課せられていると思っていたでしょう。


自分への怒りが、画面越しにこちらにも伝わってきました。


この拙攻の後は、守りが心配・・・


序盤の3点リードなんて、すぐ消し飛びますから。


その悪い予感は的中


大城のファウルフライをサード堂林がなんと落球・・・

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追い方が悪く、最後は難しい体勢でしたが、グラブに入れておきながらの落球はいただけない。


こんな時は・・・危ない・・・


って、カープファン全員が心配した通りの結果でしたね。


坂倉の要求からすると、完全なる逆球


浮いたストレートがバットが出やすい高さにいってしまい、ソロホームランを被弾


31


拙攻、ミス、失点と・・・


ダメなパターンが出てしまいました。


こんなことをしていては、先制して握った主導権を渡してしまうことになりかねません。


しかし、ここを遠藤がしっかり切り替えて、後続を断ち、リズムを崩さず最少失点。


とにかく、今日の遠藤はストレートの走りとコントロールがよかった。


そして、山となる場面は3回表のカープの攻撃


堂林のセンター前と、坂倉の右中間へのフェン直で、ワンアウト23塁。


今日はよくなかった桜井にもう少し投げさせて欲しい・・・と思ったら、やはり原監督は内容を見て、スパッといきます。


ピッチャー交代


左のスライダーピッチャーの大江・・・


今の広輔に打てる訳がない・・・


せめてバットが止まればいいのですが、手術明けの広輔は、恐らくまだ疲労に打ち勝つ体力がない状態なのだと思います。


シーズン序盤に復活を思わせた姿はもう見る影もなく、アウトローにスライダーを投げておけば三振してくれる状態。


当然、巨人ベンチの思惑は、田中三振、遠藤凡退での無失点、2点差キープってところでしょう


そして、いつものことながら、ベンチは無策。


広輔と相手ピッチャーとの分析など一切ない、失投期待の運天采配。


結果は、大方のファンの予想通りでした。


しかし、しかしですよ


ここで、いい意味で裏切ったのが、今日先発の遠藤淳志


カープファンは歓喜、巨人ベンチは計算外の、遠藤の2点タイムリーヒット

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これが、嬉しいプロ初打点となりました


2回に続き、3回も大チャンスを逃すとなると、このゲーム分からなかった。


遠藤が、自らの手で、勝利をグッと引き寄せた瞬間でした。


それも、バットでね


51


ここからの遠藤の快投がスタート


3回裏、4回裏、5回裏と3者凡退のパーフェクト


6回裏の遠藤、突然ストレートが高くなり、かなり危ない予感がしましたが、坂本へのラストボールからよくなりました。


ワンアウト1塁で、2番坂本を見事過ぎる見逃し三振

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そこから、ワイルドピッチで、ランナーが初めて二塁に進み、ジャイアンツのチャンステーマが流れましたが、


丸をしっかりレフトフライに抑えて、その打球を長野がしっかり摑み取りました


ゲームが決まったのは、7回表


ノーアウト12塁で、広輔がバントの時、ネクストにはピレラ。


おいおい、フェイクやんね。


どんな場面になっても続投しかないケース。


ふー、よかった、遠藤が打席に立ちました。


ランナーが帰れないサードゴロに倒れた後、龍馬が見事な初球打ちの逆方向弾

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91となるスリーランで試合が決まりました。


ここのところの龍馬は振れています


今週234号と、誠也と同じ3本のホームラン


・・・・・


1番龍馬と4番誠也は固定


6回に貴重な中押しタイムリーを含むマルチヒットと、長野が振れてきているので、ピレラとの使い方を悩みます。


長野-ピレラ-松山からの2人を使う形しかなく、3人使いの選択肢がないですからね。


結局のところ問題は、田中と菊池


三好や上本や安部がもっとこの2人に追いつき追い越ししないとチームは上昇していかないでしょうね。


・・・・・


8回裏の遠藤


球数はここまで80球・・・この回を123球でいければ・・・


三好のサード上手い


ツーアウトとなり、9番松原。


誠也が、遠藤を助けようと、浅いライトフライにスライディングキャッチを試みて、結果はわずかに届かず、後逸のスリーベース


決して無理して突っ込む必要はないこの場面。
 

遠藤の球数から、アウトにしてやりかった思いが伝わります。


遠藤ここまで、91


こうして出来たツーアウト3塁のピンチでも、


遠藤はカウント3-0から立て直して、最後はボールゾーンに落ちるチェンジアップを投げきり、空振り三振

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99球・・・


これは・・・いけるか・・・


9回表、遠藤が普通に、いや、バッターボックスの一番遠いところに立ちました。


そして、9回裏、始めて登る先発での9回のマウンド


先頭の2番坂本にチェンジアップを上手くすくわれ、ソロホームラン。


92


なんてことないですが、気になるのは球数


103


3番丸の打席で、遠藤の完投を決めるようなビッグプレーが飛び出しました


7回裏からレフトの守備に入っていた野間


ワンボールからの2球目、丸が打ち上げたファウルフライを、レフト側のエキサイトシートに落ちながら見事キャッチしました

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これは、大きい


105球、ワンアウト。


4番岡本との勝負も見応えがありました。


先ほどのパーラと同じく、3-0


しかし、ここから歩かせることなく、ストレート、ストレートでフルカウント。


ファウル、ファウル、ファウルの後の9球目


ストレートで押し込み、ライトフライ

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この9回でも、ストレートに威力があり、岡本に15号を打たせませんでした。


114球、ツーアウト


あと一人です。


最後、ボールが浮くことなく、しっかり低めに投げきって、4球でサード三好へのフライでゲームセット


92


カープ、負けられないゲームで勝ちました。


遠藤淳志


高卒三年目


21歳でのプロ初完投勝利です


これで、今週のHQS3人目


カープの先発投手陣に厚みが出てきましたね。


9118球、被安打5、奪三振5、失点2、そして無四球


プロ初の完投を無四球で飾ったのは本当にお見事


これだけ負けていても、日曜日にあまり負けないのは助かります(笑)


連勝しないカープは勝っても借金6


5位と6位を繰り返している状態です。


やはり、問題点はリリーフ陣の整備に絞られますね。


先発が炎上したり、打線が無援護なゲームはどうしてもある。


でも、リリーフが打たれて負けるゲームを出来るだけ少なくしたい。


逆転のカープと言われたころ非常に多かった逆転勝ちはわずかに5試合。


逆転負けのゲームは10試合と倍


逆転勝ちも、逆転負けも、どちらもリリーフ次第。


負けではなかったですが、最近では、KJの今季初勝利を消した菊池保則のリリーフ失敗はチームにとって本当に痛かった。


KJが乗ってこないと、連勝はないですからね。


もしもはおかしいですが、リリーフがよければ、今週42敗(実際は231分)・・・


きっと、毎週42敗でいけますよ。


打線は二遊間は良くない。


2人とも、ワンアウト3塁で、何も出来ない場面が多すぎます。


でも、それ以外はとてもいいです。


特にカープはキャッチャー陣も素晴らしい。


會澤のバッティングは良くなってきましたし、今日は坂倉が活躍


野村の時は磯村のリードもよかった。


4人体勢ですが、全員強打で、代打にも使えます


今日は、遠藤が完投したので、出番がなかったですが、中村奨成の初ヒット、早くみたいですね。


カープが勝つと、よく眠れそう。


8月に入ったとは言え、まだあと86試合


そして、4日からは地獄の9連戦です。


ホームで弱いカープが、本来のカープに戻るのは、案外この苦しい時かもしれないですよ

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