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歴史という皮膚
歴史という皮膚

○著者: 苅部直
○出版: 岩波書店 (2011/3, 単行本 296ページ)
○価格: 3,255円
○ISBN: 978-4000256575
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そう、1989(昭和64/平成元)年の1月、昭和天皇の崩御のころ、ぼくは浪人中で予備校に籍を置きながら(新聞配達してた!?)、ボンヤリしたまま、浮き足立った空気(バブル)にのまれたのか、ただただボンヤリしていたんだろう、19歳の春



第二次大戦前夜、ユダヤ・フリーメイソンリー陰謀説が渦巻くなか、世界平和を支える集団としてフリーメーソンリーを擁護した吉野作造カントの世界平和構想を賞賛しつつ、自身の平和論の基礎には民族と天皇をおいた南原繁。私利追求風潮が社会を覆うなか、人々が公益へと向かう道筋を構想した幕末・明治期の儒学者、横井小楠元田永孚。ほかに福澤諭吉中村哲ら、激動期にそれぞれの社会状況と格闘した思想家たちの姿を生き生きと描く。その思想の変遷を通して、日本におけるナショナリズムと皇室観の様相が浮かび上がる。


≪目次: ≫
I 歴史とナショナリズム
ナショナリズムの来歴
    1 創られた伝統?/2 近代のナショナリズムと戦後/3 二分法をこえて  (初出:苅部直・片岡龍編『日本思想史ハンドブック』新書館、2008年)
大正グローバリゼーションと「開国」――吉野作造を中心に――    1 一九二〇年代のグローバリゼーション/2 大正・昭和の「ユダヤ人問題」/3 吉野作造とフリーメイソンリー  (初出:『思想』第1020号、2009年4月)
歴史性と自由――瀧川事件から見たマルティン・ハイデガー――    1 ハイデガー・ショック、一九三三年/2 伝統のなかの自由へ――九鬼周造中井正一  (初出:『岩波講座 哲学』第11巻、2009年)
「始原」の政治学――一九四〇年代の中村哲――    1 「大東亜」の政治学/2 国家権力の「始原」へ  (初出:『岩波講座 「帝国」日本の学知』第1巻、2006年)

II 戦後思想・再考
平和への目覚め
――南原繁の恒久平和論――    1 カントに学び、カントを超えて/2 国民共同体と儒学/3 ネイションの再定義と天皇  (初出:『思想』第945号、2003年1月)
「血」と「君徳」――天皇論をめぐるデッサン――    1 不透明な領域/2 「血」の伝統/3 「君徳」と恩赦  (初出:『岩波講座 憲法』第4巻、2007年)
立ちつくすピラト――丸山眞男福澤諭吉論――    (初出:『図書』第637号、2002年5月)
浮遊する歴史――一九九〇年代の天皇論――    1 「九〇年代」か「平成」か/2 希薄化と不安/3 新しい皇室論へ  (初出:東京大学社会科学研究所『社会科学研究』第58巻1号、2006年9月)

III 「近代」の始まりへ
福澤諭吉の「怨望」論
    1 脅威としての「怨望(えんぼう)」/2 「怨望」の明治初年/3 デモクラシーと「怨望」  (初出:『思想』第1033号、2010年5月)
「利欲世界」と「公共之政」――横井小楠元田永孚――    1 堯舜三代の幻出――横井小楠/2 元田永孚と「文明開化」/終章 「公共之政」にゆくえ/追記  (初出:『国家学会雑誌』第104巻1・2号、1991年2月)※修士論文


あとがき (二〇一一年二月  苅部 直)
初出一覧


≪著者: ≫ 苅部 直 (かるべ ただし) 1965年生まれ。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。東京大学法学部教授。専門、日本政治思想史。著書、『光の領国 和辻哲郎』(創文社、1995年/岩波現代文庫、2010年)、『丸山眞男』(岩波新書、2006年)、『移りゆく「教養」』(NTT出版、2007年)、『鏡のなかの薄明』(幻戯書房、2010年)ほか。

苅部直 『光の領国 和辻哲郎』(岩波現代文庫、2010年) '11/04/22
苅部直 『丸山眞男 リベラリストの肖像』(岩波新書、2006年) '11/04/18





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