ブログネタ
今日読んだ本 に参加中!

ハイデガー『存在と時間』の構築 (岩波現代文庫 学術9)

編著: 木田元
出版: 岩波書店 (2000/1,文庫 250ページ)
価格: 1,050円
ISBN: 978-4006000097



哲学者“木田元”による、謎解き『存在と時間  Sein und Zeit 1927 Martin Heidegger(1889-1976)

“あとがき”に明かされる、
存在と時間』の未刊部を再構築するという無茶なことをやってしまった。
冗談からはじまった話である。・・・ (P.247)
とは言いながらも、
・・・「冒涜だ」「けしからん」と非難を浴びそうだが、それくらいのことは覚悟のまえ。私も、ハイデガーの『存在と時間』を読みたい一心で哲学の勉強をはじめたのだし、ほとんど半世紀間この人の本を読んできて、いまだにその思想を面白いと思いすごいと思ってはいるが、別にこの人を信心する気はないので、これで『存在と時間』の理解がいくらかでも深まるなら、冒涜くらいいくらしてもかまわないと思っている。
ハイデガーが『存在と時間』の未刊部で書こうとしていたのはそんなことではないと思われる方は、ぜひ別の再構築をやってみせていただきたい。そちらの方が納得がいくようなら、いつでも私の試みは撤回するつもりでいる。いろいろな試みがあっていいと思う。むしろこれまでなかったのがおかしいくらいだ。 (P.248-P.249)

・・・いくら哲学者がわけの分からないことを言うからといっても、こんな無意味なことを言うわけはない。・・・ (P.154)


なお、本書で『存在と時間』や『ニーチェ』講義から引用する際、だいたいは細谷貞雄さんの訳文を借用した。私にはいちばん使いやすい翻訳だからである。・・・ (P.250、「あとがき」)



≪目次: ≫
略語表
序章 『存在と時間』という本
一 二〇世紀最大の哲学書
二 未完の書
三 発想の順序
四 「ナトルプ報告
五 中断の事情
六 第一部第三篇「時間と存在」
第一章 『存在と時間』既刊部の概要
一 哲学の根本問題「存在とは何か」
二 なにかがあることの驚き
三 存在了解
四 世界内存在
五 〈世界〉
六 〈内存在〉
七 時間性
第二章 『存在と時間』本論の再構築
一 『現象学の根本問題』
二 存在のテンポラリテート
三 「時間と存在」
四 時間性と世界内存在
五 シンボル機能
六 シグナルとシンボル
七 存在の企投
八 時間性とその地平
九 テンポラリテートと存在
第三章 『存在と時間』第二部の再構築
一 存在論の歴史の解体の試み
二 『根本問題』第一部について
三 カントの存在概念
四 中世存在論の存在概念
五 古代存在論の存在概念
六 〈現前性としての存在〉のテンポラリテート
七 もう一つの存在概念
八 ニーチェハイデガー
九 自由な企投
終章 『存在と時間』以降
一 挫折の理由
二 自然的思考と形而上学的思考
三 哲学史観の修正


参考文献
あとがき


≪著者: ≫ 木田 元(きだ げん) 1928年山形県生まれ。哲学者。中央大学名誉教授。東北大学文学部哲学科卒業。主著に、『現象学』『現代の哲学』『ハイデガー』『メルロ=ポンティの思想』『哲学と反哲学』『ハイデガーの思想』『反哲学史』など。翻訳に、メルロ=ポンティ眼と精神』『行動の構造』(共訳)、カッシーラーシンボル形式の哲学』(共訳)など。

哲学と反哲学 (岩波現代文庫,2004/8)』
プラトンの「国家 (名著誕生 4,サイモン・ブラックバーン 著、木田元 訳,ポプラ社,2007/12)』
新人生論ノート (集英社新書,2005/2)』
反哲学入門 (新潮社,2007/12)』


at dawn