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丸山眞男―リベラリストの肖像 (岩波新書)
丸山眞男 リベラリストの肖像 (岩波新書1012)

○著者: 苅部直
○出版: 岩波書店 (2006/5, 新書 228ページ)
○価格: 798円
○ISBN: 978-4004310129
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近代の理念と現代社会との葛藤をみすえつつ、理性とリベラル・デモクラシーへの信念を貫き通した丸山眞男(1914・大正3〜1996・平成8)。戦前から戦後への時代の変転の中で、彼はどう生き、何を問題としたか。丸山につきまとうできあいの像を取り払い、のこされた言葉とじかに対話しながら、その思索と人間にせまる評伝風思想案内。


≪目次: ≫
序章 思想の運命    丸山論という病/異様なまでの熱気/イメージの氾濫/亀裂と葛藤/問題発見型の思考/友人の視点から
第1章 「大正ッ子」のおいたち    被災者への手紙/誕生/「大正ッ子」/手づくりの本/微妙な山の手/愛住町という空間/政論記者の家系/『君たちはどう生きるか』/教養主義への批判/「不良ぶる」中学生/左右対立の時代/もう一人の師・/隣人・三島由紀夫
第2章 「政治化」の時代に    1 遅れて来た青年(満州事変と世の変化/旧制高校の寮生活/突然の逮捕/留置場での経験/自我の目覚め/内面への統制/治安維持法の時代/監視の恐怖/時代の二面性/空気の支配/瀧川事件)/2 「近代」への溯行(「政治化 Politisierung」の時代/大学攻撃/「國體明徴」運動/「ムード的左翼」/講座派理論との出あい/「日本ファシズム」/「市民社会」の限界/リベラル・デモクラシーの危機/ふたたび「近代」へ/自由主義者の強靭さ/オットー・ウェルスの叫び/「原理」へのコミットメント)
第3章 戦中と戦後の間    1 明治は遠くなりにけり(天皇と東大/軍事化する国内体制/大学の変貌/『文明論之概略』の衝撃/福澤の再評価/近代ナショナリズムの論理/同時代批判としての国民国家論/個人の主体性/日本思想から「近代」を掘りだす/西洋中心主義とのちがい)/2 大いなる助走(法学部研究室へ/時局講座の転用/予想外の進路/津田左右吉の受難/徳川思想史研究/荻生徂徠/「政治の発見」/「作為」の論理/国家に先だつ「人間仲間」/第二論文の意義/ジョン・ロック自然状態/近代の理念に賭ける/日本社会の病理)/3 八月十五日――終わりと始まり(軍隊経験/朝鮮という場所/植民地支配の責任/ポツダム宣言/被爆体験/母の死)
第4章 「戦後民主主義」の構想    1 焼跡からの出発(「時は武蔵野の上をも」/戦後の混沌の可能性/庶民大学三島教室/占領改革への驚き/「八月革命」/「あてがはれた自由」/自由の精神とナショナリズム/自発的結社への期待/日本国憲法第九条/社会主義への共感/「国民」とはだれか/「女」をめぐって)/2 「天皇制」との訣別(「重臣リベラル」の天皇観/紀元節の総長講演/南原繁への批判/「天皇制」との対決へ/「超国家主義の論理と心理」/無責任の体系/倫理性への志向/欲望の解放をこえて/弟の視線)
第5章 人間と政治、そして伝統    1 ニヒリズムの影(丸山熱とニヒリズム/「現代」の子/「人間と政治」/南原との対照/政治的無関心/「なぞ」的な人間と「政治」/偏在する権力/国家の変質/「見えざる権威」の必要)/2 「恐怖の時代」をこえるもの(「逆コース」の到来/恐怖の時代/全面講和論/国内冷戦のなかで/療養所生活/内と外の壁/死の座り込み/非政治化と過政治化/大衆社会の問題/アマチュアが支えるデモクラシー/リアリズムの思考/六〇年代安保の昂揚と不安/「長い宿酔が来る」/「市民主義」への懐疑/いやいやながらの政治参加)/3 もうひとつの伝統(精神的スランプ/「型」とその喪失/高度成長への疑問/日本思想の「古層」/自我への問い/「忠誠と反逆」/ダイナミズムの喪失/「逆さの世界」/「伝統」の描きなおし/他者としての歴史/『「文明論之概略」を読む』/フーコーとの対話)
終章 封印は花やかに    「大山先生」/「人生は形式です」/対話と友情のために

参考文献
あとがき (二〇〇六年四月  苅部 直)
略年譜 (1914・大正3年〜1996・平成8年)


≪著者: ≫ 苅部 直 (かるべ・ただし) 1965年東京生まれ。1994年東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了、博士(法学)。東京大学助教授(大学院法学政治学研究科・法学部)。専攻は、日本政治思想史。著書に、『光の領国 和辻哲郎』(創文社)などがある。






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