神田川デイズ
著者: 豊島ミホ
単行本: 275ページ
出版社: 角川書店 (2007/05)




神田川”と言えば??
かぐや姫”!?、♪あなたは、もう、忘れたかしら〜♪、
って旧いかしら。
1973年9月、シングル「神田川」を発売、1975年4月に解散。とあるから、リアルタイムで目に耳にした記憶はないハズ。青春チックで、貧乏臭さが好きになれなかったけど、不思議と歌詞を全て暗記している。

ちなみに、河川としては、東京都三鷹市の”井の頭恩賜公園”内にある井の頭池を源として、隅田川に注ぐ一級河川。(Wikipediaより)

実は、十数年前に、西早稲田の住所の地に居住していた時期があり、神田川を眺めた微かな記憶がある。
当時、既にサラリーマン(契約社員)をしていて、地方出張を常とする営業マン。平日は地方を泊まり歩き、金曜日の夜か土曜日に東京に戻って、週末だけ自宅に寝泊りして、月曜日の会議を終えたら、一週間分の荷物を抱えて、そのまま大手町(東京駅)から新幹線に乗ってGo!、みたいな生活。実家が埼玉県の東京寄りにあって、弟たち(男三人兄弟の長男だった)は学生で、ひとり暮らしをする明確な理由はなかったけれど、それなりの給料を貰って、ちょっともったいないかな?!、とか思いながらも、とにかく独立したかった、20歳前後の私。サラリーマンを淡々と勤め上げる父親のようにはなりたくない!、「絶対に俺はビックになってやる!!」、と何の根拠も、具体的な夢もビジョンもないままに、ただただ息巻いていた。
大隈講堂の角を曲がった、当時たしかファミリーマートの二階のワンルーム。マイ神田川デイズ♪


豊島ミホは、早稲田大学第二文学部卒業。1982年に、秋田県に生まれ育つ。大学在学中の2002年、「青空チェリー」で新潮社主催の公募新人文学賞「R-18文学賞(読者賞)」を受賞してデビュー。今年(2007年)、既に三作品(本作、ぽろぽろドール、東京・地震・たんぽぽ)を刊行。

そう、秋田県の高校生時代、保健室に籠っていた豊島ミホ。豊島ミホ自身と、その周囲の友人知人たちとその関係をベースに、心の内の深い部分を丁寧に描く物語。
他人事に思えない、近しさを隠せない。
父親の転勤で、地方都市を転々として育ったとはいえ、高校卒業時には、首都圏に居住していたから、特に、田舎(地方)を飛び出して、憧れの”東京へ”という意識は無かった、と思っていた私。ふと、いただいたコメントに、甦った記憶。
”親兄弟を忌避して、逃げた”

そろそろいい加減いい歳をして、それなりの人生経験を積み重ねさせているのに、それでもまだまだ”自分”というものを見出すことができない。
最近は、不摂生から人生75年かな?、などと気弱になっているものの、元来100年生きると勝手に考えていた私にとって、37歳という現在の私は、やっと1/3を経過したに過ぎない。だから、何も分からなくっても、ある意味では「当然だ!」と、開き直る。今現在で理解し得てしまったら、残りの2/3の人生はあまりにも長すぎる?!

だからいいんだ(?!)、青春小説♪