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ドイツ観念論 カント・フィヒテ・シェリング・ヘーゲル (講談社選書メチエ)
ドイツ観念論 カント・フィヒテ・シェリング・ヘーゲル (講談社選書メチエ531)

○著者: 村岡晋一
○出版: 講談社 (2012/8, 単行本 264ページ)
○定価: 1,680円
○ISBN: 978-4062585347
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近代的思考の基礎を作ったドイツ観念論の四人の代表的哲学者。彼らの思想の核心には、歴史の「これから」におのれの身一つで踏み出す勇気と決断があった。先達の思想を受け継ぎ、かつ乗り越えて行くダイナミックな思想の歩みを、これまでになく平易かつ明快に解説する。


≪目次: ≫
序章 ドイツ観念論とは?
「ドイツ観念論」という思想運動/「ドイツ観念論」という名称の由来/ドイツ観念論と「被政治的ドイツ」という神話/「終末論的陶酔」の哲学/理性の体系と歴史
 ※1781年 カント『純粋理性批判』/1784年 カント『世界市民という視点からみた普遍史の理念』/1785年 ヤコービ『スピノザの教説』/1786年 ラインホルト『カント哲学にかんする書簡』/1788年 カント『実践理性批判』/1789年 ラインホルト『人間の表象能力の新理論の試み』/1790年 カント『判断力批判』/1790年 マイモン『超越論的哲学試論』/1790年 ラインホルト『哲学者たちの従来の誤解を訂正するための寄与I』/1792年 シュルツェ『エーネジデムス』/1794年 フィヒテ『知識学あるいはいわゆる哲学の概念について』/1794年 フィヒテ『全知識学の基礎』/1794年 シェリング『哲学の形式の可能性について』/1795年 シェリング『哲学の原理としての自我について』/1797年 シェリング『自然哲学にかんする考察』/1798〜99年 フィヒテ『新しい方法による知識学』/1800年 シェリング『超越論的観念論の体系』/1801年 シェリング『私の哲学体系の叙述』/1802年 シェリング『哲学体系の詳述』/1803年 フリース『ラインホルト、フィヒテ、シェリング』/1807年 ヘーゲル『精神現象学』/1808年 フィヒテ『ドイツ国民に告ぐ』/1809年 シェリング『人間的自由の本質』/1812〜16年 ヘーゲル『大論理学』/1821年 ヘーゲル『法哲学』/フリードリヒ・アルベルト・ランゲ(Friedrich Albert Lange, 1828-1875)/エルンスト・カッシーラー(Ernst Cassirer, 1874-1945)/ヴィルヘルム・ヴィンデンバント(Wilhelm Windelband, 1848-1915)/リヒャルト・クローナー(Richard Kroner, 1884-1974)

第一章 カント純粋理性批判』の「歴史哲学」
1 孤独な〈私〉から〈われわれ〉の共同体へ
フーコー『カントについての講義』/『純粋理性批判』という表題の意味/『純粋理性批判』と啓蒙/純粋理性批判の二つの前提/知的直観の否定/人間の根源的状況/「現象」と関係性の哲学/自然状態における人間/『純粋理性批判』の第二の前提/孤独な〈私〉から〈われわれ〉の共同体へ
2 存在とは規則性である
直観形式としての空間と時間/「対象」とはなにか/存在=規則性/論理学と判断形式/ 純粋悟性概念(カテゴリー)と超越論的対象X/三段階の総合(…彰僂砲ける把捉の総合/∩杼力による再生の総合/3鞠阿砲茲觝毒Г料躪隋法芯怯柤静統覚/超越論的統覚と超越論的対象/超越論的主観性と物自体
3 『世界市民という視点からみて普遍史の理念』
4 カントの「関係性の哲学」とラインホルとの「基礎哲学」
『カント哲学についての書簡』/カント主義者になるまでのラインホルト/「基礎哲学」と「意識律」/基礎哲学と形而上学/基礎哲学の根本原理としての「意識律」/ラインホルトのカント批判/カントの「経験」概念/ラインホルト哲学の功績と限界
 ※1781年 『純粋理性批判』(第一版)/1784年 『世界市民という視点からみた普遍史の理念』/1784年 『啓蒙とは何か』/1785年 『人倫の形而上学の基礎づけ』/1786年 『人類史の憶測的起源』/1786年 『自然科学の形而上学的原理』/1787年 『純粋理性批判』(第二版)/1788年 『実践理性批判』/1790年 『判断力批判』/1794年 『万物の終焉』/バウムガルテン(Alexander Gottlieb Baumgarten, 1714-1762)/「純粋理性(reinen Vernunft)」/「現象(Erscheinung)」/「感性(Sinnlichkeit)」/「内在的(immanent)」/「超越的(transzendent)」/「超越論的(transzendental)」/「対象(gegenstand)」/表象(Vorstellung)/悟性(Verstand)/「直観における把捉(Apprehension)」/「超越論的統覚(transzendentale Apperzeption)」/1789年 ラインホルト『人間の表象能力の新理論の試み』/1790年 ラインホルト『哲学者たちの従来の誤解を訂正するための寄与I』/1791年 ラインホルト『哲学的知の基礎』/カール・レオンハルト・ラインホルト(Karl Leonhard Reinhold, 1758-1823)/ヴィーラント(Christoph Martin Wieland, 1733-1813)/「「基礎哲学(Elementarphilosophie)」/「意識律(Satz des Bewußtseins)」/第一哲学(philosophia prima)/「すでに存在するもの(Vorhanden)」

第二章 フィヒテの『知識学』――フランス革命の哲学
1 自由の体系は可能か
フィヒテとフランス革命/バーク『フランス革命についての省察』/フィヒテの「自由の体系」/消極的自由と積極的自由/〈私〉という存在と自由/「知識学」とはなにか/知識学と論理学の関係/知識学の第一根本命題の意味/哲学体系と歴史
2 人間精神の実用的歴史
啓蒙主義的歴史観/知識学の第二根本命題/知識学の第三根本命題/第三根本命題とカント
 ※ヨハン・ゴットリープ・フィヒテ(Johann Gottlieb Fichte, 1762-1814)/エドマンド・バーク(Edmund Burke, 1729-1797)/ゲンツ(Friedrich von Gentz, 1764-1832)/レーベルク(August Wilhelm Rehberg, 1752-1836)/ブランデス(Ernst Brandes, 1758-1810)/事実(Tatsache)/「知識学(Wissenschaftslehre)」/「学問(Wissenschaft)」/「事行(Tathandlung)」/「人間精神の実用的歴史(eine pragmatische Geschichte des menschlichen Geistes)」/エルンスト・プラットナー(Ernst Platner, 1744-1818)/ザロモン・マイモン(Salomon ben Josua Maimon, 1753-1800)/フリードリヒ・マイネッケ(Friedrich Meinecke, 1862-1954)/「反定立(Entgegensetzen)」

第三章 シェリング――自然史と共感の哲学者
1 自然史と同種性の原理
シェリングの自然観/シェリングにおける「同種性の原理」/「親知力」という概念/精神の病としての哲学/自然哲学と超越論的哲学/同種性の原理にもとづく自然哲学
2 自己意識の前進的歴史
超越論的哲学の課題/哲学体系の出発点としての自己意識/ヘーゲル『精神現象学』の先駆としての『超越論的観念論の体系』/「感性」と「物質」の演繹/「感覚」の成立/「感覚」と「物質」/『超越論的観念論の体系』の特徴
3 同一哲学とヘーゲルの批判
同一哲学
4 ドイツ観念論以後のシェリング――「悪の形而上学」と「世界時間論」
シェリングの新しい「自由」概念/『人間的自由の本質』の課題/自由の体系と汎神論/繋辞(コブラ)とはなにか――同一性思考と弁証法的思考/神における根拠と実存/悪の形而上学/『世界時間論』の課題/通俗的な時間概念/本来的時間と「切断」/啓示の哲学/シェリングからヘーゲルへ?
 ※1797年 『自然哲学にかんする考察』/1798年 『世界霊について』/1799年 『自然哲学体系の第一草案』/1799年 『自然哲学体系への草案序説』/生命活動(Leben)/生きた自然(natura naturans)/「自然史(Naturgeschichte)」/「知性と事物の一致(adaequatio intellectus et rei)」/ハイネ(Christian Gottlob Heyne, 1729-1812)/アイヒホルン(Johann Gottfried Eichhorn, 1752-1827)/「親知力(Wahlverwandtschaft)」/ブールハーフェ(Hermann Boerhaave, 1668-1738)/ベリマン(Torbern Olof Bergman, 1735-1784)/「感覚作用(Empfindung)」/『世界時間論(Weltalter)』/「根拠(Grund)」/「実存(Existenz)」/「切断する(scheiden)」/「決断する(entscheiden)」

第四章 ヘーゲル精神現象学』――真理は「ことば」と「他者」のうちに住む
1 『精神現象学』の成立と特徴
『精神現象学』の成立
2 感覚的確信――語られたものだけが真理である
感覚的確信の真理/感覚的確信とことば/真理とことば/フォイエルバッハの批判/真理にとっての他者の存在の不可欠さ/一般的なものと個別的なものの統一としての「事物」と「知覚」
3 主人と奴隷の弁証法――他者との共存は可能か
生命と欲望/自己意識と生命/人間の欲望と動物の欲望の相違/生死を賭けた闘争/「主人」の意識と「奴隷」の意識/「主人」と「奴隷」の弁証法/死の恐怖/自己意識にとっての「労働」の意識/「あなた」の発見
4 ギリシアのポリス――〈われわれ〉としての精神
〈われわれ〉としての精神/精神と歴史/理想の共同体としてのギリシアのポリス/ギリシア世界における「主人と奴隷の弁証法」/人間の掟と神々の掟
5 ヘーゲルとフランス革命
「絶対的自由」という理想/絶対的自由と恐怖/有用性の世界
6 道徳――歴史を創造する主体
フィヒテ哲学と実践的自由/歴史を創造する主体としての「良心」/「ことば」のみによる承認/行為する意識と悪の意識/「美しい魂」と「裁く意識」/罪の告白と「ゆるし」
7 宗教――神はみずから死にたもう
自然宗教と沈黙/抽象的な芸術作品における祈りと讃歌/生きた芸術作品とことば/精神的な芸術作品/啓示宗教
8 絶対知――「いま」「ここで」〈それでよい〉と語ること
ヘーゲルと国家/「絶対知」とはどんな知か/『ドイツ観念論』と現代
 ※フォイエルバッハ(Ludwig Feuerbach, 1804-1872)/「事物(das Ding)」/「知覚(die Wahrnehmung)」/「欲望(Begierde)」/アレクサンドル・コジェーヴ(Alexandre Kojève, 1902-1968)/「精神(Geist)」/「人倫(Sittlichkeit)」/ノヴァーリス(Novalis, 本名 Friedrich von Hardenberg, 1772-1801)/フリードリヒ・シュレーゲル(Friedrich Schlegel, 1772-1829)/ヴィルケマン(Johann Joachim Winckelmann, 1717-1768)/ヨアヒム・リッター(Joachim Ritter, 1903-1974)/「概念(Begrihh)」/「有用性(Nützlichkeit)」/ジャン・イポリット(Jean Hyppolite, 1907-1968)

あとがき
引用文献
参考文献
索引


≪著者: ≫ 村岡晋一 (むらおか・しんいち) 1952年生まれ。中央大学文学部卒業。同大学大学院文学研究科博士後期課程中退。中央大学理工学部教授。専門はドイツ観念論、ドイツ・ユダヤ思想。著書に『対話の哲学』(講談社選書メチエ)が、訳書にフンボルト『双数について』(新書館)、ローゼンツヴァイク『救済の星』(みすず書房・共訳)がある。

マーティン・ジェイ 『アドルノ  Adorno, 1984 』(木田元/村岡晋一 訳、岩波現代文庫、2007年) '10/02/16
村岡晋一 『対話の哲学 ドイツ・ユダヤ思想の隠れた系譜』(講談社選書メチエ、2008年) '10/01/25

カント 『純粋理性批判 17』(中山元 訳、光文社古典新訳文庫、2010〜2012年) '10/02/21〜'12/02/13
カント 『永遠平和のために/啓蒙とは何か 他3編』(中山元 訳、光文社古典新訳文庫、2006年) '08/09/02

加藤尚武 編著 『ヘーゲル 「精神現象学」入門』(講談社学術文庫、2012年) '12/06/11
熊野純彦 『ヘーゲル 〈他なるもの〉をめぐる思考』(筑摩書房、2002年) '09/12/30
長谷川宏 『ヘーゲル『精神現象学』入門』(講談社選書メチエ、1999年) '09/01/29





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