海馬 −脳は疲れない (新潮文庫)
著者: 池谷裕二、糸井重里
文庫: 344ページ
出版社: 新潮社 (2005/06)




ぼくの人生も、愉しくって愉しくって疲れない♪
脳科学♪、“海馬可塑性”をめぐり、池谷裕二糸井重里が展開する対談の書籍化。
糸井重里(1948年生まれ)がどんなに多才でも、相手は1970年生まれ(22歳の年齢差)で東大大学院から研究室に籠って、約1000匹ものネズミたちを相手に日々研究に勤しむ“脳科学者”が相手では、話題がピッタリと噛み合うことなど有り得ない。それでも、そこは互いに大人で“頭のいい”ふたりだからこそ、絶妙な間合いでテンポよく展開される心地好さ。ある意味では、歴然とした“溝”(差異)があって、充分に認識し合っていて、それでも互いが自らの分野でのエキスパートを自負していて、しかも、まったく自らの専門分野との関連性を有しない位置に存在する相手だからこそ、あくまでも友好モード♪、同じフィールドで日夜しのぎを削る相手であれば、こうはいかない。腹の探り合い、立ち位置(上下関係)のせめぎ合い、真剣な戦闘モードにも!?

そう、池谷裕二「進化しすぎた脳(講談社ブルーバックス新書,2007.1)」に魅せられて♪、研究者らしからぬ(?!)、フランクな物言いは、なるほどメディア向きなのかもしれない。
まぁ、ぼくにとっては、興味を抱き始めた“脳科学”を分かり易く説いてくれるのなら、大歓迎♪、難しいことをさらに難しく語られたところで、へなちょこなぼくには耐えられない、理解が及ぶ前に挫折を味わうのがオチ。
 研究の中で脳を直接見ていると、「20代が終わるところまでの状態で、脳の編成はだいぶ落ち着いてくる」ということが、ほんとうによくわかります。
 それまでは、つくったり壊したりのくりかえしで、脳は再編成されながら柔軟に動いていくんですけど、30歳を超えるとワインが熟成していくような落ち着きがでてくる。……すでに構築したネットワークをどんどん密にしていく時期に入る。
 ですから、推測力は大人のほうが断然優れています。若い時にはつながりを発見できる範囲が狭いのですが、年を取っていくにつれてつながりを発見する範囲がすごく広がって、その範囲は30歳を超えたところで飛躍的に増える。
 (「つながりを発見する能力」P.55)
むふむふむふむふ♪
「とにかく失敗をたくさんして、インフラを整備して(P.58)」、「いちばん大事なのは、どんなことがあっても(頭の中が)真っ白にならないことです(P.36)」と。
「よりよく生きる」ことと「より頭をよくする」ことのつながりを見つけていこう。(P.15)

そして、「言葉」、“ロゴス”ですよ♪
たいせつなのは、「結果ではなくプロセス(過程)」。


≪目次: ≫
 第一章 脳の導火線
 第二章 海馬は増える
 第三章 脳に効く薬
 第四章 やりすぎが天才をつくる
 追加対談 海馬の旅