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孤独について―生きるのが困難な人々へ (文春文庫)
孤独について 生きるのが困難な人々へ (文春文庫)

○著者: 中島義道
○出版: 文藝春秋 (2008/11, 文庫 210ページ)
○価格: 550円
○ISBN: 978-4167753184
おすすめ度: 5.0
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およそ5カ月前、まだ中島義道を読み始めたばかりのころに、文春新書版(1998年刊行)で読んだときの印象はなんとなく残っていて、あぁそうだった、そうそう、とか口にしながらも、じっくり時間をかけて読んだ。
ますますぼくは孤独であること、孤独に生きることについて、つよく自覚していて、ときにヒリヒリとした違和感のようなものをみずから好んで選択したりもしている。他人(もっとも近い家族を含めた)とのあいだに少なからぬ違和感をもちながら、無理をしてまで関係を築く必要はあるのか?!、とか考えて、すこし考えてすぐにそんな必要はなかろうという方向づけを見出すと、さびしさのようなものをまったく感じないと言ったらウソになるけれど、不思議とすがすがしい心持にもなっていたりして。あぁ、ぼくは孤独にたいするなんらかの適性が備わっているんだろうなぁ、抗えないよなぁ。生きることを、ラクチンなことだと思うことはこれっぽちもないけれど、だからと言って困難だと感じることもあんまりない。およそ2年5カ月前にひとり暮らしを始めるまでは、ぜったいに孤独には耐えられないと思っていたし、じっさいにひとり暮らしがはじまって(それ以外の選択がなく不本意ながら)、ホントに心細かったし不安で不安で、あぁなんで生きているんだろう??!、と溜息を吐きながら、ときに涙を流しながら、孤独でカワイソウなぼくちゃんを哀れむ〈ぼく〉に酔っていた。


≪目次: ≫
序章 孤独に生きたい
他人を警戒する/小さなうめき声をあげている人々/孤独になる技術/運命愛
第一章 ずっと孤独だった
封建的な父母の家/父、カリフォルニアで生まれる/七歳までに五度の引っ越し/川崎と世田谷/東大法学部病/哲学がしたい!/クラスで一人だけ留年する/授業についてゆけない/「美しい敗者」になりたい!/何もしない青春/「風」が吹いてくる
第二章 孤独な少年時代
母の怨念/虚栄の家/死ぬのが怖い!/離人症体験/小便を漏らす/リアルで矮小な悩み/人間恐怖症/カインとアベル
第三章 孤独な青年時代
ふたたび留年する/「社会復帰」をめざす/八方塞がり/自殺しようと思う/法学部学士入学/そうだ、ウィーンへ行こう!/背水の陣/日本人学校の英語講師に採用される/東大助手になる
第四章 孤独を選びとる
世間嫌いの完成/Y教授による「いじめ」のはじまり/私は狡い/職がないのはおまえのせいだ!/「きみ、髭を剃ったらどうだ?」/おじきはこうするのだ!/「うちの芝生を刈ってくれないか?」/お金を渡すべきか?/学科長に訴える/そして私は助教授になった/人生を〈半分〉降りる
第五章 孤独を楽しむ
孤独な最近の生活/孤独と結婚/ゆきずりの関係がいい/孤独の実験場/孤独の条件/書くこと/書いて刊行すること/故郷喪失者
終章 孤独に死にたい
あとがき (一九九八年五月二十二日(妻の誕生日) 中島義道)
解説南木佳士

*本書は一九九八年、文春新書として刊行されました


≪著者: ≫ 中島義道 (なかじま・よしみち) 1946年生まれ。東京大学教養学部・法学部卒業。同大学院人文科学研究科修士課程修了。ウィーン大学基礎総合学部哲学科修了。哲学博士。現在(刊行当時)、電気通信大学人間コミュニケーション学科教授(2009年3月退任)。専門は時間論、自我論、コミュニケーション論。著書に『ウィーン愛憎』『哲学の教科書』『時間を哲学する』『人生を〈半分〉降りる』『カントの人間学』『うるさい日本の私』『愛という試練』『悪について』『私の嫌いな10の人びと』『「死」を哲学する』『観念的生活』『カントの読み方』など。


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