みどりの緑陰日記

香港で始めたプレイルームどんぐりから数えて28年、子ども達に絵本や児童書を手渡し続けてきました。保育士養成の場で仕事をしたこともありますが、今は図書館にかかわる仕事をしています。絵本や児童書のこと、文庫活動のことなどを綴っています♪

2011年02月

佐藤忠良展@世田谷美術館

2月26日(土)

春うららかな陽射しの中、twitter大人絵本会のお友達、かおるんさんとひまわりひまさんと、ご一緒に世田谷美術館での佐藤忠良展に行ってきました。

DSCN3374昨年末に大人絵本会で土方久功の『ぶたぶたくんのおかいもの』がお題に取り上げられた時に、土方さんの情報を集めていて、世田谷美術館での佐藤忠良展の情報をみつけ、「行きたいな〜」と呟いたところ、ぜひご一緒しましょう〜と、約2カ月近く前に予定が決まったのでした。

さて佐藤忠良さんというと、私は絵本『おおきなかぶ』『ゆきむすめ』を描いた画家で、実は彫刻家であるということは、福音館書店の松居直さんの著書や講演で知っていたのですが、実際に佐藤忠良さんの彫刻作品に出会うのは、今回が初めてでした。

おおきなかぶ―ロシア民話(こどものとも絵本)
おおきなかぶ―ロシア民話(こどものとも絵本)
ゆきむすめ (こどものとも絵本)
ゆきむすめ (こどものとも絵本)

まず最初のコーナーで心を奪われます。砧公園の冬枯れの庭を借景にして、サンルームに差し込む陽の光の中にたたずむ彫像たち。

特に、娘さんである佐藤オリエさんをモデルにした、《ボタン》、そして《冬の像(エスキース)》、そして札幌冬季オリンピックのために制作された《蝦夷鹿》は、見る者に対話を促すのです。そう、今回の佐藤忠良さんの作品を見て思ったのは、モデルになった人が、そのままそこに立ち会われたかのように、活き活きとして蘇ってくる、言いかえれば、まるで言葉を発しているかのように、見る者に迫ってくると感じたのでした。

それは、たとえば《ボタン》について佐藤さんが語っている言葉、「いつも自然から離れまいとする。自然はアカデミックになることを拒否して、私の好みだけに都合のいいようには絶対なってくれないからである。この仕事に永くかかってしまったのも、そのためで、下手すると借りものの様式性が強くなり、こういうポーズは、センチメンタルになり易いからであった。フードや手の持つ陰影が感傷を誘いすぎると、このシンメトリカルでむずかしい作品は台なしで、何度そうなりそうになったかしれない。」(「自作を語る」北海道新聞1983年3月―『ある造形家の足跡 佐藤忠良展図録より)というように、佐藤さんが作り込まないことによって、モデルの人の自然な息遣いが伝わってくるからではないかと、思いました。

次のコーナーは、顔・・・穢づくりと称される一連の作品群も、佐藤忠良さんがモデルになった人々の土着性や、生き様が感じられるように、社会というものを意識して作られた作品で、その人となりが伝わってくるようでした。「彫刻家の思索の運動というものは、彫刻家のこころのうちにもつ「社会のかたち」とどのように切り結ぶか―を持続的な意思としてもっていなくては駄目なのだ」(図録より)というとおり、《群馬の人》、《木曽》、《鋳物職》などは、モデルに対する佐藤さんの意思を感じるのでした。

1970年代の作品は、またガラッと雰囲気が変わって洗練された像が多くなっていると感じました。教え子チコをモデルとした、《帽子》の連作、《ジーパン》などは、魅力的です。sp00155_obj5

「帽子を、ただ冠ったようにはしないで、軽くのせたというか、出来得れば無重力状態にまでもっていきたかった。随分と苦心してみたが、それは所詮無理であった。シンメトリーなポーズは下手をすると、左右同形の鯛焼きのようになってしまうおそれがあるが、これは直立したものよりもジグザグの逃げがきく分だけ、形態の動かし方に面白さはあった。肩を少し落として帽子との空間を配慮したり、前のめりの帽子に対して爪先を軽く立ててみたり、腕の角度や手の組み方を考えてみたりして、私は具象でモビールをやってみているような気持ちであった。作者の言葉は往々にして申し訳になったり、ひけらかしになることがある。怖いのは瞬時にして作品に返ってくるからである。」(図録より)

「彫刻家はアトリエの窓を開いて社会の風通しをよくしておかないことには人体を習慣的に作りあげ、職業的惰性というやつが、作家の頭を停滞させてしまう結果になりかねない」(図録より)

その後のコーナーは、ご自身のお二人のお子さんの像や、お孫さん、朝倉摂さんのお子さんの像など。とくに私がいいな〜と思ったのは、孫のミナさんの顔の像。赤ちゃんの時の《スイス帽の未菜》、《ミナ1年生》、《三年生》《中学一年生・ミナ》。ミナさんの成長を見守る温かい祖父としての視線を感じる作品でした。ミナさんのスケッチもたくさん展示されていて、アトリエで無邪気に寝ている姿があるかと思えば、長じて少し不機嫌そうな顔をしているスケッチもあって、彼女の成長の軌跡が見えてきそうで、そこに忠良さんの愛情を感じとりました。

後半は、素描やスケッチ、そしていよいよ『ゆきむすめ』、『おおきなかぶ』の絵本の原画へ。忠良さんが彫刻家だったからこそ、あの絵が生まれたのだと、納得できるのでした。ゆきむすめの像が、動き出す・・・そして幼子として走り出す・・・それはまさに一連の佐藤さんのお子さんをモデルにした作品に感じたそのまま。

『おおきなかぶ』は、シベリア抑留時代に見ていたロシアの老人そのままの写実性で、ほんとうにかぶを引っ張っている・・・力を抜かずに引いている、押しているのではないという、動きへのこだわりで3回描き直したという作品の、なぜこの絵本が50年近くも子ども達の心を捉えてくるのか、合点がいくのでした。また全てのページが連続で展示されていると、絵本で見る以上に、絵が躍動的でした。

木 (こどものとも傑作集)
木 (こどものとも傑作集)
最後のコーナーは、「木」のスケッチと、佐藤忠良さんが関わった美術の教科書が展示されていました。

「人間への愛情とともに、佐藤の創作の根幹にあるものは自然観察である。絵画であれ彫刻であれ、また具象であれ抽象であれ、造形の手本は自然であり、表現者が自然を知る為には素描が重要であることを語ってきた。木々の素描は、自然観作のトレーニングであるばかりでなく、佐藤のライフワークである彫刻―人間像とも重なる表現ともいえるのではなかろうか。」(図録より)

教科書『子どもの美術』においては、美術教育が人間性・・・情緒と意思を養うものとして、作品の出来具合ではなく、対象をみつめ、我慢強く向き合うことの中で、それが育っていくのだということが書かれており、感銘を受けました。

「「芸術は人生の必要無駄」というのがこの彫刻家の持論であるが、声高に芸術至上主義を叫ぶわけではなく、平明な言葉で人間と美術、人生と美術の関係を語り聞かせるこの教科書は、美術教育史に残る仕事である。」(図録より)

会場を一回り1時間近くかけて回ったあとも、去りがたく、3人とも再度、気になる彫刻の所へそれぞれ戻ってしまったほど、見応えのある展覧会でした。

その後、美術館併設のレストラン「ル・ダルジャン」で、ランチをいただきました。私とひまさんが選んだのは、海の幸のクレープ包みDSCN3371

デザートは、薔薇の香りのクリームブリュレ。
ほんのり薔薇の香りがして、ピンク色の上品な味わいでした♪

帰りは、砧公園の中の梅園に立ち寄りました。春の陽射しの気持ちのよい午後でした。
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佐藤忠良展は3月6日まで・・・佐藤忠良さんのアトリエがある杉並区永福町の駅に「冬の像」が置かれることになったことを記念して、永福和泉地域センターにて、佐藤忠良さんの作品パネル展(作品の写真のパネル)が2月26日〜3月27日まで開催されるそうです。また宮城県立美術館には佐藤忠良記念館があります。見逃した方はぜひそちらへも♪(パネル展の案内は、広報すぎなみ2月21日号ページ10) 

「いま、子どもの本をつくる・届ける」第15期子どもの図書館講座第6回

2月25日(金)15:00〜@東京子ども図書館

全7回の「いま、子どもの本をつくる・届ける」連続講座もいよいよ終盤に近付いてきました。
6回目と7回目は、いよいよ「届ける」・・・売る側からの視点でのお話です。

今回の講師は、神戸・元町にある老舗書店、海文堂の児童書担当の田中智美さんでした。

海文堂は創業97年。画集書店として出発し、今の場所に移ってからは、総合書店として85年。二代、三代にわたって利用して下さるお客さんのいる書店とのこと。“何とか持ちこたえています”というのは、同じ元町商店街にあった書店が3店、相次いで閉店しているからだそうです。

児童書のコーナーは1階一番奥の23坪の広さ。1978年に店を改装した時から、その広さでベビーカーでゆったり回れるレイアウトになっているとのこと。

一般書店には珍しい広くゆったりした児童書コーナーが出来たのには、あるエピソードがあり、それは俳優の高島忠夫さんが神戸から家族で船旅に出る時に、長い旅程の間お子さんたち(今、俳優として大活躍中のお二人^^)に読ませたい本を探しに立ち寄られ、ざっと海文堂の児童書コーナーを見て「残念やね〜欲しいものがないわw」と立ち去られたことがあり、それで社長が児童書の品ぞろえも、いいものをきちんと揃えた書店にしなければと思ったそうです。

田中さんは、児童書、コミックス、教育書の担当。田中さんが心がけている点は以下の通り。

・年度末の今頃は、「39万円の予算枠で選書してください」という学校の司書教諭からの依頼が舞い込み、セットものでの納品ではなく、1冊ずつ選んでほしいという要望にこたえて選書するので、とても忙しいとのこと。『かいけつゾロリ』や『学校の怪談』といったシリーズものだけではなく、子ども達が面白い!って思ってくれるような本を手渡そうと、選書に心がけている。

・神戸で鴨の子文庫を主宰されている大月ルリ子さん(間崎ルリ子さんとして、児童サービス論の著作や、絵本・児童書の翻訳も手がけていらっしゃる)や、太子町図書館の司書さんなどが、長年の顧客としていらっしゃり、店に置く子どもの本の選定にも、アドバイスをいただいている。
一般コーナーでは、美顔ローラーやケーキ型が付属についてる雑誌が飛ぶように売れる現状に、子どもの本でも音の出る太鼓がついているような仕掛けのある本も入荷してしまうが、そういうものだけに流されて軸がずれないように、確固たる選書眼を維持したい。 

・子ども達の心に残る1冊を手渡したい。本以外に子どもを惹きつけるものがいっぱいある今の時代に、子ども達にはほんとうによい本と出会ってほしい。心に深い喜びを覚えてもらえるような棚作りを心がけている。

・レンスキー、マックロスキー、ガアグ、エッツなどの、地味だと思われてしまう絵本の持つ魅力を伝えていきたい。店頭で勧めると、もっと明るくてかわいい絵本を!といわれてしまうが、これらの本が子ども達の心を捉える理由をお話し、手にとっていただけた時はうれしい。そういうお子さんが、次はどれを選べばいいですか?と、何ヶ月かごとに選書を依頼してくださると、とても嬉しく思う。そういうお客様のリストを作り、以前おススメした本を考慮に入れ、次におススメする本を考えている。

・そうやって何年も通って来て下さるお客さまや、お子さんたちとの関係がを築き、お子さんたちの成長を見守ることができるのは、得難い経験。

・自分自身が子ども時代に出会った絵本『ちいさいおうち』『あおい目のねこ』に支えられてきた。そんな一生の支えとなるような絵本に出会ってほしいと願っている。
ちいさいおうち (大型絵本 (3))ちいさいおうち (大型絵本 (3))
著者:ばーじにあ・りー・ばーとん
岩波書店(1965-12-16)






あおい目のこねこ (世界傑作童話シリーズ)あおい目のこねこ (世界傑作童話シリーズ)
著者:エゴン・マチーセン
福音館書店(1965-04-01)






・そういう願いをもって、店頭に立っているが、現状は厳しい。付録のついた本、かわいいだけの本に手が伸びてしまう親を見ていると、本当によい本は大人の手がないと届かないので、まず大人たちに「よい本」について知ってほしいと願っている。

・学校図書館にも専任司書がいなくてボランティアが何とか支えている現状。学校図書館が荒れていると感じる。公立図書館も指定管理になっていて、そこの司書さんは児童書についての専門的知識が不足している(ドキッ!)信頼できる図書館員が現場から消えていることで、本を選ぶ力が育っていない。

・地道に子ども達によい本を手渡していきたいと願っている。

・詩の本にも、子ども達に手渡したいよいものがたくさんあるのに、子ども達に届いていない。ロングセラーの本も、装丁が地味だったりすると動きにくい。

・読み聞かせのボランティアさんたちにもわかってない人達が増えている。子どもにウケる本、その時どっと笑ってもらえる本を求めて、そういう本だけを選ぼうとする。子ども達の心の襞にじんわりしみ込んでいく絵本をじっくり読んでほしいと思うのだが、なかなか伝わらない。子どもの手ごたえを“笑いをとった”ということだけで、勘違いしているのではないか。

・自身も幼稚園で読み聞かせを続けている。『もりのなか』や『おおきなかぶ』『わたしとあそんで』『かばくん』などの地味な絵本が、子ども達の心を捉え動かすことを実感している。そんな本をこれからもじっくり売っていきたい。(店頭にはもちろんアンパンまんや、戦隊ものの本も仕方なく置いてあるそうですが・・・!)
もりのなか (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)
もりのなか (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)
おおきなかぶ―ロシア民話(こどものとも絵本)
おおきなかぶ―ロシア民話(こどものとも絵本)
わたしとあそんで (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)
わたしとあそんで (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)
かばくん (こどものとも絵本)
かばくん (こどものとも絵本)

田中さんのお話を伺って、大人の責任、親の責任を感じました。子ども、特に幼い子ども達は自分では本を選べない、読めない・・・そんな子ども達に本を手渡す大人の方々にまず知ってもらわなくちゃということ。

今、私がしている文庫活動や、指定管理官や業務委託館の司書さんたちに児童サービス論や児童文学、絵本論を研修で教える仕事は、それだけ重要なのだと、襟をただす気持ちになりました。

石井桃子さんがおっしゃっていた「本は一生の友だち。子ども時代に出会った本は、一生支えてくれる」という原点を忘れず、児童サービス担当司書さんたちを育てていきたいと、また想いを強くしました。

谷川俊太郎さんを質問攻めにしょう@クレヨンハウス

2月19日(土)16:00〜

クレヨンハウス 子どもの本の学校第20期 10回目のゲストは、谷川俊太郎さんでした。で、講演のテーマは「谷川俊太郎さんを質問攻めにしよう」でした。会場から次々に寄せられるどんな質問にも答えます!ということで、1時間半♪

谷川さんのお話を伺えるというので、当日券での入場者が私が記憶している中で一番多かったですね。(3期めからずっと受講している・・・シンガポール在住中の5年間を除き・・・ つまりは13年×12回の中で!)会場の後ろにも横にもずらりと立ち見ができるほどでした。

Q.どうしようもないくらい落ち込んだ時はどうしますか?
A.どうしようもないことは、克服しようとせずに、諦めるね。諦めることって大事。人間って基本的に愚かな存在なんだよね。だから、どうしようもないってことを、どっかに納めて生きていくしかないんじゃない!

Q.寝る前に目を閉じて考えることって何ですか?
A.今日も一日、幸せだったなぁって思ってるね。今は眠れることが幸せで仕方がない。

Q.いつまで詩を作り続けますか?
A.詩を書ける間はずっと書き続けるつもり。武者小路実篤なんてさぁ、認知症になってからも書いてたじゃない。で、ちゃんと詩になってんだよね。だから自分も書ける間はずっと書く。

Q.どうして詩人になったのですか?
A.学生時代に友達に誘われたから。30代になって初めて、自分は詩を書くことで生きていくしかないと思った。それまではプロダクトデザインをやりたいと思っていた。

Q.毎日どんな風に過ごしていますか?
A.規則正しく生活してますね。年寄りの感じ^^

Q.詩はどんな風に書いていますか?
A.詩を書くときはパソコンの前に座ってスイッチを入れて、パソコンに向かって書いてます。

Q.いかに生きるべきだと思いますか?いのちとは、生きるとは、愛とはなんでしょう?
A.それは僕の詩の中に答えがあります。詩で答えています。

Q.心はどこにあると思いますか?
A.心は宇宙にあると思ってる。心にどっぷり浸かっている。生身のからだにことばが宿っている、ノンバーバル、言葉以前のことばっていうのかな。言語以前の存在を感じている。

Q.好きな人がしょんぼりしていたら、どうしますか?
A.そりゃ、抱きしめるしかないでしょう。そしてそばに居てあげる。

Q.電子書籍について、どう思いますか?
A.ぼくは電子媒体については肯定的だね。昔、ラジオ少年だったんだよね。だから電子媒体にはわくわくする。絵本を描く人にとっては、いいんじゃない?絵とともに音が出たり、いろんな試みができるはずで、でも電子ブックの絵本は限りなく遊びに近い。紙の絵本とはコンセプトが違うと思う。どんな絵本にするのか、そのコンセプトが大事!

Q.詩がひらめくのは、どんな時?
A.PCの前に座った時だね。あとは、朝目が覚めた時。

Q.谷川さんのいちばんお気に入りの詩は?
A.中江俊夫の詩「ラメント・悲歌」、阿川弘之の書いた詩もいい。

Q.谷川さんの感性、表現力はどうやって身についたのでしょう?
A.きっとこれは生まれつきのもの。感性も表現力も努力で身につくものではない。母親に100%愛されて育ったという確信があった。それがよかったのかも。どっちかというと、マザコンで生意気だった子ども時代。ひとり遊びが好きだったねぇ。

Q.品川区立三木小学校の校歌は谷川さんの作詞です。これまでどれくらい校歌を作詞しましたか?
A.今まで数えてないけれど、100校以上になると思うよ。校歌を作る為に、いろいろな学校を見に行ったけれど、先生と生徒の人間関係、垣間見るような感じ。

Q.スヌーピーの翻訳をしていますが、スヌーピーに出てくるキャラクターの中でどれが好きですか?
A.父親が大学の教授で、そんな縁でスヌーピーの翻訳した。一番好きなのは、ウッドストック。

Q.散歩は好きですか?
A.ここ5,6年前から散歩をするようになった。家のそばに善福寺川緑地があるから、気持ちがいい。ずっとマサイシューズ履いていたんだけど、最近はヨネックスの靴を履いている。

Q.茨木のり子さんと同人誌を作ってらっしゃったそうですが、茨木さんはどんな人でしたか?
A.ひぇ〜すふぉい美人って最初思った。すごくまじめな人で、崇高を求める気持ちを持っていた。亡くなった亭主へ捧げる詩なんて、すごくいい。

Q.一年の中でいつの季節が好き?
A.初夏が好き。5〜6月の若葉の季節が一番好きだね。

Q.生まれ変われるとしたら、何になりたい?
A.ヴィルスになってみたいね〜

Q.今3つだけ願いを叶えてあげますって言われたら、何をお願いしますか?
A.打ち出の小づちA,打ち出の小づちB,打ち出の小づちCをお願いする。

Q.一番好きな色は何色ですか?
A.黄味がかったグレー。昔乗っていたシボレー・ドュシボーの淡い青にも見えるグレーが好きだったね。

Q.今の一番の望みは何ですか?
A.元気に死ぬことかな^^それまでは詩を書いていたい。

途中で『もこもこもこ』を読んでくださいました!とにかく自由に楽しく、面白く読んでいいよって、テキスト通りに読まなくてもいいからね!まじめに読まないでねって笑っていらっしゃいました。真面目に読んでも、この本楽しくないからね!ですって^^

元永定正さんとは、1966年から67年にかけて中堅アーティストの研修で半年間NYに滞在した時に、同じアパートの上下に住み、その時に意気投合したのだそう。最初に元永さんの絵が出来て、それに谷川さんが言葉(オノマトペ)をつけたのだそうです。

もこもこもこ (ぽっぽライブラリ みるみる絵本)もこもこもこ (ぽっぽライブラリ みるみる絵本)
著者:谷川 俊太郎
文研出版(1977-04-25)







ほかにも、質問がいつくかあったのですが、全部書きとめられませんでした。でもどんな質問にも谷川さんがちゃんと答えてくださっていて、またちょっとはぐらかすところもあったりで、面白い1時間半でした 

国際子ども図書館見学会

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2月17日(木) 10:00〜

勤務先で、国際子ども図書館見学ツアーをしました。(報告が前後しちゃいましたが、ポプラ文庫の当日の午前中は仕事で、国際子ども図書館見学ツアーでした〜)

参加者は、受託図書館の児童サービス担当者たち36名でした。

まずはエントランスホールの建物模型の前で、建造物についての概要を説明していただきました。左の画像では中央から右手と、上部が切れている左部分 (つまりは右の画像)、そして前面に付き出ている形の入り口部分について説明がありました。中央から右側の部分は明治39年に建てられた帝国図書館だったところ。 左側は昭和4年に増築された部分、そして手前のガラスボックスの部分は安藤忠雄氏デザインの平成の建造物です。

このガラスボックス、何度 もこの図書館を訪れていたにも拘わらず、今回の見学ツアーで伺うまで気がつかなかったのですが、裏手にあるカフェに繋がる形で、上からみると丁度ガラス ボックスが建物を貫いて見えるという点。詳しい建物の変遷は、国際子ども図書館の施設紹介のページに、当時の写真とともに詳しく書かれています。→こちら

その後1階のおはなしの部屋へ。こちらは普段大人が入室できない部分です。おはなし会に参加する子ども達は基本的に4歳以上で親から離れておはなしの部屋に入ります。それとは別に、限定15組で小さな子どもたちのためのわらべうたの会が行われています。開催概要はこちら

また、普段は入室できない大人のために「大人のためのおはなし体験会」が開催されています。私も一度体験してみました。年に数回開催されています。ぜひ興味のある方は申し込んでみてもいいでしょう。

子どもの部屋、世界を知る部屋の案内では、どのようなコンセプトで本を収集し、配架しているか、その工夫について説明していただきました。

2 階の資料室の見学では第2資料室を見せていただきました。入口付近にあった「もじゃぺ、再び」というテーマ展示は圧巻!1844年に出版され たハインリヒ・ホフマンの『もじゃもじゃペーター』の復刻版と、それを発展させた本たち(女の子が主人公だったり、反もじゃもじゃペーターなど)、多言語 もじゃぺ(ドイツ以外で出版されたもの)、日本で出版されたもじゃぺ、もじゃぺ研究書、もじゃぺに影響されたと考えられる本(たとえばせなけいこ作『も じゃもじゃ』など)合わせて、46点が展示されていました。また展示架になかったもので、もじゃぺ研究の資料で古い年代のもの(100年以上前のものな ど)は資料請求すれば見ることができるとのこと。これだけの資料が1か所にまとまっているという点も、さすが国立の図書館ならではです。

3階の本のミュージアムは、ちょうど展示替えの時期で中に入ることができなくて残念でした。2月19日より『日本の子どもの文学』と題してロングランの展示会が始まります。第一期は8月21日まで。これから何度もゆっくり訪れてみたいと思いました♪

本のミュージアムの前のラウンジは、平成の増築で作られたところ。本のミュージアムの壁は、以前外壁だったところです。珍しい白い煉瓦が積み上げてあり、建物としての威容を感じる場所でもありました。

最後にメディアふれあいコーナーの説明をしていただきました。外部からもアクセスできる絵本ギャラリーの 説明など、国際子ども図書館が、広く子どもの本を研究する人たちへ情報を発信し、ネット経由でも資料にアクセスできるようにしていることなども改めて知る ことができました。その後の自由時間では、職員の方に展示のことや、資料収集について熱心に質問をしている各児童担当さんたちの姿もみられました。110217_111430.jpg

2階から3階へ上がったところの階段室の天井からぶら下がっている⇒のシャンデリアは明治39年に建物が建った当時のものだそうです。電燈の傘は動物の骨を砕いたものを混ぜ込んで作られているのだとか。

平成の増築の時に、シャンデリアそのものが電動で下へ降りてくるようにしたとのこと。それ以前は電球を取り換えるのも大変だったそうです。100年以上前に作られたシャンデリアだと思うと、なんだかその明りさえ優しく感じてしまうのは気のせいでしょうか^^

ひとりで、資料を求めて、あるいは講演会の参加のために何度も訪れている国際子ども図書館ですが、改めて建物のことや、児童サービス業務のことについて、職員の方の説明を聞くことができて有意義な時間となりました♪

L**E

2月19日 14:00〜

教文館ナルニア国でのブックトークの会に行ってきました。

中学生向けのブックトーク実演。テーマはずばり“L**E”

**には、一体なにが入るのかしら?という問いから始められたブックトーク。講師は草津市立南草津図書館の司書、二井治美さんでした。

最初に紹介されたのは
NHKまんが驚異の小宇宙・人体〈第1巻〉生命誕生/心臓・血管
NHK まんが 驚異の小宇宙・人体〈第1巻〉生命誕生/心臓・血管NHK まんが 驚異の小宇宙・人体〈第1巻〉生命誕生/心臓・血管
著者:ひきの 真二
小学館(2004-07)





いきなり、こう来ましたか!という感じ^^中学生ってまさに性のめざめの時期。受精、精子、卵子なんていうだけでドキドキしてしまいそうなのを逆手にとって、「君たち、3億分の1の確率で生まれてきたんだよ!すごいなぁ。奇跡やなぁ!」と大阪弁で言われたら、なんか納得しますよね。
この本、まんがですが、かなり詳細に、精緻に、受精へのしくみが描かれており、射精された3億もの精子が女性の身体の中を泳ぎ、過酷な環境をくぐり抜けて、たった1つの精子だけが卵子に辿りつき、受精をするという過程がドラマティックに、科学的に理解できるようになっています。
興味本位になりそうなところで、「君たちの生命って奇跡の連続で生まれてきたんやで」「3億って一口にいったかて、日本の人口がやく1億としたら、その3倍の人がいる中で、君に決めた!って言われるようなもの。宝くじなんかよりすごい。君のとなりにいる人も、後ろにいる人も、そうやって選ばれてきたんだよ。」と、生命の尊厳について考えさせる導入なのでした。

2冊目に紹介されたのは、「Beat Kids ビートキッズ機キ供
ビート・キッズ−Beat Kidsビート・キッズ−Beat Kids
著者:風野 潮
講談社(1998-07-17)






2冊目は、リアルな中学生の生活を描いたもの。吹奏楽部でドラムをたたく中学生エイジたちの織りなす青春劇。全編大阪弁で綴られていて、大阪の中学生にはよりウケる本なのでしょうね^^

3冊目はローズマリー・サトクリフの「王のしるし」
王のしるし(上) (岩波少年文庫)王のしるし(上) (岩波少年文庫)
著者:ローズマリ・サトクリフ
岩波書店(2010-01-16)






他人の人生を生きることになってしまったら?という問いから、紹介された本。サトクリフの重厚な物語。奴隷の剣闘士フィドルスが、王位を奪われて盲目にされた王マイダーの身代わりとして生きていくという物語。人に言われるままに事をなすのではなく自分の力で進むべき道を切り拓き、囚われの状態から脱却する人間の強さから、中学生に生きることを考えさせる1冊です。

さて、ここで質問!君たち、小さい時に憧れたヒーローは?
ウルトラマン?仮面ライダー?
さてさて、ほんとうにこの世界に彼らが存在していたとしたら、どうだったのだろう?という問いかけから、次に紹介されたのは「空想科学読本」のシリーズ。
空想科学読本〈1〉 (空想科学文庫)空想科学読本〈1〉 (空想科学文庫)
著者:柳田 理科雄
メディアファクトリー(2003-07)






この本の、いろいろな部分を引用しながら、空想の世界を科学的に考えることの面白さを説いている本。これなんか中学生でなくても夢中になって読みますよね!

次は「ユウキ 世界で8番目のたたかいに勝った男の物語」
ユウキ―世界で8番目のたたかいに勝った男の物語 (シリーズ・未来へのつばさ)ユウキ―世界で8番目のたたかいに勝った男の物語 (シリーズ・未来へのつばさ)
著者:岸川 悦子
ポプラ社(2005-12)





顔の骨が溶解してしまう難病に侵されてしまったユウキを、支える家族や仲間達。病気そのものは治らないものだけど、それに打ち克つことができるのは、仲間たちとの笑いの絶えない絆であることを描いたノンフィクション。死を避けることはできなかったけれど、生きる勇気を周囲に与えたユウキの生き様に、「生きる」意味を感じとってほしい1冊。

タンパク質の音楽 (ちくまプリマーブックス)タンパク質の音楽 (ちくまプリマーブックス)
著者:深川 洋一
筑摩書房(1999-09)







パンにベートーベンを聴かせると熟成が活発になる。その秘密はタンパク質にあった。オドロキの理論とは
牛にモーツァルトを聴かせると乳の出がよくなる。植物にクラシックを聴かせると成長が速まる。ヒトが音楽でリラックスできるのだから,音楽がほかの生物に何らかの効果をもたらすことがあっても不思議ではない。

なぜ音楽に,そんな力があるのか。その「なぜ」に答えてくれるカギを握っているのが「タンパク質」。生体内のタンパク質が音楽性を秘めているからだという。タンパク質と音楽──およそ無関係に見えるこの2つの間に,どんな秘密が隠されているのか。

フランスの物理学者ステルンナイメール博士は,量子力学と分子力学の成果をもとに新しい理論を展開,生体と音楽の間に潜む謎を解き明かした。研究の成果である「タンパク質の音楽」の効果を確かめるために,南西フランスの野菜畑でいくつもの実験を積み重ねた。その間,約20年。こうして生まれた「タンパク質の音楽」は,誰も足を踏み入れたことのない領域であり,私たちが世界を見るまったく新しい視点を与えてくれる可能性がある。 (ブックレビュー社)
(Copyright©2000 ブックレビュー社.All rights reserved.)
 


このあたり、睡魔と闘っていたので、本の紹介はAmazonのブックレビュー社の紹介文をコピペしました。
DNAを楽譜に書き換えることができるんだとか・・・ちょっとびっくり。蛋白質って人間の体を形作っている重要なもの。読んでみたいと思わせるブックトークでした。

そして最後は、佐野洋子さんの「100万回生きたねこ」の読み聞かせでした。
100万回生きたねこ (佐野洋子の絵本 (1))100万回生きたねこ (佐野洋子の絵本 (1))
著者:佐野 洋子
講談社(1977-10-19)






生きることLIVEと、人生にLIFEについて、考えさせた後に、愛LOVEについて考えさせる1冊の絵本。このブックトークを実際に中学生にした時に、「俺も最後には、こいつを大事にしたいと思える人に出会いたい」と、こっそり感想を告げてきた男子生徒がいたとか。

愛があってこそ、生命が育まれ、人の人生が始まる。多感な中学生にこんなブックトークをするなんて素敵。どこの中学生も最初は斜に構え、無関心な振りをしていながらも、どんどん惹き込まれていくことがわかるんだそうです。ぜひぜひ我が家の中学生にも、薦めてみたいなって思いました♪


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