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ことばへの道 言語意識の存在論 (講談社学術文庫)
ことばへの道 言語意識の存在論 (講談社学術文庫2127)

○著者: 長谷川 宏
○出版: 講談社 (2012/8, 文庫 384ページ)
○定価: 1,208円
○ISBN: 978-4062921275
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ことば、ことばへの道


共同性、宗教性、芸術性、規範性…… ことばと人間の本質を問い、哲学と詩を往還する、根源的な思索の書!
ことばを通して現実があらわれ、人間があらわれ、共同社会があらわれ、宗教があらわれ、芸術があらわれるという展望がなかったら、ことばを論ずる魅力はおそらく半減することだろう。――著者は「あとがき」でそう断じる。人として存在すること、社会のなかに在ることと、否応なくむすびついた「ことば」とはなにか。繊細でしなやかな哲学的洞察。


≪目次: ≫
学術文庫版へのまえがき (二〇一二年七月一日  長谷川 宏)
新装版への序 (一九九七年一月二十七日  長谷川 宏)

第一章 言語場の成立
 一 共同存在としての人間
 二 言語の普遍性
 三 言語の象徴性
 四 共同の場としての言語

第二章 表現の構成
 一 言語の宗教性
 二 話し手の位置
 三 言語の芸術性
 四 表現と沈黙

第三章 伝達の構成
 一 意味の実相
 二 音声と文字
 三 言語の規範性


あとがき (一九七八年八月)
人名索引


※本書の原本『ことばへの道』は一九七八年、勁草書房より刊行されました。文庫化にあたっては、新装版(一九九七年刊)を底本としました。


≪著者: ≫ 長谷川 宏 (はせがわ ひろし) 1940年生まれ。東京大学大学院博士課程(哲学)満期退学。在野で活動する哲学者。ヘーゲル『哲学史講義』『歴史哲学講義』『美学講義』などの、明解な新訳で注目される。主な著書に、『ヘーゲルの歴史意識』『同時代人サルトル』『哲学者の休日』など多数。

カール・マルクス 『経済学・哲学草稿  Ökonomisch-philosophisch Manuskripte, 1844 』(長谷川宏 訳、光文社古典新訳文庫、2010年) '10/07/24
長谷川宏 『同時代人サルトル』(講談社学術文庫、2001年) '09/03/09
ユルゲン・ハーバマス 『イデオロギーとしての技術と科学  Technik und Wissenschaft als Ideologie, 1968 』(長谷川宏 訳、平凡社ライブラリー、2000年) '09/02/20
長谷川宏 『丸山眞男をどう読むか』(講談社現代新書、2001年) '09/02/08
長谷川宏 『新しいヘーゲル』(講談社現代新書、1997年) '09/02/02
長谷川宏 『いまこそ読みたい哲学の名著 自分を変える思索のたのしみ』(光文社文庫、2007年) '09/01/31
長谷川宏 『ヘーゲル『精神現象学』入門』(講談社選書メチエ、1999年) '09/01/29
長谷川宏 『格闘する理性 ヘーゲル・ニーチェ・キルケゴール』(洋泉社MC新書、2008年) '09/01/27
長谷川宏 『生活を哲学する』(双書哲学塾、岩波書店、2008年) '09/01/20
長谷川宏 『高校生のための哲学入門』(ちくま新書、2007年) '09/01/12
ヘーゲル 『歴史哲学講義 〈下〉  Vorlesungen uber die Philosophie der Geschichte 』(長谷川宏 訳、ワイド版岩波文庫、2003年) '08/12/20
ヘーゲル 『歴史哲学講義 〈上〉  Vorlesungen uber die Philosophie der Geschichte 』(長谷川宏 訳、ワイド版岩波文庫、2003年) '08/12/12
アラン 『芸術の体系  le Systeme des beaux-arts, 1920 』(長谷川宏 訳、光文社古典新訳文庫、2008年) '08/09/17





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 ことばへの道にもまたことばが敷きつめられ、そしてわたしたちはことばによってその道をたどらなければならない。道は一本道ではない。いくつもの道が縦横に走り、そここで交叉する。交叉点に立って、さてどちらに行こうかと迷うこともしばしばで、迷いかたのうちにすでに言語の思想がのぞいている。どの道にいても、ことばにかかわっているという実感がしかと存在するが、同時に、無数の道がほかに引かれていることも強く意識される。こういう気分は、ことばにかかわる思索にとって、もっとも基本的な自己意識であるように思われる。
 さて、網の目のようなことばへの道をできるだけ系統的にたどろうというのが、この本のめざすところであった。それは、いいかえれば、いまいう自己意識にひとつの秩序をあたえる試みにほかならなかった。…… (「あとがき」、p374)