みどりの緑陰日記

香港で始めたプレイルームどんぐりから数えて28年、子ども達に絵本や児童書を手渡し続けてきました。保育士養成の場で仕事をしたこともありますが、今は図書館にかかわる仕事をしています。絵本や児童書のこと、文庫活動のことなどを綴っています♪

2014年06月

「こども展」&「ゴー・ビトゥイーンズ展」へ

6月26日(金) 19:10〜 @六本木ヒルズ 森アーツギャラリーセンター &森美術館

20140626森美術館10仕事帰りに・・・29日までが会期の「こども展」に、滑り込みで行ってきました。なかなか行くチャンスがないまま、期日が迫って来ていて、今日行かなきゃと思い立ったのがお昼休みのこと。20時閉館なので、18時半に仕事を終えて、即退社すれば何とか19時過ぎに六本木に到着出来て、なんとか40分くらいは絵を見られる!と。

森アーツギャラリーセンターに到着したのが19時10分。閉館ぎりぎりまで見ることが出来ました。

「西欧諸国において子どもの肖像画が描かれるようになったのは意外に遅く、16世紀頃のことでした。それは、20140626森美術館それまでの子どもはまだひとりの人間としての権利を得ていなかったからです。」
「フランスでは18世紀半ばに、スイスの哲学者ジャン=ジャック・ルソー(1712-1778)が子どもの見方に革命をもたらしました。彼はその著作「エミール」を通して、新たな教育法を説いたのです。ルソーは、子どもたちを固有の人格を持った自立した存在と認め、親たちが子どもとのふれあいを密にするよう奨励しました。幼少期は人間の性格が形成される時期であるがゆえに、人生の中で注意を払うべき重要な段階であると考えられ始めたのです。」
(いずれも図録『こども展 名画にみるこどもと画家の絆』序章より p35 日本テレビ放送網)

20140626森美術館16この展覧会のポスターにもなっているアンリ・ルソーの「人形を抱く子ども」や、ルノワールが描く娘「ジャン・ルノワールの肖像」、友人ベルト・モリゾとウジェーヌ・マネの娘「ジュリー・マネの肖像、あるいは猫を抱く子ども」や、モーリス・ドニの「サクランボを持つノエルの肖像」ほか・・・名だたる画家たちが描く子どもたち。

そのどれもが、幸せな子ども像を描き出しています。どちらかというと、裕福な家庭のまさに「絵に描いたような」幸福な子どもたち。今にも額の中から飛び出してきそうなほど、生き生きと描かれており、子どもに向けた画家の優しい眼差しや愛情が溢れていました。ただ・・・時代背景に想いを馳せると、美しく着飾り、保護されている子どもたちの一方で、貧困層の子どもたちは割合的に多かったはずなのですが、その辺りは描かれず、その時代のほんとうの子ども像なのかしらん?と、思いながら観ていました。20140626森美術館15
(ベルナール・ブーテ・ド・モンヴェルの「ヌムールの寄宿舎」という絵では孤児たちを描いているのですが・・・それくらい。この画家はモーリス・ブーテ・ド・モンヴェルの息子なのだそう) 

それでも、描かれた子どもたちは200〜100年前、確実にそこに生きていて、こうして絵の中に息づきながら、今の私たちに語りかけてくれていました。会期中に観ることが出来てよかった♡

20140626森美術館11その後、22時までオープンしている森美術館へ。こちらでは「ゴー・ビトゥイーンズ展 こどもを通してみる世界」開催中。こちらは写真や映像を通して、子どもの現実と想像の世界を表現しています。特に移民として異なる文化の中に放り込まれたり、貧困や急速な社会の変化の中で翻弄されていく子どもたちの、それでもさまざまな境界を自由に行き来する姿が鋭く切り取られ、表現されていました。

子どもはこのように社会を見、このように感じ取っているんだ・・・と改めて認識されました。「大人よ、なめんじゃないぞ」と、逆に向こう側から突き放してくるようなエネルギーも感じました。そして「こども展」に描かれた裕福で幸せな子ども像とは対照的に、泥臭い中に強烈な生命の輝きも感じました。

そのどちらも「子ども」であり、その「子ども」は子どものままでいるのではなく、時間の流れの中で大人へと変化していくもの・・・この社会の在り方そのものなのではないかと感じたのでした。
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この展覧会の最終コーナーは「えほんとしょかん」になっていました。いろんなジャンルに分けて、絵本がたくさん。若い世代が一生懸命絵本を手にして読んでいる姿がとても微笑ましかったです♪20140626森美術館12


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六本木辺りは夕立もなく、夜景もとても綺麗でした。

話を聞くだけ・・・のデート♡

6月25日(水) 19:00〜 東大本郷キャンパス周辺

2日前の月曜日、長女からSOSメール。でも、その日は明大リバティアカデミーの受講中で、その呼びかけに答えてあげられず・・・
翌火曜日は長女に予定があり・・・ということで、水曜日の仕事終了後、一緒に食事をしてきました。

201406256私の仕事が18時半の退勤時間に終わってなくて、長女が研修先の有楽町から私の勤務先のある本郷三丁目まで来てくれることに。そこで東大本郷キャンパスを案内して・・・赤門→正門→安田講堂→三四郎池をまわって、東大医学部研究棟の13階にあるイタリアンレストラン、カポペリカーノへ。

ランチタイムは混みあうここも、夕方は空いていました。20140624
夕暮れ時に、真正面にスカイツリーが望めました。

4月に社会人になって約3か月。
研修期間がもうじき終わります。
ずっとアクセル全開で頑張ってきたのですが、ここにきて壁にぶつかったようでした。
我が家では祖父母も私たち両親も絶大な信頼を寄せるしっかり者の長女ですが、だからこそ頑張りすぎてしまうところがあるのです。

東大キャンパスを散歩しながら、また食事をしながら、いっぱい話を聞きました。
とにかくこういう時は聞くしか、手はありません。気が済むまで話をしたら、自分で自分の軌道修正ができるのですから・・・安心して聞いてくれるという存在が大事なんですよね。

201406253友達とも、同期とも、先輩とも違って、母親に聞いてほしいというのですから、余程だったのでしょう。

ワインを飲みながら、美味しい食事を摂りながら・・・そして窓に広がる美しい景色を見ながら、食事が終わる頃には笑顔が戻っていました。よかった♡

大学2年生の夏から一人暮らしをしている長女。しかもこの4月からは職場に近いところへお引越し。
完全自立した長女・・・こうして、たまにデートするのも、なかなかよいもの。

今は、話を聞く役だけれど、いつかは話を聞いてもらう日が来るかもしれないなぁ
20140625201406152
メインの鴨肉の赤ワイン煮、美味しかったんだけど、撮りそびれちゃった!
デザートは長女限定。

私は飲んでました。

ところで、一番上の夜景の写真・・・右手にネオンサインがどんどん変化するビルが見えていて、おしゃべりしながら長女も気になっていた模様。

上野公園の位置からして、秋葉原までは行かないけれど、たぶん御徒町辺りだよね・・・と地図を見ながらあたりをつけて、そこまで確かめにいくことに^^
 
東大病院の脇から鉄門を出て、無縁坂を下り、上野公園のへりをまわって上野広小路から御徒町駅方面へ・・・
御徒町の駅を越えて昭和通りに出て、秋葉原方面に移動しようと、交差点で振り返ると!
201406254201406255
ありました。HEIWA OLYMPICビル。なんとパチンコ業界のビルだったのでした。 

そのまま昭和通りを南下して、秋葉原まで。

ここで私は総武線、長女はTXに乗ります。

とにかく自然体で、そして笑顔で、彼女らしい社会人生活を送ってほしいと、母はただただ祈るばかり。
また話を聞いてほしくなったら連絡してね。
 

tupera tuperaさんの絵本 クレヨンハウス

6月21日(土) 16:00〜 @クレヨンハウス

子どもの本の学校第24期2回目のゲストはtupera tuperaさんでした。不思議なお名前ですが、お夫婦のユニット名です。

この日池袋で音楽座ミュージカルを見終えてのクレヨンハウスだったので、実際に会場に着いたのは16:30過ぎ。今回は、若手絵本作家として大活躍中のお二人ゆえ、 会場は立ち見が出るほど、後ろまで満杯でした。

公式サイトで確認すると、お二人は共に美大卒なんだけど夫の亀山さんは武蔵美、妻の中川さんは多摩美なんですね・・・遅れて行ったため、お二人の出会いだったり、ユニット名の由来は聞けなかったのですが、こんなインタビュー記事がありました。→HonyaClub

私が彼らの絵本で購入したのは
ぼうし とったら (PETIT POOKA)
tupera tupera
学研教育出版クレヨンハウス20140621
2012-07-03





さんかくサンタ
tupera tupera
絵本館
2011-10-25


最近の彼らの絵本のヒット作と言えばクレヨンハウス201406212
しろくまのパンツ
tupera tupera
ブロンズ新社
2012-09

パンダ銭湯
tupera tupera
絵本館
2013-08-15

いろいろバス
tupera tupera
大日本図書
2013-06

やさいさん (Petit pooka)
tupera tupera
学習研究社
2010-07-21


子どもたちにも大人気ですね^^とくに『しろくまのパンツ』の帯!これにはびっくりでした。

そのお二人が子ども時代に好きだった絵本について語ってくださったのですが、
亀山さんは、なんといっても加古里子さんの絵本だったそうです。
海 (かがくのほん)
加古 里子
福音館書店
1969-07-25

それから『しょうぼうじどうしゃじぷた』
中川さんのお気に入りは、五味太郎さんの絵本全部と^^、以下の本たち。
ふわふわしっぽと小さな金のくつ
デュ・ボウズ ヘイワード
PARCO出版
1993-08


図書館へ行くのが好きだったと伺って、嬉しくなりました。やはり優れた絵本作家さんのベースに子ども時代の本との出会いがあり、大きな影響を受けて、今の創作に繋がっていたんだなぁと、お話を伺いながら感じました。

今まさにお二人は、二人のお子さんの子育て真っ最中でもあり、NHK・Eテレ「ノージーひらめき工房」のアートディレクションをしていらっしゃるので、ますますこれからが楽しみ♪クレヨンハウス201406213
子育て経験や、絵の仕事、ワークショップを通して、これから発表される作品がどのように進化していくのでしょう。そんなことを感じたお話でした。
クレヨンハウス201406214


「泣かないで」音楽座ミュージカル

6月21日(土) 13:00〜 @池袋・東京芸術劇場泣かないで1

音楽座のミュージカル「泣かないで」を観て来ました。

原作は遠藤周作の『わたしが・棄てた・女


舞台美術は今年3月に亡くなられた朝倉摂さん。朝倉摂さんは絵本の絵もいくつか描いていらっしゃいます。

舞台装置はシンプルなのに、同じセットで街にもなり、駅にもなり、病院にもなり・・・作品の世界を深く伝えてくれる洗練されたものでした。それだけでも今回は「うるうる」ポイント高い!

物語は戦後すぐの混乱期。鬱屈したエネルギーを文通欄で出会った凡庸な娘を弄ぶことで果たした大学生・吉岡。その吉岡に棄てられたにもかかわらず、思い続ける森田ミツ。そのミツの過酷な運命・・・
文章で読むと、とても重い、しかし、そのような弱い存在として描かれる人間像に対する温かい眼差し。
そんな遠藤文学を、音楽座のミュージカルでは、過不足なく、心の襞に沁みわたるような音楽と歌とダンスで伝え泣かないで3てくれました。

この舞台は、1994年初演。その初演の舞台を遠藤周作さんご自身もご覧になって「こんな素晴らしい舞台を見せていただいてとても嬉しい」とおっしゃっていたと、パンフレットにありました。

遠藤作品の下敷きになっているキリスト教的な部分は、御殿場のサナトリウムのシーンで修道士や修道女を登場されることで描かれていますが、それ以上に献身的なミツの姿に、それが結集されていました。舞台そのものは、そういう部分はさらりとしているのですが、見終わった後にずっしりと、心に伝わってきました。

またこの作品では、当時のハンセン病患者が置かれていた立場も伝えてくれました。

『神谷美恵子 ハンセン病と歩んだ命の道程』を思い出し、長い間差別に苦しんできた患者の方々が、それでも人間らしく尊厳を失わないで生きて来られた、その苦悩が、ミュージカルとともに思い出され、涙が止まりませんでした。音楽座が、これをミュージカルにしてくれていることにも、感動しました。会場にはたくさんの若い世代の方が・・・きっと心にたくさんのことを受け取ったことと思います。

安曇野ちひろ美術館へ

6月15日(日)

Sさんと無事に松本駅で合流、13時11分発の信濃松川行で、信濃松川に到着したのが12時52分。
20140615大糸線420140615大糸線3大糸線の中から見えるアルプスの山々・・・

→大糸線、単線であるとともに、駅では自分でボタンを押して開けるのです。みんなびっくり♪
ただし信濃松川駅では押そうと構えていたものの、乗降客が多いためが全部のドアが開きました^^

20140615信濃松川駅信濃松川に到着後、まずは信濃松川駅で帰りの切符を各自購入します。というのも福岡から来ているRさん、松本を16時台に出ても帰宅は日付変わることになるからです。

東京組も松本16時半発のあずさ臨時号で帰りたいということで、信濃松川発が15:40発ということもわかりました。ということは、ちひろ美術館は往復の時間を入れても2時間強。

20140615安曇野ちひろ220140615安曇野ちひろ320140615安曇野ちひろ4






信濃松川駅でタクシーで安曇野ちひろ美術館へ向かい、そのドライバーさんにお迎えも依頼しました。15:40に間に合わせるには、美術館お迎えが15:20。
帰りの切符の手配をして、タクシーで美術館に到着が13;10過ぎ。2時間強の間、それぞれ自由に美術館内を巡って15:00に入り口ロビーで集合することにしました。

20140615安曇野ちひろ10Rさん以外は、まずはカフェへ・・・20140615安曇野ちひろ5
私とくまこちゃんは、我慢できずにビールを♡だって暑いくらいのお天気なんだもん!

信州名物おやきと信州ナチュラルビール^^風も心地よく最高の気分です。

安曇野ちひろ美術館は、シンガポール在住中の2002年に塩尻に住んでいた兄が滑膜肉腫で56歳という短い生涯を終え、葬儀に駆けつけた時に最初に寄りました。実はその時、両親は姪の結婚式に塩尻に来ていたのですが、なんとその姪の花嫁姿を見た数時間後に兄は天国へ帰っていったのでした。その知らせにすぐに飛んで帰ったのですが、葬儀まで2日、待たなくてはならず、傷心の両親を連れてドライブしたのが最初でした。20140615安曇野ちひろ6
次に行ったのは2004年。シンガポールから帰国してすぐに義母のがん再発がわかり、東京から大阪へ毎週介護に通う生活の中、秋に小康状態の義母を、義父がなんとか毎年二人で通った信州に行きたい、もう一度信州の山を見上げたい、義母の大好きな安曇野ちひろ美術館に行かせてやりたい・・・と願い、私たちもその願いをかなえるべく、レンタカーで寝台車を手配するなどして、義父母と一緒に訪れたのでした。義母はこの半年後に天国へ。最後の家族旅行となりました。
そんな思い出の多い安曇野ちひろ美術館へ、こうした絵本仲間と一緒に再訪で来て感激でした。
20140615安曇野ちひろ7上橋菜穂子さんが、今年アンデルセン書の作家賞を受賞して話題になりましたが、その時いっしょにアンデルセン賞画家賞を受賞したブラジルの絵本作家ホジェル・メロさんの原画展も行われていました。まだ日本に翻訳絵本が出版されていないメロさんの絵本を見ることが出来ました。
↑メロさんの立体的作品。

また絵本の歴史のコーナーでは、パピルスの巻物や、手書きの教会で教えに使われた本、日本の絵巻物から縮緬本など、絵本の歴史の源流となる資料が展示されており、その貴重な資料の豊富さに感嘆しました。

ちひろの絵は、自宅から自転車で10分の東京ちひろ美術館で見ることが出来ますが、こうした安曇野にだけある貴重な資料は、やっぱりここへ来なければ見れなかったのだと、嬉しくなりました。
20140615安曇野ちひろ820140615安曇野ちひろ9
ちひろの絵の前で記念撮影♡




15:20には安曇野ちひろ美術館を出て、信濃松川駅へ。
電車が来るまでの10分の間に名残惜しくてみんなでここでも記念撮影をしました。
20140615信濃松川駅320140615信濃松川駅8





20140615信濃松川駅7





20140615信濃松川駅4単線の大糸線。まさに「線路は続くよ、どこまでも」
まっすぐ伸びているのでした。20140615信濃松川駅2
大糸線を急行も走ってるのね。
思わず激写!


20140615大糸線720140615大糸線6
15:40発の大糸線で出発。

ところが・・・みんな疲れて居眠りしていました。
前日の朝から茅野へ入った先発隊は、昨日も岡谷や諏訪湖を巡って、疲れてたんだよね^^20140615大糸線5

のんびり電車に揺られながら松本へ。でもこの電車が遅れたために、あずさ発車まで3分もないという中で、東京へ帰る組は松本駅の大糸線乗り場からあずさ発着の乗り場までダッシュしました。なので福岡へ帰るRさんとゆっくり別れを惜しむ暇もないほどでした^^;
それでも、無事に16:30のあずさ号に乗車!(どうも大糸線が遅れたために、5分ほどあずさ号、出発を遅らせてくれたようです)楽しい時間もあっという間でした。福岡からRさんが長野入り!の報に東京組は便乗したのでしたが、こうして絵本で繋がった仲間が一緒に過ごせてほんとうに楽しかったです♡
 
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