Gori ≒ ppdwy632

〈ぼく〉の思索の一回性の偶然性の実験場。

2012年06月

本「怪談 不思議なことの物語と研究 (ワイド版岩波文庫345)」ラフカディオ・ハーン、平井呈一 訳5

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怪談――不思議なことの物語と研究 (ワイド版岩波文庫)
怪談 不思議なことの物語と研究  Lafcadio Hearn: “Kwaidan”, 1904 (ワイド版岩波文庫345)

○著者: ラフカディオ・ハーン平井呈一
○出版: 岩波書店 (2011/12, 単行本 232ページ)
○定価: 1,050円
○ISBN: 978-4000073455
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いろいろいろいろなことのことごとくを(たかだかここひとつきくらいのことではあっても)、あとまわしにしてきたことのなにやらかにやらが、などと言ってしまうほどには大したことなどなにもないのだが、いつもとなんら変わることなく、上手くいってないような感覚を抱きつづけながら、上手くいってないような感覚が(なにをどしても)消え去ることがないからこそ、なんとかしなくては!!?、と思って考えて工夫して努力して試みる、みたいな


日本を終世愛してやまなかったハーン(1850-1904)が我が国古来の文献や民間伝承に取材して創作した短篇集。有名な「耳なし芳一のはなし」など、奇怪な話の中に寂しい美しさを湛えた作品は単なる怪奇小説の域をこえて、人間性に対する深い洞察に満ちている。


≪目次: ≫
怪談Kwaidan, 1904

原序 (日本 東京 一九〇四年一月二十日 L・H)

耳なし芳一のはなし
おしどり
お貞のはなし
うばざくら
かけひき
鏡と鐘
食人鬼(じきにんき)
むじな
ろくろ首
葬られた秘密
雪おんな
青柳ものがたり
十六ざくら
安芸之助の夢
(りき)ばか
日まわり
蓬莱

『虫の研究』




解説/平井呈一 (昭和四十年三月)


成田篤彦/大橋理枝 『英語講読 '08』(放送大学教材、共通科目・外国語科目、放送大学教育振興会、2008年) '11/09/05





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本「「ひとりではいられない」症候群 愛と孤独と依存症をめぐるエッセイ (講談社選書メチエ526)」カトリーヌ・オディベール、平野暁人 訳5

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「ひとりではいられない」症候群 愛と孤独と依存症をめぐるエッセイ (講談社選書メチエ)
「ひとりではいられない」症候群 愛と孤独と依存症をめぐるエッセイ  Catherine Audibert: “L'incapacité d'être seul: Essai sur l'amour, la solitude et les addictions”, Payot, 2008 (講談社選書メチエ526)

○著者: カトリーヌ・オディベール、平野暁人 訳
○出版: 講談社 (2012/5, 単行本 272ページ)
○定価: 1,680円
○ISBN: 978-4062585293
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孤独
ひとり

seul(ひとりきり)
「S」 solitarie(隠者)
「E」 esseulé (孤立した)
「U」 unipue (唯一の)
「L」 libre (自由)
 ――ミシェル・アヌン『私たちの孤独』


酒・タバコ・ドラッグ。携帯・ネット・ゲーム、そして、セックス――絶対的な孤独感から自分を守るために、あらゆるものへの依存を余儀なくされる現代人の病理を豊富な臨床事例から解読し、その処方箋を提示する。


≪目次: ≫
まえがき

第一章 「ひとりではいられない」症候群
はじまりの孤独/孤独を感じるって病的なこと?/臨床の現場にみる「ひといではいられない」症候群/現代文明における生きづらさ/「addiction(依存症)」の語源をめぐって/ウィニコットと「ひとりでいられる能力」/全能感はなくてはならない幻想/「ひとりでいられる能力」に先立つ「余白」――孤独の領域/自己を満たして余白をつくる

第二章 孤独のトラウマ
心に打ち込まれる「孤独」という楔/心の苦しみ/身体に刻み込まれた苦しみ/孤独感によってぶり返す苦しみ/不在の陰にあるもの、孤独

第三章 「ひとりではいられない症候群」の臨床現場
自己が消滅するという不安/身体現象−身体言語に訴え出る症状たち/別離と再会/孤独への恐れ

第四章 依存関係――愛が薬から毒へと変わるとき
薬物なき依存症/愛と依存関係/完全体としての私/依存と依存関係/理想的な存在を信じたいという欲求/誰かにそばにいてほしい/「愛」が毒になるとき/ひとりでいられること、愛せること――依存関係から分かち合う愛へ

第五章 依存症――孤独感を晴らしてくれるモノ
依存症を理解するきっかけとなった、臨床現場での出会い/性行為依存症/情念、または愛の絶頂期依存症/警戒過剰――まなざしへの依存/ヒポコンドリー(心気症)と「身体器官」への依存/精神のヒポコンドリーと、思考・思い出への依存/退避としての孤独と自閉症のパラダイム――孤独への依存/依存的な創作から創造性へ

おわりに

「ひとり−ぼっち」の彼岸――訳者あとがきに代えて (二〇一二年四月八日 平野暁人)


参考文献


≪著者: ≫ カトリーヌ・オディベール (Catherine Audibert) 心理学者、精神分析家。パリ第七大学で教鞭を執る。「孤独感」「依存症」「ステップ・ファミリーに見られる心理問題」といった、通信手段の発達や新しい家族形態の出現などによって変容する現代社会のひずみにはまりこんでしまった人々の閉塞した心理に関する著作で「最も注目される専門家」の一人。フランスを代表するメディアで頻繁に提言を行っている。主な著作に『継母のコンプレックス』『思春期の入れ子構造』(ともにPAYOT)がある。

[訳者: ] 平野暁人 (ひらの・あきひと) 1977年生まれ。明治大学大学院仏文学専攻博士課程前期課程修了。翻訳家。フランス語通訳。
 





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本「カラマーゾフの兄弟 〈3〉 (光文社古典新訳文庫022)」ドストエフスキー、亀山郁夫 訳5

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カラマーゾフの兄弟3 (光文社古典新訳文庫)
カラマーゾフの兄弟 〈3〉  Ф. М. Достоевский: “Братья Карамазовы”, 1879-1880 (光文社古典新訳文庫022)

○著者: フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー亀山郁夫
○出版: 光文社 (2007/2, 文庫 541ページ)
○定価: 880円
○ISBN: 978-4334751234
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悲しみにくれたまま、青年は叫んだ。
「生きる値打ちなんてあるもんか、あるもんか!」
この瞬間、彼は、この世に生きていたくないとさえ思った。
「いったいこの、人間ってのは何なんだ、こうなると、人間をどう考えればいいんだ!」ほとんど絶望に近い、苦い憂鬱にひたりながら、彼は脈略もなく口走った…… (p.507-506)



ゾシマの死に呆然とするアリョーシャ。しかし長老の遺体には、信じられない異変が起こる。いっぽう、第2巻で〈消えて〉いたミーチャは、そのころ自分の恥辱をそそぐための金策に走り回っていた。そして、ついに恐れていた事態が。父フョードルが殺された! 犯人は誰なのか?


≪目次: ≫
ドストエフスキーカラマーゾフの兄弟 Братья Карамазовы, 1879-1880 エピローグ付、四部からなる長編小説

第3部
 第7編 アリョーシャ

  1 腐臭
  2 そのチャンスが
  3 一本の葱(ねぎ)
  4 ガラリアのカナ

 第8編 ミーチャ
  1 クジマ・サムソーノフ
  2 猟犬(リャガーヴィ)
  3 金鉱
  4 闇の中で
  5 突然の決意
  6 おれさまのお通りだ!
  7 まぎれもない昔の男
  8 うわ言

 第9編 予審
  1 官史ぺルホーチンの出世のはじまり
  2 パニック
  3 魂は苦悩のなかを行く 第一の受難
  4 第二の受難
  5 第三の受難
  6 検事はミーチャを追い込んだ
  7 ミーチャの大きな秘密、一笑に付された
  8 証人尋問、餓鬼(がきんこ)
  9 ミーチャ、護送される


読書ガイド/亀山郁夫
小説の時間構成/《第2部》のあらすじ/1 カラマーゾフ、チェルマシニャーほか、固有名詞について/2 「一本の葱(ねぎ)」の伝説/3 ドストエフスキーと検閲/4 ロシアとポーランド人/5 登場人物の教養 ピュロン(Alexis Piron, 1689-1773)/6 銀行ゲームについて/7 二重信仰と熊の文化――カーニバルと民衆文化/8 不条理、金、カーニバル


≪著者: ≫ フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー Ф. М. Достоевский [1821-1881] ロシア帝政末期の作家。60年の生涯のうちに、以下のような巨大な作品群を残した。『貧しき人々』『死の家の記録』『虐げられた人々』『地下室の手記』『罪と罰』『賭博者』『白痴』『悪霊』『永遠の夫』『未成年』そして『カラマーゾフの兄弟』。キリストを理想としながら、神か革命かの根源的な問いに引き裂かれ、ついに生命そのものへの信仰に至る。日本を含む世界の文学に、空前絶後の影響を与えた。

[訳者: ] 亀山郁夫 Kameyama Ikuo 1949年生まれ。東京外国語大学教授(東京外国語大学長)。ドストエフスキー関連の研究のほか、ソ連・スターリン体制下の政治と芸術の関係をめぐる多くの著作がある。著書に『磔のロシア』『熱狂とユーフォリア』『ドストエフスキー父殺しの文学』『「悪霊」神になりたかった男』『大審問官スターリン』ほか多数。

ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈2〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2006年) '12/06/09
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈1〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2006年) '12/06/04
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈5〉 エピローグ別巻』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2007年) '08/08/13
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈4〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2007年) '08/08/12
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈3〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2007年) '08/07/29
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈2〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2006年) '08/07/20
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈1〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2006年) '08/07/04
亀山郁夫 『ドストエフスキー 父殺しの文学 〈下〉』(NHKブックス、日本放送出版協会、2004年) '08/06/05
亀山郁夫 『ドストエフスキー 父殺しの文学 〈上〉』(NHKブックス、日本放送出版協会、2004年) '08/06/03
亀山郁夫 『『カラマーゾフの兄弟』続編を空想する』(光文社新書、2007年) '08/05/31
亀山郁夫 『ドストエフスキー 謎とちから』(文春新書、2007年) '08/05/24





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本「図説 ジプシー (ふくろうの本・世界の文化)」関口義人5

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図説 ジプシー (ふくろうの本/世界の歴史)
図説 ジプシー (ふくろうの本・世界の歴史)

○著者: 関口義人
○出版: 河出書房新社 (2012/5, 単行本 115ページ)
○定価: 1,890円
○ISBN: 978-4309761909
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ロマ(Roma)、ドム(Dom)


インド起源とされ、世界を放浪する漂泊の民ジプシーを、歴史・生活・文学・映画などを切り口に、彼らの真実の姿に迫る一冊。現代のジプシーが抱える問題点にも迫る。


≪目次: ≫
プロローグ

第一章 ジプシーの旅路を辿って――歴史
1 インド起源、その出立と言語(ロマニ)の研究
インド・アーリア語起源/インドからの旅立ち
2 ペルシャ、コーカサス、ドム――7〜11世紀
放浪の楽士/アルメニアへ/ドムたち
3 ビザンチンのジプシーたち――11〜13世紀
ギリシャ語のロマニの影響/エーゲ海を渡って
4 バルカン、ヨーロッパに出現したジプシーたち――14〜15世紀
巡礼者としての装い/奇異な視線と冷遇/イングランドのジプシー
5 苦難の時代――差別と隷従と――16〜18世紀
奴隷化の始まり/ヨーロッパでの圧迫/マリア・テレジアの懐柔案/植民地への流刑
6 理解と覚醒――18〜19世紀
研究対象として/ロマニ研究の発展/激変するヨーロッパ/移動型の暮らし
7 定住、登録、そして歴史的悲劇へ――1870〜1945年
劣等人種/ドイツにおける迫害の強化/フランス、イングランドの動き/強制収容所
8 戦後、二つの世界、グローバリズムの中で――1945〜2010年
移動民の増加/社会主義の中で
9 ジプシーの現代
呼称(自称/他称/部族称)/言語/人口/自立への動き/解決しない問題

第二章 ジプシーの生活と習俗
1 ジプシーの職業
主な職業分類/1 金属作業(カルデラーシュ)/2 馬の売買(ロヴァーラ)/3 音楽(ラウターリ)/4 木工、彫細工、篩(ふるい)・籠作り(ルダーリ)/5 その他
2 ジプシーの習俗
占い/物乞いと泥棒/浄・不浄の伝統/宗教――神・悪魔/祝祭日/巡礼/死と幽霊/死の儀礼と埋葬/食事/衛生観念/衣服/住居/裁き・法廷/家族観・出産/子供/結婚・結婚式

第三章 描き、描かれたジプシー――文学、音楽、映画から
1 文学の中のジプシー
旧約聖書シェイクスピアセルバンテス/『ジェイン・エア』と『嵐が丘』――イギリスの小説から/ガルシア・ロルカの詩と戯曲の中のジプシー/シャーロック・ホームズとジプシー/『誰がために鐘は鳴る』/『百年の孤独
2 描写としての音楽、表現としての音楽
ジプシー音楽の起源/ジプシーをテーマとした音楽/発展するジプシー音楽/ジャンゴ・ラインハルトジプシー・キングス
3 ジプシーと映画
表象として、エキゾティシズムの対象として/1980年代以降に「ジプシー」を描いた二人の監督――クストリッツァとガトリフ/トニー・ガトリフが提唱するジプシーという生き方/ジプシー・キャラバン――アメリカ女性が見つめたジプシーたち

あとがき (二〇一二年春 関口義人)
ジプシー史略年表
主要参考文献・図版引用文献


≪著者: ≫ 関口義人 (せきぐち・よしと) 1950年、東京生まれ。商社勤務ののち、ジプシー研究、音楽評論に携わる。早稲田大学、桜美林大学講師。著書に『ジプシーを訪ねて』(岩波新書)、『ジプシー・ミュージックの真実』『オリエンタル・ジプシー』『ベリーダンスの官能』(青土社)、『バルカン音楽ガイド』(青弓社)、『ロマ・素描』(東京書籍)、『ブラスの快楽』(音楽之友社)、編著に『アラブ・ミュージック』(東京堂出版)、共著に『「ロマ」を知っていますか』(解放出版社)、『アジアのポピュラー音楽』(勁草書房)がある。
HP「新・音樂夜噺(http://ongakuyobanashi.jp/)」主宰。






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本「グリーン経済最前線 (岩波新書1367)」井田徹治/末吉竹二郎5

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グリーン経済最前線 (岩波新書)
グリーン経済最前線 (岩波新書1367)

○著者: 井田徹治/末吉竹二郎
○出版: 岩波書店 (2012/5, 新書 240ページ)
○定価: 798円
○ISBN: 978-4004313670
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「グリーン(緑色)の経済」とは、21世紀に目指すべき自然環境と調和した、いま、求められている新たな経済の姿であり、はたまた他方で、環境負荷が大きい20世紀型の経済は「ブラウン(茶色)の経済」などと呼ばれる


経済危機から抜け出せない先進国、資源不足と環境汚染に悩む新興国、貧困に苦しむ途上国。追い打ちをかける気候変動と原発事故。これらはすべて、二〇世紀型経済の負の側面だ。世界ではすでに、資源消費を減らし、自然との共生を目指す、グリーン経済に向けた競争が始まっている。中国など大国の動向と世界のユニークな試みを紹介。


≪目次: ≫
はじめに
二つのリスク/ジレンマを超えて/迫る成長の限界/茶色から緑へ

序章 見えている兆し
グリーン・ホーネット/アメリカ最大の石油消費者/温暖化と安全保障/マックのエコラベル/広がるエコ認証/市場参入の条件/エンパイアエステートビルの大改修/ビジネスの競争力/再生エネルギー100%の新丸ビル
コラム きれいなかまどを途上国に

第1章 なぜグリーン経済か
1 増える環境負債

貧困国を襲う自然災害/地球温暖化の現実/環境難民/生態系の危機/生物多様性喪失による経済的損失/地球二個分の生活/環境負債/岐路に立つ文明
2 「二酸化炭素本位」の世界
経済活動を決める二酸化炭素排出/排出枠の分配/排出量取引/多彩な規制策/二酸化炭素への課税/先取り対策/変わる価値観
コラム 変わる平年値

第2章 世界のリーダーシップをとるのは誰か――中国、アメリカ、EUの動き
1 中国は「緑の猫」になれるか

トップの発言/国内汚染と地球環境問題の同時進行/節能減排/国際舞台で/第12次五カ年計画/称賛の声/緑色市場/新能原車/中国の二酸化炭素ピーク/問題も山積
2 変貌するアメリカ
石炭離れ/ブッシュの遺産/燃費規制とクルマ離れ/急拡大する再生可能エネルギー/不透明な未来
3 問われるEUの力量
三つの20/グリーン投資銀行/再生可能エネルギーの活路/再生可能エネルギー100%/削減目標を上げる
コラム 「このジャケットを買わないで下さい」

第3章 動き始めた世界
1 グリーン・コリア戦略

清渓川(チョンゲチョン)/グリーン成長戦略/苦悩の末に/世界のリーダー目指し/輸出戦略/抵抗と批判
2 自然エネルギー100%の島――デンマーク、サムソ島とロラン島
サムソ島/コミュニティの力/失業率25%の島/水素社会を目指して/風力ビジネス/「投資は保険」/グリーン投資と経済危機
3 アフリカのグリーン経済の先頭に――ルワンダ
ゴリア・ツアー/環境立国/火山国立公園/キガリ・コミュニケ/貧困の解決に向けて
4 森は国の資産――ガイアナとスリナム
手つかずの熱帯林/生態系サービスを評価し直す/二酸化炭素の吸収に注目/広がるREDD/先進国の役割
5 排出ゼロの国目指す――コスタリカ
モンテベルデの森/REDDの先駆け/エコツーリズム/自然は資本/環境保護の経済学/二酸化炭素排出ゼロへ
6 日系人が育てた森の畑――ブラジル、トメアス
日本人入植者の苦難と工夫/森林破壊と貧困/アグロフォレストリー/日本でも食べられる製品/国家表彰
7 バスが自慢のグリーン都市――ブラジル、クリチバ
グリーン・キャピタル/ロサンゼルスも見習う
コラム アブラヤシがオランウータンを追いつめる

第4章 グリーン経済への道
1 資金配分の転換

いくら必要か/10のセクター/第一次産業が主役に/漁業の改革/エコツーリズムの時代/建築改革のコストはマイナス/コンパクトシティーとモーダルシフト/廃棄物は成長ビジネス/水資源への投資/ものづくりの改革/自然資本への投資
2 経済危機を超えて
責任と痛み/経済危機/貧困とブラウン経済/グリーン・ジョブ
3 変わる金融と消費
ハゲタカの変貌/財務成績至上主義の終わり/25兆ドルの責任投資/日本の金融行動原則/環境格付け/グリーン消費者
4 投資としての再生可能エネルギー
IPCC特別報告書/投資急増/原発を追い越すか/増える太陽熱利用/明るい将来予測
コラム ブルーなグリーン経済

終章 岐路に立つ日本
中国へのプレッシャー/国家戦略なき日本/「日本は省エネ先進国」という神話/分水嶺に立って

おわりに――失われた20年の果てに

参考資料


≪著者: ≫ 井田徹治 (いだ・てつじ) 1959年12月、東京生まれ。1983年、東京大学文学部卒、共同通信社に入社。本社科学部記者、ワシントン支局特派員(科学担当)を経て、編集委員。環境と開発の問題がライフワークで、多くの国際会議を取材。著書、『ウナギ 地球環境を語る魚』 『生物多様性とは何か』(以上、岩波新書)、『データで検証 地球の資源』(講談社ブルーバックス)など。

≪著者: ≫ 末吉竹二郎 (すえよし・たけじろう) 1945年1月、鹿児島県生まれ。1967年、東京大学経済学部卒、三菱銀行に入社。同行取締役ニューヨーク支店長、東京三菱銀行信託会社(ニューヨーク)頭取、日興アセットマネジメント副社長を経て、2003年、国連環境計画金融イニシアティブ特別顧問。講演などを通じ、CSRおよび環境問題の啓蒙に努める。著書、『有害連鎖』(幻冬舎)、『ビジネスに役立つ! 末吉竹二郎の地球温暖化講義』(東洋経済新報社)など。






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本「旧約聖書の思想 24の断章 (講談社学術文庫1705)」関根清三5

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旧約聖書の思想 (講談社学術文庫)
旧約聖書の思想 24の断章 (講談社学術文庫1705)

○著者: 関根清三
○出版: 講談社(2005/4, 文庫 368ページ)
○定価: 1,208円 (品切重版未定)
○ISBN: 978-4061597051
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あぁ、空の空、全ては空。(コーヘレス書一章2節)
「空(くう、ヘベル)」、、、全てを「空無(ニヒル)」と説く「主張(イズム)」、つまりニヒリズム、、、 (p.31「2. ニヒリズム」)



昏迷きわまる現代に、旧約聖書は三千年の時を超えて何を語りかけるか。ニヒリズム、愛、終末等の主題のもとに旧約から24の断章を選び、ニーチェ、キルケゴールら数多の解釈、思想史を渉猟しつつ、新たな読みを提示。時に芸術の内に旧約を見、時に旧約からエイズや援助交際等、現代が抱える諸問題をも考究する。碩学が現代に甦らせる旧約の思想世界。


≪目次: ≫
プロローグ

1.隠れた神 イザヤ書四五章15節
まことに、あなたは御自身を隠し通す神。
イスラエルの神なる救い主よ。

第二イザヤとその預言/テクスト/若干の注釈/問題の所在/第一の解釈――救わない神/思想史における「隠れた神」/影響史と伝統史の限界/第二の解釈――偶像のように表し得ない神/二つの解釈の関係/具体性と無制約性

2.ニヒリズム コーヘレス書一章2節
空の空、全ては空。
(くう、ヘベル)の三つの用法/ニーチェのニヒリズム到来の三条件/コーヘレスのニヒリズム/コーヘレス=ニヒリスト?/人の理解を超えた神/隠れた神との出会い/窮極目的の無化/エゴイズム/結論

3.偶像禁止の根拠 出エジプト記二〇章4節、申命記五章8節
君は、君のために、彫像を造ってはならない。また、上は天に在り、下は地に在り、更には地の下の水に在るもので、如何なる形をも。
シェーンベルクのオペラ『モーセとアロン』/旧約学研究史/古い資料のモーセ像――愛と義の相克/十戒の意味/神と人との出会い

〈ノートa〉 応報のアポリア
最初に二つの声/カントのアンチノミーと和辻の批判/旧約におけるアポリア/旧約におけるテーゼ/旧約におけるアンチテーゼ/アンチテーゼ再考/テーゼ再考/終わりに一言

4.創造 創世記一章26―27節
神は言った、「我々は、我々の形(ツェレム)に、我々の似姿(デムート)のように、人を造ろう。そして海の魚、空の鳥、家畜、地の全てのもの、地上を這う全ての這うものを、支配させよう」、と。こうして神は人を御自身の形に創造した。神の形に彼を創造し、男と女とに彼らを創造した。
創世記一章1節の翻訳の問題/自然科学によって超えられた点/自然科学を超える点/この創造譚の神概念/「神の似姿」の解釈史/解釈史の吟味/結び

5.愛児の献供(一) 哲学者の解釈 創世記二二章1―2節
これらの事の後、神はアブラハムを試み、彼に言われた、「アブラハムよ」。そこで彼は言った、「はい、ここにおります」。彼は言われた、「さあ、君の息子、君が愛する君の独り児イサクを連れ、モリヤの地に行き、彼をそこで、わたしが君に言う山々の一つで、全焼の生け贄として献げなさい」。
息子の視点/地平の融合としての解釈/キルケゴールの解釈/レギーネ体験/ヴェスターマンの批判/ヴェスターマンへの疑問/カントの解釈/ブーバーの解釈/残る三つの問題/(1) 旧約における子供の供犠の系譜

6.愛児の献供(二) 地平の融合 創世記二二章14節
アブラハムはこの場所を「ヤハウェは見る」と名付けた。それが今日ではこう言われる、「その山でヤハウェは見られる」、と。
(3) 神の真贋を見分ける基準/(2) アブラハムに語りかけたのは本物の神か/地平の融合へ/(イ) この世の愛と神への愛/(ロ) 「ヤハウェは見られる」/レギーネのために

7.沈黙 イザヤ書六二章6―7節
君の諸々の城壁の上に、エルサレムよ、私は見張りたちを置いた。
昼も夜も彼らは一時も黙ってはならない。
ヤハウェに想い出させる者たちよ、君たちに沈黙は[許され]ない。
彼がエルサレムを堅く建て、地の誉れとするまでは。

第三イザヤにおける「沈黙」/預言の背景/経験とその解釈の齟齬/福音書のカナンの女の信仰/試練/最後期第三イザヤの理解/纏めと反論/反論への応え/沈黙の問題の帰趨

〈ノートb〉 関根正雄氏への応答
(イ) 創世記二―三章について/(ロ) 十戒の否定詞+未完了形の意味について/(ハ) その他

8.知恵 創世記三章4―5節
蛇が女に言うには、「あなたたちは決して死ぬことなどありませんよ。あなたたちがそれから食べる時、あなたたちの目が開け、あなたたちが神様のように善悪を知る者となることを、神様は御存じなのです」、と。
知恵文学/ソード/イエスにおける鳩と蛇/カントにおける鳩と蛇/エデンの園の物語における鳩と蛇/蛇とは何者か/懐疑/蛇の知恵と鳩の素直のバランス

9.他宗教との関係 出エジプト記二〇章2―3節、申命記五章6―7節
わたしは、君をエジプトの地、奴隷の家から導き出した、君の神ヤハウェである。わたしの面前で君に他の神々があってはならない。
全体的な否定関係(類型A)/全体的な肯定関係(類型B)/部分的な肯定・否定関係(類型C)/第一戒の原理

10.「宗教」批判 サムエル記下一二章24―25節
ヤハウェは彼を愛したので、預言者ナタンを遣わし、彼の名をエディディヤと名付けた。
バテシェバ事件をめぐる問い/神の義/バルトからの反論/バルトへの反論/「宗教」批判

11.罪と赦し 詩篇五一篇5―6節
まことに、私の背きの咎を、私は知っています、
そして私の罪は、常に私の前にあります。
あなたに、ただあなたに、私は罪を犯し、
そしてあなたの御目に悪であることを、私はしてしまいました。
こうしてまた、あなたが語られる時、あなたは正しく、
あなたが裁かれる時、あなたは清くあられます。

詩篇五一篇の表題/罪と赦し/疑問/神および人との出会い/回復的解釈学/倫理問題への応用/問題の絞り込み/罪悪感のない場合/罪悪感のある場合/愛と奉仕の道/残る疑問/一般倫理の立場から/赦された罪人/キリスト教倫理の独自性/終わりに

12.頑迷預言 イザヤ書六章9―10節
行け、そしてこの民に語れ、
「君たち、繰り返し聞け、だが理解してはならない。
君たち、繰り返し見よ、だが認識してはならない」、と。
肥え鈍らせよ、この民の心を。
彼の耳を重くし、彼の目を閉ざせ。
彼が彼の目で見、彼の耳で聞き、
彼の心で理解して、立ち帰って癒されることのないためである。

頑迷預言の解釈史/前期預言/中期預言/後期預言/最後期預言/預言の意図と結果の齟齬/断罪と頑迷/絶望と頑迷/希望

13.西洋精神史との関係(一) 文学・絵画の場合 士師記一六章17節
彼は彼女に自分の心をみな明かし、そして彼女に言った、「かみそりが私の頭に当てられたことはない。母の胎[にいる時]から、この私は神のナジル人だからだ。もし私[の髪の毛]が剃り落とされたなら、私の力は私から去り、私は弱くなり、並の人のようになるだろう」。
(1) 文学/(2) 絵画

14.西洋精神史との関係(二) 彫刻・音楽・思想の場合 出エジプト記三四章29節
モーセは、彼[ヤハウェ]と話したため、自分の顔の肌が光り輝いているのを知らなかった。
(3) 彫刻/(4) 音楽/(5) 思想

15.西洋精神史との関係(三) アモラリズム ヨブ記三一章35―37節
全能者が私に答えるはずだ。
私と争う者が書いた訴状、
それを私は、しかと肩に担い、
冠のようにわが身に結び付けよう。
私はわが歩みの数を彼に告げ、
君主のようにして彼に近づこう。

倫理的な裁きの苦しみ/アモラリズム/空虚/空虚さを満たす神/問題の確認

〈ノートc〉 旧約聖書と現代
異端の復権/現代の定義と旧約の裏の顔/日本の現況/空しさ――コーヘレスのニヒリズム/なぜ殺してはならないか――モーセの十戒/なぜ盗んではならないか、姦淫してはならないか/旧約が現代に語り掛けるもの

16.愛(一) 愛の3つの形 申命記一〇章17b―19節
君たちの神ヤハウェは、……えこひいきをすることなく、……孤児や寡婦のために裁きを行い、寄留の他国人を愛してこれに着物と食物を与える。君たちも寄留の他国人を愛しなさい。まことに、君たちもエジプトの地では寄留の他国人だったのだ。
エロース(erōs)/フィリアー(philiā)/アガペー(agapē)/愛の三つの形と旧約の場合/旧約におけるエロースとフィリアー/旧約におけるアガペー/付言

17.愛(二) 新約における愛敵 箴言二五章21―22節
もし君を憎む者が飢えているなら、パンを食べさせ、渇いているなら水を飲ませよ。君はこうして彼の頭に燃える炭火を積むことになり、ヤハウェが君に報いてくださる。
旧約における愛敵の思想/新約における愛敵ないしアガペーの思想/(1) 代續論的解釈/(3) 統合論的解釈/愛敵の思想の直解主義的誤解/目の梁

18.愛(三) 旧約における愛敵 レビ記一九章18節
君の隣人を君自身と同じように愛しなさい。
(1) 旧約の愛敵思想をめぐる代續論的解釈/(2) 旧約の愛敵思想をめぐる統合論的解釈/旧約の愛敵思想をめぐる結論

19.愛の秩序(一) 愛の七つの形 申命記六章5節
心を尽くし、思いを尽くし、力を尽くして、主なる君の神を愛しなさい。
「愛の秩序」の思想――アウグスティヌス、パスカル、シェーラー/旧約における七つの愛の形

20.愛の秩序(二) 統合論と代贖論 ミカ書六章8節
ヤハウェは何を君に求めておられるのか。
それは、ただ公義を行い、慈しみを愛し、
謙(へりくだ)って、君の神とともに歩むことではないか。

旧約における愛の類型と秩序/旧約のアガペーをめぐる統合論的解釈/旧約における愛の秩序再考/代續論による補完

21.終末(一) 終末論の三類型 アモス書五章18節
災いだ、ヤハウェの日を待ち望む者たち。
ヤハウェの日は、君たちにとって、
いったい何になるか。
それは闇であって、光ではない。

三つの類型/終末論の胡散臭さ/胡散臭さの帰趨/アモスによる終末論批判/終末論の再解釈

22.終末(二) 終末論の胡散臭さ アモス書五章24節
ほとばしるように。
水のように、公義が、
義が、絶えず流れる川のように。

胡散臭さの第四・第二点をめぐって/構造的搾取/悔い改めと立ち帰り/胡散臭さの第三点をめぐって/胡散臭さの第一点およびその帰趨をめぐて

23.終末(三) 義と愛 アモス書九章14―15節
わたしは、わが民イスラエルの捕われ人を帰らせる。……
わたしは彼らを植える、彼らの土地に。
彼らは、二度と引き抜かれることはない、
私が彼らに与えたその土地から、
と、君の神ヤハウェは、言われる。

九章11―15節付加説の検討/義と愛

24.終末(四) 苦難の神義論 イザヤ書五三章4―5節
まことにわれらの病を、彼こそが負い、
われらの苦しみ、それを彼は担ったのだ。……
われらの平安のための懲罰は、
彼の上にあり、
彼の打ち傷によって、
われら自身は癒されていたのだ。

苦難の神義論としての終末論/贖罪思想の陥穽を越えて/エネルギー資源の問題/愛即義の思想/纏めと付言

エピローグ (一九九八年夏 関根清三)

学術文庫版のための後書き (二〇〇五年二月 関根清三)
解説/坂部 恵(桜美林大学客員教授)


※本書は1998年に岩波書店から刊行された同名の書を文庫化したものです。本文中の旧約聖書の引用は、BIBLIA HEBRAICA STUTTGARTENSIAに基づく著者の私訳によっています。


≪著者: ≫ 関根清三 (せきね せいぞう) 1950年、東京生まれ。東京大学文学部卒業。同大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。ミュンヘン大学よりDr.theol。旧約聖書学、倫理学専攻。東京大学大学院人文社会系研究科・文学部教授。著書に『旧約における超越と象徴――解釈学的経験の系譜』『第三イザヤ書の編集史的研究』『倫理思想の源流――ギリシアとヘブライの場合』『倫理の探索』、訳書に『イザヤ書』『エレミヤ書』等がある。

関根清三 『倫理の探索 聖書からのアプローチ』(中公新書、2002年) '12/06/18
関根清三 『ギリシア・ヘブライの倫理思想』(東京大学出版会、2011年) '12/04/15





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本「図説 ヴェルサイユ宮殿 (ふくろうの本・世界の文化)」中島智章5

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図説 ヴェルサイユ宮殿―太陽王ルイ一四世とブルボン王朝の建築遺産 (ふくろうの本)
図説 ヴェルサイユ宮殿  太陽王ルイ一四世とブルボン王朝の建築遺産  Château de VERSAILLES (ふくろうの本・世界の文化)

○著者: 中島智章
○出版: 河出書房新社 (2008/1, 単行本 143ページ)
○定価: 1,890円
○ISBN: 978-4309761091
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なるほど、「Grand Siècle(偉大な世紀)」と呼ばれる時代とは、太陽王ルイ14世Roi-Soleil)の治世が1643年から1715年までの72年の長きにわたり、フランスの政治的・軍事的・文化的な威光が輝いた、黄金時代のひとつと評される(18世紀の啓蒙思想家ヴォルテールをして、古代ギリシアの古典期、古代ローマの帝政初期、メディチ家のルネサンス・フィレンツェと並ぶ、いや、それ以上 ... p.5)


バロックロココが花開いた、華麗なヴェルサイユ宮殿。〈鏡の間〉の天井画や広大な庭園に潜む謎、太陽王ルイ14世はどのような一日を送っていたのか等、知られざるヴェルサイユを徹底解説。


≪目次: ≫
はじめに――そのたたずまいの多彩な力

ブルボン王朝二〇〇年
プロテスタント勢力の筆頭――アンリ四世/「フランスおよびナヴァール王」と「きわめてキリスト者なる王」/フランス人たちの王/ブルボン家系図

第1章 質素なルイ一三世の狩の館と豪壮なヴォー=ル=ヴィコント城館
宮殿の核となった小さな館/ローマ・バロックとフランス/ヴォー=ル=ヴィコント城館/バロック様式の内装/フランス式庭園/フーケの失脚
column1 オーダー  (神殿の構造/円柱にかかわる八つの用語/古代円柱の三つの様式/五種のオーダー――ルネサンス以降の体系化)
column2 ジャイアント・オーダー  (装飾としてのオーダー/ミケランジェロのオーダー革命)
column3 ローマ・バロック  (反宗教改革の結晶/欧州各地に伝播)

第2章 白亜の宮殿へ――ルイ一四世の太陽の殿堂
ルイ一四世増築に着手/小さな館を大宮殿に/工事の中断/「包囲建築」の完成/意外にヒューマン・スケール?
column4 ルーヴル宮殿  (城塞から王宮へ/教会バロックと王権バロック)

第3章 大饗宴の日々――バロックの祝典文化
一六六四年の『魔法の島の歓楽』/一六六八年の戦勝記念祝典/一六七四年の大祝典/宮廷バレとコメディ=バレ/モリエールリュリ/フランス・オペラ誕生/仮設建築と恒久建築の調和

第4章 天井画の神々――太陽神アポロン七惑星
王の栄光を語り伝えるもの/パラッツォ・ピッティの天井画/国王は太陽/天動説か地動説か/広間の機能と七惑星主題/構造的欠陥を克服/七つの美徳と古代神話・古代史の世界
column5 戦利品装飾

第5章 ル・ノートルの大庭園――太陽の軌道
アポロンの戦車の泉水/ラトーヌの泉水ととかげの泉水/ラトーヌの泉水とフロンドの乱?/王の休息の場/ファサード彫刻の寓意的世界/未完のアンサンブル
column6 四大元素
column7 チェザーレ・リーパの『イコノロジア』  (抽象概念の擬人化/一七世紀のベストセラー)

第6章 機械の力――庭園の水はどこからきたのか
セーヌの流れを宮殿へ/「伝説」の発明者レヌカン・スアレム/「優れた企業家」ドゥ・ヴィル/高低差一五〇メートルの難題/世界第八の驚異/機械がもたらすスペクタクル

第7章 鏡の間――ルイ大王の治世は最高だ
大ギャラリー〈鏡の間〉造営/天井画図像計画の変遷/ふたつの絵画配列法/太陽神神話との決別/時の流れの逆行とふたつの世界の混在/古典古代への勝利宣言
column8 コリント式オーダー

第8章 ルイ一四世のある一日
鏡の間造営による宮殿内の変化/宮廷の中枢としての寝室/起床の儀/ミサ/会議と昼食/夕食まで/就寝の儀
column9 王のトイレはどこに?
column10 貴族たちはどこに住んでいたのか?  (多くの人と馬、馬車も収容/住むこと自体が名誉)
column11 トリアノン宮殿とマルリー宮殿  (くつろぎの館/磁器のトリアノン/マルリー宮殿)

第9章 ロココの誕生――戦争と経費節減
内装の変化/マントノン夫人の影響とアウグスブルク同盟戦争/ロココ様式の時代へ
column12 ロココ様式  (ロカイユとロココ/バロックとの相違点)

第10章 最後の輝き――マリー・アントワネットの小世界
ルイ一四世の威光/ルイ一五世のガブリエル棟/宮殿付属劇場/マリー・アントワネットの息吹き
column13 一リーヴルは現在の貨幣価値でいくらくらい?  (トゥールのリーブルとパリのリーブル/「答えられない」という答え/安易な解答を廃す)

おわりに――ヴェルサイユ造営の収支決算
あやまったヴェルサイユ・イメージ/揚水計画に投入された多額の人件費/王国財政を直撃した大戦争/王国振興のためのヴェルサイユ造営/文化国家フランスの礎
column14 新古典主義様式  (古代に対する相対的視線/新世代に生かされた古代の読み直し)

ヴェルサイユ宮殿の沿革
主なヴェルサイユ宮殿関連図書と図版出典


≪著者: ≫ 中島智章 (なかしま・ともあき) 1970年、福岡市生まれ。1993年、東京大学工学部建築学科卒業。1999〜2000年、ベルギー・リエージュ大学留学。2001年、東京大学大学院工学系研究科建築学専攻博士課程修了、博士(工学)。2001〜2002年、日本学術振興会特別研究員(PD)。2005年、日本建築学会奨励賞受賞。工学院大学工学部建築学科・准教授。著書・訳書に『ヨーロッパの装飾芸術 第3巻 新古典主義からアール・デコ』(共訳、中央公論新社、2001年)、『痛快! ケンチク雑学王』(共著、彰国社、2004年)、『日仏都市会議2003 都市の21世紀 文化をつむぎ、文化をつくる』(共編、鹿島出版会、2004年)、『アーキラボ 建築・都市・アートの新たな実験 1950−2005』(共訳、平凡社、2004年)、『図説西洋建築史』(共著、彰国社、2005年)など。

中島智章 『図説 キリスト教会建築の歴史』(ふくろうの本・世界の歴史、河出書房新社、2012年) '12/06/13





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本「戦前昭和の国家構想 (講談社選書メチエ528)」井上寿一5

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戦前昭和の国家構想 (講談社選書メチエ)
戦前昭和の国家構想 (講談社選書メチエ528)

○著者: 井上寿一
○出版: 講談社 (2012/5, 単行本 248ページ)
○定価: 1,680円
○ISBN: 978-4062585316
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関東大震災の三年後に始まった戦前昭和とは、震災復興=国家再建の歴史だった。社会主義議会主義農本主義国家社会主義という四つの国家構想が、勃興しては次の構想に移っていく展開の過程として、戦前昭和を再構成する!


≪目次: ≫
プロローグ
関東大震災/社会主義/議会主義/農本主義/国家社会主義

I 社会主義
1 最先端の知のモード

福本和夫の登場/福本イズム/福本イズム対山川イズム/ホテル・ルックス
2 〈革命〉の希望
左翼労働運動の可能性/プロレタリア文芸運動/プロレタリア文学ナップ労農派の形成/総選挙へ
3 普選の衝撃
国際的な連帯の虚実/普選の結果/弾圧とその後
4 〈革命〉の挫折
共産党事件/一九三〇(昭和五)年二月総選挙/満州事変の影響/「転向」声明

II 議会主義
1 「昭和維新

政友会の「昭和維新」/民政党の「昭和維新」/総選挙と政友会の対応/総選挙と民政党の対応
2 二大政党制の展開
不安定な二大政党制/田中内閣の崩壊/浜口内閣の成立/浜口内閣の基本政策
3 議会主義に対する懐疑
天皇大権の乱用/総選挙後の浜口内閣/浜口首相遭難事件第二次若槻内閣の成立/政友会の政策論争/大荒れの第五九議会
4 二大政党制の崩壊
民政党内閣の中国政策/満州事変と国内「改造」/協力内閣構想/犬養内閣の成立/「ファシズム」の予兆

III 農本主義
1 農本主義――歴史的伝統の再発見

忘れられた農本主義/丸山眞男の誤解/F・H・キングとは誰か?/キングの日本調査/たくましい日本の農民/那須皓/新生活運動
2 危機のなかの農本主義
農本主義へ還れ/橘孝三郎の登場/満州事変の影響/「満蒙」開拓の現実/
3 五・一五事件
立ち上がる橘孝三郎/帝都東京ブラックアウト計画/西田税暗殺計画/計画の実行/奉天の橘
4 農本主義から「ファシズム」へ
減刑嘆願運動/橘たちのメッセージ/五・一五事件の再評価/〈自由〉から〈統制〉へ/「ファシズム」の接近

IV 国家社会主義
1 「独裁政治」対政党政治

官僚の台頭/蠟山政道の政党政治論/二大政党制下の大衆民主主義/「独裁政治」か政党政治か/政党内閣復活の条件/選挙粛正運動/政党提携論/政党提携論の挫折/新党構想/昭和研究会の基本方針/一九三六年二月二〇日総選挙/日中全面戦争の勃発
2 新党構想
矢部貞治の参加/苦闘する矢部/三つの新党構想/政党の無気力/近衛内閣の改造
3 新体制の形成
近衛新体制/内閣調査局/国策研究会/「綜合国策十年計画」/近衛の再登場
4 新体制の現実
新体制下の国民生活/農本主義の再発見/新しい生活様式/新体制運動の挫折

エピローグ
社会主義の復活/政党勢力の復権/よみがえる農本主義/戦後をめざす革新官僚


参考文献
あとがき (二〇一二年四月 井上寿一)


≪著者: ≫ 井上寿一 (いのうえ・としかず) 1956年、東京都生まれ。一橋大学社会学部卒業。同大学院法学研究科博士課程、同大学法学部助手などを経て、学習院大学法学部教授。法学博士。専攻は、日本政治外交史。主な著書に、『危機のなかの協調外交――日中戦争に至る対外政策形成と展開』(山川出版社)、『日中戦争下の日本』(講談社選書メチエ)、『吉田茂と昭和史』『戦前昭和の社会 1926-1945』(ともに講談社現代新書)、『戦前日本のグローバリズム』(新潮選書)など。






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本「コーラン 〈下〉 (ワイド版岩波文庫241)」井筒俊彦 訳5

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コーラン〈下〉 (ワイド版岩波文庫)
コーラン 〈下〉 Qur'ān (ワイド版岩波文庫241)

○著者: 井筒俊彦
○出版: 岩波書店 (2004/4, 単行本 340ページ)
○定価: 1,260円(品切重版未定)
○ISBN: 978-4000072410
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そう、アラビア語の原文でこその〈聖典〉なのであって、だから、外国語に訳されたそれはすでに〈聖典〉ではなく、一個の俗書であり、原文の一種の極めて初歩的な注釈であるにすぎない、とは改訳の後記に


コーラン」各章の配列は、成立年代とはほぼ逆になっている。〈下〉に収められた初期(メッカ期)の啓示は、サジュウ体と呼ばれる独特の散文詩体で語られ、なまなましい緊迫感がみなぎる。強く激しいシャーマン的リズムの中に浮び上がる地獄の光景は圧倒的である。


≪目次: ≫
三四  サバア ――メッカ啓示、全五四節
三五  天使 ――メッカ啓示、全四五節
三六  ヤー・スィーン ――メッカ啓示、全八三節
三七  整列者 ――メッカ啓示、全一八二節
三八  サード ――メッカ啓示、全八八節
三九  群なす人々 ――メッカ啓示、全七五節
四〇  信者 ――メッカ啓示、全八五節
四一  わかりやすく ――メッカ啓示、全五四節
四二  相談 ――メッカ啓示、全五三節
四三  光りまばゆい部屋飾り ――メッカ啓示、全八九節
四四  煙 ――メッカ啓示、全五九節
四五  腰抜けども ――メッカ啓示、全三六節
四六  砂丘 ――メッカ啓示、全三五節
四七  ムハンマド(マホメット) ――メディナ啓示、全四〇節
四八  勝利 ――メッカ啓示、全二九節
四九  私宝 ――メッカ啓示、全一八節
五〇  カーフ ――メッカ啓示、全四五節
五一  吹き散らす風 ――メッカ啓示、全六〇節
五二  山 ――メッカ啓示、全四九節
五三  星 ――メッカ啓示、全六二節
五四  月 ――メッカ啓示、全五五節
五五  お情けぶかい御神 ――メッカ啓示、全七八節
五六  恐ろしい出来事 ――メッカ啓示、全節九六節
五七  鉄 ――メディナ啓示、全二九節
五八  言いがかりつける女 ――メディナ啓示、全二二節
五九  追放 ――メディナ啓示、全二四節
六〇  調べられる女 ――メディナ啓示、全一三節
六一  戦列 ――メディナ啓示、全一四節
六二  集会 ――メディナ啓示、全一一節
六三  似非(えせ)信者ども ――メディナ啓示、全一一節
六四  騙し合い ――メッカ啓示、全一八節
六五  離縁 ――メッカ啓示、全一二節
六六  禁断 ――メッカ啓示、全一二節
六七  主権 ――メッカ啓示、全三〇節
六八  筆 ――メッカ啓示、全五二節
六九  絶対 ――メッカ啓示、全五二節
七〇  階段 ――メッカ啓示、全四四節
七一  ヌーフ ――メッカ啓示、全二九節
七二  妖霊 ――メッカ啓示、全二八節
七三  衣かぶる男 ――メッカ啓示、全二〇節
七四  外衣に身を包んだ男 ――メッカ啓示、全五五節
七五  復活 ――メッカ啓示、全四〇節
七六  人間 ――メッカ啓示、全三一節
七七  放たれるもの ――メッカ啓示、全五〇節
七八  知らせ ――メッカ啓示、全四一節
七九  引っこ抜く者 ――メッカ啓示、全四六節
八〇  眉をひそめて ――メッカ啓示、全四二節
八一  巻きつける ――メッカ啓示、全二九節
八二  裂け割れる ――メッカ啓示、全一九節
八三  量りをごまかす人々 ――メッカ啓示、全三六節
八四  真二(まっぷた) ――メッカ啓示、全二五節
八五  星の座 ――メッカ啓示、全二三節
八六  明星 ――メッカ啓示、全一七節
八七  いと高き神 ――メッカ啓示、全一九節
八八  蔽塞 ――メッカ啓示、全二六節
八九  暁 ――メッカ啓示、全三〇節
九〇  邑(まち) ――メッカ啓示、全二〇節
九一  太陽 ――メッカ啓示、全一五節
九二  夜 ――メッカ啓示、全二一節
九三  朝 ――メッカ啓示、全一一節
九四  張り拡げる ――メッカ啓示、全八節
九五  無花果(いちじく) ――メッカ啓示、全八節
九六  凝血 ――メッカ啓示、全一九節
九七  定め ――メッカ啓示、全五節
九八  神兆 ――メッカ啓示、全八節
九九  地震 ――メッカ啓示、全八節
一〇〇  駿馬 ――メッカ啓示、全一一節
一〇一  戸を叩く音 ――メッカ啓示、全八節
一〇二  張り合い ――メッカ啓示、全八節
一〇三  日ざし傾く頃 ――メッカ啓示、全三節
一〇四  中傷者 ――メッカ啓示、全九節
一〇五  象 ――メッカ啓示、全五節
一〇六  クライシュ族 ――メッカ啓示、全四節
一〇七  慈善 ――メッカ啓示、全七節
一〇八  カサウル ――メッカ啓示、全三節
一〇九  無信仰者 ――メッカ啓示、全六節
一一〇  助け ――メッカ啓示、全三節
一一一  腐ってしまえ ――メッカ啓示、全五節
一一二  信仰ただひと筋 ――メッカ啓示、全四節
一一三  黎明 ――メッカ啓示、全五節
一一四  人間 ――メッカ啓示、全六節

『コーラン』関係地図
解説  一 メッカとメディナ/二 メッカのマホメット/三 メディナのマホメット (一九五八年四月一日 訳者)
改訳『コーラン』後記 (一九六三年十二月二十日 東京にて 井筒俊彦)


コーラン 〈中〉』(井筒俊彦 訳、ワイド版岩波文庫、2004年) '12/06/19
コーラン 〈上〉』(井筒俊彦 訳、ワイド版岩波文庫、2004年) '12/06/12
大川玲子 『聖典「クルアーン」の思想 イスラームの世界観』(講談社現代新書、2004年) '12/02/21
大川玲子 『図説 コーランの世界 写本の歴史と美のすべて』(ふくろうの本・世界の文化、河出書房新社、2005年) '12/02/15
コーラン 〈下〉』(井筒俊彦 訳、ワイド版岩波文庫、2004年) '08/10/19
コーラン 〈中〉』(井筒俊彦 訳、ワイド版岩波文庫、2004年) '08/10/15
コーラン 〈上〉』(井筒俊彦 訳、ワイド版岩波文庫、2004年) '08/10/13
井筒俊彦 『イスラーム文化 その根柢にあるもの』(ワイド版岩波文庫、1994年) '08/07/16





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本「市民政府論  Two Treatises of Government, 1690 (光文社古典新訳文庫131)」ロック、角田安正 訳5

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市民政府論 (光文社古典新訳文庫)
市民政府論  John Locke: “Two Treatises of Government”, 1690 (光文社古典新訳文庫131)

○著者: ジョン・ロック、角田安正 訳
○出版: 光文社 (2011/8, 文庫 369ページ)
○定価: 960円
○ISBN: 978-4334752347
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かなしくもぼくには岩波(加藤節 訳)をチョイスするような気力がジッサイいま、ない(だから光文社古典新訳文庫のありがたきかな)


人は生まれながらにして生命・自由・財産を守る権利があり、国家の成立は、この人権を守るための人々の合意に基づく。ロックの唱えた人権、社会契約思想はのちのアメリカ独立宣言フランス革命を支える理念となった。自由、民主主義を根源的に考えるうえで必読の書である。


≪目次: ≫
凡例

市民政府論(統治論第二篇)』 Two Treatises of Government, 1690.
第一章
第二章 自然状態について
第三章 戦争状態について
第四章 隷属状態について
第五章 所有権について
第六章 父権について
第七章 政治的社会、すなわち市民社会について
第八章 政治的社会の発生について
第九章 政治的共同体と統治は何を目的とするのか
第一〇章 国家の各種形態について
第一一章 立法権力の及ぶ範囲について
第一二章 国家の立法権、執行権、外交権
第一三章 権力相互の上下関係
第一四章 君主の大権について
第一五章 総合的に見た家父長権力(父権)、政治権力、専制権力について
第一六章 征服について
第一七章 簒奪について
第一八章 専制について
第一九章 統治の消滅について

解説/角田安正
ロック年譜 (1632年〜1704年)
訳者あとがき (一.邦題について/二.第一篇には、何が述べられているのか/三.参考にした既約/四.ロックの英語はどのような点で難しいのか/五.最後に)


※本書の底本は、Two Treatises of Government, edited with an introduction and notes by Peter Laslett (Student Edition), Cambridge University Press, 2008 (1988) の第二篇(An Essay concerning the True Original, Extent, and End of Civil Gouvernment)である。 (「凡例」P.3)


≪著者: ≫ ジョン・ロック John Locke [1632-1704] イギリスの哲学者・思想家。イギリス経験論の父とも呼ばれる。ウェストミンスター・スクールに進み、オックスフォード大学では修辞学、論理学、ギリシア語ほか、物理学や医学を学ぶ。その後、ギリシア語、修辞学の講師となる。有力な政治家であるシャフツベリ伯爵の知遇を得て政治の世界に身を置くが、伯爵の失脚にともない、1683年にオランダへ亡命。1689年に名誉革命で即位したメアリーとウィリアム三世一行とともにロンドンに帰り、「権利の章典」の起草に加わった。同年に出版した著作『市民政府論』と『人間知性論』で、思想家として名声を確立した。代表作に本書『市民政府論』、近代認識論の基礎となった『人間知性論』がある。

[訳者: ] 角田安正 Tsunoda Yasumasa 1958年生まれ。防衛大学校教授。ロシア地域研究専攻。在ロシア日本国大使館専門調査員を経て現職。訳書に『国家と革命』(レーニン)、『上からの革命――ソ連体制の終焉』(コッツほか)、『帝国主義論』(レーニン)、『菊と刀』(ベネディクト)、共訳書に『ゴルバチョフ・ファクター』(ブラウン)などがある。

ジョン・ロック 『市民政府論』(角田安正 訳、光文社古典新訳文庫、2011年) '11/09/11

一ノ瀬正樹 『人格知識論の生成 ジョン・ロックの瞬間』(東京大学出版会、1997年) ''12/06/06

ウラジミール・イリイチ・レーニン 『国家と革命 マルクス主義の国家学説と革命におけるプロレタリアートの諸任務』(角田安正 訳、光文社古典新訳文庫、2011年) '12/01/31
ジョン・ロック 『市民政府論』(角田安正 訳、光文社古典新訳文庫、2011年) '11/09/11
ルース・ベネディクト 『菊と刀 日本の文化に見られる行動パターン』(角田安正 訳、光文社古典新訳文庫、2008年) '09/02/11
ウラジミール・イリイチ・レーニン 『帝国主義論』(角田安正 訳、光文社古典新訳文庫、2006年) '08/09/18





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本「生きてるだけでなぜ悪い? 哲学者と精神科医がすすめる幸せの処方箋 (講談社+α文庫)」中島義道+香山リカ5

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生きてるだけでなぜ悪い? 哲学者と精神科医がすすめる幸せの処方箋 (講談社プラスアルファ文庫)
生きてるだけでなぜ悪い? 哲学者と精神科医がすすめる幸せの処方箋 (講談社+α文庫)

○著者: 中島義道香山リカ
○出版: 講談社 (2012/3, 文庫 256ページ)
○定価: 690円
○ISBN: 978-4062814676
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およそ価値観の転倒、というのか、アタリマエだと信じて疑うことがマッタクなかったようなことがらのことごとくが、まさにガラガラと音をたてて崩れ落ちる、みたいな、、、もっとも、壊れるべくして、そもそも、なにを根拠として?!、なんらの確信めいたものをも持ち得ていなかった(じぶんでもじぶんじしんを信じることができなかった)のであって、そんなことやなんかをも認めることを忌避して回避して、いた(きた)とするならば、、、
はたして、どうなんだろう?!、疑うことのできないゼッタイにカクジツ、みたいなこと、とは


「人生で本当に必要なこと」は何なのか。世間の常識に逆らう哲学者と、臨床を通じて現代の社会問題を探る精神科医が、「結婚」「就職」「お金」「常識」「生きがい」「人間関係」をテーマに論じあう。生きにくさを感じている人々に、「甘えを蹴飛ばし、自己幻想を引き破り、しっかり自分を見よ」と励ます。他人を恐れ、仕事を恐れ、結婚を恐れ、失敗を恐れ、最初の第一歩が踏み出せない人たちに送る、辛口ながらも愛のあるエール。


≪目次: ≫
まえがき (二〇〇八年五月 中島義道)

第一章 結婚なんかしなくていい!
やっぱりモテないとダメですか?

モテない男よりモテない女のほうが悲惨?/男と女はだましだまされる関係!?/モテのハードルが高くなっている/男性が養い女性が養われる関係は不変ではない/プライドと学力は反比例する?/やっぱりかわいいほうが得をする
結婚すると幸せになれますか?
専業主婦志向が増えている?/結婚に意味を見出す雇均等世代/なぜ女性の生き方が揺らぐのか/女性が上がれない場所って……/見られていることを意識する女たち/結婚は考えないでするもの?/女性社会特有の厳しさ/社会を支える糟糠の妻

第二章 就職なんかしなくていい!
何のために働くのですか?

下積みを我慢できない若者たち/大人は嫌なことをしてお金を儲ける/就職は社会のシステムの一つ/人聞きのいい仕事やオシャレな会社を選ぼう
夢がないといけませんか?
やりたいことを一つに絞らない生き方/夢と折り合いをつける方法とは/屈託がない天才たち/一歩踏み出せば何かが変わる/適性は自分では分からない/他人の生き方をモデルにしない方がいい/自分自身に忠実に生きる/マイナス評価でいいじゃないか

第三章 金持ちなんかにならなくていい!
格差って本当にありますか?

若者はホームレスに抵抗がない!?/失敗するチャンスを回避する若者たち/お金を稼いでもむなしいのはなぜ?/お金の話をするのははしたない/金銭感覚は人それぞれ
お金がなくても生きていけますか?
幸せな生活とは何だろう/お金の稼ぎ方が多様化した/お金持ちも普通の人もお金の使い方は同じ/お金持ちの暮らしがうらやましくなくなった/お金で買えないものにこそ価値がある/上流階級は成り上がりを受け入れない

第四章 常識なんかなくてもいい!
今どき常識って必要ですか?

知のレベルが落ちている現代人/大学四年間で学生が劣化するのは当たり前?/つつがない毎日でなぜ悪い?/好きなことに没頭すると他人が気にならない/「楽をする」ことにこだわる若者
人生の目的って何ですか?
スピリチュアルにはまる女性たち/なぜ他人の評価を気にするのか/知識の吸収にいそしむ高齢者たち

第五章 生きがいなんかなくていいい!
生きていると面白いことがありますか?

暇になると人間はロクなことを考えない/自分を棚にあげる人の精神構造/幻想の中で生きてはいけない/いつかは自立するときが来る
生きがいがないといけませんか?
単純作業の繰り返しに生きがいを見出す/今どきの若者は日本が大好き?/日本は本当にいい国になったのか

第六章 人間関係に悩まなくていい!
人間関係がうまくいくコツはありますか?

対人関係をうまくやることは人生のスキル/異質なものを排除しない社会に/不合理な縦社会はなくならない/他人に期待するから傷つけられる/「明日の食糧」のために生きればいい
人間関係はどうあるべきですか?
人生の出来事はすべて偶然にすぎない/「強者のコミュニケーション」で乗り切ろう/与えられた役割をただ演じればいい/人間の心には善と悪の両面がある/本当のことを言い合おう/居酒屋で上司の陰口を言って何が悪い?

あとがき (香山リカ)

用語・人物解説
ニーチェ(1844-1900)東電OL殺人事件アスペルガー症候群カント(1724-1804)カミュ(1913-60)ゴッホ(1853-90)ランボー(1854-91)マリア・カラス(1923-77)ヴィトゲンシュタイン(1888-1951)二宮尊徳(1787-1856)ドストエフスキー(1821-81)サルトル(1905-80)シラー(1759-1805)ゲーテ(1749-1832)魔法のiらんどアダルトチルドレンフロイト(1856-1939)キルケゴール(1813-55)カフカ(1883-1924)パスカル(1623-62)円谷幸吉(1940-68)


※本書は二〇〇八年六月に、ビジネス社より刊行された『生きてるだけでなぜ悪い?』を、文庫収録にあたり、加筆、再編成したものです。


≪著者: ≫ 中島義道 (なかじま・よしみち) 1946年生まれ。1977年、東京大学大学院人文科学研究科哲学専攻修士課程修了。1983年、ウィーン大学基礎総合学部哲学科修了、哲学博士。電気通信大学電気通信学部人間コミュニケーション学科元教授。おもな著書には『うるさい日本の私』『働くことがイヤな人のための本』(以上、日経ビジネス人文庫)、『人生に生きる価値はない』(新潮文庫)、『カントの読み方』(ちくま新書)などがある。

≪著者: ≫ 香山リカ (かやま・りか) 1960年生まれ。東京医科大学医学部医学科卒業。精神科医。学生時代より雑誌等に寄稿。立教大学現代心理学部教授。おもな著書には『〈不安な時代〉の精神病理』(講談社現代新書)、『しがみつかない生き方』(幻冬舎新書)、『就職がこわい』(講談社+α文庫)などがある。

中島義道×香山リカ 『生きてるだけでなぜ悪い? 哲学者と精神科医がすすめる幸せの処方箋』(ビジネス社、2008年) '09/03/27





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本「コーラン 〈中〉 (ワイド版岩波文庫240)」井筒俊彦 訳5

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コーラン〈中〉 (ワイド版岩波文庫)
コーラン 〈中〉 Qur'ān (ワイド版岩波文庫240)

○著者: 井筒俊彦
○出版: 岩波書店 (2004/4, 単行本 306ページ)
○定価: 1,260円(品切重版未定)
○ISBN: 978-4000072403
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〈中巻〉の、中間的、過渡的性格、、、
およそ20年間の預言者マホメット(ムハンマド)の天啓、自己意識を喪失して(つまりマホメットがマホメットでなくなって)完全な他者意識のうちに語り出した不思議な言葉の集大成


コーラン」とは元来「読誦されるもの」の意とされる。朗々と声を上げて誦されるコーランの章句は、詩的韻律と音楽的な美をもって快く耳に響く。イスラーム世界に生きる人々の信仰生活のみならず、日々の実生活をも律する聖典の名訳。


≪目次: ≫
一一  フード――メッカ啓示、全一二三節
一二  ユースフ(ヨセフ)――メッカ啓示、全一一一節
一三  雷鳴――メッカ啓示、全四三節
一四  イブラーヒーム(アブラハム)――メッカ啓示、全五二節
一五  アル・ヒジュル――メッカ啓示、全九九節
一六  蜜蜂――メッカ啓示、全一二八節
一七  夜の旅――メッカ啓示、全一一一節
一八  洞窟――メッカ啓示、全一一〇節
一九  マルヤム(聖母マリア)――メッカ啓示、全九八節
二〇  ター・ハー――メッカ啓示、全一三五節
二一  預言者――メッカ啓示、全一三五節
二二  巡礼――メッカ啓示、全七八節
二三  信仰者――メッカ啓示、全一一八節
二四  光り――メディナ啓示、六四節
二五  天啓――メッカ啓示、全七七節
二六  詩人たち――メッカ啓示、全二二八節
二七  蟻――メッカ啓示、全九五〔九三〕節
二八  物語り――メッカ啓示、全八八節
二九  蜘蛛――メッカ啓示、全六九節
三〇  ギリシア人(びと)――メッカ啓示、全六〇節
三一  ルクマーン――メッカ啓示、全三四節
三二  跪拝(きはい)――メッカ啓示、全三〇節
三三  部族同盟――メディナ啓示、全七三節

解説 (一九六三年十二月 訳者)


コーラン 〈上〉』(井筒俊彦 訳、ワイド版岩波文庫、2004年) '12/06/12
大川玲子 『聖典「クルアーン」の思想 イスラームの世界観』(講談社現代新書、2004年) '12/02/21
大川玲子 『図説 コーランの世界 写本の歴史と美のすべて』(ふくろうの本・世界の文化、河出書房新社、2005年) '12/02/15
コーラン 〈下〉』(井筒俊彦 訳、ワイド版岩波文庫、2004年) '08/10/19
コーラン 〈中〉』(井筒俊彦 訳、ワイド版岩波文庫、2004年) '08/10/15
コーラン 〈上〉』(井筒俊彦 訳、ワイド版岩波文庫、2004年) '08/10/13
井筒俊彦 『イスラーム文化 その根柢にあるもの』(ワイド版岩波文庫、1994年) '08/07/16





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上巻の冒頭(p.9)、
「一、開扉――メッカ啓示、全七節――」

慈悲ふかく慈愛あまねきアッラーの御名(みな)において……

 (たた)えあれ、万世(よろず)の主、
  慈悲ふかく慈愛あまねき御神(おんかみ)
 (さば)きの日(最後の審判の日)の主宰者(しゅさいしゃ)
 (なんじ)こそ我らはあがめまつる、汝にこそ救いを求めまつる。
  願わくば我らを導いて正しき道を辿(たど)らしめ給え、
  汝の御怒りを蒙(こうむ)る人々や、踏みまよう人々の道ではなく、
  汝の嘉(よみ)し給う人々の道を歩(あゆ)ましめ給え。






本「倫理の探索 聖書からのアプローチ (中公新書1663)」関根清三5

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倫理の探索―聖書からのアプローチ (中公新書)
倫理の探索 聖書からのアプローチ (中公新書1663)

○著者: 関根清三
○出版: 中央公論新社 (2002/10, 新書 254ページ)
○定価: 819円 (品切重版未定)
○ISBN: 978-4121016638
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、、、現代に生きる我々なりの倫理をどう模索するか、、、「聖書」の記者や登場人物が倫理をどう探索し、また、それらのテクストが語り掛けて来る倫理を我々はどう探り当てるか、さらには、それらを手掛かりとしての

“My God, It was only an accident.”(「神様、あれは事故にすぎませんでした」。) p.90



わたしたちの社会は、さまざまな倫理的難問に揺さぶられている。なぜ人を殺してはいけないのか。なぜ援助交際はいけないのか。行為の善悪に報いる神は存在するのか。本書はこうした難問に、旧約聖書を軸に、ユダヤ・キリスト教思想、ギリシア哲学を読み解きながら答えようとした講演録である。人間にとって〈象徴〉がもつ意味を洗い直し、〈超越〉を通して現代に倫理を基礎づけようとする、喜びと安らぎへの語りかけ。


≪目次: ≫
第1章 善悪に報いる神は何処に――ユダヤ・キリスト教倫理の謎
章扉図版: 死海文書◆イザヤ書
1 応報の神
ユダヤ・キリスト教を学ぶ意味/応報の神をめぐる謎/二つの声/道徳と幸福は一致するか
2 応報の危機
相反する命題/因果応報の原理/因果応報の破れ/ニーチェのニヒリズム/コーヘレスはニヒリスト?/神の死/隠れた神との出会い/空しさの正体/エゴイズム/新しい神
3 イザヤとダビデ
イザヤの頑迷預言/深層心理学的説明/ダビデの犯した姦淫と殺人/地平融合としての解釈/ダビデの真意/愛の神の発見
4 贖罪の思想
第二イザヤ書五三章/贖罪思想の系譜/贖罪思想の争点/カント=ヘーゲル/ニーチェ/レヴィナス/贖罪の神の発見/直解主義の危険/象徴言語の力
※1996年11月3日、長野県道徳教育学会白馬研究大会で行なった講演を基に加筆したものである。聴衆は小中学校の道徳の先生方が中心であった。この一部は、『聖書学論集』(31号、1998年、日本聖書学研究所)に掲載され、その趣旨は、拙著『倫理思想の源流――ギリシアとヘブライの場合』(放送大学教育振興会、2001年)第13・14章で再論されている。拙著『旧約における超越と象徴――解釈学的経験の系譜』(東京大学出版会、1994年)の大筋およびその後の展開と関わる。

第2章 いま信じるとは――現代の中のキリスト教
章扉図版: 磔刑図◆ジョットとその工房
1 信じ得ない事情
他人/自分/価値/来世/神/科学の発達/戦争の悲惨/信じることのできた時代
2 信じ得る事柄
他人/自分/価値/知識への信頼、信仰/来世/神/科学の発達/科学の限界/存在の根拠/創造物語/リアリティを解きほぐす/「初めに、神が、天と、地を、創造した」/再び、戦争の悲惨/応報の神/十字架の贖罪/「私たちは兄弟のために命を捨てるべきです」
3 信じ得る神についてのイメージ
本物の神/「事故にすぎません」/イエスに赦された者/レヴィナスの十字架批判/直解主義的誤解/能動的な犠牲/信仰の試金石/パテシェバ事件と『詩篇』五一篇/罪と赦し/神とどこで出会えるか/神の無制約性と具体性
※1997年6月5日、長崎の活水女子大学キリスト教講演会で行なった講演を基にしている。基本的にはノンクリスチャンの学生さんが対象であった。新教出版社の『福音と世界』誌の1998年9月号から11月号に三回に分けて掲載された。前掲拙著(『旧約における超越と象徴』)の第3章や『旧約聖書の思想 24の断章』(岩波書店、1998年)第4章に関わりがある。

第3章 なぜ殺してはいけないか――命への驚き
章扉図版: モーセ像◆ミケランジェロ・ブオナローティ
1 「殺すなかれ」の意味
父の思い出/甲論乙駁/ヘブライ語「ラーツァハ」/狭い解釈から広い解釈へ/十戒の射程/現代の解釈者の課題
2 「殺すなかれ」の根拠
/世そう命じるから/他社に危害を加えてはいけないから/「救済論」的な考え方/ぁ崛和は澄彭な考え方
3 命への驚き
問いの独り歩き/酒鬼薔薇の言い分/神の真贋を見分ける基準/なぜ殺していいのか/現代人の底知れぬ闇/愛の働きに対する驚き/皮相な観察/カインとアベル/愛の対象/罪と緩しの宗教/驚異
※1999年12月5日、日本女子大学における関根正雄伝道五十年記念講演会で語ったものに、加筆している。主たる対象は無教会のクリスチャンの方たちであった。なお並木浩一、鈴木佳秀氏との共著『旧約聖書と現代』(教文館、2000年)に収録されており、前掲拙著『旧約聖書の思想』ノートCと関わる。

第4章 「姦淫するなかれ」と現代――聖書の性の捉え方
章扉図版: 快楽の園◆ヒエロニムス・ボッス
1 性と結婚についての聖書の見方
時代遅れのタワゴト?/様々な性の形/性の不浄と清浄/結婚/貞節と姦淫/一夫一婦制/家族
2 中心テクストを読み解く
男女の惹かれ合い/イエスによる離婚の禁止/姦淫の禁止をめぐって/十戒との関係/イエスの意図/倫理を超えた倫理/アガペーの発見/真の律法遵守/律法の先鋭化/十戒の元来の意味
3 なぜ姦淫してはいけないか
欲望、妊娠、羞恥/性の多面性/欲望、情念と知性・意志/イエスの革新性/創造者の計らい/姦淫の女の話/内村鑑三とフーコー/反論の可能性/お前は真に愛しているか
※核となる考えは、1997年11月16日、長野県道徳教育学会伊那研究大会で講演した「道徳についての語り口」にさかのぼるが、その後、拙編著『性と結婚』(『講座・現代キリスト教倫理』第2巻、日本基督教団出版局、1999年)全体の編集と、序論「性と結婚を聖書に問う」の執筆に際して、日本聖書学研究所例会(1999年5月17日)等いくつか内輪の会で発表し討論した内容を、今回再構成したものである。なお講演集という本書の枠組みに即して、第1章と同じ聴衆への口調に統一した。右の編著序論の材料を用いつつ、そこでは口をつぐみがちだった「愛」について、戸惑いながらも敢えて語る方向を模索している。

第5章 「驚き」の復権――ギリシア・ヘブライ倫理の源泉を訪ねる
章扉図版: パルテノン神殿◆アテネ
1 ギリシアにおける「驚き」
プラトン/アリストテレス/タレス/アナクシマンドロス/クセノファネス/ヘラクレイトス/パルメニデス/エンペドクレス/デモクリトス/『ニコマコス倫理学』/最高善/ヘブライへ
2 ヘブライにおける「驚き」
預言者エレミア/『詩篇』/十戒/人間の深重な罪性/『箴言』/『ヨブ記』/預言者第二イザヤ
3 現代における「驚き」の意味
贈り物/謙虚/謎解き/愛/超越/「驚き」の復権
※2000年11月11日、長野県道徳教育学会木曾研究大会での講演を基にしており、聴衆は第1章と同じ。前掲拙著『倫理思想の源流』の序と結語、そして全体の大筋に関わる。


あとがき (二〇〇二年夏 小諸にて 関根清三)
注釈


≪著者: ≫ 関根清三 (せきね・せいぞう) 1950(昭和25)年、東京に生まれる。東京大学大学院人文科学研究科倫理学専攻博士課程修了。東京大学より博士(文学)、ミュンヘン大学よりDr.Theol。北海道大学文学部助教授などを経て、東京大学大学院人文社会系研究科教授。専攻、倫理学、旧約聖書学。著書、『第三イザヤ書の編集史的研究』(デグロイター社、1989年、ドイツ語版 “Die Tritojesajanische Sammlung redaktionsgeschichtlich untersucht, BZAW 175, de Gruyter, 1989”)、『旧約における超越と象徴――解釈学的経験の系譜』(東京大学出版会、1994、和辻哲郎文化賞・日本学士院賞受賞。英語版、デグロイター社、1999年)、『旧約聖書の思想――24の断章』(岩波書店、1998年)、『倫理思想の源流――ギリシアとヘブライの場合』(放送大学教育振興会、2001年)、編著、『倫理思想辞典』(山川出版社、1997年、共編著)、『死生観と生命倫理』(東京大学出版会、1999年、編著)、『講座・現代キリスト教倫理 第2巻:性と結婚』 (日本基督教団出版局、1999年、編著)。訳書、『旧約聖書VII イザヤ書』(岩波書店、1997年)、『旧約聖書VIII エレミヤ書』(岩波書店、2002年)ほか。

関根清三 『ギリシア・ヘブライの倫理思想』(東京大学出版会、2011年) '12/04/15





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本「西洋哲学史 近代から現代へ (岩波新書1008)」熊野純彦5

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西洋哲学史―近代から現代へ (岩波新書)
西洋哲学史 近代から現代へ (岩波新書)

○著者: 熊野純彦
○出版: 岩波書店 (2006/9, 新書 292ページ)
○定価: 903円
○ISBN: 978-4004310082
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疑うことができない、たしかな、ほんとうに確実なこと


はたして「神は死んだ」のか。言葉はどこまで「経験」を語りうるか――デカルト以降の西洋哲学は、思考の可能性と限界とをみつめながら、自然科学の発展や世界史的状況と交錯しつつ展開してゆく。前著『西洋哲学史 古代から中世へ』につづき、哲学者が残した原テクストから思考の流れをときほぐしてゆく、新鮮な哲学史入門。


≪目次: ≫
まえがき
凡例

第1章 自己の根底へ
無限な神の観念は、有限な〈私〉を超えている――デカルト
生の拠りどころ、確実なもの、数学的な真理/兵士デカルト、数学者デカルト/『精神指導の規則』における「直観」と「演繹」/数学へのピュロン主義的懐疑――セクストスからモンテーニュへ/デカルト形而上学の出発点――「コギト」と「永遠真理」/「いっさいを根底から覆す」こと/疑いうるものと、疑うことのできないもの/「思考するもの」と「延長するもの」――デカルトの「二元論」?/デカルトの神、ふたたび/「神なし」ではすまされない――全能の神、あるいは神と慣性

第2章 近代形而上学
存在するすべてのものは、神のうちに存在する――スアレスマールブランシュスピノザ
デカルト哲学をめぐる偶然と必然/デカルト、イエズス会、スアレス/スアレス『形而上学討論集』の意味/マールブランシュ『真理の探究』の課題/感覚の次元をはなれること――「観念」と「イデア」/「私たちはいっさいを神のうちに見る」/スピノザの場合――自己原因であるかぎりで、いっさいの原因である神/神とは自己原因である唯一の実体である/哲学史の余白で――デカルト、スピノザ、ライプニッツ

第3章 経験論の形成
経験にこそ、いっさいの知の基礎がある――ロック
イギリスと大陸の交流と交錯/『人間知性論』の問題設定/デカルトとロック/いわゆる「生得観念」の批判/経験にこそ、いっさいの知の基礎がある/「ホワイト・ペーパー」と「タブラ・ラサ」/「単純観念」と「複合観念」、「第一性質」と「第二性質」/実体概念をめぐって/「同一性」をめぐって

第4章 モナド論の夢
すべての述語は、主語のうちにすでにふくまれている――ライプニッツ
コンピュータ、二進法、神/ひとつの挿話――ヘレンハウゼンの庭で/「個体的実体」とはなにか/モナド論の基礎的視点/理由律、予定調和、最善観/ライプニッツ哲学の性格――多元的なものの調和と、微細なものへの視線/ニュートンとライプニッツ――ライプニッツ/クラークの往復書簡/絶対時間と絶対空間をめぐって/バロックの万能人・ライプニッツ

第5章 知識への反逆
存在するとは知覚されていることである――バークリー
絶対時間・再考/イギリス経験論におけるバークリーの位置/バークリーの微分法批判/バークリーの出発点――『視覚新論』について/モリヌークス問題・再考/『人知原理論』の問題設定――ロック批判の視点から/「存在するとは知覚されていることである」/スウィフトとバークリー

第6章 経験論の臨界
人間とはたんなる知覚の束であるにすぎない――ヒューム
ふたつの「同一性」とその破壊/ヒュームの出発点――perception という語の新たな用法/「観念連合」の原則――類似、近接、因果/因果をめぐる観念の分析――「近接」と「先行」/因果関係の必然性とその源泉――「習慣」と「信念」/「人格の同一」をめぐって/「同一性」概念をめぐって/「ル・ボン」と「ル・サクレ」

第7章 言語論の展開
原初、ことばは詩であり音楽であった――コンディヤックルソーヘルダー
スウィフト、バークリー、ロック/ロック、フランス啓蒙、コンディヤック/ロックとコンディヤック――起源論の困難をめぐって/「恣意的記号」としてのことば/身ぶり言語と音声言語/「モリヌークス問題」別解/コンディヤックとルソー――「欲求」か、「情念」か/南方方言の起源――泉から、恋とことばが生まれた/ヘルダーの言語起源論

第8章 理性の深淵へ
ひとはその思考を拒むことも耐えることもできない――カント
揺れうごくカント像――境界を思考するカント/思考の方向をさだめるもの、カントにおける「前批判期」と「批判期」/『純粋理性批判』の課題設定/素材と形式の区別――時空の超越論的観念性、いわゆる「定言命法」/実体と因果性のカテゴリー――ヒュームとカント/カテゴリーの客観的妥当性の問題/二つの「原則」について――実体と因果性の回復/超越論的弁証法――伝統的な形而上学の解体/最高存在の独語――「理性にとっての深淵」/崇高なもの――「あらわれることなく、あらわれる」ものへ

第9章 自我のゆくえ
私はただ私に対して存在し、しかも私に対して必然的に存在する――マイモンフィヒテシェリング
叡智的なものの困難と、その可能性――カント哲学における物自体と統覚/マイモン『超越論的哲学についての試論』(一七九〇年)をめぐって/意識の自己関係という謎――フィヒテの出発点/反省のアポリアから、知識学の第一根本命題へ/フィヒテの「事行」と、初期ドイツ観念論の出発点/「天才」シェリングの登場/同一哲学の成立――「無差別なもの」の次元

第10章 同一性と差異
生命とは結合と非結合との結合である――ヘーゲル
シェリングとヘーゲルの差異と同一/「同一性と非同一性との同一性」――プラトンとヘーゲル/生命の存在論――ヘーゲル弁証法の原型/同一律と時間性――アリストテレスとヘーゲル/愛という「承認」の原型/他なるものに対する存在/対他存在の謎をめぐって/イエスの運命――ヘーゲルにおける運命観の原型/近代という運命――市場の、無意識で、見とおしえない力

第11章 批判知の起源
かれらは、それを知らないが、それをおこなっている――ヘーゲル左派マルクスニーチェ
ベルリン、一八三一年――ヘーゲル最後の弟子、D・シュトラウス/ベルリン、一八四一年――ヘーゲル左派の「左旋回」と、後期シェリング/フォイエルバッハのキリスト教批判/「天上の批判」と「地上の批判」――青年マルクスの宗教/政治=経済批判/「聖なるもの」をめぐる唯物論――商品論とそのメタファー/かれらは、考えるまえにすでにおこなっていた/関係の存在は意識をあふれ出し、存在が意識を規定する/「神自身が死んでいる」

第12章 理念的な次元
事物は存在し、できごとは生起して、命題は妥当する――ロッツェ新カント学派フレーゲ
ヘンルマン・ロッツェの形而上学/「実在 wirklichkeit」の多義性と「妥当」の次元/新カント学派(西南学派)の出発点――ヴィンデルバント/西南カント学派とグラーツ学派――リッケルトとブレンターノ学派/数学的対象の問題――西南学派の終焉、マールブルク学派の思考/フレーゲ『算術の基礎』の三つの原則/「数の言明は概念の言表をふくんでいる」/一対一対応による基数の定義――0、1、後続

第13章 生命論の成立
生は夢と行動のあいだにある――ベルクソン
ベルクソンの数論について/心的状態の質あるいは強度について/持続の相互浸透――時間、自由、人格/時間という問題、過去と記憶という難問/二種類の記憶、記憶論の二局面――『物質と記憶』をめぐって/レアリテとイデアリテ――生きられた生と、夢みる記憶/「見ること」と生命進化の夢――『想像的進化』・瞥見/ベルクソンの晩年

第14章 現象の地平へ
世界を還元することで獲得されるものは、世界それ自体である――フッサール
フッサールの出発点――「数学」研究者から「数学の哲学」研究者へ/フレーゲとフッサール――理性による構成という視点/『論理学研究』第一巻の登場/『論理学研究」第二巻の問題設定/超越論的現象学の成立――「現象学的還元」について/志向性の意味をめぐって/純粋意識の構造、ノエシスとノエマ/晩年のフッサール

第15章 語りえぬもの
その書は、他のいっさいの書物を焼きつくすことだろう――ハイデガーウィトゲンシュタインレヴィナス
存在と存在者との差異、フッサールとハイデガーとの隔たり/世界内存在と「ひととしての自己」/現存在の情態性――不安、死、無、民族の生起/語りえぬものへの、秘かな共感――『論考』公刊後のウィトゲンシュタイン/思考の限界、言語の限界――『論考』の基本思想/語りうるもののかなた――倫理と神秘/「倫理学講話」、「絶対的価値」、「言語ゲーム」/第二次大戦後のハイデガー批判/存在するとはべつのしかたで――存在論的差異のかなたへ

あとがき (二〇〇六年 逝く夏に 熊野純彦)
関連略年表/邦語文献一覧/人名索引


≪著者: ≫ 熊野純彦 (くまの・すみひこ) 1958年、神奈川県に生まれる。1986年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。専攻、倫理学、哲学史。東京大学助教授(を経て、東京大学教授)。著書、『レヴィナス入門』(ちくま新書)、『レヴィナス』(岩波書店)、『ヘーゲル』(筑摩書房)、『カント』(NHK出版)、『差異と隔たり』(岩波書店)、『戦後思想の一断面』(ナカニシヤ出版)、『メルロ=ポンティ』(NHK出版) 、『西洋哲学史 古代から中世へ』(岩波新書)ほか。訳書、『全体性と無限』(レヴィナス、岩波文庫)。

熊野純彦 『西洋哲学史 古代から中世へ』(岩波新書、2006年) '12/06/14
神崎繁/熊野純彦/鈴木泉 責任編集 『西洋哲学史IV 「哲学の現代」への回り道』(講談社選書メチエ、2012年) '12/05/16
神崎繁/熊野純彦/鈴木泉 責任編集 『西洋哲学史II 「知」の変貌・「信」の階梯』(講談社選書メチエ、2011年) '12/01/05
神崎繁/熊野純彦/鈴木泉 責任編集 『西洋哲学史I 「ある」の衝撃からはじまる』(講談社選書メチエ、2011年) '12/01/01
熊野純彦 編 『近代哲学の名著 デカルトからマルクスまでの24冊』(中公新書、2011年) '11/07/14
熊野純彦 『埴谷雄高――夢みるカント』(再発見 日本の哲学、講談社、2010年) '11/04/15
熊野純彦 編 『日本哲学小史 近代100年の20篇』(中公新書、2009年) '10/02/04
熊野純彦 『差異と隔たり 他なるものへの倫理』(岩波書店、2003年) '10/01/08
熊野純彦 『ヘーゲル 〈他なるもの〉をめぐる思考』(筑摩書房、2002年) '09/12/30
熊野純彦 編 『現代哲学の名著 20世紀の20冊』(中公新書、2009年) '09/12/26
熊野純彦 『レヴィナス入門』(ちくま新書、1999年) '09/12/09
熊野純彦 『西洋哲学史 近代から現代へ』(岩波新書、2006年) '09/12/04
熊野純彦 『西洋哲学史 古代から中世へ』(岩波新書、2006年) '09/12/01
熊野純彦 『和辻哲郎 文人哲学者の軌跡』(岩波新書、2009年) '09/11/13





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本「愚管抄 全現代語訳 (講談社学術文庫2113)」慈円、大隅和雄 訳5

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愚管抄 全現代語訳 (講談社学術文庫)
愚管抄 全現代語訳 (講談社学術文庫2113)

○著者: 慈円大隅和雄
○出版: 講談社 (2012/5, 文庫 448ページ)
○定価: 1,365円
○ISBN: 978-4062921138
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愚管抄(ぐかんしょう)


天皇家・摂関家内部の権力抗争が武力衝突に発展し武士の政界進出の端緒となった保元の乱。そこに、乱世の機縁をみた慈円(1155-1225)は、神武天皇以来の歴史をたどり、移り変わる世に内在する歴史の「道理」を明らかにしようとする。摂関家に生まれ、仏教界の中心にあって、政治の世界を対象化する眼をもった慈円だからこそ書きえた歴史書の、決定版全現代語訳。


≪目次: ≫
凡例

巻第一
中国の年代記/皇帝年代記
巻第二
巻第三
はじめに/神武から成務まで/皇位の譲りあい/天皇殺害/皇位の運命/悪王出現/王法と仏法/臣家の役割/奈良の都/最澄空海/世界の盛衰の理法/薬子の乱良房の登場/摂政出現/昭宣公基経時平道真/上皇は執政せず/小野宮殿九条殿/摂政関白のあり方/兄弟の争い/花山天皇の出家/摂関政治の頂点/道長の登場/道長の人柄
巻第四
三条天皇の悲運/御堂の栄華/源高明の失脚/四納言の活躍/時代変動のきざし/顕光大臣の怨霊/後三条天皇の時代/院政のはじまり/後三条天皇の過ち/宇治殿のあとつぎ/皇后の系譜/後三条天皇の新政/師実の養女の入内/村上源氏の進出/頼豪阿闍梨/俊明の気転/天皇・貴族に奉仕する武士/六勝寺の建立/武者(むさ)の世/忠通、関白となる/忠実出仕の日のこと/悪左府(あくさふ)頼長鳥羽法皇の失政/鳥羽法皇の崩御/保元の乱/頼長敗死の実見談
巻第五
信西信頼義朝の対立/信西の最期/清盛の帰京/二条天皇の内裏脱出/義朝方の敗戦/信頼・義朝の最期/「中小別当」惟方蓮華王院建立/二条天皇崩御/邦綱の入知恵/平家の繁栄/鹿谷密謀事件/無道な平家一門/基房の没落と基通の昇進/高倉宮追討/南都焼討ち頼朝の旗挙げ/落日の平家/平家都落ちと義仲の入京/後鳥羽新帝の出現/無能な関白近衛殿後白河法皇の形勢判断/法住寺殿合戦/天台座主明雲の最期/松殿の政務掌握/一の谷合戦/平家の滅亡/因果の道理/重衡斬罪/九郎義経の謀反/頼朝の配慮/陸奥国平定/鎌倉武士の腕前
巻第六
兼実一族のこと/頼朝の上京/後白河法皇の死/東大寺東寺興福寺の復興/通親の陰謀/頼朝の死と政変/通親の死と良経の昇進/頼実の野望/摂政良経の死/後白河法皇の怨霊/慈円の功績/法然上人と念仏宗/法勝寺の焼失と再建/天変と譲位/鎌倉の政争――比企梶原誅殺/北条時政の専横と没落/和田合戦/立子中宮の皇子誕生/任官の原則/公経の籠居と赦免/実朝の昇進/将軍暗殺/頼経東下/頼茂誅殺と忠綱服罪/この書の趣旨
巻第七
現在の学問の水準/この書執筆の意図/皇道・帝道・王道/歴史の段階/歴史の推移と道理/国王の条件/天皇と御後見役/上皇政治の出現/摂関の権威の下落/怨霊と道理/末の世の姿/後世への期待/後鳥羽上皇の心得違い/君と臣の道理/乱と治の天皇擁立/神々の御はからいと政治/白川院政の名残り/人材なき末の世/多すぎる高官位の人/人あれどなきがごとし

補注

学術文庫版へのあとがき (二〇一二年四月 大隅和雄)


※本書の原本は、一九七一年六月、「日本の名著 9『慈円・北畠親房』」として、中央公論社より刊行されました。本書は、中公バックス版「日本の名著9」(一九八三年刊)を底本としました。


≪訳者: ≫ 大隅和雄 (おおすみ かずお) 1932年福岡県生まれ。東京大学文学部国史学科卒。北海道大学助教授、東京女子大学教授を歴任。東京女子大学名誉教授。専攻は、日本文化史。著書に『愚管抄を読む』『辞典の語る日本の歴史』(以上、学術文庫)、『中世思想史への構想』『中世 歴史と文学のあいだ』『信心の世界、遁世者の心』『方丈記に人と栖の無常を読む』『中世仏教の思想と方法』など多数。


倉本一宏 全現代語訳 『藤原道長「御堂関白記」 〈下〉』(講談社学術文庫、2009年) '12/05/27
倉本一宏 全現代語訳 『藤原道長「御堂関白記」 〈中〉』(講談社学術文庫、2009年) '12/05/02
倉本一宏 全現代語訳 『藤原道長「御堂関白記」 〈上〉』(講談社学術文庫、2009年) '12/04/27
倉本一宏 全現代語訳 『藤原行成「権記」 〈下〉』(講談社学術文庫、2012年) '12/03/24
倉本一宏 全現代語訳 『藤原行成「権記」 〈中〉』(講談社学術文庫、2012年) '12/02/17
倉本一宏 全現代語訳 『藤原行成「権記」 〈上〉』(講談社学術文庫、2011年) '12/02/08





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本「日本思想史新論 プラグマティズムからナショナリズムへ (ちくま新書946)」中野剛志5

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日本思想史新論: プラグマティズムからナショナリズムへ (ちくま新書)
日本思想史新論 プラグマティズムからナショナリズムへ (ちくま新書946)

○著者: 中野剛志
○出版: 筑摩書房 (2012/2, 新書 236ページ)
○定価: 819円
○ISBN: 978-4480066541
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なにをどう考えてみたとしても、ぼくはなんらかたいしたことなどしちゃぁいないのであって(ベンキョウもシゴトも社会生活も人間関係もなにもかも)、しかしどうしてこうも時間が足りない、時間に追われるようにセコセコセコセコと慌ただしくも、たとえば本を読んでもいろいろいろいろ考えをまとめる余裕をも持ちえない、ままに次をいそぐのも、はたしてどうか(ことの善悪や是非みたいなこととか)と思わないものでもないのだが、、、フクラハギの張りは冷シップで、耳鳴りはいつものこととしてバロメータ(エマージェンシー・サイン)としてアクセル(緊張感の昂り)をすこし緩めるような目安として、遣り繰りしてやりすごして、バランスを保てているとも思えないのだが、なんとかどうにかこうにか社会生活をフツーに(おおきな障害もなく)おくるべく



幕末の危機に際して、優れた国家戦略を構想した会沢正志斎尊王攘夷を唱えつつ、抜本的な内政改革を訴えた彼の『新論』はけっして無謀な排外主義ではなかった。むしろそのプラグマティックで健全なナショナリズムに学ぶべきところは大きい。正志斎の思想の秘められたルーツを伊藤仁斎荻生徂徠古学に探り、やがてその実学の精神が福沢諭吉の戦略思想に引き継がれていることを解明。隠された思想の系譜を掘り起こし、現代日本人が求めてやまない国家戦略の封印を解き放つ。


≪目次: ≫
第一章 消された系譜――古学実学水戸学
1 開国イデオロギーの呪縛
「開国物語」とは何か/構造改革の無残な結果/TPP参加という誤りまで引き起こす
2 開国までの歴史
誤解されている鎖国/本当の鎖国はレザノフ来航以降/攘夷としての維新
3 会沢正志斎の『新論』
『新論』の先駆性/『新論』の戦略性/『新論』の論理性
4 実学から尊王攘夷へ
尊王攘夷論の源流/朱子学の思考様式/朱子学と合理主義/プラグマティズムとしての尊王攘夷

第二章 伊藤仁斎の生の哲学
1 尊王攘夷論の導火線
2 解釈学
血脈と意味/人倫日用
3 生の哲学
「道」とは何か/四端の心/下学上達/活道理と中庸
4 仁義の政治哲学
愛の問題/義の問題/仁斎を巡る誤解
5 仁斎におけるナショナリズム
愛国心としての仁/仁斎における「日本」

第三章 荻生徂徠の保守思想
1 徹底したプラグマティスト
2 方法論
実践哲学/歴史哲学
3 政治哲学
制度論/礼と義/公と私
4 政治における「聖なるもの」
丸山眞男の徂徠解釈/反合理主義/天命とは何か
5 政策論
江戸の経済問題/徂徠のマクロ経済政策/土着の意味

第四章 会沢正志斎の自由主義
1 古学が生んだ戦略家
2 古学と水戸学
正志斎の愛の思想/自然か作為か/ナショナリズム
3 国内改革
邪説の害/武士土着論
4 水戸学の悲劇
正志斎の保守性/ナショナリズムの過激化

第五章 福沢諭吉の尊王攘夷
1 実学を重んじたナショナリスト
2 福沢諭吉の国体論
国体論と文明論/金甌無欠の国体/「国体」と「政統」の区別/皇統の連続性
3 文明論と尊王攘夷論
福沢の攘夷論/福沢の尊王論/キリスト教に対する態度/国民の「気力」
4 ヴィジョンの力

あとがき (平成二三年一〇月二五日 中野剛志)


参考文献


≪著者: ≫ 中野剛志 (なかの・たけし) 1971年生まれ。京都大学大学院工学研究科准教授(を経て、2012年6月1日より経済産業省に復帰)。専門は経済ナショナリズム。東京大学教養学部卒業。エディンバラ大学より博士号取得(社会科学)。経済産業省産業構造課課長補佐を経て現職。イギリス民族学会Nations and Nationalism Prize受賞。著書に『TPP亡国論』(集英社新書)、『国力とは何か』(講談社現代新書)、『国力諭』(以文社)、『自由貿易の罠』(青土社)などがある。






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本「西洋哲学史 古代から中世へ (岩波新書1007)」熊野純彦5

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西洋哲学史―古代から中世へ (岩波新書)
西洋哲学史 古代から中世へ (岩波新書1007)

○著者: 熊野純彦
○出版: 岩波書店 (2006/4, 新書 290ページ)
○定価: 903円
○ISBN: 978-4004310075
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じっさい、あらためて読み直しておきたいと思うような本はいろいろいろいろあるのだけれども、あのときにはピントがあうことがなくって、なんのことやらよく分からないままに、およそ多くの本がいまでもほとんどがそうなんだけれども、ぼくは貧乏性だからね、モッタイナイことは受け容れ難いガマンならない、そう、よく分からないままに文字を追って最後まで一冊の本を読み終えることは、ぼくにとっては重要な意味がある行為で、モチロン分かりたいと思って読むのであって、ぼくがその記述内容を分かりたいと思うような本以外は手に取ることはないのだから、はたまた星の数ほどある数多の本の中からなんらかの縁があって(たまたま偶然、ほぼ奇蹟的とも思えるような確率で)ぼくが読むにいたった引き合わされた本だからね、カンタンに分かっちゃうような薄っぺらな内容の本をチョイスしてしまうことの方が、ぼくはむしろ避けたいと思う、、、で、ひとつには、あと1カ月と少しで7月下旬から8月初頭までの期間にやってくる大学生生活の3年目1学期、ぼくの第5学期目の単位認定試験(全9科目)が、チラチラチラチラビシバシと気にならないものでもなくってね、教科書(テキスト)読んで授業を受講して課題テストを提出して、どうにもそれだけではぼくの理解は満たされることがなくって、ある側面では単位認定試験を合格すればいいのだから、要領よく的を絞って試験対策に注力する方法が考え方があって、また他方では試験の合格をそれだけを目的としたくない、などとどうにもメンドクサイことを考えないことはない


あらゆる思考の出発点に、哲学者そのひとの経験があり、論理を紡ぐ言葉がある――やわらかな叙述のなかに哲学者たちの魅力的な原テクストを多数ちりばめつつ、「思考する」ことそのものへと読者をいざなう新鮮な哲学史入門。本書では古代ギリシアと中世が、続巻ではさらに近代から現代の哲学があつかわれる。


≪目次: ≫
まえがき
凡例

第1章 哲学の始原へ
いっさいのものは神々に充ちている――タレスアナクシマンドロスアナクシメネス
海と空が番うところ/アリストテレスの証言/なにかそれを問うこと/世の移ろいを超えたもの/「たましい」と「無限なもの」/アペイロン(無限なもの)/不生にして不死なるもの/世界への問いと、人間への問い

第2章 ハルモニアへ
世界には音階があり、対立するものの調和が支配している――ピタゴラスとその学派、ヘラクレイトスクセノファネス
輪廻というリアリティ/万物は数である/ピタゴラス数と、フェルマーの最終定理/炎の不可思議/「闇いひと」、ヘラクレイトス/ロゴスをめぐる経験/ひとつの、おなじもの

第3章 存在の思考へ
あるならば、生まれず、滅びない――パルメニデスエレアのゼノンメリッソス
思考を紡ぐ文体/パルメニデスはなぜ哲学詩を残したか/あるとし、あらぬということはありえないとする道/あるならば、生まれず、滅びない/「多」はありえず、「動」もまたありえない/無限と無限とを対応させること/運動は不可分であるか/運動のためには空虚が存在しなければならない

第4章 四大と原子論
世界は愛憎に満ち、無は有におとらず存在する――エンペドクレスアナクサゴラスデモクリトス
おなじものが変化するということのふしぎ/エンペドクレスによる応答/エンペドクレス、アナクサゴラス、ソクラテス/アナクサゴラスによる回答/古代原子論の登場/あらぬものはあるにおとらずある/デモクリトスとエピクロス/「エレアからの客人」――プラトンにおける「無」の問題

第5章 知者と愛知者
私がしたがうのは神に対してであって、諸君にではない――ソフィストたち、ソクラテスディオゲネス
啓蒙思想家としてのソフィスト/「人間は万物の尺度である」――プロタゴラス/戯画化されたソフィストと、哲学者としてのソフィスト/「なにも語ることはできない」――ゴルギアス/野蛮へと反転する啓蒙/ソクラテスというひと/「知らないことを知らないと思っている」/「無知の知」?/エレンコス(論駁的対話)の実例/ダイモン的なものと神/「狂ったソクラテス」――樽のなかのディオゲネス

第6章 イデアと世界
かれらはさまざまなものの影だけを真の存在とみとめている――プラトン
彫像とイデア――あるいは、プラトンと造形美術/いわゆる「イデア論」について――かたちそれ自体は不可視である/「なんであるか」と「まさにそのものである」――ソクラテスとプラトン/「探求のアポリア」と「想起」説/「ひとしさ」であることそのもの/「かれらは、たださまざまなものの影だけを真の存在とみとめている」/中期プラトンの夢と逆説――いわゆる「哲人政治」について/『パルメニデス』篇の謎/「一」(ト・ヘン)、「同」(ト・アウト)、「異」(ト・ヘテロン)/「一」と「多」をめぐって/最後のプラトン――夢は見果てられたか?

第7章 自然のロゴス
すべての人間は、生まれつき知ることを欲する――アリストテレス
「アリストテレスの提灯」と「マンティコラス」/プラトンとアリストテレス、アリストテレスとアレクサンドロス/自然のロゴス/運動の原理としての自然/「質料・形相」論、「四原因」論、「可能態・現実態」論/自然と人為をむすぶもの/目的論的な世界像/「エートス」という第二の自然――もうひとつの「自然と人為」/「存在としての存在」を問うこと――『形而上学』の問題設定/不動の動者――アリストテレスの神と、プラトンへの回帰/「アテナイがふたたび哲学を冒涜することがないように」

第8章 生と死の技法
今日のこの日が、あたかも最期の日であるかのように――ストア派の哲学者群像
ヘレニズム期アテナイの市街図/ストア学派研究の困難をめぐって/ストア学派のゼノン/ストア学派の論理学/「表示されるもの」――意味と指示/ストア学派の自然学/ストア学派の決定論/ストア学派の倫理学/「戴冠せるストア主義者」/生と死の技法――現在という永遠

第9章 古代の懐疑論
懐疑主義とは、現象と思考を対置する能力である――メガラ派アカデメイア派ピュロン主義
「方法的懐疑」(デカルト)のみなもと/哲学そのものとしての「スケプシス」/ドグマティコイとスケプティコイ、体系化と体系批判者/小ソクラテス派、とくにメガラ派について/アカデメイア学派の転回――アカデメイア派の懐疑主義/アルケシラオスのストア学派批判/ピュロン主義者たち――ピュロン、ティモン、アイネシデモス、アグリッパ/トロポイの例――第一のトロポスから第五のトロポス/第六のトロポスから第十のトロポス、新たなトロポス/数学への批判――点は存在するか、二は存在するか?/懐疑論の意義と限界

第10章 一者の思考へ
一を分有するものはすべて一であるとともに、一ではない――フィロンプロティノスプロクロス
「哲学者の神」と「アブラハムの神」/フィロンのプラトン的聖書解釈――「二段階創造説」について/創造論と時間論の交点/キリスト教徒フィロン? 新プラトン主義者フィロン?/「ひとつ」であること/一を分有するものはすべて一であるとともに、一ではない/プロティノスにおける三つの原理――「一者」「たましい」「知性」/一者は存在よりも先なるものである/新プラトン主義とその周辺

第11章 神という真理
きみ自身のうちに帰れ、真理は人間の内部に宿る――アウグスティヌス
ある喪失の経験/存在者への愛、真理への愛/遍歴と回心/修辞、信仰、思考/アウグスティヌスの懐疑論批判/「方法的懐疑」の原型?――アウグスティヌスとデカルト/「ひとしくある」ものと、「ひとつである」もの・再考/内面への還帰と、自己の超越/理性の超克と神への超越/過ぎゆくものと、過ぎゆきはしないもの/アウグスティヌスの時間論/神と永遠をめぐる思考

第12章 一、善、永遠
存在することと存在するものとはことなる――ボエティウス
『哲学の慰め』の特異性について/ポルフュリオス『イサゴーゲー』と、ボエティウスによるその註解/ボエティウスといわゆる「普遍論争」/存在することと存在するものとの「存在論的差異」?/Id quod est の両義性と、トマスの理解/存在者は被造物であることによって善である/時間と永遠――とどまる「いま」が永遠をつくる

第13章 神性への道程
神はその卓越性のゆえに、いみじくも無と呼ばれる――偽ディオニシオスエリウゲナアンセルムス
中世期における複数形のルネサンス/カロリング・ルネサンスの「人文主義」/偽ディオニシオス文書と、いわゆる「神秘主義」の系譜/エリウゲナの『ペリフュセオン』/神はその卓越性のゆえに、無と呼ばれる/神にとっては闇も光もことなることがない/アンセルムスによる言語分析について/アンセルムスによる神の存在論的証明

第14章 哲学と神学と
神が存在することは、五つの道によって証明される――トマス・アクィナス
「純潔」の理性的な価値について/十字軍と、いわゆる「ラテン・アヴェロイスト」/アリストテレス『デ・アニマ』の一論点をめぐって/世界の永遠性をめぐって/神の存在は、証明が必要であり、また可能である/神の存在は五つの道によって証明される/トマスによる神の存在証明一――第一から第三の道まで/トマスによる神の存在証明二――第四の道と第五の道と、異論への反論/改革派トマス、論争家トマス/「比例の類比」から「存在の類比」へ/「存在の類比」から「存在の分有」へ/「存在の分有」から「神による創造」へ

第15章 神の絶対性へ
存在は神にも一義的に語られ、神にはすべてが現前する――スコトゥスオッカムデカルト
永遠という問いについて/スコトゥスのアンセルムス理解について/「存在の類比」と「存在の一義性」/存在の一義性と、超越概念としての存在/存在の一義性の意味/ドゥルーズのスコトゥス解釈/オッカム・一面/「神の予定」という問題と、「未来偶然命題」という問題/人間の時間、神の永遠/デカルトの永遠真理創造説をめぐって

あとがき (二〇〇六年 春三月 熊野純彦)
関連略年表/邦語文献一覧/人名索引


≪著者: ≫ 熊野純彦 (くまの・すみひこ) 1958年、神奈川県に生まれる。1986年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。専攻、倫理学、哲学史。東京大学助教授(を経て、東京大学教授)。著書、『レヴィナス入門』(ちくま新書)、『レヴィナス』(岩波書店)、『ヘーゲル』(筑摩書房)、『カント』(NHK出版)、『差異と隔たり』(岩波書店)、『戦後思想の一断面』(ナカニシヤ出版)、『メルロ=ポンティ』(NHK出版)ほか。訳書、『全体性と無限』(レヴィナス、岩波文庫)。

神崎繁/熊野純彦/鈴木泉 責任編集 『西洋哲学史IV 「哲学の現代」への回り道』(講談社選書メチエ、2012年) '12/05/16
神崎繁/熊野純彦/鈴木泉 責任編集 『西洋哲学史II 「知」の変貌・「信」の階梯』(講談社選書メチエ、2011年) '12/01/05
神崎繁/熊野純彦/鈴木泉 責任編集 『西洋哲学史I 「ある」の衝撃からはじまる』(講談社選書メチエ、2011年) '12/01/01
熊野純彦 編 『近代哲学の名著 デカルトからマルクスまでの24冊』(中公新書、2011年) '11/07/14
熊野純彦 『埴谷雄高――夢みるカント』(再発見 日本の哲学、講談社、2010年) '11/04/15
熊野純彦 編 『日本哲学小史 近代100年の20篇』(中公新書、2009年) '10/02/04
熊野純彦 『差異と隔たり 他なるものへの倫理』(岩波書店、2003年) '10/01/08
熊野純彦 『ヘーゲル 〈他なるもの〉をめぐる思考』(筑摩書房、2002年) '09/12/30
熊野純彦 編 『現代哲学の名著 20世紀の20冊』(中公新書、2009年) '09/12/26
熊野純彦 『レヴィナス入門』(ちくま新書、1999年) '09/12/09
熊野純彦 『西洋哲学史 近代から現代へ』(岩波新書、2006年) '09/12/04
熊野純彦 『西洋哲学史 古代から中世へ』(岩波新書、2006年) '09/12/01
熊野純彦 『和辻哲郎 文人哲学者の軌跡』(岩波新書、2009年) '09/11/13





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本「図説 キリスト教会建築の歴史 (ふくろうの本・世界の歴史)」中島智章5

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図説 キリスト教会建築の歴史 (ふくろうの本/世界の歴史)
図説 キリスト教会建築の歴史 (ふくろうの本・世界の歴史)

○著者: 中島智章
○出版: 河出書房新社 (2012/4, 単行本 127ページ)
○定価: 1,890円
○ISBN: 978-4309761862
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古代から近現代にいたるヨーロッパを中心とした教会建築の歴史の概観と主な作例を、各時代の社会や文化の中で教会堂が受け持っている役割、重要性、意義、人々がその教会堂に込めた篤き思いに触れるために、当時の美学、建設技術、儀礼と建築の関係など、の切り口によって

※なお、本書ではキリスト教徒の団体のことを「教会」、キリスト教徒が集まって典礼(てんれい)を行う建造物のことを「教会堂」ということにする。ヨーロッパ系言語ではどちらも同じ言葉を使い、わが国でも「教会」といえば建物のことを思い浮かべる人が多いが、本書では区別して用いる。 (p.5 「はじめに」)


キリスト教の教会堂建築の歴史をたどる、決定版ガイド。古代から現代まで、壮麗な輝きをみせる教会堂の数々。気鋭の専門家が解説。知りたいことがわかる!


≪目次: ≫
はじめに
column ミサ  (感謝の祭儀/聖体拝領の秘蹟)
column ミサと教会音楽  (さまざまな作曲家が音楽をつけた通常文五章/ルネサンスのミサ曲/バロックのミサ曲/バッハの傑作「ミサ曲ロ短調」)

第I部 古代・中世・ルネサンスの教会建築

第1章 教会建築の誕生――バシリカ形式と集中形式

いわゆるミラノ勅令/バシリカ式の教会堂/使徒座司教座/ローマの四大バシリカ(サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノサン・ピエトロ・イン・ヴァティカーノサン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラサンタ・マリア・マッジョーレ)/西ローマ帝国の首都ラヴェンナ東ゴート王国の建築/アタナシウス派アリウス派/集中式の教会堂
column ファサードヴォールト
column 古代ギリシア・ローマの神殿建築の円柱の様式  (「異教」の神殿に由来する円柱の様式/「柱と梁」ではなく「柱と梁のようにみえる装飾」)
column 洗礼堂の図像――キリストの洗礼の表現  (洗礼者ヨハネにちなむ/洗礼堂の建造)
column 『新約聖書』の四福音史家の表現  (天使、ライオン、牛、鷲/四福音史)

第2章 ビザンツ建築――古代建築最後のきらめき
ビザンツ」の始まり/サン・ヴィターレ教会堂/ペンデンティヴ・ドームの工夫/ハギア・ソフィア総主教座聖堂フランク王国への影響/ヴェネツィアのサン・マルコ礼拝堂/カトリック教会と「聖遺物」/わが国のビザンツ建築

第3章 地方性豊かなロマネスクの教会建築
石造建設技術の興隆/ロマネスク教会堂の平面と空間/フランスのロマネスク/ライン川およびその支流流域のロマネスク/イタリアのロマネスク/都市と「大聖堂」

第4章 ゴシックの光――サン・ドゥニ修道院長の新たなコンセプト
フランス王権の興隆/スゲリウスの光あふれる聖堂計画とそのための工夫/ゴシック建築の伝播
column 教会堂とオルガン  (バロック時代から存在感/「フーガ」等の対位法を駆使)
column 聖母マリア信仰とイル=ドゥ=フランスの三大ゴシック聖堂(シャルトルランスアミアン)  (聖母マリア=ノートル・ダム/高さを競う)
column 最後の審判とゴシックの薔薇窓  (「石の聖書」/ポルタイユの図像)
column トリプティック(三連祭壇画)  (祭壇画の発達/『フランダースの犬』の主人公ネロ少年が見たかった絵)

第5章 完全性をめざしたルネサンスの教会建築
フィレンツェ大司教座聖堂のドーム架構/ルネサンスの始まりとブルネッレスキアルベルティの建築理論と教会建築/ブラマンテによる盛期ルネサンスの教会建築/ミケランジェロによるサン・ピエトロ使徒座聖堂

第6章 ゴシックとルネサンスの融合と衝突
ルネサンス建築のフランスへの導入/パリのサントゥスターシュ小教区聖堂/パリのサン・ジェルヴェ教会堂


第II部 宗教改革カトリック改革以後の教会建築

第7章 プロテスタント諸派の教会建築

マルティン・ルターの宗教改革/ツヴィングリカルヴァンと改革派教会/プロテスタント諸派の教会建築
column プロテスタントの教会音楽と舞台の上の宗教音楽  (比較的音楽を重視したルター派/ヘンデルの「オラトリオ」)

第8章 イエズス会の教会建築
カトリック改革とイエズス会の創設/イル・ジェズ形ファサード/建築と絵画と彫刻が渾然一体となった宗教的情熱の世界
column ヴェネツィア共和国の建築家パラーディオの教会建築  (ヴェネツィアのパラーディオ/パラーディオのデザイン)

第9章 教皇のバロック――ベルニーニとボッロミーニ
サン・ピエトロ使徒座聖堂の拡張事業/ベルニーニによるサン・ピエトロ広場の造営/ベルニーニのサンタンドレア・アル・クィリナーレ教会堂ボッロミーニサン・カルロ・アッレ・クワットロ・フォンターネ教会堂/ローマ・バロックのヨーロッパ各地への伝播/三重殻ドームの工夫
column 墓所としての教会堂  (ナポレオン一世の眠る廃兵院ドーム聖堂/「クリプト」という地下空間)
column 三位一体説への焦点――聖霊を表す白い鳩とバロック  (聖体の秘蹟/聖霊の表象、白い鳩)
column 天使とバロック――セラフィム(熾天使)の表現  (最上位の熾天使/バロックのヴィチェンツァ
column ゴシックのなかに息づくバロック  (カトリック改革を受けて/中世の教会堂に息づくバロック)

第10章 新古典主義の教会建築
ヴェルサイユ宮殿付属礼拝堂/パリの旧サント・ジュヌヴィエーヴ教会堂/パリのラ・マドレーヌ教会堂

第11章 ゴシック・リヴァイヴァル
ゴシック建築再評価のさまざまな要因/ゴシック・リヴァイヴァルの三つの側面/じつは「一九世紀建築」であるゴシック建築は結構多い

第12章 近代建築運動と教会建築
様式からの決別と近代建築運動/鉄筋コンクリートによる新たな教会堂の空間/東京カテドラル関口教会・聖マリア大聖堂


キリスト教の教会建築の変遷
初期キリスト教建築  (サンタポリナーレ・イン・クラッセ教会堂、ラヴェンナ)
ビザンツ  (サン・ヴィターレ教会堂、ラヴェンナ/ハギア・ソフィア総主教座聖堂、イスタンブル)
カルロス大帝の宮殿付属礼拝堂、アーヒェン)
ロマネスク  (シュパイアー皇帝大聖堂サン・パルテルミー参事会聖堂、リエージュ/サンタ・マリア・アッスンタ大司教座聖堂、ピサ/サン・マルコ礼拝堂、ヴェネツィア)
ゴシック  (パリのノートル・ダム司教座聖堂サン・ミシェル参事会教会堂、ブリュッセル)
ルネサンス  (サン・ロレンツォ教会堂、フィレンツェ/テンピエット、ローマ/サン・ジョルジョ・マッジョーレ、ヴェネツィア)
バロック  (サンタンドレア・アル・クィリナーレ教会堂、ローマ/サン・カルロ・アッレ・クワットロ・フォンターネ教会堂、ローマ/廃兵院ドーム聖堂、パリ)
新古典主義  (旧サント・ジュヌヴィエーヴ教会堂、パリ)
歴史主義  (サント・クロティルド教会堂、パリ)
モダン・ムーヴメント  (ノートル・ダム・デュ・オー礼拝堂、ロンシャン)

おわりに

教会建築関連文献


≪著者: ≫ 中島智章 (なかしま・ともあき) 1970年、福岡市生まれ。1993年、東京大学工学部建築学科卒業。1998〜2000年、ベルギー・リエージュ大学留学。2001年、東京大学大学院工学系研究科建築学専攻博士課程修了。博士(工学)。2001〜2002年、日本学術振興会特別研究員(PD)。2005年、日本建築学会奨励賞受賞。工学院大学建築学部建築デザイン学科・准教授。著書・訳書に『ヨーロッパの装飾芸術 第3巻 新古典主義からアール・デコ』(共訳、中央公論新社、2001年)、『痛快! ケンチク雑学王』(共著、彰国社、2004年)、『日仏都市会議2003 都市の21世紀 文化をつむぎ、文化をつくる』(共編、鹿島出版会、2004年)、『アーキラボ 建築・都市・アートの新たな実験1950−2005』(共訳、平凡社、2004年)、『図説西洋建築史』(共著、彰国社、2005年)、『図説ヴェルサイユ宮殿』(2008年)、『図説パリ 名建築でめぐる旅』(2008年)、『図説バロック』(2010年)(ともに河出書房新社)など。






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本「コーラン 〈上〉 (ワイド版岩波文庫239)」井筒俊彦 訳5

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コーラン〈上〉 (ワイド版岩波文庫)
コーラン 〈上〉 Qur'ān (ワイド版岩波文庫239)

○著者: 井筒俊彦
○出版: 岩波書店 (2004/4, 単行本 306ページ)
○定価: 1,260円(品切重版未定)
○ISBN: 978-4000072397
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慈悲ふかく慈愛あまねきアッラー(Allāh)の御名(みな)において……


預言者マホメットの口を通して語られた神のことば――断続的に下された啓示を、第三代カリフ・オスマーンが集積・編纂させて聖典は成立した。以後、『コーラン』解釈の発展史がイスラーム文化史を形成してきたといえる。アラビア語原典からの口語訳(全三冊)。


≪目次: ≫
はしがき
改訳の序 (一九六一年一一月 著者記)

一 開扉――メッカ啓示、全七節
二 牝牛――メディナ啓示、全二八七〔二八六〕節
三 イムラーン一家――メディナ啓示、全二〇〇節
四 女――メディナ啓示、全一七五〔一七六〕節
五 食卓――メディナ啓示、全一二〇節
六 家畜――メッカ啓示、全一六五節
七 胸壁――メッカ啓示、全二〇五〔二〇六〕節
八 戦利品――メディナ啓示、全七六〔七五〕節
九 改悛――メディナ啓示、全一三〇〔一二九〕節
一〇 ユーヌス(平安その上にあれ)――メッカ啓示、全一〇九節

解説(一九五七年九月 訳者)


大川玲子 『聖典「クルアーン」の思想 イスラームの世界観』(講談社現代新書、2004年) '12/02/21
大川玲子 『図説 コーランの世界 写本の歴史と美のすべて』(ふくろうの本・世界の文化、河出書房新社、2005年) '12/02/15
コーラン 〈下〉』(井筒俊彦 訳、ワイド版岩波文庫、2004年) '08/10/19
コーラン 〈中〉』(井筒俊彦 訳、ワイド版岩波文庫、2004年) '08/10/15
コーラン 〈上〉』(井筒俊彦 訳、ワイド版岩波文庫、2004年) '08/10/13
井筒俊彦 『イスラーム文化 その根柢にあるもの』(ワイド版岩波文庫、1994年) '08/07/16





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本「ヘーゲル「精神現象学」入門 (講談社学術文庫2109)」加藤尚武 編5

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ヘーゲル「精神現象学」入門 (講談社学術文庫)
ヘーゲル 「精神現象学」入門  Georg Wilhelm Friedrich Hegel ,,Phänomenologie des Geistes, 1807'', 1983 (講談社学術文庫2109)

○著者: 加藤尚武 編著、原崎道彦/伊坂青司/栗原隆/松山壽一/座小田豊/滝口清栄/山純 著
○出版: 講談社(2012/5, 文庫 336ページ)
○定価: 1,103円
○ISBN: 978-4062921091
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飼い慣らす(domesticate)ために


感覚、知覚、悟性、自己意識、理性、精神。意識は経験をとおして高次に向かい、「絶対知」へと到達する―――。近代西洋哲学史上、最も重要にして最も難解とされる大著(『精神現象学Phänomenologie des Geistes, 1807)の核心を、精緻な読解と丁寧な解説で解き明かす。「絶対的な真理」を秘めた神話的な書物という虚妄のベールを剥いで立ち上がる、野心的な哲学像の実現に挑んだヘーゲルGeorg Wilhelm Friedrich Hegel, 1770-1831)の苦闘の跡とは。


≪目次: ≫
はしがき (二〇一二年三月六日 加藤尚武)
凡例にかえて

序にかえて――『精神現象学Phänomenologie des Geistes, 1807)』の意義と位置

序章 『精神現象学』の成立をめぐる謎
序章の概観
1 『精神現象学』は一つのプランのもとに書かれているのか
『精神現象学』の成立史という問題/定説はまだない
2 『精神現象学』は体系においてどういう位置づけをもつのか
どんな体系の「第一部」なのか/体系に導入部は必要なのか
3 『精神現象学』の自著広告

第一章 『精神現象学』の基本概念――「序文」と「緒論」
第一章の概観
4 哲学体系の自己完結性とそれへの導入
哲学にとっては余計なもの/体系への梯子なのか、体系そのものなのか
5 実体=主体論
伝統的な意味での「実体」の概念/真なるものは自らを展開していく動的なものである/「主体」の構造/自己を啓示する「実体」/自己意識によってとらえ直されたスピノザ主義/実体の具体相
6 反省哲学とその克服――「緒論」の意識論
試金石の試金石の試金石……/反省するカメラの置き場所/心のなかの主観性と客観性/意識中心主義への断念

第二章 知と対象の関係構造――意識
第二章の概観
7 感覚的確信の弁証法
感覚の思い込み/確信の逆転/「これ」という指示語の不思議/「いま」と「ここ」/個別の〈私〉と普遍の「私」/感覚の確信と言葉の真理
8 知覚と物の矛盾構造
知覚の真理/物の多様性と単一性/物の矛盾構造/知覚の多様性/物の同定化作用
9 悟性と力
力の本質と現象/誘発する力と誘発される力/力の純粋概念/感覚的世界と超感覚的世界/法則の同語反復/転倒した世界/生命の源としての矛盾/自己意識への移行

第三章 他者との関係のなかで思索し、生きる自覚的な存在――自己意識
第三章の概観
10 意識論を克服する経験が「生」への自覚となる
意識から自己意識への旅/自己意識の成り立ち/自己意識とは何か/生命は統体性を回復する主体の境地/類を自覚した「欲望」としての自己意識
11 世界のうちで関係が拓かれるとき――承認をめぐる闘い
自己意識と自己意識との対話的関係/関係を結ぶ前、そして支配関係の導入/主と奴の間に承認は成立しない/主と奴の転換と労働の意義
12 自由への覚醒――ストア主義の内面への逃亡と懐疑主義の否定する自由
自己意識の自由とストア主義/懐疑主義は相対性を剔抉して、二律背反を構成する
13 神に近づくことが神に背くことになる不幸な意識
絶対的矛盾のなかの不幸な意識/三位一体論に重なるもの/歴史と論理に重ね合わされた不幸な意識

第四章 世界を自己とみなす自己意識(1)――観察する理性
第四章の概観
14 世界のなかに「自己」を見出す観念論
「自己意識」から「理性」へ――「自己」の成熟/世界は自己である――「理性の確信」としての「観念論」/批判哲学における「理性」/自我哲学と同一哲学における「理性」/『精神現象学』における「理性」/自己意識は存在である――「自己意識と存在の統一」としての「カテゴリー」/イエナ時代の自然哲学・道徳哲学・社会哲学としての「理性」の章/「観念論」の科学史・科学論としての「観察する理性」
15 自然の観察
(1) 無機物の観察
博物学の無思想ぶり/博物学の記述から力学の法則へ
(2) 有機体の観察
「外は内の表現である」――有機体の法則/自己目的・自己還帰としての有機体――カント批判/諸契機の流動性としての有機体――シェリング批判(1)/「自然の無力」――シェリング批判(2)/「有機的自然に歴史はない」――シェリング批判(3)
16 人間の観察
自己意識の純粋態と現実態――論理法則と心理法則/「精神(内)は顔(外)であり、骨(外)である」――人相術と頭蓋論/頭蓋論と絶対知――『精神現象学』の分水嶺としての頭蓋論

第五章 世界を自己とみなす自己意識(2)――行為する理性
第五章の概観
17 行為する理性の社会的なかかわり――理性的な自己意識の自分自身による実現
観察から行為へ/人倫的共同体の理想――ギリシャのポリスへの憧憬
18 世間という大きな書物
快楽と必然性/快楽に身を任せることは世間のしがらみに縛られることである/心情の法則と自負の狂気/実行と挫折――自負の狂乱/徳と世間/徳の敗北/意識が世間に学んだこと――人は社会を離れては生きることができない
19 精神的な動物の国――自分にとって即かつ対自的に実在的な個体性
社会に和して生きる個人/行為の連関と環境との一致――精神的な動物の国/行為の循環論――行動が精神を生み出す/「仕事(作品)」を世に問うことの宿命――精神的な動物の国と欺瞞/市民社会の論理としての「事そのもの」
20 法をつくり審査する理性
立法する理性の形式主義/「道徳」から「人倫」へ――「精神」の生成

第六章 和解に至る「精神」の歴史
第六章の概観
21 世界に内在する精神――真実の精神・人倫
精神が世界に内在する/精神は個人の目的である/精神の現象としての世界の歴史
22 真実の精神――アンティゴネーの悲劇
人倫――人間の掟と神々の掟/人間の掟と神々の掟の対立/女性は共同体の永遠のイロニーである――ギリシャ人の人倫の解体
23 ローマの法状態
夜の掟が昼の現実となる/個人を人格と呼ぶのは侮蔑することである/人倫の喪失
24 世界を形成し転倒する疎外
分裂のなかの統一/価値の転倒をとおして近代が生まれる/疎外のさなかから近代の啓蒙的理性が生まれる/疎外は個人を社会的存在にする/疎外は観念に生気を吹き込む
25 反転する価値、近代的啓蒙の生成
国権と富、高貴と下賤/貴族の奉公と絶対君主の誕生/国権は富に転倒する/高貴は下賤、下賤は高貴/ラモーの甥の分裂した言葉/純粋意識の国――信仰と純粋な明察
26 近代的啓蒙の光と影――天上の批判、地上の革命
進行は啓蒙の批判をかわす/啓蒙が手にするもの――有用性/二重の目、二重の舌――信仰の揺らぎ/勝利の証し、啓蒙の内部分裂――理神論と唯物論/啓蒙は世界をとらえた/普遍性を確信する自己の実現――絶対自由と恐怖/精神は蘇生して純粋知へと高まる
27 道徳意識は欺瞞的である――自分自身を確信する精神・道徳性
「じゆうであること」の知――主体が実体である/道徳的世界観の自己矛盾/要請論の正体と「すりかえ」の論理/道徳意識の欺瞞性/矛盾の自覚――「良心」の成立
28 良心は自己否定において完成する
良心という「第三の〈自己〉」――義務という窓をもつモナド/良心の陥穽と言語によるその解消/美しき魂――現実性の喪失/悪と赦し――評価する意識と行動する意識の対立/和解――自己否定による「精神」の成就

第七章 精神の自己認識の完成――宗教
第七章の概観
29 精神の自己認識としての宗教
30 〈自己〉を欠く宗教――自然宗教
光の神/植物と動物の崇拝/工作者の宗教
31 自己意識の芽生え――芸術宗教
ギリシャの祝祭宗教/抽象的な芸術作品――供犠における〈神の死と再生〉/生きた芸術作品――オリンピアの競技に躍動する美しい身体/精神的な芸術作品――古典文芸が描く神々の世界/叙事詩――神々を詠(うた)う詩人/悲劇――神々を演じる役者/喜劇――神々の仮面が落ちる/ソクラテスに始まる自己決定の原理/これまでの回顧――ギリシャへの挽歌(ばんか)
32 彼岸性を克服する彼岸的な表象(イメージ)――キリスト教
自己意識による実体の再興/供犠から聖餐へ/聖餐における対象意識と自己意識との一致/キリスト教の表象性の克服

第八章 精神の旅の終着駅――絶対知
第八章の概観
33 対象性の克服
神を見た人/神が死んだ/他人のなかの自分
34 意識の歴史博物館
対象にひそむ意識の歴史/精神の自己認識は最後の部屋で
35 精神は骨である
物でないのものが物である
36 和解の大円団
道を説く君/和解の大合唱/和解から絶対知へ/精神の最後の形態
37 論理的なものからの展望
論理的な概念の分身/緩やかに進むページェント/絶対精神の「処刑場」から論理的なものの登場へ

あとがきにかえて――『精神現象学』のアクチュアリティ

文献案内
執筆者紹介
索引


※本書の原本は、一九九六年一月、有斐閣より『ヘーゲル「精神現象学」入門 〔新版〕』(初版、一九八三年)として刊行されました。


≪著者: ≫ 加藤尚武 (かとう ひさたけ) 1937年生まれ。東京大学文学部哲学科卒業。京都大学名誉教授、鳥取環境大学初代学長。人間総合科学大学教授。専攻は西洋哲学、環境倫理学。著書に『ヘーゲル哲学の形成と原理』『形の哲学』『環境倫理学のすすめ』『現代倫理学入門』、編著書に『現代哲学の冒険』『ヘーゲル事典』、共訳書にヘーゲル『懐疑主義と哲学との関係』などがある。
※執筆担当:「序にかえて」「第一章」「第八章」

≪執筆者: ≫ 原崎道彦 (はらさき みちひこ) 1959年生まれ。東北大学大学院文学研究科単位取得満期退学。高知大学教育研究部教授。専攻は哲学、倫理学、快楽・リラクセーションの哲学。著書に『ヘーゲル「精神現象学」試論』、訳書にヘーゲル『自然法と国家学講義』など。
※執筆担当: 「序章」

≪執筆者: ≫ 伊坂青司 (いさか せいし) 1948年生まれ。東北大学文学部哲学科卒業、同大学院文学研究科哲学専攻博士課程単位取得退学。神奈川大学外国語学部教授。専攻はヘーゲルを中心とするドイツ観念論、生命倫理。著書に『ヘーゲルとドイツ・ロマン主義』、共編著に『市民のための生命倫理』『ドイツ・ロマン主義研究』『ドイツ観念論と自然哲学』『シェリングとドイツ・ロマン主義』など。
執筆担当: 「第二章」

≪執筆者: ≫ 栗原 隆 (くりはら たかし) 1951年生まれ。新潟大学人文学部哲学科卒業、東北大学大学院修士課程修了、神戸大学大学院博士課程修了。新潟大学現代社会文化研究科教授。専攻は哲学、とくにヘーゲル哲学を中心とするドイツ観念論、倫理学。著書に『ドイツ観念論からヘーゲルへ』『現代を生きてゆくための倫理学』『共感と感応』『ヘーゲル――生きてゆく力としての弁証法』など。
執筆担当: 「第三章」

≪執筆者: ≫ 松山壽一 (まつやま じゅいち) 1948年生まれ。法政大学文学部哲学科卒業、立命館大学大学院文学研究科博士課程修了。大阪学院大学経営学部教授。専攻は西洋哲学、科学史、ドイツ観念論、芸術論。著書に『生きることと哲学すること』『ドイツ自然哲学と近代科学』『科学・芸術・神話』『ニュートンとカント』『人間と悪』『人間と自然』『知と無知』など。
執筆担当: 「第四章」

≪執筆者: ≫ 座小田豊 (ざこた ゆたか) 1949年生まれ。東北大学文学部哲学科卒業、同大学院文学研究科博士課程単位取得退学。東北大学大学院文学研究科・文学部教授。専攻は哲学・近代哲学、とくにドイツ観念論、ヘーゲル哲学。共編著に『ヘーゲル哲学への新視角』『知の教科書 ヘーゲル』『今を生きる 1 人間として』、翻訳にヘーゲル『イェーナ体系構想』、ブルーメンベルク『コペルニクス的宇宙の生成(1・2・3)』など。
執筆担当: 「第五章」「第六章 21〜23、27,28」

≪執筆者: ≫ 滝口清栄 (たきぐち きよえい) 1952年生まれ。東北大学文学部哲学科卒業、法政大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。法政大学、専修大学、駒澤大学講師。専攻は哲学、倫理学。著書に『ヘーゲル「法(権利)の哲学」』『ヘーゲル 現代思想の起点』『マックス・シュティルナーとヘーゲル左派』、訳書にヘーゲル『自然法と国家学講義』など。
執筆担当: 「第六章 24〜26」

≪執筆者: ≫ 山 純 (やまざき じゅん) 1950年生まれ。本名、松田純。東北大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。静岡大学人文社会科学部教授。専攻は生命・環境倫理学、ヘーゲル哲学。著書に『神と国家――ヘーゲル宗教哲学』『遺伝子技術の進展と人間の未来』ほか、翻訳にヘーゲル『宗教哲学講義』、ドイツ連邦議会審議会答申『人間の尊厳と遺伝子情報』『受精卵診断と生命政策の合意形成』『エンハンスメント』など。
執筆担当: 「第七章」






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本「図説 日本国憲法の誕生 (ふくろうの本・日本の歴史)」西修5

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図説 日本国憲法の誕生 (ふくろうの本/日本の歴史)
図説 日本国憲法の誕生 (ふくろうの本・日本の歴史)

○著者: 西 修
○出版: 河出書房新社 (2012/4, 単行本 119ページ)
○定価: 1,890円
○ISBN: 978-4309761886
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壮大なドラマとしての、日本国憲法の誕生、として。国際社会を巻き込んだ豪華キャストによるドラマは、連合国総司令部(GHQ)の主導のもとに、日本国政府、帝国議会、そして、極東委員会、、、現在と過去との間の尽きることの知らぬ対話、としての歴史を豊富な図版のたすけをえて


戦後日本の原点「日本国憲法」。GHQ、日本政府、極東委員会……、その誕生は国際社会を巻き込む一大ドラマだった! 憲法施行65周年、「憲法」を論ずる上で必読の一冊。


≪目次: ≫
はじめに (二〇一二年(平成二十四)四月  西 修)

第1章 終戦と憲法改正の始動
1 ポツダム宣言の受諾とアメリカの対日占領政策
終戦の幕開け/新しい統治者、ダグラス・マッカーサーの誕生
2 マッカーサーの憲法改正示唆
近衛公への示唆/幣原首相への示唆
3 憲法改正の始動
憲法問題調査委員会の発足/松本委員会での審議
4 政党、民間グループ、個人の憲法改正案
共産党の合法化、諸政党の結成/革新政党の改正案/保守政党の改正案/民間グループ・個人の改正案――憲法研究会案について
5 総司令部の分析
マッカーサーの並々ならぬ関心

第2章 総司令部案の作成
1 『日本の統治体制の改革』の受領
『日本の統治体制の改革』の内容/『日本の統治体制の改革』の意義
2 毎日新聞のスクープとその波紋
毎日新聞の一大スクープ記事/民政局による記事の分析
3 マッカーサー・ノート
マッカーサーの熟慮
4 民政局での制定作業
憲法制定会議と化す/コラム「起草者たちの興奮」(チャールズ・ケーディス、オズボーン・ハウゲ、ミルトン・エスマン、ベアテ・シロタ、セシル・ティルトン、フランク・リゾー、ジョージ・ネルスン、リチャード・プール)/起草者たちの意気込み(「前文」について/「天皇」について/「戦争放棄」について/「人権」について/「立法権」について/「行政権」について/「司法権」について/「財政」について/「地方行政」について/「改正条項」について)

第3章 極東委員会の重圧
1 極東委員会および連合国対日理事会の設置
前身としての極東諮問委員会/極東委員会の設置/連合国対日理事会の設置/極東諮問委員会とマッカーサーとの会談
2 極東委員会の始動
第一回会議の開催/マッカーサーへの牽制/連合国対日理事会の始動

第4章 総司令部案の提示と政府案の作成
1 総司令部案の提示
二月十三日――運命の日/「天皇の身体」との関係
2 総司令部との折衝
白洲次郎の「ジープ・ウェイ・レター」/幣原・マッカーサー会談/『三月二日案』の作成に向けて/徹夜の作業I――松本、ケーディスの激論/徹夜の作業II――ホイットニーの深謝
3 要綱の発表と政府案の作成
『憲法改正草案要綱』の発表/『憲法改正草案要綱』に対する国内外の反響/ひらがな・口語体の条文/政府案の作成/枢密院での審査

第5章 帝国議会における審議
1 衆議院での審議
憲法専任国務相の誕生/社会党・共産党の反対演説/山吹憲法/『源氏物語』の法律版/吉田・野坂論争/衆議院特別委員会での審議/総司令部の干渉――「主権」の導入/衆議院小委員会での討議/衆議院特別委員会での議決/衆議院本会議での可決
2 貴族院での審議
衆議院本会議での討議/貴族院特別委員会での討議――八百長の質疑応答/貴族院小委員会での論戦――宮澤教授の本音/貴族院特別委員会での再審議/貴族院本会議を通貨/帝国議会での審議終了

第6章 日本国憲法の公布・施行
1 極東委員会の再審査要求
“保護観察期間”の設定/施行後再審査の決定
2 日本国憲法公布
公布の日取りをめぐって/十一月三日――公布の式典/各地での奉祝行事
3 日本国憲法施行
五月三日――施行の式典/日章旗の返還
4 “保護観察期間”の解除
政局の激変/極東委員会の自然承認
5 総司令部による検閲
検閲の実施/検閲の実際

付章 憲法第九条と文民条項の成立経緯
1 憲法第九条の成立過程
原点としての『マッカーサー・ノート』第二原則/第一条におかれていた戦争放棄条項/芦田修正/ケーディスの対応
2 文民条項の導入過程
打診されていた文民条項/極東委員会での検討/極東委員会での導入要求/貴族院小委員会での審議


日本国憲法 (昭和二十一年十一月三日公布、昭和二十二年五月三日施行)

日本国憲法成立過程略年表 (連合国司令部(GHQ)・連合国側/日本国側/極東委員会(FEC)側)

憲法第9条および文民条項導入の経緯(略年表)

主要参考文献
図版(写真)所蔵者・協力者


※カバー図版:「日本国憲法公布記念式典」(宮永岳彦画、衆議院憲政記念館蔵)


≪著者: ≫ 西 修 (にし・おさむ) 1940年、富山市生まれ。早稲田大学第一政治経済学部政治学科卒業。同大学院修士課程・博士課程修了(憲法、比較憲法専攻)。政治学博士、法学博士。プリンストン大学、メリーランド大学、エラスムス大学(オランダ)、東南アジア研究所(シンガポール)等で在外研究。駒澤大学法学部助教授、同教授を経て、駒澤大学名誉教授。主な著書に、『日本国憲法成立過程の研究』、『憲法体系の類型的研究』、『現代世界の憲法動向』(以上、成文堂)、『日本国憲法の誕生を検証する』(学陽書房)、『日本国憲法はこうして生まれた』(中公新書)、『日本国憲法を考える』(文春新書)、『よくわかる平成憲法講座』(TBSブリタニカ)、Ten Days Inside General Headquarters, Seibundo など多数。






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本「カラマーゾフの兄弟 〈2〉 (光文社古典新訳文庫013)」ドストエフスキー、亀山郁夫 訳5

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カラマーゾフの兄弟2 (光文社古典新訳文庫)
カラマーゾフの兄弟 〈2〉  Ф. М. Достоевский: “Братья Карамазовы”, 1879-1880 (光文社古典新訳文庫013)

○著者: フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー亀山郁夫
○出版: 光文社 (2006/11, 文庫 501ページ)
○定価: 820円
○ISBN: 978-4334751173
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たとえば、いまから7年後、ひとつそのタイミングにおけるぼくの在り方を、ときどきたびたびぼくは想像してみたりするのだが、そのときのぼくはおよそ50歳を目前として、どうなんだろう、、、子どものころから出家というのか、現実逃避癖かもしれない、俗世間からの解放、聖なるモノ(トコロ、場所、空間)があるとするならば、しかし子どものころのぼくがその当時からすこし考えただけでいわゆる信仰の場に寺社の現場に神聖ななにモノかを見出すことよりも、むしろ俗世間以上に俗っぽい側面を垣間見ることばかりが容易なような気がする印象が増すばかりで、その思いは印象はいまでもおおきく変わることはない。であってしかしやっぱり、隠遁、、、果てしなく限りない欲求、、、いま高校生のぼくのひとり娘が学生であるあいだは、たとえば4年制の大学に進学したとするとあと7年であり、およそ予定通りにものごとが進行するとも思えないのだが、さまざま一定のところまでの想定を可能な限りで精緻にしたらそれ以上はどこまでいっても限界や不可能性はないものではない絶対的に回避できない、としたところでのひとつの目安としての7年、その7年が長いのか短いのか考えるまでもなくただただ状況に応じてその場その場で対応していくだけであろう、なにはともあれ、なにがあろうがなかろうが、ぼくは娘の養育を学費をなんとかしなければならない(どうにかして成し遂げることしか考えない)、ぼくはシゴトして労働してお金を稼がなければならない、とくに父親としての責任とかなんとかメンドクサいことを掲げるまでもなく、ぼくにできることを娘を応援したいと欲するぼくじしんの意志をただただ怠る考えがない、ただそれだけ


ゾシマの言葉にしたがって、アリョーシャは父の家に出かける。父と長男ミーチャとの確執は、激しさを増していくようだ。イリューシャとの出会い、スネギリョフ大尉の家で目にしたものなど、アリョーシャの心はさまざまに揺れ動き、イワンの「大審問官」で究極の衝撃を受ける。


≪目次: ≫
ドストエフスキーカラマーゾフの兄弟 Братья Карамазовы, 1879-1880 エピローグ付、四部からなる長編小説

第2部
 第4編 錯乱(ナドルイフ、nadryv)

  1 フェラポント神父
  2 父の家で
  3 小学生たちと知り合った
  4 ホフラコーワ家で
  5 客間での錯乱
  6 小屋での錯乱
  7 きれいな空気のなかでも

 第5編 プロ(肯定)とコントラ(否定)
  1 婚約
  2 ギターを抱えたスメルジャコフ
  3 兄弟、親しくなる
  4 反逆
  5 大審問官
  6 いまはまだひどく曖昧な
  7 「賢い人とはちょっと話すだけでも面白い」

 第6編 ロシアの修道僧
  1 ゾシマ長老とその客たち
  2 神に召された修道苦行司祭ゾシマ長老の一代記より――長老自身の言葉をもとにアレクセイ・カラマーゾフがこれを編纂した
   伝記的資料
    (a) ゾシマ長老の若い兄について
    (b) ゾシマ長老の生涯における聖書の意味について
    (c) 俗界にあったゾシマ長老の青年時代と、青春の思い出。決闘
    (d) 謎の訪問者
  3 ゾシマ長老の談話と説教より
    (e) ロシアの修道僧とそのあるべき意義について
    (f) 主人と召使について。主人と召使は精神的にたがいに兄弟になれるか
    (g) 祈り、愛、異界との接触について
    (h) 人は同胞の裁き手になれるのか? 最後まで信じること
    (i) 地獄と地獄の火について、神秘的考察


読書ガイド/亀山郁夫
《第1部》のあらすじ/1 修道院について/2 聖職者全般のこと/3 ロシアの祝日と精進日について/4 神学校の問題/5 十九世紀のロシアの教育制度/6 中学生か、小学生か/7 錯乱か、ヒステリーか/8 貨幣価値について――ルーブルとコペイカ/9 「神の不在」をめぐるもうひとつの背景/10 「大審問官」を読むための基礎知識I/11 「大審問官」を読むための基礎知識II/12 ドストエフスキーとフリーメイソン/13 イワンと『ファウスト』/14 モノローグか、ポリフォニーか――方法上、および構成上の問題点


≪著者: ≫ フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー Ф. М. Достоевский [1821-1881] ロシア帝政末期の作家。60年の生涯のうちに、以下のような巨大な作品群を残した。『貧しき人々』『死の家の記録』『虐げられた人々』『地下室の手記』『罪と罰』『賭博者』『白痴』『悪霊』『永遠の夫』『未成年』そして『カラマーゾフの兄弟』。キリストを理想としながら、神か革命かの根源的な問いに引き裂かれ、ついに生命そのものへの信仰に至る。日本を含む世界の文学に、空前絶後の影響を与えた。

[訳者: ] 亀山郁夫 Kameyama Ikuo 1949年生まれ。東京外国語大学教授(東京外国語大学長)。ドストエフスキー関連の研究のほか、ソ連・スターリン体制下の政治と芸術の関係をめぐる多くの著作がある。著書に『磔のロシア』『熱狂とユーフォリア』『ドストエフスキー父殺しの文学』『「悪霊」神になりたかった男』『大審問官スターリン』ほか多数。

ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈1〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2006年) '12/06/04
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈5〉 エピローグ別巻』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2007年) '08/08/13
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈4〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2007年) '08/08/12
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈3〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2007年) '08/07/29
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈2〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2006年) '08/07/20
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈1〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2006年) '08/07/04
亀山郁夫 『ドストエフスキー 父殺しの文学 〈下〉』(NHKブックス、日本放送出版協会、2004年) '08/06/05
亀山郁夫 『ドストエフスキー 父殺しの文学 〈上〉』(NHKブックス、日本放送出版協会、2004年) '08/06/03
亀山郁夫 『『カラマーゾフの兄弟』続編を空想する』(光文社新書、2007年) '08/05/31
亀山郁夫 『ドストエフスキー 謎とちから』(文春新書、2007年) '08/05/24





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本「家族という意志 よるべなき時代を生きる (岩波新書1363)」芹沢俊介5

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家族という意志――よるべなき時代を生きる (岩波新書)
家族という意志 よるべなき時代を生きる (岩波新書1363)

○著者: 芹沢俊介
○出版: 岩波書店 (2012/4, 新書 272ページ)
○定価: 861円
○ISBN: 978-4004313632
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どうなんだろう、いわゆる自明のこととして、それまで(ある時のある出来事を契機として、それ以前とそれ以降とはおなじであっておなじではない、なにが違う異なるということもなく)マッタク疑うこともなく、だから勝手に信じちゃっていたような、カンチガイ、、、もっとも、冷静な判断を伴わない熱情的な思い込みが、むしろときに意図せぬ効果をあげるようなことも、分かっていないくらいの方が無我夢中になれるのかもしれない、とは、みずからを振り返っても、わらっちゃうくらいにわらえない
まいにちまいにいつもいつも、家族について考えないときはない、つねに重要な課題のモンダイのひとつとして、あれやらこれやら体系的にまとめたいと試みつづけているのだが、、、この春四月に高校生になった娘のこと、ぼくの能力には、娘の父親として、そもそも父親としての役割を役割が社会的にもっとパーソナルにこまごまことごとくはたしてなにであるのか(なにではないのか)という問いからはじまるのだが、限界が制限があるなかで不可能性みたいなことを意識しながら、ぼくにできることできないこと、できなかったこと、いま考えて試みてやっていること、ひるがえって、その当時、今の娘とおなじ年頃のぼくがどうだったか、なにを考えていたか考えていなかったか(まァまァたいがいボンヤリしていたなァ)
すくなくとも、ぼくがいま考えるには(確信などない)、親子の関係において、一緒にひとつ屋根の下で日常生活を営もうが離れて暮らそうが、そのことによる大差はないだろう、むしろ、ある意味では、一緒にいて対面して接触をする時間が圧倒的に少ない(しかしゼロではない)ことのビハインドはいかようにも気持ちが意欲が意志があるならばリカヴァーできる方法や方策はあるだろう、いやむしろ、ぼくとしては言い訳する考えも手抜きをしてラクしておろそかにする気も、ない(ハタシテナニガデキルト、ドレダケリッパンコトヲナシエルトイウノカ、ムジカクナルコトコノウエナシ)
はたまたどうなんだろう、ぼくは娘の父親であって、そしてまた他方では、ぼくはぼくの父と母のあいだの子どもでもある。男三人兄弟の、父と母にとっての第一子として、じぶんで言ってしまうのもオカシイのだが、ぼくがこれまでずっと感じてきたこととして、「愛されている」とおよそつねになんとなくぼくは感じつづけてきた(もちろんときどきは感情に揺れが生じることは互いに生きた人間であればフツーのことであろうが)、ときにそれを重荷に感じて、どこまで期待していたのか(もしかしたら期待されてなどいなかったのかもしれないが)分からないけれど、期待はおうおうにして裏切られるものでもあって、ぼくは少なからぬ心苦しい心持ちが(幼少のころから蓄積されて)あるのだが、いまとなっては最近では、いろいろいろいろあって(なにということもなく年齢を重ねて)ようやく吹っ切れて開き直って悪くもよくも開放されて自然に振る舞えるようになったようなことの方を(などと言ってしまうほどにはカンタンな話ではなくって、そう、じっさいにぼくはホトホト困り果ててしまっていたあのころ、いいとしをした大人だとじぶんではいきがっていた30歳代後半になってまでも、もういまとなっては過去の話だから恥ずかしげもなく口外してしまうのだが、まさに寄る辺ない頼れるところがとりつく島がどこにもない真っ暗闇に独りぽつねんと取り置かれて喪失感に打ちひしがれていたときに、ホントに居場所はどこにもなくってイタタマレナイ、逃げ場も隠れ家もなどこにもなにもなくて途方に暮れていたときに、なにも言わずに受けとめてくれた、金銭的な援助もありがたかった助かったのだけれども、受け容れて受けとめてくれたことにどんなに生きた心地がしたことか、感謝しても感謝しきれない忘れない忘れられない記憶としてあったりするのだが)、結果として、まァそういうことなんだろうなァ、などと、このあたりの無自覚さは、ぼくの根底から消え去ることはないアイデンティティ


「家族」とは、「自分のいのちの受けとめ手が一緒にいること」。児童虐待、「所在不明老人」、孤独死、高止まりした自殺率……。受難の時を迎え、機能不全に陥った現代家族。今や、個々人が意識的に絶えず選び直さなければ成り立たなくなっているのではないか。不安の時代に生き延びていくための、居場所としての新しい可能性を探る。


≪目次: ≫
序章 「はかなさ」と「よるべなさ」
1 「はかなさ」
子どもの家族観・大人の家族観/無常
2 「よるべなさ」という感情
生きる基底の喪失がもたらす不安/絶滅の脅威/四つの罪とその責任

第1章 家族論の時代
1 家族を対象化したい
自分史風に/「対幻想」の衝撃
2 性を家族の基底に据える
対幻想という概念の三つの革命性/家族定義を比較する/吉本隆明の人間論/三層としての人間

第2章 「いのち」から考える
1 家族におけるいのち
「いのち」とはなにか/「子」という言葉/「親子なる」まで/受けとめ手になるということ/「母性」を考える
2 最初の受けとめ手
原初的母性的没頭
3 受けとめられ体験をもらう
受けとめ手が現れない/「ほどよい適応」を供給する/「侵襲への反応」/福祉という名のもとの虐待

第3章 自殺と中絶から見えてくるもの
1 忘れがたい事例
心中=自殺/男性同盟を生きる三人の男性/組織人間のよるべなさ
2 自殺の時代のはじまり
一九九八年――自殺率二四/アノミー社会/個人を襲うアノミー状況/一九九七年という区切り/高い男性の自殺率・低い女性の自殺率/女性はアノミー化の影響を受けにくい
3 人工妊娠中絶――対幻想の葛藤
家族の戦後性
4 孤独を遠ざける
孤独な男性・つながりを生きる女性

第4章 老いるいのちをまえにして
1 老いるいのちと私
老人ホームという場所/いのちの落日――父の場合/無音の人/「いのち」としてのみ「ある」ということ/所在不明問題/対幻想の消滅・消失/家族という意志
2 家族の中で老いる
「ある」と「する」/狭くなった対幻想空間/基準としての認知症/『恍惚の人』/選びなおされる対幻想
3 弄便と徘徊
弄便――うんちという移行対象/徘徊――よるべなさという不安の表出/「自己関係づけ」と「自己抽象づけ」/同伴者という存在

第5章 家族の絆を問いなおす
1 「無縁死」について
三万二〇〇〇人という数/アノミーということ/社会なき社会/自己本位主義的志向性の奔流
2 弱まる包容力
無縁化状態までの軌跡/家族感情の絶対条件/「引き取る」という言葉への違和感/対幻想が形成する包容空間/意図しないで起きた所在不明問題/自己本位主義的志向を肯定する/自分のもろさに触れること/許容の限界線
3 許容の限界線の果て
小説『黄昏記』/小説『黄落』/家族的情念/老いがなす本質的な貢献――いのちの戦略
4 自己本位主義的志向と個人化
携帯電話/静かなアノミー/対幻想を食べるということ

終章 「一緒の誰か」がいれば、一人、生きてゆける
1 自分の家に帰りたい
病院へ/自分の家に帰れない/リビング・ウィル
2 対幻想の最後のかたち
別々の場所へ/限定される家族的行為/「一緒の誰か」と、一人、生きてゆく


主要参考文献
あとがき (二〇一二年三月二二日 芹沢俊介)


≪著者: ≫ 芹沢俊介 (せりざわ・しゅんすけ) 1942年東京生まれ。評論家。上智大学経済学部卒業。家族や教育、犯罪などに関して積極的に発言を続ける。著書に、『家族の現象論』(筑摩書房)、『引きこもるという情熱』『経験としての死』『「存在論的ひきこもり」論』(以上、雲母書房)、『母という暴力』『家族という暴力』(以上、春秋社)、『もういちど親子になりたい』(主婦の友社)、『親殺し』(NTT出版)、『若者はなぜ殺すのか』(小学館101新書)、『家族という絆が断たれるとき』(批評社)、『ついていく父親』(新潮社)、『子どもたちはなぜ暴力に走るのか』(岩波書店)ほか多数。


モーリス・パンゲ 『自死の日本史  Maurice Pinguet: “La mort volontaire au Japon”, Éd. Gallimard, 1984 』(竹内信夫 訳、講談社学術文庫、2011年) '12/01/06






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本「大いなる小屋 江戸歌舞伎の祝祭空間 (講談社学術文庫2111)」服部幸雄5

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大いなる小屋 江戸歌舞伎の祝祭空間 (講談社学術文庫)
大いなる小屋 江戸歌舞伎の祝祭空間 (講談社学術文庫2111)

○著者: 服部幸雄
○出版: 講談社 (2012/5, 文庫 448ページ)
○定価: 1,470円
○ISBN: 978-4062921114
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なるほどまさに「紙の上に劇場を建てた」とは、おおく採録される写真と図版のたすけをえながら(ゆたかにあざやかにイメージができるほどに多角的に多面的に詳細で読んでたのしい)、祝祭の空間、江戸歌舞伎、大いなる小屋♪♪


江戸時代と現代の歌舞伎との断絶。その最たるものが、劇場空間と社会的位置づけの違いである。辺境にある「悪所」は噎(む)せ返るほどの祝祭性を発散し、役者と観客は渾然一体となって別天地に酔った。歴史学、民俗学、人類学などの知見も総動員し、江戸時代の芝居小屋を活写再現する。「紙の上に劇場を建てた」(渡辺保)と評された劇場空間論の決定版。


≪目次: ≫
芝居小屋論序説
もうひとつの別天地/戯場国(けじょうこく)の「天」/劇空間の広がり/役者と観客/大いなる小屋

I
都市の中の芝居町

聖なる彼岸へ/江戸図に見る祝祭空間/水のある風景――実景と共同幻想の重層性/橋・河原・芝居/寺社地の芝居――悪魂の集うところ/江戸の芝居町の変遷
(やぐら)
櫓をあげる/櫓の形状/櫓に招くもの
積物(つみもの)・看板・提灯(ちょうちん)
繁栄の美学/積物――芝居と遊里/積む・積み上げる/江戸町人のデザイン感覚/芝居看板の歴史と特色/芝居看板の種類/職人的手仕事の集積/提灯の祝祭性/劇場の提灯/〈飾る〉ということ
鼠木戸(ねずみきど)
区切られる空間/鼠木戸をくぐる/「くぐる」意味と伝統/洞窟の宇宙空間/ふたたび鼠木戸と揚幕と
桟敷(さじき)
桟敷崩れの田楽/桟敷史序説――サズキからサジキへ/歌舞伎劇場の桟敷
上手(かみて)・下手(しもて)
なぜ上手・下手か/カミとシモ/舞台と観客席/左と右の尊卑/左上位の懸念――ヒガシとの関係/劇場の方向と上下/雛人形の並べ方/義経の位置
橋・道
一筋の白い道/仏たちの渡る橋/獅子の橋がかり/橋を行き交う者/花道の出現

定式幕(じょうしきまく)の由来/本船・中船・跡船/船舞台のイメージ

幕の内/前の幕/後の幕
稲荷町(いなりまち)
楽屋の都市空間的認識/楽之屋と神部屋/大部屋の権威と神聖観

II
役者の紋

提灯の紋/歌舞伎役者の紋/紋番付・紋看板/大名題・紋団扇・櫛簪(かんざし)など/紋付・紋富/「家の芸」の伝承者として
役者の名
虚構の名を生きる/「名」のイメージ化/死と再生/名の強みと重み/役者の名の未来/役者の名字の意味論
見得
演劇の図像学/神仏示顕のドラマ/図像・絵馬・護符/「見へ」から「見得」へ/見得の形とその原型/魂を揺さぶる音

III
讃州金毘羅大芝居訪問記

現代につくりたい「芝居小屋」
現代の、あるいは未来の「演劇空間」/劇場空間の大きさ/座って見る/椅子に掛けて見る/提案――「大いなる小屋」を建てる


あとがき (一九八六年四月十五日 服部幸雄)

平凡社ライブラリー版あとがき (一九九四年二月十日 服部幸雄)

写真と図版の提供・所蔵元(五十音順)

解説 「戯場国」の空気感/如月小春(きさらぎ こはる/劇作・演出家)

学術文庫版解説 楽しき芝居小屋への思い/川添 裕(横浜国立大学教授・日本文化史)

付録 歌舞伎劇場研究の過去と現在――『大いなる小屋』から二十年/服部幸雄・〈聞き手〉川添裕 (平成十九年十一月十九日・江戸東京博物館学習室)
『大いなる小屋』以前・以後/国立劇場とアングラ劇場/金丸座の成功/中村座木戸表の復元/『絵本夢の江戸歌舞伎』/歌舞伎を演じる空間/これからの劇場研究


※カバー図版  歌川豊春 「浮絵 歌舞妓芝居之図」

※本書は、一九九四年に刊行された『大いなる小屋――江戸歌舞伎の祝祭空間』(平凡社ライブラリー)を底本にし、新たに雑誌『歌舞伎 研究と批評』(歌舞伎学会、発売・雄山閣)に収録された対談を付録として追加しました。


≪著者: ≫ 服部幸雄 (はっとり ゆきお) 1932〜2007。名古屋大学卒業。千葉大学名誉教授。歌舞伎、芸能、文化史研究家。著書に、『歌舞伎成立の研究』『変化論 歌舞伎の精神史』『市川団十郎』『歌舞伎のキーワード』『江戸歌舞伎』『江戸の芝居絵を読む』『歌舞伎歳時記』『江戸歌舞伎の美意識』『歌舞伎ことば帖』『市川團十郎代々』『江戸歌舞伎文化論』『歌舞伎の原郷 地芝居と都市の芝居小屋』『宿神論 日本芸能民信仰の研究』など多数ある。


守屋 毅 『元禄文化 遊芸・悪所・芝居』(講談社学術文庫、2011年) '11/03/02





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本「人格知識論の生成 ジョン・ロックの瞬間」一ノ瀬正樹5

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人格知識論の生成―ジョン・ロックの瞬間
人格知識論の生成 ジョン・ロックの瞬間  Masaki ICHINOSE: “The Rise of The Person-Knowledge Theory: The Moment of John Locke”, University of Tokyo Press, 1997

○著者: 一ノ瀬正樹
○出版: 東京大学出版会 (1997/5, 単行本 359ページ)
○定価: 8,190円
○ISBN: 978-4130100816
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an appeal to Heaven... 天に訴える、しか、ないだろう(どうなんだろう??!)
むつかしい、アタマにはいらない、読むスピードがあがらない(苦難)、、、サラリと流して字面だけを目で追っておわりにしてはならない(そろそろいいかげんにすこしはわからないとこのままではうまくない)
努力探求という労働を継続することができない怠惰な存在、他からの影響を容易に被りやすい、ようなことなんかをふかく自覚しつつ


ジョン・ロックJohn Locke, 1632-1704)の哲学への斬新な視点から切り込むことによって、知識とは人格が所有するものである、という主張を打ち出す。そして所有権概念にからむ考察を介して、知識論と道徳論を鮮やかに橋渡しする。 和辻哲郎文化賞・中村元賞受賞


≪目次: ≫
まえがき (一九九七年 正月 土浦にて  一ノ瀬 正樹)
凡例

序章 人格と知識の融合
1 持続と瞬間
2 人格知識と三つの位相
3 ジョン・ロックの瞬間

I 知識論の構図
第一章 生得説批判

1 論理と事実の連続
2 批判の位置づけ
3 批判の射程
4 同意の行為へ
第二章 実践への眼差し
1 『自然法論』の探究
2 自然法の認識と実践
3 生得的実践原理
4 「人格」の同意
5 性向と傾向性

II 人格概念の確立
第三章 人格同一性の問い

1 人格概念のゆれ
2 『人間知性論』における人格概念
3 『統治論』における人格概念
4 事物の同一性
5 事物の同一性から人格の同一性へ
6 人格・人間・実体
7 循環の恐れ
8 意識は記憶か
第四章 意識概念の迷路
1 推移律からの挑戦
2 意識は確実か
3 「反復できる」
4 反復可能性の判定
5 神の善性
6 意識の錯誤と神への訴え
第五章 道徳性に向けて
1 道徳的人格
2 道徳性の位置づけ
3 様相としての人格
4 人格の道徳的創造
5 道徳的「意識」
第六章 法廷用語としての人格
1 法廷用語説の基本性
2 変容しうる人格
3 人格と法廷との交錯
4 刑罰制度への同意
5 論証道徳の実現
6 人格の呼応

III 人格知識論の現出
第七章 労働から所有へ

1 人格を所有する
2 人格の譲渡・交換
3 人格要素説
4 労働の混合
5 労働と所有の結びつき
6 二つの「ロック的但し書き」
第八章 戦争状態からの反照
1 戦争状態への展開
2 「天への訴え」に向かう労働
3 「ロック的但し書き」の実現
4 積み重なりいく人格
5 知識の所有
6 「子供の人格」への問い
第九章 同意する瞬間
1 日常性としての「明示の同意」
2 「暗黙の同意」への道
3 同意の向かうところ
4 同意の応酬のなかの人格
第十章 刑罰への跳躍
1 刑罰権と「喪失」の論理
2 二つの刑罰論
3 賠償しうる人格
4 生命の侵害
5 「死刑」のアポリア


参考文献
索引(人名・事項)


≪著者: ≫ 一ノ瀬正樹 (いちのせ まさき) 1957年 茨城県土浦市に生まれる。1981年 東京大学文学部卒業。1988年 東京大学大学院人文科学研究科博士課程(哲学専攻)単位取得。東洋大学文学部専任講師、同助教授を経て、東京大学大学院人文社会系研究科・文学部助教授(を経て、同教授)。主要著訳書、『真理への反逆――知識と行為の哲学』(共編著、富士書店、1994年)、G・バークリ『視覚新論』(共訳、勁草書房、1990年)、P・G・クンツ『ホワイトヘッド』(紀伊國屋書店、1991年)、R・M・セインズブリー『パラドックスの哲学』(勁草書房、1993年)。

一ノ瀬正樹 『死の所有 死刑・殺人・動物利用に向きあう哲学』(東京大学出版会、2011年) '11/12/30
一ノ瀬正樹 『確率と曖昧性の哲学』(岩波書店、2011年) '11/09/04





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本「ロードバイクQ&A 今さらきけないソボクな疑問」高千穂遙5

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ロードバイクQ&A 今さらきけないソボクな疑問
ロードバイクQ&A 今さらきけないソボクな疑問

○著者: 高千穂 遙
○出版: 小学館 (2012/2, 単行本 223ページ)
○定価: 1,365円
○ISBN: 978-4093882330
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ロードバイク入門したての皆さん、初歩的すぎてきくにきけなかったあんなこと、そんな疑問、モジモジしないできいていいんです! これはまさに読む自転車教習所。非アスリート系ローディーのカリスマ、高千穂遙が手取り足取りお答えしましょう!!


≪目次: ≫
はじめに

第一章 自転車について、はじめにききたいQ&A
スポーツ自転車ってどんなもの/ピストってどんな自転車/最初に買うべき自転車は/超運動音痴なんですが/肺活量皆無です/10万のバイクと150万のバイクの差は/自分に合ったサイズって/国産or外国製/いちばんいい素材は/軽いものほどいいの?/97kgあるんですが/コンパクトクランクって/お勧め価格帯は/最低限いくらかかるの/気に入ったバイクが手に入りません/絶対鉄板のバイクは/豪雪地在住です/結局ロードバイクって何?

第二章 パーツについて、今さらきけないQ&A
700×23Cってなんのこと/こんなタイヤで走れるの/ドロップハンドル、心配です/サドルが痛くって/ビンディングペダル、びびります/パーツの価格差は/ホイールのアップグレード/サイコン、必要ですか/エアポンプ、必要ですか/ライトについて教えてください/ベルやバックミラーは/ロードバイクを駐輪するには/室内保管、いい方法は/掃除た注油の秘訣は/自転車本体以外に必要なもの/ネット通販との付き合い方/ローラー台の導入

第三章 ウェアについて、今こそききたいQ&A
レーパン・ジャージでなきゃだめなの/ヘルメットがグロいです/下着はどうするの/シューズとソックスは/軍手じゃだめですか/サングラス、アイウェア/日焼け対策は/荷物を運ぶには/防寒対策について/逆に、真夏は?

第四章 乗りはじめたら、でてくるでてくるQ&A
自転車はやはり車道なの/教えて、最低限の交通ルール/ポジションがわかりません/足がつかないんですが/正しい停止のしかた/骨盤は立てるの、寝かせるの/ケイデンスについて/20速のギヤって本当に必要?/いろんな自転車道があるみたいです/正しい手信号/自転車での正しい減量法/補給食って重要ですよね/重度の花粉症なんですけど/坂、嫌いです

第五章 あしたのために、知っておきたいQ&A
サプリメントについて教えてください/筋トレは必要?/腰痛持ちなんです/用品、ウエアの洗い方/保険について教えてください/ロードバイクって本当に痩せるの/やまめの学校ってなんですか?


≪著者: ≫ 高千穂 遙 (たかちほ はるか) 1951年、愛知県名古屋市生まれ。大学在学中から、アニメ、SFの企画に関わる。77年、日本初の本格的スペース・オペラ『クラシャージョウ 連帯惑星ピザンの危機』で小説家デビュー。以後SF、格闘技、自転車など様々な分野でベストセラーを送り出している。07年から09年まで日本SF作家クラブ会長を務める。今も週に200キロを越える距離を走り、レースに参戦する現役ヒルクライマーである。現在の愛車はスペシャライズド Sワークス ルーべSL3 Di2仕様。
「TAKACHIHO NOTES」(http://www.takachiho-haruka.com/)

高千穂遙 『ヒルクライマー宣言 自転車で山に登る人』(小学館新書、2010年) '10/07/22
高千穂遙 『ヒルクライマー  Hill Climber 』(小学館、2009年) '09/09/09
高千穂遙 『自転車三昧』(生活人新書、日本放送出版協会、2008年) '08/07/22
高千穂遙 『自転車で痩せた人』(生活人新書、日本放送出版協会、2006年) '08/07/16





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本「カラマーゾフの兄弟 〈1〉 (光文社古典新訳文庫001)」ドストエフスキー、亀山郁夫 訳5

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カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)
カラマーゾフの兄弟 〈1〉  Ф. М. Достоевский: “Братья Карамазовы”, 1879-1880 (光文社古典新訳文庫001)

○著者: フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー亀山郁夫
○出版: 光文社 (2006/9, 文庫 443ページ)
○定価: 760円
○ISBN: 978-4334751067
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この春4月から高校生になったぼくのむすめが、学校で図書委員になって図書館から借りて読んでいるハズで、もしかしたら、すでに読み終わっているかもしれないし、読み終わることなく返却しているかもしれない、ジッサイ、むつかしい、カンタンなものではない
ぼくがはじめて読んだのは、およそ4年前、2008年7月で、そのときぼくは38歳。もちろん、よく分からなかったし、よく分からないまま、なにはともあれ(なにはなくとも)読了することを最大の目標として、読んだ
そして、その時以来4年の歳月を経ているのだが、あいもかわらず、分かった気はしていない
どうにも、いろいろいろいろ余裕を欠いた状態から抜け出せない。ひとつには、ぼくの大学生生活の面接授業が早朝授業(am7:30〜@shibuya)の受講期間中で、レギュラーならざるイレギュラーな生活リズムが、授業が終わった後にはフツーにシゴトをするわけだから、朝早くから活動を開始している分だけ一日が長く感じられて、疲労感も小さくない、モチロンそれなりに想定して(シンパイしては)いたことであり、だから、6月中にあと12回、すこしでも優先されない劣後して(切り捨てて)影響がすくないと思われることがらを、いろいろいろいろ後回しにしてでも、なんとかどうにかして、乗り切る(のり越える)ことしか考えない


父親フョードル・カラマーゾフは、圧倒的に粗野で精力的、好色きわまりない男だ。ミーチャ、イワン、アリョーシャの3人兄弟が家に戻り、その父親とともに妖艶な美人をめぐって繰り広げる葛藤。アリョーシャは、慈愛あふれるゾシマ長老に救いを求めるが……。


≪目次: ≫
ドストエフスキーカラマーゾフの兄弟 Братья Карамазовы, 1879-1880 エピローグ付、四部からなる長編小説

著者より

第1部
 第1編 ある家族の物語

  1 フョードル・パブローヴィチ・カラマーゾフ
  2 追い出された長男
  3 再婚と二人の子どもたち
  4 三男アリョーシャ
  5 長老たち

 第2編 場違いな会合
  1 修道院にやってきた
  2 老いぼれ道化
  3 信仰心のあつい農婦たち
  4 信仰心の薄い貴婦人
  5 アーメン、アーメン
  6 どうしてこんな男が生きているんだ!
  7 出世志向の神学生
  8 大醜態

第3編 女好きな男ども
  1 下男小屋で
  2 リザヴェータ・スメルジャーシチャヤ
  3 熱い心の告白――詩
  4 熱い心の告白――一口話の形で
  5 熱い心の告白――「まっさかさま」
  6 スメルジャコフ
  7 論争
  8 コニャックを飲みながら
  9 女好きな男ども
  10 二人の女
  11 もうひとつ、地に落ちた評判


読書ガイド 亀山郁夫
1 「著者より」に、なにが予告されているのか/2 人名と呼称に関わる問題/3 正教会と呼称の問題/4 分離派、異端派への関心/5 ドストエフスキーのカトリック嫌い/6 「神がかり」とは何か?/7 登場人物たちの教養/8 小説の舞台、モデルとなった舞台


≪著者: ≫ フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー Ф. М. Достоевский [1821-1881] ロシア帝政末期の作家。60年の生涯のうちに、以下のような巨大な作品群を残した。『貧しき人々』『死の家の記録』『虐げられた人々』『地下室の手記』『罪と罰』『賭博者』『白痴』『悪霊』『永遠の夫』『未成年』そして『カラマーゾフの兄弟』。キリストを理想としながら、神か革命かの根源的な問いに引き裂かれ、ついに生命そのものへの信仰に至る。日本を含む世界の文学に、空前絶後の影響を与えた。

[訳者: ] 亀山郁夫 Kameyama Ikuo 1949年生まれ。東京外国語大学教授(東京外国語大学長)。ドストエフスキー関連の研究のほか、ソ連・スターリン体制下の政治と芸術の関係をめぐる多くの著作がある。著書に『磔のロシア』『熱狂とユーフォリア』『ドストエフスキー父殺しの文学』『「悪霊」神になりたかった男』『大審問官スターリン』ほか多数。

ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈5〉 エピローグ別巻』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2007年) '08/08/13
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈4〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2007年) '08/08/12
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈3〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2007年) '08/07/29
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈2〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2006年) '08/07/20
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈1〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2006年) '08/07/04
亀山郁夫 『ドストエフスキー 父殺しの文学 〈下〉』(NHKブックス、日本放送出版協会、2004年) '08/06/05
亀山郁夫 『ドストエフスキー 父殺しの文学 〈上〉』(NHKブックス、日本放送出版協会、2004年) '08/06/03
亀山郁夫 『『カラマーゾフの兄弟』続編を空想する』(光文社新書、2007年) '08/05/31
亀山郁夫 『ドストエフスキー 謎とちから』(文春新書、2007年) '08/05/24





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本「キノコの教え (岩波新書1365)」小川眞5

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キノコの教え (岩波新書)
キノコの教え (岩波新書1365)

○著者: 小川 眞
○出版: 岩波書店 (2012/4, 新書 240ページ)
○定価: 840円
○ISBN: 978-4004313656
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まなざし、として、、、
この世の中に無視されてよい存在はない。人の世界にも、目立たず、振り向かれもせず、欲張らず、それでもキノコのように懸命に生きている人々がいる。いつの間にか私たちはそのような優しくつつましい生き方軽んじ、経済力と軍事力で世界を牛耳ろうとしてきたのではないだろうか。人類がこれからも、この限りある地球上に生き続けたいと願うなら、「私たちの生き方を見習っては」というキノコのつぶやきに耳を傾けたほうがよさそうである。 (p.iii-iv)
とは、まえがき、に


木の根と共生し、木材や落ち葉を分解して、菌類はひっそりと森を支えている。キノコは菌類の繁殖装置。植物とも動物とも異なる宿命のもと共生へと進化したキノコの教えをいま人類は学ぶべきではないか。マツタケやトリュフ栽培の苦心、キノコと炭による松林の再生、放射能を集めるキノコなど、食と環境と生命をめぐる興味深い話題を満載。


≪目次: ≫
カラー口絵
  アカイカタケ
  おいしいタマゴダケ
  おいしそうだが猛毒のドクツルタケ
  最近はめったに見られないマツタケの「シロ」(コロニー)
  熱帯の高木フタバガキの菌根
  クロマツ林のショウロと菌根

まえがき (二〇一二年三月  小川 眞)

1 日陰者のつぶやき
 章扉イラスト:フランスでモレルと呼ばれているアミガサタケ 〈洋子〉
キノコは木の子
キノコとカビ/世界のキノコ/どれを食べるか/熱帯でも/私は植物じゃない/植物の仲間にされる/五界説/キノコの体/成長する菌糸
キノコはいつ生まれたのだろう
菌類の起源/細菌と菌類の違い/植物とともに進化/地衣類という共生体/共生の始まり
宿命を背負って生きる
動物でも植物でもなく/腐生と寄生/菌根による共生/根毛と菌糸/いろいろな増え方/したたかに生きる
陽の当たるところへ
高等菌類/キノコの仲間たち/胞子を飛ばす/キノコはなぜ傘形か

2 これ食べられますか
 章扉イラスト:名前に似合わず食べられる菌根菌のドクベニダケ 〈洋子〉
ルールのないのが唯一のルール
嚙んでみる/色もあてにならない/茎が裂けても/キノコを食べる動物
なぜおいしいのか
シロアリが作るキノコ/アリ塚のキノコ栽培室/キノコの栄養源/おいしいものにはわけがある
重金属が好きなキノコ
金を集める菌?/銅を含む酵素/岩を食べるキノコ/水銀事件/製錬所周辺のコナラ/シイタケによる吸収/汚染地域のものは避ける
キノコと放射能汚染
福島原発事故/放射性物質を吸収するキノコ/核の時代/チェルノブイリ事故/ヨーロッパの汚染/日本での調査/食用キノコは安全か
生体濃縮されるセシウム
森に降った放射性物質/菌根菌が暮らす場所/なぜセシウムを吸収するか/キノコの役割

3 夢を追って
 章扉イラスト:栽培されるようになった木材腐朽菌のマイタケ 〈眞〉
食欲は研究の母
菌根の研究者たち/オーストラリアのトリュフ農園/黒トリュフ/トリュフ栽培小史/トリュフと菌根
見果てぬ夢
天狗の土俵/マツタケと日本人/田中長嶺/マツタケ山の管理/ようやく得るところあり/続く栽培熱
世界に広がる栽培キノコ
栽培されていたシイタケ/栽培の近代化/菌床栽培/最初に手掛けた人々
流行るキノコ鍋
香料入りキノコ/広がるヒラタケ/タイ王室の支援/インドネシアのキノコ産業/経済成長とともに

4 腐らせること
 章扉イラスト:カンバ類につく木材腐朽菌のツリガネタケ、火をうつし取るホクチとして使われた 〈眞〉
キノコが沈めた軍艦
元寇とキノコ/イギリス海軍の難問/ハルティヒ父子/褐色腐朽と白色腐朽/食べ残しをいただく
なぜ、石炭ができたのだろう
世界の炭鉱/石炭の起源/上陸した植物の戦略/後発のキノコ/腐りにくい木
腐る落ち葉
葉の上の斑点/分解の始まり/針葉樹の場合/白く腐らせる/好みの餌/知られざる働き手
自然界に無駄はない
小さな動物たち/土を作る動物/虫の糞/輪廻転生

5 森を支えるキノコ
 章扉イラスト:マツ類の苗に菌根を作るヌメリイグチ 〈眞〉
乳母になったキノコ
根に菌がつく/菌根ができるまで/菌と根の関係/芽生えを助ける/苗に肥料を与えると
遺産で育つベイツガ
平均樹齢四五〇年/地表を覆う倒木/心材から腐る/倒木に生える/上等の苗床
熱帯雨林を育てるニセショウロ
クリを助ける/熱帯雨林再生計画/フタバガキ/スクレロデルマの菌根/菌類の遷移/菌根で大木になった?
ユーカリとコツブタケ
マラチャックさん/植林と育苗/コツブタケ/狩りと炭/過酷な環境
ツンドラのキノコ
アラスカ行き/凍土/タイガへ/菌糸のマント/キノコが主役

6 環境異変を告げるキノコ
 章扉イラスト:ときに大発生する菌根菌のハツタケ 〈眞〉
はずれだしたジンクス
山豊作で里凶作/大発生/木の衰弱とキノコ/生命の危機
マツ枯れとキノコ
自然破壊し続けた人類/森林の三重苦/日本のマツ枯れ/大気汚染/異変を伝える
消えるナラ林のキノコ
二〇一一年の山/ポーランドの森から/雪と木の衰弱/汚染物質とキノコ/進むナラ枯れ/佐渡と隠岐
炭で樹勢回復と放射能除染を
根の復活/炭の使い方/炭まき実験/京都でも/放射性物質も菌糸で

7 マツを助けたショウロ
 章扉イラスト:海岸のクロマツ林を守るショウロ 〈眞〉
ショウロと炭の出会い
海辺のマツ林/窒素固定菌との共生/クロマツを植える/炭の使い方/一石三鳥
大津波に耐える
白砂青松の閖上浜(ゆりあげはま)/津波の後/ショウロが助けたマツ/民の声
消えた高田松原の再生
弱り始めたマツ/津波を受け止める/希望の一本松/小さな苗から
マツとお宮さん
ダイズに炭/炭が効く/神社とマツ林/一針葉のマツ/出雲の奇跡/大黒天奇瑞

8 キノコの教え
 章扉イラスト:姿を消すマツタケ 〈眞〉
嫌いになったマツタケ
マツタケ事始め/松茸の碑/マツタケのシロ/消えたマツタケ/栽培は不可能か
寄生か共生か
食菌植物/ランにつく菌/無葉緑ラン/根に侵入する菌糸/冬虫夏草
共進化する植物とキノコ
生命の進化のみちすじ/食物連鎖の頂点/共生の始まり/寄生から共生へ/キノコの進化/新しい共生関係
矛盾する二面性――競争と共生
いろいろな共生/共生の条件/人間の本性/強制は共倒れ/対等な関係

おわりに――「共生する木と気」を植える

地球と生物の変遷
参考文献


※章扉イラスト:小川眞/小川洋子


≪著者: ≫ 小川 眞 (おがわ・まこと) 1937年京都府生まれ、京都大学大学院農学研究科修了、農学博士。専攻、菌類学。森林総合研究所土壌微生物研究室長、同きのこ科長、関西総合テクノス、生物環境研究所を経て、大阪工業大学客員教授。日本林学賞、国際林業研究機関連合ユフロ学術賞、日経地球環境技術賞、日本菌学教育文化賞、愛・地球賞などを受賞。著書に、『マツタケの生物学』『マツタケの話』『きのこの自然誌』『炭と菌根でよみがえる松』『森とカビ・キノコ』『菌と世界の森林再生』(以上、築地書館)、『菌を通して森をみる』(創文)、『作物と土をつなぐ共生微生物』(農文協)など。

小川真 『菌と世界の森林再生』(築地書館、2011年) '11/09/09
小川真 『森とカビ・キノコ 樹木の枯死と土壌の変化』(築地書館、2009年) '09/10/29
小川真 『炭と菌根でよみがえる松』(築地書館、2007年) '08/11/01
ニコラス・マネー 『チョコレートを滅ぼしたカビ・キノコ 植物病理学入門  The Triumph of the Fungi: A Rotten History, 2006 』(小川真 訳、築地書館、2008年) '08/08/07
ニコラス・マネー 『ふしぎな生きものカビ・キノコ 菌学入門  Mr. Bloomfield's Orchard: The Mysterious World of Mushrooms, Molds, and Mycologists, 2002 』(小川真 訳、築地書館、2007年) '08/02/05





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本「逸楽と飽食の古代ローマ 『トリマルキオの饗宴』を読む (講談社学術文庫2112)」青柳正規5

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逸楽と飽食の古代ローマ―『トリマルキオの饗宴』を読む (講談社学術文庫)
逸楽と飽食の古代ローマ 『トリマルキオの饗宴』を読む (講談社学術文庫2112)

○著者: 青柳正規
○出版: 講談社 (2012/5, 文庫 320ページ)
○定価: 1,050円
○ISBN: 978-4062921121
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開放奴隷奴隷古代ローマ

トリマルキオの饗宴』は、古代ローマが生んだ風刺小説の金字塔『サテュリコン』の最も有名な場面である。そこに描かれた山海の珍味と美酒、かしずく少年奴隷たち、黄金の腕輪と銀の尿瓶……解放奴隷の成金富豪が催す饗宴の一部始終を解読。厖大な文献、考古・美術資料を駆使して、繁栄を謳歌するネロ帝時代の社会と、人々の人生観を再構築する。


≪目次: ≫
学術文庫版のまえがき (二〇一二年四月 著者)

第一章 ペトロニウスと皇帝ネロ
1 作者ペトロニウス・アルビテル
2 ネロの時代
3 一次資料としての小説

第二章 トリマルキオの饗宴
プロローグ
不思議なボール遊び/トリマルキオ/入浴法/マッサージ師/男色家/トリマルキオの玄関/猛犬注意/大広間の壁画/神棚/食堂の入口/迷信と盗難事件/着席
第一幕 前菜
味見/トリマルキオの入場/ゲーム/卵の前菜/オピミウス酒/銀製の骸骨
第二幕 メインコース
主餐その一、黄道十二宮尽くし/開けてびっくり玉手箱/トリマルキオの奥方/自家生産/二人の解放奴隷/主餐その二、帽子をかぶるイノシシ/解放されたイノシシと奴隷
幕間 世間話
世間話その一、故人の評価/世間話その二、今は昔/世間話その三、剣闘士の見世物/世間話その四、息子の教育/奴隷/修辞論争/主餐その三、臓物をのこした豚/青銅の皿とガラスの杯/水は外、酒は内/会計報告/文学論争/技芸論争とみやげもの/ホメロス吟誦者/主餐その四、茹でた仔ウシ/動く天井とみやげもの/口直し/ハビンナスの入場/九日目の宴のメニュー/奥方たち
第三幕 デザート
二番目の食卓/無礼講/遺言状と墓/退散のこころみ/うち風呂
大団円
夫婦喧嘩/成功物語/葬式ごっこ

第三章 ドラマとしての饗宴
1 食事と饗宴
2 登場人物
3 三単一の法則

索引・用語解説・註記
参考文献・略号


※本書は、一九九七年に中央公論社より刊行された『トリマルキオの饗宴――逸楽と飽食のローマ文化』を文庫化にあたり改題したものです。


≪著者: ≫ 青柳正規 (あおやぎ まさのり) 1944年生まれ。東京大学文学部卒。古典考古学、美術史を専攻。東京大学教授などを経て、国立西洋美術館館長、独立行政法人国立美術館理事長、東京大学名誉教授、日本学士院会員。おもな著書に『エウローパの舟の家』(地中海学会賞)、『古代都市ローマ』(濱田青陵賞)、『皇帝たちの都ローマ』(毎日出版文化賞)、『興亡の世界史・第00巻 人類文明の黎明と暮れ方』など。






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本「生きるための論語 (ちくま新書953)」安冨歩5

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生きるための論語 (ちくま新書)
生きるための論語 (ちくま新書953)

○著者: 安冨歩
○出版: 筑摩書房 (2012/4, 新書 269ページ)
○定価: 882円
○ISBN: 978-4480066589
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丸刈りシマシタ15mm


東アジア最重要の古典『論語』。この書物には、人間が真に自由に、生き生きと存在するために必要なことが、最高の叡智と具体的な言葉で書かれている。『論語』自身に『論語』を語らせ、そのダイナミックでみずみずしい世界に読者を案内すると同時に、その思想が儒教の伝統の中に生き続け、さらにはガンディードラッカーウィーナーたちの思想と共鳴しあう姿も描き出す。「最上至極宇宙第一の書」に対する魂の読解書!


≪目次: ≫
序 橋本秀美(北京大学歴史学系教授)

第1章 学而時習之――学習とは
小論語/「学」のあやうさ/「習」の意味/「学」から「習」への飛翔/なぜ朋が遠方から来るのか/人は何を知らないのか/「小論語」の意味/君子による秩序の形成/学習に基づいた社会秩序

第2章 是知也――知とは
知之為知之/論語と荀子との違い/「知」という過程/木村英一の発見/論語の論理構造/学習のダイナミクス/メノンのパラドクス/「是知也」の解釈

第3章 無友不如己者――君子の生き方
君子不重――伝統的解釈/過を改める/忠/恕/自分のやりたくないことは、人にするな/爾の及ぶ所に非ざるなり/「憑依」/李卓吾の「童心」/忠信/己のままならざる者を友としない/克己復礼/学則不固/不重則不威/君子のあり方

第4章 是禮也――礼とは
子入太廟/「礼」の構造/色難し/無知を曝け出す孔子/礼と和/和と同/礼と学習過程/和と多様性/和と礼との対立/知和而和/先王の道はこれを美とする/恭近於禮/論語の基礎概念系列/信近於義/遠恥辱也/頼るべき人に頼る/恭而無禮則勞/勇と乱/盗とは/乱と盗/乱を通じた和/乱と絞/恭と礼と親/偸と盗

第5章 必也正名乎――名を正すとは
名とは/名を歪める/像に名を与える/名を正すことの意味

第6章 孝弟而好犯上――孝とは
孝弟は仁の本/乱と犯/「犯」しても「校」されない/君子の従事のやり方/孝と孝のフリ/親のあり方と「孝」/三年之喪/三年之愛/親の愛が仁の本/孝の社会

第7章 仁者不憂――仁とは
1 不仁を悪む
仁の構造/仁遠乎哉/仁を仁と為す/不仁を悪む/六言六蔽/仁を好んでも何も起きない/礼と仁
2 選択肢と分岐なき道
罪と恥/仁者は憂えず/「共同体」概念の呪縛
3 ガンディーのサッティヤーグラハ
忠・恕・知・道・勇/「悪」の伝染性/怒りを遷さず/正しく人を悪む/志士仁人

第8章 儒家の系譜
1 魂の植民地化と脱植民地化
魂の植民地化/魂の脱植民地化
2 孟子アダム・スミスとの差異
惻隠之心/身体の反応/AかBかの選択/スミスの「同感」
3 その後の儒家の系譜
程明道謝上蔡李卓吾梁漱溟
4 ノーバート・ウィーナーの学習社会論
ウィーナーと東洋思想/サイバネティックス/フィードバックと学習/重層的学習の否定/学習に依拠する社会秩序/学習を阻害する社会/「生きている」ということ/儒家とサイバネティックスとの相同性/孔子のウィーナーへの影響
5 ピーター・ドラッカーの経営学
マネジメントとフィードバック/マーケティングとイノベーション/君子によるマネジメント/利益の意味/犯と乱

自跋 (二〇一一年一二月二四日 安冨歩)
文献目録


≪著者: ≫ 安冨 歩 (やすとみ・あゆむ) 1963年生まれ。京都大学大学院経済学研究科修士課程修了後、京都大学人文科学研究所助手、名古屋大学情報文化学部助教授、東京大学大学院総合文化研究科・情報学環助教授を経て、東京大学東洋文化研究所教授。著書に『生きる技法』(青灯社)、『原発危機と「東大話法」』(明石書店)、『経済学の船出』(NTT出版)、『生きるための経済学』(NHKブックス)、『複雑さを生きる』(岩波書店)、『貨幣の複雑性』『「満洲国」の金融』(以上、創文社)などがある。






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写真 Canon IXY900IS(since 2006.12.4) & EOS40D + EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM(since 2008.7.23) + EF100mm F2.8 Macro USM(used, since 2008.9.10) + EF-S55-250mm F4-5.6 IS(used, since 2008.9.30) + EF50mm F1.8 供used, since 2009.4.4)

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