薔薇の言葉

フランス語・フランス語教育/フランス語圏の諸相と女性事情/メディアと現代女性など

カテゴリ : 学会

しくらめん






























下記の要領で日本フランス語学会第315回例会を開催します。

みなさまのご参加をお待ちしております。

酒井 智宏 (日本フランス語学会・運営担当 / 早稲田大学文学学術院)

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第315回例会 2017年9月30日(土) 15:00-18:00
会場: 早稲田大学文学学術院 (戸山キャンパス) 33号館16階第10会議室

(1) 小川 彩子 (関西学院大学大学院研究員)

「<強勢形人称代名詞+関係節>型構文についての一考察」

(2) 佐々木 幸太 (関西学院大学非常勤)

「X mettre Y Z 再考: Y と Z が人の場合」

司会: 守田 貴弘 (京都大学)
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*早稲田大学文学学術院 (戸山キャンパス) へのアクセス
http://www.waseda.jp/top/access/toyama-campus
*戸山キャンパス構内案内図
http://www.waseda.jp/top/assets/uploads/2014/08/edb11e6c82861fa22b605950bcfdee00.pdf
*学会ホームページ
http://www.sjlf.org/
*日本フランス語学会事務局
〒162-8644 東京都新宿区戸山1-24-1
早稲田大学文学学術院 酒井智宏研究室内 日本フランス語学会
belf-bureau@list.waseda.jp

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下記の要領で日本フランス語学会第312回例会を開催します。

みなさまのご参加をお待ちしております。

本年度もどうぞよろしくお願いいたします。

酒井 智宏 (日本フランス語学会・運営担当 / 早稲田大学文学学術院)

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第312回例会 2017年4月22日(土) 15:00-18:00
会場: 早稲田大学文学学術院 (戸山キャンパス) 33号館16階第10会議室

(1) 井上 大輔 (上智大学大学院)

「疑問詞+crois-tu que P?の叙法選択について」

(2) 木島 愛 (千葉工業大学)

「動詞regarderと共起する副詞表現について」

司会: 守田 貴弘 (京都大学)
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*早稲田大学文学学術院 (戸山キャンパス) へのアクセス
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*戸山キャンパス構内案内図
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*学会ホームページ
http://www.sjlf.org/

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下記の要領で日本フランス語学会第309回例会を開催します。
発表要旨とあわせてご案内いたします。

***会場となる建物がいつもと異なります。下記の構内案内図をご覧ください。***

*早稲田大学文学学術院 (戸山キャンパス) へのアクセス
http://www.waseda.jp/top/access/toyama-campus
*戸山キャンパス構内案内図
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みなさまのご参加をお待ちしております。

酒井 智宏 (日本フランス語学会・運営担当 / 早稲田大学文学学術院)

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第309回例会 2016年10月15日(土) 15:00-18:00
会場: 早稲田大学文学学術院 (戸山キャンパス) 31号館103教室
[※いつもの建物と異なりますのでご注意ください。]

(1) 谷川 恵 (東京大学大学院)

「フランス語名詞句における等位接続構造」

(2) 津田 洋子 (京都大学研修員)

「現象描写文と発話の場―(IL Y A)「名詞句+関係節」の分析を中心に―」

司会: 酒井 智宏 (早稲田大学)
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(1) 谷川 恵 (東京大学大学院)「フランス語名詞句における等位接続構造」

 本発表では、フランス語名詞句内における等位接続構造のうち、特に名詞の等位接続および限定詞の等位接続を扱う。
 限定詞と名詞は性・数の一致を行うため、(1)のように限定詞複数形に複数名詞が後続する構造は適格である。他方で、等位接続された単数名詞を用いた容認度テストの結果、限定詞複数形に等位接続された単数名詞が後続する(2)は容認度が低い。

(1) Mes parents sont gentils. 「私の両親は優しい。」
(2) ?*Mes pere et mere sont gentils.  (意図した意味)「私の父と母は優しい」

また、限定詞が単数形のとき、(3)のように限定詞単数形に単数名詞ひとつが後続する構造は適格である。

(3)Mon pere est gentil. 「私の父は優しい」

その一方で、限定詞単数形に等位接続された単数名詞が後続する文(4),(5)は非文となる。

(4) *Mon pere et mere sont gentils. (意図した意味)「私の父と母は優しい」
(5) *Mon pere et mere est gentil. (意図した意味)「私の父と母は優しい」

 これらのことから、本発表では、(i)限定詞複数形は、単独の複数名詞と等位接続された単数名詞を区別すること、(ii)限定詞単数形は、単独の単数名詞と等位接続された単数名詞を区別することを主張する。
 また、限定詞を等位接続詞ouを用いて等位接続した構造についても扱い、名詞句における等位接続構造と限定詞の機能について検討する。

(2) 津田 洋子 (京都大学研修員)「現象描写文と発話の場―(IL Y A)「名詞句+関係節」の分析を中心に―」

 フランス語には、統語的には「名詞句+関係節」でありながら、たった今話し手の目の前で起こった事態を表す、現象描写文と呼ばれる文タイプがある(1)。この文タイプは、(2)のような通常の「主語+述語」で表される文タイプと異なり主動詞を持たない。そのため、文としての成立をめぐって様々な議論がなされている。

(1) Le facteur qui passe !
(2) Le facteur passe.

まず、Gregoire(1949)において、この文タイプは≪ un type de phrase meconnu ≫として、日常的な話し言葉で用いられるにもかかわらず、文としての研究がされてこなかった事実が指摘される。そして、(1)の文タイプは、(3)のような提示詞を伴う表現の省略形ではなく、大変便利な一つの文タイプを選択肢として提供していると主張される。

(3) {C’est / Il y a / Voila}le facteur qui passe !

この論文をうけ、Pottier(1949)においても、(1)の文タイプは自然発生的な文として捉えるべきとしたうえで、(1)を知覚の反応に関わる主観的な文、(2)を客観的な文として区別する必要性が指摘される。そして、(1)の文タイプにおいて含意される知覚動詞 ≪ Je vois ≫などの代わりに、{C’est / Il y a / Voila}のような ≪ formules passe-partout ≫(用途の広い表現)を用いて、(3)のように構文としての形式が整えられるとされる。
 その後(1)のような文タイプは、(3)のような提示詞を含む文タイプや、主動詞として知覚に関わる動詞を含む文タイプとの関係をもとに様々な考察が行われてきた(Rothenberg 1971, 1972, 1979 ; Radford 1975 ; Cadiot 1976 ; Kleiber 1981, 1988 ; Muller 1995, 2001 ; Furukawa 1996, 2005, 2013)。
 本発表においては、{C’est / Il y a / Voila}「名詞句+関係節」の文脈との共起関係をもとに、どのような文脈において「名詞句+関係節」が文として成立しているかを吟味する。そのうえで、「名詞句+関係節」が、どのように不足している要素を補填し文として成立するかを説明する。
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*早稲田大学文学学術院 (戸山キャンパス) へのアクセス
http://www.waseda.jp/top/access/toyama-campus
*戸山キャンパス構内案内図
http://www.waseda.jp/top/assets/uploads/2014/08/edb11e6c82861fa22b605950bcfdee00.pdf
*学会ホームページ
http://www.sjlf.org/
*日本フランス語学会事務局
〒162-8644 東京都新宿区戸山1-24-1
早稲田大学文学学術院 酒井智宏研究室内 日本フランス語学会
belf-bureau@list.waseda.jp

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日仏会館フランス事務所より10月および11月に行われるイベント案内をお送りします。
11月25日に2つのイベントが追加されました。

2016年10月

10月14日(金)/18時半〜20時半 /1階ホール/日仏同時通訳あり
連続講演会「恋愛の人類学」/火か、あるいは雷か:古代から18世紀までの西洋における愛のイメージ
[講師]ジャン=クロード・ボローニュ(作家)
[ディスカッサント]木村朗子(津田塾大学)
[司会]ジャン=ミシェル・ビュテル(日仏会館・日本研究センター)
http://www.mfj.gr.jp/agenda/2016/10/14/14_oct_bologne/index_ja.php

10月18日(火)/18時半〜20時半/1階ホール/日仏同時通訳あり
講演会/民主主義は敵をどうつくるか
[講師]ピエール・コネサ(作家、パリ政治学院)
[ディスカッサント]西谷修(立教大学)
[司会]細川哲士(立教大学名誉教授)
http://www.mfj.gr.jp/agenda/2016/10/18/18_oct_pierre_conesa/index_ja.php

10月22日(土)/18時〜19時半/1階ホール/逐次通訳あり
講演会/貧困の基本形態:日本的特殊性の有無について
[講師]セルジュ・ポーガム(フランス国立社会科学高等研究所)
[司会]川野英二(大阪市立大学)

http://www.mfj.gr.jp/agenda/2016/10/22/22_oct_serge_paugam/index_ja.php

10月25日(火)/18時半〜20時半/1階ホール/日仏同時通訳あり
連続講演会「恋愛の人類学」/アラブ詩とモーリタニア社会における宮廷風恋愛
[講師]コリーヌ・フォルティエ(フランス社会科学高等研究所)
[司会]シルヴィ・ボォ(日仏会館・日本研究センター)
http://www.mfj.gr.jp/agenda/2016/10/25/25_oct_corinne_fortier/index_ja.php


10月29日(土)・30日(日)/10時〜17時40分(10/29)、10時〜17時15分(10/30)/1階ホール/日仏同時通訳あり
日仏シンポジウムとコンサート/芸術照応の魅惑供[沼臉鏨峇のパリ:シュルレアリスム、黒人芸術、大衆文化
http://www.mfj.gr.jp/agenda/2016/10/29/29_oct_colloque_surrealisme/index_ja.php
http://www.mfj.gr.jp/agenda/2016/10/30/30oct_colloque_surrealisme/index_ja.php
詳細なプログラム(PDF)
http://www.mfj.gr.jp/agenda/_data/colloque%20surrealisme%20.pdf

2016年11月

11月2日(水)/18時半〜20時半/1階ホール/日仏同時通訳あり
講演会/文人の生、孔子からバルトまで
[講師]ウィリアム・マルクス(パリ西大学)
[ディスカッサント]本多貴久(中央大学)
[司会]ニコラ・モラール(日仏会館・日本研究センター)
http://www.mfj.gr.jp/agenda/2016/11/02/02_nov_william_marx/index_ja.php

11月24日(木)/18時半〜20時半/1階ホール/日仏同時通訳あり
連続講演会「恋愛の人類学」/子供への愛着:ファザーリングの人類学
[講師]メラニー・グラリエ(LISST、トゥールーズ大学)
[司会]ジャン=ミシェル・ビュテル(日仏会館・日本研究センター)
http://www.mfj.gr.jp/agenda/2016/11/24/24_nov_gourarier/index_ja.php


11月25日(金)/12時半〜14時/601号室/英語・通訳なし
日本経済と社会に関するランチセミナー/草食系男子と肉食系女子:ジェンダー、消費主義、日本の低出生率
[講師]太田哲(多摩大学)
[司会]レミ・スコシマロ(日仏会館・日本研究センター)
http://www.mfj.gr.jp/agenda/2016/11/25/25_nov_ls_ota/index_ja.php

11月25日(金)/18時半〜20時/601号室/逐次通訳あり
講演会/世界のLGBT事情と日本:新しい人権の地政学に向けて
[講師]フレデリック・マルテル(作家、ジャーナリスト)
[司会]セシル坂井(日仏会館・日本研究センター)




http://www.mfj.gr.jp/agenda/2016/11/25/20161125_fred_martel/index_ja.php
日仏会館フランス事務所主催の催しは、特に記載のないかぎり、すべて一般公開・入場無料です。ただし、席数の都合でご入場いただけない場合もありますので予めご了承ください。
参加ご希望の方は、ホームページのイベントカレンダーからお申し込み下さい。
発行: 日仏会館フランス事務所
〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿3-9-25
交通アクセス:http://www.mfj.gr.jp/acces/index_ja.php
TEL 03-5421-7641 / FAX 03-5421-7651
E-mail : contact@mfj.gr.jp
c 2016, Maison franco-japonaise, Bureau francais

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東京フランス語学研究会では、第29回研究会を以下の要領で開催いたします。
関心のおありのかたは、どなたでもご参会ください。

東京フランス語学研究会第29回研究会
 日時: 2016年10月15日(土) 13時から14時30分
 会場: 早稲田大学文学学術院 (戸山キャンパス) 31号館103教室
 [いつもの建物と異なりますのでご注意ください。]
 発表者: 近藤 野里(名古屋外国語大学)
 題目: ケベック・フランス語の特徴

#早稲田大学文学学術院(戸山キャンパス):
 http://flas.waseda.jp/flas/access/

この研究会では、11月の発表者が未定となっております。
発表を希望なさるかたは、このメールの発信元アドレス、または下記ホームページの「お問い合わせ」の項目から、世話人あてにご連絡ください。

#東京フランス語学研究会ホームページ:
 http://lftky.jimdo.com/

世話人:渡邊淳也(筑波大学)・塩田明子(慶應義塾大学非常勤)

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第300回例会 2015年6月20日(土) 15:00-18:00
会場: 早稲田大学文学学術院 (戸山キャンパス) 33号館16階第10会議室

(1) 小川 彩子 (関西学院大学大学院)

「Il y a Y qui + V 構文とX avoir Y qui + V 構文の働き―<名詞句(Y) + qui + 動詞句>型の表現の分析を通じて―」(仮題)

(2) 安齋 有紀 (島根大学)

「自然対話における発話主体間の対話調整」(仮題)

司会: 酒井 智宏 (早稲田大学)

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日本フランス語学会研究促進プログラム「パロールの言語学」では、12月の第1回研究会、3月8日の第2回研究会につづいて、第3回研究会を福岡にて、公開(参加自由・入場無料)で実施することとなりましたので、お知らせいたします。ご都合のつく方はご参会いただければ幸いです。

日本フランス語学会研究促進プログラム「パロールの言語学」第3回研究会

日時:3月10日(火)13時から
場所:福岡大学中央図書館大学院6階「講義室8」
地下鉄七隈線「福大前駅」下車 : 中央図書館の裏手の入り口よりエレベーターをお使いください
http://www.lib.fukuoka-u.ac.jp/access/map/index.php

司会 : 川島浩一郎 (福岡大学)、山本大地 (福岡大学)

プログラム内容 (発表者名の五十音順に) :

川島浩一郎 (福岡大学)
「メトニミ、メタファと区別の解消」

杉山香織 (西南学院大学)
「CEFR準拠の教科書におけるn-gramsの特徴とCEFR-Jの記述文の対応 」(仮題)

日野真樹子 (西南学院大学非常勤;プログラムのメンバーではありませんが、今回は発表者として参加くださることになりました)
「談話マーカーのlaについて」(仮題)

山本大地 (福岡大学)
「情意形容詞の情意をめぐって」


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日本フランス語学会研究促進プログラム「パロールの言語学」世話人:
大久保朝憲(関西大学)・川島浩一郎(福岡大学)・酒井智宏(早稲田大学)・渡邊淳也(筑波大学)

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早稲田大学言語学シンポジウム
「意味論は語用論と (どこで) 出会えるか?」/(Where) Can Semantics Meet Pragmatics?

日時: 2014年12月13日(土) 13:00-17:30
会場: 早稲田大学文学学術院 (戸山キャンパス) 33号館16階第10会議室
会場までのアクセス: http://flas.waseda.jp/flas/access/
入場無料・予約不要 (直接会場までお越しください。)

※ 発表・討論は日本語で行われます。

プログラム:
13:00-13:30 酒井 智宏 (早稲田大学) “Pragmatics cannot meet semantics (anywhere)”
13:30-14:00 討論: 酒井智宏 vs 山口征孝 + フロア
14:10-14:40 山口 征孝 (クイーンズランド大学) “Pragmatics meets semantics: A semiotic-pragmatic perspective”
14:40-15:10 討論: 山口征孝 vs 酒井智宏 + フロア
15:20-15:50 守田 貴弘 (東洋大学) “Semantics cannot meet pragmatics: A typological perspective”
15:50-16:20 討論: 守田貴弘 vs 片岡邦好 + フロア
16:30-17:00 片岡 邦好 (愛知大学) “Semantics meets pragmatics: An ethno-pragmatic perspective”
17:00-17:30 討論: 片岡邦好 vs 守田貴弘 + フロア

企画・司会: 酒井 智宏 (早稲田大学)

問い合わせ先: 酒井智宏 (早稲田大学文学学術院) t-sakai@waseda.jp

第297回例会 2014年12月6日(土) 15:00-18:00
会場: 早稲田大学文学学術院 (戸山キャンパス) 33号館16階第10会議室

(1) 本間 幸代 (国際学院埼玉短期大学非常勤)

「par terreについて― a terreとの比較を中心に」

(2) 春木 仁孝 (大阪大学)

「toutの強意用法について」

司会: 酒井 智宏
(日本フランス語学会・企画運営担当 / 早稲田大学)

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(1) 本間 幸代 (国際学院埼玉短期大学非常勤)「par terreについて― a terreとの比較を中心に」

 前置詞句par terreは前置詞parの一用法として考えられる。前置詞parと言えば、passer par Dijon pour aller a Parisやenvoyer un document par faxなど、その属詞が経路・媒介を表すというイメージが一般的に強いが、s’asseoir par terreやmettre qch. par terreなどの表現の場合、terreが経路・媒介を表しているとは考え難い。果たして、属詞が経路・媒介を表すparの用法とpar terreとの間に共通性はあるのだろうか。
 また、前置詞句par terreはしばしばa terreとの比較の対象とされてきたが、両者の使い分けについては、今だ説得力のある説明はなされていない。例えばM.Grevisse(1969 : 915)は、ごく一部の例を除き、両前置詞句間の使い分けに制約はないとしている。しかし実際には、下記のようにa terreとpar terreは入れ替えが不可能または不自然な場合が多数見られ、Grevisseの説明は信憑性が低いことが分かる。
(1) En cas de tremblement de terre, mettez-vous ( a / ??par ) terre.
(2) ≪ On va vous arreter, mettez-vous (a / ??par terre) ! ≫
(3) Range tes chaussettes qui trainent (*a / par) terre.
(4) Attention ! Tu vas tomber (*a / par) terre !
 これに対しE. Littre(M.Grevisse〔Ibid.:915〕による引用)は、a terreとpar terreには違いがあるという立場を取り、次のように述べている。
≪ A terre se dit de ce qui tombe ou de ce qui est sur le sol, a nos pieds, avec cette idee que ce qui tombe ne touchait pas le sol auparavant. Par terre se dit dans le meme sens, mais avec cette idee que ce qui tombe touchait le sol auparavant. ≫
 しかし、例えばリンゴが木から地面に落ちるのを見て、文脈によってはtomber a terreとtomber par terreのどちらの表現も可能である。人が地面に倒れる場合についても同様、文脈次第で上記どちらの表現も使えるのである。よって、地面に落ちるものあるいは倒れるものが既に地面に接触していたかどうかの違いではないことが分かる。
 その他、G. Gougenheim (1939 : 303)のように、a terreとpar terreの違いは言語使用域(registre)の差異に起因するとする説明もある。具体的には、a terreは高尚な文体において用いられ、par terre は大衆的でくだけた文体において使われるというような説明である。しかし、a terreはかなりくだけた文体で書かれたテキストの中でも数多く見受けられ、またpar terreも文学作品の中で使われている例が複数あることからすると、言語使用域(registre)の差異によっては説明がつかないということになる。
 本発表では、まず属詞が経路・媒介を表していると解釈できる用法をはじめとするparの様々な用法とpar terreとの間に共通の特徴が観察できることを明らかにし、次にその特徴がpar terreとa terreとの比較においても現れていることを示す。

(2) 春木 仁孝 (大阪大学)「toutの強意用法について」

現代フランス語の数量詞toutは強意詞としても用いられる。発表では特にIl est tout rouge.のような発話に見られる形容詞にかかる強意詞toutと、Pour lui, cette rencontre etait tout un evenement.やC’est toute une histoire.などの発話に見られる<tout un N>という構造が強意の意味を持つ場合を中心に取り上げて、その制約や強意の性格について考察する。toutが形容詞にかかる場合は、もちろん形容詞が表わす属性Pに対する強意詞として機能しているが、単にnon-Pの可能性を排除して属性の程度を強めるだけではなく、属性の程度の高さに対する発見や気付きを通してその属性に焦点を当てるという機能を持っている。つまり発話者(=認知主体)がインタラクションを通して認知した事態に対する感嘆、驚き、時に非難などのニュアンスを伝えるのという意味での強意なのである。従って、entierementやcompletementで置き換えるとtoutが伝えようとしていた発話者の事態に対する態度を表わす部分が抜け落ちてしまう。また<tout un N>という強意表現は、通常のtoute une equipeなどの表現に比べて、表現自体が指示的でないか指示対象の存在が確立されていない発話において用いられ、上位語的なNを構成する部分や要素の複雑さや豊かさなどについては聞き手の想像に任される結果、「例外的な、抜きんでたN」、さらには「真のN」という強意表現になる。これらの強意用法を通してtoutは現代フランス語において無変化の強意詞へと文法化の道を進みつつあると言える。関連するtoutの用法についても、時間の許す範囲でできるだけ触れたい。
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*早稲田大学文学学術院 (戸山キャンパス) へのアクセス
http://flas.waseda.jp/flas/access/
*学会ホームページ
http://www.sjlf.org/
*日本フランス語学会事務局
〒150-8366 東京都渋谷区渋谷4-4-25
青山学院大学フランス文学科合同研究室内
belf-bureau@cl.aoyama.ac.jp

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第293回例会 2014年6月21日(土) 15:00-18:00
会場: 早稲田大学文学学術院 (戸山キャンパス) 36号館6階682教室

(1) 新田 直穂彦 (東北大学大学院)

「与格代名詞luiと中性代名詞yとの対立: ajouter, donner の構文を中心に」

(2) フランス・ドルヌ (青山学院大学)

「"Je monte, je valide" ou l’enonciateur fantome」

司会: 酒井 智宏 (早稲田大学)
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