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ソシュール超入門 (講談社選書メチエ)
ソシュール超入門 (講談社選書メチエ539)

○著者: ポール・ブーイサック、鷲尾翠 訳
○出版: 講談社 (2012/12, 単行本 272ページ)
○定価: 1,680円
○ISBN: 978-4062585422




『一般言語学講義(Cours de linguistique générale, 1916)』とは、言語=システムの謎を巡る孤独な戦いの記録である。今なお輝きを失わない現代思想の源でもある。自然言語がもつ「恣意性/必然性」、「安定性/不安定性」、「論理性/非論理性」などの不思議について、ソシュールFerdinand de Saussure, 1857-1913)本人の問題意識に立ち戻って、丁寧・平易・明確に記述する画期的入門書。


≪目次: ≫
はじめに

第一章 ソシュールの最終講義――一般言語学入門
 イントロダクション
 1910年10月28日
 1910年11月4日
 1910年11月15日
 1911年4月25日
 1911年4月28日
 1911年5月2日
 1911年5月5日
 1911年5月6日
 1911年5月9日
 1911年5月19日
 1911年5月30日
 1911年6月2日
 1911年7月4日

第二章 ソシュールの青年時代――勉学に励しんだ輝かしい時代
 イントロダクション
1 十五歳まで
2 言語学者を目指して

第三章 ライプツィヒ、ベルリン、パリ時代――名声と成熟への出世街道
 イントロダクション
1 ライプツィヒでの挑戦
2 気鋭の学者として活躍する
3 ベルリン滞在を経て、ライプツィヒ時代を締めくくる
4 パリの学界の頂点へ

第四章 帰郷――ジュネーヴの紳士的言語学者
 イントロダクション
1 パリからジュネーヴへ
2 ジュネーヴ大学教授就任講義と「一般言語学」
3 言語の未知の領域を精査する――霊媒、神話と隠された手紙
 3.1 ある霊媒の言語
 3.2 神話や伝説の象徴分析――一八九四〜一九〇四
 3.3 詩の秘密を求めて
4 最後の二十年間――故郷に暮らす亡命者?

第五章 科学としての言語学――ソシュールによるラングとパロールの区別
 イントロダクション
1 翻訳の問題
2 言語学を科学にする
3 最重要概念としての「ラング」、あるいはシステムとしての言語
4 ラングはどこにあるのか?
5 制度としてのラング
6 パロールという領域

第六章 記号、意味作用、記号論
 イントロダクション
1 言語記号とは何か?
2 言語記号の特性
 2.1 言語記号がもつ二つの側面
 2.2 言語記号の恣意性
 2.3 価値と意味作用
3 システムとしての言語という考え方と表現
4 言語学から記号学へ

第七章 共時態と通時態
 イントロダクション
1 定義
2 共時態/通時態をめぐる用語の問題
 2.1 静と動
 2.2 音声学と形態論
3 言語はなぜ、どのように変化するのか?
 3.1 音声的変化
 3.2 類推的変化
4 共時態と通時態の関係

第八章 一九一六年――『一般言語学講義』の没後出版
 イントロダクション
1 著者を「つくる」
2 遺産の再構築
3 ソシュール研究――真実の探究

第九章 ソシュールの二重の業績とその先にあるもの
 イントロダクション
1 画期的な言語観
2 記号と構造の哲学
3 ソシュール・リバイバル?
 3.1 ソシュールと時間の感覚
 3.2 言語の非合理性
 3.3 言語には計量基準がない
4 結論


付録1 ソシュール研究資料リスト
付録2 引用されるべきソシュール

参考文献

解説 ブーイサックという人 中沢新一(思想家・明治大学 野生の科学研究所所長)

索引


≪著者: ≫ ポール・ブーイサック (Paul Bouissac) 1934年生まれ。トロント大学教授。専門は、記号学、文化人類学。著書に、『サーカス アクロバットと動物芸の記号論』などがある。

[訳書: ] 鷲尾 翠 (わしお・みどり) 翻訳者。シカゴ大学人文科学大学院人文科学修士(M.A.)課程修了。訳書に『ダライ・ラマ、生命と経済を語る』『現代人のための「チベット死者の書」』『なぜダライ・ラマは重要なのか』がある。


丸山圭三郎 『ソシュールを読む Ferdinand de Saussure 』(講談社学術文庫、2012年) '12/08/13






 ソシュールを理解するための最初のステップとして、一九一〇年〜一九一一年の学年度に彼がジュネーヴ大学で行った最終講義を創造的なやり方で把握していくことで、彼の人となりや思想に触れていきたい。ソシュールは五十三歳だった。この年の受講生は十二人。その一人が、エミール・コンスタンタンだ。コンスタンタンは講義内容をノートに精確に書き記していた。この講義の構成と内容や様子については、他にも目撃者がいる。たとえばマルグリット・ブルデは数年後に講義を鮮やかに振り返る記録を出版している。信頼できる他の記録としては、受講生の一人であるレオポルド・ゴーティエが一九一一年五月にソシュールと面談した時の詳細なレポートがある。当時のソシュールが病の進行と闘っていたこと、そのために翌年には教壇を離れざるをえなくなったこともわかっている。ソシュールは大学に復帰することなく、一九一三年の冬に亡くなった。  (p16、「第一章 ソシュールの最終講義――一般言語学入門」)



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