みどりの緑陰日記

香港で始めたプレイルームどんぐりから数えて28年、子ども達に絵本や児童書を手渡し続けてきました。保育士養成の場で仕事をしたこともありますが、今は図書館にかかわる仕事をしています。絵本や児童書のこと、文庫活動のことなどを綴っています♪

2019年09月

岩手へ・・・宮沢賢治を辿る旅(その3)+α

9月も残りわずかとなってきました。9月12日に岩手旅行2日目の記事を書いてから、はや2週間。

その間、いろんなことがあって、バタバタしていました。

仕事も、勤務先以外にこの秋、4か所から講演の依頼を受けていて、その打合せやら準備やら、順次進めています。

その中でも大きいのが、10月3日(木)に神保町ブックハウスカフェで行うトークイベントの準備。この日記の最後に告知画像載せますね^^


さて・・・澤口たまみさん、石澤由男さんとまわった宮澤賢治の足跡を辿る旅から早くも1か月。岩手の広い空を思い出しています。


8月25日(日) 岩手の旅最終日IMG_8029



24日の晩に泊まったのは湯田温泉郷、湯川温泉の奥まったところにある高繁旅館でした。





湯治のために長逗留する人のために、自炊施設が完備されていて、素泊まりだとすごくリーズナブルでした。


そして、その朝食は石澤さん手作りの稲庭うどんでした。
女性陣が、朝の温泉に入っている間に調理してくださっていて、朝からたっぷりいただきました美味しかった〜♪(画像、撮りそびれてます^^;)


朝食が済むと、片付けは石澤さんにお任せして、女性陣は昨夜の会場キッチン開のスタッフ、明子さんのお迎えで、出かけます。


北上までは、この日は電車で向かいます。なぜって、石澤さんの車に楽器のベースが載っているから。昨日は石澤さんのお弟子さんが運んでくれたので、私たちは一緒にドライブ出来たのです。
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北上駅にこの日のイベント会場の方(宮城県栗原市)がベースを預かりに来てくれるとのこと。


明子さんのお迎えで、北上鉄道ほっとゆだ駅へ向かう途中、明子さんが関わっていらっしゃる西和賀町文化創造館銀河ホールへ。
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ステージでは、たかりょんのワンマンショー(!)を急遽実施


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本格的な演劇用のホール。ここでは夏に学生向けの演劇合宿が行われているとのこと。

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銀河ホールの壁にもやっぱり宮澤賢治さん!









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ほっとゆだ駅で、地元の野菜ピクルスやらジャムやら、キッチン開のシェフが焼いたパンなどをお土産に買い込み、北上鉄道で北上を目指しました。

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車窓からは錦秋湖や和賀川に沿って美しい景色が広がっていました。





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夏休みの後半ということもあって、一両編成の電車は満員。外の景色を写真に撮ることは出来なかったけれど、ちゃんと心に刻み込みました。



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→ ほっとゆだ駅




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1時間ほど電車に揺られて、北上駅に到着。石澤さんも無事に楽器の受け渡しが終わって、ふたたび私たちも一緒にドライブです。この日は一関市にある「石と賢治のミュージアム」へ向かいます。

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地図で見る以上に距離がある・・・っていうか、岩手県だけで関東地方がすっぽり入ってしまうくらい広いわけで無理もないのですが、今一つ距離感がわかってなくて、あとでこんなに距離は知っているんだ!っていうのが、今回の旅の驚きでした。

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石と賢治のミュージアムは、賢治が晩年技師として働いていた東北採石工場の跡地のそばにありました。



賢治は「石っこ賢さん」と呼ばれるほどに鉱石に興味を持っていたんですって。



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この日は館長の菅原さんに館内をご案内していただきました。賢治とそして当時働いていた人たちの銅像の中に混じって写真撮影。

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ここで賢治が実際に仕事をしていると思うと、とても感慨深いものがありました。


ミュージアムを出て、一路くりこま高原駅へ向かいます。この日、私たちは東京へ、澤口さん、石澤さんは栗原市のイベント会場へ。3時過ぎにお別れしました。


素晴らしい3日間の岩手の旅。おふたりに心から感謝です。もう一度訪れたい岩手です。


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最後に・・・10月3日と13日のイベントの画像です♪

岩手へ・・・宮澤賢治の足跡を辿る旅(その2)

IMG_7787岩手の2日目


朝10時に宿の前に澤口さん、石澤さんがお迎えに!


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この日は、花巻方面へ南下していくのですが、まずは盛岡市黒川にある松本農園mi cafeへ。


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松本農園は、澤口さんの高校の同級生ご夫妻がなさっているりんご農家。到着したのは10時半前・・・オープンは11時から。



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そこで、cafeの前庭で、澤口さんによる自然観察会が始まりました。蝶やとんぼ、それ以外の小さな虫、木々や草花、木の実。ノシメトンボという赤とんぼの一種を知ったのも初めてでした。




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グリムの灰かぶりに出てくるハシバミの実も初めて見ました。

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澤口さん曰く、福音館書店の編集者さんたちと来ると、駐車場からカフェまで1時間かかるっておっしゃったけれど、それ、よくわかる。
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カフェでは、りんご農園で採れたりんごたっぷりのケーキをいただきました。美味しかった〜

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窓からは北上盆地をはさんで奥羽山脈、奥に岩手山が見えていました。IMG_8036








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のんびり、たっぷり、カフェで過ごした後は、花巻へ。紫波町を抜けて、花巻空港の近くの羅須地人協会へ。ここは1926年に宮沢賢治が、花巻農学校を退職した後に農民たちを集めて農業技術を講義したり、この家で妹トシも病に伏せて看病したりした家です。
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入り口横には有名な「下ノ畑二居リマス」という板書があります。

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賢治も晩年を過ごした家ですが、ここに最初からあったわけではなく、次に訪問する「雨ニモ負ケズ」詩碑のある場所から、1969年に今の場所に移築されました。



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当時は別に花巻農業高校の敷地ではなかったのですが、花巻農業高校が移転候補地にしたところにすでにこの建物が移築されていたという偶然だったんですって。惹き合っていたんですね〜




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羅須地人協会の後に、この建物がもともとあった場所、宮沢賢治詩碑へ移動。



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この詩碑の下には賢治の遺骨も納められているそうです。北上川西岸の河岸段丘の上に位置しています。そしてそこから下の畑が見下ろせました。IMG_7865






そこを出てからは一路、北上市を抜けて西和賀町へと車は南西へと国道107号線を西へと進路を取ります。ここはベーシストの石澤さんの生まれ故郷とのこと。


和賀川を遡っていくと、ダム湖の錦秋湖が見えてきます。かつて錦秋湖の下には湯田の町があったそうです。1953年に着工されて1964年に完成したこのダム湖はwikipediaによると、民家405戸、622世帯、3200人の生活の場が沈んだことになるらしい。渇水の時には、ダム湖の底から古い駅舎が見えるのだとも・・・故郷が沈んでいったことに想いを馳せながらその景色を見ていました。



石澤さんが、ちょっと買い物を〜と行って立ち寄ったところが湯本温泉にあるスーパーオセン。昭和な雰囲気の激安スーパーで、107号線を奥羽山脈を越えて秋田県側に行った横手市あたりからも買い出し客が絶えないという、不思議なスーパーでした。

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沿線でほとんど人影を見かけないのに、ここには老若男女、どこからこんなに?というくらいの人がたくさん。そしてほんとうに何もかも安いし、一束が大きい〜しかもBGMは軍艦マーチ!



わざわざここに立ち寄ったのは、この日泊まる予定の湯田温泉のお宿が自炊宿で、食材を買い込んでないと翌朝の食事が出来ないというわけ・・・

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この日16時から縄文の谷キッチン開での朗誦伴奏「祭りの晩」が始まるというのに・・・スーパーオセンを出たのが15時半過ぎ。ちょっとの距離が、東京に住んでるものとしては山手線内を横切るくらいの距離で、しかも錦秋湖を南岸へ渡ってからは山の中の細い一本道をどこまで行くの?この先、集落はあるの?ってくらい奥へ奥へ。到着したのが開始ギリギリの15時50分!


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キッチン開では、野趣あふれるシェフの創作料理をいただきながら澤口さんと石澤さんによる朗誦伴奏を楽しみました。美味しいお食事に、宮沢賢治「祭りの晩」、とても贅沢な時間でした。

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また、この日は私も宮沢賢治の『春と修羅』から「雲の信号」と「風景」を読ませていただきました。







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お食事もデザートまでいくと・・・




この日のスペシャル。キッチン開のシェフと、明子さんが朗誦伴奏・・・
そして、なんとなんとこの日は澤口さんのお誕生日

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お誕生日プレートも、すごくおしゃれでした♪




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食事をしていない澤口さん、石澤さんとお店のスタッフの方々と2次会をして、岩手の贅沢な長い長い一日が終わりました。
いや、そこからまた湯田温泉へ移動しましたが・・・



岩手へ・・・宮澤賢治の足跡を辿る旅へ(その1)

8月23日(金)
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強い雨の降る朝・・・10時過ぎのはやぶさに乗って北上しました。人生初の岩手県への旅です。




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今回の旅は、大宮から合流するたかりょんと一緒。たかりょんが旅の友(ビールともいう)を持ち込んでくれて、なんとちょうど術後1か月だったので、術前術後アルコール断ちしていたのを、ちょこっと解禁しました。



2時間ほどで、無事に盛岡に到着しました。これまで東北は仙台止まりしたが、仙台過ぎるとすぐでした。


駅には、ともだち書店やブックハウスカフェで、お聞きしている宮沢賢治朗誦伴奏のベーシスト石澤さんがお出迎えしてくださいました〜すご〜い


そうなんです。今回の旅は『新版 賢治 愛のうた』の著者澤口たまみさんと一緒に、昨年から組んで宮沢賢治が望んでいたという物語の朗読に即興で音楽の伴奏をつける、その朗誦伴奏でベースを弾いていらっしゃる石澤由男さんの企画で、3日間澤口たまみさん、石澤さんと行動を共にするという、すごく贅沢なツアーだったのです。

新版 宮澤賢治 愛のうた
澤口たまみ
夕書房
2018-04-24

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到着してすぐに盛岡駅前にある新渡戸稲造の銅像を見学に・・・東京女子大初代総長だった新渡戸さん、五千円札の方ですが、盛岡のご出身だったのですね。



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それから宮沢賢治の母校でもあり、澤口たまみさんの出身校でもある岩手大学農学部にある農業教育資料館へ。(公式サイト→こちら


(岩手大学大学院連合農学研究科は、なんと長女の母校、東京農工大学大学院農学研究科と関係が強いようです。大学院博士課程の共同獣医学科が2018年に発足しています)


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我が国最初の高等農林学校として1902年(M35年)に創立された盛岡高等農林学校の本館として1912年(T元年)に建てられた建物がそのまま保存されていました。

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宮沢賢治は1915年(T4年)に盛岡高等農林学校に入学し、1918年に卒業、その後も研究生として1920年まで在籍しているので、この建物は賢治も学生時代過ごした場所なんですね。





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中庭はポランの庭として整備されていました。






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資料館の見学のあと、盛岡冷麺を食べに連れて行ってもらいました。盛楼閣、ここは数ある盛岡冷麺の有名店の中でも一押しなんだそう・・・

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その後、いーはとーぶアベニューと呼ばれている材木町へ。駐車場も宮沢賢治に銀河鉄道!





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ここの通りにも、宮沢賢治像があります・・・手には小さなツェねずみが!ねずみを触ると願いが叶うという伝説もあるらしく、その辺りだけピカピカ光っていました♪





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今は宮沢賢治を辿る旅で欠かせない観光地になっている光原社。賢治の盛岡農林学校後輩が創業した出版社で、ここで「注文の多い料理店」を出版します。


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それにはいろいろ経緯があったようですが・・・賢治の死後、光原社は出版社ではなく南部鉄器や柳宗悦の民芸品、芹沢げ陲篥鑛志功の作品を扱うようになったとのこと。

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通りから中庭に入って、裏手の北上川まで、素敵な佇まいでした。



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中庭にある可否館にてハンドドリップの珈琲をいただいて、ほっと一息。






珈琲タイムのあとは、私とたかりょんとは一旦ホテルにチェックイン。夕方まで一休みしました。

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夜は盛岡の繁華街、大通りにあるJazz Barすぺいん倶楽部へ。



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19時から「宮澤賢治  愛の歌 百年の謎解き 朗誦伴奏 第五夜 風の又三郎」を聞きに・・・





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(第五夜とあるのは、すぺいん倶楽部での朗誦伴奏は、1月31日の「水仙月の四月」、2月25日「土神ときつね」、4月12日「氷と後光(習作)」、6月7日「オツベルと象」に続く5回目なんですね)


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「風の又三郎」を澤口たまみさんと千葉めかぶさんによる朗読で、2時間10分。その間、石澤さんは一度も休憩も補水もせず、ひたすらベースを弾き続けられたのにはびっくりでした。



こうして岩手一日目は終わりました。賢治に惹かれて、訪れた盛岡はどこもかしこにも賢治の気配がしていました。
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