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〈ぼく〉の思索の一回性の偶然性の実験場。

2014年01月

本「ヘーゲルとその時代 (岩波新書1454)」権左武志5

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ヘーゲルとその時代 (岩波新書)
○著者: 権左武志
○定価: 本体800円+税
○ISBN: 978-4004314547




と、その時代


――ヘーゲルは今も生きている!――
ドイツの哲学者ヘーゲル(1770-1831、Georg Wilhelm Friedrich Hegel)は、フランス革命とその後の激動の時代にどのように向き合い、過去の思想をいかに読み替えて、自らの哲学体系を作り上げていったのか。『精神現象学』『法哲学綱要』『歴史哲学講義』を中心とする体系の形成プロセスを歴史的文脈のなかで再構成し、今日に及ぶその思想の影響力について考える。


≪目次: ≫

二つの異なるヘーゲル像/時代体験の思想化/過去の思想の再創造/過去の思想の現代への影響/本書の全体構成

第1章 フランス革命と若きヘーゲル
青年時代のヘーゲル
 1 ルソー共和主義と神学批判
革命の思想家ルソー/古代共和政の再生/既成宗教の批判
 2 ドイツ啓蒙とカント哲学
ドイツ啓蒙の神学批判/カントのコペルニクス的転回/二律背反のカント的解決/道徳法則と人間の尊厳/理性的信仰と神の存在証明
 3 ロマン主義の誕生
ヘルダーリンと古代ギリシアの発見/キリスト教理解のギリシア的変容/合一哲学の相対化/生の思想の誕生

第2章 帝国の崩壊と『精神現象学』
イェーナ時代のヘーゲル
 1 帝国再建への期待
政治的統一の不在/帝国解体の構造的・歴史的要因/帝国愛国主義とその限界
 2 啓蒙主義批判からロマン主義批判へ
フィヒテとシェリングの論争/二律背反のヘーゲル的解決/イェーナ初期における三位一体説の受容/イェーナ中期における自己意識モデルの受容/実体-主体論の弁証法――『精神現象学』(1)/体系原理としての精神概念――『精神現象学』(2)/ロマン主義との対決――『精神現象学』(3)
 3 古代政治像からの訣別
古代自然法への回帰/近代自然法への定位

第3章 新秩序ドイツと『法哲学綱要』
イェーナからベルリンへ
 1 近代化改革とナショナリズムの誕生
ナポレオン占領期とライン同盟改革/ヴュルテンベルク憲法紛争と法典論争/ブルシェンヤフト運動とカールスバート決議
 2 学の体系の概略と抽象的法‐道徳性‐倫理
論理学-自然哲学-精神哲学/自由意志の概念――『法哲学要綱』序論/人格と所有の自由――抽象的法/道徳的主体の批判と倫理的実体との同一化――道徳性・倫理
 3 家族‐市民社会‐国家
近代的家族論/欲求の体系――市民社会(1)/司法活動――市民社会(2)/行政と同業団体――市民社会(3)/国家概念の両義性――国家(1)/国家主義と権力分立の両立――国家(2)/国家と社会の媒介と区別――国家(3)/国際関係論――国家(4)
 4 理性概念の論争的使用
フリース批判――『法哲学要綱』序文(1)/理性の現実態――序文(2)

第4章 プロイセン国家と『歴史哲学講義』
ベルリン時代のヘーゲル
 1 一八八二年度講義と精神の自由の自覚
歴史の究極目的――精神の自己認識/オリエント世界論――自然宗教の精神化/ギリシア世界論――オリエントの創造的継承/ローマ世界論――キリスト教による精神の自由の表明/発展段階説と文化接触説
 2 一八三〇年度講義と精神の自由の実現
自由の意識の進歩としての世界史/ゲルマン世界論――教権制と十字軍/宗教改革と主権国家の形成/啓蒙思想とフランス革命/近代自然法論から歴史主義へ/ヘーゲル学派とヘーゲルの死

第5章 ヘーゲルとその後の時代
 1 ドイツ観念論の継承者たち
ドイツ観念論の課題の継承者/ヘーゲル学派の分裂と歴史主義の誕生/ビスマルク帝国と「理性の狡知」説/マルクスによる観念史観の再転倒/後期マルクスと共産主義体制の問題点/ニーチェによるロマン主義の継承
 2 ヘーゲルと現代
東西冷戦の終焉とヘーゲル再評価/思考様式の継承者たち/負の遺産の克服

あとがき (二〇一三年七月末 権左武志)

参考文献
略年譜 (1770〜1831)
索引


≪著者: ≫ 権左武志 (ごんざ・たけし) 1959年生まれ。東京大学法学部卒。北海道大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学。法学博士。北海道大学大学院法学研究科教授。専攻、政治思想史・政治学。著書、『ヘーゲルにおける理性・国家・歴史』(岩波書店、和辻哲郎文化賞受賞)ほか。訳書、『アイデンティティ\差異』(ウィリアム・E. コノリー、共訳、岩波書店)。


ヘーゲル 『法哲学講義  Vorlesungen über Rechtsphilosophie 』(長谷川宏 訳、作品社、2000年) '13/11/29
ヘーゲル 『法の哲学 自然法と国家学の要綱 下巻 〈ヘーゲル全集9b〉』(上妻精/佐藤康邦/山田忠彰 訳、岩波書店、2001年) '13/08/24 , '12/09/26
ヘーゲル 『法の哲学 自然法と国家学の要綱 上巻    Grundlinien der Philosophie des Rechts, 1821 〈ヘーゲル全集9a〉』(上妻精/佐藤康邦/山田忠彰 訳、岩波書店、2000年) '13/08/20 , '12/09/23
ヘーゲル 『歴史哲学講義 〈下〉  Vorlesungen uber die Philosophie der Geschichte 』(長谷川宏 訳、岩波文庫、1994年) '12/11/09 , '08/12/20
ヘーゲル 『歴史哲学講義 〈上〉』(長谷川宏 訳、岩波文庫、1994年) '12/10/29 , '08/12/12

久保陽一 『ドイツ観念論とは何か カント、フィヒテ、ヘルダーリンを中心として』(ちくま学芸文庫、2012年) '13/03/05
岩崎武雄 『カントからヘーゲルへ』(UP選書、東京大学出版会、1997年) '12/12/31
長谷川宏 『ヘーゲルの歴史意識』(講談社学術文庫、1998年) '12/11/06
村岡晋一 『ドイツ観念論 カント・フィヒテ・シェリング・ヘーゲル』(講談社選書メチエ、2012年) '12/09/06
加藤尚武 編著 『ヘーゲル 「精神現象学」入門』(原崎道彦/伊坂青司/栗原隆/松山壽一/座小田豊/滝口清栄/山純 著、講談社学術文庫、2012年) '12/06/11
熊野純彦 『ヘーゲル 〈他なるもの〉をめぐる思考』(筑摩書房、2002年) '09/12/30
長谷川宏 『新しいヘーゲル』(講談社現代新書、1997年) '09/02/02
長谷川宏 『ヘーゲル『精神現象学』入門』(講談社選書メチエ、1999年) '09/01/29
長谷川宏 『格闘する理性 ヘーゲル・ニーチェ・キルケゴール』(洋泉社MC新書、2008年) '09/01/27


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本「新しい論語 (ちくま新書1043)」小倉紀蔵5

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新しい論語 (ちくま新書)
○著者: 小倉紀蔵
○定価: 本体価格880円+税
○ISBN: 978-4480067579






通説を覆す画期的新解釈

『論語』はずっと誤読されてきた。それは孔子をシャーマンとして捉えてきているからだ。だが、実際の『論語』はシャーマニズムではなく、アニミズム的世界観に満ちている。これは、森羅万象に生命が宿るという世界観ではない。人と人のあいだ、人ともののあいだに“いのち”が立ち現われるという思想である。『論語』を注意深く読みなおし、仁と礼、君子と小人といった概念を再定義するとともに、孔子本来の思想を再構築し、東アジアの古層に通底していた精神風土を追究する。


≪目次: ≫
はじめに

第一章 東アジアの二つの生命観
〈アニミズム〉と〈汎霊論〉/〈アニミズム〉とシャーマニズム/君子と小人/孔子とそれ以後の思想/申し訳ないけれど・・・・・・/〈第三の生命〉とは

第二章 孔子とは誰か
 1 孔子はシャーマンだったのか
加地伸行の儒教論/加地説のインパクト/シャーマン、君子、小人/孔子の生い立ち/孔子が発見したこと/孔子の理想
 2 孔子と〈アニミズム〉
真理は上にはない/天を信じず/善悪は関心外/アニミズムと〈アニミズム〉
 3 バランサーとしての孔子
多面体

第三章 仁とは何か
 1 〈いのち〉としての仁
仁は〈あいだのいのち〉/仁は道徳ではない/仁は力である/仁は個人の確立を前提とする/仁は内面性ではない/仁は序列と階級を一体である/仁は定義できない/仁について語らない/巧言令色/仁者と君子
 2 〈第三の生命〉と仁
第三の生命/孝と仁/道と仁/文か質か/ただひとつの知覚像のために――克己復礼

第四章 君子と小人
 1 君子という理想
君子とは/君子の二重性/その後の君子/君子と国家/君子とは誰か/君子と〈いのち〉/人知らずして慍みず
 2 君子と小人
小人とは/君子と小人/小人は被支配層ではない/君子と善/君子と過ち
 3 君子の危機
君子の危機、小人の成功/宰予とは誰か

第五章 孔子の世界観
 1 仁と礼
礼は魔術か/礼の流動性と仁/〈第三の生命〉と政治
 2 知覚像至上主義
媒質がない/〈いのち〉を表わす言葉
 3 孔子と〈汎霊論〉
孔子と〈汎霊論〉/孔子から道家へ

第六章 孔子の方法論
 1 知覚像――孔子の認識論
知覚像の重要性/なぜ詩を重視したか/みることときくこと
 2 学ぶことと思うこと
学ぶこと/思うこと
 3 いうこととおこなうこと
いうこと/コミュニケーションとパースペクティブ/おこなうこと/時

第七章 孔子の危機
 1 〈汎霊論〉の台頭と浸透
孔子の変容/中国思想のふたつの流れ/水のイメージ
 2 その後の中国思想
孔子とは異質な世界観/秦漢統一帝国の誕生まで/朱子学
 3 日本では?
江戸時代の『論語』と仁/中江藤樹/石田梅岩/日本の変質

第八章 第三の生命
 1 〈第三の生命〉とは何か
孔子への誤解/隠された〈いのち〉/〈第三の生命〉
 2 詩と〈いのち〉
詩の世界観
 3 〈第三の生命〉の復活へ
〈第三の生命〉と日本文化/孔子からジョージ・ハリソンへ

おわりに (二〇一三年十月 京都にて 小倉紀蔵)


≪著者: ≫ 小倉紀蔵 (おぐら・きぞう) 1959年東京生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科教授。東京大学文学部ドイツ文学科卒業、韓国ソウル大学校哲学科大学院東洋哲学専攻博士課程単位取得。専門は東アジア哲学。著書『入門 朱子学と陽明学』(ちくま新書)、『朱子学化する日本近代』(藤原書店)、『創造する東アジア』『〈いのち〉は死なない』(以上、春秋社)、『心で知る、韓国』(岩波現代文庫)、『韓国は一個の哲学である』(講談社学術文庫)、『ハイブリッド化する日韓』(NTT出版)、『現代韓国を学ぶ』(編著、有斐閣選書)など。


小倉紀蔵 『心で知る、韓国』(岩波現代文庫、2012年) '13/09/19
小倉紀蔵 編著 『現代韓国を学ぶ  Making Sense of Contemporary Korea 』(有斐閣選書、2012年) '13/09/08
小倉紀蔵 『入門 朱子学と陽明学』(ちくま新書、2012年) '13/02/06
小倉紀藏 『韓国語はじめの一歩』(ちくま新書、2000年) '11/08/18
小倉紀蔵 『歴史認識を乗り越える 日中韓の対話を阻むものは何か』(講談社現代新書、2005年) '11/08/14
小倉紀蔵 『ハイブリッド化する日韓』(エヌティティ出版、2010年) '11/08/05
小倉紀蔵 『日中韓はひとつになれない』(角川oneテーマ21、2008年) '11/07/29
小倉紀蔵 『韓国は一個の哲学である 〈理〉と〈気〉の社会システム』(講談社学術文庫、2011年) '11/06/22



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本「いじめ問題をどう克服するか (岩波新書1456)」尾木直樹5

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いじめを苦に子どもが自ら命を落とす事件が後を絶たない。いまや社会全体で問題の克服を真剣に考えるべきではないか。長年、子どもや教育の問題に向き合ってきた著者が、子どもの関係性の変化、集団主義が浸透する教育現場など、今日のいじめの背景を分析。いじめを防止するために学校、家庭、社会がすべきことを具体的に提言する。


≪目次: ≫
はじめに――いま、いじめ問題に向き合う

第1章 繰り返されるいじめ問題
 1 いじめはどのように問題化してきたのか
社会問題としてのいじめ問題/四つのピーク期
 2 いじめの定義はどう変わってきたのか
「弱い者いじめ」なのか?/深刻か、継続的か/より実態に近い定義に
 3 いじめ問題はなぜ風化したのか
教育現場の変化/形骸化する「いじめゼロ」/実態の把握に向けて

第2章 いじめが見えなくなるとき―変わるいじめの構造
 1 見えにくい今日のいじめ
いじめの「日常化」――第一の特徴/いじめの「流動化」――第二の特徴/いじめの「透明化」――第三の特徴
 2 「逃げ場」のない子どもたち
閉じられた友だち関係の中で/閉じられた関係の中で/学校的価値観の浸透/家庭にも学力競争/いじめが深刻化する危険性
 3 子ども社会のIT化といじめ
インターネットといじめ/IT社会の中の子ども/高まる子どものネット依存/ますます逃げ場がなく、見えにくくなる/繰り返され、更新されるネットいじめ/新たなネットいじめ/思春期の危機とインターネット/ネット・リテラシーの確立を

第3章 なぜ、いじめは深刻化するのか――大津事件からみえてきたもの
 1 大津事件の経過を振り返る
  (1) 事件の発覚と学校・市教委の対応
失われた命/いじめが原因?/裁判の場へ/「家庭の問題」という虚構/第三者委員会の設置へ
  (2) いじめはどのように深刻化していったのか
荒れていったクラス/仲良しグループとして/「プロレスごっこ」の変化/より過激な暴力へ/体育大会当日/「自殺の練習」の強要
  (3) いじめを止められなかった教師
教師は気づかなかったのか/担任の教師/教師たちは気づいていた/被害生徒に被害をたずねる愚/いじめではなく、ケンカ?/被害者の複雑な心境
 2 学校はなぜいじめを防げなかったのか
  (1 ) 教師に見られる問題
単なる力量不足か?/思春期に対する認識不足/いじめに対する理解不足/いじめ対策の研修の必要性/形骸化するスクールカウンセラー制度
  (2) 学校現場の変容がもたらした問題
いじめを防ぐ学校の力は?/教師の多忙化と同僚性の喪失/形骸化する目標と実践/学校選択制がもたらすもの/個よりも集団が優先される日本の学校
 3 問われる教育委員会の役割
自らの役割を放棄した市教委/歪んだ権力構造と密室性が生んだ汚職事件/教育現場や市民の視線からの乖離/教育委員会に市民の目を
 4 誤った対策がいじめを深刻化させる
大津事件を契機に/道徳教育の強化/「出席停止」など、加害生徒への厳罰化/警察の学校現場への積極的な介入

第4章 いじめ問題を繰り返さないために――国・地域・学校の取り組み
 1 いじめ防止対策推進法の成立――どう活かすか、課題は何か
法制化の意義/いじめ問題の重要性を共通の理解として/民主党の「いじめ対策推進基本法案」/いじめ対策を重視する自民党/実効性と計画性/残された問題と課題/実効性を高めるために/法を活かすのは私たち
 2 海外の事例にみる――アメリカで広がるいじめ対策法
アメリカのいじめ対策法/マサチューセッツ州のいじめ対策法/定義の明確化、実効的な対策
 3 はじまる地域・学校での取り組み
地域での取り組みへ
  (1) 子ども目線で――岐阜県可児市、滋賀県大津市の取り組み
地域全体で取り組む/第三者機関としての「いじめ防止専門委員会」/子どもの目線で/子どもたち自身の手で/課題が残された「大津市いじめ防止条例」/事件の教訓を活かすために
  (2) 子ども主体で――足立区辰沼小、愛知県東部中学校の取り組みなど
辰沼キッズレスキュー/大河内君の遺志を継いで/地域市民と学校を結ぶ市民参加型の「愛知サマーセミナー」/主体は子ども

第5章 いじめ問題を克服するために
 1 教育の目標を根底から問い直す
  (1) これまでの教育改革を点検する
前のめりの「教育改革」主義がもたらしたもの/共同と創造の教育改革こそ
  (2) 教師の力をどう発揮させるか
教師の多忙感を「やりがい」と「充実感」に/いじめを防止するための研修制度
  (3) 学校文化、教育目標の転換
「集団」を優先する教育、「個」を尊重する教育/「教育の自由」と「個」も尊重を掲げるオランダ/シチズンシップを養うための教育/シチズンシップの希薄な日本社会/学校文化を支えるヒドゥン・カリキュラムを問い直す/いじめ防止実践プログラム
 2 重要な「第三者」の役割
  (1) 第三者機関の存在の重要性/国連子どもの権利委員会からの問題提起/第三者機関の二つの機能/独立した権限のある機関として/子どもに対する細心の配慮/応報的ではなく、修復的な対応/透明性と客観的な評価/第三者機関を担う委員の条件
  (2) 「第三者」としての「傍観者」の役割
被害者でも加害者でもない、第三者の子ども/「傍観者」から「仲裁者」への転換を
 3 いじめを人権問題としてとらえ直す
子どもに対する人権意識の低さ/子どもの権利条約を浸透させてこなかった日本/いじめに対する国連からの勧告/生きる権利の侵害としてのいじめ/教育を受ける権利の侵害/人間関係性の視点から/人権の視点から加害をとらえ直す/主体的な存在として/「子どもの電子メディア憲章」に学ぶ――子ども参画・子どもの権利の視点から
 4 社会全体でいじめを克服する
社会で変えていくために/地域の学校参加/加害者にしない育て方――家庭が目指すこと/自分の子どもがいじめられたら/大人社会も変わる契機に

おわりに――現実に向き合う勇気 (二〇一三年一〇月 尾木直樹)

主要参考文献


≪著者: ≫ 尾木直樹 (おぎ・なおき) 教育評論家、法政大学教職課程センター長・教授、臨床教育研究所「虹」所長。1947年滋賀県生まれ。早稲田大学卒業後、海城高校や公立中学校などで教師として22年間、ユニークで創造的な教育実践を展開。その後、臨床教育研究所「虹」を設立し、子どもと教育などに関する調査・研究活動に取り組む。また全国への講演、テレビやラジオへの出演などでも活躍、「尾木ママ」の愛称で親しまれる。著書に、『子どもの危機をどう見るか』 『思春期の危機をどう見るか』(以上、岩波新書)『「学び」という希望』 『いじめ問題とどう向き合うか』(以上、岩波ブックレット)、『「ケータイ時代」を生きるきみへ』(岩波ジュニア新書)、『「全国学力テスト」はなぜダメなのか』(岩波書店)、『尾木ママの「叱らない」子育て論』(主婦と生活社)、『尾木ママの「脱いじめ」論』(PHP文庫)、『グローバル時代の子育て、教育』『いじめのない学校といじめっ子にしない子育て』(以上、ほんの木)など多数。




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本「岩波茂雄と出版文化 近代日本の教養主義 (講談社学術文庫2208)」村上一郎、竹内洋 解説5

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近代日本のインテリゲンチャとは、何者だったのか? アカデミズムと出版社には、どんな関係があったのか?

村上一郎が著した、熱情的で文士的な評伝『岩波茂雄 成らざりしカルテと若干の付箋』は、岩波書店の深層と出版産業の構造に肉迫する。日本型教養は、なぜ泥臭いのか? 出版文化とアカデミズムの間には、正統性調達の「相互依存」がなかったか? 岩波文化と講談社文化の対立の図式は正しいのか? 近代日本社会史を再考する試み。


≪目次: ≫
学術文庫版イントロ 村上一郎と『岩波茂雄』 (竹内 洋)
一九六〇年代にアマゾンがあれば/わたしの読書体験/略歴/『岩波茂雄』 誕生の経緯と出会い/うってつけの距離の効果


岩波茂雄 成らざりしカルテと若干の付箋 (村上一郎)
 (一) 予断
 (二) 信州人
 (三) 岩波は何を避けたか?
 (四) 岩波の“戦争と平和”
 (五) 岩波と部下たち
 (六) 岩波の光栄と悲惨
 (七) おわりに――「岩波文化」の今後

参考文献の主たるもの
岩波茂雄 年譜 (明治14年・1881〜昭和21年・1946)


解説 岩波茂雄・岩波文化・教養主義 (竹内 洋)
岩波文化と講談社文化/日本型(強要主義的)教養/岩波的スクリーニング/岩波文化と官学アカデミズム/文化産業としての岩波文化/阿部次郎の不満/吉野源三郎と戦後の岩波文化/岩波的なるものの解体



※本書は、村上一郎著『岩波茂雄――成らざりしカルテと若干の付箋』(砂子屋書房、1979年刊)に、新たに竹内洋による「学術文庫版イントロ」と「解説」を追加したものです。


※カバー写真: 安田講堂で行われた東京大学入学式(昭和37年)


≪著者: ≫ 村上一郎 (むらかみ いちろう) 1920-1975。東京商科大学(現・一橋大学)卒業。文芸評論家、歌人、小説家。著書に、『北一輝論』『振りさけ見れば』、『村上一郎著作集』がある。

[解説: ] 竹内 洋 (たけうち よう) 1942年生まれ。京都大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。京都大学教授等を歴任して、関西大学、京都大学名誉教授。主な著書に、『学歴貴族の栄光と挫折』『メディアと知識人』『日本のメリトクラシー』など。

竹内洋 『学歴貴族の栄光と挫折』(講談社学術文庫、2011年) '11/03/10


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本「池上彰の憲法入門 (ちくまプリマー新書204)」池上彰5

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池上彰の憲法入門 (ちくまプリマ―新書)
○著者: 池上 彰
○定価: 本体価格840円+税
○ISBN: 978-4480689061





改正したら、日本の未来はどうなるの? 憲法はとても大事なものだから、しっかり考える必要がある。今こそ知っておくべきギモン点に池上さんがお答えします!

憲法はとても大事なものだから変えるにしろ守るにしろ、しっかり考える必要がある。おしえて池上さん! 憲法についてのギモン点! 『憲法はむずかしくない』に大幅加筆・修正した憲法入門決定版。


≪目次: ≫
はじめに――憲法は実は身近なもの

第1章 そもそも憲法ってなんだろう?
憲法は国家権力をしばるもの/ジョン・ロックの思想が背景にある

第2章 日本国憲法はこうして生まれた
戦争に負けて憲法を改正することになった/明治憲法と大差のない日本案が作られたが・・・・・・/毎日新聞のスクープで流れが変わった/怒ったマッカーサーが示した三条件とは?/アメリカ占領軍が九日間で憲法草案を作成した/日本の学者グループが発信した案も盛り込まれた/アメリカ案を元に日本側が改正案を作り、徹夜の審議を経て・・・・・・/憲法の要綱を発表――国民の反応は?/「国民の代表」を選ぶ選挙に女性も投票/国会が明治憲法の改正として決定した

第3章 池上さんと、日本国憲法を読んでみよう(前半)――私たちの権利・義務編
戦争への反省から始まった/明治憲法とはどんなものだったのか/日本国憲法には何が書いてあるのか、全体構造を見てみよう/日本国憲法の選手宣誓、前文を読んでみよう/「私たちは平和を求める」高い理念をうたっている/天皇はどんな存在?/戦争を放棄した/国民には基本的人権がある/私たちの「幸せな人生」には憲法が密接に関係している/《誕生》 生まれたとたんに保障される権利/《入学》 学校生活をサポートする憲法/《就職》 働く権利と、仕事を選ぶ自由/《結婚》 今は当たり前の自由な結婚も・・・・・・/《老後》 年金制度の根拠も憲法にある/「信教の自由」と靖国問題/「表現の自由」のさまざまな形/働く形はさまざまでも「団結権」はある/国民の義務は、憲法を「守らせる」ためにある/公共の福祉に反するものはダメ/勝手に逮捕されない権利もある

第4章 池上さんと、日本国憲法を読んでみよう(後半)――「国の組織」編
国会は最高機関だ/衆議院は参議院に優越する/国会議員から総理大臣が選ばれる/総理大臣の仕事とは?/裁判所には「違憲審査」の力がある/最高裁が下した「憲法違反」の判例/国の予算は国会で審議する/地方のことは、自分たちで決める/憲法の改正方法も定めてある/公務員は憲法を守る義務がある/守る(守らせる)努力をしなければ意味がない

第5章 第九条が常に争点になってきた
「兵隊も軍艦も持たない」と言ったはず/「自衛力」を持てるように憲法を修正した?/当初の政府は「自衛権も放棄」と説明していた/なぜ「文民」条項が入っているのか?/朝鮮戦争でアメリカが方針転換/軍隊ではない「警察予備隊」を作らせた?/「警察と呼びたい」というものだった/法律を作らずにこっそり発足した/占領からの独立とともに、予備隊から保安隊へ/ついに自衛隊になった/安保条約が前提になっている、米軍を補佐する組織/「戦力」? それとも「実力」?/防衛費を抑える基準もなくなった/「自衛隊は国際法上は軍隊」/「国民は戦力だと思っている」と小泉総理、「海外では軍隊」と安倍総理/「自衛のためなら核兵器も持てる」?/裁判所はどう判断したのか/自衛隊、海外へ/「集団的自衛権」は使えるか? 使えないか?

第6章 今こそ考えたい、憲法改正は必要か?
自衛隊はイラクへ行ったけど/自民党の「憲法改正草案」読んでみよう/立憲主義を理解していない?/国際貢献したい自民党/日本の「国際貢献」への取り組みは湾岸危機から始まった/北朝鮮の行動が日本人を不安にした/尖閣諸島めぐり中国との関係も緊張/国会に憲法調査会が設置され、議論した/参議院は必要なのか? という論点/憲法を変える手続きがようやく決まった/第九六条先行改正で、ハードルを下げる?/憲法には変えられる部分と変えられない部分がある/憲法を変えるのか、自衛隊を変えるのか/「憲法改革」という方法もある/あなたは、どう考える? 日本の未来を決めること

おわりに――憲法を読んでみよう (ジャーナリスト・東京工業大学教授  池上 彰)

もっと知りたい人のために
主要参考文献

日本国憲法 全文


※本書は、二〇〇五年十一月に小社から刊行された『憲法はむずかしくない』(ちくまプリマー新書)に大幅に加筆したものです。


≪著者: ≫ 池上 彰 (いけがみ・あきら) 1950年、長野県生まれ。慶応義塾大学経済学部卒業後、NHK入局。社会部記者として経験を積んだ後、報道局記者主幹に。94年から11年間「週刊こどもニュース」のお父さん役として様々なニュースを解説して人気に。2005年NHKを退局、フリージャーナリストとして、テレビ、新聞、雑誌、書籍など幅広いメディアで活躍中。12年4月より、東京工業大学リベラルアーツセンター教授として東工大生に「教養」を教えている。著書に『おしえて!ニュースの疑問点』『「見えざる手」が経済を動かす』(以上、ちくまプリマー新書)、『そうだったのか!現代史』(集英社)、『世界を変えた10冊の本』(文藝春秋)、『学び続ける力』(講談社)など多数。

『新装版 日本国憲法』(学術文庫編集部 編、講談社学術文庫、2013年) '13/10/22
樋口陽一 『五訂 憲法入門』(勁草書房、2013年) '13/09/24
小嶋和司/大石眞 『憲法概観 〔第7版〕』(有斐閣双書、2011年) '13/08/31
伊藤正己 『憲法入門 〔第4版補訂版〕』(有斐閣双書、2006年) '13/08/24
芦部信喜、高橋和之 補訂 『憲法 〔第五版〕』(岩波書店、2011年) '13/08/02
長谷部恭男 『憲法の円環  circus constitutionis 』(岩波書店、2013年) '13/07/22
渋谷秀樹 『憲法への招待』(岩波新書、2001年) '13/07/07
長谷部恭男 『憲法とは何か』(岩波新書、2006年) '13/07/01
長谷部恭男 『憲法のimagination  Écrits imaginatifs de droit constitutionnel 』(羽鳥書店、2010年) '13/06/26
長谷部恭男 『憲法入門  An Introduction to Constitutional Law 』(羽鳥書店、2010年) '13/06/01
長谷部恭男 『続・Interactive憲法  The Life and Opinions of Professor B, the Constitutional Conversationnist, Vol. 2 』(法学教室Library、有斐閣、2011年) '13/05/20
長谷部恭男 『憲法と平和を問いなおす』(ちくま新書、2004年) '13/05/13
大石眞 『日本国憲法 '05』(放送大学教材、一般科目 社会系、放送大学教育振興会、2005年) '13/05/11
長谷部恭男 『Interactive憲法  The Life and Opinions of Professor B, the Constitutional Conversationnist 』(法学教室Library、有斐閣、2006年) '13/05/09
渋谷秀樹/赤坂正浩 『憲法 2 統治 〔第5版〕』(有斐閣アルマ、2013年) '13/04/29
渋谷秀樹/赤坂正浩 『憲法 1 人権 〔第5版〕』(有斐閣アルマ、2013年) '13/04/23
伊藤真 『高校生からわかる 日本国憲法の論点』(トランスビュー、2005年) '10/04/17
伊藤真 『中高生のための憲法教室』(岩波ジュニア新書、2009年) '10/04/15
樋口陽一 『「日本国憲法」まっとうに議論するために』(理想の教室、みすず書房、2006年) '09/05/17
池澤夏樹 『憲法なんて知らないよ』(集英社文庫、2005年) '08/10/06



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本「医学的根拠とは何か (岩波新書1458)」津田敏秀5

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医学的根拠とは何か (岩波新書)
○著者: 津田敏秀
○定価: 本体720円+税
○ISBN: 978-4004314585





――医師はなぜ判断を誤るのか――
福島・水俣・薬剤データ改ざん――すべて根は同じ

日本では医学的根拠の混乱が続いている。そのため多くの公害事件や薬害事件などで被害が拡大した。混乱の元は、医師としての個人的な経験を重視する直感派医師と、生物学的研究を重視するメカニズム派医師である。臨床データの統計学的分析(疫学)という世界的に確立した方法が、なぜ日本では広まらないのか。医学専門家のあり方を問う。


≪目次: ≫
まえがき

序章 問われる医学的根拠――福島・水俣・PM2.5
放射線による発がんの可能性/水俣病の認定をめぐる最高裁判決/PM2.5――見過ごされた大気汚染問題/医学的根拠とは?

第1章 医学の三つの根拠――直感派・メカニズム派・数量化派
 1 繰り返される三つ巴の論争
ルイの数え上げ法/確率のアイデア/ルイへの批判/平均としてのレオナルドの解剖図/本来の姿はどうなのか?/直感派、メカニズム派、数量化派/ベルナールの絶対的決定論/科学を追求するルイとベルナール/確率を否定するベルナール/ルイを評価するベルナール/統計学と細菌学の論争/科学の文法/三つ巴の戦い/ワクチンの効果の検証/三つの根拠の関係
 2 現代医学の柱は数量化、対象は人
EBM宣言/メカニズム対臨床/発がん物質をどう割り出すか/食い違いをどうするか/遅れたピロリ菌対策/日本で拡がらないEBM
●コラム1 病気のメカニズムがわからないと原因はわからない?

第2章 数量化が人類を病気から救った――疫学の歩み
 1 数量化を始めた人々
人間の統計の始まり/人口全体を意識することと比較すること/最初の比較試験/数え上げて比較する/ゼンメルワイスの孤立/分析・比較・理論・プロット・説得/ファーとナイチンゲール/アマチュアからプロへ
 2 疫学の現代化
タバコと肺がん/フラミンガム研究/コホート研究/リスク比とオッズ比/症例対照研究/放射線の健康影響/がんの疫学/大気汚染と健康/研究対象の大転換
 3 病気の原因とは何か
医学の数量化/因果関係とは何だろうか/法廷における「個と集団」/無意味な原因論/オーダーメイド医療の仮構/科学としての医療/理論の立ち上げ/観察の世界と概念の世界
●コラム2 タバコをやめるとがんのリスクが減るが、それは真の原因を取り除いているわけではない?
●コラム3 疫学でわかるのは相関関係であり、因果関係ではない?

第3章 データを読めないエリート医師
 1 数量化の知識なき専門家
  (1) なぜ一〇〇ミリシーベルトか――「有意差がない」と「影響がない」の混同
広島と長崎の被ばく者数/診断X線の影響/「有意差がない」≠「影響がない」/解消されない混同/福島の直感派とメカニズム派
  (2) O157による大規模食中毒事件
理科されなかった調査方法/メカニズム派による対応/忘れられた調査マニュアル
  (3) メカニズム派のリスクコミュニケーション
患者への説明/定量的説明/メカニズム派ががんを語る
 2 水俣病事件
認定問題の発生/根拠なき直感派/因果関係は一対一ではない/水俣病事件のメカニズム派/メカニズム派の神経内科医/明らかになった症状の特異性/集団の因果関係は個人に適用できないのか/「専門家の高度な知識」とは何か
 3 赤ちゃん突然死への対応を逸した研究班
突然死とうつぶせ寝/研究班の立ち上げ/うつぶせ寝への警告/数量化を知らない研究班/遅れた介入/SIDS研究班の総括/海外の警告を受け止めることができなかった研究班/数量データを読めない「専門家」/うつぶせ寝は原因ではないのか
●コラム4 食中毒事件において食品に関する営業停止処分や回収命令を出すには、その食品中に原因となる細菌あるいは毒物を検出しなければならない?

第4章 専門家とは誰か
 1 進まない臨床研究
医学部学生の悩み/教えられない臨床研究/日本の臨床研究の国際的位置/日本の医学博士論文の現状/製薬会社に「外注」される臨床データ分析
 2 日本の医学部の一〇〇年問題
近代医学の輸入/ドイツ流と英米流/苦手なデータ集め/医学研究の発展がそのまま講座名に/アンバランスな発展/公衆衛生の輸入/新しい医学を輸入できなくなった日本/密室の実験室/動物実験や遺伝子研究は当たり障りのがない/基礎医学は医学の基礎ではない/「勘と度胸」の医療政策/肩書きだけの専門家
 3 診察室でデータを作る時代
ネット時代の疫学/実験室から診察室へ/統計学導入の決定的遅れ/未来の科学史家は現代をどう描くだろうか
●コラム5 病気には遺伝要因が強いものと環境要因が強いものがある?

終章 医学の“開国”を

あとがき (二〇一三年九月 著者)
参考文献


≪著者: ≫ 津田敏秀 (つだ・としひで) 1958年生まれ。岡山大学医学部医学研究科修了。医師・医学博士。岡山大学大学院環境生命科学研究科教授。専攻、疫学、環境医学、因果推論、臨床疫学、食品保健、産業保健。著書、『市民のための疫学入門――医学ニュースから環境裁判まで』(緑風出版)、『医学書院医学大辞典』(医学書院、共著)、『医学者は公害事件で何をしてきたのか』 『医学と仮説――原因と結果の科学を考える』(以上、岩波書店)、『食中毒の疫学講座』(日本食品衛生協会、共編著)。



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本「民主主義のつくり方 (筑摩選書0076)」宇野重規5

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民主主義のつくり方 (筑摩選書)
○著者: 宇野重規
○定価: 本体価格1,500円+税
○ISBN: 978-4480015839






民主主義は今、不信の目にさらされている。決定までに時間がかかり、「民意」は移ろいやすい・・・。だが、社会の問題を共同で解決する民主主義を手放してしまえば、私たちは無力な存在となる他ない。ならば、この理念を再生させるには何が必要か? 「習慣」と「信じようとする権利」を重視する〈プラグマティズム型〉の民主主義に可能性を見出す本書は、この思想の系譜を辿り直し、日本各地で進行中の多様な実践に焦点を当て、考察を加えてゆく。未来が見通しがたい今、「民主主義のつくり方」を原理的に探究した、希望の書である。


≪目次: ≫
はじめに
民主主義への不信/〈ルソー型〉民主主義の隘路/主権論を越えて/プラグマティズムとは何か/習慣の重要性/本書の構成

第1章 民主主義の経験
 1 アメリカという夢
「想像力の夢見る場所」/民主主義の経験/イソノミア/トランセンデンタリズム/トランセンデンタリズムと民主主義/民主主義に先立つ「何か」
 2 プラグマティズムと経験
経験とは何か/オリヴァー・ウェンデル・ホームズ/ウィリアム・ジェイムズ/「多元的宇宙」と「純粋経験」/ジョン・デューイ
 3 戦後日本における経験
経験の消滅/戦後日本の経験/『災害ユートピア』/経験との出遭い/丸山と藤田

第2章 近代政治思想の隘路
 1 閉じ込められた自己
独特な人間像/「緩衝材で覆われた自己」/内面への撤退/内面と外面の分離
 2 依存への恐怖
政治思想史のなかの依存/現代政治哲学と依存/ケアの倫理学/主権の確立と依存の排除/依存のパラドクス/相互依存的な自由
 3 狭まった対話の回路
ホッブズの場合/ロールズの場合/経済学的思考の優位/なぜ政治は嫌われるのか

第3章 習慣の力
 1 偶然から秩序へ
ハビトゥスと習慣/パースの生涯/習慣によって生まれる宇宙の秩序/自己修正する習慣/知は社会的である
 2 習慣と変革
ジェイムズとサンフランシスコ地震/ジェイムズの生涯/ジェイムズの習慣論/デューイの習慣論/習慣と変革
 3 民主主義の習慣
プラグマティズムと民主主義/ハイエクの習慣論/ネグリ/ハートの習慣論/社会運動と習慣/習慣のソーシャル化

第4章 民主主義の種子
 1 「社会を変える」仕事とは?
二〇〇〇年代の社会変革志向?/ソーシャル・ビジネスとは何か/社会問題解決のための新たな習慣/ソーシャル・ビジネスと政治/変革の担い手
 2 「島で、未来を見る」
地域における実験/人口の一割がIターンの島/「生き残りの戦略」/コミュニティデザイン/「島で、未来を見る」
 3 被災地に生きる
「弱い」信念/製鉄の町・釜石の歴史/東日本大震災と復興/企業の「地元」化/「三陸ひとつなぎ自然学校」

おわりに プラグマティズムと希望
オバマとプラグマティズム/オバマの希望/リチャード・ローティ/プラグマティズムと民主主義/現代日本における「民主主義の習慣」/民主主義と希望

あとがき (二〇一三年八月 まだ暑い夏の日に 宇野重規)


≪著者: ≫ 宇野重規 (うの・しげき) 1967年、東京都生まれ。91年、東京大学法学部卒業、96年、同大学院法学政治学研究科博士課程修了。博士(法学)。政治思想史、政治哲学を専攻。東京大学社会科学研究所教授。『政治哲学へ――現代フランスとの対話』(東京大学出版会)にて第22回渋沢・クローデル賞LVJ特別賞を、『トクヴィル 平等と不平等の理論家』(講談社選書メチエ)にて2007年度サントリー学芸賞(思想・歴史部門)をそれぞれ受賞。他の著作に『デモクラシーを生きる――トクヴィルにおける政治の再発見』(創文社)、『〈私〉時代のデモクラシー』(岩波新書)が、近刊に『西洋政治思想史』(有斐閣アルマ)がある。

宇野重規 『西洋政治思想史  A History of Western Political Thought 』(有斐閣アルマ、2013年) '13/12/02
宇野重規 『〈私〉時代のデモクラシー』(岩波新書、2010年) '13/11/17



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本「フロイトとユング (講談社学術文庫2207)」小此木啓吾×河合隼雄5

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フロイトとユング (講談社学術文庫)
○定価: 本体800円(税別)
○ISBN: 978-4062922074






――人間存在の深層を探究した二人の巨人――
その思想の全容と生涯を両派を代表する日本の第一人者が語りつくす

十九世紀末、フロイトSigmund Freud, 1856-1939)によって確立された精神分析学。彼の高弟ユングCarl Gustav Jung, 1875-1961)は後に袂を分かち、一派をなす――。人間存在の深層を探究した彼らの存在は、今なお我々に多大な影響を与え続けている。彼らは何を追い求め、何を明らかにしたのか。二人の巨人の思想の全容と生涯を、それぞれの孫弟子にあたり日本を代表する第一人者が語りつくした記念碑的対談。


≪目次: ≫
対話者まえがき (一九八九年七月二十九日 小此木啓吾)

第一章 出会い
 1 フロイトへの道
 2 ユングへの道
 3 出会いの契機

第二章 人間フロイト、人間ユング
 1 フロイトと同性愛
 2 ユングとトニー・ウォルフ
 3 フロイトとザロメ
 4 両親
 5 ユダヤ人問題とナチズム
 6 ユングとビンスワンガー
 7 フロイディアンとユンギアン
 8 ボーリンゲンの塔
 9 死と生

第三章 人間の心をめぐって
 1 自我の構造
 2 元型
 3 力動論
 4 発達論
 5 心理療法

第四章 夢を語る
 1 催眠療法から自由連想へ
 2 影
 3 抵抗と転移
 4 分析の終わりと終わりなき分析

第五章 文化と社会
 1 日本人の母性原理
 2 阿闍世コンプレックス
 3 日本でフロイディアン、ユンギアンであること
 4 精神分析学的日本人論

関連人物解説
対話者あとがき (一九八九年七月 河合隼雄)


※本書の原本は、1978年11月、思索社より刊行され、1989年8月、第三文明社よりレグルス文庫として再度刊行されました。


≪著者: ≫ 小此木啓吾 (おこのぎ けいご) 1930〜2003。慶應義塾大学医学部卒業。慶應義塾大学環境情報学部教授、東京国際大学人間社会学部教授、日本精神分析学会会長を務める。専門は精神医学、精神分析学。

≪著者: ≫ 河合隼雄 (かわい はやお) 1928〜2007。京都大学理学部数学科卒業。京都大学名誉教授、国際日本文化研究センター所長、文化庁長官を務める。文化功労者。専門は臨床心理学、心理療法、日本文化論。


河合隼雄×鷲田清一 『臨床とことば』(朝日文庫、朝日新聞出版、2010年) '11/05/10
河合隼雄 編著 『心理療法対話』(岩波書店、2008年) '08/04/29
河合隼雄 『泣き虫ハァちゃん』(新潮社、2007年) '08/04/22
河合隼雄 『こころの声を聴く――河合隼雄対話集』(新潮社、1997年) '07/01/05



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