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食べる西洋美術史  「最後の晩餐」から読む (光文社新書)
食べる西洋美術史 「最後の晩餐」から読む (光文社新書287)

○著者: 宮下規久朗
○出版: 光文社 (2007/1, 新書 262ページ)
○価格: 924円
○ISBN: 978-4334033873
おすすめ度: 4.5
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しばらくず〜っと気になって気になりつづけていたことが、それぞれ3年越し(2007年末〜)であり3カ月越し(2009年11月〜)の懸案事項が、その出来不出来は別としても(とてもとてもほめられたものではない)、遂げることができたことは、かたちにすることができたことに、正直にスナオにやっぱりウレシイ。他人から見たら、だからどうした?!、であろうし、とってもとっても些細なドウデモイイようなことであるんだろうとは、ぼくだってわかちゃいないわけじゃあないけれど、アタリマエのように計画を立てて予定していたことが思う通りにはいかないもので、そのたびごとにイライラしたり凹んだり落ち込んでふさぎこんだり、、、フフフフフ、ハハハハハハハ♪、そうね、冬晴れの陽に布団を干すシアワセ♪♪

なるほど、レオナルド・ダ・ヴィンチ最後の晩餐》をメインかかげて、「食」から読み説く“西洋美術史”。
イタリア・ルネサンスから現代ポップ・アートまで、あくまでも「食」を軸に、巻頭と真ん中にカラーの、ところどころにモノクロの絵画作品が挿しこまれて(もっとみたくなる)、西洋を中心とした美術の歴史を俯瞰する。

「食べる」ことは、生きることに生存するために必要とされる本能的なもの。食べなければ、いずれ死んでしまう。もっとも、食べていたとしても、ヒトは生きている限り、かならずいつか死ぬ。生きることは、死ぬことをどこかで意識しないではいられないのかな。
ところで、「パンとワイン」とは、ちょっとながく考えさせられているテーマで、加工されて携行できる食物としての「パン」と、汁というのか潤いを得る「ワイン」と、最低限のと言ってしまうには、「パンとワイン」だけでじゅうぶんにすぎる「食事」かと。

さて、“美術史”といえば、、、700人以上の芸術家・2500点以上の芸術作品がカラーで紹介される世界の美術  Art: The Definitive Visual Guide, 2008.』(河出書房新社)は、ちょっとスゴイ♪、お値段も金13,650円とスゴイから、買える人はぜひ買い置いて、買えない人(ぼくはコチラ)は図書館で!
それから、風俗画・静物画の“オランダ”について。流れとしては、イタリア・ルネサンスの後と言えようか。文化の歴史という視点から理解をたすける一冊として、ジャンルとしては経済史学になろうか、玉木俊明 『近代ヨーロッパの誕生 オランダからイギリスへ』(講談社選書メチエ)。ルネサンスのイタリアからオランダ、やがてイギリスへと変移する「ヘゲモニー」をかかげていいのか(理解が及んでいない)、中核(中心)が移り変わった時代背景やらなにやらが、そう、食糧事情が大きく影響していると説かれていた(と記憶している)。
そして、中欧を地理と歴史と文化から説いた、加藤雅彦ハプスブルク帝国』(河出文庫)ウィンナ・ワルツ ハプスブルク帝国の遺産』(NHKブックス)ライン河 ヨーロッパ史の動脈』(岩波新書)ドナウ河紀行 東欧・中欧の歴史と文化』(岩波新書)図説 ヨーロッパの王朝』(ふくろうの本)

ごちそうさまでした♪


≪目次: ≫
プロローグ
第1章 《最後の晩餐》と西洋美術    1-1 レオナルド・ダ・ヴィンチの《最後の晩餐》 (二つの表現/メインディッシュは何だったのか/最期に何を食べるか/西洋美術の読み方)/1-2 レオナルド以降の《最後の晩餐》 (表現の変化/享楽的な最後の晩餐)/1-3 《エマオの晩餐》 (三人だけの「最後の晩餐」/カラヴァッジョ《エマオの晩餐》)/1-4 日本の「最後の晩餐」 (隠れキリシタンの晩餐/田村宗立《接待図》)
第2章 よい食事と悪い食事    2-1 キリスト教と西洋美術 (「食道楽」は淫欲の罪/キリスト教思想の特異性)/2-2 聖人の食事 (パンと水だけ/日々の食事は常に「最後の晩餐」/食前の祈り)/2-3 慈善の食事 (大いなる美徳/「聖グレゴリウスの食事」/スケドーニ《慈愛》)/2-4 宴会と西洋美術 (さかんに描かれた「宴会」/「放蕩息子」)/2-5 乱痴気騒ぎ (「陽気な仲間」/どんちゃん騒ぎが描かれた背景)/2-6 食の愉悦 (カンピ《リコッタチーズを食べる人々》/もっとも愛すべき作品)/2-7 永遠の名作 (アンニーバレ・カラッチ《肉屋》――純粋風俗画の誕生/《豆を食べる男》――美術史上の時間)/2-8 農民の食事 (ラ・トゥール《豆を食べる夫婦》/ゴッホ馬鈴薯を食べる人々》)
第3章 台所と市場の罠    3-1 厨房と二重空間 (「二重空間」の絵画/「マルタとマリアの家のキリスト」/ベラスケスの手法/二重空間の宗教的意味)/3-2 市場の情景 (アールツェン《キリストと姦淫の女》/プーケラール《エッケ・ホモ(この人を見よ)》)/3-3 謝肉祭四旬節の戦い (ブリューゲル謝肉祭と四句節の戦い》/鋭い視点/肉は快楽、魚は禁欲/ブリューゲル《怠け者の天国》)/3-4 カンピの市場画連作 (イタリア最後の風俗画/階級と食事/カンピ《果物売り》/食材や料理への魅惑)
第4章 静物画――食材への誘惑    4-1 静物画――意味を担う芸術へ (静物画と食物/西洋美術特有の概念/五感の寓意)/4-2 オランダの食卓画 (ヴァニタス/限りある人生だからこそ/レンブラント《皮を剥がれた牛》/オランダの繁栄と市民の欲望)/4-3 スペインのボデゴン (強烈な宗教性/静物画の傑作と聖職者/静物画史上の最高傑作/ゴヤわが子を食うサトゥルヌス》/ジェリコーメデューズ号の筏》/ダリカニバリズム)/4-4 印象派と静物画 (シャルダン《肉の料理》と《魚の料理》/マネ《レモン》/マチスピカソ)/4-5 二十世紀の静物画と食物 (絵画は一個の物体/ウォーホルキャンベル・スープ缶/ウォホールの斬新さ/ポップ・アートの意味)
第5章 近代美術と飲食    5-1 屋外へ出る食事 (雅宴画――理想化された楽園風景/マネ《草上の昼食》――近代絵画の幕開け/モネ《草上の昼食》 ルノワール《舟遊びたちの昼食》)/5-2 家庭とレストラン (マネ《アトリエでの昼食》 モネ《昼食》《夕食》/飲食の舞台はレストラン、カフェへ)/5-3 貧しき食事 (「その日暮らし」の一家を描く/メンツェル《圧延工場》/ピカソ《貧しき食事》/スーチンが描いた「肉」)/5-4 女性と食事 (フェミニズム美術のシンボル/名作への反逆)
第6章 最後の晩餐    6-1 死者と食事 (天上の宴会/死後の婚礼の宴「ムサカリ絵馬」)/6-2 臨終の食事 (最後の聖体拝領)/6-3 死にいたる食事 (ヴァニタスの現代版/ウォーホル《ツナ缶の惨劇》/ウォーホルの遺作《最後の晩餐》)
エピローグ
あとがき
 (二〇〇六年 年の瀬を前に 西宮  宮下規久朗)
【主要参考文献】


≪著者: ≫ 宮下規久朗 (みやしたきくろう) 1963年愛知県生まれ。神戸大学文学部助教授(を経て、神戸大学大学院人文学研究科准教授)。東京大学文学部美術史学科卒業、同大学院人文科学研究科修了。兵庫県立近代美術館、東京都現代美術館学芸員を経て現職。専攻はイタリアを中心とする西洋美術史、日本近代美術史。『カラヴァッジョ――聖性とヴィジョン』(名古屋大学出版会)で第27回サントリー学芸賞受賞。他の著書に、『バロック美術の成立』『イタリア・バロック――美術建築(世界歴史の旅)』(以上、山川出版社)、『カラヴァッジョ(西洋絵画の巨匠11)』(小学館)、訳書に、『マチスとピカソ』(監訳)『イタリア絵画』(以上、日本経済新聞社)などがある。

橋本治/宮下規久朗 『モディリアーニの恋人  Amedeo Modigliani, Jeanne Hebuterne』(新潮社、2008年) '08/04/27

アンドリュー・グレアム=ディクソン監修 『世界の美術  Art: The Definitive Visual Guide, 2008.』(樺山紘一監修、河出書房新社、2009年) '09/12/17

玉木俊明 『近代ヨーロッパの誕生 オランダからイギリスへ』(講談社選書メチエ、2009年) '09/12/20

加藤雅彦 『図説 ヨーロッパの王朝』(ふくろうの本、河出書房新社、2005年) '09/11/26
加藤雅彦 『ドナウ河紀行 東欧・中欧の歴史と文化』(岩波新書、1991年) '09/11/23
加藤雅彦 『ライン河 ヨーロッパ史の動脈』(岩波新書、1999年) '09/11/20
加藤雅彦 『ウィンナ・ワルツ ハプスブルク帝国の遺産』(NHKブックス、日本放送出版協会、2003年) '09/11/16
加藤雅彦 『ハプスブルク帝国』(河出文庫、2006年) '09/11/12







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