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変身―カフカ・コレクション (白水uブックス)
変身  Franz Kafka, Die Verwandlung (白水uブックス152、カフカ・コレクション)

○著者: フランツ・カフカ池内紀
○出版: 白水社 (2006/3, 新書 147ページ)
○価格: 599円
○ISBN: 978-4560071526
おすすめ度: 4.5
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池内紀”による“フランツ・カフカ(Franz Kafka, 1883-1924)”評伝の集大成(?!)的な著書『カフカの生涯 (新書館、2004)』を読もうと思って、ところが残念なことに(むしろ残念ではないのだが)、ぼくが好んで活用する2カ所の図書館ではいずれも貸し出し中で、なるほど、そうとあれば悩む間もなく早速に、『断食芸人』を読んだ“白水uブックス カフカ・コレクション全8巻”の、その著作を先に読破せよ!、ということだなぁ、と大きくない怒気を込めて、小さくない闘争心を燃やして。しかしまったくなにゆえに、わざわざ怒気やら闘争心をもち出して、ただ認知するのみならず、それを書き記す行為にまで駆り立てるのであろう。その衝動が、ぼくを日々の読書にむかわせる原動力であろうけれども、そもそも衝動であるからして、予測不能であり考察するに値しない、などと切り捨てて、みずからの思考を停止させることをもっとも避けたい。結論めいたものを導き出すことを目的とする必要はないであろうことから、ゆるゆるとあ〜でもなくこ〜でもなくと思索の冒険、アヴァンチュール♪
テクストとしての“フランツ・カフカ”♪

ある朝、グレゴール・ザムザが不安な夢から目を覚ましたところ、ベッドのなかで、自分が途方もない虫に変わっていることに気がついた。甲羅のように固い背中を下にして横になっていた。頭を少しもち上げてみると、こげ茶色をした丸い腹が見えた。アーチ式の段になっていて、その出っぱったところに、ずり落ちかけた毛布がひっかかっている。からだにくらべると、なんともかぼそい無数の脚が、目の前でワヤワヤと動いていた。
「どういうことなんだろう?」
と、彼は思った。夢ではなかった。・・・・  (P.5)


≪目次: ≫
変身 Die Verwandlung

『変身』の読者のために(池内紀)
カフカという人/カフカの作品/『変身』について/フランツ・カフカ 略年譜


≪著者: ≫ フランツ・カフカ (Franz Kafka) 1883‐1924。チェコのプラハに生まれる(当時はオーストリア=ハンガリー帝国領)。両親ともドイツ系ユダヤ人。プラハ大学で法学を専攻。在学中に小説の習作を始める。卒業後は労働者傷害保険協会に勤めながら執筆にはげむ。若くして結核にかかり、41歳で死去。『変身』などわずかな作品をのぞき、そのほとんどは発表されることなくノートに残された。死後、友人マックス・ブロートの手により世に出され、ジョイス、プルーストとならび現代世界文学の最も重要な作家となっている。

[訳者] 池内紀 (いけうち・おさむ) 1940年、兵庫県姫路市生まれ。ドイツ文学者、エッセイスト。主な著訳書:「ウィーンの世紀末」、「二列目の人生」、ゲーテ「ファウスト」他


届かぬ想い♪