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天皇はなぜ生き残ったか (新潮新書)
天皇はなぜ生き残ったか (新潮新書312)

○著者: 本郷和人
○出版: 新潮社 (2009/4, 新書 223ページ)
○価格: 756円
○ISBN: 978-4106103124
おすすめ度: 4.0
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キレイゴトだけで生きていけたら、笑顔のしたのトボケた表情や言動に巧妙に隠され演じられた、ウソとか偽りとか、いやいやそんなにカンタンなものではない、演じる方も必死だ、ときには決死の覚悟で、まるでなにごとでもないように平静をよそおってみたりして。ときにチラリと見え隠れする遣り口に触れるに、オトナはキライだ、遣り方がキタナイ!、などと憤りを覚えないことの方が少なかった、いまでもじゅうぶん気にならないものでもない。どうなんだろう、意識してなのか、もしかしたら無意識のうちに天然のボケ(ほうけ)が老化が着実に進行しているのかもしれない。どこまでが演技でどこからが天然なのか、みずからをふり返るには判別し難いところもあって、白とも黒ともどっちもあってどっちもそれだけではなく。みずからのことなのに、不思議なくらいに分かっていない(どう考えてみたところでも、分かっている!、などと言いえるものではない)と思うことが多々あるのだから、みずからにあらざる他人のことなんかどうして分かりえよう(わざわざ口外するまでもない)。
とかなんとか、ボケはゆるされるのかゆるされないのか?!、ウソや偽りはゆるされるのかゆるされないのか??!、カンタンにゆるされるものでもないけれど、ゆるされないものでもないのかもしれない、で、どうやら、いずれも、ゆるされちゃうんだろうなぁ、との確信めいたものをつよく



平家から維新までの約七〇〇年間、天皇は武士に権力を奪われていた。しかし、将軍職や位階を授ける天皇は権威として君臨した――。このしばしば語られる天皇像は虚像でしかない。歴史を直視すれば、権力も権威もなかったことはあきらかだ。それでも天皇は生き残った。すべてを武士にはぎ取られた後に残った「天皇の芯」とは何か。これまで顧みられることの少なかった王権の本質を問う、歴史観が覆る画期的天皇論。


≪目次: ≫
権力のない天皇の権威とは――問題提起として
第1章 古代天皇は厳然たる王だったか     人口の増加と権力の発達(魏・呉・蜀の三国は拮抗していたか/明治政府のV字回復天皇論)/ 権力は徹頭徹尾、受け身である(当事者が動かなければ始まらない/殺されるのも自由だから/「野放図な自由」よりも「取り敢えずの平和」を)/ 使えない律令による天皇の絶対権力とは(当時を生きる人々の目線で見る/幻の輝ける古代/天皇=頭で考えた王とすると)
第2章 位階と官職の淘汰と形骸化     律令にない官職こそ重職ばかり(『平家物語』も読めない官位相当表/出世が見込める「武官コース」/経験がものをいう「実務官コース」)/ なぜ中国の科挙を導入しなかったか(数代で没落する中国の士大夫/官僚を叩き世襲に寛容な日本)/ 貴族の家格は政治をどう動かしたか(家の格に縛られる貴族の役割/複数の主人を持つ実務官「名家」/政治家貴族・キャリア貴族・ノンキャリ官人/律令が生んだゴンベさん)
第3章 時代が要請する行政と文書のかたち     あらゆる要求に応える訴訟(天皇よりもえらい上皇/律令や伝統から自由な地位/上皇が訴訟をつかさどった)/ 上皇(天皇)の判断はどう下るのか(治天の君の指令を受ける奏事/格調高いが単純明快な官宣旨)/ 変化していく朝廷の公文書(官宣旨から綸旨・院宣へ/上級貴族ぬきでも出る/変化の本質は「はぶく」)
第4章 武力の王の誕生を丁寧にたどる     古代・近世へ連なる「権門」とは(あくまでも天皇と朝廷が国家の中心/中世に国家と呼べるものがあったか)/ 中世的朝廷をデザインした藤原信西(上皇の信任を根拠に朝政を主導/「お気に入り」がアキレス腱にもなる)/ 権門体制の崩壊と平家政権(武力は恐怖を放射する/牙を剥く平家、停止する院政)/ 源平の戦いの本質は何だったのか(朝廷の支配からの自立/武士の財産を保証する新しい王権)/ 源頼朝が達成したもの(幕府は朝廷を乗り越えられないのか/一一八〇年一〇月六日、鎌倉幕府成立)
第5章 悠然たる君臨からの脱皮     朝廷の新しい役割(重要なのは征夷大将軍ではない/「わたしは何者か」を決める情報)/ 文化のちからで幕府をねじ伏せる(武士を圧倒する知性・学識・教養/卓越した王が見誤った武士の実情)/ 承久の乱の敗北がもたらしたもの(武力放棄を臣下に誓う/もう強訴を止められない/伝統は崩壊し危機に瀕す王権)/ ふたつの王権の優劣を考える(非常時に大事にされた道理/幕府にすがるしかない/天皇は幕府が決める)
第6章 実情の王として統治を目指す天皇     九条道家が目指した徳政(「もとに戻す」のが徳の本質/国を治めるのは法か徳か)/ 新しい天皇のあるべき姿(法に拠る幕府と道理を求める朝廷/実情を反映した徳政で復活を図る)/ 両統迭立期の朝廷の構造(無理がある「西園寺家史観」/皇統を二つ用意した幕府の狙い/正統は大覚寺統か?)
第7章 南北に分裂しても必要とされた天皇制     実は孤立していた後醍醐天皇(明らかな二つのうそ/貴族たちは敬遠していた/鎌倉幕府は自ら倒壊した)/ 画に描いた餅から室町幕府へ(呆気なく崩壊した建武政権/重要な三つの選択/「王が必要なら木か金で作れ」)/ 初めての武士文化・バサラの登場(唐物が流入する/天皇の文化への異議申し立て)
第8章 衰微する王権に遺された芯     歴史の転換点、一三九二年南北朝合一(京都に天皇がいなくなった/幕府が生みだした天皇/実情の王が消滅した年)/ 「祭祀の王」としての機能停止(天皇と無縁だった新仏教/神道は社会に対応しなかった)/ 権力も権威もない天皇の文化のちから(日本史上最も困窮した天皇/栄光を失ったからこそ幽玄に立つ天皇/天皇は動乱の世を生き抜いていく)
天皇を再発見した日本人――むすびに代えて(信長は天皇を必要としたか/秀吉は現状維持、家康は東国へと距離を取る/仕事がなくなってしまった天皇/儒学が生んだ尊王)


≪著者: ≫ 本郷和人 (ほんごう かずと)  1960(昭和35)年東京生まれ。東京大学大学院情報学環を経て東京大学史料編纂所准教授。東京大学・同大学院で石井進氏・五味文彦氏に師事し日本中世史を学ぶ。専攻は中世政治史、古文書学。東京大学史料編纂所で『大日本史料』第五編の編纂を担当。著書に『武士から王へ』など。

本郷和人 『武士から王へ お上の物語』(ちくま新書、2007年) '10/07/10
本郷和人 『人物を読む 日本中世史  頼朝から信長へ』(講談社選書メチエ、2006年) '10/07/06
本郷和人 『新・中世王権論 武門の覇者の系譜』(新人物往来社、2004年) '10/07/03
本郷和人 『天皇の思想 闘う貴族 北畠親房の思惑』(山川出版社、2010年) '10/06/27
本郷和人 『武力による政治の誕生』(選書日本中世史、講談社選書メチエ、2010年) '10/06/12





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