2011年06月

五新線の夢の跡

引き続き奈良交通。
本文記事にも触れている五新線,奈良側から紀伊半島の山中までトンネルや鉄橋工事が進められた。工事は国鉄民営化の数年前まで進められたが,一度として鉄道が走ることはなかった。かわりに完成した鉄道路盤をバス専用道に転用し,45年にわたりバスが運行されている。

では奈良交通のバスに乗り,五條から専用道城戸まで行ってみよう。

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五條の旧市街を出てまもなく,国道からさりげなく(?)分岐するのが専用道。

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お見合い

バスラマNo.126の事業者訪問は奈良交通でした。

さて本誌インタビューでも紹介があったが,奈良交通の運行する八木新宮線は,一般道を走行する市街地?路線バスとしては日本最長の路線ということだ。八木駅前から紀伊半島を縦断し,和歌山の新宮駅まで達する167Km・6時間半の長距離路線。この路線が走る国道168号は曲がりなりにも紀伊半島縦断の幹線国道なのだが,急峻な地形に阻まれてなかなか道路改良は進まない。1.5車線道路が2車線化されたと思ったら,すぐにバス1台でぎりぎり,乗用車ですら離合できない狭隘路が延々と続くといった,まさに酷道。酷道ファンにはこれはこれで楽しいものだが,日々生活の道路として,あるいは仕事で使う人,バスのドライバーの気持ちは「はやく2車線化してくれ!」というのが当たり前だろう。

今回の取材で,新宮に向かうバスを撮影するため,狭隘路のカーブ脇の空き地にレンタカーを止めて,バスを待っていた。もうまもなくバスが向かってくる…というタイミング(超長距離路線だが時間は正確!)で,反対側から乗用車がやってきた。まずいタイミングで来たな,と嫌な予感が的中。

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見事にお見合い。ここは乗用車ならすれ違えても,バスは無理。バスは一度停車した後に少し動いて隙間を作り,乗用車に合図して先に通した。ちなみにこの前後はもっと細い道が続いてて,「まだ幅が広いところでよかったな」というのが正直な感想であった。本当ならそういう場所で写真を撮りたいのだけれど,それこそ車(軽)すら停める場所がない。そんな道を走る八木新宮線のドライバー氏はまさにプロ中のプロ。そう思った取材となった。

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ちなみにいまどき珍しい,こんな看板が見られる道路でもある。その昔,ガードレールの整備がそれほどなかった時代には,今よりはるかに恐ろしい酷道であったことは間違いなかろう。(や)

宣伝 関東バスの走る道

ちょっとくどいが,またまた新刊の宣伝。本書は新シリーズ・バスラマアーカイブスの第1弾で,関東バス80周年を記念して発行される。

関東バスはこれまで対外的な社史の類は発行していないが,やってきたことはなかなか先進的だ。これは戦前から1980年代まで社長を務めた荒川氏(目黒蒲田電鉄出身)がバス一筋の経営者で,かつ『やり手』だったからといえよう。それと,今の若い愛好家の中には3扉車に興味を持たれている方も少なくないと思うが,筆者としては,3扉車よりも古い車があって,それから3扉車が出てきて,そして(大して面白くもない-失礼)今の標準仕様車があることを体系的に紹介する必要があると考えていた。それらを凝縮したのが今回の新刊であり,関東バス初の歴史書といえるかもしれない。

さて掲載の写真の多くは,かつての関東バスの車両担当者が個人的に撮影したものといい,ちょうどボンネット車・ツーマン車からワンマン車への切り替え時期のものがほとんどだ。これらの一部は同社社内報に紹介され,また数点が同人誌に掲載されたこともあった。年鑑バスラマ2010-2011でも3点を紹介したが,本書ではまとめてご紹介する。また車両アルバムは戦後1948年から2011年までの新車のうち,乗合車の大部分は紹介できた(しかも解説付なのは凄い! 自画自賛)。 さすがに1954年生まれの筆者はトレーラーバスとか進駐軍払い下げは乗っていないが,民生エンジン車以降は結構乗っているから大丈夫なのだ(何が大丈夫なんだか)。

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で,上の写真はボツにした筆者撮影の写真の1点。富士重工に対して不細工な北村製PR105の1台(そこがまたいいのだが…)。個人的にこの車は,どこかの注文流れではないかと思っている。同年の富士重工製と仕様が微妙に違うのだ。これは新車以来40年間の疑問だが,実はいすゞで作るはずが注文流れで,仕方なくUDになってしまった,なんてね。(S)

「バスで怒られる人」の真似 2


 本コーナーにご登場のHさん、「この前、初めて怒られちゃった」と。Hさんは雨が嫌い。道路は混むし乗客も増える。「乗客が増えるのは増収になるから会社は喜ぶけど、普段走らない乗用車が駅まで送りに来て駅前広場混ますやんか。抜けるだけでも時間食うし…」ただでさえ道路も渋滞するからダイヤ通りに走れない。そんな時、乗ってきたお客さんから怒られたそうだ。

その「怒られ1号」は「なんでこんなに遅れてきた。もっと考えて運転せえ!」だったのだそうだ。『そんなん言うたかて、道路混んでるし信号変わっても前行かれへん。どうせえっちゅうんだろ』「それで何て言うたん?」と聞くと「あ、すみませんでした」こういう乗客にまともに付き合ってたら喧嘩になるから、たぶんこれが模範解答なんだろうけど…。たいへんやねえ。

 おまけ。土曜日の朝、けっこう乗客が多かったけど駅まで1分遅れで到着。Hさんは『わ、1分遅れで着けた』と思った瞬間、若い女性から「1分遅れたから遅延証明書下さい」と言われたそうだ。つくづくたいへんやね。(W)

バスラマアーカイブス創刊 第一弾は関東バスです

 この夏,バスの歴史と文化を訪ねるA5判のハンディな写真集「バスラマアーカイブス」シリーズが,バスラマから刊行されます。第一弾は,来年1月に創業80周年を迎える東京の関東バスをテーマにした『関東バスの走る道』。同社秘蔵の1960年代前半の写真を中心に,その後平成初期までの沿線風景と2011年の定点比較,終戦直後の新車から現在の最新車まで60余年にわたる車両アルバムなど,関東バスファンはもとより,広く全国のバス愛好家,ボンネットバスファンの方々にご満足いただける内容です。

archives 01

●バスラマアーカイブス01 関東バスの走る道 沿線とバスの半世紀
主な内容から 
・関東バスのある街角
 関東バスの秘蔵写真を中心に,かつての沿線風景と“いま”を,定点撮影で比較しました。
・関東バス80年のあゆみ
・あの頃のバス,あの頃の乗客,そして私
・年表
・関東バス80年の車両概要
・戦後の車両アルバム1948-2011
 戦後の関東バスで活躍した,あるいは現在活躍中の車両をアルバム形式で紹介します。
・現有車両一覧
 2011年5月末時点の在籍車両一覧
・関東バスから利用者へ
 
定価2,100円 (本体2,000円+税),送料290円
A5判120ページ
ISBN 978-4-89980-501-4

7月15日発行予定,現在鋭意制作中!
弊社ウェブサイトで予約受付をしています。
ご予約のお客様には,発行次第お届けいたします。
ぽると出版 バスラマアーカイブス  http://www.portepub.co.jp/archives.htm
ぽると出版 ウェブサイトはこちら http://www.portepub.co.jp

「バスで怒られる人」の真似 1

別の担当者のタイトルを流用してしまうぞ。

6月に訪ねた関西のバス事業者。本社は急坂を上り下りした先にある。その終点の2停留所前で運転手さんが「車椅子の方が乗られるのでちょーっとお待ち下さいよ」と乗降扱いの後、少し車両を移動してから客席の方へ。車椅子利用者乗降中は跳ね上げるシートの乗客に移動を要請、車椅子スペースを確保した上でスロープ板を引き出し、車椅子のご婦人を乗せる。

「あの黄色いのでいいですから」ご婦人はベルトの固定はいらないから車輪をクルマ固定する「歯止め」を所望。この先の急坂とカーブを考えるとドライバー氏は固定を、と思ったのかもしれないが、逆らわずに黄色い歯止めを運転席から持ってきて車椅子に。するとご婦人は「あたし急いでいるんですから!」と、一瞬ほかの乗客から驚きのため息が漏れた。

「お父さんが病院で財布を待ってるの。届けなきゃなんないんだから。30分も待ってるのよ」

ドライバー氏は「えっ、3時間?!」「3時間なわけないでしょ、30分よ」「いやーすみませーん、3時間なはずないなあって驚いちゃった。すみませんね、お待たせして」

筆者は15分前に出た一本前にちょうど乗り遅れたのだからご婦人の30分は大げさなのだが、いかにも経験豊富なドライバー氏、少々わがままなご婦人に怒られながらも、慎重に坂を下り始めた。(W)

バステクフォーラム開催しました

6月17日(金),2011バステクフォーラムを開催しました。
お陰様で梅雨の晴れ間に恵まれて,多数の方々のご参加をいただき,ありがとうございました。
バステクフォーラムの詳細は,8月25日に発行のバスラマNo.127でご報告します。

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会場に勢ぞろいした各事業者やメーカーのバス

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コンポーネントメーカー,関連機器・用品メーカーも出展

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運転体験や客席試乗も行われた

バステクフォーラムの出展車

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6月17日,大阪南港でバステクフォーラムを開催します。
当日,会場に展示されるバスと試乗できるバスをご紹介します。続きを読む
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