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旅をする裸の眼 (講談社文庫)
旅をする裸の眼 (講談社文庫)

○著者: 多和田葉子
○出版: 講談社 (2008/1, 文庫 290ページ)
○価格: 620円
○ISBN: 978-4062759427
おすすめ度: 4.5
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そう、キッカケは、西成彦「世界文学のなかの『舞姫』」(理想の教室、みすず書房、2009)にあって。東西冷戦を経て、ベルリンの壁が壊されて、ひとつになったドイツ(に学んだ著者)。東と西と、世界を二分する対立があった時代があって。なるほど、ベトナム、ヨーロッパから距離的には遠く離れたアジアにあって、かつてフランスの植民地として、しかし東西冷戦時代には東側諸国として、東ドイツ、ソ連(ロシア)に近かった。混濁の。「裂け目」としての「視力」とは?、カメラの眼によるシネマ(映画)。たいするみずからの眼により、みずからの眼の視力によって眼にする異国。いきなりあっけなくも誘拐されてはじまる物語ではあるものの、みずからの意思にあらざるところから展開される、異国から異国へと移動をつづける、外からの偶然性の高い出来事に起因して移動を余儀なくされながらも、移動する主体としての少女の眼を通して「旅」。


≪目次: ≫
第一章 1988 Repulsion 1965
第二章 1989 Zig Zag 1974
第三章 1990 Tristana 1970
第四章 1991 The Hunger 1983
第五章 1992 Indochina 1992
第六章 1993 Drôle d'endroit pour une renconrte 1988
第七章 1994 Belle de jour 1966
第八章 1995 Si c'était à refaire 1976
第九章 1996 Les voleurs 1996
第十章 1997 Le dernier Métro 1980
第十一章 1998 Place Vendôme 1998
第十二章 1999 Est-ouest 1999
第十三章 2000 Dancer in the dark 2000

解説「文学的想像力としての裸の眼」/中川成美(立命館大学文学部教授)

※この作品は、二〇〇四年十二月に小社より刊行されたものです。


≪著者: ≫ 多和田葉子 (たわだ・ようこ) 1960年東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。ハンブルク大学文学修士課程修了。チューリヒ大学文学博士課程修了。ベルリン在住。'91年「かかとを失くして」で群像新人文学賞を受賞。'93年「犬婿入り」で芥川賞を受賞。ドイツ語での文学活動に対、し'96年シャミッソー文学賞、2005年ゲーテ・メダルを授与される。'00年「ヒナギクのお茶の場合」で泉鏡花賞、'02年「球形時間」でBunkamuraドゥマゴ文学賞、'03年「容疑者の夜行列車」で伊藤整文学賞、谷崎潤一郎賞をそれぞれ受賞。近著に「海に落とした名前」「アメリカ 非道の大陸」「溶ける街透ける路」などがある。







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