取材

バスラマの写真講座 4

「一発勝負」にならざるを得ない「走行中のバス写真」のシャッターチャンス、1日に数本の路線ではなおさら重要だ。ローカルバスは広い道より「人が居る道」を選んで走る。そのルートが昔からの道路という場合が多いからだが、新しい道路が出来ると、旧ルートを載せかえるかどうかはバス事業者によっても異なる。どちらかといえば旧ルートにこだわる事業者が多いように思う。

さてこの撮影場所なら間違いなくバスが来る、と待っているのだから、来ないと不安になるのは当然だろう。終点の位置や距離にもよるが、途中の乗降がほとんどないダイヤでは、敢えて遅れて出発する例は少なくない。普通に走ると早く着き過ぎてしまうからだ。途中停留所の早発は許されない。かといって途中で適当な時間調整をする場所がなければ、遅めに走ってくる。だからファインダーをのぞいては「まだかな」と手を休める。

鉄道写真なら対象列車が遅れてくることはそうはない。列車が近づいてくると音でもわかる。踏切があれば警報機がなりだすから、接近を知らせてくれる。昔、蒸気機関車の列車を待つときなど、遠くの町で駅を出発を告げる汽笛が聞こえ、黒煙が空に浮かんでから後は、時々刻々列車の接近がわかったから撮影準備は容易だった。そうはいかないバスのシャッターチャンスは、だから難しい。

そして多くの電車や気動車は前も後も変わらないのに対してバスは前後がはっきりしている。だから撮りやすいといえるのかもしれないが、ある意味チャンスは限定的になる。

ところがである。走行中のバスを撮る上での一番の伏兵の存在を忘れてはならない。「ほかの車」である。先頭を走ってくるはずのバスが速度の遅い農耕車に追いついてしまったら…。交通量がないに等しい道路だったのに、たまたま対向車が現れてバスを隠してしまったり。これでボツになった写真は、実は結構ある。

その例A。福井鉄道の織田で、越前武生行を待ち構えていたところ、バスの到着を待っていたかのように横丁から乗用車がバックで出てきて…バスの前に立ちはだかった。
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事例B。今回の下北交通では泊村の市街地の狭いクランクで野辺地行きを待っていた。接近が予期できない場所の典型だが、こともあろうにバスが見えてきた途端に対向車が!
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この時はバスが道を譲って交わしたので予定のショットは無事掲載できたのだが、危ない危ない…。ね?走っているバスのシャッターチャンスって、意外と難しいのです。(W)

バスラマの写真講座 3

時間が潤沢にあればいいが、ほとんどは「一発勝負」にならざるえを得ない「走行中のバス写真」のシャッターチャンスの難しさの続き。初めての場所ながら、一応の条件を満たす撮影ポイントが決まった。自分が乗ってきたクルマも邪魔じゃない場所に駐車した。撮影ポイントに立つ。

「さあいつでも来い」

このあたりから、心の中を流れる時間の速さが急にゆっくりになる。バスが来ない…。「どないしたんや?」

目の前に停留所があれば通過時刻を確認すればいい。そうでない場所だと、本当に目の前の道をバスが来るんだろうか、そんな基礎的なことでも不安がよぎる。路線バスは「人を乗せてなんぼ」の商売。だから広い道路があっても、沿道に屋根が無い道は通らない。

昔はよく失敗した。絶景(?)の場所で待ち構えていてもバスが来ない。心配になった頃、川の向こう岸の狭い道の木々の間に走り行くバスが…。最近はこうした路線形態が分かってきたから、脇道に入っている間に追い越して別の場所で迎え撃つ、いや「迎え撮る」やや上級テクニックも使えるようになったが、旧道への分岐の見極めは一種の勘を養う必要がある。多くの場合、バスは古くからの道路を選ぶ。橋の脇にある旧道などは要チェックである。ま、今回の撮影ポイントはバス路線を押さえていることは分かっている。あとはバスを待つばかり…。ところがだ。(次回に続く。W)

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一例。右岸は(写真では見えていないが)センターラインのある立派な国道、左岸を通るのは集落を結ぶ昔からの細い旧道。どちらを走るかは時刻表には書いていない。勘違いして、左岸側から新道をねらってカメラを構えていようものなら、背後をバスが駆け抜けていく羽目に。

バスラマの写真講座 2

7月から8月にかけて「バス写真」に関してご紹介したが、今回はシャッターチャンスの難しさ。

バスラマでは特にバス事業者訪問の記事中に、バスの走行写真を掲載する。この撮影が意外と難しい。通常は事業者訪問の営業所や車庫間の移動途中で撮影したものがほとんどだ。乗っているバスの写真は撮影しにくいからクルマでの移動が多い。時間が潤沢にあればいいが、ほとんどは「一発勝負」。これを土地勘がない初めての場所で決めなければならない。バスの時刻表やダイヤとにらめっこしながら、より絵になる場所を探し求めるのが常である。自分の後から来るバスならバックミラーも使って景色を確認しながら走ればいい。前方からバスが来る場合、もっと先にはもっといい場所があるかもしれず、でも欲張って先に進み過ぎると肝心の撮影対象のバスとすれ違ってしまう。地方路線では運行本数も限られていて、午前中の1便だけを撮影したいがために取材計画を組み立てることも少なくない。

ようやく撮影ポイントを決めたら自分のクルマがバスや他の車両の運行を妨げず、かつ画面に映り込まない場所を選んで駐車する。道路幅に余裕がないところでは駐車場所探しも経験がモノを言う。相当離れた場所に置かなければならない時も多い。そうなると今度は周囲の目を意識する必要も。誰も歩いていない田畑を見慣れない人が行ったり来たり…。ともすれば「挙動不審者」そのものだ。誰もいないようでも畑仕事をしている人もいれば、農家の中に地元の人の目がある。悪いことをしているわけではないから、毅然とした態度が必要かもしれない。人相が?!それは問わないでいただこう。

限られた時間、限られたシャッターチャンス、そんな中でようやく撮影ポイントが決まった。ところが…(次回に続く。W)

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誰もいないようで,実は見られていたりする農地の撮影ポイント

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