Gori ≒ ppdwy632

〈ぼく〉の思索の一回性の偶然性の実験場。

2011年12月

本「都市の創造力 (ヨーロッパの中世2)」河原温5

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都市の創造力 (ヨーロッパの中世 2)
都市の創造力 (ヨーロッパの中世2)

○著者: 河原 温
○出版: 岩波書店 (2009/1, 単行本 276ページ)
○定価: 2,940円
○ISBN: 978-4000263245
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およそ“ヨーロッパ”とひとくちにいっても地理的に広範で、ここ(本書)では多く北イタリア、フランス、ドイツ、フランドル、イベリア半島、イングランド、あたりの記述と史料からの論説となろうか、そしてまたさらに“中世”といった歴史的な時代区分がこれまた長大で、まだまだ不勉強なぼくには精確に語ることができないのだけれども、その長大な時間軸においてさらに変移をしつづける、よくもわるくも安定することがない、というか安定を求めて変化しつづけるのかもしれない、はたまた変化の過程において得てして思わぬ意外なと思えるような展開が、後から歴史を俯瞰するぼくたちには「ナルホドそうきたかぁ」などと妙に納得させられないものでもなかったりするんだけれども、それだって、それまでの歴史的な地域的な文化的な背景やなんかの一筋縄ではいかないような複雑なさまざまがあってのことで



都市の歴史は人間の活動の歴史にほかならない。古代地中海世界が崩壊したのち、西欧中世はローマの遺産を受け継ぎながら、キリスト教を軸に新たな都市空間をつくりだした。市壁の建設に始まる都市の歴史の中で、中世人は都市をどのようなまなざしで見つめ、共同体としていかなる人的・社会的つながりを形成していったのか。地域的に多様な姿を見せるヨーロッパ都市の特性を、近年の新たな都市史研究の展開をふまえて描く。


≪目次: ≫
序章 都市のヨーロッパへ
中世人の都市記述/都市はいかに定義されるか/本書の視覚

第一章 中世都市の誕生
1 中世における都市の原型
古代都市の崩壊/キヴィタスと司教座/中世都市の地域類型/商品と貨幣流通の出入り口――ヴィク(ヴィクス)/行政と流通の拠点――ポルトゥス/ノルマン侵攻の影響/「保護された集落」――ブルグス(ブール)/都市化の進展/都市形成の起動力
2 中心地としての都市
中世都市が体現する役割/経済的中心/政治的、行政的中心/宗教的中心/知的中心

第二章 空間システム
1 都市イメージの形成
「天上の都市」と「地上の都市」――中世初期の都市イメージ/「天上の都市」としての修道院/都市讃歌の出現/一二世紀の都市讃歌の特徴/視覚的イメージの展開/「悪徳の場」としての都市の表象
2 都市人口と都市化
中世都市の人口規模/都市化プロセスのモデルをめぐって
3 都市プランの形態学
三つの都市モデル/ランス――二つの核をもつ都市/ウイ――自生的発展の都市/リューベック――上からの計画都市
4 都市の公共空間
中世都市の象徴――市壁/社会的関係の結節点――広場
5 都市空間の分割
小教区――教会の司牧区分/行政区――市民生活の基礎/街区――地縁的結束の領域

第三章 組織と経済
1 都市の団体形成
都市共同体はどう捉えられてきたか/商人ギルド/参審人団/「神の平和運動」と誓約団体/慣習法文書/フランドルの都市――富裕市民による自治/コンシュラ都市――南フランス都市の自治機構/イタリアの都市/ドイツの都市――「都市の空気は自由にする」/イングランドの都市、イベリア半島の都市
2 権力の行使――都市貴族の形成
「市民」とは誰か/都市貴族の起源
3 商業と金融業の世界
イタリア商人とハンザ商人/ブルッヘ国際市場
4 労働の枠組み
手工業ギルド/親方、職人、徒弟――手工業ギルドの構成/相互規制と相互扶助
5 財政
税の徴収/主要な支出内容/借入による財政補填/都市の財政管理と君主
6 都市の防衛――市民軍と傭兵
軍役義務/騎士・傭兵の役割
7 記録の場としての都市
文書保存と都市の記憶/納税台帳/都市会計簿の言語

第四章 統合とアイデンティティ
1 社会的絆と空間的統合
都市の家・世帯・家族/近隣団体
2 市民的宗教のかたち
兄弟団の叢生/聖人崇敬と改悛/托鉢修道会と兄弟団/ギルドと兄弟団/兄弟団の社会的構成/兄弟団の果たした役割/慈善活動/フィレンツェの慈善兄弟団
3 祝祭とソシアビリテ
演劇的空間としての都市/暦と守護聖人の祝祭/プロセッション/君主の入市式/ブルゴーニュ公の入市式
4 時間意識の統合
鐘の役割/公共時計の出現

第五章 秩序と無秩序
1 社会的不和と政治的暴力
社会的不和の始まり/民衆蜂起の広がり/「民衆革命」の五年間――一四世紀後半の都市反乱
2 災厄の諸相――飢饉、疫病、戦争、災害
飢饉/ペスト(黒死病)の衝撃/戦争・自然災害・火災
3 環境と衛生
街路とごみ/水/建築規制と都市景観
4 モラルの浄化と社会規制
遊興の場と暴力/治安維持/暴力の抑止に向けて/若者集団の暴力/パリの犯罪記録/犯罪の要因と社会不安/社会的規制の始まり/モラル規制
5 救貧のポリティックス
都市の貧困/救貧の論理/施療院/ハンセン病施療院/施療院の専門化と医療化/兄弟団と教区貧民救済組織
6 都市とユダヤ人
中世のユダヤ人/ユダヤ人の差異化/迫害の要因

第六章 「聖なる都市」から「理想の都市」へ
1 都市の自立と従属
都市ベルト地帯/ドイツ、北イタリア、フランス/南ネーデルラント/国民国家への途/都市と国民国家
2 人文主義と都市イメージの変容
ブルーニの都市讃歌/理想都市論の出現
3 都市景観図に見る都市の視覚イメージ
初期フランドル派絵画と都市風景/自己表現としての都市景観図と都市年代記

終章 中世ヨーロッパ文明の中の都市
中心地機能とネットワーク/新たな価値体系/都市の宗教性/都市の公共性とアイデンティティ


参考文献
索引


[カバー図版] ロワール渓谷の小都市サン・ジャン・ド・パニシエールの風景。ギヨーム・ルヴェル『紋章図鑑』(15世紀)の写本挿絵より。パリ、フランス国立図書館蔵。

[編集] 池上俊一河原 温


≪著者: ≫ 河原 温 (かわはら あつし) 1957年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科西洋史専攻博士課程中退。首都大学東京都市教養学部教授。博士(文学)。研究テーマは、中世ネーデルラントを中心とする都市史、社会史。著書に、『中世フランドルの都市と社会――慈善の社会史』(中央大学出版部)、『中世ヨーロッパの都市世界』(山川出版社)、『ブリュージュ――フランドルの輝ける宝石』(中央公論新社)。訳書に、キャロル・フィンク『マルク・ブロック――歴史の中の生涯』(平凡社)ほか。

河原温 『ブリュージュ フランドルの輝ける宝石』(中公新書、2006年) '11/12/26

佐藤彰一 『中世世界とは何か』(ヨーロッパの中世1、岩波書店、2008年) '11/12/29
《ヨーロッパの中世》 [全8巻]  編集=池上俊一河原温
 〜〜ヨーロッパ文化の根源に向けて――中世世界の斬新な全体像〜〜





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本「死の所有 死刑・殺人・動物利用に向きあう哲学」一ノ瀬正樹5

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死の所有―死刑・殺人・動物利用に向きあう哲学
死の所有 死刑・殺人・動物利用に向きあう哲学  Masaki Ichinose: “Ownership of Death: A Philosophy towards the Death Penaity, Homicide, and the Use of Animals”, University of Tokyo Press, 2011

○著者: 一ノ瀬正樹
○出版: 東京大学出版会 (2011/1, 単行本 408ページ)
○定価: 6,090円
○ISBN: 978-4130101196
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娘に会うのは、ぼくと娘のあいだに会うことの約束が成立してからジッサイに会うまでをも含めてず〜っとず〜っととってもとっても、たのしみなこころおどるようなコトなんだけれども、そのじつ、かなしいことにも、すでに会うまえからわかれることの別離の辛苦みたいなモノを意識しないでもなくってね、ジッサイ、親子?!でありながら、ぼくの娘は15歳だからそう考えるにはビミョーな時期ではあるんだけれども(ぼくが子離れしなければならないだろう)、そう、別離のときは彼女は10歳で「自分でも小さいのにかわいそうだなぁとおもった」とはいつのことだったか本人の口からでたことば(コメント)で、ぼくのこころのなかから消えることはない、それからおよそ5年もの時間が歳月が経過するのだから経過したのだから、すでにその当時とはそのことば(コメント)の意味では彼女のいま置かれている状況は、それなりによくもわるくもよかろうがわるかろうがなるようになってなるようにしかならないのであって、そのときとおなじモノではないだろう、また彼女がそのことをコメントを記憶して覚えているかどうかも分からない、ぼくがつよく覚えていてときどき思い返して意識しているほどには彼女は意識していないであろうことは想像に難くない、ぼくのおもいちがいの可能性だって否定できない(他人の本意をくむことの理解の限界、不可能性みたいなことだって考慮すべきであろう)、はたまた、高校受験を間近に控えている彼女は、ある意味での人生のおおきな岐路に立っている、とは、ときどき携帯電話から聞こえ伝わる彼女の口調から、その少なからぬ小さくない迷いをも含めて、ぼくに感じられないものでもなくってね、目に入れても痛くないほどに愛しい我が娘が、いろいろ考えないものでもないのだけれども、将来の人生でぼくみたいに困ったことになるようなことがないように、などと考えてみるのだが、ところがはたして、ぼくになにができるのだろう、ぼくがなにをどうすることが彼女にとって、いまの彼女であり、将来の彼女であり、ぼくみたいに困ることがないように、などと先には言ってみたのだが、ジッサイぼくは言ってしまうほどには困っていなくて、けっしてラクではないけれども、好きなことをして、もちろん仕事は仕事として生活の糧を得るためにそれなりの時間と労力を費やしているけれどもそれ(仕事ばかり)がすべてではないのだから、どちらかと言えば、価値観のモンダイではあろうけれども、ぼくは自分じしんでは(ゼッタイテキに悲観的にならないものでもないけれども)綜合的にかんがみるには悲観すべき(ジョウキョウ)ではないんじゃぁないかなぁと、周囲にたいする感謝をわすれない



死刑、安楽死、脳死、殺人、戦争、動物利用――さまざまな倫理的問題に潜んでいる虚構とは何か? 「人格」「所有」といった近代的な概念が可能にしている“死をめぐる思考”を問い直し、社会制度や宗教文化をふまえた、私たちの死生観の深層を探る。和辻哲郎文化賞、中村元賞を受賞者した『人格知識論の生成』から、さらに現代の課題に挑む渾身の一作。


≪目次: ≫
まえがき (二〇一〇年一二月 一ノ瀬正樹)
序章 「涙の哲学」に向けて――「死」の誕生
1 泣くという作用/2 「涙の哲学」のプログラム/3 死という喪失/4 パースペクティブの反転/5 人称の交錯/6 彼岸視点/現世視点そして「死の所有」
第1章 死刑不可能論――死刑存廃論に潜む倒錯
1 死という逆説/2 死刑の迷宮/3 人格に対する所有権/4 人格と生命の相違/5 所有権の喪失としての刑罰/6 死刑の残虐性と恣意性/7 誤判と抑止効果の問題/8 安楽死や自殺への結合可能性/9 死刑存廃論から死刑不可能論へ/10 「死の所有」の観念
第2章 「死ぬ権利」の欺瞞――安楽死の陥穽
1 死者のパラドックス/2 安楽死論争の構図/3 「殺すこと」と「死なせること」/4 「殺すこと」へのためらい/5 自己決定の倒錯/6 所有権の捏造/7 「死者のパラドックス」から「死の所有」へ
第3章 生命倫理と死ぬ主体――胎児、代理母、クローン、そして死にゆく人
1 伝統と変化の交錯/2 主体性の交錯/3 代理母と親概念の変容/4 遺伝子の共有/5 死にゆく人からの誘引/6 「自己決定」をめぐる係争/7 「人格」概念への揺り戻し/8 「パーソン論」の欺瞞/9 響き合う「人格」/10 「人格」の実在性/11 死を所有する/12 「死の所有」の顕現
第4章 殺人者の人格性――虚構なのか適応なのか
1 「殺すこと」の日常性/2 尊厳性を損なう負性のパラドックス/3 人格性の神話/4 虚構性の空転/5 繁殖への衝動/6 明快性に潜む罠
第5章 殺された人の非存在性――「害グラデーション説」の試み
1 「殺された人」への死後表現/2 エピクロスの死無害説/3 死の恐怖/4 被害者の非存在/5 殺人の被害性/6 害グラデーション説/7 一人称的経験の仮託/8 死者のオントロジー/9 「死の所有」と因果的哀切の想い/10 因果的プロセスのグラデーション/11 mens rea の暗号
第6章 戦争という法外な殺戮――戦争をめぐる事実と規範
1 殺人と戦争の懸隔/2 正戦論からユートピア論へ/3 「正当な戦闘行為」の亀裂/4 戦争の常在性/5 戦争の称賛/6 攻撃性の進化理論的効用/7 戦争犯罪の問題/8 「涙の哲学」への回帰
第7章 動物たちの叫び――動物実験と肉食の彼方
1 隠蔽された日常性/2 動物実験という問題/3 動物実験のモラル/4 「モラル」を語ること/5 義務説/6 動物権利論と動物開放論/7 自体的「動物の権利」/8 権利の競合/9 派生的「動物の権利」/10 種差別/11 不安定性と教条性の克服/12 パーソンへの回帰/13 「声主」としてのパーソン/14 動物のパーソン性/15 パーソン度の概念/16 道徳的配慮度/17 肉食への問い/18 いのちをいただく/19 死の所有の隠蔽/20 非発展というプライド
終章 死に基づく認識論――生と死を貫く同一性
1 認識と同一性/2 「ピュシス」と「ノモス」/3 認識の基盤としてのパーソン/4 パーソン分裂の深層/5 応報的均衡の観念/6 死刑を支える「死の所有」の虚構/7 身近な存在者の死/8 「別離」の瞬間


参考文献
事項索引
人名索引


≪著者: ≫ 一ノ瀬正樹 (いちのせ まさき) 1957年茨城県土浦市に生まれる。1981年東京大学文学部卒業。1988年東京大学大学院人文科学研究科博士課程(哲学専攻)単位取得。東洋大学文学部専任講師、助教授、東京大学大学院人文社会系研究科・文学部助教授、英国オックスフォード大学 the 2010 Uehiro Lecturer などを歴任。東京大学大学院人文社会系研究科・文学部教授、博士(文学)。主要著訳書、『人格知識論の生成――ジョン・ロックの瞬間』(東京大学出版会、1997年、第10回和辻哲郎文化賞・第6回中村元賞受賞)、『原因と結果の迷宮』(勁草書房、2001年)、『原因と理由の迷宮――「なぜならば」の哲学』(勁草書房、2006年)、『功利主義と分析哲学――経験論哲学入門』(放送大学教育振興会、2010年)、Philosophy of Uncertainty and Medical Decisions. Bulletin of Death and Life Studies. vol. 2.(共著, 21st Century COE Program DALS. Graduate School of Humanities and Sociology. The University of Tokyo. 2006)、『死生学5 医と法をめぐる生死の境界』(共編、東京大学出版会、2008年)、『岩波講座哲学02 形而上学の現在』(共著、岩波書店、2008年)、D. ヒューム『人間知性研究』(共訳、法政大学出版局、2004年)。

一ノ瀬正樹 『確率と曖昧性の哲学』(岩波書店、2011年) '11/09/04





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本「失われた時を求めて 〈2〉 第一篇「スワン家のほうへII」 (光文社古典新訳文庫140)」プルースト、高遠弘美 訳5

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失われた時を求めて 2: 第一篇「スワン家のほうへ供 (光文社古典新訳文庫)
失われた時を求めて 〈2〉  第一篇「スワン家のほうへII」  Marcel Proust: “À la recherche du temps perdu: Du côté de chez Swann”, 1913/1919/1987 (光文社古典新訳文庫140)

○著者: マルセル・プルースト高遠弘美
○出版: 光文社 (2011/12, 文庫 624ページ)
○定価: 1,160円
○ISBN: 978-4334752392
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昨年、大学生の一年目にドイツ語を入門I・IIと英語を基礎から勉強して、さて大学生二年目の今年はフランス語と中国語を入門I・IIと。まもなく年があけたら少しして単位認定試験があるんだなぁ。フランス語入門IIの、およそ各45分で全15回のラジオ(CD)による授業は、3回くらい通しで繰り返し聴講しているのだが


パリ上流社交界の寵児スワンは、高級娼婦オデットを恋人にする。ところが強力な恋敵が現れ、スワンの心は嫉妬に引き裂かれていく。苦悶の果てにスワンが見出したものは……。恋愛心理を鋭く描いた第二部「スワンの恋」。第三部「土地の名・名」も収録。〈全14巻〉


≪目次: ≫
第一篇 スワン家のほうへ II  Du côté de chez Swann, 1913/1919/1987
 第二部 スワンの恋
 第三部 土地の名・名


読書ガイド/高遠弘美 (二〇一一年晩夏 東京にて)
場面索引


≪著者: ≫ マルセル・プルースト Marcel Proust [1871-1922] フランスの作家。パリ郊外オートゥイユで生まれる。9歳のとき喘息の発作を起こし、以来、生涯を通じて宿痾となる。十代は母親の愛情を一身に受けて育ち、パリ大学進学後は社交界に出入りするかたわら文学に励む。三十代の初めに両親と死別、このころから本格的にエッセイやラスキンの翻訳を手がけるようになる。1912年、『失われた時を求めて』の原型ができあがり、1913年第一篇「スワン家のほうへ」を自費出版。その後もシリーズは続き、1922年第四篇「ソドムとゴモラII」が刊行されるが、気管支炎が悪化し、全七篇の刊行を見ることなく死去。最終巻は1927年になって刊行された。

[訳者: ] 高遠弘美 Takatō Hiromi 1952年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。明治大学教授、フランス文学者。著書に『プルースト研究』『乳いろの花の庭から』。訳書に『消え去ったアルベルチーヌ』(プルースト)、『完全版 突飛なるものの歴史』『悪食大全』『乳房の神話学』(以上ロミ)、『珍説愚説辞典』(カリエール&ベシュテル)、『完訳Oの物語』(P・レアージュ)など多数。編著に『矢野峰人選集』。共著多数。

マルセル・プルースト 『失われた時を求めて 〈1〉 第一篇「スワン家のほうへ1」』(高遠弘美 訳、光文社古典新訳文庫、2010年) '10/10/10
プルースト 『消え去ったアルベルチーヌ』(高遠弘美 訳、光文社古典新訳文庫、2008年) '08/12/016

プルースト 『失われた時を求めて 〈2〉  スワン家のほうへ II』(吉川一義 訳、岩波文庫、2011年) '11/07/05
プルースト 『失われた時を求めて 〈1〉  スワン家のほうへ I』(吉川一義 訳、岩波文庫、2010年) '11/01/14
吉川一義 『プルースト美術館 『失われた時を求めて』の画家たち』(筑摩書房、1998年) '11/02/10
吉川一義 『プルーストと絵画 レンブラント受容からエルスチール創造へ』(岩波書店、2008年) '11/02/03
吉川一義 『プルーストの世界を読む』(岩波セミナーブックス、2004年) '11/01/20

マルセル・プルースト 『失われた時を求めて [完訳版] 全13巻』(鈴木道彦 訳、集英社文庫ヘリテージシリーズ、2006〜07年) '10/09/07〜'11/01/23
鈴木道彦 『プルーストを読む 『失われた時を求めて』の世界』(集英社新書、2002年) '10/08/25





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本「中世世界とは何か (ヨーロッパの中世1)」佐藤彰一5

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中世世界とは何か (ヨーロッパの中世 1)
中世世界とは何か (ヨーロッパの中世1)

○著者: 佐藤彰一
○出版: 岩波書店 (2008/11, 単行本 292ページ)
○定価: 2,940円
○ISBN: 978-4000263238
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とは何か??!
ポスト・ローマ


《ヨーロッパの中世》 [全8巻]  編集=池上俊一河原温
 〜〜ヨーロッパ文化の根源に向けて――中世世界の斬新な全体像〜〜


中世を中世たらしめている独自の要素とは何か。それはいかなる意味で先行する古代、後続の近代と区別されるのか。国家や社会、統治や政治秩序のありようを探り、貴族層や修道院の系譜をたどりながら、広くユーラシア的時空を見据えて、ヨーロッパ中世1000年の歴史的・文化的骨格を明らかにする。従来の中世理解の図式に再検討をせまる近年の歴史研究をふまえた中世像の捉え直し。


≪目次: ≫
序章 「中世」を切り出す
半島のヨーロッパ/地政学的境位/循環的システム変動/後背地ヨーロッパの文明的特性/まつろわぬ土地/「周縁」からの出発/反転の始まり/「中心」化へのステップアップ/騎馬民族の動向/オスマン・トルコの建国と中世の終わり/「中世」の始まり

第一章 小国家の時代
ゲルマン諸民族と西ローマ帝国/ポスト・ローマ帝国/西ローマ帝国の遺した制度的インフラ/小国家体制とその克服
1 民族集団の生成
ゲルマン民族とは何か/ゲルマン社会の変化/五世紀の大侵入と帰趨
2 ポスト・ローマ国家の独自性
ポスト・ローマ時代、中世初期の「国家」とは何か/ポスト・ローマ国家の特徴/ゲルマン国家の命運/フランク国家の自己維持機制
3 地代と租税――分節的租税徴収システムの働き
いささかの理論的整理/租税徴収の人と空間/租税空間の機能と社会連関
4 領主と農民の共生
ポスト・ローマ時代の農業/領主支配の弱さ/領主支配の進展
5 覇権国家カロリング朝のパラドックス
七世紀の大転換/カールたちの国家の新機軸/帝国とその変容――中世ヨーロッパ型政治原理の出現

第二章 中世ヨーロッパ・システムの生成と展開
さまざまなシステム
1 定住空間の変容――集村・城塞集落
ポスト・ローマ時代の定住様式/散居定住から初期集住へ/罰令領主支配圏の成立と集村の構造化
2 交換活動の発展
ポスト・ローマ期ヨーロッパ交換経済の構図/中世初期世界システムの可能性と挫折/地中海とバルト海の商業覇権
3 中世法の論理と社会秩序――紛争決着の諸相
ヨーロッパ世俗法の源流/教会法の寄与/領主制社会と紛争決着
4 支配の原理として封建制は機能したか
封建制と領主制/封建制形成のプロセス/封建制のはたらき/「封建王政」の脱構築に向けて
5 騎士と傭兵
戦う者/騎兵・騎士・修道騎士団/山の傭兵と都市の傭兵

第三章 統治と政治秩序の体系
王権と帝権/統治空間と聖俗両権の相剋
1 帝国と王権
帝国の理念/ローマの国名/シャルルマーニュの称号/ルイ敬虔帝の帝国意識/ドイツ人の神聖ローマ帝国/帝権移譲論
2 王権の変遷
王の原義/軍隊を統率する王/ポスト・ローマ時代の王権/キリスト教的王権の出現/中世後期の王冠論
3 統治空間の編成原理
伯(comes)と伯領/司教の世俗的役割/広域的なクニとしての大公領/司教管区の枠組/統治のミクロコスモス/信仰生活の基盤としての小教区
4 俗権と教権の長い対話
中世の政治権力/ポスト・ローマ期の皇帝と教皇/グレゴリウス一世の「世界」布教思想/神の僕としての王権/権威と権力/叙任権をめぐる闘争

第四章 碧き血統――ヨーロッパ貴族の歴史的変遷
貴族と階層社会/ローマの「貴族」/機能的三身分観
1 フランク貴族の相貌――六世紀〜一一世紀
六世紀に貴族は存在したか――論争史/議論の再燃/メロヴィング貴族の指標/社会の軍事化/カロリング門閥の台頭と貴族勢力/帝国貴族の起源と拡散/貴族と王権/カロリング国家解体期における大公制
2 中世貴族の誕生――一二世紀
ブロックとデュビー/騎士と貴族の一体化/リニッジ(系族)の成立
3 身分制の帰属へ――一三世紀〜一五世紀
フランスの貴族身分/イングランドとドイツ

第五章 規律と恩寵――修道制の多様な界面(インターフェース)
禁欲思想の系譜
1 禁欲の心性
精神の自由と美徳のための禁欲/ローマ女性のコンテクスト/初期キリスト教における禁欲実践と修道制/東方修道制の西漸
2 支配の類型としての修道制
聖人の墓廟/聖コルンバヌスの改革/支配と服従の共同体
3 中世キリスト教学の増殖炉
古典の継承/カロリング・ルネサンスの知的沸騰
4 霊性と奇蹟の空間
アニアーヌのベネディクトゥスによる修道院改革/クリュニーの霊性とその伝播/シトー会の役割/奇蹟の顕現
5 修道士と異端
フィオーレのヨアキムのインパクト/反教会思想の蔓延/「新しい信心」と托鉢修道会

おわりに――ヨーロッパ世界と「中世」

参考文献
索引


[カバー図版] 法を口述する王。13世紀後半の写本挿絵より。フランス、アミアン市立図書館。Cliché CNRS-IRHT/ Bibliothèques d'Amiens Métropole, Ms 353F, f.46.


[編集] 池上俊一河原 温


≪著者: ≫ 佐藤彰一 (さとう しょういち) 1945年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程単位取得。名古屋大学大学院文学研究科教授(名古屋大学特任教授)。博士(文学)。研究テーマは、フランスを中心とする中世初期の国制と社会。著書に、『修道院と農民――会計文書から見た中世形成期ロワール地方』(名古屋大学出版会)、『ポスト・ローマ期フランク史の研究』『中世初期フランス地域史の研究』(ともに岩波書店)、『歴史書を読む――「歴史十書」のテクスト科学』(山川出版社)ほか。






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本「もっと知りたい ゴヤ 生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)」大睚歹麩此疹掌凝技5

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もっと知りたいゴヤ―生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)
もっと知りたい ゴヤ 生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)

○著者: 大睚歹麩/松原典子
○出版: 東京美術 (2011/10, 単行本 79ページ)
○定価: 1,890円
○ISBN: 978-4808708917
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Francisco de Goya y Lucientes 1746-1828



≪目次: ≫
はじめに 「ゴヤ伝説」から「実像のゴヤ」へ  大睚歹麩此柄甍霤賃膤慂験愕惱儕ゞ擬)

序章 誕生、そして不遇の修業時代 (1746〜74年:0〜28歳) Época de aprendizaje
人間ゴヤの母型となったバスクとアラゴンの血/人気画家の工房に入門し本格的に絵画の道へ/ゴヤの生きたサラゴーサ/ささやかな成功/私費でイタリア遊学へ

ゴヤの素描帖1 『イタリア画帖』 Cuaderno Itakiano
謎のイタリア遊学の実態を解明した素描帖

第1章 出世街道をゆく (1775〜91年:29〜45歳) Camino hacia el éxito
王侯貴族の間で肖像画家として名を馳せる/ようやく手にした「人もうらやむような生活」/ロココの残照/画業の初期を飾った華麗なるタピスリー原画/カルトンって何?/サラゴーサ事件/自由な画風が原因で宮廷画家の義兄と衝突/売れっ子肖像画家に/モデルの魅力を最大限に/モード対決 スペインvs.フランス/念願の宮廷画家に/出世階段を駆け上がる

もっと知りたい1 ゴヤの手紙
文通相手:マルティン・サパテール(1747-1803)
20年にわたって続いた書簡

もっと知りたい2 ゴヤと王家の人々
ゴヤが仕えた3人の王たち    カルロス3世(1716-88、在位1759-88年)/カルロス4世(1748-1819、在位1788-1808年)/フェルナンド7世(1784-1833、在位1808, 1814-33年)
描かれた王家の人々《スペイン・ブルボン王家の系図》
王付き画家から宮廷画家へ/ゴヤを愛した王、憎んだ王/ゴヤが仕えた“もう一人の王”ホセ1世

第2章 無音の世界へ (1792〜99年:46〜53歳) Al mundo sin sonido
46歳にして、突如、聴覚を完全に喪失する/グラフィック・アートの革命 版画集『気まぐれ』を刊行/奇想(カプリーチョ)と創意(インベンシオン)/近代的な絵画への第一歩/女公爵との夏/ゴヤとの本当の関係は?/カトリック国の宮廷画家として/だまし絵的で大胆な構図で描かれた天井画/魂の肖像/モデルとゴヤとの交感を描き出した肖像画/理性の眠りは怪物を生む/近代を予告した版画集

ゴヤの素描帖2 『サンルーカル素描帖』 Álbum de Sanlúcar

ゴヤの版画集1 『気まぐれ』 ロス・カプリチョース Los Caprichos

もっと知りたい3 版画家としてのゴヤ
大衆への宣伝力に着目し版画を手がけたごや/晩年、亡命先のボルドーでも版画の可能性を追求
版画の技法    エングレーヴィング/アクアティント/エッチング/ラヴィ/ドライポイント/リトグラフ

第3章 首席宮廷画家として (1800〜07年:54〜61歳) Primer pintor de Cámara
数々の傑作が生まれ公私ともに絶頂期に/混迷するスペイン情勢とナポレオンの野心/しのび寄る戦争の影/親仏スペインの行方

傑作クローズアップ1 《カルロス4世の家族》 La familia de Carlos IV
王家の未来を暗示した一枚/1 虚飾なしに描く/2 《ラス・メニーナス》に着想を得た構図/3 卓越した描写力/4 衰退しゆく王家の最期の姿

傑作クローズアップ2 《裸のマハ》《着衣のマハ》 La maja desnuda / La maja vestida
長らく秘匿された二枚の傑作/1 モデルは誰?/2 なぜ2枚描かれたのか?/3 タッチの違いに注目/4 描かれたアンダーヘア

傑作クローズアップ2《裸のマハ》 〈横たわる裸婦〉の系譜の中で Dentro de la historia de las mujeres desnudas y acostadas
西洋絵画のタブーを侵し近代の先駆となった裸体像

もっと知りたい4 ゴヤの暮らしぶり
ゴヤが愛した人々    39年連れ添う妻ホセファ/最愛の一人息子ハビエール/60歳で得た孫マリアーノ/40歳以上も年下の愛人レオカディア
ゴヤの財産目録を読む    1812年の財産目録(抜粋)・ゴヤ66歳/1834年の財産目録(抜粋)・ゴヤ没後
家庭人ゴヤの素顔/宮廷画家ゴヤの財産の行方/宮廷画家の年収はいくら?

第4章 戦争の目撃者「私は見た」 (1808〜18年:62〜72歳) Testigo de guerra, yo lo ví
対仏独立戦争から自由主義者弾圧の時代へ/乱世を生き抜き、すべてを記録した画家/時代の証人として/愛国心と良心の狭間で/市井へのまなざし/庶民への賛嘆と敬意/狂信と迷信のスペイン/スペインの“闇”を描く/スペイン異端審問

ゴヤの版画集2 『戦争の惨禍』 ロス・デサストレス・デ・ラ・ゲーラ Los Desastres de la Guerra

傑作クローズアップ3 《1808年5月3日、マドリード プリンシペ・ピオの丘での銃殺》 El tres de mayo de 1808, o Los fusilamientos en la montaña del Príncipe Pío
名もない市民を英雄に変えた一枚/1 同時代の事件を描く/2 誰のために描かれたのか?/3 描かれた一瞬の静寂/4 片隅にひそむ“近代の聖母子”/5 銃殺されるキリスト!?

ゴヤの版画集3 『闘牛技』 ラ・ラウロマキア La Tauromaquia

ゴヤの版画集4 『妄』 ロス・ディスパラーテス Los Disparates

もっと知りたい5 問い直されるゴヤ様式
世界に知られた《巨人》はゴヤの真筆ではなかった/何が描かれているかではなく「誰が描いたのか」

もっと知りたい6 素描家としてのゴヤ
聴覚と引き換えに手にした素描という自由な表現/素描帖に描かれたゴヤの思想、そして理念

ゴヤの素描帖3 『日記素描帖』 Álbum Diario

第5章 〈聾(ろう)の家〉、そして亡命へ (1819〜28年:73〜82歳) Quinta del sordo, y exilio
自由主義弾圧の時代 ゴヤは〈聾の家〉に隠遁/齢78にしてフランスへの亡命を決行した老画家/マドリードの対岸で/栄光の残滓(ざんし)を眺めつつ/「黒い絵」/やがて亡命する老画家が祖国に残した遺言/「黒い絵」/「黒い絵」で飾られた〈聾の家〉――14枚の「黒い絵」がどのように飾られていたのかを再現/それでも俺は学ぶぞ/死の直前まで描いた画家

ゴヤの素描帖4 『ボルドー素描帖』 Álbum de Burdeos

終章 ゴヤの遺産 Goya, el artista y su legado
近代絵画の祖マネに啓示を与えたゴヤの絵画/ゴヤを敬愛し、「プティ・ゴヤ」と呼ばれた巨匠ピカソ

ゴヤに出会う    スペイン en España/日本 en Japón
日本語文献
本書掲載の作品索引


≪監修・著者: ≫ 大睚歹麩 (おおたか・やすじろう) 香川県生まれ。早稲田大学大学院修士課程修了。マドリード大学留学。跡見学園女子大学、上智大学を経て、早稲田大学文学学術院教授。専門はスペイン美術史。主な著書に『ベラスケス』(共著、カンヴァス世界の大画家15、中央公論社)、『ゴヤ』(西洋絵画の巨匠10、小学館)、主な翻訳書に『不滅のピカソ』(共訳書、ジュゼップ・パラウ・イ・ファブレ著、平凡社)、『ゴヤ全素描』(共訳、ピエール・ガッシェ著、岩波書店)、『ゴヤの手紙』(松原との共編・訳、岩波書店)などがある。展覧会「ゴヤ 光と影」(2011年10月〜2012年1月)共同監修。
※執筆担当:p2-3、p6-9、p22-33、p62-77

≪著者: ≫ 松原典子 (まつばら・のりこ) 香川県生まれ。上智大学卒業。早稲田大学大学院修士課程修了。シカゴ大学留学。上智大学外国語学部准教授。専門はスペイン美術史。主な論文に「エル・グレコの芸術理論と《ラオコーン》」、「スペインのパラゴーネ――エル・グレコとパチェーコの場合」、「対抗改革期のスペイン美術と説教」、主な翻訳書に『プラド美術館』(共訳、ホセ・ロヘリオ・プエンディーア著、岩波書店)、『岩波世界の美術 ゴヤ』(共訳、サラ・シモンズ著、岩波書店)などがある。
※執筆担当:p10-21、p34-61






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本「仏教入門 親鸞の「迷い」 (とんぼの本)」梅原猛/釈徹宗5

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仏教入門 親鸞の「迷い」 (とんぼの本)
仏教入門 親鸞の「迷い」 (とんぼの本)

○著者: 梅原猛釈徹宗加藤智見
○出版: 新潮社 (2011/9, 単行本 125ページ)
○定価: 1,680円
○ISBN: 978-4106022241
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なんでだったかなぁ、たぶんたまたまいつもの図書館で、きっといつものように貸出(借り出し)手続きの際に、ぶらぶらとなにげなく周囲を書架を見まわしていたぼくの目にとまったのが『仏教入門 法然の「ゆるし (とんぼの本)」』で、、、ぼくはいま、ヨーロッパの歴史をベンキョウしているところだからね、キリスト教とかってさぁ、そこでは欠くことができない重要なファクターで、そう、313年にミラノ勅令によって信仰がゆるされたキリスト教、そこでゆるされたのであって、そのことは、それまではゆるされていなかった異端なモノであったことを(わざわざ言うまでもないことだが)含意する、もちろんそののちには国教として採用されることになるのだけれども、一直線になんらの障害もなく布教して、といったようなものではないだろう、古代ローマ帝国の東西分割をおよそのラインとして東方正教とカトリックとがあって、そしてイスラームが近接して台頭する、そんなこと(いろんな意味での危機感)もあってか十字軍運動、はたまたユダヤ教はそれ以前からのモノだ、やがて宗教改革ではカトリックに対するプロテスタントを生じるだろう、なんのことやら

法然があっての法然からつながる(連関)法然の存在を無視できないであろう親鸞、鎌倉新仏教としての浄土宗から浄土真宗の宗祖とされる



「どのような修行も到底やり通せない身なのですから、地獄こそが、私の落ちゆくところと決まっているのです」。僧として修行の日々を送りながら、なお断つことのできない煩悩の自覚。若き日の親鸞(しんらん、1173‐1262)が苦悩の末に出会ったのは、「一心に念仏をとなえるだけで、阿弥陀仏の本願の力(他力、たりき)によって救われる」という師・法然の教えだった。越後への流罪という苦難を乗り越え、その人生を他力本願の信仰と実践についやした求道者にして浄士真宗の祖・親鸞の生涯を豊富なビジュアルとともに辿り、その思想のエッセンスを気鋭の宗教学者・釈徹宗がわかりやすく解説。知の巨人・梅原猛による白熱の論考、親鸞ゆかりの地をめぐる紀行&ガイドマップも収録した充実の入門書。


≪目次: ≫
親鸞の言葉  監修: 釈徹宗

1 親鸞の生涯――苦悩の中で出会った「他力」の教え  監修: 加藤智見
 1歳 (1173年、承安3年) 親鸞、京都の日野で下級貴族の子として誕生。――争乱の時代に生まれた子 (混乱と荒廃の時代に生まれ落ちる)
 9歳 (1181年、養和元年) 得度出家し、翌年から仏教界の最高学府・比叡山で学び、修行に励む。――探求の苦しみの修行時代 (20年間、厳しい修行の日々を送る)
 29歳 (1201年、建仁元年) 比叡山を下り、六角堂に参籠。夢で六角堂救世観世音(くせかんざおん)より告命を受ける。――下山して得た気づき (心に転換をもたらした聖徳太子の夢告)
 33歳 (1205年、元久2年) 法然のもとで回心(えしん)を得、この年『選択本願念仏集(せんちゃくほんがんねんぶつしゅう)』の書写を許される。――良き師を得て「他力」に目覚める (吉水の法然のもとへ、100日間通い続ける/親鸞と同じく、比叡山を下りた法然/阿弥陀仏の本願を説いた、専修念仏の教え)
 35歳 (1207年、承元元年) 朝廷より念仏を停止させられ、越後に配流となる。――人生を変えた大弾圧事件 (専修念仏に対する他宗派の拒否反応/「承元の法難」により、教団解散へ)
 39歳 (1211年、建暦元年) 流罪を赦免され、越後で妻子とともに暮らす。――田舎の人々とともに (「僧にあらず、俗にあらず」の身/親鸞を支え、ともに信心に徹した妻・恵信尼
 42歳 (1214年、建保2年) 越後を出て東国へ向かい、佐貫で『浄土三部経』の千部読誦を思い立つ。――関東への旅立ち (家族とともに向かった関東伝道の旅/苦しむ民衆を前に揺らいだ信仰)
 44歳 (1216年、建保4年) この頃、笠間郡稲田に定住し、山伏弁円(べんえん)との交わりを持つ。――念仏の教えを説く (親鸞殺害を企てた山伏・弁円との出会い)
 59歳 (1231年、寛喜3年) 初期真宗(しんしゅう)教団が形成される中、病臥中に再び自力の執心に襲われる。――伝道と苦悩のなかで (関東一円に広がり始めた門徒集団/生涯をかけて執筆を続けた『教行信証』)
 63歳 (1235年、文暦2年) この頃、京都に戻る。その後、妻子を越後に帰して研鑽の日々を送る。――さらなる探求のために (門徒たちのいる関東を離れ、帰洛/厳しい環境で著述活動に心血を注ぐ)
 84歳 (1256年、建長8年) 関東の門徒の混乱の中で、子息の善鸞(ぜんらん)と絶縁する。――実子との苦渋の別れ (晩年の親鸞を襲ったさまざまな不幸)
 90歳 (1262年、弘長2年) 善法院にて入滅、東山鳥辺野(とりべの)にて荼毘に付される。――純粋な信仰の末に (京都を訪ねてくる関東の門徒たちとの交流/晩年の親鸞が到達した「自然法爾(じねんほうに)」の境地)

親鸞をめぐる人物相関図
親鸞(しんらん、1173〜1262)
法然(ほうねん、1133〜1212)
妻・恵信尼(えしんに、1182〜1268?)/息子・善鸞(ぜんらん、1216?〜1286?)/末娘・覚信尼(かくしんに、1224〜1283)/孫・覚恵(かくえ、1239?〜1307)/曾孫・覚如(かくにょ、1270〜1351)蓮如(れんにょ、1415〜1499)
朝廷
後鳥羽上皇(ごとばじょうこう、1180〜1239)九条兼実(くじょう かねざね、1149〜1207)
北嶺(比叡山)
慈円(じえん、1155〜1225)/延暦寺の衆徒
南都(奈良)
貞慶(じょうけい、1155〜1213)明恵(みょうえ、1173〜1232)
関東二十四輩
弁円(べんねん・明法・みょうほう、1184〜1251)唯円(ゆいえん、1222?〜1289?)真仏(しんぶつ)顕智(けんち)性信(しょうしん)/善性(ぜんしょう)/順信(じゅんしん)など
法然の門弟
聖光(しょうこう)幸西(こうさい)源智(げんち)証空(しょうくう)住蓮(じゅうれん)/安楽(あんらく)

コラム1 親鸞没後――戦乱の時代の中で確立した、本願寺教団の歩み (親鸞の子孫たちの後継争いと本願寺の成立/織田信長と石山本願寺の10年に及ぶ死闘)

コラム2 中興の祖・http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%93%AE%E5%A6%82――真宗教団の発展と宗教都市・吉崎御坊

2 親鸞の思想――「悪」を自覚した愚者  解説: 釈徹宗
Q 親鸞が生きた時代について教えてください。
Q 親鸞が影響を受けた思想や人物について教えてください。
Q 親鸞が帰依した阿弥陀仏とはどんな仏ですか?
Q 親鸞の言う「他力」とはどういう意味ですか?
Q 師・法然との違いはどこにありますか?
Q 『歎異抄』を読めば親鸞の教えがよくわかるのですか?
Q 「悪人正機」とは、どんなに悪いことをした人でも救われるという意味ですか?
Q 親鸞は僧でありながら妻帯した人ですが、どんな女性感をもっていたのでしょうか。
Q 親鸞の「非僧非俗」という立場について教えてください。
Q 親鸞の布教活動はどのようなものだったのですか?
Q 親鸞の没後、教団はどのように大きくなっていったのですか?
Q 親鸞は、なぜ現代でもこれほど人気があるのですか?

コラム3 親鸞ブックガイド――その教えと生き方をもっと知るために
『親鸞』 五木寛之、講談社(上下巻)
『出家とその弟子』 倉田百三、岩波文庫
『無量の光――親鸞聖人の生涯』 津本陽、文春文庫(上下巻)
『白い道――法然・親鸞とその時代』 三國連太郎、講談社文庫(上中下巻)
『親鸞の告白』 梅原猛、小学館文庫
『親鸞――救済原理としての絶対他力(構築された仏教思想)』 釈 徹宗、佼成出版社
『親鸞をよむ』 山折哲雄、岩波新書
『親鸞再考――僧にあらず、俗にあらず』 松尾剛次、NHKブックス
『教行信証』 親鸞(著)、金子大栄(校訂)、岩波文庫
『最後の親鸞』 吉本隆明、ちくま学芸文庫
『図説 あらすじでわかる! 親鸞の教え』 加藤智見、青春新書INTELLIGENCE
『誰も書かなかった親鸞――伝絵の真実』 同朋大学仏教文化研究所編、法蔵館
『歎異抄』 唯円(著)、親鸞(術)、川村 湊(訳)、光文社古典新訳文庫
『無宗教からの「歎異抄」読解』 阿満利麿、ちくま新書
『ほっとする親鸞聖人のことば』 川村妙慶(著)、高橋白鷗(書)、二玄社
『親鸞めぐり旅』 講談社(編)、講談社

3 親鸞をめぐる謎  特別寄稿: 梅原猛
親鸞人気を決定づけた『歎異抄』/悪人正機説と複数の親鸞伝記/親鸞解釈における謎を解く鍵(1.出家の謎/2.入門の謎/3.結婚の謎/4.悪の自覚の謎)/母・吉光女(きっこうにょ)の出自/親鸞と源氏、九条兼実の関係/恵信尼との結婚と新しい大乗仏教の成立/根本教説としての二種廻向(にしゅえこう)

4 親鸞への旅――京都・越後・常陸、聖人の名残を巡る
越後――親鸞の思想に影響を与えた直江津の海
常陸――20年に及ぶ関東布教の拠点
京都――親鸞の故郷、そして往生の地

親鸞 ゆかりの地マップ
真宗十派本山
二十四輩の寺院
由緒寺院/旧跡等……越後
由緒寺院/旧跡等……常陸周辺
由緒寺院/旧跡等……京都

親鸞 年表 (1173〜1262)

参考文献

≪著者: ≫ 梅原猛 (うめはら・たけし) 哲学者。国際日本文化研究センター顧問。京都市立芸術大学名誉教授。1925年宮城県生れ。京都大学文学部哲学科卒業。縄文時代から近代までを視野におさめ、文学・歴史・宗教等を包括して日本文化の深層を解明する幾多の論考は「梅原日本学」と呼ばれる。1999年、文化勲章受章。著書に『隠された十字架――法隆寺論』(毎日出版文化賞)、『水底の歌――柿本人麿論』(大佛次郎賞)、『京都発見 一〜九』、『日本の霊性――越後・佐渡を歩く』、『歓喜する円空』、『葬られた王朝――古代出雲の謎を解く』(以上全て新潮社)など多数。

≪著者: ≫ 釈徹宗 (しゃく・てっしゅう) 僧侶。宗教学者。浄土真宗本願寺派・如来寺住職。相愛大学人文学部教授。特定非営利活動法人リライフ代表。1961年大阪府生れ。龍谷大学大学院文学研究科真宗学専攻博士課程単位取得。大阪府立大学大学院人間文化学研究科比較文化専攻博士課程修了。著書に『親鸞の思想構造』(法蔵館)、『いきなりはじめる仏教生活』(新潮文庫)、『不干斎ハビアン』(新潮社)、『親鸞 救済原理としての絶対他者』(佼成出版社)など。

[監修: ] 加藤智見 (かとう・ちけん) 僧侶。宗教学者。真宗大谷派・光専寺住職。東京工芸大学名誉教授。1943年愛知県生れ。早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻博士課程修了。著書に『親鸞とルター――信仰の宗教学的考察』(早稲田大学出版部)、『親鸞の浄土を生きる――死を恐れないために』(大法輪閣)、『図説 あらすじでわかる! 親鸞の教え』(青春新書)など。

梅原猛/町田宗鳳/林田康順 『仏教入門 法然の「ゆるし」』(とんぼの本、新潮社、2011年) '11/12/25
梅原猛 『親鸞のこころ 永遠の命を生きる』(小学館文庫、2008年) '09/10/16
唯円 著・親鸞 述『歎異抄』(川村湊 訳、光文社古典新訳文庫、2009年) '09/10/09
歎異抄』(金子大栄 校注、ワイド版岩波文庫、1991年) '08/10/14





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本「魂と体、脳 計算機とドゥルーズで考える心身問題 (講談社選書メチエ518)」西川アサキ5

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魂と体、脳 計算機とドゥルーズで考える心身問題 (講談社選書メチエ)
魂と体、脳 計算機とドゥルーズで考える心身問題 (講談社選書メチエ518)

○著者: 西川アサキ
○出版: 講談社 (2011/12, 単行本 320ページ)
○定価: 1,890円
○ISBN: 978-4062585217
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じっさいぼくには、ぼくの印象(なんとなくぼんやりと感じていること)としては、ことばの定義が、そもそもまずはよく分からない(不勉強、知識不足)、もちろん日本語で記されているワケだから、日本語はぼくの母語としている言語で日常的に使用して毎日毎日の生活を営んでいる、それなりの社会生活であり他人とのコミュニケーションを交わしながら生活を生を営みつづけてきたことからも、、、だからそれでも分からないながらも読むことの困難は少なからずないものではないのだけれども、やっぱりどちらかといえばずるずるとのらりくらりと読んでしまうことからするには


本当に存在するものは何だろうか? 私の「今・ここでの体験」だろうか? それとも、他人からみた「物質としての脳」だろうか? もちろん、両方だろう。ところが、そう言った瞬間、「私の」体験と「他人からみた」脳を結ぶメカニズムが知りたくなる―― ライプニッツのモナドロジー、ドゥルーズの思考を、コンピュータ・シミュレーションで展開。心身問題への新たなアプローチがはじまる!


≪目次: ≫
第1章 序:何が本当に存在するのか?
1.1 ゲームとしての「心身問題」
1.2 ある出来事の例
1.3 妄想か世界か?
1.4 取り消されることを拒む誤字
1.5 クオリアから「最善の世界」へ:モナドロジーという解
1.6 「誤字」をどうする? あるいは、間違えるのは誰か?
1.7 「文句を言う誤字」から「不確実の中心へ」
1.8 二人称の心身問題と「あなたの脳」
1.9 「支配的モナド」と「中枢」

第I部 心身問題と中枢
第2章 「心身問題」から「支配的モナド」と「中枢」へ
2.1 心身問題の要素としてのクオリアから、モナドへ
 2.1.1 クオリアとフレーム、因果関係の二つのイメージ/2.1.2 フレームと微小表象、莫大な因果関係のかすかなイメージ/2.1.3 視点の推定とショットの持続/2.1.4 カットとモンタージュ(=編集)、エピソード=連続性/2.1.5 『シネマ』と体験の分類からモナドへ/2.1.6 ティルト・シフトの効果/2.1.7 常識の不連続?――潜在性、統一性、連続性、共可能性について/2.1.8 海に投げ出されたライプニッツ/2.1.9 「モナド」とは?
2.2 モナドと出来事
 2.2.1 「用法」としての出来事/2.2.2 「欲望機械」としての出来事と「永遠的対象」/2.2.3 出来事から、再びモナドへ/2.2.4 なぜドゥルーズは「欲望機械」から「有機体」に戻ったのか? 「支配的モナド」の問題へ
2.3 「支配的モナド」:中枢と心身問題へのコメント
 2.3.1 「支配的モナド」とは?/2.3.2 「身体があるから無意識がある」と「無意識があるから身体がある」/2.3.3 「道徳」としての身体/2.3.4 「支配的モナド」と「モナドの身体」/2.3.5 「矢印の起点」の曖昧さと「物質」の位置/2.3.6 「支配的モナド」の二重性/2.3.7 「支配」の出現という出来事と「実体的紐帯=心身問題」
第3章 「中枢」を作って展開する
3.1 「中枢の出現という出来事」を作る
 3.1.1 中枢の仕様/3.1.2 中枢を「作る」とは?/3.1.3 デッドロックと脳/3.1.4 複数のデッドロック・ペアから「自我」へ/3.1.5 デッドロック・ペアと交換/3.1.6 同期非同期1:交換の隙間を埋める「信用」/3.1.7 同期非同期2:交換の隙間を埋める「一時的なコピー」/3.1.8 重要な価値の否定と支配の心理学/3.1.9 素朴な中枢のモデル
3.2 「中枢」の創発から「支配的モナドの二重性」へ
 3.2.1 中枢ができる事もある/3.2.2 「中枢」の何が特別なのか?/3.2.3 「中枢」と「支配的モナド」/3.2.4 矢印の起点と「実体的紐帯」/3.2.5 中枢の二重性と副作用、その「擬似的解消」/3.2.6 観測基準の不確実性、中枢の崩壊、出来事と構造の識別不能性/3.2.7 エージェントか? モナドか? 「閉鎖」に向けて

第II部 「閉鎖」としての「不確実性」の侵入
第4章 エージェントの閉鎖とモナド
4.1 ベルグソンについてのコメント:不確実性=意識?
 A クオリア(イマージュ)は、客観的に存在する/B クオリアは、相互に作用反作用の関係を持つ/C 主観的なものは、過去に存在する/D 過去に属するネットワークは様々なアレンジ=視点を持つ/E 過去は、現在の作用反作用内にある「アレンジ=視点」の与え方次第で、複数存在する/F 異なる視点=過去は、「不確実性の中心」を通じて現在に介入できる
4.2 貨幣の起源と極端に「開いた」モデル
4.3 「エージェント」から「モナド」へ:「閉鎖」をどうやって実装するか?
 4.3.1 動く閉鎖のイメージ=他者の痛みと「終わりなき対話」=クオリア問題のダイナミクス=原始的心身問題/4.3.2 「完璧な対話」の前提=文脈の通分操作/4.3.3 「完璧な対話」から「終わりなき対話=原始的心身問題」へ:通分の相対主義/4.3.4 「終わりなき対話=原始的心身問題」の不確実性と「動的閉鎖」の方針
4.4 生成と崩壊のプロセス
 4.4.1 閉鎖の下での貨幣財の生成/4.4.2 閾値の違い、ユニティ、タイムスケール/4.4.3 脱落と生成過程/4.4.4 保存量の事後的出現と「終わりなき対話=原始的心身問題」の「機能」
4.5 グローバルな価値の不在、その効用、そして再び中枢へ
 4.5.1 「解釈」の内部構造と「打ち切り」としての二人称価値評価/4.5.2 価値の基準はどこに? 「力への意志」として「終わりなき対話」/4.5.3 「力への意志」の、キャンセル・ネットワークとしての紐帯=常識/4.5.4 価値尺度の厳密さと、「常識」の頑健性

第III部 不確実性の中心と中枢、そして意識
第5章 「不確実性の中心」とモナド的中枢
5.1 点と脳、不確実性の「中心」は、「点」なのか?
5.2 唯一性と「不確実性の中心」(モナド的中枢のアスペクト1
 5.2.1 集中と「内省」の効果/5.2.2 「不確実性の配位」と主観性の出現/5.2.3 「不確実性の中心」と「支配的モナド」の違い=「実体的紐帯」
第6章 「中心」から「紐帯」へ:中枢と心身問題へのコメント2
6.1 「不確実性の中心」から「実体的紐帯」へ
6.2 多様性、「魂と身体の区別」の不確実性、現働化と実在化
6.3 現働化:「エコー」と「気づき」、従属と離脱、内面=フレームの範囲限定
6.4 実在化:「延長」と「共可能性」のチェック、プロトコルとしての「物質」
6.5 「実在化と身体」のモデル(モナド的中枢のアスペクト2)
 6.5.1 観測者の観測から実在化へ/6.5.2 実在化=共可能性チェック=相互観測=身体のモデルの条件/6.5.3 「観測者の観測」の実装/6.5.4 実在化1:不確実性がない場合=不共可能性:デッドロック、交替、不調/6.5.5 実在化2:不確実性がある場合=共可能性:中枢の共存と常識/6.5.6 実在化と身体(モナド的中枢のアスペクト2)の概要:共可能性、実在化、常識
6.6 「現働化と意識」のモデル(モナド的中枢のアスペクト3)
 6.6.1 閉鎖と萌芽的中枢の増加/6.6.2 現働化1:地=フレーム=「空気」のモデルとしての萌芽的中枢/6.6.3 現働化2:図=ルーズなシミュレーション/6.6.4 現働化3:図と地の隙間=気づき、承認的自由、共感と空気/6.6.5 エコーと現働化、不確実性と解除、堆積の体験/6.6.6 現働化と意識(モナド的中枢アスペクト3)の概要:メタレベルと主体の自己対話
6.7 「実体的紐帯」の概念の再展開:「外の内」とは?
 6.7.1 「実体的紐帯」の最後の要約/6.7.2 結局、「魂と身体の往復運動」とは?/6.7.3 一つの出来事、実現、不調と心身問題の多重化/6.7.4 外の内、残された関係
第7章 「紐帯」から「中心のない不確実性」へ:堆積、識別不能性、出来事という解
7.1 出来事の露出(モナド的中枢のアスペクト4)
 7.1.1 過度の厳密さと解体の論理/7.1.2 構造と出来事:タイムスケールについて
7.2 堆積と識別不能性
 7.2.1 『襞』から『シネマ』第二部へ:現実と想像の、「識別不能性」と「混同」、その違い/7.2.2 陰影と窪みの間に:「密着パースペクティブ」の体験/7.2.3 心身問題の密着パースペクティブ性=出来事という解=中心のない不確実性

おわりに:心身問題への憎しみと、哲学の性急さについて

補足:「終わりなき対話=原始的心身問題」の詳細
ステップ1 相対的全体=文脈についての対話と解釈の変更/ステップ2 意味のある意見を選別/ステップ3 意見の伝達とその解釈/ステップ1 相対的全体への正規化/相対的全体/従属閾値と相対的全体/最小ユニットと相対的全体/「解釈」の変更ルール



≪著者: ≫ 西川アサキ (にしかわ・あさき) 1975年、神奈川県に生まれる。慶應義塾大学環境情報学部卒業。神戸大学大学院自然科学研究科博士後期課程修了。理学博士。理化学研究所特別研究員。専攻は、人工知能、哲学。主な論文に、“The Emergence and Collapse of the Self Monitoring Center in Multi-agent Systems”, “New Solution for Resource Allocation Problem of Agent Teams Governed by a Leader”、エッセイに、「なぜ、モップと語り合えないのか?」(インターコミュニケーション』65号)などがある。






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本「名画で読む 新約聖書」山形孝夫、山形美加 絵画解説5

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名画で読む新約聖書
名画で読む 新約聖書

○著者: 山形孝夫 著、山形美加 絵画解説
○出版: PHP研究所 (2011/9, 単行本 192ページ)
○定価: 1,680円
○ISBN: 978-4569797007
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たとえばぼくのこころみのひとつとして、中長期的な視野における野望?!として、古事記とか日本書紀とかを、いわゆる日本の根源的なところのモノ(古典テクスト)を読みたい!、ここでの〈読みたい〉ぼくのこころみとは、ただただ文字を字面をおって目で読むだけにとどまることなく、それなりに他人にたいして語りえるだけの理解レヴェルを目途として、どうなんだろう、早くても短くてもあと6年くらい、フツーにおよそ20年くらいの時間を費やして60歳くらいのころには、などと考えていないものでもなくってね、中途半端なところでテキトーに妥協して分かったフリをする気なんかはサラサラなくってね(そんなことはこれまで散々やってきてやらずにきて、どうにもこうになんともならなかったなっていない現実)


世界で最も多くの人に読まれ、親しまれている「聖書」。本書は、イエス誕生からペトロの殉教まで、有名な話をとりあげ、わかりやすくまとめるとともに、カラーの名画をふんだんに盛り込んだ「新約聖書」入門。
イエスのさまざまな言行と奇跡、そして聖書の世界や歴史的背景も名画で読むと手にとるようにわかってくる。
レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』、レンブラントの『十字架降下』、コレッジョの『羊飼い礼拝』などの名画が満載。キリストの降誕、聖家族のエジプト逃避、ヨルダン川での洗礼、山上の説教、最後の晩餐、ゴルゴタの丘、パウロの回心……、オールカラーで聖書の世界が美しく蘇る!


≪目次: ≫
はじめに――聖書と私 (二〇一一年八月 山形孝夫)
 ◎名画01: シモーネ・マルティーニ(1284/85頃〜1344) 《受胎告知》(部分) 1333年 板 テンペラ フィレンツェ, ウフィッツィ美術館
凡例

第一話 キリストの降誕
マリアへの天使の告知/苦悩するヨセフ/羊飼いと東方の博士たち/シメオンの預言――悲しみのマリア/聖家族のエジプト逃避/十二歳のイエス
 ◎名画02: アントネッロ・ダ・メッシーナ(1430頃〜79) 《受胎告知のマリア》 1473〜74頃 板 油彩 パレルモ, 州立シチリア美術館
 ◎名画03: ヤコポ・ダ・ポントルモ(1494〜1556/57) 《受胎告知》 1528年 フレスコ(カンヴァスに移行) フィレンツェ, サンタ・フェリチタ聖堂
 ◎名画04: コレッジョ(1489頃〜1534) 《羊飼いの礼拝(ラ・ノッテ)》 1529〜30年頃 板 油彩 ドレスデン, 国立絵画館
 ◎名画05: ヒューホ・ファン・デル・フース(1440頃〜82) 《マギの礼拝(モンフォルテ祭壇画)》 1472年頃 板 油彩 ベルリン, 国立絵画館
 ◎名画06: 《悲しみのマリア》 17世紀初頭 銅板 油彩, 仙台博物館
 ◎名画07: フランソワ・ブーシェ(1703〜70) 《エジプト逃避途上の休息》 1757年 カンヴァス 油彩 サンクトペテルブルク, エルミタージュ美術館
 ◎名画08: フセペ・デ・リベーラ(1591〜1652) 《博士たちの間のキリスト》 1630/40年頃 カンヴァス 油彩 ウィーン, 美術史美術館


第二話 神の国運動のはじまり
ヨルダン川の預言者ヨハネ/荒野の誘惑/弟子たちの召命/奇跡/いま泣いている人は幸いだ/罪のゆるし
 ◎名画09: カラヴァッジョ(1571〜1610) 《洗礼者聖ヨハネ》 1604年頃 カンヴァス 油彩 カンザスシティ(アメリカ), ネルソン=アトキンス美術館
 ◎名画10: ジョヴァンニ・ベリーニ(活動期1459頃〜1516没) 《キリストの洗礼》 1500〜02年 カンヴァス テンペラ 油彩 ヴィチェンツァ, サンタ・コローナ教会
 ◎名画11: イワン・クラムスコイ(1837〜87) 《荒野のキリスト》 1872年 カンヴァス 油彩 モスクワ, トレチャコフ美術館
 ◎名画12: 《奇跡の漁り》 1200年頃 ステンドグラス イギリス, カンタベリー大聖堂
 ◎名画13: ドメニコ・ギルランダイオ(1449〜94) 《ペトロとアンデレの召命》 1481〜82年 フレスコ ヴァティカーノ宮 システィーナ礼拝堂
 ◎名画14: カラヴァッジョ(1571〜1610) 《聖マタイの召命》 1598〜1601年頃 カンヴァス 油彩 ローマ, サン・ルイジ・デイ・フランチェージ聖堂
 ◎名画15: ランブール兄弟(活動期15世紀初頭) 《悪魔祓い》(『ベリー公のいとも豪華なる時禱書』より) 1413〜16年 写本装飾 シャンティイ(フランス), コンデ美術館
 ◎名画16: ドゥッチョ・ディ・ブオニンセーニャ(1520年代〜1318/19) 《盲人の治癒》(《マエスタ》裏面) 1311年 板 テンペラ ロンドン, ナショナル・ギャラリー
 ◎名画17: バルトロメ・エステバン・ムリーリョ(1617〜82) 《ベトザタの池で中風患者を癒すキリスト》 1668年 カンヴァス 油彩 ロンドン, ナショナル・ギャラリー
 ◎名画18: ワシーリイ・ポレーノフ(1844〜1927) 《キリストと姦淫の女》 1888年 カンヴァス 油彩 サンクトペテルブルク, 国立ロシア美術館
 ◎名画19: エドワード・ジョン・ポインター(1836〜1919) 《放蕩息子の帰還》 1869年 カンヴァス 油彩 ニューヨーク, フォーブス・マガジン・コレクション


第三話 神の国運動の展開
支持者たちとの新しい絆/山上の説教/主の祈り/論争/古代ユダヤ社会の疾病観(しっぺいかん)
 ◎名画20: ヨハネス・フェルメール(1632〜75) 《マルタとマリアの家のキリスト》 1654〜55年頃 カンヴァス 油彩 エディンバラ, スコットランド国立美術館
 ◎名画21: ディーリック・バウツ(1415頃〜74) 《ファリサイ派のシモンの家のキリスト》 15世紀後半 板 油彩 ベルリン, 国立絵画館
 ◎名画22: クロード・ロラン(1600〜82) 《山上の説教》 1656年 カンヴァス 油彩 ニューヨーク, フリック・コレクション
 ◎名画23: 《使徒たちに教えを授けるキリスト》 4世紀末 モザイク ミラノ, サン・ロレンツォ・マッジョーレ聖堂 サンタクィリーノ礼拝堂
 ◎名画24: レンブラント・ファン・レイン(1606〜69) 《説教するキリスト(小さな墓)》 1652年頃 エッチング ドライポイント ワシントン, ナショナル・ギャラリー
 ◎名画25: ティツィアーノ・ヴェチェリオ(1488/90頃〜1576) 《貢の銭》 1516年頃 板 油彩 ドレスデン, 国立絵画館
 ◎名画26: 《水腫病者の治癒》 1310〜20年頃 フレスコ ミストラス(ギリシア), アフェンディコ聖堂
 ◎名画27: パオロ・ヴェロネーゼ(1528〜88) 《レビ家の饗宴》 1573年 カンヴァス 油彩 ヴェネツィア, アカデミア美術館
 ◎名画28: 《カファルナウムの中風患者の治癒》 5世紀末〜6世紀初頭 モザイク ラヴェンナ, サンタポリナーレ・ヌオヴォ聖堂
 ◎名画29: ジョヴァンニ・アントニオ・ペッレグリーニ(1675〜1741) 《中風患者の治癒》 1730年頃 カンヴァス 油彩 ハンガリー, ブタペスト美術館
 ◎名画30: セバスティアーノ・デル・ピオンボ(1485頃〜1547) 《ラザロの蘇生》 1517〜19年 板(カンバスに移行) 油彩 ロンドン, ナショナル・ギャラリー


第四話 十字架への道
ヘロデの殺意/エルサレムへ/神殿の境内から商売人を追放/ナルドの香油/最後の晩餐/ユダの裏切り/ゲッセマネの園/ペトロは泣いた/ゴルゴタの丘/犠牲の子羊の象徴するもの/ユダの「裏切り」をめぐるもうひとつの謎
 ◎名画31: ベルナルディーノ・ルイーニ(1480頃〜1532) 《洗礼者ヨハネの首を持つサロメ》 製作年不明 板 油彩 ウィーン, 美術史美術館
 ◎名画32: シャルル・ル・ブラン(1619〜90) 《キリストのエルサレム入城》 1689年頃 カンヴァス 油彩 フランス, サン=テティエンヌ現代美術館
 ◎名画33: エル・グレコ(1541〜1614) 《神殿から商人を追い払うキリスト》 1570〜75年頃 カンヴァス 油彩 アメリカ, ミネアポリス美術館
 ◎名画34: ジョルジュ・ド・ラ・トゥール(1593〜1652) 《悔悛するマグダラのマリア》 1635〜40年頃 カンヴァス 油彩 ワシントン, ナショナル・ギャラリー
 ◎名画35: レオナルド・ダ・ヴィンチ(1495〜98年) 《最後の晩餐》 1495〜98年 テンペラ ミラノ, サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ修道院 食堂
 ◎名画36: ジョヴァンニ・ベリーニ(活動期1459頃〜1516没) 《オリーブ山での祈り》 1459年頃 板 テンペラ ロンドン, ナショナル・ギャラリー
 ◎名画37: エル・グレコ(1541〜1614) 《悔悛する聖ペトロ》 1605〜10年頃 カンヴァス 油彩 トレド, タヴェーラ病院
 ◎名画38: ティントレット(1519〜94) 《ピラトの前のキリスト》 1566〜67年 カンヴァス 油彩 ヴェネツィア, 聖ロクス同信会 サーラ・デッラルベルゴ
 ◎名画39: エドアール・マネ(1832〜83) 《辱めを受けるキリスト》 1865年 カンヴァス 油彩 アメリカ, シカゴ美術館
 ◎名画40: ペーテル・パウル・リュベンス(1577〜1640) 《キリストの磔刑(槍突き)》 1620年 板 油彩 アントウェルペン(ベルギー), 王立美術館
 ◎名画41: レンブラント・ファン・レイン(1606〜69) 《十字架降下》 1634年 カンヴァス 油彩 サンクトペテルブルク, エルミタージュ美術館
 ◎名画42: アルノルト・ベックリーン(1827〜1901) 《キリストの十字架降下》 1871〜74年頃 板 テンペラ 色ワニス ベルリン, 国立絵画館


第五話 復活の証人たち
証言1 マグダラのマリア
証言2 エマオへの道
証言3 ガリラヤ湖のペトロ
証言4 イエスの昇天
 ◎名画43: モーリス・ドニ(1870〜1943) 《墓場の三聖女》 1894年 カンヴァス 油彩 サン・ジェルマン・アン・レー(フランス), プリウレ美術館
 ◎名画44: ティツィアーノ・ヴェチェリオ(1488/90頃〜1576) 《ノリ・メ・タンゲレ(我に触れるな)》 1511年頃 カンヴァス 油彩 ロンドン, ナショナル・ギャラリー
 ◎名画45: レリオ・オルシ(1511頃〜87) 《エマオへの道》 1565〜75頃 カンヴァス 油彩 ロンドン, ナショナル・ギャラリー
 ◎名画46: カラヴァッジョ(1571〜1610) 《エマオの晩餐》 1601年 カンヴァス 油彩 テンペラ ロンドン, ナショナル・ギャラリー
 ◎名画47: ヤーコプ・ヨルダーンス(1593〜1678) 《ペトロへの委託》 1616〜17年頃 カンヴァス 油彩 アントウェルペン(ベルギー), セント・ヤーコプ聖堂


第六話 神の国運動の行方
五旬節(ペンテコステ)の出来事/迫害の火の手/ステファノの殉教/パウロの回心/ペトロの殉教
 ◎名画48: マゾリーノ・ダ・パニカーレ(1383/84〜1440/47頃) 《説教する聖ペトロ》 1424/25〜27年 フレスコ フィレンツェ, サンタ・マリア・デル・カルミネ聖堂 ブランカッチ礼拝堂
 ◎名画49: マザッチョ(1401〜29) 《洗礼を施す聖ペトロ》 1424/25〜27年 フレスコ フィレンツェ, サンタ・マリア・デル・カルミネ聖堂 ブランカッチ礼拝堂
 ◎名画50: フラ・アンジェリコ(1400頃〜55) 《寡婦たちに説教する聖ステファノ、サンヘドリンで論議する聖ステファノ》 1447〜50年 フレスコ ヴァティカーノ宮 ニッコロ5世礼拝堂
 ◎名画51: アダム・エルスハイマー(1578〜1610) 《聖ステファノの石打ち》 1603〜04年 銅板 油彩 エディンバラ, スコットランド国立美術館
 ◎名画52: パルミジャニーノ(1503〜40) 《聖パウロの回心》 1527〜28年 カンヴァス 油彩 ウィーン, 美術史美術館
 ◎名画53: アンニーバレ・カラッチ(1560〜1609) 《アッピア街道で聖ペトロに現れるイエス》 1601〜02年 板 油彩 ロンドン, ナショナル・ギャラリー


主な参考文献

 〈装幀写真〉 コレッジョ(1489頃〜1534) 《聖母子と聖ヒエロニムス、マグダラのマリア(イル・ジョルノ)》 1527〜28頃 板 油彩 パルマ, 国立美術館


※本書は、二〇〇七年八月に弊社から出版された『聖書を読み解く』の「第II部 新約聖書」を大幅に改変・加筆し、新たにたくさんの絵画を加え、再編集したものです。


≪著者: ≫ 山形孝夫 (やまがた・たかお) 1932年、仙台に生まれる。東北大学文学部宗教学・宗教史学科卒業。同大学院博士課程満期退学。専攻、宗教人類学。東北大学講師、宮城学院女子大学教授、学長を経て、同大学名誉教授。主な著書に、『レバノンの白い山』(未来社)、『治癒神イエスの誕生』『聖書の起源』(以上、ちくま学芸文庫)、『聖書物語』(岩波ジュニア新書)、『砂漠の修道院』(平凡社、日本エッセイスト・クラブ賞)、『死者と生者のラスト・サパー』(朝日新聞出版)、『図説 聖書物語 旧約篇』『図説 聖書物語 新約篇』『聖母マリア崇拝の謎――「見えない宗教」の人類学』(以上、河出書房新社)、『聖書を読み解く』(PHPエディターズ・グループ)、訳書に『マグダラのマリアによる福音書』(カレン・L・キング 著、新免貢 共訳、河出書房新社)などがある。

[絵画解説: ] 山形美加 (やまがた・みか) 女子美術大学絵画科(版画)卒業。多摩美術大学大学院美術研究科(版画)修了。東北大学大学院文学研究科(美学・西洋美術史)修士課程修了。共著として『図説 聖書物語 旧約篇』『図説 聖書物語 新約篇』(以上、河出書房新社)にて図版解説を担当。






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本「ブリュージュ フランドルの輝ける宝石 (中公新書1848)」河原温5

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ブリュージュ―フランドルの輝ける宝石 (中公新書)
ブリュージュ フランドルの輝ける宝石 (中公新書1848)

○著者: 河原 温
○出版: 中央公論新社 (2006/5, 新書 224ページ)
○定価: 903円
○ISBN: 978-4121018489
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いまいっしょけんめいに、いわゆるヨーロッパの歴史を、古代から中世から近代とか、地中海とかローマ帝国とか、だから神聖ローマ帝国なのであって、それはおよそいまのドイツあたりでフランク王国、東西分割(分裂)は395年のこと、東ローマ帝国はビザンツ帝国ね、コンスタンティノープルはイスタンブールでオスマン帝国、1453年、アラブ・イスラーム、ギリシア・東方正教、ローマ・カトリック、んでもって1517年にマルティン・ルターが宗教改革、プロテスタント。
いわゆるヨーロッパにおける〈近代〉といわれるところのいくつかは、イタリア・ルネサンス、宗教改革、大航海時代(地理上の発見)とかとかとか、といったところのルネサンスといわれるところのなには、イタリアのみならず「もう一つのルネサンス」


ブリュージュBrugesBrugge)、このフランドル地方の都市は、中世において商業や文化の中心地として、訪れた人々を驚かす活況を呈していた。市内に張りめぐらされた水路網を通じて各地から多彩な商品が運び込まれ、街は豪奢で美しいゴシック建築で満ち溢れていった。こうした都市空間の整備と文化の振興は、フランドル絵画に代表される「もう一つのルネサンス」の華々しい開花を準備する。〈北方のヴェネツィア〉の歴史的豊かさを活写。


≪目次: ≫
カラー口絵
プロローグ
地図 「ベルギー図」「ブリュージュ図」

第1章 誕生
1 起源と生成
    海との関係/地名の由来/フランドル伯と都市/フランドル地域経済発展の背景/ズウィン湾と水路の形成
2 革新の一二世紀    一一二七年の伯暗殺事件/一二世紀の発展/ヘントイープル

第2章 繁栄のモチーフ
1 中世国際市場の形成
    年市とブリュージュ商人/多様な商品/ヨーロッパ世界市場の中心
2 外国商人の集住    ドイツ(ハンザ)商人/イングランド商人とスコットランド商人/スペイン商人/ポルトガル商人/ジェノヴァ商人/ヴェネツィア商人/ルッカ商人/フィレンツェ商人
3 金融業者の展開――高利貸・両替商・取引仲介人    金融システムの発展/高利貸と質屋/両替商/宿屋経営者と取引仲介人/商人の外国語マニュアル
4 旅人のまなざし    ペロ・タフールの眼

第3章 フランドルの宝石――都市の美学
1 都市空間の眺望――マーカス・ヘラルドゥスのブリュージュ鳥瞰図
    都市鳥瞰図/水の都/市壁と市門/風車の風景
2 北方のヴェネツィアか――水路・街路・広場    都市を縦横に貫く水路/街路/ブリュージュの空間的中心――大広場/複数の広場が並存
3 ゼステンデール――都市街区の世界    小教区と街区/アンバランスな所得構造/教区貧民救済/ベギンホフ
4 ゴシック建築の思想――教会・ギルドホール・市庁舎    ノートル・ダム教会/鐘楼――フランドル地方で最も高い建築/市庁舎/水の倉庫/クレーン
5 都市貴族とブルゴーニュ文化    フルートフース家(Gruuthuse)/ブラーデリン家(Hof Bladelin)/アドルネス家

第4章 都市の祝祭と記憶
1 中世ブリュージュの「とき」
    「とき」の意識/年の暦
2 十字軍の熱狂とフランドル伯    聖血の聖遺物/聖血の行列
3 ブルゴーニュ公の「入市式」    盛大な「入市式」/商品は銀の皿/政治的「とき」
4 聖ヨハネ施療院――死者追悼と魂の救済    貧窮者の救済と来世における魂のとりなし/養老院的役割も/公営質屋の制度

第5章 アルティザンからアーティストへ――アルス・ノヴァの世界
1 ブルゴーニュ宮廷とブリュージュ
    宮廷/金羊毛騎士団
2 ヤン・ファン・エイク初期フランドル派の画家たち    高度に訓練され、組織された職人たち/ヤン・ファン・エイク/ペトルス・クリトゥスハンス・メムリンクヘラール・ダヴィッド/リアリスティックな都市風景
3 フランドル・ミニアチュールの世界    時禱書(聖務日課書)/「パント」
4 都市の音楽――ブルゴーニュ時代ブリュージュのサウンドスケープ    音楽の革新運動/ネーデルラント楽派/雪のノートル・ダム兄弟団/情報伝達においても重要なメディア
5 出版文化と人文主義    活字本の出版/人文主義サークル/自由な文化的、思想的交流の場

第6章 ブリュージュの近代と「神話」の形成
1 都市の変容――一六世紀
    商業の重心移動/ルネサンスの息吹/宗教改革の影響/グィッチャルディーニの理想都市/プロテスタントの亡命とシモン・ステヴィン/トーマス・プラッターの記述
2 近世のブリュージュ    オステンドとの結びつき/産業の変化とカトリックの再興
3 近代ブリュージュの都市イメージ    フランスとオランダの支配/産業革命と都市の停滞/英国人の貢献とネオ・ゴシックスタイル/言語問題と『死の都ブリュージュ』/ブリュージュの再生

エピローグ

あとがき (二〇〇六年四月 吉祥寺にて  河原 温)
参考文献
フランドル/ブリュージュ史年表
ブリュージュのビールとフランドル地方の料理


≪著者: ≫ 河原 温 (かわはら・あつし) 1957年(昭和32年)、東京に生まれる。東京大学文学部卒業。東京大学大学院人文科学研究科西洋史専攻博士課程中退。ヘント大学文学部留学。ニューヨーク市立大学大学院客員研究員を経て、首都大学東京都市教養学部助教授(を経て、同教授)。博士(文学)。著書、『中世ヨーロッパの都市世界』(山川出版社)、『中世フランドルの都市と社会――慈善の社会史』(中央大学出版部)、『スイス・ベネルクス史』(共著、山川出版社)、『新書ヨーロッパ史 中世篇』(共著、講談社)、『中世ヨーロッパを生きる』(共著、東京大学出版会)。訳書、『マルク・ブロック――歴史の中の生涯』(キャロル・フィンク著、平凡社)、『異端の精神史』(モミリアーノ他著、共訳、平凡社)、『地域からみたヨーロッパ中世――中世ベルギーの都市・商業・心性』(アンドレ・ジョリス著、共訳、ミネルヴァ書房)など。






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本「仏教入門 法然の「ゆるし」 (とんぼの本)」梅原猛/町田宗鳳5

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仏教入門 法然の「ゆるし」 (とんぼの本)
仏教入門 法然の「ゆるし」 (とんぼの本)

○著者: 梅原猛/町田宗鳳
○出版: 新潮社 (2011/9, 単行本 125ページ)
○定価: 1,680円
○ISBN: 978-4106022258
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なかなかこのあたりの宗教、信仰のことがらのもろもろについて(洋の東西を問わずして、というか日本のことさえも)、ぼくにはマッタクよく分からない、といったような印象ばかりがつよくあるのであって、あしがかりとなるようなとりつくシマのようなものさえも見出すことさえも

どうなんだろうね、そういえばぼくは記憶しているかぎり子どものころからなんどか、なんどもなんども(さいきんでもときどき)「出家したい!」というか、出家してしまいたい、というのも、俗世間に嫌気がさして忌避をして(現実からの逃避衝動)、俗(世間)に対する聖、神聖なる高貴なる世界みたいなトコロへの希求というのか願望みたいなものがつよく(いだくことがたびたび)があってね、、、ところが、どう考えてみても、冷静に考えるには(そうそう深く考えるまでもなく)子どものころのぼくにも明白に分かったイメージできたこととしての、聖/俗、あえて聖をかかげることの(明らかに聖にあらざる)俗っぽさ、俗のしたたかさ、もっとも、だれよりもなによりもぼく自身のぼく自身が俗(あえて俗“悪”などと言ってみてもいいかもしれない)であることの、みたいな


知識も修行も必要なく、「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」と一心にとなえるだけで、誰もが必ず極楽浄土へ往生できる――。戦乱や災害が相次ぎ、人心が荒廃を極めた平安時代末期、法然(ほうねん、1133‐1212)は当時の仏教の常識をくつがえして万民救済の教えを説いた。厳しい求道の末にたどり着いたのは、弱い心を断てない凡夫をも救う阿弥陀仏の本願の力、すなわち他力(たりき)。激しい弾圧に屈せず市井の人々に教えを広め、鎌倉新仏教勃興の嚆矢となった日本仏教の革命家にして浄土宗の租・法然の生涯を豊富なビジュアルとともに辿り、その思想のエッセンスを気鋭の宗教学者・町田宗鳳がわかりやすく解説。知の巨人・梅原猛による白熱の論考、法然ゆかりの地をめぐる紀行&ガイドマップも収録した充実の入門書。


≪目次: ≫
法然の言葉  監修: 町田宗鳳

1 法然の生涯――「万民救済」に生きた日本仏教の革命家  監修: 林田康順
 1歳 (1133年、長承2年) 法然、美作国に誕生する。――混乱の世に受けた生 (神仏に祈って身ごもった子/諸説ある法然の両親の出自)
 9歳 (1141年、保延7/永治元年) 父が殺され、一家離散となる。――人生を変えた悲劇 (出家への道に導いた、父の遺言)
 13歳 (1145年、天養2/久安元年) 比叡山に登山、西塔(さいとう)北谷の源光(げんこう)に師事する。――出家する (最高学府に学び、才能を開花させた秀才/「堕落」した比叡山の僧侶たち)
 18歳 (1150年、久安6年) 西塔黒谷に移り叡空に師事、修学に励む。――「念仏」との出会い (人里はなれた厳しい土地での修学の日々/多大な影響を受けた『往生要集』との出会い)
 24歳 (1156年、久寿3/保元元年) 一時下山し、嵯峨清凉寺に参籠して あらためて僧侶の使命に目覚める。――苦悩と求道の日々 (戦乱に喘ぎ苦しむ京都の民衆の姿/自らの学識を深めるため、南都遊学へ)
 43歳 (1175年、承安5/安元元年) 専修(せんじゅ)念仏の教えに回心(えしん)を得て、比叡山を下りる。――布教活動へ (善導の言葉に、阿弥陀仏の本願を知る/下山、そして円照との出会いと別れ)
 54歳 (1186年、文治2年) 法然の教えをめぐる討論会、「大原談義」が行われる。――メジャーデビュー (新興の教えに対する仏教界からの反応)
 66歳 (1198年、建久9年) 九条兼実(かねざね)の依頼により、教えをまとめた『選択本願念仏集(せんちゃくほんがんねんぶつしゅう)』を執筆。――最重要聖典が完成 (専修念仏の理論的根拠を示す重要な聖典)
 72歳 (1204年、建仁4/元久元年) 比叡山門徒たちによる、専修念仏に対する批判・弾圧を受ける。――「法難」のはじまり (弟子たちを集め、批判をかわした『七箇条制誡』)
 73歳 (1205年、元久2年) 奈良・興福寺貞慶(じょうけい)が専修念仏を糾弾する訴状を提出。――南都からも出た批判 (南都からも出た念仏批判『興福寺奏状』)
 75歳 (1207年、建永2/承元元年) 建永の法難」により、四国に流配となる。教団が大打撃を受ける。――上皇を激怒させた事件 (上皇を激怒させた、女官たちの出家事件/地方に念仏を広めた、四国への道のり)
 80歳 (1212年、建歴2年) 赦免を受けて帰洛ののち、『一枚起請文(いちまいきしょうもん)』を遺して入滅。――京都で迎えた最期 (4年ぶりに踏んだ京都の地/最後まで他力を貫いた法然の入滅)

法然をめぐる 人物相関図
法然(ほうねん、1133〜1212)
法然の門弟
親鸞(しんらん、1173〜1262)聖光(しょうこう、1162〜1238)幸西(こうさい、1163〜1247)源智(げんち、1183〜1238)証空(しょうくう、1177〜1247)住蓮(じゅうれん、?〜1207)/安楽(あんらく、?〜1207)
朝廷
後鳥羽上皇(ごとばじょうこう、1180〜1239)九条兼実(くじょう かねざね、1149〜1207)
北嶺(比叡山)
慈円(じえん、1155〜1225)顕真(けんしん、1131〜1192)源光(げんこう、生没年不詳)皇円(こうえん、1074?〜1169?)叡空(えいくう、?〜1179?)/延暦寺の衆徒
南都(奈良)
明恵(みょうえ、1173〜1232)貞慶(じょうけい、1155〜1213)重源(ちょうげん、1121〜1206)
武家
円照(えんしょう、1139〜1177)/平重衡(たいらのしげひら、1157〜1185)

コラム1 「法然上人絵伝」の成立――没後、多くのバージョンが制作された法然の絵伝 (実は「再編集」されていた《四十八巻伝》/珍しい「厠念仏」の場面が描かれた妙源寺本)

2 法然の思想――リアリストの革新性とは  解説: 町田宗鳳
Q 法然が生きていた時代の宗教や思想について教えてください。
Q 「専修念仏」とは、どのようなおしえだったのでしょうか?
Q 念仏の称え方に何か決まりはありましたか?
Q 法然が専修念仏の教えにたどりついた背景には、何があったのでしょうか?
Q 法然の思想はどのような点で画期的だったのでしょうか?
Q 法然の教えはどんな人たちに支持されていたのですか?
Q 法然の女性に対するかかわり方、考え方とは?
Q 法然の教えは、人々に正しく伝わっていたのでしょうか?
Q 浄土教が既成の教団から弾圧を受けたのはなぜですか?
Q 弟子であった親鸞とは、どんな点で思想が違うのですか?
Q 法然が他宗の僧侶に与えた影響や、受けた批判とは?
Q 私たち現代人は、法然の教えをどのように汲み、活かしてゆくべきでしょうか?

コラム2 帰ってきたほとけさま――800年ぶりに浄土宗に遷座した阿弥陀如来 (法然1周忌を機に制作された重要な仏像/像内から発見された約4万6000人の記名)

3 死の教師、法然 特別寄稿: 梅原猛
革命家・法然 人、一人も殺さず/法然の御影 温顔の中の哀しみ/東海中学 椎尾辧匡「共生」の思想/《四十八巻伝》の虚飾 『醍醐本』の真実/法然の出自 秦氏・職能の民/法然の平等思想 『選択本願念仏集』/二種廻向と悪人正機 法然から親鸞へ/極楽と“山” 日本人の「あの世観」

コラム3 一百四十五箇条問答――信者たちのあらゆる疑問に答えた、法然のQ&A集。

4 法然への旅――美作と京都に上人の足跡を辿る
美作――自然豊かな美作の地/京都――閑居の山から喧騒の都へ

法然ゆかりの地マップ (法然 ゆかりの地 リスト 総本山・大本山/法然上人二十五霊場/その他 由緒寺院)

法然 年表 (1133〜1212)

参考文献/写真/作図/編集協力/ブックデザイン/シンボルマーク


※本書は『芸術新潮』2011年4月号特集「法然 こころの改革者」を増補・再編集したものです。

≪著者: ≫ 梅原猛 (うめはら・たけし) 哲学者。国際日本文化研究センター顧問。京都市立芸術大学名誉教授。1925年宮城県生れ。京都大学文学部哲学科卒業。縄文時代から近代までを視野におさめ、文学・歴史・宗教等を包括して日本文化の深層を解明する幾多の論考は「梅原日本学」と呼ばれる。1999年、文化勲章受章。著書に『隠された十字架――法隆寺論』(毎日出版文化賞)、『水底の歌――柿本人麿論』(大佛次郎賞)、『京都発見 一〜九』、『日本の霊性――越後・佐渡を歩く』、『歓喜する円空』、『葬られた王朝――古代出雲の謎を解く』(以上全て新潮社)など多数。

≪著者: ≫ 町田宗鳳 (まちだ・そうほう) 比較宗教学者。広島大学大学院総合科学研究科教授。広島大学環境平和学プロジェクト研究センター所長。各地で座談会「風の集い」を主宰。1950年京都府生れ。14歳で出家、臨済宗大徳寺で修行後34歳で渡米。ハーバード大学神学部で修士号、ペンシルバニア大学東洋学部で博士号を取得。著書に『法然対明恵』(講談社)、『人類は「宗教」に勝てるか 一神教文明の終焉』(日本放送出版協会)、『法然の涙』(講談社)、『法然、愚に還る喜び 死を超えて生きる』(日本放送出版協会)、『ニッポンの底力』(講談社)など。

[監修: ] 林田康順 (はやしだ・こうじゅん) 僧侶。宗教学者。浄土宗・慶岸寺副住職。大正大学仏教学部准教授。1965年神奈川県生れ。大正大学大学院博士課程満期退学。著書に『図説 あらすじでわかる! 法然と極楽浄土』(青春新書)、共著に『浄土宗の常識』(朱鷺書房)など。






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本「文明史のなかの明治憲法 この国のかたちと西洋体験 (講談社選書メチエ286)」瀧井一博5

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文明史のなかの明治憲法 (講談社選書メチエ)
文明史のなかの明治憲法 この国のかたちと西洋体験 (講談社選書メチエ286)

○著者: 瀧井一博
○出版: 講談社 (2003/12, 単行本 234ページ)
○定価1,575円
○ISBN: 978-4062582865
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ジッサイ、憲法も議会もアタリマエのように意識することなく、あることがフツーで、それが無いことの、なにもないところから、いわゆるその当時に先進文明国といわれるような西洋(のそれら)をみならってみようみまねで?!、、、なるほど、どれほどタイヘンな試み企てだったのか、なかなかに想像をもしえない、焦点がピントが合わない(ようやくいまさらながらに、とりつく島らしきものを見出したかもしれないような確証はないながらも)といったところがホントのところかなぁ


「噫憲法よ汝已に生まれたり」 国の内外で識者から迎え入れられた明治憲法。ウエスタンインパクトとナショナリズムの19世紀、木戸大久保伊藤山県らが西洋体験をもとに描いた〈この国のかたち〉とは? 日本型立憲国家が誕生するまでのドラマを描く。


≪目次: ≫
凡例/史料・文献略記

序章 西洋体験としての明治憲法成立史    「真似にも程があろうに」/ドイツ憲法の受け売りというイメージ/「ナショナルな法典編纂の時代」/constitution という言葉の微妙な味わい/紀元前のローマと明治の日本/明治国制を世界史的視座に位置づける

第1章 岩倉使節団の憲法体験――万国公法から憲法へ
1 旅立ち    特異な文明意識/「憲法=国制」調査のための派遣/「万国公法」は唯一の拠り所/ヨーロッパの文明基準
2 珍道中    西欧文明のまなざし/弛緩した団員の雰囲気/「ビステキ」を芋刺しに/ボタン事件/裁判ごっこ
3 視察の情景    洋服を求めて/「窮屈ニテ難儀ナリ」/和装を解く岩倉/憲法という衣服/有頂天の伊藤/伊藤の真骨頂/「それは最も重大な事件だ!」/失態/いらだつ木戸/沈鬱な大久保
4 岩倉使節団の国制論    精彩に富んだ比較文明論/西欧政治思想の特質/利益競争という熾烈の場/「太平ノ戦争」を生き抜くこと/ナショナリズムの制度化/「漸ヲ以テ進ム」/「骨随からの開化」/喫緊の課題/木戸の描くプロジェクト/唯一の美果/リアル・ポリティーク/良質な開明的立憲主義の主張/「民主」と「漸進」/『権利のための闘争』/国民国家としての国内体制作りへ

第2章 伊藤博文の滞欧憲法調査――憲法から国制へ
1 伊藤の再渡欧――明治一四年の政変    政変、内乱、反政府運動/大隈憲法意見書の衝撃/権力者伊藤の複雑な胸中/智謀・井上毅/唯一無二のチャンス/隠密行/井上の逆鱗に触れた福地/量りかねる真意/小野との因縁
2 ベルリンの憂鬱――議会制度への暗雲    「憲法は精神である」/「銅器に鍍金」/予算審議権を付与すべからず/議会政治の現実/「一寸法師」モッセの講義/三好の諫書
3 起死回生のウィーン――国制への開眼    憲法は花、行政法は根/憲法と行政をつなぎ合わせる/「石先生」との出会い/学説伝道の地/シュタイン独特の国家論/議会と君主に向けられた矛先/行政の自律が国家建設の課題/進化論的国家論/国制改革の展望/「ヘボクレ書生」に対する自信/民族対立の見世物小屋/唯一のかすがい/換骨奪胎
4 その後の調査    「シュタイン詣で」序曲/グナイストへの手紙/「美しき魂の告白」/大隈への秘信

第3章 山県有朋の欧米巡遊――もうひとつの「憲法」調査
1 明治憲法が成立したとき    「立憲カリスマ」の制度改革/官僚養成システム/天皇の政治活動の制度化――枢密院の創設/伊藤の敷いたレール/「不磨の大典」/統合とシンボル/「和魂」と「洋才」/予期せぬ椿事/シニカルなまなざし/「噫憲法よ汝已に生まれたり」/交共圏の成立を前にした緊張/元勲の欧州視察
2 山県有朋の欧州視察    「有馬で温泉に入らないようなもの」――シュタイン詣で/「独逸風」の「狂風」/日仏間の確執/苦し紛れの辻褄合わせ/軽挙妄動/「桃色紙事件」――一大スキャンダル/ボトム・アップ型秩序形成/開発独裁論/利益圏が独立国家の要件/「国会意見」の影響/クルメツキの実務的洞察
3 もうひとつの「憲法」調査    前途多難/西洋文明の影/「急譟過激」の輩への対抗策/山県の求める「人」

終章 外から見た明治憲法    新憲法のお披露目の旅/「実に賢明なる処置」/明治憲法の議会主義的側面/国家事業としての歴史編纂/日本と西洋の絶妙なブレンド/「実に悦ばしい」/漸進主義の立憲論/明治維新という神話への回帰/一致協和/臣民精神の注入/求心力と遠心力


あとがき (平成十五年十一月三日 現行憲法公布の日に 瀧井一博)
索引


≪著者: ≫ 滝井一博 (たきい かずひろ) 1967年福岡県生まれ。京都大学法学部卒業後、同大学大学院法学研究科博士後期課程修了。博士(法学)。京都大学人文科学研究所助手を経て、神戸商科大学助教授(2004年兵庫県立大学経営学部助教授。06年、同大学経営学部教授。07年より国際日本文化研究センター准教授)。専攻は比較法史、国制史。著書に『ドイツ国家学と明治国制』(ミネルヴァ書房)、共著に『よみがえる帝国』(ミネルヴァ書房)がある。

瀧井一博 『伊藤博文 知の政治家』(中公新書、2010年) '11/11/30
瀧井一博 編 『伊藤博文演説集』(講談社学術文庫、2011年) '11/10/31





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本「だれのための仕事 労働vs余暇を超えて (講談社学術文庫2087)」鷲田清一5

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だれのための仕事――労働vs余暇を超えて (講談社学術文庫)
だれのための仕事 労働vs余暇を超えて (講談社学術文庫2087)

○著者: 鷲田清一
○出版: 講談社 (2011/12, 文庫 208ページ)
○定価: 798円
○ISBN: 978-4062920872
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はたらくはたらくはたらくはたらく、はたらいてはたらいてはたらいて、はたらく


たのしい仕事もあればつらい遊びもある。仕事/遊び、労働/余暇という従来の二分法が意味を消失した現代社会にあって、わたしたちが生きることを支えているものはなにか、それは「働く」ことと「遊ぶ」こととどのようなかかわりがあるのか――。人間性の深みまで掘り下げて労働観・余暇観の歴史にせまり、人間活動の未来像をさぐる、清新な労働論。


≪目次: ≫
はじめに

第一章 前のめりの生活
1 〈線〉としての人生
    かがやきのない〈現在〉 〈線〉のメタファー/輪切りの譬え
2 前のめりの時間意識    前傾の時間間隔 進歩〈プログレス〉という理念 〈プロジェクト〉という観念 追いつけ、追い越せという意識 〈青い鳥〉幻想 新しいものはみなよい 分水嶺としての現在の意識
3 ビジネスという感覚    タイム・イズ・マネー 勤勉・勤労の精神 現代の真空恐怖

第二章 インダストリアスな人間
1 〈インダストリー〉というエートス
    義務としてのレジャー 仕事中毒とそこからの離脱願望 労働による自己実現 労働価値説 労苦の時間と空虚な時間 〈労働〉フェティシズム
2 〈生産〉という鏡    安定と停滞を忌避する社会 きまじめな心性 生産性という論理 労働主義の過剰展開 ヴェイユの工場日記 思考の停止 規格化される社会 快楽までも機械化する社会
3 労働の倫理から欲望の戦略へ    インダストリーの飽和状態 インダストリアスな心性の根深さ 欲望への欲望 分身たちの共同体 誘惑の記号 消費のもっとも美しい対象 フィットネス・ブームから健康モラリズムへ 新しさの感情

第三章 深い遊び
1 仕事の貧しさ
    〈労働〉と〈余暇〉の二分法 職業としての仕事 労働環境の変化 現代の「有閑階級」 浅い遊び
2 ディープ・プレイ    深い遊び フロー活動 出現と消失、緊張と弛緩の揺れ 〈遊び〉という間(ま) からだの〈遊び〉 〈遊び〉を失った仕事
3 テレオロジーから離れる    ときめきのない労働 目的の連鎖としての労働過程 有用性(utility)と有意味性(meaningfulness) 労働の目的至上主義

第四章 〈労働〉vs〈余暇〉のかなたへ
1 〈家事〉という仕事
    シャドウ・ワーク 家事の外部化 はてしないくりかえしのいとなみ ひとが生き物であることを思い知らされる場所 現実性の係数 快適さの誤解
2 〈ヴォランティア〉というモデル    ヴォランティア(volunteer)という行為 名前をもって携わる仕事 他者の他者としての〈わたし〉 〈顔〉を差しだす行為 他人による承認
3 ホモ・ヴィアトール あるいは、途上にあるという感覚    閉じた同一性 アイデンティティの根拠 人格のアトム化 〈わたし〉のなかの〈遊び〉 ホモ・ヴィアトール 行き先よりも途中の旅

補章 いまひとたび、働くことの意味について    労働をめぐるきびしい状況 働くことの意味、ふたたび 意味への憑かれ 呼びかけられているということ 「われわれは公民として病みかつ貧しい」 リスポンシビリティ(responsibility)という感覚 最後に一言




※本書の原本は、一九九六年、岩波書店
より刊行されました。


≪著者: ≫ 鷲田清一 (わしだ きよかず) 1949年生まれ。京都大学文学部哲学科卒業。同大学院文学研究科哲学専攻博士課程修了。関西大学、大阪大学で教授を務める。前大阪大学総長。大谷大学教授。専攻は哲学・倫理学。著書に『現象学の視線』『モードの迷宮』『じぶん・この不思議な存在』『メルロ=ポンティ』『「聴く」ことの力』『「待つ」ということ』『顔の現象学』ほか多数。

鷲田清一 『「ぐずぐず」の理由』(角川選書、角川学芸出版、2011年) '11/10/04
河合隼雄×鷲田清一 『臨床とことば』(朝日文庫、朝日新聞出版、2010年) '11/05/10
鷲田清一 『新編 普通をだれも教えてくれない』(ちくま学芸文庫、2010年) '11/04/12
鷲田清一 『噛みきれない想い』(角川選書、角川学芸出版、2009年) '11/03/13
鷲田清一 『「待つ」ということ』(角川選書、角川学芸出版、2006年) '11/02/05
徳丸吉彦/青山昌文 編著、鷲田清一/卜田隆嗣/寺内直子/加藤厚子/福岡正太 著 『芸術・文化・社会 〔改訂版〕 '06』(放送大学教材、放送大学教育振興会、2006年) '10/11/29





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本「昭和天皇  「理性の君主」の孤独 (中公新書2105)」古川隆久5

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昭和天皇―「理性の君主」の孤独 (中公新書)
昭和天皇 「理性の君主」の孤独 (中公新書2105)

○著者: 古川隆久
○出版: 中央公論新社 (2011/4, 新書 428ページ)
○定価: 1,050円
○ISBN: 978-4121021052
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新時代の風を一身に浴び、民主的な立憲君主になろうとした昭和天皇。しかし、時代はそれを許さなかった――。本書は今まであまりふれられることのなかった青年期に至るまでの教育課程に注目し、政治的にどのような思想信念をもっていたかを実証的に探る。そしてそれは実際の天皇としての振る舞いや政治的判断にいかなる影響を与えたか、戦争責任についてどう考えていたか、さらに近代国家の君主のあり方をも考察する。


≪目次: ≫
はじめに    昭和天皇の実像とは/あくまで実証的に/思想形成過程に注目

第一章 思想形成
1 東宮御学問所
    生い立ち/東宮御学問所/杉浦重剛の倫理学/杉浦の天皇観・国家観/白鳥庫吉の歴史/清水澄の法制経済
2 訪欧旅行    発端/宮中の職制と元老/外遊の成功
3 摂政就任    「君臨すれども統治せず」/神格化を否定/皇室改革に意欲/研修活動/立作太郎の外交史/清水澄の憲法進講/明治天皇について学ぶ/生物学を趣味とする/アイドルとなる/牧野伸顕の内大臣就任/政治思想の確立

第二章 天皇となる
1 田中内閣への不信
    施策方針を明示/直訴頻発の意味/当時の日課/田中義一首相への不信/優諚問題/中国の主権を尊重/即位大礼/剛毅な昭和天皇像の誕生
2 首相叱責事件    張作霖爆殺事件/つのる田中首相への不信感/昭和天皇の政党政治観/張作霖事件の進展/叱責を決意/ついに田中を叱責/昭和天皇の発言/田中叱責の意味/道徳的な政党政治を追求
3 ロンドン海軍軍縮条約問題    浜口を激励/反撥する軍令部/鈴木侍従長の対応/統帥権干犯問題加藤軍令部長の辞意/右翼の宮中側近攻撃/徳治主義の発露/クーデター未遂

第三章 理想の挫折
1 満洲事変
    不拡大方針の挫折/最善を尽くしたか/揺らぐ昭和天皇の威権/連盟との対立を心配/犬養内閣の成立/桜田門事件/「日支親善は出来得るや」/心労たまる昭和天皇
2 五・一五事件    政党政治を見放す/秩父宮との対立/連盟脱退へ/本庄侍従武官長の登場/なお協調外交を追求/軍の政治化に批判的/満洲問題
3 天皇機関説事件二・二六事件    天皇機関説事件/在郷軍人会パンフレットを批判/孤立した昭和天皇/対中融和を追求/牧野内大臣の引退/二・二六事件勃発/即時鎮圧を決意/陸軍への怒り/本庄武官長辞職/近衛首相に期待

第四章 苦悩の「聖断」
1 日中戦争
    盧溝橋事件の勃発/対応の誤り/やつれる昭和天皇/張鼓峰事件での陸軍との対立/長期化する日中戦争
2 防共協定強化問題    念書を書かせる/ノモンハン事件と天津封鎖問題/板垣陸相に激怒/陸相人事に注文/首相の人選を主導/ドイツの快進撃に幻惑される/第二次近衛内閣の成立/三国同盟を容認
3 太平洋戦争開戦    日米交渉に期待/武力行使を強く否定/御前会議で異例の発言/開戦を決断/早期終結を指示/戦況の悪化を懸念/支持を失う東条首相
4 終戦の「聖断    一撃講話論をとる/早期講話論に転換/ポツダム宣言/一回目の「聖断」/昭和天皇の決断/二度目の「聖断」/「聖断」の意図

第五章 戦後
1 退位問題
    東条に責任を転嫁したか/マッカーサーに責任を認める/免責への動き/世論の動向/「人間宣言」/新憲法の制定/『独白録』の意味/退位論/退位せず/留位の副産物/戦後巡幸/皇居再建の道のり
2 講和問題と内奏    新憲法下の天皇/四六年九月の発言/講話問題との関わり/戦後の内奏/内奏継続の意味
3 「拝聴録」への道    後半生の主題は戦争責任/世論調査に見る昭和天皇/二度目の訪欧/沖縄への関心/訪米/中国への謝罪/植民地支配への反省/「拝聴録」作成へ/厭世的になる/崩御

おわりに    理想実現に尽力/旧憲法と国民に裏切られる/君主としての責任を自覚/戦争責任と向き合う

昭和天皇についての研究史
参考文献目録
あとがき (二〇一一年三月 著者)
人名索引


≪著者: ≫ 古川隆久 (ふるかわ・たかひさ) 1962(昭和37)年、東京都生まれ。86年東京大学文学部国史専修課程卒業、92年同大学院人文科学研究科博士課程修了、博士(文学)。広島大学総合科学部(専任)講師、横浜市立大学国際文化学部(のち国際総合科学部)講師、助教授などを経て、2007年より日本大学文理学部教授。著書、『皇紀・万博・オリンピック』(中公新書、1998年)、『戦時会議』(吉川弘文館、2001年)、『戦時下の日本映画』(吉川弘文館、2003年)、『政治家の生き方』(文春新書、2004年)、『大正天皇』(吉川弘文館、2007年)など。


吉見俊哉/テッサ・モーリス‐スズキ 『天皇とアメリカ』(集英社新書、2010年) '10/10/23
河西秀哉 『「象徴天皇」の戦後史』(講談社選書メチエ、2010年) '10/04/16





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本「イタリア古寺巡礼 ミラノ→ヴェネツィア Medioevo inItalia (とんぼの本)」金沢百枝/小澤実5

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イタリア古寺巡礼―ミラノ→ヴェネツィア (とんぼの本)
イタリア古寺巡礼 ミラノ→ヴェネツィア Medioevo inItalia (とんぼの本)

○著者: 金沢百枝/小澤実
○出版: 新潮社 (2010/9, 単行本 157ページ)
○定価: 1,785円
○ISBN: 978-4106022074
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そう、ヨーロッパ史における「中世」とは、476年(西ローマ帝国の滅亡)から1453年(東ローマ帝国の滅亡)あるいは1492年(コロンブスの新大陸発見)までとされ、イタリア史では568年(ランゴバルド人の占領)から1498年(イタリア戦争を始めた仏王シャルル8世の歿年)とされる、とは本書の冒頭に


ミラノパルマラヴェンナヴェネツィア――北イタリアの都市は中世にかたちづくられました。アルプスの山々、ポー川、そしてアドリア海。「カノッサの屈辱」や「十字軍」など、北と南、東と西の民族・文化が交差した中世の北イタリアは、ヨーロッパの原点ともいえる場所です。
町の中心は教会です。そこには美術があり、歴史があります。本書は、中世ヨーロッパの教会をめぐる「古寺巡礼」シリーズの1冊。北イタリアで訪ねるべき12の聖堂を紹介しています。著者のふたりは、学会でも注目の美術史家と歴史家。簡明な言葉で、旅の案内をしてくれます。美術も歴史も、イタリアは「中世」がおもしろいのです。


≪目次: ≫
「イタリア半島の歴史と美術」

1 ミラノ Milano
中世的世界の幕開け
サンタンブロージョ聖堂  Basilica di Sant'Ambrogio, Milano
美術 「ロマネスクの遊び心」 金沢百枝
歴史 「皇帝を屈伏させた司教」 小澤実

2 パヴィア Pavia
看板建築の起源
サン・ミケーレ・マッジョーレ聖堂  Basilica di San Michele Maggiore, Pavia
美術 「磨滅する楽園」 金沢百枝
歴史 「イタリア王の戴冠」 小澤実

3 チヴァーテ Civate
山上に残された絶品
サン・ピエトロ・アル・モンテ聖堂  Basilica di San Pietro al Monte, Civate
美術 「第二のローマ」 金沢百枝
歴史 「改悛の山籠もり」 小澤実

4 ヴェローナ Verona
ロマネスクとジュリエット
サン・ゼノ・マッジョーレ聖堂  Basilica di San Zeno Maggiore, Verona
美術 「心ほどける扉」 金沢百枝
歴史 「ドイツ王の支配」 小澤実

5 アッピアーノ Appiano
アルプスの小聖堂
アッピアーノ城礼拝堂  Cappella del Castello d'Appiano / Chiesa di San Procolo
美術 「壁画に願いを」 金沢百枝
歴史 「ゲーテも越えた峠道」 小澤実

6 チヴィダーレ・デル・フリウリ Cividale del Friuli
古代と中世のかたち
サンタ・マリア・イン・ヴァッレ修道院聖堂祈禱堂  Oratorio di Santa Maria in Valle, Cividale del Friuli
美術 「「蛮族」ランゴバルドの芸術」 金沢百枝
歴史 「ある歴史家の生涯」 小澤実

7 ヴェネツィア Venezia
寄せ集めの聖地
サン・マルコ大聖堂  Basilica di San Marco, Venezia
美術 「うわべのビザンティン様式」 金沢百枝
歴史 「十字軍と商魂」 小澤実

8 トルチェッロ Torcello
聖母の島へ
サンタ・マリア・アッスンタ大聖堂  Basilica di Santa Maria Assunta, Torcello
美術 「人を喰った獣たち」 金沢百枝
歴史 「小島の栄光と没落」 小澤実

9 ポンポーザ Pomposa
平原に聳える名塔
サンタ・マリア修道院聖堂  Abbazia di Santa Maria, Pomposa
美術 「レンガの清貧」 金沢百枝
歴史 「ドレミの起源」 小澤実

10 ラヴェンナ Ravenna
モザイクと東ローマ帝国の栄華
サン・ヴィターレ聖堂  Basilica di San Vitale, Ravenna
美術 「輝きの明と暗」 金沢百枝
歴史 「悲運の皇女ガッラ・プラキディア」 小澤実

11 モデナ Modena
教会建築のお手本
モデナ大聖堂  Duomo di Modena
美術 「名工が刻んだ「瞬間」」 金沢百枝
歴史 「主役は市民」 小澤実

12 パルマ Parma
中世とルネサンスの競演
パルマ大聖堂  Cattedrale di Parma
美術 「彫刻家アンテーラミの偉大さ」 金沢百枝
歴史 「市民の後退と中世の終り」 小澤実


美術のなかの物語 金沢百枝
1 キリスト降誕
2 ペテロの耳切り
3 サロメの踊り

中世イタリア事件史 小澤実
1 ユスティニアヌス帝のラヴェンナ攻略 540年
2 レニャーノの戦い 1176年
3 マルコ・ポーロの『驚異の書』 1298年

文献案内 美術/文献案内 歴史


≪著者: ≫ 金沢百枝 (かなざわ・ももえ) 美術史家。東海大学文学部ヨーロッパ文明学科准教授。西洋中世美術、主にロマネスク美術を研究。1968年東京都生れ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。理学博士・学術博士。著書に『ロマネスクの宇宙 ジローナの《天地創造の刺繍布》を読む』(東京大学出版会)。

≪著者: ≫ 小澤実 (おざわ・みのる) 歴史家。名古屋大学院グローバルCOE研究員(を経て、立教大学文学部史学科准教授)。中世ヨーロッパ史、主に北欧史を研究。1973年愛媛県生れ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。共著に『ヨーロッパの中世3 辺境のダイナミズム』(岩波書店)、『デンマークを知るための68章』(明石書房)。

金沢百枝/小澤実 『イタリア古寺巡礼 フィレンツェ→アッシジ』(とんぼの本、新潮社、2011年) '11/12/14





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本「新しい世界史へ 地球市民のための構想 (岩波新書1339)」羽田正5

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新しい世界史へ――地球市民のための構想 (岩波新書)
新しい世界史へ 地球市民のための構想 (岩波新書1339)

○著者: 羽田 正
○出版: 岩波書店 (2011/11, 新書 220ページ)
○定価: 798円
○ISBN: 978-4004313397
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いわゆる〈高校の教科書〉の位置づけ、ある意味での国民国家みたいなところの暴力的なほどの強制力が政治的に機能してコントロール(よくもわるくも操作)を可能?!とする、〈学習指導要領〉とか


グローバル化が進み、ますます一体となる現代世界。その現実を前に、従来のヨーロッパを中心とした世界史像は、刷新されるべき時を迎えている。いまこの時代にふさわしい歴史叙述とはどのようなものか。歴史認識のあり方、語り方を問い直し、「世界はひとつ」という視点から、地球市民のための世界史を構想する。


≪目次: ≫
はじめに

序章 歴史の力    元気のない歴史学/新しい世界史の力/本書の構成

第一章 世界史の歴史をたどる
1 現代日本の世界史
    様々な世界史/学習指導要領を読む/世界史の大きな枠組み/教科書は語る
2 戦前日本の歴史認識    西洋史と国史/東洋史の成立/三区分の歴史
3 世界史の誕生    世界史の創設/西洋を軸とする世界史/その後の学習指導要領/世界史観のうつりかわり
4 日本国民の世界史    『日本国民の世界史』の出版/日本の立ち位置への関心/『日本国民の世界史』の内容/現代の世界史の出発点

第二章 いまの世界史のどこが問題か?
1 それぞれの世界史
    古びたデザイン/自国史と世界史/中国の世界史教科書/それぞれの世界史
2 現状を追認する世界史    自と他を区別する歴史/「イスラーム世界」の実体化/中国とイスラーム世界
3 ヨーロッパ中心史観    現行世界史最大の欠点/生き残ったヨーロッパ史/ヨーロッパ史の不思議/二つのヨーロッパ/日本人のヨーロッパ史

第三章 新しい世界史への道
1 新しい世界史の魅力
    地球社会と新しい世界史/歴史学者の仕事/外国史研究の意味/新しい世界史の魅力/グローバル・ヒストリー
2 ヨーロッパ中心史観を超える    二つの中心/ヨーロッパ中心史観/世界史教科書の検証
3 他の中心史観も超える    イスラーム中心史観/共通性と関連性を探る/中国中心史観/日本中心史観
4 中心と周縁    世界システム論/中心はいらない/周縁から見る/ジェンダーとサバルタン/環境史の可能性
5 関係性と相関性の発見    ユーラシアの広域交流/モノの世界史/海域世界史の可能性/「海域世界」概念の弱点

第四章 新しい世界史の構想
1 新しい世界史のために
    共同研究の成果/世界史を記述する言語/英語を鍛える/非対称のパラドックス/複数の新しい世界史
2 三つの方法    目指す方向/三つの方法
3 世界の見取り図を描く    共通点と相違点を探る/人間集団のモデル化/見取り図の作成
4 時系列史にこだわらない    何枚かの見取り図/現代との比較/時系列史の放棄
5 横につなぐ歴史を意識する    関係性と相関性の重視/解釈の相対化
6 新しい解釈へ    「ヨーロッパ」概念の普及/科学の存在/ナショナリズムとの距離/植民地と非対称性/拡大・成長という罠

終章 近代知の刷新    本書の主張/他者としてのイスラーム世界/人文科学知の刷新

あとがき (二〇一一年九月  羽田 正)


≪著者: ≫ 羽田 正 (はねだ・まさし) 1953年生まれ。京都大学文学部卒業、京都橘女子大学文学部助教授、ケンブリッジ大学客員研究員、東京大学東洋文化研究所助教授などを経て、東京大学東洋文化研究所所長・教授。専門、比較歴史学、世界史。著書、『イスラーム世界の創造』(東京大学出版会、アジア・太平洋賞特別賞受賞)、『岩波イスラーム辞典』(編集委員、岩波書店、毎日出版文化賞受賞)、『モスクが語るイスラム史』(中公新書)、『東インド会社とアジアの海』(興亡の世界史15、講談社)など。

羽田正 『冒険商人シャルダン』(講談社学術文庫、2010年) '11/01/10





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本「増補版 敗北を抱きしめて 〈下〉 第二次世界大戦後の日本人」ジョン・ダワー、三浦陽一/高杉忠明/田代素子 訳5

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敗北を抱きしめて 下 増補版―第二次大戦後の日本人
増補版 敗北を抱きしめて 〈下〉 第二次世界大戦後の日本人  John W. Dower: “Embracing Defeat: Japan in the Wake of World War II”, W. W. Norton/The New Press, 1999

○著者: ジョン・ダワー、三浦陽一/高杉忠明/田代素子 訳
○出版: 岩波書店 (2004/1, 単行本 464ページ)
○定価: 2,835円
○ISBN: 978-4000244213
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戦争、天皇、日本、、、


敗北を抱きしめながら、日本の民衆が「上からの革命」に力強く呼応したとき、改革はすでに腐蝕し始めていた。身を寄せる天皇をかたく抱擁し、憲法を骨抜きにし、戦後民主改革の巻き戻しに道をつけて、占領軍は去った…… 新たに増補された多数の図版と本文があいまって、占領下の複雑な可能性に満ちた空間をヴィジュアルに蘇らせる新版。


≪目次: ≫
敗北を抱きしめて・下』 Embracing Defeat: Japan in the Wake of World War II , 1999

凡例
下巻 写真・図版出典一覧

第4部 さまざまな民主主義
第9章 くさびを打ち込む――天皇制民主主義(1)
    心理戦と「天子」/君主を禊(みそぎ)する/書簡、写真、覚書
第10章 天から途中まで降りてくる――天皇制民主主義(2)    傍観者となる/人間になる/ハサミで煙を切る
第11章 責任を回避する――天皇制民主主義(3)    退位に直面する/巡幸、そして「現人(あらひと)」/ある男の砕かれた神
第12章 GHQが新しい国民憲章を起草する――憲法的民主主義(1)    両性具有の生き物の性別変更/明治男の難題/新しい国家憲章への民衆のイニシアティヴ/SCAPが引き継ぐ/GHQの「憲法制定会議」/理想主義と文化帝国主義についての考察
第13章 アメリカの草案を日本化する――憲法的民主主義(2)    保守派の最後のチャンス/翻訳マラソン/憲法草案を発表する/水は流れ、川は残る/民主主義を「日本化」する/戦争を放棄する……多分/既成事実に対応する
第14章 新たなタブーを取り締まる――検閲民主主義    幽霊官僚機構/容認されない表現/勝者を浄める/映画を検閲する/政治的左翼を抑える

第5部 さまざまな罪
第15章 勝者の裁き、敗者の裁き
    厳しい裁き/ショーケース裁判――東京戦争犯罪法廷/東京ニュルンベルク/勝者の裁きとその批判/人種、力あるもの、力ないもの/敗者の裁き――名指し
第16章 負けたとき、死者になんと言えばいいのか?    英霊のための鎮魂曲/非合理性、科学、そして「敗戦の責任」/懺悔としての仏教とナショナリズムとしての懺悔/残虐行為への反応/犯罪者を忘れず、その罪を忘れる

第6部 さまざまな再建
第17章 成長を設計する
    「オー、ミステーク!」/見える手(そして、見えない手)/最先端経済を計画する/予期せぬ展開と天佑紳助

エピローグ 遺産・幻影・希望

下巻注

増補版への訳者あとがき (二〇〇三年十二月 訳者を代表して 三浦陽一)
訳者あとがき (二〇〇一年五月 訳者を代表して 三浦陽一)

索引


≪著者: ≫ ジョン・ダワー (John W. Dower) 1938年生まれ。アマースト大学卒業後、ハーヴァード大学で博士号取得。マサチューセッツ工科大学教授。著書に、Empire and Aftermath: Yoshida Shigeru and the Japanese Experience, 1878-1954, 1979 〔吉田茂とその時代〕; War Without Mercy: Race and Power in the Pacific War, 1986 〔容赦なき戦争〕; Japan in War and Peace: Selected Essays, 1993 ほか多数ある。

[訳者: ] 三浦陽一 (みうら・よういち) 1955年生まれ。一橋大学大学院博士課程修了。中部大学教授。日本現代史専攻。

[訳者: ] 高杉忠明 (たかすぎ・ただあき) 1952年生まれ。慶応義塾大学大学院博士課程修了。神田外語大学教授。国際関係論専攻。

[訳者: ] 田代泰子 (たしろ・やすこ) 1944年生まれ。国際基督教大学教養学部卒。翻訳家。

ジョン・ダワー 『増補版 敗北を抱きしめて 〈上〉 第二次世界大戦後の日本人  Embracing Defeat: Japan in the Wake of World War II, 1999 』(三浦陽一/高杉忠明 訳、岩波書店、2004年) '11/11/28





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本「ヴェネツィア帝国への道  The Venetian Empire, 1980 (講談社学術文庫2079)」ジャン・モリス、椋田直子 訳5

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ヴェネツィア帝国への旅 (講談社学術文庫)
ヴェネツィア帝国への旅  Jan Morris: “The Venetian Empire: A Sea Voyage”, 1980 (講談社学術文庫2079)

○著者: ジャン・モリス椋田直子
○出版: 講談社 (2011/11, 文庫 336ページ)
○定価: 1,155円
○ISBN: 978-4062920797
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圧倒的な経済力と「文化力」で地中海の各地に拠点を築いた海洋帝国ヴェネツィア。その栄光の跡を英国随一の「歴史の旅人」が訪ね、情趣豊かに綴る紀行文学の傑作。アドリア海からギリシャ本土へ、さらにキプロス島エーゲ海の島々、奇跡の都・コンスタンティノープルへ。十字軍の遠征やオスマン帝国との抗争など、歴史を彩った人々に想いを馳せる。


≪目次: ≫
地図 「ヴェネツィア帝国 海上交易路」
序章    場当たり的なつぎはぎ細工の帝国主義/このつかみがたい集合体/イスラムという身体にとりついた寄生虫/栄枯盛衰のすべてを心に刻んで
第一章 帝国以前    栄光が彩る華麗な舞台、ピアツェッタ/つねに東を向いた、「ビザンティウムの愛娘」/成熟する愛娘/十字軍遠征に便乗する魂胆/いざ、コンスタンティノープルへ
第二章 ああ、都よ、都    ヨーロッパとアジアの最前線に立つ、偉大なる存在/世界でもっとも完璧に防御を固めた都/力づくでやるしかない/混乱を制するダンドロ/彫像の都、円柱の都、教会の都/粛々と、秩序だった略奪/実利に徹した勝利の報酬/空想の目に映じるヴェネツィアの気配
第三章 エーゲ海考    神話の海の不穏な五〇〇年/大公の島/荒々しい君主たち/ヴェネツィア領エーゲ海の軍事拠点/植民地の暮らし/エウボイア陥落/提督列伝/緩慢な退却と最後の砦/みじめな結末
第四章 大きい島    クレタ島の気質/帝国の力はクレタを所有することにある/もっとも正義にもとり、もっとも慈愛がない統治/絶えざる反乱の歴史/悲しい遺産をめぐるふたつの記憶/幸福なパラドックス――皮肉な恩恵/様式混淆の石造建築/それでも、包囲は続いた/キリスト教徒の希望の象徴
第五章 せつない島    誇りと退廃と欺瞞の地/三文小説もどきの茶番劇/徹底的な搾取を旨とする、手際の悪い行政/不安におののく奇妙な領地/トルコ軍、ついに襲来す/誰も望まない任地/グランギニョール/グランギニョール(承前)/カテリナ・コルナロ、後日談
第六章 ギリシャの海辺    帝国の蝶番、共和国の目/ヴェネツィアの交易と安全に仕える、独自の立場/交易を支えるガレー船の大船団/モネンヴァシアの要塞/凄惨を極めたレパントの海戦/ギリシャでもっとも強固な、帝国最後の傑作/あの壮麗な的だけを狙え!
第七章 イオニアの白と金    ヴェネツィアのジブラルタル/誓いは最後まで守られた/クレタの苦い経験を忘れない/「郷に従う」慎重な統治/コルフに印されたヴェネツィアの刻印/特権を享受するロマの特異な境遇/相反する感情のあいだで/ヘレニズムの砦
第八章 アドリア海    「切っても切れない関係」にあるダルマティア/もっともヴェネツィア的な港町/実用一点張りの帝国主義/獅子の群像/共和国海軍力の源/海の悪漢、ウスコク/独立心の強い、小さな共和国/キリスト教国の防御の最前線――モンテネグロ/ある結婚の物語/ラテンとスラブの混淆/イストリア半島から望見する、はるかなきらめき/
第九章 帝国以降    長い冒険の戦利品、記憶を隠し持つ帝国の都へ、いま再び/東方は、いわば世襲の領土/いまも、帝国から逃れることはできない/涸れることのない東方/ついに太陽のもとを去って

ヴェネツィア帝国年表
文献目録
訳者あとがき (二〇一一年九月 椋田直子)


※本書の原本は、二〇〇一年に東京書籍より刊行されました。


≪著者: ≫ ジャン・モリス (Jan Morris) 1926年、英国生まれ。歴史紀行作家。邦訳書に、『パックス・ブリタニカ』『ヘブンズ・コマンド』『帝国の落日』などがある。

[訳者: ] 椋田直子 (むくだ なおこ) 東京生まれ。東京大学文学部大学院修了。翻訳家。おもな訳書に、モリスの『パックス・ブリタニカ』『ヘブンズ・コマンド』『帝国の落日』のほか、P・トインビー『ハードワーク』、S・ピンカー『心の仕組み』など多数。






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本「鎌倉仏教への道 実践と修学・信心の系譜 (講談社選書メチエ516)」菊地大樹5

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鎌倉仏教への道 実践と修学・信心の系譜 (講談社選書メチエ)
鎌倉仏教への道 実践と修学・信心の系譜 (講談社選書メチエ516)

○著者: 菊地大樹
○出版: 講談社 (2011/11, 単行本 248ページ)
○定価: 1,680円
○ISBN: 978-4062585194
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しかし酒がうまく(感じられ)ないのはたぶん風邪で体調不良に起因するものと思うのだが(安酒のせいもあるかもしれない)、夜に酒を呑まないという選択肢はぼくにはないのであって(夜以外には呑まないが、夜には呑まずにはいられない)、ジッサイ前夜は喉が痛くて寒気がして(冷たい水道水での自炊後の食器類の洗い物に堪えられる気がしなくって、この冬はじめて瞬間湯沸かし器のお湯を使った)、それでも部屋にあった(なにかの機会にオマケでもらった)解熱剤(鎮痛剤)とビタミン剤と一緒に酒も呑んで、厚着をして早めに寝たのは、翌日(今日)に仕事で外せない宅地建物取引主任者としての重要事項説明と不動産売買契約の立会いがあって、その数時間のあいだだけは、なにがあっても這ってでも遂行する覚悟を決めていたから。夜中に大量の汗をかいて着替えをして、いつもより少しゆっくりめに起床して(朝のベンキョウをパスした)、どうにかこうにか前日よりは恢復していてホッとしたっけなぁ。
体調不良はつらいけど、そんなときにこそ痛感するね、生きていれば、そりゃいいときも悪いときもいろいろなときがあってアタリマエなのであって、ず〜っといいときばかりがつづくこともない、それはまた逆に悪いときもず〜っとつづくことはない、いつか終わりはかならず来る、よくも悪くもいろんな意味でときに終わりは来ないものではないんだろうなぁ


鎌倉新仏教はゼロから生まれたのではなかった。偉大な祖師たちの思想が生まれる背景には、先行する有名無名の宗教者たちによる、さまざまな試みがあった。山林修行、戒律の問題、経典への信仰など「実践」をキーワードに、これまで見過ごされてきた、新仏教を準備したさまざまな運動に光を当てる。


≪目次: ≫
序章

第一章 優婆塞仏教の系譜
1 山林修行と優婆塞仏教    熊野の神は大陸から/古代仏教を支えるもの/「知識優婆塞等貢進文」に見る修行実践
2 浄行のきた道    実践としての浄行と戒律/大乗戒に見る優婆塞の浄行/優婆塞仏教への道
3 優婆塞仏教の広がり    菩薩僧としての鑑真/鑑真・法進の優婆塞=菩薩観/鑑真から最澄へ――優婆塞仏教のゆくえ

第二章 成熟と分裂――寺院社会の「出世」と「出世間」
1 平安仏教の「出世」と「出世間」    最澄以後の天台教団/「出世間」の出世コース/「出世間」的世界の発展/鎌倉仏教の母体としての台密谷流
2 鳥羽院政期における実践行の再評価    堂衆の成立/戒律「復興」と実範
3 聖と授戒――実践行の展開    吉田経房の憂鬱――受戒の意味/受戒は聊爾ならず
4 聖と王権    貴族に奉仕する聖/院政と宗教的ネットワーク/兼実のまなざし――聖と智徳

第三章 実践と修学をつなぐモノ――経典信仰の諸相
1 実践・儀礼・モノ    モノと儀礼/仏の身体としての経典――舎利信仰へ/舎利をめぐる二つの経典
2 何のための書写なのか    テキスト保存への意思/功徳の蓄積/仏の身体を飾る
3 仏舎利と経典    藤原道長の埋経はどこから来たか/埋経の系譜/舎利は秘所に埋めよ/目的としての書写――経塚の展開

第四章 信心の地平――夢想と観想
1 慈円の夢――『法華別帖』を読む    聖教と夢/本尊を求めて/冥の世界の交感を顕かに/暗誦をきわめて三一年
2 夢見るサークル    夢の広がり/祖師との対面、極楽との遭遇――法然/現世から後世、そして現世へ――親鸞/夢想の終焉――室町仏教へ

第五章 信心のゆくえ
1 熊谷直実の出家と往生    武士と信心/直実物語の虚構と真実/異相往生の目撃者
2 法然と直実を媒介するもの    信心の出会いとすれ違い/なま申なるとてしばりたたく
3 異相往生への称讚と懐疑    嫡男直家の不審な行動/直実往生前夜/往生を宣言する/称讚と懐疑
4 直実教団のゆくえ    その後の熊谷氏/信心の継承/直実教団の終焉

終章

主要参考文献目録
図版出版
あとがき (二〇一一年九月 時正  菊地 大樹)
索引


≪著者: ≫ 菊地大樹 (きくち・ひろき) 1968年、東京都生まれ。東京大学大学院人文科学研究科国史学専攻修士課程修了。東京大学史料編纂所古文書古記録部門准教授。専門は日本宗教史。著書に、『中世仏教の原形と展開』(吉川弘文館)が、共編著に『中世の寺院と都市・権力』(山川出版社)がある。






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本「李鴻章 東アジアの近代 (岩波新書1340)」岡本隆司5

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李鴻章――東アジアの近代 (岩波新書)
李鴻章 東アジアの近代 (岩波新書1340)

○著者: 岡本隆司
○出版: 岩波書店 (2011/11, 新書 224ページ)
○定価: 798円
○ISBN: 978-4004313403
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東アジアの〈近代〉


近代世界に入る清朝の困難な舵取りをした政治家・李鴻章(1823‐1901)。旧式のエリート官僚だった彼は、内乱の平定に貢献して官界最高の実力者に登りつめた。二十年間、「洋務」「海防」を主導して外国列強と渡り合うも、日清戦争で敗北を強いられる。その生涯を一九世紀・清朝末期という動乱の時代とともに描き出す比類なき評伝。


≪目次: ≫
プロローグ――下関の光景    狙撃/戦争の立役者たち/人物を理解する
地図 「19世紀の清朝」

第1章 青年時代
1 生い立ち
    安徽合肥/家族と成長/進士
2 黄昏    明清交代/乾隆の全盛/繁栄の由来と結末/時代の転換

第2章 動乱のなかで
1 太平天国
    アヘン戦争と矛盾の蓄積/蜂起と拡大/南京陥落/頽勢/清朝の反撃と郷勇/湘軍の苦闘
2 幕僚の日々    安徽の形勢/李家の戦い/師・曾国藩/評価と推賞
3 転機    蘇州の陥落/上海の危機/「安慶乞師」/抜擢

第3章 浮上
1 淮軍の興起
    合肥の形勢/淮軍の組織/上海の死守と蘇州の回復/財権奪取/常勝軍/外国との関係と「洋務」の始動
2 督撫重権    同治中興と北京朝廷/督撫の位置/湘軍と淮軍/江南デルタの掌握と洋務/捻軍平定/旧態依然の社会構造
3 「協力」の時代とその終焉    「協力政策」/教案の頻発/天津教案/事件の処理/師弟の交代

第4章 明治日本
1 清朝と日本
    日本のアプローチ/江戸から明治へ/対日認識/李鴻章の日本観とその影響
2 日清修好条規    デビューと成功/条文の内容/軋轢のはじまり
3 台湾出兵から琉球処分    台湾事件と琉球/出兵と交渉/江華島事件と李鴻章/「属国」の滅亡

第5章 「東洋のビスマルク」
1 「海防」と「塞防」
    海軍の建設へ/西北の風雲/論争/西北の安定と北洋海軍
2 朝鮮    属国自主/条約交渉/壬午変乱甲申政変天津条約
3 ベトナム    清朝とベトナム/清仏戦争への道/保護と「属国」
4 「洋務」の運命    対外関係と李鴻章の役割/李鴻章の対外政策/交渉と軍備/失望

第6章 「落日」
1 日清戦争
    日本との対峙/北洋艦隊/開戦/破局
2 親露への旋回    下関条約三国干渉露清密約/欧米歴訪/「瓜分」と変法
3 最後の舞台    義和団東南互保/終焉

エピローグ――新しい時代へ    二〇世紀の幕開き/愛国主義・梁啓超と李鴻章/挫折の生涯とその意味

あとがき (二〇一一年九月 賀茂の畔にて 岡本隆司)

参考文献について
李鴻章略年譜
索引


≪著者: ≫ 岡本隆司 (おかもと・たかし) 1965年京都市生まれ。1993年京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学。京都府立大学文学部准教授。近代中国史。
 著書に『近代中国と海関』『属国と自主のあいだ――近代清韓関係と東アジアの命運』(以上、名古屋大学出版会)『馬建忠の中国近代』(京都大学学術出版会)『世界のなかの日清韓関係史――交隣と属国、自主と独立』『中国「反日」の源流』(以上、講談社選書メチエ)ほか。編著に『中国近代外交の胎動』(共編、東京大学出版会)ほか。

岡本隆司 『中国「反日」の源流』(講談社選書メチエ、2011年) '11/02/10
岡本隆司 『世界のなかの日清韓関係史 交隣と属国、自主と独立』(講談社選書メチエ、2008年) '10/02/09
三谷博/並木頼寿/月脚達彦 編 『大人のための近現代史 19世紀編  A Modern for East Asian People 』(東京大学出版会、2009年) '09/12/02

久保亨 『社会主義への挑戦 1945-1971』(シリーズ中国近現代史4、岩波新書、2011年) '11/11/15
石川禎浩 『革命とナショナリズム 1825-1945』(シリーズ中国近現代史3、岩波新書、2010年) '11/11/08
川島真 『近代国家への模索 1894-1925』(シリーズ中国近現代史2、岩波新書、2010年) '11/11/01
吉澤誠一郎 『清朝と近代世界 19世紀』(シリーズ中国近現代史1、岩波新書、2010年) '11/10/23





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本「ハイデガー 「存在と時間」入門 (講談社学術文庫2080)」渡邊二郎 編5

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ハイデガー「存在と時間」入門 (講談社学術文庫)
ハイデガー 「存在と時間」入門 (講談社学術文庫2080)

○著者: 渡邊二郎 編著、岡本宏正/寺邑昭信/三冨明/細川亮一 著
○出版: 講談社 (2011/11, 文庫 320ページ)
○定価: 1,050円
○ISBN: 978-4062920803
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寒いんだか寒くないんだか、忙しいんだか忙しくないんだか(まぁどう考えてみても忙しいとは思えない、忙しいなどと言ってしまうほどのなにごとをも大したことなどなにもなしえていない、それでもなにかと気忙しくないものでもない)
すこしノドに違和感があって熱っぽいかも、とは軟弱体質で大袈裟な物言い(不調の訴え)をしてしまうぼくは、ただすこし疲れているのかもしれないなぁ(いろいろいろいろないものでもない)、そんなときには、はやくに寝てしまうにかぎる


哲学者マルティン・ハイデガーMartin Heidegger, 1889-1976)の主著にして、二十世紀の思想界に衝撃と多大な影響を与え、現代哲学の源流として今なおその輝きを増しつづける現代の古典『存在と時間Sein und Zeit, 1927)』。その新しさのゆえに難解とされてきた、ハイデガーが企図した哲学の革新性とはなにか? 西洋近現代哲学研究の泰斗と気鋭の後進が精緻かつ平易に解説する、ハイデガー哲学入門。


≪目次: ≫
はしがき (一九八〇年六月 渡邊二郎)

第一章 『存在と時間』の基本構想――渡邊二郎
1 はじめに    (1) 『存在と時間』の重要性/(2) 『存在と時間』の成立事情 (ハイデガーの修業時代/『存在と時間』の成立に向けて/フッサールとハイデガー)/(3) 『存在と時間』のむずかしさとやさしさ (三つの特色/その影響について)
2 『存在と時間』の主題設定    (1) 存在への問いの必然性 (存在の意味への問い/存在と有/存在の意味を問い直す必然性)/(2) 存在への問いの形式的構造 (問いの三契機/問われている存在と、問うている現存在の存在との、密接な絡み合い)/(3) 現存在に定位した存在への問いの優位 (基礎存在論の必要性/現存在と実存/実存的と実存論的/現存在以外の存在者の存在論の根も、現存在のうちにある)
3 『存在と時間』の課題と計画    (1) 『存在と時間』の展開過程 (現存在への接近様式/平均的日常性からの出発/時間性の摘出/テンポラリテートの解明に向けて)/(2) 『存在と時間』の未完の問題 (『存在と時間』第一部の計画/『存在と時間』第二部の計画/未完の事実と転回問題)
4 『存在と時間』の方法態度    (1) 事象そのものへ/(2) 現象の概念 (現象・仮象・現われ・単なる現われ/形式的な現象概念・通俗的な現象概念・現象学的な現象概念)/(3) ロゴスの概念 (ロゴスの原義/真理の問題)/(4) 現象学の概念 (現象学とは内容的には存在論である――形式的な現象概念・通俗的な現象概念・現象学的な現象概念の再論/解釈学/哲学の規定)

第二章 現存在の予備的な基礎的分析(その1)――岡本宏正
■本章の課題と構成
1 現存在分析論の端緒    現存在とは何か/「かかわる存在」と可能的存在/世界内存在/世界内存在と認識作用
2 世界の世界性    道具的存在性と事物的存在性/現象学的解釈作用/指示と道具全体性/製品による公共的世界の暴露/道具的存在性の喪失/道具的存在者の世界適合性/適所性/有意義性/実存論的空間論/「遠ざける」と「近づける」/「遠ざかり(の奪取)」と距離/空間それ自体
3 世人    顧慮的な気遣い/世人/現存在の不断性と非自立性

第三章 現存在の予備的な基礎的分析(その2)――寺邑昭信
■本章の課題と構成
4 内存在そのもの    (1) 内存在と開示性としての現/(2) 情状性としての開示性 (情状性と気分/現事実性と被投性/気分と世界の開示)/(3) 了解としての開示性 (存在しうることとしての了解/企投性/本来的了解と非本来的了解/視構造/了解と解釈/解釈の構造/実存範疇としての意味/解釈の派生態としての陳述)/(4) 語りと言語 (語り/語りの構造/聞くことと沈黙すること)/(5) 現の日常性と頽落 (空談/好奇心/曖昧性/頽落の構造、その動的性格)
5 気遣い    統一的現象としての現存在の存在/不安の開示性/気遣い
6 存在と真理    実在性と気遣い/真理の問題/伝統的真理概念/根源的真理

第四章 現存在と時間性(その1)――三冨明
■本章の課題と構成
1 現存在の全体存在    全体存在の実現可能性についての疑問/現存在にふさわしい未了と死/死の予備的概念と死へとかかわる存在/死の完全な実存論的概念と死へとかかわる非本来的な存在/死へとかかわる本来的な存在(先駆)
2 現存在の本来的な存在    証しの問題(その一)/良心の呼び声の性格/気遣いの呼び声としての良心/呼びかけの了解と責めある存在/決意性/証しの問題(その二)
3 現存在の本来的な全体存在と時間性    先駆的な決意性。証しの問題(その三)/気遣いと自己性/先駆的決意性と時間性/時間性の構造/時間性の性格

第五章 現存在と時間性(その2)――細川亮一
■本章の課題と構成
4 時間性と日常性    了解の時間性/本来的時間性と非本来的時間性/情状性の時間性/頽落および語りの時間性/気遣いと時間性/配慮的気遣いの時間性/配慮的な気遣いの変様/世界の超越/日常性の時間的意味
5 時間性と歴史性    歴史の問題/歴史の意味/博物館の家具/現存在と世界・歴史的なもの/本来的歴史性/非本来的歴史性/生の連関と歴史性/歴史学の実存論的根源/歴史学の主題
6 時間性と通俗的な時間概念    時間の問題/日付け可能性/伸張性/公共性/世界性/世界時間/時計/通俗的な時間概念、今・時間/世界時間の平板化/時間性の隠蔽/時間性、世界時間、今・時間

結び――渡邊二郎

参考文献
用語索引


※本書の原本は一九八〇年八月、有斐閣より、有斐閣選書の一冊として刊行されました。


≪編著者: ≫ 渡邊二郎 (わたなべ じろう) 1931〜2008。東京大学文学部哲学科卒業、同大学大学院人文科学研究科哲学専門課程博士課程単位取得退学。東京大学名誉教授、放送大学名誉教授。日本哲学会で会長を務める。専攻は西洋近現代哲学、現象学。著書に、『ハイデッガーの実存思想』『構造と解釈』『現代の哲学』、訳書にハイデガー『存在と時間』、フッサール『イデーンI』などがある。

≪著者: ≫ 岡本宏正 (おかもと まさひろ) 1939年生まれ。東京大学文学部卒業。元鳥取大学教育学部教授。

≪著者: ≫ 寺邑昭信 (てらむら あきのぶ) 1946年生まれ。東京大学文学部卒業。鹿児島大学教授

≪著者: ≫ 三冨 明 (みとみ あきら) 1951年生まれ。東京大学文学部卒業。中央大学教授

≪著者: ≫ 細川亮一 (ほそかわ りょういち) 1947年生まれ。東京大学文学部卒業。九州大学教授

渡邊二郎 『現代人のための哲学』(ちくま学芸文庫、2005年) '10/04/09
渡邊二郎 『はじめて学ぶ哲学』(ちくま学芸文庫、2005年) '10/04/06
渡邊二郎 『自己を見つめる』(放送大学叢書、左右社、2009年) '10/04/01





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本「イタリア古寺巡礼 フィレンツェ→アッシジ Medioevo inItalia (とんぼの本)」金沢百枝/小澤実5

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イタリア古寺巡礼―フィレンツェ→アッシジ (とんぼの本)
イタリア古寺巡礼 フィレンツェ→アッシジ Medioevo inItalia (とんぼの本)

○著者: 金沢百枝/小澤実
○出版: 新潮社 (2011/9, 単行本 126ページ)
○定価: 1,680円
○ISBN: 978-4106022234
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およそぼくにとっては〈近代〉が、いま現在に現代にいたる、いわゆるところの、どうなんだろう(ことばの定義がよく分からないのだが)、近代がなんであるのか、だからもちろん、それ以前からの、日本でいうなら近世とか、中世、さらにそれ以前の古代といわれるようなところまで、その変遷というのか、ひととおり、もしも聞いてくれる人がいるとするならば(語りたいんだよなぁ)聞く人の興味や関心にヒットするような、さてどこから話をしようかなぁ、といったところのものなんだろうけれども、顔色見ながら雰囲気や空気みたいなものを感じながら、もちろん感じる空気は流れをたのしむものでもあり(観衆をたのしませて、そしてそれをたのしむぼく、みたいな妄想、陶酔、自己満足♨)、はたまたトウゼンに抗いときに乱しちゃうようなことも画策しないものでもないね、記憶や興味や関心みたいなところに引っかかりとかキッカケみたいなことを生じさせることとかって考えちゃうとさ、サラサラスラスラと流暢であることの美点みたいなことも意識しないものでもないんだけれどもね♪

キリスト教美術ってなんだろう?


フィレンツェでいちばん眺めのよい聖堂は? ピサの斜塔はいつ傾いた? シエナはなぜ「聖母の町」なのか? この本は、中世ヨーロッパの美術と歴史を案内する「古寺巡礼」シリーズの2作目です。トスカナマルケウンブリアという、イタリア中部3地方の教会を訪ねました。詩人ダンテ、画家ジョット、そして聖フランチェスコ――イタリア史に輝く偉大な3人は、いずれもこの時代、この地域で活躍しました。世界遺産から知られざる美しい村まで、トスカナの教会をめぐり、郷土料理を味わったあとは、心洗われるアッシジの丘へ。教皇が主導し、ヨーロッパ中から優れた芸術家を集めたサン・フランチェスコ聖堂の建設は、中世最大のアートプロジェクトでした。


≪目次: ≫
はじめに 「中世を照らした光」 小澤実

中世の聖堂を知るために 〈監修〉金沢百枝
ロマネスク聖堂のファサード    2 鐘楼(鐘塔) bell tower/3 ロンバルディア Lombard band/4 薔薇窓 rose window/5 アーケード arcade/6 テュンパヌム tympanum/7 楣(まぐさ) lintel/8 柱頭 capital
ゴシック聖堂のファサード    4 薔薇窓 rose window/5 アーケード arcade/6 テュンパヌム tympanum/7 楣(まぐさ) lintel/9 小塔 pinnacle/10 ガーゴイル gargoyle/11 尖塔アーチ pointer arch
聖堂平面    1 ファサード façade/12 玄関間 narthex/13 身廊 nave/14 側廊 aisle/15 翼廊 transept/16 交差部 crossing/17 内陣 chancel/18 後陣 apsis/19 周歩廊 ambulatory/20 放射状祭室 radiating chapel

1 フィレンツェ Firenze
眺めのよい聖堂
サン・ミニアート・アル・モンテ修道院聖堂 La Basilica di San Miniato al Monte, Firenze
美術 「ルネサンスの余兆」 金沢百枝
歴史 「毛織物の町」 小澤実

2 ロメーナ Romena
ロマネスク日和
サン・ピエトロ教区聖堂 La Pieve di San Pietro, Romena
美術 「楽しい逸脱」 金沢百枝
歴史 「消えた城下町」 小澤実

3 ピサ Pisa
奇蹟の広場
サンタ・マリア・アッスンタ大聖堂 La Cattedrale di Santa Maria Assunta, Pisa
美術 「古代趣味」 金沢百枝
歴史 「最強の海軍」 小澤実

4 シエナ Siena
聖母に護られた町
サンタ・マリア・アッスンタ大聖堂 La Cattedrale di Santa Maria Assunta, Siena
美術 「めずしいゴシック」 金沢百枝
歴史 「フィレンツェとの死闘」 小澤実

5 モンタルチーノ Montalcino
簡素な楽園
サンタンティモ修道院聖堂 L'Abbazia di Santa'Antimo, Montalcino
美術 「謎の名匠」 金沢百枝
歴史 「トスカナらしい風景とは」 小澤実

6 マッサ・マリッティマ Massa Marittima
アヒルと魔女
サン・チェルボーネ大聖堂 Duomo di San Cerbone, Massa Marittima
美術 「奇妙な果実」 金沢百枝
歴史 「鉱山の春」 小澤実

7 アンコーナ Ancona
東方の香り
サンタ・マリア修道院聖堂 L'Abbazia di Santa Maria, Ancona
美術 「湊町の中世散歩」 金沢百枝
歴史 「絹の道とユダヤ人」 小澤実

8 ジェンガ Genga
かくれ里の名作
サン・ヴィットーレ・アッレ・キウーゼ修道院聖堂 L'Abbazia di San Vittore alle Chiuse, Genga
美術 「峠道」 金沢百枝
歴史 「マルケの意味」 小澤実

9 フェレンティッロ Ferentillo
のどかな渓谷
サン・ピエトロ・ イン・ヴァッレ修道院聖堂 L'Abbazia di San Pietro in Valle, Ferentillo
美術 「楽園の描き方」 金沢百枝
歴史 「マティルダと「カノッサの屈辱」」 小澤実

10 アッシジ Assisi
心洗われる中世美術の宝庫
サン・フランチェスコ聖堂 Basilica Papale di San Francesco di Assisi
聖フランチェスコを描いた画家たち (1 「聖フランチェスコの画家 1260年頃」/2 「ジョット工房 1296-99年頃」/3 「シモーネ・マルティーニ 1322年頃」/4 「チマブーエ 1280年頃」/5 「ピエトロ・ロレンツェッティ 1320年代後半」)
美術 「中世最大のプロジェクト」 金沢百枝
歴史 「ふたつのフロンティア」 小澤実

旅先で食べるなら
1 フィレンツェ “シンプルなステーキと牛肉の黒胡椒煮込み”  Pepolo/Biltecca alla Fiorentina
2 シエナ “手打ちパスタと香り高い焼き菓子”  Pici/Panforte Ricciarelli Cantucci
3 マルケ地方 “濃厚な海の幸スープとウサギの丸焼き”  Coniglio in Porchetta/Brodetto all'Ancontetana
4 ウンブリア地方 “名産の黒トリュフとワイルドな鳩料理”  Piccione alla Ghiotta/Stangozzi al Tartufo

文献案内 美術/文献案内 歴史


≪著者: ≫ 金沢百枝 (かなざわ・ももえ) 美術史家。東海大学文学部ヨーロッパ文明学科准教授。西洋中世美術、主にロマネスク美術を研究。1968年東京都生れ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。理学博士・学術博士。2011年、島田謹二記念学藝賞を受賞。著書に『ロマネスクの宇宙 ジローナの《天地創造の刺繍布》を読む』(東京大学出版会)、共著に『イタリア古寺巡礼 ミラノ→ヴェネツィア』(新潮社)。

≪著者: ≫ 小澤実 (おざわ・みのる) 歴史家。立教大学文学部史学科准教授。西洋中世史を研究。1973年愛媛県生れ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。共著に『ヨーロッパの中世3 辺境のダイナミズム』(岩波書店)、『イタリア古寺巡礼 ミラノ→ヴェネツィア』(新潮社)。






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本「就職とは何か 〈まともな働き方〉の条件 (岩波新書1138)」森岡孝二5

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就職とは何か――〈まともな働き方〉の条件 (岩波新書)
就職とは何か 〈まともな働き方〉の条件 (岩波新書1138)

○著者: 森岡孝二
○出版: 岩波書店 (2011/11, 新書 221ページ)
○定価: 798円
○ISBN: 978-4004313380
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ホントに就職ってなんなんだろうね。
たとえば、ぼくのムスメは(ひとりムスメなんだけど)高校受験を控えていてね、中学は公立だから、本人が意識するところでは(そう、国立の小学校をなんの準備もしないままに受験してハシにもボウにもひっかからなかったことがあったなぁ)はじめての受験で、しかしぼくがムスメと生活を共にしなくなってまもなく5年になろうとしていることから、ずいぶん経つんだなぁ、じっさいのところマッタク様子がよく分からない、なにをどうしたものなのか(なにを考えて欲しているのやら)ぼくには想像もつかない、それでもときどき携帯電話が何回ものスレ違いののちにようやく繋がってそこから聞こえ伝わる声から雰囲気から会話のさまざまの印象から(しかしついついぼくはオシャベリがすぎるキライがあって、ぼくばっかりが一方的に話してばかりで相手の話を聞くことがおろそかになる傾向がつよいかもしれないのだが)、どうやらベンキョウに励んでいるようだ。およそみずから自覚していないものでもないのだが、はたして父親とはなんであろうかとかってモンダイも問われてしかるべきなんだろうと考えないものでもないのだが(父親の不必要性、はたまた親の親としての子どもの教育者としての適格性みたいなことも)、そうすると家族とかのモンダイも、ここではおよそ核家族がその対象となろうけれども、検証したいなぁ(しないではいられない)、などと興味や関心の範囲はとどまるところを知らないのだが(まるで制限をするような必要を感じない)、そう、およそ父親失格を自覚しちゃっているぼくは、だからといって父親としての責務?!を放棄する考えはない(それでもやっぱりぼくなりに、ぼくが考えて、そしてぼくが可能な限りでの、ということはどうしたって自己満足のレヴェルにとどまるんだろうなぁ)、得手不得手はあって、それぞれの個々人の性格とか特質とかがあって、上手にできないことがフツーにあって、まぁすこし秀でているかもしれないようなことのひとつやふたつは誰にでもないものではないであろう。下手くそなことを、若ければともかくとして、それなりの年齢に達したら、もちろん努力を怠ることをしてはならないだろうけれども、得意なことで下手くそな部分をカバーして、オリジナリティーとか、まぁオトナって、さぁ


「新就職氷河期」と言われる状況下で、入学早々から「就活」への備えに振り回される学生たち。長く厳しい競争をくぐり抜けて正社員になれても働きすぎが待っている。一方で非正規雇用の身には否応なく貧困がついてくる……。理不尽極まりない近年の就職をめぐる若者の苦難を克明に描き出し、その改善を訴える。怒りと励ましの書。


≪目次: ≫
はじめに
第1章 就職氷河期から新氷河期へ
大学生の就活スケジュール/筆記試験で試されるパーソナリティ/増える就活うつと就活自殺/若者の高い失業率と若年産業予備軍/過去最悪の内定率とその読み方/大卒者の進路の内訳と就職率の長期的推移/長期不況と波状的リストラ
第2章 就活ビジネスとルールなき新卒採用
栄える就活ビジネスと説明会ツアー/保護者を巻き込むいまどきの就職活動/見直しが迫られるインターンシップ/定期採用という日本独特の制度/就職協定の紆余曲折/自粛とは名ばかりの倫理憲章/日本学術会議の問題提起/経済界の大勢は早期化是正に向かう/動き始めた大学団体と問われる日本経団連
第3章 雇われて働くということ
学生の企業選択の建前と本音/初任給とは何だろう/雇用とは何だろう/パート社員が増えて「正社員」が生まれた/労働組合はダサくない/派遣労働について知っておこう
第4章 時間に縛られて働くということ
見かけの時短は進んだが、正社員は今も働きすぎ/あなたは年休を何日取りますか/社会人基礎力とは残業実行力のことか/増える若者の過労自殺/外食産業で起きた新入社員の過労死/三六協定について知っておこう
第5章 就職に求められる力と働き方
就職部がキャリアセンターになった/小学校からのキャリア教育/企業は採用選考で何を重視しているか/仕事に必要なハードのスキルとソフトのスキル/社員の常識が会社を救う/賢く働くための労働知識/雇い主に対抗するための組織/内定取消は解雇にあたる/働き方をめぐる三つの神話
終章 〈まともな働き方〉を実現するために
〈まともな働き方〉を求めて/働き方はなぜ改善されないのか/過重労働の防止に有効な規制を/政治は何をなすべきか/まともな働き方の四条件/解決の糸口はワークシェアリング

あとがき (二〇一一年一〇月七日 森岡孝二)
主要参考文献


≪著者: ≫ 森岡孝二 (もりおか・こうじ) 1944年大分県生まれ。香川大学経済学部卒業。経済学博士。69年、京都大学大学院博士過程退学、83年、関西大学経済学部教授。専門は、企業社会論、労働時間論。株主オンブズマン代表。大阪過労死問題連絡会会長、働き方ネット大阪会長。著書、『企業中心社会の時間構造』(青木書店)、『日本経済の選択』、『強欲資本主義の時代とその終焉』(以上、桜井書店)、『働きすぎの時代』(岩波新書)、『貧困化するホワイトカラー』(ちくま新書)など多数。共訳書、J・B.ショア『働きすぎのアメリカ人』(窓社)、J・B.ショア『浪費するアメリカ人――なぜ要らないものまで欲しがるか』、J・A.フレイザー『窒息するオフィス 仕事に強迫されるアメリカ人』、D・K.シプラー『ワーキング・プア――アメリカの下層社会』(以上、岩波書店)など。






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本「イスラームの「英雄」 サラディン 十字軍と戦った男 (講談社学術文庫2083)」佐藤次高5

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イスラームの「英雄」 サラディン――十字軍と戦った男 (講談社学術文庫)
イスラームの「英雄」 サラディン 十字軍と戦った男 (講談社学術文庫2083)

○著者: 佐藤次高
○出版: 講談社 (2011/11, 文庫 288ページ)
○定価: 1,008円
○ISBN: 978-4062920834
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およそ十字軍って、どうなんだろうね、なんなんだろうね、キリスト教がローマ教皇が、といったような視点と、そこで標的とされちゃうようなところの、、、かたいっぽうからの視点だけでなく、ひとつのモノゴトとかデキゴトとかを、あっちからもこっちからもあんなところからもこんなところからも視点を変えて角度を変えて冷静にひょうひょうと史料を読み解くみたいな


異教徒の侵略に抗して戦い、奮迅の活躍をなすのがムスリム騎士の理想であった。それを体現したアイユーブ朝の始祖・サラディン十字軍との覇権争いに終止符を打ち聖地エルサレムを奪還したイスラームの「英雄」は、ヨーロッパにおいても畏敬の念をもって描かれた。その生涯を追うことで、聖人化された英雄の、人間としての姿に迫った本格的評伝。


≪目次: ≫
凡例
地図「11−12世紀のシリア」

プロローグ――サラディンの生きた時代    イスラーム世界の英雄/当時の西ヨーロッパ世界/武人の君主/サラディンとの三度の出会い/高潔な英雄のイメージ/サラディン像を見なおす/史料の性格

第一章 修行時代
 1 誕生
    不思議な符号/父と母/ロマンスの町タクリート/イスラーム社会のクルド人/誕生日の逃避行
 2 カリフ権力の衰退と十字軍の侵攻    アッバース朝に陰り/ザンジュの大反乱/イクター制が導入される/セルジューク朝の覇権/カイロにはファーティマ朝/ビザンツ皇帝、ついにローマ教皇に援軍を求める/神それを欲す――十字軍の開始/十字軍の暴虐――エルサレム王国の成立
 3 少年サラディン    ザンギーの庇護の下で/太陽の町バールベック/『コーラン』を暗記する――ムスリムとしての教育/法学が重要/主人を変えてダマスクスへ/町々の中の花嫁
 4 ヌール・アッディーンとの出会い    アレッポの君主/兄弟しめしあわせて――ダマスクス併合/公正の王/学院を多く建設する/齢十四にしてイクターを授かる/並はずれた愛顧/武将としての素養を吸収した/『回想録』の著者ウサーマ
 5 エジプト遠征    十字軍、エジプトに侵攻す/シャーワルの救援要請/結局は失敗――第一回エジプト遠征/またも成果なし――第二回エジプト遠征/アモーリーの野心/フスタート炎上

第二章 エジプトの若きスルタン
 1 アイユーブ朝の創設
    二ヵ月の宰相――シールクーフの栄光とあっけない死/大勢はすでにサラディンに傾いておりますぞ/若き宰相の誕生/私の命令もなしに……/エジプトの魅惑
 2 バイナル・カスラインの戦い    宰相の館/直属軍団を編制/イクター分与/黒人奴隷兵/サルダンから露見――宦官ムータミンのたくらみ/一気に殲滅/裁判官の入れ替え/スンナ派の復活/ファーティマ朝の滅亡
 3 サラディンの補佐役たち    ナジュム・アッディーン・アイユーブ/思慮深い父/カーディ・アルファーディル――技術官僚の典型/書記のイマード・アッディーン/イブン・シャッダード――外交を担当
 4 イエメン征服の謎    トゥーラーンシャーの派遣/陰謀発覚/イエメン遠征の理由
 5 シリアへの進出    ヌール・アッディーンの死/幼君サーリフ/ダマスクスに無血入城/アレッポの思惑は……/アレッポと和約を結ぶ/暗殺者教団の脅威/どうあがこうとも、勝利は我らにあり/困った兄/サラディンの性格
 6 新体制の確立    旧主の寡婦と結婚/十七人の息子と一人の娘/エジプトへの帰還/市壁と「山の城塞」を建設する/宮殿図書の売却/イスマーイール派一掃のために/検地を実施/十年かけた大事業

第三章 カイロからエルサレムへ
 1 エジプト経済の繁栄
    ナイルの農民たち/つらい義務/コプト教徒――財務行政の担い手/マンマーティー家の伝統/カーリミー商人――紅海を股にかける/市場の商人――都市社会の中核/勝利の都――カイロの発展/イブン・ジュバイルは記す
 2 聖戦(ジハード)へ向けて    不覚の一致/ジハードの決意?/北方の脅威を絶つ/ザンギー朝対策/ファイユーム地方が財源に/海軍増強・軍団の点検/サーリフの死/モスルとの戦い/おまえに適わしいのは洗濯男だ――アレッポ開城/休戦破り――ルノー・ド・シャティヨン/エルサレム王位をめぐる争い/エジプトは踏石にすぎないか
 3 エルサレム奪回    サラディンの軍隊/御恩に報いるために――ムスリム騎士/ヨーロッパの騎士は……/きっと彼を殺してみせます――ルノーの裏切り/おびき出し――ティベリアス襲撃/ヒッティーンの戦い――一一八七年七月四日/海岸諸都市の征服――残るはエルサレム/聖地開放/旅行者は語る
 4 アッカーをめぐる攻防    スールの攻略に失敗/カリフからの手紙/マンスールの活躍――ジャバラとラタキアを手に入れる/厭戦気分が生まれはじめた/ギー王、アッカーに出撃す/膠着状態が続く/思惑が交錯する――第三回十字軍リチャード獅子心王との戦い/妹をムスリムの妻に?/和平成立/勝者なき戦い
 5 サラディンの死    メッカ巡礼を志す/またカリフからの手紙が……/ダマスクス帰還/上着を着ずに/スルタン没す/後継の政治体制――支配領域を分割

エピローグ――サラディン以後    その魅力はけっして絶対的なものではなかった/「未完の時代」に生きた君主/人間サラディン/死後に残ったのは金貨一枚と銀貨四十七枚だけ/理想的なムスリム君主か/兄弟の相剋/フリードリヒ二世/放棄された聖地/マムルーク朝の成立・モンゴルの侵攻/十字軍の最後


史料と参考文献
あとがき (一九九六年二月十二日 佐藤次高)
関連地図 「11世紀後半のイスラーム世界」「サラディン時代のイスラーム世界」「カイロ旧市街」「アイユーブ朝時代のダマスクス」「ヒッティーン周辺図」「アッカー旧市街」
アイユーブ家系図
君主在位表 (ザンギー朝の君主 モスル/アレッポ/ダマスクス、アイユーブ朝のスルタン エジプト/ダマスクス)
サラディン年譜 (1137〜1193)

解説 「未完の英雄」 三浦 徹(お茶の水女子大学教授) 二〇一一年一〇月


※本書の原本は、一九九六年、小社より刊行されました。


≪著者: ≫ 佐藤次高 (さとう つぎたか) 1942〜2011。東京大学文学部東洋史学科卒業、同大学院人文科学研究科博士課程中退。東京大学、早稲田大学で教授を歴任、東洋文庫研究部長、史学会理事長を務める。文学博士。東京大学名誉教授。専攻はアラブ・イスラーム史。著書『中世イスラム国家とアラブ社会』『マムルーク』『イスラーム世界の興隆』『イスラームの国家と王権』ほか多数。






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本「高慢と偏見 〈下〉  Pride and Prejudice, 1813 (光文社古典新訳文庫138)」オースティン、小尾芙佐 訳5

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高慢と偏見(下) (光文社古典新訳文庫)
高慢と偏見 〈下〉  Jane Austen: “Pride and Prejudice”, 1813 (光文社古典新訳文庫138)

○著者: ジェイン・オースティン小尾芙佐
○出版: 光文社 (2011/11, 文庫 375ページ)
○定価: 960円
○ISBN: 978-4334752415
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あかい月は、2011年12月10日夜の皆既月食ね、首が痛くなるくらいにず〜っとずぅ〜っとながいこと見上げていたよ、ぼくんとこはイナカだからね、高い建物があんまり多くはないことから、街路灯とかの人工的な照明の明かりが気にならないような橋の上で、バカみたいに口あけたままにひとり黙して、、、残念ながらネガイゴトはしなかったなぁ(ナガレボシではない)、なんらか奇跡が起こるとも思えないし、まぁまぁ存在があってその存在と存在の位置的な関係性の仕組みなんかを考えるには、なるほどそういうこともフシギと思えるような現象だって起こりえるわけだ、フムフム


オースティン 『高慢と偏見 〈上〉  Pride and Prejudice, 1813 』(小尾芙佐 訳、光文社古典新訳文庫、2011年) '11/12/05

ダーシーの屈折した恋の告白にエリザベスは反発した。だが、ダーシーの手紙で己の誤解に気づき、数カ月後の思わぬ再会で彼への感情は変化していく。そこへ、末妹の出奔、彼の叔母君の横槍が……。恋のすれ違いを笑いと皮肉たっぷりに描く、英国文学の傑作、決定訳登場。


≪目次: ≫
高慢と偏見 〈下〉 Pride and Prejudice, 1813

解説 松本 朗(ほがら)(上智大学准教授)
ジェイン・オースティンの生涯/『高慢と偏見』――当時のイギリス社会との関係を中心に/●称号と土地とお金が複雑にからむ階級/●馬車や所有物から透けて見える家の財力/●複雑な相続制度/●英国国教会聖職禄/●軍での地位と「お金」/『高慢と偏見』とイギリス文学・世界の文学/参考文献
オースティン年譜
訳者あとがき (二〇一一年七月 小尾芙佐)


≪著者: ≫ ジェイン・オースティン Jane Austen [1775-1817] イギリスの小説家。ハンプシャー州スティーヴントン村の牧師一家に生まれる。兄弟が多く、ジェインは充分な学校教育は受けられなかったが、家庭教育と読書で教養を身につけた。11歳で習作を書き始め、「人生の本質は奇想天外な出来事にではなく身の周りにこそある」と、中産階級の人々の生活を好んで描いた。『高慢と偏見』は執筆から17年後の1813年に刊行され、『分別と多感』(1811)とともにたいへんな人気を呼び、時の摂政皇太子も愛読したという。当時は無名の女性が小説を出版すること自体が難しく、匿名で出版された。病気のため41歳で死去。他の長篇に『エマ』『マンスフィールド・パーク』『ノーサンガー・アビー』『説得』など。

[訳者] 小尾芙佐 Obi Fusa 1932年生まれ。津田塾大学英文科卒。翻訳家。訳書に『闇の左手』(ル・グィン)、『われはロボット』(アシモフ)、『アルジャーノンに花束を』(キイス)、『IT』(キング)、『消えた少年たち』(カード)、『竜の挑戦』(マキャフリイ)、『夜中に犬に起こった奇妙な事件』(ハッドン)、『くらやみの速さはどれくらい』(ムーン)、『ジェイン・エア』(C・ブロンテ)ほか多数。

ジェイン・オースティン 『高慢と偏見 〈上〉  Jane Austen: “Pride and Prejudice”, 1813 』(小尾芙佐 訳、光文社古典新訳文庫、2011年) '11/12/05





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本「分析哲学入門 (講談社選書メチエ517)」八木沢敬5

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分析哲学入門 (講談社選書メチエ)
分析哲学入門 (講談社選書メチエ517)

○著者: 八木沢 敬
○出版: 講談社 (2011/11, 文庫 272ページ)
○定価: 1,785円
○ISBN: 978-4062585200
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どうなんだろう、安楽椅子での思考実験♪
さて、〈安楽〉なのは、なにであろう?!、少なくとも座している椅子が安楽であるとも、周囲の環境が安楽であるとも、ぼくには思いたくはない(思えない)と考えるのだが、当事者たる本人の主体としての絶対的な意識としては、なんの疑いもなく安楽にあらざる〈辛苦〉にあるんじゃぁないかと思いつつ(生きることはラクなことではないカンタンなものではない、むしろ辛く苦しいことの方が圧倒的に多い)、しかし傍から他人から見るにはどう見たってこちらもまたまた疑いもなく辛苦などにあらざる〈安楽〉なんじゃぁないかと、まぁそう見えるんだろうなぁ、などとも。たとえば、生きるか死ぬかの瀬戸際で、なんらの余裕も有していないような切迫した状況にあるとするならば(ぼくにはジッサイなかなかイメージできない、マッタクもって無自覚ながら)、死なないための努力が最優先で、どう生きるかなんてことには、果たしてこの先に生きることがこの世に生(命)を維持することができるのかどうなのかも分からないような状況においては(もっともぼくだっていつそうならないとも限られない、などと言ってしまうとさらにますます無自覚さばかりが浮き立ってしまう)
Introduction to Analytic Philosophy


英語圏の国々では現代哲学の主流であり続ける分析哲学。しかし、日本ではその存在感は薄い。その現状が「限りなく号泣状態に近いくらい悲しい」と嘆く著者による、渾身の入門書。「ある」とはどういうこと? 「知っている」とは? 「心」とは? 「物」とは? 分析という「理屈」を武器に、そしてユーモアを隠し味に、哲学的思考へとあなたをいざなう快著!


≪目次: ≫
はじめに
第1章 分析哲学をしよう
1の1. 理屈を言おう
1の2. 何を分析するのか
1の3. 分析の終わり
1の4. 分析哲学史的な補足
第2章 「ある」とはどういうことか
2の1. 見えるものだけを信じるべきか
2の2. 知覚できるものの説明
2の3. 分析哲学史的な補足
第3章 「知っている」とはどういうことか
3の1. もっともで真な判断
3の2. もっともで真な判断ではない
3の3. 知っているということを知らない
3の4. 分析哲学史的な補足
第4章 「言っていること」とは何か
4の1. 文と命題
4の2. ケーキとお茶
4の3. 名前でない主語
4の4. それは私です
4の5. プライベートな言葉
4の6. 分析哲学史的な補足
第5章 心あるもの
5の1. 心とぼた餅
5の2. 心と熱
5の3. 望みと思いと行為
5の4. 心と会社とコンピューター
5の5. 脳移植はノー
5の6. 喜びも悲しみも
5の7. 赤く焦げ臭く甘く甲高くヌルッとしている
5の8. 感じるコンピューター、感じる岩
5の9. 分析哲学史的な補足
第6章 「かもしれなかった」とはどういうことか
6の1. もし奇数が出ていたとしたら……
6の2. 現実世界
6の3. 現実世界は特別な世界である
6の4. 現実世界は特別な世界ではない
6の5. 可能だから可能だ
6の6. 可能でもあり、可能でもなし
6の7. 双子地球
6の8. 分析哲学史的な補足
第7章 「同じもの」とはどういうことか
7の1. 大阪弁は盛岡弁ではない
7の2. 「同じもの」とは「ひとつのもの」
7の3. U助はミスターJでなければならない
7の4. アプリオリ
7の5. 分析哲学史的な補足
第8章 心ふたたび
8の1. 心は物ではない
8の2. 明けの明星、宵の明星
8の3. ゾンビーの双子
8の4. 分析哲学史的な補足
第9章 「物」とは何か
9の1. 良い議論
9の2. やっかいな携帯電話
9の3. 時間ですよ
9の4. 携帯電話がない
9の5. ちゃんと説明してください
9の6. 曖昧模糊
9の7. 携帯電話がありすぎる
9の8. 分析哲学史的な補足
第10章 数とは何か
10の1. 素数が無数にある
10の2. ただのゲームではない
10の3. 白雪姫の小人、侍、福神、窒素の陽子、世界の不思議、一週間
10の4. 分析哲学史的な補足
あとがき (二〇一一年七月七日 ロサンゼルス 八木沢敬)


≪著者: ≫ 八木沢 敬 (やぎさわ・たかし) 1953年生まれ。Ph.D. 哲学、プリンストン大学、1981年。カリフォルニア州立大学ノースリッジ校人文学部哲学科教授。専攻は分析哲学、形而上学、言語哲学。著書に『世界と個体、可能と不可能』(英語)、オックスフォード大学出版曲、2010年。主な論文に「フィクションについての反創造論」(英語)、Philosophical Perspective, 2001年、「揺れ動く領域としての可能世界」(英語)、Erkenntnis, 1992年がある。
Takashi Yagisawa's Home Page






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本「東京の自然史 (講談社学術文庫2082)」貝塚爽平5

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東京の自然史 (講談社学術文庫)
東京の自然史 (講談社学術文庫2082)

○著者: 貝塚爽平
○出版: 講談社 (2011/11, 文庫 336ページ)
○定価: 1,103円
○ISBN: 978-4062920827
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あしたの夜の天気が気になるなぁ晴れるといいなぁ、とは、午前中の冷たい雨の後の晴れて澄みわたる夜空に満ちる月を見上げて。明るい月夜は、ホントにフシギなくらいに明るいね、ぼくの視線を上へ上へとむかわせて、いつからか日常的に視線を上げることなく伏し目がちに下方を見下げてうつむくことをつねとしちゃっているようなところがないものではないと自覚しちゃっていたりするからね、カイシャ帰りの最寄り駅から自室への帰り道みち、ボンヤリと飽きることなく見上げて見上げて見上げてね。そう、2011年12月10日の夜は皆既月食だ、とはなにかでどこかで見かけて気になって、だからぼくの自室のデスクの目の前にあるカレンダーには「皆既月食」と書き入れてある。
月の満ち欠けは周期的に、あくまでも忠実に(気まぐれをおこすことなく)周期的に、であって、しかしぼくが月を見るには視認するには、ぼくの視線と実像としての月の間に、ぼくの視線を遮る障害物としての雲が存在しないことが要求される。それを要求するのは、月を視認したいと欲するぼくの欲求であり、それは、ぼくは明るい月を見ると嬉しい愉しい快い、とぼくが想起するから


地殻変動(巨大地震で、地表面は数メートル移動)、氷期と間氷期の海水面変化(一〇〇メートル以上)、火山灰の堆積(数メートル以上)、河川による砂礫の堆積……。一〇〇万年超の東京の形成過程と江戸以来の開発による地形変化を解明。過密集住の東京を脅かす様々な災害。散歩ガイド・災害マップとして、必携の地形学による東京史。


≪目次: ≫
増補第二版によせて (一九七九年一月一〇日 貝塚爽平)
第二版のまえがき (一九七八年八月)
第一版のまえがき (一九六四年九月 貝塚爽平)

I 東京の自然
1 山の手台地と下町低地
2 東京の自然と日本の自然
3 人間による東京の変貌

II 武蔵野台地の土地と水
1 武蔵野台地概観    武蔵野台地の研究/武蔵野の地形区分
2 山の手台地をつくる二つの段丘    山の手南部の地形/山の手北部の地形
3 山の手台地の地層    山の手諸台地/東京の地層
4 武蔵野台地西部の地形と特質    武蔵野段丘・立川段丘・青柳段丘/段丘と関東ローム
5 武蔵野台地の地殻変動と東京周辺の活断層    武蔵野台地の傾動運動/東京付近の活断層
6 武蔵野の川と谷    武蔵野東部の谷/自由が丘の地盤沈下/武蔵野の水害/非対称谷とその成因
7 武蔵野の地下水    武蔵野台地の不圧地下水/武蔵野台地の地下構造と被圧地下水

III 氷河時代の東京
1 関東ローム層    関東ローム層の研究/関東ローム層の構成と起源/関東ローム層の中の文化/関東ローム層の年代
2 江古田植物化石層とヴュルム氷期の気候    江古田植物化石層/武蔵野の段丘と大雨期問題
3 古東京川と氷河性海面変動    古東京川とその支谷/氷河性海面移動
4 第四紀関東平野    関東平野の地形/多摩期の海進/下末吉海進/丘陵・台地・段丘と氷河性海面変動

IV 下町低地の土地と災害
1 下町低地の微地形    東京低地の微地形/多摩川低地の微地形/台地を開析する谷底の沖積層
2 下町低地の地質    下町低地の地質調査/沖積層の基底/東京低地の沖積層/三角州の構造/有楽町海進の過程
3 下町低地の生いたち    先史遺跡による旧海岸線の復元/東京低地の形成/後氷期の気候変化と海面変化
4 下町低地の地盤と災害    下町低地の沖積層下の地層/下町低地の地盤沈下/地盤沈下の原因としての揚水と水位低下/公害としての地盤沈下/下町低地の震害

V 東京湾の生い立ち
1 東京湾の海岸線    東京湾の地形/東京湾海岸線の変遷
2 東京湾の系譜    南関東ガス田/関東造盆地運動の地形的表現/関東造盆地運動の速さ/南関東の大地震と地殻変動

VI むすび――過去の東京から未来の東京へ

主要参考文献
補注
解説 鈴木毅彦(首都大学東京・地理学教室教授)

地名および地名事項索引


※本書の原本は、紀伊國屋書店より一九七九年に刊行された『東京の自然史〈増補第二版〉』です。


≪著者: ≫ 貝塚爽平 (かいづか そうへい) 1926〜1998年。東京大学理学部地理学科卒業、同大学院特別研究生前期修了。東京都立大学教授を経て、東京都立大学名誉教授。専門は地形学。理学博士。著書に、『日本の地形――特質と由来』『空からみる日本の地形』『富士山はなぜそこにあるのか』『平野と海岸を読む』『発達史地形学』『[新編] 日本の活断層』(共編)、『世界の地形』(編)などがある。






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本「元老西園寺公望 古希からの挑戦 (文春新書609)」伊藤之雄5

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元老西園寺公望―古希からの挑戦 (文春新書)
元老西園寺公望 古希からの挑戦 (文春新書609)

○著者: 伊藤之雄
○出版: 文藝春秋 (2007/12, 新書 358ページ)
○定価: 987円
○ISBN: 978-4166606092
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ぶっちゃけ、結婚とかってなんだろうとかって、制度としての結婚みたいなことを、少なくともぼくはある時期はなんらも疑うことなく夢を見ているがごとく信じて疑うことがなかったのであって、しかしやがて、、、
どうなんだろう、なにごとにも変わらないものなどなくって、フツーに時間の経過とともに変わりゆくというのか、時間を経過してなお同じ状態を維持することの困難というか、、、およそ人間関係もそうであろう、年齢が変われば、加齢に伴いよくもわるくもなんらかの社会的なさまざまなの出来事を経ることによって、周囲の環境もトウゼンに変われば


若き日の昭和天皇に政治を指南して、首相を二度つとめ、日本の将来を真摯に憂えた巨人政治家。その一方で文学と食を愛し、三人の若い「妻」をもったエピキュリアンの人生。


≪目次: ≫
西園寺公望という人物の描かれ方――はじめに
西園寺公望とは/一般的な西園寺像/老獪な西園寺/若い「妻」を持つ西園寺
第一章 青年公卿の維新体験
かんしゃく持ちの少年/鉄砲を撃つ公卿/軍人志望/長崎に行く/フランスへの道
第二章 あこがれのパリ
パリ・コミューンへの嫌悪/鼻血を流して勉強/フランス人の恩師と友人/パリでの日本人の先輩と友人/自費留学生となる/パリ大学に学ぶ
第三章 伊藤博文に見出される
東洋自由新聞の社長/圧力で社長を辞任/お菊を身請けする/憲法調査に参加/伊藤と親しくなる/オーストリア公使/陸奥宗光との出会い/ドイツ公使に任命/新子が生まれる/三等国の公使館/異国の鉛色の空/不遇の時代/帰国後の地味な仕事
第四章 政界入り――日清戦争
文相となる/外相臨時代行として/閔妃虐殺事件起きる/政治家としての成長と外相就任/フランスへの旅/異国での大病・友の死/伊藤博文の後継者/政治への意欲/新政党への理想/政友会創設に参加する/家庭生活の充実/わがままな一面
第五章 二度の組閣と元老の仲間入り――日露戦争第一次世界大戦
日露の対立/政友会総裁となる/対露強硬論に憤慨/戦勝と密約/最初の組閣/西園寺は無能な首相か/列強との強調/陸軍軍拡を抑える/女が好く相/雨声(うせい)会/健康の悪化/そろそろ辞任したい/の党務掌握/そりの合わない二人/総裁の職務に嫌気を覚える/二度目の組閣/鉄道建設にこだわる原内閣大正政変/「違勅」を利用する/清風荘に引こもる/総裁を原に譲る/元老となる/山県が西園寺を信頼する/お菊さんのその後
第六章 パリ講和会議
パリ講和会議の通知/パリへの出発/「お花」への視線/パリでのとまどい/重要議題/講和会議で活動を始める/フランス語が話せない/西園寺の役割/帰国/駿河台の新邸/宮中某重大事件/元老山県の敗北と没落/皇太子渡欧/摂政設置
第七章 元老の自覚――元老山県有朋の死
原が刺殺される/山県の死/興津の生活/新子との永別/後継首相はどのように推薦するか/第二次護憲運動が起きる/元老西園寺の実力/興津での政治生活への自信/牧野を内大臣にする/西園寺と牧野の連携/牧野が摂政裕仁を導く/西園寺が牧野をかばう/西園寺八郎の迷走/内大臣の地位を高める
第八章 昭和新帝への期待と不安――老練な政治指導の落とし穴
大正天皇の崩御/昭和天皇の意気込み/昭和天皇への不安/よく食べる西園寺/「お花」が女子を生む/「お花」騒動/家政の嵐/もめごとの原因/爆殺は誰のしわざか/天皇の異様な「問責」/気を取り直した西園寺/波紋の大きさ
第九章 老熟と誤算――ロンドン条約・満州事変
浜口内閣の方針/海軍軍縮に期待する/大患/上奏阻止事件/軍縮条約の成立/怨念/三月事件宇垣大将が裏切る/満州事変が起きる/統帥権干犯/弱気の昭和天皇・宮中・内閣/自信のない天皇を支える/犬養内閣への期待/五・一五事件の衝撃/精力的な演技の限界
第十章 最後の御奉公――国際連盟脱退と二・二六事件
最後の京都滞在/熱河侵攻から国際連盟脱退/後継首相推薦を柔軟に考える/平沼を拒否/毅然として反撃する/警備が強化される/天皇機関説事件の戦い/二・二六事件起きる/どうせ死ぬなら坐漁荘の居間がよい/宮中側近の主導/命がけの後継首相推薦/結局人民の程度しかいかない/宇垣一宇に組閣の命/希望と不安/落胆
第十一章 すべては「小夢」――日中戦争の拡大
近衛内閣への淡い期待/専科の拡大に心を痛めて/近衛内閣への失望/ちっともわからない/末期への達観/緊張の糸が切れる/最後の正月/勝沼を替えても良い/奉答を辞退する/元老の死
西園寺公望と現代――おわりに
記憶の中の西園寺/西園寺の残したもの

主要参考文献
あとがき (二〇〇七年晩秋 鴨川堤の落ち葉を踏んで愛犬と散歩しつつ 伊藤之雄)


≪著者: ≫ 伊藤之雄 (いとう ゆきお) 1952(昭和27)年福井県生まれ。京都大学教授。京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学。京都大学博士(文学)。犬と酒と人間を愛す。確かな史料にもとづいて、明治維新から現代までの政治家の伝記を執筆するのをライフワークとする。主な著書に、『明治天皇』(ミネルヴァ書房)、『政党政治と天皇 日本の歴史22』(講談社)、『昭和天皇と立憲君主制の崩壊』(名古屋大学出版会)、『立憲国家の確立と伊藤博文』(吉川弘文館)、編著に『近代京都の改造』、『20世紀日本と東アジアの形成』(以上、メネルヴァ書房)等がある。

伊藤之雄 『政党政治と天皇』(日本の歴史22、講談社学術文庫、2010年) '11/10/23





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本「日本はどこへ行くのか (日本の歴史25、講談社学術文庫1925)」C・グラック/姜尚中/T・モーリス=スズキ/比屋根照夫/岩奈緒子/T・フジタニ/H・ハルトゥーニアン5

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日本はどこへ行くのか 日本の歴史25 (講談社学術文庫)
日本はどこへ行くのか (日本の歴史25、講談社学術文庫1925)

○著者: キャロル・グラック姜尚中テッサ・モーリス=スズキ/比屋根照夫/岩奈緒子/タカシ・フジタニ/ハリー・ハルトゥーニアン
○出版: 講談社 (2010/7, 文庫 400ページ)
○定価: 1,260円
○ISBN: 978-4062919258
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熱海は、静岡県の伊豆半島の相模湾の熱海ね。そう、3・11の地震以来、フツーに(強迫的?!に)節約・倹約をつねとして、あぁモッタイナイモッタイナイ、アレも必要ないコレも必要ない、なにも要らない、だったもんね、、、カイシャの忘年会が熱海のホテルで泊まりであって(非日常的な“ハレ”というのか)、いやぁ、いろいろ考えさせられたいろいろ考えたなぁ(せわしいタイムスケジュールだったこともあろうけれども行き帰りのひとりの電車内をふくめてちっとも読書がすすまなかった)


近代日本の虚構と欺瞞を、周縁部から問い直す。単一民族史観による他者排斥・抑圧・侵略をくりかえし、資本主義的発展の不均衡の中で、同一性を求めて呼び寄せた永遠なる「日本」。アイヌや沖縄、朝鮮半島の人々を巻き込んだ「帝国」日本の拡張。グローバリズムの中の象徴天皇制。境界を超えた視点から「日本」のゆくえを論じる、シリーズ最終巻。


≪目次: ≫
はじめに 比屋根照夫

第一章 20世紀の語り キャロル・グラック、梅透 訳
二十世紀という過去
1 大きなことば、大きな事件    新世紀、二十世紀の始まり/再び「大きなもの」へ/「グローバル化」
2 大きな物語    二者択一症候群/国民国家の波/経済の変化/大衆の政治/社会の「大衆化」/複雑な世界
3 近代の物語    近代の自意識/近代批判/近代への期待/変化の地盤構造
4 ブレンドとしての近代    近代の世界化/歴史的ブレンド
5 世界を見る目と日本    二分法を越えて/境界を越えて

第二章 日本のアジア観の転換に向けて 姜尚中
1 「戦後の原像」と一国史観の限界    戦後歴史学の二つの立場/日米支配モデルの衰退と歴史修正主義の台頭/近代日本「国史」の優越史観
2 朝鮮の心象地理と「日本的オリエンタリズム」    日米関係の陰のアジア/「文明」日本と「野蛮」朝鮮というオリエンタリズム/徳川期以来の心象歴史/福沢諭吉の「朝鮮」表象
3 朝鮮=蕃国観とオクシデンタリズム  記紀神話以来の華夷秩序創作/アジア主義の主宰者としての日本/オリエンタリズムとオクシデンタリズムの結節点としての朝鮮
4 開かれた地域主義に向けて    日朝関係の深く長い歪み/旧宗主国に期待されるプロジェクト(投企)

第三章 マイノリティと国民国家の未来 テッサ・モーリス=スズキ、高橋豊子 訳
1 国境、国民、そしてアイデンティティ    境界を越える/境界と“文明”/旅行者、漂流者、そして前近代の境界
2 国境の確定    日本と国民国家システム/北の国境/境界線の移動/琉球――南の境界/太平洋方面の境界/帝国の境界
3 境界がマイノリティをつくる    生き延びるマイノリティのアイデンティティ/同化が差異をつくる/国々と人間の移動
4 自己決定権と国民国家の将来    国境を越えた人的交流/新しい自己決定権の創造へ

第四章 「混成的国家」への道――近代沖縄からの視点 比屋根照夫
1 琉球処分と歴史湮滅政策    琉球「両断」政策/謝花昇と参政権獲得運動/沖縄統治の原型と同化主義
2 伊波普猷の「個性」尊重論    「旧物保存、模倣排斥」/「無数の個性」を「抱合」する国家構想/吉野作造の「非同化主義」/「アイヌと同じく、虐げられたもの」
3 伊波月城のアジア認識と世界主義    郷土研究/ホイットマンのアメリカ/「新しき戦」の時代
4 世界人主義、コスモポリタニズムの開花    「囚はれざる自由人」/私は世界人主義/文芸復興/「無線世界」「資本主義の撤廃」へ
5 沖縄とハワイを繋ぐもの    「対琉政策」批判/タゴールへの共感
6 「混成的国家」論への道程    「個性の上に咲いた美しい花」/脳裡を去来する沖縄/国境や国家を超えた民族横断的社会

第五章 〈歴史〉とアイヌ 岩崎奈緒子
事実と叙述――〈歴史〉を構成するもの
1 アイヌの生業権の剥奪    国家領域のはざま/安政のニシベツ川争論/ヨイチ川周辺の漁場秩序/開拓使とアイヌの漁業権/蝦夷地と北海道のあいだ――〈歴史〉の断絶
2 歴史叙述のなかのアイヌ    初期人類学によるアイヌの〈発見〉/土蜘蛛論争――建国神話の〈他者〉/『新撰北海道史』――拡大する国家の〈周縁〉/『アイヌ政策史』――統治される〈原住民〉/〈歴史〉とアイヌ

第六章 象徴天皇制の未来について タカシ・フジタニ、沢田博 訳
1 象徴天皇制序説    狭義の「天皇制」/君主制の背後/合意形成のテクノロジー
2 グローバリゼーションのなかの象徴天皇制    皇室のアメリカ化とネオ国際化/「皇室外交」とグローバリゼーション/語りはじめた明仁天皇/ネオ国際化のゆくえ
3 ジェンダー、ネーション、レイス    男性優位、人権・民族をめぐる変化/女性天皇と民族的ナショナリズム/皇統の血の継承/植民地主義と「日鮮同祖論」/国籍法・入国管理法と「日本人」「日系人」
4 結びにかえて――「J天皇制」・平和・暴力    「J回帰」/「伝統」と「グローバル化」/〈天皇制〉の未来

第七章 国民の物語/亡霊の出現――近代日本における国民的主体の形成 ハリー・ハルトゥーニアン、樹本健 訳
1 近代と幽霊の目撃現場    日本近代史における政治と文化の相剋/近代――主体を構成する世界の成立/資本主義と国民国家の遭遇/虚構的統一性のための「国民形態」の創出
2 不均等な歴史――「国民形態」    不均等ゆえに要請された国民形態/明治維新――動乱から自由な聖域の構想/「国民の歴史」をめぐる二つの立場
3 ブルジョワ的自己    内外を区別しつつ時間を均質化する資本主義/明治国家の富国強兵政策/政治的可能性の逼塞と「私小説」/「公」と「私」の観念/精神主義の系譜――ブルジョワ的な自己の世界
4 常民    明治の終焉と社会的なものの出現/大衆社会の出現――消費する主体の登場と商品の物神性による支配/柳田民俗学が見出した「常民」とその風俗/「常民」を結びつける霊的なものと共同の身体/永遠化される「風俗」/常民と国民形態の癒着――亡霊性の消滅
5 よき日本人    戦後における「日本人論」の流行/高度経済成長と「戦後思想」の展開/『期待される人間像』と「文化の時代」/教育を通じての国民の主体化/戦後の経済復興への賛美と「京楽主義」への批判/戦後民主主義への非難/「民族」としての日本人と新たな「家族国家」/愛国心=日本国の象徴としての天皇を愛すること
6 文化の時代    「近代を超える時代」――新たな保守主義の台頭/文化的なものによる社会的対立の排除/日本文化の特質の再評価/「文化の時代」と「近代の超克」/経済大国と総中流化――無階級社会日本?/太平計画の帰趨と日常のゆくえ

参考文献
訳者紹介
索引


編集委員 網野善彦大津透鬼頭宏桜井英治山本幸司


※本書の原本は、2003年、小社より刊行されました。


≪著者: ≫ キャロル・グラック (Carol Gluck) 1941年生まれ。コロンビア大学教授。Japan's Modern Myths(Princeton)、Asia in Western and World History(M. E. Sharpe)、Past Obsessions(Columbia)、『歴史で考える』(岩波書店)他。

≪著者: ≫ 姜尚中 (カン・サンジュン) 1950年生まれ。東京大学大学院教授。『オリエンタリズムの彼方へ』『ナショナリズム』(以上、岩波書店)、『東北アジア共同の家をめざして』(平凡社)、『興亡の世界史18 大日本・満州帝国の遺産』(共著、講談社)他。

≪著者: ≫ テッサ・モーリス=スズキ (Tessa Morris-Suzuki) 1951年生まれ。豪州国立大学教授。『日本の経済思想』(岩波書店)、『辺境から眺める』(みすず書房)、Re-inventing Japan(M. E. Sharpe)他。

≪著者: ≫ 比屋根照夫 (ひねや・てるお) 1939年生まれ。琉球大学名誉教授。『近代日本と伊波普猷』(三一書房)、『自由民権思想と沖縄』(研文出版)、『近代沖縄の精神史』(社会評論社)他。

≪著者: ≫ 岩奈緒子 (いわさき・なおこ) 1961年生まれ。京都大学教授。『日本近世のアイヌ社会』(校倉書房)、「近世後期における他者像の創出」(『日本史研究』403)他。

≪著者: ≫ タカシ・フジタニ (Takashi Fujitani) 1953年生まれ。カリフォルニア大学サン・ディエゴ校教授。『天皇のページェント』(NHKブックス)、Splendid Monarchy(California)他。

≪著者: ≫ ハリー・ハルトゥーニアン (Harry Harootunian) 1929年生まれ。ニューヨーク大学名誉教授。『近代による超克』(岩波書店)、『歴史と記憶の抗争』(みすず書房)、『歴史の不穏』(こぶし書房、近刊)他。

[訳者: ] 梅 透 (うめざき・とおる) 1971年生まれ。フェリス女学院大学准教授。著書・論文に、『アメリカ史研究入門』(共著、山川出版社)、「アメリカ『60年代世代』の形成」(『歴史評論』)他。

[訳者: ] 高橋豊子 (たかはし・とよこ) ランカスター大学大学院修士号取得。広島修道大学・広島市立大学非常勤講師。著述・翻訳家。論文・訳書に、「大学にみる“和解”の論理――アイルランドとボスニアについて」(『知のフロンティア』勁草書房)、アリス・テイラー『アイルランド田舎物語』『アイルランド冬物語』『アイルランド青春物語』(以上、新宿書房)他多数。

[訳者: ] 沢田 博 (さわだ・ひろし) 1952年生まれ。東京都立大学卒。東京大学新聞研究所修了。「図書新聞」「ニューズウィーク日本版」「エスクァイア日本版」編集長を歴任。ジャーナリスト。著訳書に、『ジャーナリズム翻訳入門』(バベル・プレス)、ピート・ハミル『イラショナル・レイビングス』(青木書店)他。

[訳者: ] 樹本健 (きもと・たけし) 1971年生まれ。コーネル大学大学院アジア学部博士課程在籍。論文に、“Antinomies of Total War”(positions, Duke UP)、“Tosaka Jun and Question of Technoligy”(Whithter Japanese Philosophy?, UTCP Booklet)他。


河野康子 『戦後と高度成長の終焉 (日本の歴史24)』(講談社学術文庫、2010年) '11/11/19
有馬学 『帝国の昭和 (日本の歴史23)』(講談社学術文庫、2010年) '11/11/04
伊藤之雄 『政党政治と天皇 (日本の歴史22)』(講談社学術文庫、2010年) '11/10/23
佐々木隆 『明治人の力量 (日本の歴史21)』(講談社学術文庫、2010年) '11/09/25
鈴木淳 『維新の構想と展開 (日本の歴史20)』(講談社学術文庫、2010年) '11/08/29
鬼頭宏 『文明としての江戸システム (日本の歴史19)』(講談社学術文庫、2010年) '11/08/09
井上勝生 『開国と幕末改革 (日本の歴史18)』(講談社学術文庫、2009年) '11/08/01
吉田伸之 『成熟する江戸 (日本の歴史17)』(講談社学術文庫、2009年) '11/07/12
横田冬彦 『天下泰平 (日本の歴史16)』(講談社学術文庫、2009年) '11/06/19
池上裕子 『織豊政権と江戸幕府 (日本の歴史15)』(講談社学術文庫、2009年) '11/05/26
大石直正/高良倉吉/高橋公明 『周縁から見た中世日本 (日本の歴史14)』(講談社学術文庫、2009年) '11/05/07
久留島典子 『一揆と戦国大名 (日本の歴史13)』(講談社学術文庫、2009年) '11/04/20
桜井英治 『室町人の精神 (日本の歴史12)』(講談社学術文庫、2009年) '11/04/11
新田一郎 『太平記の時代 (日本の歴史11)』(講談社学術文庫、2009年) '11/03/27
筧 雅博 『蒙古襲来と徳政令 (日本の歴史10)』(講談社学術文庫、2009年) '11/03/15
山本幸司 『頼朝の天下草創 (日本の歴史09)』(講談社学術文庫、2009年) '11/03/04
大津透/大隅清陽/関和彦/熊田亮介/丸山裕美子/上島享/米谷匡史 『古代天皇制を考える (日本の歴史08)』(講談社学術文庫、2009年) '11/02/14
下向井龍彦 『武士の成長と院政 (日本の歴史07)』(講談社学術文庫、2009年) '11/01/29
大津 透 『道長と宮廷社会 (日本の歴史06)』(講談社学術文庫、2009年) '11/01/21
坂上康俊 『律令国家の転換と「日本」 (日本の歴史05)』(講談社学術文庫、2009年) '11/01/12
渡辺晃宏 『平城京と木簡の世紀 (日本の歴史04)』(講談社学術文庫、2009年) '11/01/07
熊谷公男 『大王から天皇へ (日本の歴史03)』(講談社学術文庫、2008年) '10/12/29
寺沢薫 『王権誕生 (日本の歴史02)』(講談社学術文庫、2008年) '10/12/17
岡村道雄 『縄文の生活誌 (日本の歴史01)』(講談社学術文庫、2008年) '10/12/03
網野善彦 『「日本」とは何か (日本の歴史00)』(講談社学術文庫、2008年) '10/11/20





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本「高慢と偏見 〈上〉  Pride and Prejudice, 1813 (光文社古典新訳文庫137)」オースティン、小尾芙佐 訳5

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高慢と偏見(上) (光文社古典新訳文庫)
高慢と偏見 〈上〉  Jane Austen: “Pride and Prejudice”, 1813 (光文社古典新訳文庫137)

○著者: ジェイン・オースティン小尾芙佐
○出版: 光文社(2011-11, 文庫 359ページ)
○定価: 960円
○ISBN: 978-4334752408
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おもな登場人物、を整理しましょうそうしましょ(本書に付されるシオリの記述による、なんどもなんどもチラ見しながら読みすすめたのだが)
エリザベス(イライザ、リジー)・ベネット……ベネット家の次女。
ジェイン・ベネット……ベネット家の長女。
メアリ、キティ(キャサリン)、リディア……それぞれベネット家の三女、四女、五女。
ミスタ・ベネット……ベネット家当主。ハートフォードシャー州ロングボーン村の地主。
ミセス・ベネット……ミスタ・ベネットの妻。
ガーディナー夫妻……ミセス・ベネットの弟夫妻。ロンドンの商人。
ミセス・フィリップ……ミセス・ベネットの妹。夫はメリトンの事務弁護士。
ウィリアム・コリンズ……ハンスフォードの牧師。ミスタ・ベネットの甥。
ミスタ・ダーシー……ダービシャー州の大地主。ペンバリー館の当主。
ジョージアナ・ダーシー……ミスタ・ダーシーの妹。
ミスタ・ビングリー……青年資産家。ダーシーの親友。ネザーフィールド屋敷を借りる。
ミセス・ハースト(ルイザ)、ミス・ビングリー(キャロライン)……ビングリーの妹たち。
レディ・キャサリン・ド・バーグ……ダーシーの叔母。ケント州の大地主。ロージングズ館の当主。下級貴族。
フィッツウィリアム大佐……ダーシーの従兄。伯爵家の次男。
ジョージ・ウィッカム……ハンサムな士官。ダーシーとは幼なじみ。
サー・ウィリアム・ルーカス……ベネット家の隣人。元メリトンの商人。
シャーロット・ルーカス……サー・ウィリアムの長女。エリザベスの親友。
、、、あぁあぁ



溌剌(はつらつ)とした知性を持つエリザベスと温和な姉ジェインは、近所に越してきた裕福で朗らかな青年紳士ビングリーとその友人ダーシーと知り合いになる。エリザベスは、ダーシーの高慢な態度に反感を抱き、彼が幼なじみにひどい仕打ちをしたと聞き及び、彼への嫌悪感を募らせるが……。


≪目次: ≫
高慢と偏見 〈上〉 Pride and Prejudice, 1813


≪著者: ≫ ジェイン・オースティン Jane Austen [1775-1817] イギリスの小説家。ハンプシャー州スティーヴントン村の牧師一家に生まれる。兄弟が多く、ジェインは充分な学校教育は受けられなかったが、家庭教育と読書で教養を身につけた。11歳で習作を書き始め、「人生の本質は奇想天外な出来事にではなく身の周りにこそある」と、中産階級の人々の生活を好んで描いた。『高慢と偏見』は執筆から17年後の1813年に刊行され、『分別と多感』(1811)とともにたいへんな人気を呼び、時の摂政皇太子も愛読したという。当時は無名の女性が小説を出版すること自体が難しく、匿名で出版された。病気のため41歳で死去。他の長篇に『エマ』『マンスフィールド・パーク』『ノーサンガー・アビー』『説得』など。

[訳者] 小尾芙佐 Obi Fusa 1932年生まれ。津田塾大学英文科卒。翻訳家。訳書に『闇の左手』(ル・グィン)、『われはロボット』(アシモフ)、『アルジャーノンに花束を』(キイス)、『IT』(キング)、『消えた少年たち』(カード)、『竜の挑戦』(マキャフリイ)、『夜中に犬に起こった奇妙な事件』(ハッドン)、『くらやみの速さはどれくらい』(ムーン)、『ジェイン・エア』(C・ブロンテ)ほか多数。






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本「デスマスク (岩波新書1341)」岡田温司5

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デスマスク (岩波新書)
デスマスク (岩波新書1341)

○著者: 岡田温司
○出版: 岩波書店 (2011/11, 新書 239ページ)
○定価: 840円
○ISBN: 978-4004313410
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ん〜(たしかに)、いったどんな顔で死んでいくんだろう??!、、、およそ、死に際、死に方、死生観とかって、はたしてぼくはどのように死んでいくんだろう、といったようなたぐいの疑問(思いめぐらし)を、けっこうマジで考えないものでもなくって、それはいまにはじまったことではない、こどものころからときどきたびたび(考えていたものだなぁ)、もちろんいまでもときどきたびたび、なんらかわることなく(倦むことなく)。もしかしたら、つぎの瞬間には、ぼくはこの世に生きて存在していないかもしれない、といったような可能性は否定できないのだけれども、およそ確率論的には生きながらえてこの世に存在しつづけている可能性が濃厚ではあるのだけれども、いつ死に絶えてこの世の生を身体的な存在を喪失したとしても不思議はない。ヒトは生物としての個体の存在はいつか必ず死に絶える(その時期がいつであるかは早いか遅いかは不確定ながら)、その死を絶対的に避けることはできないだろう。はたして、生きるって、この世に生きて存在する意義(意味)みたいなものって、なんなんだろう。生きるって、モチロンたのしい(と思うような)ことも少なからずあるけれど、ぼくの認識としてはラクチンでカンタンなものではマッタクなくって、明らかに辛く苦しいことの連続で(むつかしい、アタリマエのように思い通りにはゆかないなぁ)、あぁ死んでしまいたい死んだほうがいいんじゃぁないか、みたいなことを衝動的に考えないものでもなくってね、しかし、ときどきたまにね(意図せぬところから思いもよらないようなことがらからふと事態が好転しないとも限られず、なにがよいのやらわるいのやらますます分からない)、、、なんだかんだと、いまもぼくは生きている、これからもぼくは生きる(を選択する)よ、ぼくはぼくがよく死ぬ死を迎えるために(ぼくのなかでは「善く」よりも「好く」といったような印象なんだけど、社会的とか世間一般みたいなことが善悪といったような概念が、ぼく以外の他人の考えみたいなモノのことごとくが、ぼくにはよく分からない。だからといって、だからもちろん、じぶんじしんことも分かっているような気にはマッタクなれないのだから、困ってしまって、消極的にぼくのなかでの好悪の範疇での判定を採用するみたいな)。
もちろんいままさに死期が迫ったとして(いろいろな可能性は考えられないものでもない)、ぼくの生がこの世の身体的な存在が喪失されようとするとき、リアル感には乏しいけれども想像しないものでもない、どうだろう(画策するような余裕があるとするならば)、ぼくは口角を上げて(かるく笑みをうかべて)、ちからをぬいて(ひきつらないように)、目をほそめて(かなしみなんかをけどられないようにね)


私のものでありながら決して自分では見られない「死顔」を、形に留めるデスマスク。人はいったい何を表現すべくそれを作ってきたのか。古代ローマの蝋人形から王と教皇の中世を経て、近代の天才崇拝、「名もなきセーヌの娘」まで。生と死、現実と虚構、聖なるものと呪われたもののあわいに漂う摩訶不思議な世界をたどる。図版多数。


≪目次: ≫
はじめに
第1章 古代ローマの先祖崇拝
先祖の蠟人形「イマギネス」 生き写しの仮面 古代ローマのハイパーリアリズム 現存する古代ローマのデスマスク 頭蓋崇拝とデスマスク エトルリアにおける死者の肖像 ファイユームのろう画(エンカウスト) イマギネスへの断罪
第2章 「王の二つの身体」
エリザベス女王の蠟人形 生き写しの王たち 「王の二つの身体」 フランソワ一世の「二つの身体」 「王は死なない」 王のデスマスク 遺体処理の手順 クロムウェルのデスマスク 聖なる身体/呪われた身体
第3章 教皇の身体
教皇たちの死顔 「ペテロの塵」としての教皇 枢機卿の役割 教皇の遺体 教皇ボニファティウス八世の墓碑彫刻 ルネサンスの先駆けとして 枢機卿の墓 墓荒らし
第4章 ルネサンスの蠟人形
彫刻家ドナテッロの逸品 デスマスクの新たな流行 生き写しの肖像彫刻 奉納の蠟人形 ロレンツォ・イル・マニーフィコの蠟人形 ルネサンス像の転換
第5章 ジャンセニストの死面
パスカルのデスマスク ポール・ロワイヤル修道院とデスマスク 遺体と奇蹟 デスマスクと肖像画 奇蹟と《エクス・ヴォト(奉納画)》 「むなしい亡霊」と真の肖像 レアリテ(実在、現実)とフィギュール(像、表徴)
第6章 ギロチンフランス革命
マラーの死 マラーの「二つの身体」? ロベスピエールの首 ギロチンという肖像機械 マリー・タッソーとその師フィリップ・クルティウス 革命と蝋人形
第7章 近代の天才崇拝
ナポレオンの三つのデスマスク 双面のナポレオン 「公式」の死顔 「自律的存在」として ベートーヴェンのデスマスク 美術品となるデスマスク デスマスクのフェティシズム ジェリコーのデスマスク、あるいは読まれるデスマスク 芸術による涜聖
第8章 「名もなきセーヌの娘」
入水の少女? 取り憑かれた文学者たち 水、女、死 セーヌの娘の姉妹、「グラディーヴァ」 『オーレリアン』の影の主役 「心なんかあたしないの」 現実と妄想、現前と不在のあわい

おわりに (二〇一一年一〇月 岡田温司)
参考文献


≪著者: ≫ 岡田温司 (おかだ・あつし) 1954年広島県に生まれる。1978年京都大学文学部卒業、1985年同大学大学院博士課程修了、岡山大学助教授を経て、京都大学大学院人間・環境学研究科教授。専攻、西洋美術史・思想史。著書、『もうひとつのルネサンス』『芸術と生政治』『フロイトのイタリア』(読売文学賞)、『ジョルジョ・モランディ』(以上、平凡社)、『肖像のエニグマ』 『半透明の美学』 『グランドツアー 18世紀イタリアへの旅』(以上、岩波書店)、『モランディとその時代』(吉田秀和賞)『ルネサンスの美人論』『カラヴァッジョ鑑』(編著)(以上、人文書院)、『処女懐胎』『マグダラのマリア』『キリストの身体』(以上、中公新書)ほか。訳書、ロンギ『芸術論叢』(監訳、ピーコ・デッラ・ミランドラ賞、中央公論美術出版)、アガンベン『イタリア的カテゴリー 詩学序説』(監訳、みすず書房)、『事物のしるし』(共訳、筑摩書房)ほか。

岡田温司 『ジョルジョ・モランディ 人と芸術』(平凡社新書、2011年) '11/07/01
岡田温司 『グランドツアー 18世紀イタリアへの旅』(岩波新書、2010年) '11/05/13
ロベルト・エスポジト 『三人称の哲学 生の政治と非人称の思想  Terza persona. Politica della vita e filosofia dell'impersonale, 2007.』(岡田温司 監訳、佐藤真理恵/長友文史/武田宙也 訳、講談社選書メチエ、2011年) '11/03/06
ロベルト・エスポジト 『近代政治の脱構築 共同体・免疫・生政治  Termini della politica, Comunita, immunita, biopolitica』(岡田温司 訳、講談社選書メチエ、2009年) '09/11/25
岡田温司 『マグダラのマリア エロスとアガペーの聖女』(中公新書、2005年) '10/08/02
岡田温司 『キリストの身体 血と肉と愛の傷』(中公新書、2009年) '10/03/08
岡田温司 『フロイトのイタリア 旅・芸術・精神分析  Italia di Freud: Arre, Viaggio, Psicoanalist』(平凡社、2008年) '09/12/14
岡田温司 『イタリア現代思想への招待』(講談社選書メチエ、2008年) '09/11/14
岡田温司 『『ヴィーナスの誕生』視覚文化への招待』(理想の教室、みすず書房、2006年) '09/04/18





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