pina097
いつもブログを見て頂きまして、ありがとうございます。

ようやくマイホームも住める環境が整い始めて引っ越し日が近づいて参りましたので、たまには役に立ちそうな記事を書こうと思い、本日は多くの不動産業者・大家から石を投げられそうな、賃貸物件からの退去時に知らないと損をする、敷金を全額に近い所まで返還してもらえる方法を大家目線で紹介します。

普段の記事とは毛色が異なり長いので、興味のない方は読み飛ばしてください(涙)


敷金と礼金の違い

まず、敷金とは入居する時に大家に預けている保証金の事で、賃貸契約を解約して問題が無ければ返してもらえるお金です。

部屋を借りる時に「敷金・礼金2ヵ月」と書いてあれば、家賃の2ヶ月分を保証金として大家に預ける事になります。

よく敷金と混同されがちな礼金とは、空き家が少なかった時代の風習で「部屋をかしてくれてありがとう」という謝礼金の事で、現在のように有り余る賃貸物件がある時代には違和感を感じる風習です。

また皆さまが渡した礼金を大家が受け取らず「部屋を仲介してくれてありがとう」と、大家が客付け会社に仲介料金とは別に渡していたりもします。

礼金は謝礼金なので返還される事はありませんが、大家の気持ちになれば1日でも早く部屋を借りてほしいので、礼金を無くしてもらったり、敷金・礼金2ヵ月を敷金4ヵ月にしてもらったりと交渉は可能です。

繰り返し言いますが礼金は何があっても返ってこないお金なので、礼金を0にできないのなら返還される可能性のある敷金に上乗せしてもらった方が、退去時にお得な気分となります。


敷金の返還に向けて入居時にする事

敷金を全額返還してもらう為には入居直後、又は内覧時の行動が第一歩となります。

まず全ての部屋を隅々まで確認をして、床・壁・天井に傷や汚れがないか確認をします。
もし気になる部分を見つけたら、写真を添付して不動産屋へメールをしておきましょう。この作業をしておかないと、後で最初から汚れていたと言っても証拠がないので敷金から修繕費を差し引かれる可能性があります。


入居中に心がけること

通常の住み方をしていて発生した問題は、多くの場合は修繕費用を入居者が負担する必要はありませんが、つい行ってしまいがちな入居者に修繕義務が発生するパターンを紹介します。
  1. 釘やビス、ネジを壁に打つ。
    壁掛け時計やポスターを貼りたいときは、押しピンを利用しましょう。
    それでも心配な場合は穴が目立ちにくいニンジャピンがおすすめです。

  2. 煙草を吸って壁紙を変色させる。
    換気扇の下で吸うか、近隣に迷惑にならないようであればバルコニーで吸いましょう。

  3. 掃除を怠って浴室にカビを発生させる。
    定期的な掃除を心がけましょう。

  4. 窓を開けっぱなしにした事で雨が入って、畳やフローリングの色が変わる。
    防犯のためにも窓は閉めましょう。

  5. キッチンの油汚れを放置する。
    使用後はススや油が付着しないように清掃しましょう。

  6. 天井に照明器具を増設する。
    あらかじめ設置されている照明器具用のコンセントにあった照明を使用しましょう。

上記の事柄は入居者が費用負担をする必要がありますが、知っていれば回避できる問題ですので覚えておきましょう。これらを守って通常使用していた場合、敷金の大部分は返還されます。

外部Link: Amazon - +d ニンジャピン 15ヶ入り


大家(賃貸人)に修繕義務が発生する事例

不動産仲介業者は基本的に物件を提供してくれる大家の味方なので、知らないといつの間にか大家負担で行われるべき修繕も、さも入居者が負担しなければならないように誘導されて、預けた敷金から引かれる場合があります。

下記は大家負担で修繕する必要のある事例です。

  • 家具の設置による床やカーペットのへこみ。

  • 日照りによる壁紙や畳、フローリングの変色。

  • フローリングのワックスがけ。

  • テレビ、冷蔵庫、エアコンによる電気焼け(黒ずみ汚れ)。

  • ポスターや絵画を貼った事による壁紙の跡。

  • エアコン設置のビス穴。

  • 壁の画鋲穴。

  • 破損していない網戸の張替え。

  • 自然発生した網入りガラスの亀裂。

  • 鍵の交換(破損・紛失は入居者負担)

  • キッチン、トイレの消毒。

  • 設備の故障(キッチン、浴槽、配管など)

  • 業者によるハウスクリーニング

これまで紹介したように部屋に何か問題があった時には、大家が負担する場合と入居者が負担して修繕する場合があります。

知らなければ本来大家が負担するべき箇所を入居者が負担しているという事は往々にしてありますので、決して不動産屋が言っているからと妄信せず納得できなければ交渉をしてください。


過失により修繕義務が発生した場合

煙草は駄目だけど葉巻なら良いと思ってたら結局壁紙にヤニや臭いが付いた(涙)
ベッドで飛び跳ねたら床に傷がついた(涙)
インターホンを連打していたらボタンが取れた(涙)
思わぬ大物が勢いよく飛び出して便器を破壊した(驚)

入居中には色々な理由で修繕義務が発生する場合もあります。しかしそんな場合でも経年劣化を考慮すれば、入居者は全額を負担する必要はありません。

また不注意で傷をつけてしまっても、最低限必要な施工単位での修繕となります。

経年劣化とは
物は時間の経過で価値が減少するという考え方で、過失により交換・修繕が必要になった場合でも、耐用年数を考慮し価値の減少分は負担する必要はありません。

外部Link:国税庁 - 耐用年数表


契約時のハウスクリーニング特約について

賃貸契約を行う時に契約書を交わしますが、小さな文字で特約として「賃貸人(入居者)がハウスクリーニング費用を負担する。」と記載されている事が多いです。

きちんと説明をする不動産屋もいますが、残念ながら中には説明をせず退去時に請求をする不動産屋もいるのが現状です。

しかし特約に記載されていても通常使用をして普段から清掃を行っている場合は、次の入居者を確保するために行うハウスクリーニングの費用負担は大家にありますので、入居者が負担する必要はありません。その他の特約も一方的に借主に不利な契約は無効となる場合もあります。


しかし大家からすれば身銭を切りたくないため、ハウスクリーニング費用を何とか負担してもらおうと、不動産屋を通して言ってきます。

交渉が長引くのが面倒だと思う場合の妥協ラインとして、家賃の半額を目安にすれば話がまとまりやすいと思います。


不動産屋が納得しない場合の最終手段

中には減額交渉に応じない不動産屋・大家もいるかもしれません。そんな時は最終手段として少額訴訟を利用します。

少額訴訟とは
1回の期日で審理を終えて判決をすることを原則とする特別な訴訟手続です。 60万円以下の金銭の支払を求める場合に限り利用することができます。

交渉が難航した場合でも実際に少額訴訟を行う必要はありません。「減額しないなら少額訴訟するぞ」とチラつかせるのが大切です。

口頭で伝えてもよいですし内容証明を自作して、契約書に記載されている大家の住所に送る方法もあります。弁護士にお願いしないと内容証明を送れないと思っている方もいるかもしれませんが、慣れれば短時間で簡単に自分で作成できますので難しく考える必要はありません。※裁判所内の郵便局から送れば多少相手に与えるプレッシャーが増すかもしれません。

大家の立場で少額訴訟をチラつかせられると、「なんて面倒な入居者なんだ・・・」と敷金の返還交渉で訴訟に発展する前に、譲歩した落としどころを探るようになります。


これでも減額が行われないようであれば、諦めるか実際に少額訴訟の手続きへと移行する事になります。


最後に、敷金の返還は国土交通省住宅局が「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を作成していますので、このガイドラインを上手く利用して敷金の返還交渉を行うとスムーズです。

基本的に不動産屋は不利になるので、このガイドラインの事を入居者には伝えませんが、時間がある時にでも一読しておく事をお勧めします。

外部Link:原状回復をめぐるトラブルとガイドライン


おまけ - 自力で修繕

失敗すればより高額な費用を請求されるリスクもありますが、簡単な箇所であれば自力で修繕をするという方法もあります。

今回の退去でもフローリングに傷がついていたので自力で直してみました。


家具の移動によってできた傷も
pina094
ホームセンターに売っているこんな道具を使うと
pina095
なんという事でしょう
フローリングの傷が目立たなくなったではありませんか!
pina096

この記事を通して入居者の方にも敷金を多く返還してもらえるように、今よりも大切に部屋を使用する気持ちを持って頂ければ幸いです。