Gori ≒ ppdwy632

〈ぼく〉の思索の一回性の偶然性の実験場。

2016年12月

本「史的唯幻論で読む世界史 (講談社学術文庫2343)」岸田秀5

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史的唯幻論で読む世界史 (講談社学術文庫)
○著者: 岸田 秀
○定価: 本体980円(税別)
○ISBN: 978-4062923439








古代ギリシア文明は黒人の文明であり、古代インド文明を築いたとされるアーリア人は存在しなかった――。ヨーロッパが語る白人中心主義の歴史観が彼らの誇りを支え、今なお世界を覆っている欺瞞と危うさを鮮やかに剔抉、その思想がいかにして成立・発展したかを大胆に描き出す。史的唯幻論が、白人によって作りあげられた「幻想の世界史」を鋭く告発する。


≪目次: ≫
1 差別が人種を生んだ
 四重の被差別がアメリカを攻撃的にした/マーティン・バナールの『黒いアテナ』/差別が先で人種が後である/白人種は人為的にしか成立し得ない/歴史は繰り返す

2 古代エジプト人は黒人だったのか
 ギリシア文明の担い手は誰か/アーリア・モデルを生んだ人種差別思想/古代エジプト人は黒人だったのか

3 『黒いアテナ再考』を読む
 バナールはヨーロッパ中心主義に陥っている?/バナールは人種差別的誤解を深める?/バナールのアフリカ中心主義は行き過ぎか/ローマ帝国への恨みが古代ギリシアへの思い入れを生んだ/バナールの主張は根拠薄弱なのか

4 唯幻史観と『黒いアテナ』
 東京裁判史観への疑い/イラク戦争を決断する根拠となったもの/なぜキリスト教は古代ローマ帝国を乗っ取ることができたか/ユダヤ民族の運命が物語るもの/キリスト教成立の意味/ユダヤ民族はなぜ差別されてきたか

5 ギリシアをつくったのはエジプトか
 すべてが人種差別とは言えない――コールマンのバナール批判/歴史観の証拠立ての弱さ――バルターの批判/バナールはなぜ批判されるのか

6 ヨーロッパ文明は人類最高の文明!?
 近代論と古代論/ジェンキンスの反駁/古代モデルの追放の理由/バナールの政治的目的/わたしの見方/ユーロッパ文明と非ヨーロッパ文明/豊かな村と貧しい村/客観的、普遍的理論/近代ヨーロッパ人の伝統

7 屈辱の連鎖としての歴史
 史的唯幻論の仮説/最初の被差別民族としてのヨーロッパ民族/ヨーロッパ民族のアジア到達と日本の反応/アジア解放史観/アメリカと中国/大日本帝国の成立と靖国神社/正義の味方/現代中国と大日本帝国

8 ヨーロッパ製世界史の欺瞞
 産湯と赤ちゃん/古代ギリシアと近東文明の関係/人種差別主義の陰謀/アーリア・モデルの成立/シュメール、バビロニア、ヒッタイト/古代エジプト人、フェニキア人とは誰か/わたしの考え

9 唯幻史観と「科学的」歴史
 ジョン・ベインズ批判/人種差別主義と「客観的」判断/エジプト神は黒人か/知識社会学/文化的文脈のなかの学者/中国と日本との関係/伝統的古典学者の威圧/最後に

10 日本兵と唯幻史観
 エミリー・ヴェルミュール批判/バナールは考古学をないがしろにしているか/バナール理論の悪魔的魅力/ヨーロッパ中心主義の悪魔的魅力/史的唯幻論/現状墨守者の自己防衛策/単純な己惚れと人種差別的優越感/的外れの非難

11 人種差別主義と反ユダヤ主義
 バナール理論の歪曲/人種差別主義と反ユダヤ主義/大英博物館/エジプト・フェニキア対メソポタミア/バナールの個人的背景/古代エジプト人は黒人か白人か/エジプトはギリシアを植民地化したか

12 白人とアーリア人
 白人に対する劣等感/個人的な事情/白人とは何か/アーリア人種/インド=ヨーロッパ語/アーリア人は存在したか/ドイツとアーリア神話/ヨーロッパの歴史とアーリア神話/ヒトラーとアーリア神話/アーリア神話と「出エジプト」

あとがき


※本書の原本は、雑誌『大航海』第50号(2004年3月)〜第61号(2006年12月)に連載された「新説世界史」に大幅加筆を施し、2007年3月、新書館より『嘘だらけのヨーロッパ製世界史』として刊行されました。


≪著者: ≫ 岸田 秀 (きしだ しゅう) 1933年、香川県善通寺市生まれ。早稲田大学文学部心理学科卒業、同大学大学院修士課程修了。和光大学名誉教授。専攻は心理学、精神分析学。著書に『ものぐさ精神分析』『フロイドを読む』『幻想の未来』『母親幻想』『官僚病の起源』『一神教vs多神教』『二十世紀を精神分析する』『性的唯幻論序説』『日本がアメリカを赦す日』『唯幻論大全』ほか多数。



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本「時間と死 不在と無のあいだで」中島義道5

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時間と死――不在と無のあいだで
○著者: 中島義道
○定価: 本体2,300円+税
○ISBN: 978-4906791620






──七歳のころから「私(ぼく)が死ぬとしたら人生には何の意味もない」という叫び声が私の体内に響いていた。 (「はじめに」より)
そこにあると思っている客観的世界も、流れてやまないと信じられている時間も、「不在」なのではないか──常識の骨組みを、一つ一つ抜き去ってきた哲学者が、ついに「私」の死の問題に挑戦する。
客観的な世界が仮象なら、死は世界からの消滅ではない。死とは、不在から無への転換、不在である「私」がほとんど失うもののない転換なのだ。


時間を問い、死の問題に肉迫し、常識的な世界像を脱臼させてきた
哲学の道の到達点を示す書下し、さて、この断崖からどこへ跳躍を?

カントを出発点として、大森荘蔵の哲学と対話をつづけ、
アリストテレス、アウグスチヌス、ヘーゲル、ベルクソン、
そしてサルトルからデリダまで、あらゆるタイプの時間論を視野に
構築された「不在の哲学」。
その切っ先は死の「残酷な意味を剥奪する」地点に至った。
「私」が死ぬとは、絶えず湧き出す、新たな〈いま〉から消滅すること、
「有」から「無」への転換ではなく、「不在」から「無」への転換、
あらゆる意味で「不在」である「私」が、失うもののない転換なのである。


≪目次: ≫
はじめに
凡例

第一章 時間と「時間」という概念
 現在・過去・未来は時間の必然的な存在性格であるのか?/空虚な時間/マクタガート/時間の実在と対象の実在/文法的優位/時間と実在/〈いま〉の長さ/物質の湧き出しと〈いま〉

第二章 過去が「もうない」とはいかなることか?
1 想起と過去
 想起は過去の事象に的中しているか?/フッサールのブレンターノ批判/第一次想起と第二次想起/現に体験したこと/想起の内容と対象/保存されている過去と直線時間/過去への運動
2 大森荘蔵の時間論を批判する
 立ち現われ一元論と過去/過去の制作論への転換/過去自体と物自体
3 超越論的観念論
 自己同一的なもの/超越論的観念論と物質/超越論的現象学と物質/物体と物質のあいだ

第三章 現在が「ある」とはいかなることか?
1 アリストテレスの〈いま〉
 知覚する時としての現在/限界としての〈いま〉/微小な〈いま〉/拡大収縮する〈いま〉/時間の空間化?/本来的時間と非本来的時間
2 アウグスチヌスの現在中心主義
 精神の延長/本来的現在と非本来的現在/「生き生きした現在」/想起における作用と内容
3 自由な行為の時
 行為の開始の時としての〈いま〉/原因としての意志?/〈いま〉と未来との境?

第四章 未来は「まだない」のか?
1 未来の非存在
 「まだない」とはいかなることか?/予測された未来とは過去における未来である/未来と無知/神の決定と無知/超越論的仮象

第五章 「私」の死
 超越論的統覚と「現存在の感じ」/物自体と英知体/永井均の「カント原理」について/超越論的統覚と「私」の死/「不在」から「無」へ


あとがき (二〇一六年七月九日 古希を迎えた朝  著者識)

※装丁=間村俊一


≪著者: ≫ 中島義道 (なかじま よしみち) 1946年生まれ。東京大学法学部卒。同大学院人文科学研究科修士課程修了。ウィーン大学基礎総合学部修了(哲学博士)。電気通信大学教授を経て、哲学塾主宰。著書に、『時間を哲学する──過去はどこへ行ったのか』(講談社現代新書)、『哲学の教科書』(講談社学術文庫)、『時間論』(ちくま学芸文庫)、『死を哲学する』(岩波書店)、『生き生きした過去──大森荘蔵の時間論、その批判的解説』(河出書房新社)、『不在の哲学』(ちくま学芸文庫)など。



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本「中曽根康弘 「大統領的首相」の軌跡 (中公新書2351)」服部龍二5

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「風見鶏」と批判されながら、首相就任後は米中韓と蜜月関係を築き国鉄等の民営化を推進。日本の地位を大きく上昇させた政治家の軌跡

自主憲法制定を訴えるタカ派、主張を変える「風見鶏」、首相就任時も、田中角栄の影響下「田中曽根内閣」と批判された中曽根康弘。だが「戦後政治の総決算」を掲げた中曽根は、「大統領的」手法によって国鉄などの民営化を推進、レーガン米大統領や中韓と蜜月関係を築き、サミットを通じて、日本の国際的地位を大きく上昇させる。本書は中曽根の半生を辿り、日本が敗戦から1980年代、戦後の頂点へと向かう軌跡を追う。


≪目次: ≫
はしがき
凡例

序章 幼少期――材木商から内務省へ
 松五郎とゆく/尋常小学校/政治への関心/旧制静岡高校/東京帝大/内務省へ

第1章 出征と敗戦――海軍主計中尉
 海軍経理学校/呉からの出港/フィリピン・インドネシア・台湾/帰国と敗戦/占領体験/青年懇話会/『青年の理想』/初当選

第2章 「青年将校」――野党時代
 民主党の混乱/「青年将校」/「ライバル」としての田中角栄/原点としての反吉田/徳富蘇峰/国民民主党と「北村学校」/再軍備を求めて/旧海軍軍人との接触/吉田との攻防/改進党の結成と革新派/「爆弾質問」/福田赳夫との「上州戦争」/群馬三区/日米安保体制の受容へ/ハーバード大学セミナー/ライシャワーとの対話/原子力の平和利用/「ミスター・アトム」――原子力予算の獲得/反吉田勢力への接近と防衛庁設置/共産圏の視察

第3章 保守合同と初入閣――岸内閣科学技術庁長官
 日本民主党から自民党へ/鳩山内閣の成立/自主憲法制定論/日ソ国交回復――波乱の演説/三縁主義/河野派の春秋会/石橋内閣から岸内閣へ/アジア・アフリカ歴訪/沖縄訪問/初入閣――科学技術庁長官/科学技術と宇宙開発/安保改定と岸への批判

第4章 「キル・ザ・タイム」から派閥の領袖へ
 池田内閣の反主流派/河野との離反――「キル・ザ・タイム」/ケネディ兄弟とパフォーマンス/「中曽根マシーン」の形成/首相公選運動/外遊/佐藤内閣の発足/アジア・アフリカ会議一〇周年/中国とアメリカ/河野の死/中曽根派の結成/最年少の派閥領袖/派閥と財界/芦浜原発計画/拓殖大学総長

第5章 非核三原則と「自主防衛」
――佐藤内閣運輸相・防衛庁長官
 佐藤への書簡/EC発足後のヨーロッパ/運輸相への就任/非核三原則/「持ち込ませず」という「政治的ゼスチャー」/成田空港と日ソ航空交渉/再び無役へ/米中の間で/防衛政策の模索/「自主防衛五原則」――防衛庁長官/「核兵器の導入は留保した方がよい」/「非核中級国家」と「中曽根構想」/パフォーマンス

第6章 「新自由主義」と石油危機――田中内閣通産相
 自民党総務会長/“中曽根工作”/「三角大福中戦争」/「角福戦争」/通産相への就任/周恩来との会談/中東歴訪/「資源的安全保障」と「新自由主義」――福祉国家の時代/石油危機/中東再訪/日本の前途

第7章 「三角大福中」の時代――幹事長・総務会長・行政管理庁長官
 「椎名裁定」/自民党幹事長/「日本的福祉国家」/国鉄ゼネスト/八ッ場ダム/ロッキード事件/幹事長辞任へ/福田内閣の成立/「新自由主義」と政治参加/衆議院の証人喚問/二度の外遊/「政治原理のコペルニクス的転換」――総務会長再任/「風見鶏」/福田への違和感/総裁選の初陣/大平の中曽根評/四〇日抗争へ/「ハプニング解散」/行政管理庁長官――鈴木内閣/第二臨調と「増税なき財政再建」/民活に向けて

第8章 首相の一八〇六日――「大統領的首相」を求めて
I 田中角栄の影、積極外交の成果――第一次首相期
 鈴木内閣の迷走/政権構想と理念/田中派の不満/「密室の一二時間」/「仕事師内閣」誕生へ/所信表明演説/「大統領的首相」と「指令政治」/メディアへの「中曽根チェック」/「戦後政治の総決算」/憲法改正の棚上げ/三木の注文、大平の遺産/電話会談/電撃訪韓という発想/瀬島龍三の起用/全斗煥との会談/「ロン・ヤス」関係と「浮沈空母」発言/中曽根外交への危惧/東南アジア歴訪/ウイリアムズバーグ・サミット/参議院選挙/大韓航空機撃墜事件/田中角栄へのロッキード判決/突き返された書簡/大敗のロッキード選挙/新自由クラブとの連立へ
II 「太平洋協力」と三公社民営化――第二次首相期
 第二次内閣の人事/内外政の課題/アジア外交――胡耀邦との蜜月/二階堂擁立劇と総裁再選/田中角栄の失脚/プラザ合意へ/「太平洋協力」とオーストラリア/ゴルバチョフとの会談/ボン・サミット/靖国神社公式参拝/国連演説/東京サミットへの地ならし/レーガンの親書/キャンプ・デービッド会談/東京サミット/電電公社の民営化/国鉄の分割民営化
III 三〇四議席の重み――第三次首相期
 「死んだふり解散」/三〇四議席/「一九八六年体制」の行方/藤尾発言と知識水準発言/防衛費一%枠突破/東欧訪問/アメリカの対日制裁/税制改革への執念/売上税の廃案/最後の外遊へ/外交の要諦

終章 「命の限り蝉しぐれ」――首相退任後の三〇年
 竹下総裁指名/未練と自負/「命の限り蝉しぐれ」/リクルート事件/ゴルバチョフとフセイン/連立政権の時代へ/ポスト五五年体制の混迷/橋本内閣への期待と「情」/大勲位菊花大綬章/旧中曽根派の分裂/小泉からの引退勧告/議員最後の演説/『自省録』の小泉批判/憲法改正への執着/民主党政権と自民党の復活/東日本大震災/国家の再建/長寿と「終着駅」/九回目の年男

註記

あとがき (二〇一五年一二月 服部龍二)

主要図版出典一覧
中曽根康弘 略年譜 (1918- )


≪著者: ≫ 服部龍二 (はっとり・りゅうじ) 1968(昭和43)年東京都生まれ。92年京都大学法学部卒業、97年神戸大学大学院法学研究科単位取得退学。博士(政治学)。中央大学総合政策学部教授、日本政治外交史・東アジア国際政治史専攻。著書、『東アジア国際環境の変動と日本外交 1918‐1931』(有斐閣、2001年、吉田茂賞受賞)、『広田弘毅――「悲劇の宰相」の実像』(中公新書、2008年)、『日中歴史認識――「田中上奏文」をめぐる相剋 1927-2010』(東京大学出版会、2010年)、『日中国交正常化――田中角栄、大平正芳、官僚たちの挑戦』(中公新書、2011年、大佛次郎論壇賞、アジア・太平洋賞特別賞受賞)、『大平正芳 理念と外交』(岩波書店、2014年)、『外交ドキュメント 歴史認識』(岩波新書、2015年)ほか多数。

服部龍二 『外交ドキュメント 歴史認識』(岩波新書、2015年) '15/04/12
服部龍二 『日中歴史認識 「田中上奏文」をめぐる相剋 1927‐2010  Understanding Sino-Japanese History: Conflict over Tanaka Memorial, 1927-2010 』(東京大学出版会、2010年) '13/01/03
服部龍二 『広田弘毅 「悲劇の宰相」の実像』(中公新書、2008年) '12/02/09
服部龍二 『日中国交正常化 田中角栄、大平正芳、官僚たちの挑戦』(中公新書、2011年) '12/01/24



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主として“本”が織りなす虚構の世界を彷徨う♪

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写真 Canon IXY900IS(since 2006.12.4) & EOS40D + EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM(since 2008.7.23) + EF100mm F2.8 Macro USM(used, since 2008.9.10) + EF-S55-250mm F4-5.6 IS(used, since 2008.9.30) + EF50mm F1.8 供used, since 2009.4.4)

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