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人物を読む 日本中世史―頼朝から信長へ (講談社選書メチエ)
人物を読む 日本中世史  頼朝から信長へ (講談社選書メチエ361)

○著者: 本郷和人
○出版: 講談社 (2006/5, 単行本 260ページ)
○価格: 1,680円
○ISBN: 978-4062583619
おすすめ度: 3.5
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そう、「講談社選書メチエ」のラインナップは、ハズレが少なく好印象、なんか好い本ないかなぁ〜(ぼくの印象としての好い本が他人にも同じように好い本であるとは限られない)とこまったとき(未読の本をそれなりに目につくところに積んでストックしておかないと不安になる)に、(チョット迷いながらも)チャレンジすると新たな展開を生む♪
ところで、「よい(いい)」をね、善悪の善い、がホントはとっても気になるんだけど、なかなかぼくにはその判別の自信が持ちえなくて(好悪は、あくまでもぼくの個人的な感覚の問題で、どちらかといえばよくもわるくも過剰気味に判別することをつねとしている)、万人にゆるぎない絶対的な“善”みたいなものを、見出したいなぁ、と考えて、べつにぼくが新発見をするとかじゃなくて、先人が(誰でもいいんだけど)見出して、論理的に構築したものとかを、ぼくが習得できればそれでいい、もっとも、ぼくは自分が分かって理解しただけでは満足することはなくて、さらに理解したい分かりたいと欲している後人に、「どうやら、これこれこういうことで、こうしてああしてこうなってああなって、ということなんですよぉ、分かりましたかぁ♪」などと(ナンノコトヤラ)


武士が興隆し「統治」が生まれた中世に、大きな足跡を残した八人の真実とは。明快な視座のもと、続々と明かされる仰天の新事実、そして立ちのぼる“王権”のダイナミックな姿――。人物史から読み替える、分かり易く新しい中世史!


≪目次: ≫
はじめに    いまそこにある危機/なぜ日本史は人気がないのか/面白い物語でもいいではないか/人物史の書き方/国文学との比較/え? 吉野花本?/北朝消滅計画/幕府あっての天皇制/人物の内面――「悪人」尊氏の内なる声

――乾の巻――
第一章 源頼朝――新しい王    源頼朝略伝――1147〜99.1.13/内容から実名を特定できてしまう、歴史研究者の夫婦の会話/北条政子? WHO?/さえない北条家/北条氏「存在意義」の砦、政子/頼朝=悪人説は正しいか?/この書状は本物だ!/忠義の武士を厚遇する/報恩の人/義経、そして主従制/無能な主人は焼き殺せ/複数の主人を持つ武士/朝廷の恩賞 宗修△い泙い陛效呂僚衢権/朝廷の恩賞◆宗衆貔犬發里里買いもの/「源平の戦い」の本質/小型クーデターの主役が熾烈な抗争/武士たちの王、鎌倉殿
第二章 法然――平等の創出    法然略伝――1133.4.7〜1212.1.25/宗性さん、もう勘弁して/南都六宗密教/とにかく難しい宗性のノート/仏教が衒学的でもよいのか/有力貴族と院家の結合/僧侶集団「僧伽」の実情/やっぱりお酒はやめられない/いま95人です/格が高い門跡/仏事漬け/政界と法界は「車の両輪」/権門体制論顕密体制論/民衆と王権の関係/仏教は人心の救いではないのか/法然の出現/どうしたら民衆を救えるだろう/救済は眼前にあり――京に広がる「南無阿弥陀仏」/かかる差別はあるまじ/一神教という浸透力
第三章 九条道家――朝廷再生    九条道家略伝――1193.6.28〜1252.2.21/朝廷政治史の整理/縁の政治/文武両道の後鳥羽上皇承久の乱後の朝廷/それでも統治者なのか/朝廷が「君臨」できた理由/貴族とはどういった人たちか/「武官コース」の出世法/「実務官コース」の出世法/出世は生まれで決まる/たまたま選ばれた人/道家の改革/「人の怨みをなくす」/神仏と強訴/安定政権の条件/摂関政治の幕引き
第四章 北条重時――統治の追求    北条重時略伝――1198.6.6〜1261.11.3/裁定はどのように下されるのか/幕府の裁定――御成敗式目はどっち?/朝廷の裁定――律令ではなく道理/「徳政」は法を用いない/裁定の相違は強制力の差/後鳥羽追号事件/九条道家失墜/土御門定通の縁者こそは/東と西の二つの派閥/激突/撫民、民を愛せよ/「百姓をいたはれ」/浄土宗発の新思想/「撫民」の真の提唱者

――坤の巻――
第五章 足利尊氏――「一つの王権」を    足利尊氏略伝――1305〜1358.4.30/性懲りもなく出てきた、しようもない夫婦の会話/足利氏は本当に御家人No.2だった?/頼朝の「御氏族」なのに……/豊かでもなさそうだし……/「君臨する根拠」/三つの重要選択/南北朝時代に試されたもの/京か鎌倉か/斬新なプラン/新興武士の取り込み/持明院統擁立/天皇は必要か/史上最大の悪人? いや、天皇家再興の功労者/足利直義の苦渋/将軍権力とはなにか/将軍は武人として出発した/「国家の統治」の夜明け前/「バサラ」高師直の躍進/誠実な補佐役・直義の死/戦いはなお/「一つの王権」の限界
第六章 三宝院満済――ザ・黒幕(ワイアプラー)    三宝院満済略伝――1378.7.20〜1435.6.13/女性と僧侶のパワー/閨房の思惑/権力者は超常的パワーが大好き/お抱え僧侶たち/「朝敵」が「官軍」に変わるまで/深い絆/尊貴ならざる生まれと立身と/サラブレッドばかりの将軍護持僧/なりあがりの理由/幸運の女神の前髪をつかめ/「申次」の修辞学/くじ引き将軍は「八百長」で生まれた?/トリックの現場/「公儀」と「内々」/ドキュメント「大名合議」/「都」と「鄙」/よきほどにてこれを差し置く/事なかれ主義/王権の所在
第七章 細川政元――秩序なき戦乱へ    細川政元略伝――1466〜1507.6.23/室町幕府の財源/西国限定の王権構築/経済の主要ライン、海上交通/守護とは何?/守護大名戦国大名の違い/三管領四職/斯波氏畠山氏細川氏赤松氏山名氏の興亡と南北朝合一/山名氏の復興/大乱前夜/応仁の大乱明応の政変と権威の崩壊/日本史における権威とは/天皇や将軍の衰徴/政元の構想と破綻/秩序なき戦い
第八章 織田信長――圧倒的な合理性    織田信長略伝――1534.5.12〜82.6.2/上洛とはなんだろう/伝統的権威との関わり/下克上社会の到来/京都の重要性/天下を望む/真の革新/神仏・伝統の否定/むやみな攻撃はしない/信長と天皇/無力だからこそ/天皇家のもっとも危険な時/侘び茶/価値の創造/信長の最期
おわりに――ネタばらし的な言い訳として    中世史の主役、二つの要素、王権の所在/武士の登場と進化/鎌倉幕府の滅亡/室町幕府の選択/分権と統一と/人物史のタネあかし

あとがき (2006年3月末日 本郷和人)
索引


≪著者: ≫ 本郷和人 (ほんごう・かずと) 1960年東京生まれ。東京大学・同大学院で石井進氏・五味文彦氏に師事し、日本中世史を学ぶ。専攻は中世政治史、古文書学。東京大学史料編纂所で『大日本史料』第五編の編纂を担当し、東京大学大学院情報学環助教授。また最近は、「歴史情報論」と呼ぶべきジャンルを構築しようとしている。著書に『中世朝廷訴訟の研究』(東京大学出版会)、『新・中世王権論』(新人物往来社)などがある。同業の妻と一男一猫がある。

本郷和人 『新・中世王権論 武門の覇者の系譜』(新人物往来社、2004年) '10/07/03
本郷和人 『天皇の思想 闘う貴族 北畠親房の思惑』(山川出版社、2010年) '10/06/27
本郷和人 『武力による政治の誕生』(選書日本中世史、講談社選書メチエ、2010年) '10/06/12





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