ライディング・ロケット (下) RIDING ROCKETS −ぶっとび宇宙飛行士、スペースシャトルのすべてを語る
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書評/サイエンス




化学同人”から、“本が好き!PJ”経由で献本を受けて、既に書評をアップするメンバー4名は総じて☆5つと揃いも揃って好評で、“本が好き!人気ランキング”の同率4位という快挙!
ぼくの評価はこれまで☆5つか☆4つかのいずれか(要するに適正な評価ができない!?)で、仮にここで☆4つならば同率13位にまで下落する一方、☆5つならば同率2位に浮上する!、うひゃぁ〜、ぞくぞくするなぁ、イヒヒヒヒヒヒ♪

というのも実は、宇宙飛行士は確かに立派でスゴイんだろうけれど、スゴイって認めますよ、そりゃもうあなた、決死の覚悟で宇宙に行こうってんだから。でもさ、素晴らしい能力を有して、高倍率の選抜をパスする強運をも有して、厳しい訓練を重ねて、とどのつまりは、自らの夢の実現であり、それ以上に何よりも“名誉”への飽くなき希求、“自己顕示欲”のかたまり!?、それをますます加速させるかのように次から次へと乱発される下世話なアメリカンジョークの冗長さ、そりゃ確かに笑ったけれども笑えない。
まぁ、それほどまでに強い自己顕示欲を有するからこそ、人類は新たな科学技術を開発して未開の宇宙へと挑み続け、技術進化を遂げるのであって、その源たる自己顕示欲を否定して嘲笑することが如何に馬鹿げているかに異論はない。そしてまた、「それじゃぁあんたはどうなのさ?!」と問われるまでもなく、ぼくだって自己顕示欲にまみれる。しかも著しい歪みを抱えて。そう、自らの自己顕示欲が満たされていないのに、既に満たされている他者を見るにつけ、「隣の芝は青い」とばかりの羨望、嫉妬から、自らを棚に上げて攻撃の対象とする。
「そりゃ〜ないぜ、ハニー!?」

そんなこんなを考えながら、上巻の読了から早12日が経過した。


どうやら、2010年には、1981年4月12日の初打ち上げ以来、アメリカの宇宙開発を支えてきたスペースシャトルは全機が退役することになっているらしい。
そんな、かつての宇宙開発黄金期を栄誉ある宇宙飛行士として過ごし、その間に3度の宇宙ミッションを完遂した著者“マイク・ミュレイン (Mike Mullane,1945- )”は、やっぱりその華々しい歴史の貴重な生き字引(?!)として、すべてを語るに相応しい選ばれたミッションスペシャリストであろう。AD(軍人飛行士特有の発育不全)の皮を被って、時に軽口を叩くからこそ、すべてを曝け出して語り得るのかもしれない、照れや恥じらい、本来であれば語りたくない同僚の不慮の事故による死や、組織の軋轢、、、何よりも家族、特に妻との愛に支えられてこそ、叶えられた幼少の頃からの夢だったから!?

もちろん、本書の執筆を決断するにあたっては自尊心も関係していた―わたしは自分のストーリーを語りたかったのだ。だが、崇高な目的もあった。宇宙飛行士とその家族たちが体験した喜びと恐怖を世間に知らしめたかったのだ。ほかの宇宙飛行士作家たちが同じことを試みたし、将来、まちがいなく大勢が試みるだろうことは知っている。本書はわたしにできるかぎりの試みなのだ。 (P.290-P.291)

≪目次: ≫
【下巻】
 第23章 宇宙飛行士の翼
 第24章 パートタイム宇宙飛行士
 第25章 黄金時代
 第26章 チャレンジャー
 第27章 伏魔殿
 第28章 墜落
 第29章 変化
 第30章 ミッション割りあて
 第31章 神の失墜
 第32章 豚フライト
 第33章 機密任務
 第34章 「びくびくしながら死ぬことはないさ」
 第35章 流星に乗って
 第36章 クリスティとアネット
 第37章 未亡人たち
 第38章 「MECOのあとのことなんか考えてないね」
 第39章 九分でのホールドはつらい
 第40章 最後の軌道
 第41章 ホワイトハウス
 第42章 旅路の果て
 エピローグ


Tulipa.
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