その未来はどうなの? (集英社新書0654C)
○著者: 橋本 治
○出版: 集英社 (2012/8, 新書 208ページ)
○定価: 756円
○ISBN: 978-4087206548
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どうなの?、どうなんだろう??
視界不良な、その未来、って、、、
サツマイモ、、、ぼくが駅前の八百屋さんで、一旦はパスしてスルーしておきながらその後に気になって買ったサツマイモは一山130円で、一山に6本盛ってあったから、@21.66円/本。ジッサイ、一旦パスしてスルーしたのは調理方法が分からなかったから。調理方法が分からないぼくにとっては、たしかにサツマイモは美味しそうかもしれないけれど、それでも、蒸すのはメンドウだろうなぁ、蒸すための器具も持ち合わせて無いし、そもそも何分蒸したらいいのか分からない。いや、もしかしたら、サツマイモなんてビンボくさい、と思ったのか思わなっかたのか、、、というわけで、「おイモさん、美味しいですか?、ところで、ぼくはよく分からないので教えて欲しいんですけど、おイモさん、何分蒸したらいいですか?」とは、意を決してお店のお兄さん(たぶんぼくとおなじとし)に尋ねた。他のお客さんの接客を終えたお母さん(八百屋の奥さん)も一緒になって丁寧に教えてくれた、「鍋に水をヒタヒタにして20分くらい茹でたら美味しいヨ。グツグツ強火で茹ですぎないように気を付けて20分くらい。さらに、茹でたおイモは、冷蔵庫で保存して、食べる前にオーブントースターで温めると、これがまた美味しい♪」、アリガトウ。で、ジッサイ、とっても美味しかった♪、モチロン、翌日シッカリお礼を言った、お兄さんとお母さんに、「おイモさん、と〜っても美味しかった♪♪」って、ニコニコ顔で
その後にもういちど一山6本130円で買ったときに気が付いたんだけど、じつは、まるまるふとって紫色がさらに鮮やかなサツマイモは一本150円していた。ぼくはじぶんひとりがひとりで、だれ気にすることもなく空腹を満たすべく食べるだけだから、一本20円強のおイモさんで、もしかしたら一本150円のおイモさんはもっともっとスペシャルに美味しいのかもしれないけれども、まぁじゅうぶんだろう。
何本かのおイモさんは、ちいさなミルクパンで、言われた通りに20分間茹でた。20分間は、みじかい時間ではないけれども、その後に美味しい、素敵な体験が待ち受けているのだから、そう考えるには、20分間は待ち遠しくワクワクする心躍る時間であり、ある意味では美味しい体験に向けてのアプローチとしても機能するであろう、心待ちにするに値しよう。
そう言えば、すこしまえに圧力鍋を買ったままに箱からも出さずに放置してあったことを、ふと思い出した。ひとりで調理するにはすこしおおきいかもしれない、4.5リットルのタイプの圧力鍋が、期間限定の特売で2000円(中古じゃぁなくって新品)だったから、すこし迷って、webでいろいろ調べて、amazonとかでも4000円以上の値をつけていて、しかし評判は悪くなかったから、むしろ好意的なプレビューがおおかったから、んじゃぁ買っておこうと意を決したのだった。
はじめて使った。試しに5分加熱した。美味しくできた。ヨカッタ
「理論」で世界が語れた二〇世紀はもはや遠く、今や世の中は分からないことだらけである。しかも「分からない」の仕組だけがいっそう複雑化し、もはや何が分からないか分からないという事態なのだ。
この分からなさ、視界不良はどこから来るのだろう? テレビ、出版、シャッター商店街、結婚、歴史、民主主義…等、「分からない」が山積する諸問題に「一〇〇%分からないわけではない“余り”みたいなもの」を糸口にして挑む、危険で過激な知の冒険。
≪目次: ≫
まえがき 自分の未来はどうなの?
第一章 テレビの未来はどうなの?
地デジの後はどうなるの?/テレビってなんだろう?/向こうからやって来るチャチで下らないもの/テレビは誰にも変えられない
第二章 ドラマの未来はどうなの?
指針のない世に、人はドラマを「生きる指針」とする/講談の中に「挫折」はない/「人生の指針となるドラマ」があった時代/「生きる指針」があるんだかないんだか分らない時代/再現ドラマですべてはOKなのか?
第三章 出版の未来はどうなの?
本とコンピューターは仲が悪い?/「えらい人」のいる業界/大衆化というパラドックス/斜陽化した中央集権
第四章 シャッター商店街と結婚の未来はどうなの?
「商店街」を考える/都市にあって「都会的」ではないもの/生活感のあるところとないところ/労働のある結婚生活/商店街は動けない/「町」のあり方を示す顔
第五章 男の未来と女の未来はどうなの?
小太りの女が火の点いた練炭の入った七輪コンロを持って現れると/「美人」という権利/それはどういう変わり方か?/女は変わることが出来ても、男は譲歩しか出来ない/勃興した新興国は先進国を滅ぼすことが出来ない/「思いやり」もまたむずかしい
第六章 歴史の未来はどうなの?
「大賢は歴史に学ぶ」というけれど/織田信長が天下を統一したとしても/もう歴史が役に立たない/支配者が自分の正当性を確認するためのもの
第七章 TPP後の未来はどうなの?
安政の不平等条約を思い出す/関税率が低くて得をするのは、輸出側と輸入側のどっち?/東日本大震災が起こったので/どうして日本は譲歩を続けなければいけないのか?/どうなるかではなく、どうするか
第八章 経済の未来はどうなの?
エコノミストはなんでも知っていた/世界経済が破綻した後で/どこかに大きな錯覚がある/軍備拡大競争にも似て/日本の選択肢
第九章 民主主義の未来はどうなの?
民主主義は究極の政治形態である/民主主義は独裁体制を生めるのか?/世界中が民主主義を肯定する前例のない世界/民主主義はズルをする/王様ばかりが多すぎる/王様なら王様に学ぶしかない
あとがき
≪著者: ≫ 橋本 治 (はしもと おさむ) 1948年、東京生まれ。東京大学文学部国文科卒業後、小説、評論、戯曲、エッセイと幅広く文筆活動を展開する。『古事記』『源氏物語』『枕草子』『平家物語』といった古典の圧倒的現代語訳を著す。『宗教なんかこわくない!』で新潮学芸賞、『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』で小林秀雄賞、『蝶のゆくえ』で柴田錬三郎賞、『双調 平家物語』で毎日出版文化賞を受賞。
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販売元:パール金属
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