(2011.11.)
本日はこの相場がイタリア危機懸念によりリーマンショックのように下げるのかどうなのか検証してみたい
と思います。結論から述べますと、リーマンショックのようには下げないと思います。

下げる相場はなぜ下げるのか、上げる相場はなぜ上げるのか考えた場合、下げ要因はAとBに大別されます。
A ファンドの買い玉が大量に増えたための手じまい売りによるもの
B 相場が方向転換したためファンドの新規売りによるもの
つまり大手のポジションがどちらに動くかが焦点になると見ております。

今回9月から約900円金が下げました。この時のファンドの動向は以下の通りです。
A 9月6日時点ではNY金の総取組約52万3000枚に対し、ファンドの買いネットは約18万4000枚でした。
B ファンドの益出しにより、11月1日には総取組約44万枚まで減少。ファンドの買いネットは約14万枚。
C 価格が上昇。総取組が約2万枚アップ。ファンドの買いネットも増加している。
(まだ買いついている相場ではない。高安で40ドルも動くとファンドの手じまいが出る)

このような動きをしている以上弱気する相場ではありません。

そういったことから、未だ強気方針で見ております。

もうひとつの強気要因は米ETF保有残高の増加です。
11月4日から約23トン増加しております。
過去においては8月初旬に1315トンまで増加した時にNY市場で1900ドルを超えて行きました。
8月中旬以降ETF保有残高がピークに比べ約85トン減少し1230トン台の低水準となったことから9月の
急落相場を演じたと見ております。
今現在では徐々に増加しており、金ETF保有残高は1270トン近くまで増えております。
現物の需要が増加していることを考えると下がる要因はファンドの振るい落としのみです。

イタリアの国債急落に伴い、金利が大幅上昇していますが、世界のマネーはイタリア国債を見切り、
次の投資先を探している状況です。
これだけの情勢で安定した物を消去法で考えた場合、金しかありません。

遡ること2008年3月にサブプライムローンにより大きく下落しました。
サブプライムローンはご存知のように低所得者向けのローンです。
2001年〜06年まで上昇した米住宅が崩壊したことにより、住宅の価値は下がり、3年後には金利上昇と
いったケースで住宅証券を買っていた会社が相次いで経営破たんをしました。
2007年7月〜8月にかけてサブプライムローンの影響から世界株安となり、金も高値2693円から
安値2389円と約13%の下落率となりました。
その後一気に買われるようになり翌08年2月に3322円の高値を付けました。
3月には再びサブプライムローンの影響で急落し、東京金は高値から15%の下落を演じたことになります。

サブプライムローンによりリーマンショックを招いたわけですが、今の欧州財政問題を米国の問題に置き
換えますと、つねに商品は下がるとは限りません。下がるタイミングや時期があります。
11.22現在は、その時点より60トン増加していることから、1700ドル割れが長く続くとは思えません。
ファンドの手じまいが一巡すると、再び1750ドルまでの水準までは戻ることでしょう。