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正義論の名著 (ちくま新書)
正義論の名著 (ちくま新書907)

○著者: 中山 元
○出版: 筑摩書房 (2011/6, 新書 270ページ)
○定価: 861円
○ISBN: 978-4480066121
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んむぅ〜〜〜、道徳の領域と政治哲学の領域を貫く「要石(かなめいし)」のような、正義の概念。とくに、西洋の正義の概念を歴史的に考察することで、西洋の政治哲学と道徳哲学の歴史を統一的に振り返り、正義の思想の大きな流れを理解することで、西洋の政治構想と倫理思想の大きな流れを読み取る、こころみ


西洋思想史上、「正義」について考えることは、「道徳」「倫理」「政治」などの問題とかかわりあいながら、つねにひとつの軸となってきた。「公正さとは何か」「正しさの基準はどこにあるのか」などなど、今日でも喫緊の課題として論じられるこれらについて、大思想家たちの「名著」は大きなヒントと刺激を与えてくれることだろう。プラトンアリストテレスから、ホッブズロックベンサムニーチェ、さらにはロールズデリダサンデル……。この一冊で主要な思想のエッセンスがわかる!


≪目次: ≫
はじめに

第一章 公共善と正義
ホメロス 『オデュッセイアー』――ゼウスの正義
歓待/復讐の正義

プラトン 『国家』――正義は、国家や人間における調和である
正義は強者の利益/正義と国家/国家の三つの階級/魂における正義/正義とは/不正な人の魂の状態/不正という災厄
※Platōn, 427-347BC

アリストテレス 『ニコマコス倫理学』――正義とは公的な善の実現である
正義とアレテー/正義の政治学/普遍的な正義/特殊的な正義/幾何学的な正義/矯正的な正義/正義としての貨幣
※Aristotelēs, 384-322BC

キケロ 『義務について』――徳の女王としての正義
ギリシアの正義論の限界/キケロの普遍的な正義論/他国への正義/奴隷、女性、未成年への正義/公共善としての正義/徳の女王としての正義
※Marcus Tullius Cicero, 106-43BC

アウグスティヌス 『神の国』――「遍歴の旅」の途上の正義
神の国と地の国/最高善/ローマの正義の批判/地の国の正義/遍歴の旅の途上の正義
※Aurelius Augustinus, 354-430

トマス・アクイナス 『神学大全』――天上の浄福を準備するのが支配者の正義
トマスの正義論の目的/法と正義/正義の種類/体制論/世俗の支配者と魂の支配者
※Thomas Aquinas, 1225-1274

マキアヴェッリ 『君主論』――自由な共和国における正義
正義と公共善の絆/マキアヴェッリの大衆観/マキアヴェッリの君主観/マキアヴェッリの願い/君主と民衆/公的な徳
※Niccolò Machiavelli, 1469-1527

第二章 社会契約論と正義
ホッブズ 『リヴァイアサン』――国家が正義を執行する
ホッブズの人間観/自然状態における平等/自然権/自然法/社会契約/正義の自然法/国家と正義/正義の回復の道
※Thomas Hobbes, 1588-1679

スピノザ 『エチカ』――民主的な国家のうちで最高の自由と正義が実現する
スピノザの人間観/国家の成立/自然権の保持/正義/最高権力と正義/最善の国家/国家体制と正義
※Baruch de Spinoza, 1632-1677

ロック 『市民政府論』――不法に抵抗するのは正義である
ロックの自然状態/社会状態と所有権/所有権の基盤としての労働/歯止めの解消/貨幣/不平等な私有財産の承認/二重の不正/政府状態の設立/国家の形態
※John Locke, 1632-1704

ルソー 『社会契約論』――社会契約が正義を実現する
野生人と正義/社会状態と正義/正義の発達の三段階/革命の必要性/社会契約の課題/政治体の成立/国家法と正義/社会契約と正義
※Jean-Jacques Rousseau, 1712-1778

カント 『人倫の形而上学』――永遠平和のうちで地球的な正義を
社会の成立/正義の社会/公民的な状態へ/法と正義/国家における正義と革命/国家体制論/世界公民状態へ
※Immanuel Kant, 1724-1804

第三章 市民社会論
ヒューム 『人性論』――人間はその本性からして社会を作り、正義を実現する
社会の形成と効用/人間の反社会的な要素/三つの財産/正義の実現/正義の起源/情念論/穏やかな情念/道徳と正義
※David Hume, 1711-1776

アダム・スミス 『道徳感情論』――人間には正義を望む道徳的な感情がある
共感の概念/正義を守る法/中立な観察者/「内部の人」/社会の形成/見えざる手/経済学と正義
※Adam Smith, 1723-1790

ベンサム 『道徳および立法の諸原理序説』――最大多数の最大幸福
最大多数の最大幸福/サンクション/立法者の視点/快楽計算
※Jeremy Bentham, 1748-1832
※John Stuart Mill, 1806-1873
※Michel Foucault, 1926-1984

ヘーゲル 『法の哲学』――正義を欠いた幸福は善ではない
人格と正義/不正と正義/道徳と正義/幸福と正義/市民社会と国家
※Georg Wilhelm Friedrich Hegel, 1770-1831

第四章 現代の正義論
マルクス 『ドイツ・イデオロギー』――イデオロギーとしての正義
イデオロギーとは/搾取の不正義/分配的な正義/正義の社会
※Karl Marx, 1818-1883
※Louis Althusser, 1918-1990

ニーチェ 『道徳の系譜学』――約束する人間の正義とルサンチマンの正義
「約束する人間」の誕生/正義の弁証法――共同体の正義/正義の弁証法――矯正の正義/正義の弁証法――正義の止揚としての赦し/反動的な人間/ルサンチマンの正義/キリスト教の役割
※Friedrich Wilhelm Nietzsche, 1844-1900

ベンヤミン 「暴力批判論」――未曾有の正義
暴力と正義/二種類の暴力/警察/神話的な暴力と神的な暴力
※Walter Benjamin, 1892-1940

ハイエク 『法と立法と自由 二 社会正義の幻想』――配分的な正義は不正
開かれた社会/正義に適うルール/社会正義の不正/正義論批判
※Friedrich August von Hayek, 1899-1992

ロールズ 『正義論』――公正としての正義
『正義論』の目的/社会契約の前提/原初的な状態と正義の状況/無知のヴェール/ロールズの原理/ロールズの正義
※John Bordley Rawls, 1921-2002

ノージック 『アナーキー・国家・ユートピア』――正義の国家は最小国家
相互保護協会/超最小国家の誕生/最小国家の誕生/ロールズ批判/最小国家の魅力
※Robert Nozick, 1938-2002

マイケル・ウォルツァー 『正義の領分』――財が異なると、正義も異なる
正義の内実/財の多元性/複合的な平等/財の領域
※Michael Walzer, 1935-

マイケル・サンデル 『これからの「正義」の話をしよう』――善は正義よりも優先される
付加なき自我の批判/正義と善/道徳的な責任の三つのカテゴリー/目的論
※Michael J. Sandel, 1953 -

ハーバーマス 『討論倫理』――討議において正義と連帯が実現する
ロールズの正義論の評価/三つの欠陥/討議的な倫理/討議と正義
※Jürgen Habermas, 1929-
※George Herbert Mead, 1863-1931

ホネット 『正義の他者』――不正から正義を考えよう
不正からみる正義/愛の圏域――個人としての承認/法の圏域――人格としての承認/連帯の圏域――共同体に参画する人格としての承認/三つの圏域の正義の衝突
※Axel Honneth, 1949-

レヴィナス 『全体性と無限』――他者との語り合いが正義である
イリヤ/存在の不快/他者と時間/責任/正義/貨幣
※Emmanuel Lévinas, 1906-1995

デリダ 『法の力』――正義とはアポリアである
法と脱構築/法の脱構築/正義と脱構築/第一のアポリア――規則の適用/第二のアポリア――決断不可能性/第三のアポリア――切迫性/贈与のアポリア
※Jacques Derrida, 1930-2004


≪著者: ≫ 中山 元 (なかやま・げん) 1949年生まれ。東京大学教養学部中退。思想家・翻訳家。『フーコー入門』『高校生のための評論文キーワード100』(以上、ちくま新書)、『賢者と羊飼い』(筑摩書房)、『フーコー 思想の考古学』(新曜社)、『フーコー 生権力と統治性』(河出書房新社)などの著書のほか、多数の翻訳書がある。インターネットの哲学サイト『ポリロゴス』を主宰。

中山元 『正義論の名著』(ちくま新書、2011年) '11/07/06





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