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大王から天皇へ 日本の歴史03 (講談社学術文庫)
大王から天皇へ (日本の歴史03、講談社学術文庫1903)

○著者: 熊谷公男
○出版: 講談社 (2008/12, 文庫 400ページ)
○価格: 1,260円
○ISBN: 978-4062919036
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第一章「列島と半島と大陸」とは、もちろんわざわざ言うまでもなく、〈日本〉列島と〈朝鮮〉半島と〈中国〉大陸とをさししめし、対馬を経由しての



四世紀、倭王権=ヤマトはカラ(半島)と出会う。列島の君主は、朝鮮半島・大陸との関係を持つことで、鉄や先進技術・威信財を独占し、その再分配で地方の首長と互酬関係を築く。緊迫する半島情勢、渡来人の定住、王位継承争い、仏教伝来、大化改新、クーデター……。度重なる試練が支配体制を強化し、神の代理人=「治天下大王」が、「現神(あきつかみ)」=天皇になった時、「日本」が誕生する。


≪目次: ≫
プロローグ 「天下」の支配者    日本人の天下意識の起源/アメノシタを支配する大王/“王中の王”から“神”へ
第一章 列島と半島と大陸――東アジア世界の中の倭国    1 「ヤマト」と「カラ」をつなぐ道(「ヤマト」と「カラ」をつなぐ道/半島の窓口「カラ」/「任那」のもつニュアンス/「ヤマト」と「カラ」の出会い/半島ルート掌握の目的/国家の成立はいつか)/2 半島の動乱と倭王権の発展(百済との国交樹立――七支刀銘文/軍事同盟の誕生/参謀本部が目をつけた広開土王碑/辛卯年条は前置き文/広開土王碑に現われた倭は海賊か/先進文物供与の見返りとしての派兵/「小帝国」意識の芽生え)/3 渡来人の来住と列島の技術革新(渡来人の第一波は五世紀前半/新しい生活スタイルの伝来/先進技術の地方への伝播/渡来人の故郷「カラ」/「カラ」への思いの原点/技術革新から社会変革へ/五世紀の列島支配とその限界)/4 倭の五王――冊封体制への参入と離脱(南朝宋から授かった官爵/倭の五王とは誰か/高句麗への対抗意識/倭王武の上表文の真意/倭王の官爵の弱点は将軍号/臣下の官爵も要求/中国王朝との決別/倭王柵封の歴史的意義とは)
第二章 「治天下大王」の登場    1 倭王権の拠点(巨大古墳の世紀/移動する王墓の地/在地勢力の弱体な河内/倭王権の直轄地/政治的センターの移動/氏族の拠点も河内へ/倭王権の飛躍と王墓の移動)/2 倭王権と地域社会(ヒトとモノによる支配/五世紀は「内乱の時代」か/地方の動乱への介入/火山灰に埋もれたムラ/巨大な豪族居館/地域社会と渡来人)/3 初の「治天下大王」――ワカタケル大王(鉄剣銘の発見/ワカタケル大王は雄略天皇/オワケ臣が銘文に込めた思い/鉄剣銘の系譜が語りかけるもの/王宮での奉仕/郷里に帰ったオワケ臣/治天下大王の出現/「天下」的世界の形成/百済との関係の緊密化/旧豪族の没落)
第三章 自立する倭王権    1 継体欽明の王権(異例ずくめの即位/息長氏の重要な役割/継体は王位簒奪者か/謎の使徒「両朝対立」説/蘇我氏の登場と欽明天皇/大王の即位式と群臣/天つ神の“ヨサシ”)/2 半島政策の挫折(新羅の自立と領土拡大/三つどもえの死闘/「任那四県割譲」事件/百済と大加耶の抗争/金官国の滅亡と近江毛野の派遣/「日本府」と「任那復興」/半島南部の倭系人「韓子」たち/「任那」の滅亡/「任那の調べ」の政治的演出)/3 国造と氏(筑紫君磐井の乱と国造・屯倉の成立/国造による地方支配/ミヤケは王権の政治的拠点/部とカキ/タテ割りの部の組織/ウジとカバネ/六世紀の倭王権――ウジごとのタテ割り支配)/4 “前方後円噴の時代”の終焉(横穴式石室の普及と群集墳の激増/名無しの巨大古墳/最後の前方後円墳)
第四章 王権の転機    1 仏教の伝来と蘇我氏(救援要請の見返り/“世界宗教”の衝撃/崇仏・排仏の争い/改革派蘇我氏の立場/蘇我・物部両氏の武力抗争/最後の伽藍――飛鳥寺)/2 女帝と太子(大王暗殺/非蘇我系王族の旗頭――彦人大兄皇子/蘇我系王族の代表――厩戸皇子/初の女帝、推古の擁立/「聖徳太子は実在しなかった」!?/厩戸皇子の政治的地位)/3 大陸ルートの復活と内政の改革(倭王武以来の対中外交/“対等外交”の実相/柵封体制外の「不臣」倭国/小墾田宮の造営と冠位十二階――第一回遣隋使の衝撃/憲法十七条の真偽/倭国的「天」の思想と大王/「朝庭」の形成と朝政)
第五章 律令国家への歩み    1 乙巳のクーデターへの道(女帝没後の王位継承問題/百済大寺――まぼろしの大寺の発見/上宮王家の滅亡/伴造――トモ・部制の行きづまり/改新の対外的要因/中大兄皇子中臣鎌足の出会い/クーデターの決行)/2 大化改新(史上初の譲位/新政権と「改新の詔」/政治改革の内実/ミコトモチの派遣とクニの解体/部廃止とその限界/「評」の設置の意義/前期難波宮――改新の考古学的「証拠」/巨大な王宮の必要性/改新政治の影)/3 改新政治からの逸脱と敗戦――斉明朝白村江の戦い(斉明の重祚/「興事」好きの女帝/倭京の形成――古代都市の芽ばえ/“石の王都”――酒船石遺跡/倭京の儀礼空間――石神遺跡/“化外の民”と王権/阿倍比羅夫の北方遠征/百済の滅亡/老女帝の西征/白村江の敗戦――百済復興策の失敗/外征軍の兵士たち)/4 厳戒体制下の国政改革――天智期(必死の国土防衛/唐・新羅との関係修復/甲子の宣――非常時下の氏族改革/近江遷都と天智即位/はじめての戸籍――庚午年籍/天智十年官制――「近江令」はあったか)/5 神への飛躍の戦い――壬申の乱額田王をめぐる二人の兄弟/天智の後継者問題/決死の吉野脱出/先手をとった大海人方/近江朝廷の最期)
エピローグ 「天皇」の出現    大王は神にしませば/“カリスマ”天武の尊称/「天皇」号の理念/点と日のイデオロギー/古代天皇制の成立/日本的「天下」の究極の権威

学術文庫版あとがき (二〇〇八年十月  熊谷 公男)
年表
参考文献
索引


編集委員 網野善彦大津透鬼頭宏桜井英治山本幸司


※本書の原本は、二〇〇一年一月に、小社より刊行されました。


≪著者: ≫ 熊谷公男 (くまがい・きみお) 1949年生まれ。東北大学文学部卒。同大学院、宮内庁正倉院事務所をへて、東北学院大学文学部教授東北文化研究所所長)。専門は日本古代史。古代氏族、古代蝦夷、政務・儀礼などから古代王権の問題に取り組んでいる。主な著書に『蝦夷の地と古代国家』(山川出版社)、『古代の蝦夷と城柵』(吉川弘文館)、『新版 古代の日本 近畿I』『新版 古代の日本 東北・北海道』(いずれも共著、角川書店)、『列島の古代史』1(共著、岩波書店)などがある。

寺沢薫 『王権誕生 (日本の歴史02)』(講談社学術文庫、2008年) '10/12/17
岡村道雄 『縄文の生活誌 (日本の歴史01)』(講談社学術文庫、2008年) '10/12/03
網野善彦 『「日本」とは何か (日本の歴史00)』(講談社学術文庫、2008年) '10/11/20





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