Gori ≒ ppdwy632

〈ぼく〉の思索の一回性の偶然性の実験場。

2019年09月

本「日銀バブルが日本を蝕む (文春新書1187)」藤田知也5

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日銀バブルが日本を蝕む (文春新書)
○著者: 藤田 知也
○定価: 本体850円+税
○ISBN: 978-4166611874











年収四百万円台で四億円超の借金を背負う不動産投資家のサラリーマン、二十六年ぶりの高値に沸く株式市場、怪しげな仮想通貨に走る若者たち・・・・・・ 歪んだ饗宴を演出している真犯人は野放図に溢れた日銀の緩和マネーだ。超エリートたちの欺瞞に満ちた金融政策の内実をすべて暴く!


≪目次: ≫
はじめに ツケは必ず回ってくる
 シェアハウス、 仮想通貨バブルの裏に/空疎な「バブル期来の好況/「疑ったら飛べなくなる」/膨らみ続ける時限爆弾

第一章 不動産バブル崩壊の予兆  
 年収四〇〇万円台で借金四億円超/「かぼちゃの馬車」の破綻/震源はスルガ銀行/バブルを彷彿とさせる営業モラル/「将来への不安感」から生まれた新型バブル/始まりは「黒田バズーカ」/不動産に流れ込んだ緩和マネー/田園地帯に乱立するアパート/不動産投資に群がる「絶好のカモ」/日銀も買いまくる「Jリート」/高すぎて買えない新築マンション/不動産市況悪化の予感

第二章 「マイナス金利」と「国債バブル」の大罪
  金庫が飛ぶように売れる/薄氷の採択/住宅ローンが未曾有の低金利に/銀行・生保の収益を圧迫/庶民を見下す「企画ファッショ」/二点三転する黒田発言/買うと必ず損する国債/タブーすれすれの「日銀トレード」/会計検査院からの警告/突如浮上した「ヘリコプターマネー」/もう国債を吸い上げられない/外国人シェアの不気味な上昇

第三章 虚構の二%
 「東スポ」と化した黒田会見/あっという間の手のひら返し/逃げ水の物価目標/岩田規久男が食らったブーメラン/無謬性にこだわってオオカミ少年に/実を捨てて名を取った日銀/「リフレ派」に乗っかった宰相/日本経済の本当の実力/なぜ「二%」にこだわるのか/「米国のサル真似」の限界

第四章 日本株はなぜ高騰したのか
 株価を高騰させた緩和マネー/日経平均は二〇〇〇〜三〇〇〇円水増し/売った分だけ買い増すレトリック/英国のEU離脱を奇貨として/G7で嘲笑された阿部発言の真意/見え隠れする安倍政権への「忖度」/目的のすり替え/日銀が大株主になった有名企業/外国人が売った分を日銀が買い占める

第五章 茶番だった「総括的な検証」
 責任転嫁/期待感を煽る緩和効果/泥沼化の始まりは追加緩和/木内登英の警鐘/慶応大生たちの失望/「総括的な検証」は科学的な検証だったのか?/自己弁護と自己正当化に終始/認めざるを得なくなった「副作用」/従来の説明を根底からひっくり返す/虚しき「オーバーシュート」/総裁任期中の実現に「白旗」/「学級崩壊」の政策委員会/「ヒトラーが正しい金融財政政策をやった」/変節していくリフレ派理論/逆ギレした日銀副総裁

第六章 仮想通貨は「円」を越えるか?
 世界最大の不正流出事件/甘すぎるセキュリティー/仮想通貨バブルに踊らされる人たち/「億り人」ブーム/「主役」は中国人から日本人へ/ユルユルの規制が裏目に/GACKT のイベント中止/いわくつきのスピンドル人脈/日銀券の信用が見限られる日

第七章 失敗の代償は我々に
 実現しない「経済の好循環」/商工中金による犯罪同然の不正融資/自己破産が十三年ぶりに増加/「出口」論から逃げる日銀/売るに売れない保有資産/中央銀行が「債務超過」に陥る日/日銀マンガ外貨建て資産を買っている/ボロボロになる「銀行」/壊れた「経済の体温計」/不況になっても何もできない/「シートベルトを強く締めてください」

おわりに 超低金利時代が終わるとき (二〇一八年九月 藤田知也)

参考文献


≪著者: ≫ 藤田知也 (ふじたともや) 朝日新聞記者。早稲田大学大学院修了後、2000年 朝日新聞社入社。盛岡支局を経て02〜12年『週刊朝日』記者。12年春に経済部に移り、16年春から日銀・金融担当。18年春から特別報道部に所属し、シェアハウス投資・スルガ銀行不正融資問題などを取材。著書に『強欲の銀行カードローン』(角川新書、17年9月刊)がある。


藤田知也 『やってはいけない不動産投資』(朝日新書、2019年) '19/09/08



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本「植物はおいしい 身近な植物の知られざる秘密 (ちくま新書1425)」田中修5

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私たちは、毎日、いろいろな野菜や果物、穀物を食べています。本書では季節ごとの旬の食材植物から、驚きの新品種、香りの効能、認知症予防まで「食べる植物」について「すごい」「おもしろい」「ふしぎ」と感じる「おいしい話題」を豊富に紹介します。植物たちのかしこさ、生きるためのしくみの巧みさ、私たちの健康にもたらす効能など、食材植物たちがもつ楽しい資質を、ラジオなどでおなじみの植物博士が、平明にやさしく解説する一冊です。


≪目次: ≫
はじめに (二〇一九年七月一一日  田中 修)

第一章 夏に話題の植物
 夏バテとは?
 「不老長寿の妙薬」とは?
 「野菜の王様」とは?
 夏休みの自由研究に、キウイの実験
 夏休みの自由研究の発展
 なぜ、パイナップルを食べると、舌がチクチクするのか?
 キウイの食べ頃は?

第二章 秋に話題の植物
 「救荒作物」とは?
 なぜ、石焼き芋は甘いのか?
 なぜ、サツマイモを食べると、“おなら”がでるのか?
 “サツマイモのおなら”は、臭くないのか?
 食用部は、根ではないのか?
 サツマイモの新品種の特徴は?
 サツマイモに、花は咲くのか?
 宇宙に運ばれた食材植物とは?
 歌われる“パプリカ”
 シャインマスカットの悩みとは?

第三章 冬に話題の植物
 温州ミカンは、むずかしい漢字で話題に!
 人間の健康を守る“温州ミカンの力”
 ミカンについて、子どもの質問
 ハクサイに見られる黒い斑点は?
 鍋料理の締めは?
 なぜ、イチゴは、タネから栽培しないのか?

第四章 春に話題の植物
 「春を告げる野菜」とは?
 ゴボウの“アク抜き”は必要か?
 誤食で話題となる「食べる薬」とは?
 春の訪れを告げる“幻の王様”とは?
 ビワについての子どもの質問

第五章 おコメの戦国時代
 乱立する品種のネーミングは?
 戦国時代を迎える前のおコメは?
 “おいしいおコメ”とは?
 北海道で、おいしいおコメが生まれる!
 おコメの消費量の減少
 新品種が続々と誕生する背景は?
 宣伝合戦の背景にあるのは?
 宣伝合戦の武器は?
 猛暑に負けないイネとは?

第六章 新品種で話題の植物たち
 硬くならないお餅をつくる“もち米”
 「ぽろたん」を助ける「ぽろすけ」の誕生
 「ぽろすけ」は、「ぽろたん」の何を助けるのか?
 ピーナッツを越える落花生とは?
 なぜ、ラッカセイは、土の中にマメをつくるのか?
 波打たないシソの葉っぱ
 タネのない“単為結果性”のナスビの誕生
 サクランボの大型化

第七章 香りが話題の植物
 猛毒アリを退治するワサビの香り
 火災警報装置に使われるワサビの香り
 切り刻んでも、涙が出ないタマネギ
 ブロッコリーの人気の秘密は?
 グレープフルーツで、若づくり!

第八章 認知症を予防する植物たち
 アルツハイマー型認知症の原因は?
 ビールの苦味の成分は?
 赤ワインも負けていない!
 おつまみには?
 緑茶の“予防力”

おわりに――キノコの話題
 食材としてのキノコ
 キノコの話題
 世界一大きい生き物は?
 キノコの発生
 キノコの人工栽培
 おがくずは使い捨て!
 ファブリック・キノコ栽培とは?
 キノコは、花を咲かせることができるか?

参考文献


≪著者: ≫ 田中 修 (たなか・おさむ) 1947年京都府生まれ。京都大学農学部大学院博士課程修了。米国スミソニアン研究所博士研究員、甲南大学理工学部教授などを経て、同大特別客員教授。農学博士。専門は植物生理学。主な著書に『植物はすごい』『植物のひみつ』『植物はすごい 七不思議篇』『雑草のはなし』(以上中公新書)、『クイズ植物入門』『入門たのしい植物学』(以上講談社ブルーバックス)、『植物は人類最強の相棒である』(PHP新書)、『植物のあっぱれな生き方』(幻冬舎新書)、『植物のかしこい生き方』(SB新書)、『葉っぱのふしぎ』『花のふしぎ100』『タネのふしぎ』『植物学「超」入門』(以上サイエンス・アイ新書)ほか多数。



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本「美学への招待 [増補版] (中公新書1741)」佐々木健一5

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あばたもえくぼ


二〇世紀の前衛美術は「美しさ」を否定し、藝術を大きく揺さぶった。さらに二〇世紀後半以降、科学技術の発展に伴い、複製がオリジナル以上に影響力を持ち、美術館以外で作品に接することが当たり前になった。本書は、このような変化にさらされる藝術を、私たちが抱く素朴な疑問を手がかりに解きほぐし、美の本質をくみとる「美学入門」である。増補にあたり、第九章「美学の現在」と第一〇章「美の哲学」を書き下ろす。


≪目次: ≫
まえがき

第一章 美学とは何だったのか
 1 背景の確保
 2 近代という時代
 3 感性学としての美学の誕生
 4 近代美学の主題
 5 会社のと美的概念
 6 応答の美学

第二章 センスの話
 1 一行の美学
 2 言葉になるもの、ならないもの
 3 哲学のセンス、スポーツのセンス
 4 センスと感覚
 5 メタファーとしての感性
 6 《感ずる》という働き

第三章 カタカナのなかの美学
 1 たとえば、ミュージアム
 2 Museum とは何か
 3 なぜミュージアムなのか
 4 周縁とクロスオーヴァー
 5 『デザイン・ミュージアム』
 6 表面性の藝術
 7 《藝術》を超える/切り下げる《アート》

第四章 コピーの藝術
 1 商品としての藝術
 2 二つの意味の複製
 3 オリジナルとコピーの倒錯した関係
 4 複製の感性的体験
 5 複製の自閉的空間
 6 パブリック・アート

第五章 生のなかの藝術
 1 「藝術」に関する本音と建て前
 2 藝術に関する概念マップ
 3 海と映画
 4 「美的/感性的」について
 5 藝術とスポーツ
 6 生のなかの藝術とスポーツ

第六章 藝術の身体性
 1 身体の哲学
 2 身体の蔑視
 3 感覚の身体性
 4 身体の藝術
 5 天空の下の存在
 6 札幌・モエレ沼公園
 7 身体現象としてのリズム

第七章 しなやかな応答
 1 ブラック・スライド・マントラ
 2 悪役の射殺
 3 真面目病
 4 分からない藝術
 5 《現代音楽》の難解さ
 6 マリリンとブリロ・ボックス
 7 哲学としての藝術
 8 しなやかな対応から藝術哲学へ

第八章 あなたは現代派? それとも伝統派?
 1 「永遠の藝術」と「現代的藝術」
 2 アートワールドとコモン・センスの評定
 3 アートワールドと永遠の藝術
 4 オペラはどのようにして生まれたのか
 5 コンサートのプログラム
 6 展覧会から美術館へ
 7 藝術のイデオロギーとしての近代美学
 8 古典と新機軸の両面作戦

第九章 美学の現在
 1 本書の自己評価
 2 「非西洋的美学」と「新美学」
 3 現代美学の主要テーマ
  a 日常性の美学
  b 環境の美学
  c ポピュラー・アート/カルチャーの美学
  d 自然/風景の美学
  e 異文化の美学
  f ジェンダーの美学
  g ものがたり論
  h 進化論の美学・脳科学の美学・AIの美学
 4 新美学の総体

第一〇章 美の哲学
 1 アヴァンギャルドはなぜ美を拒んだのか
 2 エロス派と観想派
 3 「幸福の約束」――スタンダールとサッポー
 4 直撃する美
 5 美の道徳性、政治性
 6 死と《なぐさめとしての美》
 7 宇宙の美
 8 美の諸相
 結 美の哲学からの展望

あとがき (二〇一九年六月 佐々木健一)
文献案内


≪著者: ≫ 佐々木健一 (ささき・けんいち) 1943年(昭和18年)、東京都生まれ。東京大学文学部卒業。同大学大学院人文科学研究科修了。東京大学文学部助手、埼玉大学助教授、東京大学文学部助教授、同大学大学院人文社会系研究科教授、日本大学文理学部教授を経て、東京大学名誉教授。美学会会長、国際美学連盟会長、日本18世紀学会代表幹事、国際哲学会連合(FISP)副会長を歴任。専攻、美学、フランス思想史。著書『せりふの構造』(講談社学術文庫、サントリー学芸賞)、『作品の哲学』(東京大学出版会)、『演出の時代』(春秋社)、『美学辞典』(東京大学出版会)、『エスニックの次元』(勁草書房)、『ミモザ幻想』(勁草書房)、『フランスを中心とする18世紀美学史の研究――ウァトーからモーツァルトへ』(岩波書店)、『タイトルの魔力』(中公新書)、『日本的感性』(中公新書)、『ディドロ『絵画論』の研究』(中央公論美術出版)、『論文ゼミナール』(東京大学出版会)ほか。




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本「労働法入門 [新版] (岩波新書1781)」水町勇一郎5

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労働法入門 新版 (岩波新書)
○著者: 水町 勇一郎
○定価: 本体860円+税
○ISBN: 978-4004317814











「戦後の労働三法制定以来の大改革」とされる働き方改革関連法の施行開始を受け、労働法の基礎知識をわかりやすく提供し、好評を博した初版を八年ぶりに改訂。「働き方改革」の内容はもちろん、初版刊行以後に生じたその他の法改正や判例の展開を盛り込み、大きく発展し続ける労働法の骨格とその背景を描き出す。


≪目次: ≫
はしがき――新版執筆にあたって
はじめに――働くことと法

第1章 労働法はどのようにして生まれたか――労働法の歴史
 1 労働法の背景――二つの革命と労働者の貧困
 2 労働法の誕生――「個人の自由」を修正する「集団」の発明
 3 労働法の発展――「黄金の循環」
 4 労働法の危機――社会の複雑化とグローバル化
 5 「働き方改革」

第2章 労働法はどのような枠組みからなっているか――労働法の法源
 1 「法」とは何か
 2 人は何を根拠に他人から強制されるのか
 3 労働法に固有の法源とは
 4 日本の労働法の体系と特徴

第3章 採用,人事,解雇は会社の自由なのか――雇用関係の展開と法
 1 雇用関係の終了――解雇など
 2 雇用関係の成立――採用
 3 雇用関係の展開――人事

第4章 労働者の人権はどのようにして守られるのか――労働者の人権と法
 1 雇用差別の禁止
 2 労働憲章
 3 人格的利益・プライバシーの保護
 4 内部告発の保護
 5 労働者の人権保障の意味

第5章 賃金、労働時間、健康はどのようにして守られているのか――労働条件の内容と法
 1 賃金
 2 労働時間
 3 休暇・休業
 4 労働者の安全・健康の確保
 5 労働者の健康を確保するための課題

第6章 労働組合はなぜ必要なのか――労使関係をめぐる法
 1 労働組合はなぜ法的に保護されているのか
 2 労働組合の組織と基盤
 3 団体交渉と労働協約
 4 団体行動権の保障
 5 不当労働行為の禁止
 6 企業別労働組合をどう考えるか

第7章 労働力の取引はなぜ自由に委ねられないのか――労働市場をめぐる法
 1 なぜ労働市場には規制が必要か
 2 雇用仲介事業の法規制
 3 雇用政策法
 4 日本の労働市場法をめぐる課題

第8章 「労働者」「使用者」とは誰か――労働関係の多様化・複雑化と法
 1 労働関係が多様化・複雑化するなかで
 2 「労働者」――労働法の適用範囲
 3 「使用者」――労働法上の責任追及の相手
 4 「労働者」という概念を再検討するために

第9章 労働法はどのようにして守られるのか――労働紛争解決のための法
 1 裁判所に行く前の拠り所
 2 最後の拠り所としての裁判所
 3 紛争解決の第一歩

第10章 労働法はどこへいくのか――労働法の背景にある変化とこれからの改革に向けて
 1 日本の労働法の方向性
 2 「個人」か「国家」か――その中間にある「集団」の視点
 3 これからの労働法の姿――「国家」と「個人」と「集団」の適切な組合せ
 4 労働法の未来の鍵

あとがき (二〇一九年五月 水町勇一郎)
事項索引


≪著者: ≫ 水町勇一郎 (みずまち ゆういちろう) 1967年 佐賀県生まれ。1990年 東京大学法学部卒業。東京大学社会科学研究所教授。専攻、労働法学。単著、『パートタイム労働の法律政策』『労働社会の変容と再生――フランス労働法制の歴史と理論』『集団の再生――アメリカ労働法制の歴史と理論』『「同一労働同一賃金」のすべて』『労働法 第7版』(以上、有斐閣)。編著、『個人か集団か? 変わる労働と法』(勁草書房)、『差別禁止法の新展開――ダイヴァーシティの実現を目指して』『労働市場制度改革――日本の働き方をいかに変えるか』『労働時間改革――日本の働き方をいかに変えるか』『非正規雇用改革――日本の働き方をいかに変えるか』(以上、共編著、日本評論社)、『労働法改革――参加による公正・効率社会の実現』(共編著、日本経済新聞出版社)ほか。



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本「失われた近代を求めて 下 (朝日選書986)」橋本治5

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「自然主義」と呼ばれた作品群は、「言えない」を主題とする小説として生まれ、いつしか赤裸々な「自分のこと」を告白する私小説へと変貌する。いま最も読まれなくなった文豪の代表作――島崎藤村『破戒』が達成したものと、国木田独歩『武蔵野』によって開かれた地平とは何か? 「自然主義」との関わりから近代文学の核心に迫る第二部「「自然主義」と呼ばれたもの達」。そして、明治の始まる前年に生まれた夏目漱石、尾崎紅葉、幸田露伴、正岡子規、一つ年下の北村透谷らの作品を読み解く第三部では、明治を生きた第一世代の群像を「近代」と「前近代」の相克として活写する。西洋由来の「近代」を受け入れた日本人が何を求めたのか、その一方で「近代」によって失われたものとは何か、その謎と実相に迫る「明治二十年代の作家達」。橋本治による「近代」「文学」論の完結編。


≪目次: ≫
第二部 「自然主義」と呼ばれたもの達(承前)
第三章 「秘密」を抱える男達

 六 どうして『破戒』は「自然主義の小説」なのか?
 七 そういうことかもしれない
 八 「言えない」という主題 PART2――瀬川丑松も場合
 九 瀬川丑松の不思議な苦悩
 十 言えない言えない、ただ言えない

第四章 国木田独歩と「自然主義」
 一 最も読まれない文豪
 二 国木田独歩と自然主義
 三 《白粉沢山》ではない文章
 四 「自然主義」と錯覚されたもの
 五 『武蔵野』が開いた地平

第五章 とめどなく「我が身」を語る島崎藤村
 一 『春』――「岸本捨吉」の場合
 二 「始まり」がない
 三 岸本捨吉を書く島崎藤村
 四 岸本捨吉の見出したもの
 五 父を葬る

第三部 明治二十年代の作家達
第一章 青年と少年(こども)の断絶

 一 それは一体なんだったんだろう?
 二 『坊っちゃん』と前近代青年
 三 「近代」というへんな時代
 四 「猫」に文学は担えない
 五 近代を受け入れてしまった「青年」

第二章 北村透谷と浪漫主義
 一 二つしかない「主義」
 二 失われた「甘っちょろさ」
 三 「浪漫主義」から「自然主義」へ
 四 浪漫主義は《やは肌》にしか宿らない
 五 『厭世詩家と女性』を書く北村透谷
 六 最も浪漫主義的なもの
 七 挫折した少年
 八 北村透谷の初心
 九 なぜ彼は詩を書くのか
 十 囚われの人の浪漫主義

第三章 北村透谷のジレンマ
 一 北村透谷のつまづき
 二 北村透谷の怒り
 三 北村透谷の変質
 四 北村透谷の《個人的生命(ライフ)》
 五 《処女の純潔》を論ずる北村透谷

第四章 紅露(こうろ)時代
 一 明治生まれの第一世代
 二 なんにも知らない正岡子規
 三 正岡子規と紅露時代
 四 井原西鶴がやって来る
 五 北村透谷と紅露時代
 六 《粋》と恋愛の関係
 七 尾崎紅葉の書く女性像に本気になる北村透谷
 八 いたって浪漫主義的な《侠》
 九 天才幸田露伴
 十 幸田露伴はどういう書き手か?

終章 近代が来てどんないいことがあると思っていたのだろうか?
 一 『五重塔』はどういう小説か
 二 「人を描く」とはどういうことか
 三 のっそり十兵衛はなぜ嵐の五重塔に上るのか
 四 明治文学きっての名文
 五 近代が来てどんないいことがあると思っていたのだろうか?
 六 小説を書く夏目漱石

あとがき (二〇一四年九月  橋本 治)


※本書は、2010年4月2013年3月、2014年10月に小社より刊行された『失われた近代を求めて』全三巻の構成を二分冊にしたものです。


≪著者: ≫ 橋本 治 (はしもと おさむ) 1948年東京都生まれ。東京大学文学部国文科卒業後、1977年『桃尻娘』で小説現代新人賞佳作を受賞しデビュー。1996年『宗教なんかこわくない!』で新潮学芸賞、2002年『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』で小林秀雄賞、2005年『蝶のゆくえ』で柴田錬三郎賞、2008年『双調平家物語』で毎日出版文化賞、2018年『草薙の剣』で野間文芸賞を受賞。近著に『父権制の崩壊 あるいは指導者はもう来ない』『思いつきで世界は進む』がある。2019年1月に逝去。


橋本治 『失われた近代を求めて 上 』(朝日選書、2019年) '19/08/24
橋本治 『「自然主義」と呼ばれたもの達 (失われた近代を求めて II)』(朝日新聞出版、2013年) '13/04/21
橋本治 『言文一致体の誕生 (失われた近代を求めて I)』(朝日新聞出版、2010年) '10/06/25


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本「やってはいけない不動産投資 (朝日新書718)」藤田知也5

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やってはいけない不動産投資 (朝日新書)
○著者: 藤田 知也
○定価: 本体750円+税
○ISBN: 978-4022950185






――誰がどれだけワルなのか? 腐りきった不動産業界のタブーに斬り込む!――
「老後の不安」と「投資に興味」があるなら、次に狙われるのはアナタの番だ――。エリートをハメて田舎のボロ物件で4000万円荒稼ぎ、水も出ない新築を買わせてバックレる、やったモン勝ちの不正業者は高卒でも年収3000万円、営業スマイルという仮面で隠した「本性」を暴く!


≪目次: ≫
はじめに――一流エリートがカモにされるワケ
 客をダマせば年収3000万円
 地獄の入り口は「将来不安」
 巧みな交渉術、見抜くのは困難
 まだまだ続くウソと不正

第1章 「長期保証」で油断させる
 休日にトイレそうじ
 水も出ない“新築アパート”
 ヒツジを狙うハイエナたち
 あっさり破られる契約書
 破綻必至の自転車操業
 生命保険の営業マンもダマされる
 業者のえじきになるタイプ
 割に合わない投資コスト
 精巧に偽造された病院のハンコ
 カモは目先の収支しか見ない
 吸い上げられた利益がすこし戻るだけ

第2章 「今がチャンス」と錯覚させる
 投資ブームでアパート乱立
 需要を6万戸上回った賃貸住宅供給
 無理筋の金融緩和策
 「黒田バズーカ」でブームを後押し
 新築マンションは過去最高値に
 賃料相場はほぼ横ばい
 不利な投資タイミング

第3章 「リスク」から目をそらす
 ワンルーム1戸でボーナス100万円
 販売促進で500万円上乗せ
 「フルローン」と「オーバーローン」の違い
 銀行を欺く三つの方法
 「お値引き」という響き
 築30年超でも4000万円ボロ儲け
 医科大の卒業名簿で営業電話
 仲介手数料のルールは無視
 ピンハネしやすい三為契約とは
 ボロ物件も奪い合いの「スルガ・バブル」

第4章 「不正」には気づかせない
 「エビデンスをつくる」
 貯金がないならつくっちゃえ
 手口はグーグルと銀行員に教わった
 1口座10万円で偽造を「発注」
 国税庁HPで作ったウソ申告書
 「宝くじが当たりました」
 ニセモノの「銀行HP」
 ユルそうな地銀・信金をパトロール

第5章 「高利回り」と見せかける
 レントロールが手品のように変わる
 「カーテン行きます」
 「断れない客」を狙う
 借金1000万円おかわり
 東証1部TATERUの手口
 表面利回りには意味がない
 レバレッジは危ない

第6章 「ウソ」は堂々とつく
 消費者金融の借金をなくすマジック
 節税したつもりが実は大損
 ヤバイ確定申告の中身
 相続税対策で田んぼにアパート
 ひとごとではないレオパレス問題
 ランキングサイトもお金で操作
 バカ正直な客は喰いモノになる
 “ババ”みたいな違法物件
 会社員が20億円借りた「1法人1物件スキーム」
 不正業者“野放し”の国交省と東京都

第7章 それでもまだ投資したい人のために
 ブームのあとにチャンスはやってくる
 なぜ下げ相場は買い時なのか
 投資はタイミングが一番
 荒波に向かってこぎ出す覚悟はあるのか
 誰も経験したことのない超高齢化社会
 業者の手口に学ぶ「不動産投資4カ条」
  ー分の目と足で見極めろ
  ▲灰好箸肇螢好をぜんぶ洗い出せ
  L造辰燭乕ず引き返せ
  た箸両罎砲△辰薪蟷颪鬚擦

おわりに (2019年4月 藤田知也)
参考文献
不動産業界“ウラ"用語索引


≪著者: ≫ 藤田知也 (ふじた・ともや) 朝日新聞記者。早稲田大学大学院修了後、2000年に朝日新聞社入社。02〜12年「週刊朝日」記者。経済部を経て18年4月から特別報道部に所属。著書に『強欲の銀行カードローン』(角川新書)、『日銀バブルが日本を蝕む』(文春新書)がある。




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本「歴史という教養 (河出新書003)」片山杜秀5

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歴史という教養 (河出新書)
○著者: 片山杜秀
○定価: 本体800円(税別)
○ISBN: 978-4309631035










この国には「歴史」が足りない。歴史に学べと簡単に言うが、先行きの見えない時代の中で、それはいったいどういうことなのか――。当代屈指の思想史家が、歴史センスのみがき方を緊急講義。

「歴史」が足りないと、言葉は安っぽくなり、行動は独りよがりになり、前例を知らないので何でも新しいと錯覚し、思考が厚みを持たないので場当たり的になり、刹那の変化に溺れて、忍耐も我慢も欠いて、とんでもなく間違える・・・・・・ 歴史に学べと言うが、先行きの見えない時代の中で、それはいったいどういうことなのか――。博覧強記の思想史家が説く、これからの「温故知新」のすすめ。


≪目次: ≫
まえがき

序章 「歴史」が足りない人は野蛮である
 歴史的に考える、ということ/アウシュヴィッツとナチスの論理/なぜ、ユダヤ人が?/全部ユダヤのせいになる/究極の合理主義/忘れない、ということ/野蛮人になるというのか/歴史とは、子泣き爺である/歴史はないている

第一章 「温故知新主義」のすすめ
 温故知新主義/朱子はこう言っている/伊藤仁斎はこう言っている/遠近両用の歴史センス/昔の話なんて意味がない?/自己愛は歴史愛になる/詐術を見抜くために/荻生徂徠はこう言っている/あらためて温故知新とは/臆病こそが正しい

第二章 「歴史好き」にご用心
 「温故知新」の敵を知れ
1 人には守りたいものがある――「保守主義」という落とし穴
 何を保守するのか/保守主義者はこう考える/予約はするが、賭けはしない/小説の人、戯曲の人/保守、それは生き残り戦術の基本/革命家は「歴史のそとがわ」にいる?/ふるきをたずねて、新しきことがないことを知る/それは正しい教訓か/保ち守りたいものを奪われるのは怖い/「歴史のうちがわ」で引き受ける
2 昔に戻ればいい、はずがない――「復古主義」という落とし穴
 そこに「知新」はあるのか/そんなことは不可能なのに・・・・・・/復古は人を安心させる/過去志向だけでも未来志向だけでも、つらい/「あのときはよかった」という蟻地獄

第3章 歴史が、ない
1 「懐かしさ」はびっくりするほど役に立たない――「ロマン主義」という落とし穴
 分かりやすい、ということ/「むかしむかし」の想像力/われわれはみなロマン主義者?/ロマン主義者は決断しない/そこには「温故」も「知新」もない
2 今だけで済むわけではない――「神話」「啓蒙主義」「ファシズム」という落とし穴
 神には歴史がない/「啓蒙」と科学的精神/計算可能・予測可能・制御可能/資本主義は歴史を忘れさせる/歴史なき熱狂、歴史なき陶酔

第4章 ニヒリズムがやってくる
1 歴史は繰り返す、と思ったらアウト――「反復主義」という落とし穴
 「完璧な平等」を求めて/ブランキという男/「反復」という諦念/世界は反復と繰り返しと複製でできている/「ああ、またか」/心が動かない/「似ている」を肯定しつつ「同じだ」を否定する
2 なぜか答えが先にある――「ユートピア主義」という落とし穴
 ユートピアと歴史/マルクス主義の登場/五分で分かるマルクス主義の歴史的認識/頂上が決まっている山に登るのか/ユートピア主義という化け物

第5章 歴史と付き合うための六つのヒント
第一のヒント 歴史の道は似たものさがし
 「既視感」という手がかり/必要なのは「活知識」
第二のヒント 歴史小説は愛しても信じない
 『徳川家康』がベストセラーになったワケ/読者が司馬遼太郎に求めたもの/「似せたもの」に喜んではいけない
第三のヒント 「偉人」を主語にしてはいけない
 歴史のカメラがピンボケしていないか/「時と所を得る」という視点/英雄は、出ない/個人の値打ちは、小さい
第四のヒント ものさし変えれば意味変わる
 タイム・スケールを変えてみる/正解がある、わけではない/こんなにも違って見える/歴史を複眼で見る
第五のヒント 歴史を語る汝が何者であるかを知れ
第六のヒント 歴史は「炭坑のカナリア」である

第6章 これだけは知っておきたい五つの「史観」パターン
 すべてはひとつの「史観」である/「史観」のパターンを知る
パターン 「右肩下がり」史観――どんどん悪くなります
 仏教は仏教でなかった?/「末法」という考え方/「懺悔」という態度/孔子もまた・・・・・・
パターン◆「右肩上がり」史観――どんどんよくなります
 悲観ばかりではない/人間中心主義の時代/主役は神ではない/妄執への警鐘
パターン 「興亡」史観――盛者は必ず滅ぶ、次の盛者も必ず滅ぶ
 「交替」という発想/絶滅に学ぶ/人類滅亡のシナリオ/集団の拡大/繁栄が繁栄の条件を壊す
パターンぁ「勢い」史観――今いちばん強いのは誰か
 日本人にはなじみやすい/価値では動かない日本人/簡単で、楽
パターンァ「断絶」史観――あるところで全部が変わる

終章 教養としての「温故知新」
 危機の時代に何ができるか/人間の理性に絶望する/歴史から自由にはなれない/だからといって不自由なのか/すべては偶然、だから自由/歴史の知恵に従って、賽を振る

あとがき (二〇一八年一二月 片山杜秀)


≪著者: ≫ 片山杜秀 (かたやま・もりひで) 1963年、宮城県生まれ。思想史家。慶應義塾大学法学部教授。専攻は近代政治思想史、政治文化論。音楽評論家としても活躍。著書に『近代日本の右翼思想』(講談社選書メチエ)、『音盤考現学』『音盤博物誌』(アルテスパブリッシング、吉田秀和賞、サントリー学芸賞)、『未完のファシズム』(新潮選書、司馬遼太郎賞)、『ベートーベンを聴けば世界史がわかる』(文春新書)など。



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