フタバスズキリュウ発掘物語 −八〇〇〇万年の時を経て甦ったクビナガリュウ (DOUJIN選書014)
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書評/歴史・時代(F)



どぉ〜でもいいことなんだけど、実は“化学同人”から“本が好き!PJ”経由の献本の枠が5(冊)に対して、応募が6(名)と、ロシアンルーレットの一発目並み(?!)の高確率にビンゴ♪、落選したって、「まさかそんな〜」などと絶句などするハズもなくって、「へぇ〜、びっくりしたなぁ〜」と自然に笑みがこぼれる。「そりゃそうだよなぁ〜、当たる人がいれば、当然に落とされる人もいて、何とも公平なシステム!」と感心しきり。何があろうと、ぼくが“DOUJIN選書”シリーズを読まないことなど有り得ないのであって、当然の如くに自腹で参画!

ところで、昨日読了、「ライディング・ロケット −ぶっとび宇宙飛行士、スペースシャトルのすべてを語る (化学同人,2008.2)」にて、ぼくは人類の飽くなき野望と共に遥か宇宙に想いを馳せた翌日、一転して、人類が誕生する遥か昔の8千万年前、中生代(Mesozoic)白亜紀(Cretaceous)にまで、一気にタイムトリップするなんて、ドラえもんにだってできるまい!?
というわけで、1980年に劇場公開された『ドラえもん のび太の恐竜』にも登場した(Wikipediaより)、首長竜フタバスズキリュウ (和名:双葉鈴木竜、学名:Futabasaurus suzukii)”の、1968年の発見(発見者は当時高校生の鈴木直、現在いわき市アンモナイトセンター主任研究員)当初から発掘に携わり、何と38年後の2006年に待望の学術論文を発表して“国際動物命名規約(International Code of Zoological Nomenclature,ICZN)”に学名(Futabasaurus suzukii)が正式に記載されるまでの、というよりも、「何とかここ(正式に記載)まで、やっとこさっとこ辿り着いた、、、」が相応しい?!、まさに著者“長谷川善和 (1930- )”により、今ここに説き明かされる、『フタバスズキリュウ発掘物語』♪

“フタバスズキリュウ”との、まさに運命的(?!)といえる出会いを国立科学博物館研究員のときに得て、その後に横浜国立大学教育学部教授を経て、1996年より群馬県立自然史博物館の初代館長として現在も務める“長谷川善和”が採集・発掘した化石類は、その数何と15,000点を超えるという。さらには、ホンモノの恐竜(残念ながら?!、フタバスズキリュウは恐竜にあらず、恐竜時代の海生爬虫類)の発見も遂げている。

そんな数々の業績を感じさせない(ぼくが見過ごしただけ?!)ほどに、分かり易く丁寧に説かれる論説は、化石の研究、“古生物学 (paleontology)”の醍醐味、壮大なロマンに溢れる。
さらには、「“地質学 (geology)”的背景、古環境、古地理といった “地史学 (historical geology)”上の原理をふまえ、生物学的手法とりわけ“形態学 (morphology)”、“解剖学 (Anatomy)”、“発生学”といったさまざまな分野の知識 (P.185)」を総動員させて、とどのつまりは“地球史”を究める。
そう、現在の地球上を支配(?!)する人類に欠くことができない研究。
人類(ヒト,Homo sapiens sapiens)”の歴史は、45億年前ともいわれる地球誕生の歴史からすると、たかだか十万年前の出来事、そう、ほんの一瞬(?!)にしか値しないのだから。


≪目次: ≫
 プロローグ 一通の手紙
 第1章 第一次発掘、始まる
 第2章 第二次発掘、そして一般公開へ
 第3章 フタバスズキリュウの骨格復原への道
 第4章 フタバスズキリュウはどんな生き物だったか
 第5章 ネッシーニューネッシーシーラカンス
 第6章 日本でみつかった恐竜たち
 エピローグ フタバスズキリュウからフタバサウルス・スズキイへ
 参考文献


Euryops pectinatus.
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