続 photo

昨日に引き続き写真の話を進めます。

この写真は９０年代の後半ドイツで行われたベンチプレス世界選手権のときのものです。膝まずいて天を仰いでいるのは、アメリカの125kg級ホース・レイン選手。ダントツの成績ですでに優勝を決めていましたが、第3試技で世界新記録に挑戦しました。バーベルは見事に上がりましたが、途中少しグラグラしました。
パワーリフティングのルールでは途中バーベルは傾いてはいけないことになっています。判定はきわどいところ。
一瞬の間の後審判員の判定は失敗。
必死の試技を失敗と判定されたレインがガクッと膝をついた一瞬の写真です。

パワーリフティングに取り組む姿勢によって試合での表情は変わります。
たとえば日本での地方大会では気楽に楽しんでいる人がほとんどです。
でも全日本選手権では必死さが表情に出ます。
まして世界選手権となると、それこそ人生をかけて戦う選手たちの姿があります。
その必死さに私は打たれるわけです。
地味なスポーツは一見面白くないような場面でも、じっくり見ると選手たちの必死の姿が徐々に見えてきます。
NHKも高校野球だけではなく様々なスポーツを幅広く取り上げてほしいと思います。そこにはそれぞれの必死の戦いがあるからです。メジャーだけがスポーツではありません。

あんまりパワーリフティングのことばかり書くと、この人本当に建築家？と思われてしまうので、明日から建築にかかわる写真を紹介しながら話を進めていきます。