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古代地中海世界の歴史 (ちくま学芸文庫)
古代地中海世界の歴史 (ちくま学芸文庫)

○著者: 本村凌二/中村るい
○出版: 筑摩書房 (2012/11, 文庫 271ページ)
○定価: 1,050円
○ISBN: 978-4480094957



歴史を大きな流れで理解したいという欲求♪


古代地中海は、大小さまざまな文明が興亡をくり返し、衝突と融合の華々しいドラマをくりひろげた舞台だった。文字や法制度など、人類最初の文明の萌芽を伝えるメソポタミア。強大な王権のもと、高度で謎に満ちた文化を築きあげたエジプト。わずか数世紀とはいえ、栄光を極めたギリシア。これらすべてをのみこんで世界帝国を築いたローマ。そうした巨大文明の狭間で興っては消えていった数々の民族。そしてキリスト教世界の成立まで。本書では個々別々に語られてきた各文明相互の対立・交流・影響関係に注目、美術作品をはじめ、多くの図版とともに、歴史の躍動を大きくつかむ。


≪目次: ≫
凡例
まえがき (二〇〇四年一月 本村凌二)

第1章 地中海世界の古層――前4000〜前3000年紀
1. 地中海の形成
2. 地球の温暖化と農耕・牧畜の開始
3. メソポタミア文明
(1) シュメール人
(2) アッカド王国
(3) ウル第三王朝
4. エジプト文明
(1) ナイルの賜物
(2) 統一国家の形成と初期王朝
(3) 古王国時代

第2章 地中海世界の激流――前2000年紀
1. 諸民族の混在
2. シュメール・アッカド文化複合地域のセム系化
3. 諸都市国家・諸王朝の乱立
4. 古バビロニア王国
5. 印欧語系の出現
6. エジプトにおける諸王朝の興亡
(1) 中王国時代
(2) 異民族支配
(3) 新王国時代
7. オリエント文明の周辺に――エーゲ海文明

第3章 諸民族の波動――前2000年紀末〜前1000年紀初頭
1. カナン人の小都市国家(部族国家)群
2. ヒクソス
3. ハビル(アピル)
4. ヘブライ人
5. 「海の民」
6. カナンの地の混乱
7. 鉄器時代への移行

第4章 世界帝国の出現――前1000年紀前半
1. 騎馬遊牧民
2. キンメリア人
3. スキタイ人
4. 隣接地域における世界帝国の形成
5. アッシリア帝国
(1) 古アッシリア(前2000年紀前半)
(2) 中期アッシリア(前2000年紀後半)
(3) 新アッシリア(前1000年紀前半)
6. 四国分立
7. アケメネス朝ペルシア(前550〜前330年)

第5章 オリエント世界の美術
1. 美術とは、視覚によるメッセージ
2. 古代エジプトの人間像――永遠のための芸術
3. エートスを伝える
4. 古代メソポタミアの人間表現
5. 素材と技法
6. エジプト彫刻から初期ギリシア彫刻へ

第6章 都市国家の成立――前1000年紀前半
1. 都市国家以前――ミュケナイ時代(前2000年紀後半)
2. ホメロス的社会
3. 都市国家の成立――集住(シュノイキスモス)
4. ポリスとエトノス
5. ポリスの理念
6. スパルタ
7. アテナイ

第7章 古典期ギリシア――前5〜前4世紀
1. 賢明な僭主と愚劣な僭主
2. クレイステネスの改革(前508年)
3. ペルシア戦争
4. アテナイ民主政の光と影
5. ペロポネソス戦争
6. ポリスの変質
7. 古典期の文化

第8章 地中海世界とヘレニズム――前4〜前1世紀
1. マケドニア王国
2. アレクサンドロス大王の東方遠征
3. ディアドコイ(後継者たち)の争いとヘレニズム時代
4. ヘレニズム諸国家
(1) セレウコス朝シリア(前312〜前63年)
(2) アンティゴノス朝マケドニア(前306〜前168年)
(3) プトレマイオス朝エジプト(前304〜前30年)
5. ヘレニズム文明

第9章 ギリシア世界の美術
1. 時代と様式
2. エジプトから何を学んだのか
3. 「コントラポスト」
4. 陶器画の人間のイメージ
5. パルテノン芸術にみる神と人間
(1) パルテノンの建造
(2) 神殿を飾る彫刻
(3) ドレーパリー

第10章 ローマ共和政――前5〜前1世紀
1. 古代イタリアの住民
2. 都市国家ローマの成立
3. S・P・Q・R・「ローマの元老院と民衆」
4. イタリアの覇者
5. 共和政ローマの国制と社会
6. 地中海世界の覇者へ
7. 征服と支配の代償
8. 共和政社会の動揺
9. 共和政の破壊者ユリウス・カエサル

第11章 地中海世界帝国の形成――1世紀
1. 皇帝権力の成立
2. 皇帝権力の継承(ユリウス・クラウディス家の支配)
3. 「パンとサーカス」およびローマ人の身分と階層
4. 民衆の声(ポンペイ・グラフィティ)
5. 皇帝権力継承の正当化(フラウィウス家の支配)

第12章 「ローマの平和」と地中海世界の融和――2世紀
1. 五賢帝時代
2. ハドリアヌス帝の属州めぐり
(1) ガリア
(2) ゲルマニア
(3) ブリタニア
(4) ヒスパニア
(5) シリア
(6) 小アジア
(7) ドナウ川沿岸地域
(8) ギリシア
(9) 北アフリカ
(10) ギリシアとオリエント
(11) エジプト

第13章 ヘレニズム・ローマ世界の美術
1. ペロポネソス戦争期の人間表現
2. リアリズム
3. 裸婦像の系譜
4. 古代ローマの美術とギリシア継承
5. まとめ

第14章 地中海世界の混迷と再編――3〜4世紀
1. セウェルス家の支配
2. 「軍人皇帝の時代」あるいは「三世紀の危機」
3. 不安の時代と宗教の潮流
4. 危機の克服と専制君主政
5. 四世紀のキリスト教
6. コンスタンティヌス帝死後の混乱

第15章 古代末期と地中海文明の変質――5〜7世紀
1. 西ローマ帝国の消滅
2. ローマ帝国は没落したか?
(1) 外因論
(2) 内因論
3. 古代末期への新しいまなざし(没落史観への批判)
4. 新世界としての古代末期の様相
(1) 聖人の出現
(2) 新しい秩序の形成

あとがき (二〇一二年九月 本村凌二)

参考文献/図版所蔵・出典一覧


※本書は、二〇〇四年、放送大学教育振興会より刊行されたものに、大幅に加筆修正を加えたものである。
※執筆の分担は、以下の通りである。本村凌二――第1章〜第4章。第6章〜第8章。第10章〜第12章。第14章、第15章。中村るい――第5章、第9章、第13章。


≪著者: ≫ 本村凌二 (もとむら・りょうじ) 1947年生まれ。東京大学名誉教授。歴史学者。専門は古代ローマ。著書に『薄闇のローマ世界』『馬の世界史』『多神教と一神教』『古代ポンペイの日常生活』『古代ローマとの対話』など。

≪著者: ≫ 中村るい (なかむら・るい) 東京芸術大学講師。美術史家。専門は古代ギリシア。著訳書に『ヘディステの墓碑』(英文)、『西洋美術史』(共著)、J.J.ポリット『ギリシャ美術史――芸術と経験』など。


本村凌二 『多神教と一神教 古代地中海世界の宗教ドラマ』(岩波新書、2005年) '11/08/20
本村凌二/高山博 編著 『地中海世界の歴史 古代から近世 '09』(放送大学教材、共通科目;一般科目・人文系、放送大学教育振興会、2009年) '10/12/28
本村凌二 『古代ポンペイの日常生活』(講談社学術文庫、2010年) '10/11/02





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