June 07, 2007

36dc33da.JPGバーゼルから車で1時間、雑誌でよく見たKKLに到着したのは月曜日だった。

ルツェルンという街の駅前で、しかも大きな湖の湖畔に堂々と建っている。
特徴的なのは湖に突き出す巨大な庇。
柱はない。
宙に浮かぶ強烈な質量。

その庇の下に入ってみると、やっぱり気持ちいい。
カフェがあり、そこでコーヒーをYuichiと一緒に飲んだ。
実においしいコーヒー。
だいたいヨーロッパのどこでコーヒーを飲んでも、あまり感心しない。丁寧に入れられた日本のコーヒーの方がおいしい。でもここのコーヒーは日本をしのいでいた。

この建築、ジャンヌーベルらしく、現代的で切れ味が良く大迫力だ。
しかしーーー何といっていいのかーーー雑誌で知ってしまっているからか大感激ではない。
大庇というテーマさえ決まってしまえば、私もこのようなことを考えたかもしれないと思うからか?
一発勝負だからか?
なぜか「今風の安心感」というものを感じてしまう。

大胆、驚き、すごさ。
そういうところが好きだ。

でも、何か物足りなさも心のどこかで感じるのはなぜなんだろう?
自分でもわからない。
好きな建築なのに。

ここ10年ぐらい日本ではフェミニンな建築がもてはやされてきた。
それは、私にはなんとなく「長居しにくい女性の部屋」のようなイメージを感じさせた。
繊細、きれい、軽い。
でも心から好きになれない。

大胆で、強烈な建築が好きだ。
男建築が好きだ。
ついでに言えばゲーテアムは男だ。
(ロンシャンは中性的)

その男建築を目の当たりにしているのに、大感激できない自分が理解できなかった。
大体建築を男女に分けるのがおかしいのか?


(11:27)

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