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神話から歴史へ (天皇の歴史)
神話から歴史へ (天皇の歴史01)

○著者: 大津 透
○出版: 講談社 (2010/11, 単行本 398ページ)
○定価: 2,730円
○ISBN: 978-4062807319



Tenno in Japanese History


天皇はいつ生まれ、どんな役割で、いかに統治したのか。三輪山のふもと、ヤマトに生まれた王を中核として展開される古代国家統一への道。その正統性の根拠は何なのか。また東アジア情勢が与えた影響とは? 神意を知る存在としての宗教的機能を中心に、天皇号・大和政権の成立過程と支配の構造を明らかにする。


≪目次: ≫
カラー口絵・写真 「大和朝廷発祥の地・纏向遺跡全景」「王権誕生の証し \仂綽正椶亮兄拇瓠伸∪仂綽正槐凖臓伸ぐ隹抻蓋妬出土鉄剣銘文/Ψ本県江田船山古墳出土金銅製冠帽」「天皇号は7世紀前半・推古朝に成立」

はじめに

序章 「天皇の歴史」のために
1 天皇研究の出発
日本史にとって最大のテーマ/戦前から戦後への古代史研究/天皇は専制君主か/中世天皇研究と網野善彦氏の研究/王権論からの考察へ
2 天皇の役割を考える
古代天皇制と太政官/儀礼と密接に関係する天皇/古代史の儀礼研究/天皇と宗教・学芸との関係研究へ
3 天皇と「日本」の成立
天皇制の持続と本質/水林彪氏の権威説/「日本」という枠組みと古代天皇制

第一章 卑弥呼と倭の五王
1 卑弥呼と邪馬台国
王権の始まり/邪馬台国に関する二つの説/三角縁神獣鏡の分有関係から考える/繰り上がる弥生時代/古墳時代も引き上げられる/ヒメ・ヒコの男女二重主権/神功皇后と女帝の伝承/邪馬台国が大和にあった可能性/卑弥呼は天皇系譜に位置づけられるのか
2 鏡と剣――王権のレガリア
三種の神器/即位儀礼/剣と鏡が大和王権のレガリア/分与される剣・鏡の機能/石上神宮のホクラ
3 倭の五王と大王
好太王碑/中国的な姓秩序の中の倭王/冊封体制の中での大将軍号と倭王/官爵を求める武王の上表文/稲荷山古墳鉄剣銘/倭国「天下」と大王号の成立

第二章 『日本書紀』『古事記』の伝える天皇
1 記紀神話の意味と津田史学
歴史的事実ではない「記紀」/記紀神話のあらすじ/各地神話を統合し、王権の正統性を説明/タカミムスヒからアマテラスへの皇祖神の転換/氏族の祖先神の活躍/津田左右吉による記紀研究の方法/「記紀」は八世紀の作品か
2 「帝紀」「旧辞」から「記紀」へ
『古事記』編纂の経緯/天武天皇が始めた編纂事業/「帝紀」「旧辞」の内容/神功皇后伝説の成立時期/『日本書紀』の紀年論と日本の「建国」/欠史八代と氏族の祖/神功皇后后と『日本書紀』紀年/天皇の名前・おくり名=諡号論/タラシヒコとヤマトネコ/「イリヒコ」の王朝、「ワケ」の王朝
3 ワカタケル大王とウヂの成立
『万葉集』巻一の一番、雄略天皇の歌/系譜はなぜ記されたか/大伴家持が歌うウヂの意識/ウヂの成立/「児」でつながる氏族系譜の意味/雄略朝の画期
4 葛城ソツヒコと帰化人の伝承
「帝紀からみた葛城氏」/ソツヒコの実在性/応神朝の帰化人渡来/渡来人集団を統率する東漢氏/渡来人技術者を重用した雄略天皇
5 王権の祭祀
アマテラス・天皇家・伊勢神宮/アマテラスは大和地方で祭られていた?/三輪山の神とオホクニヌシ/三輪山祭祀の起源伝承とタタリ/味酒、三輪の山

第三章 大和朝廷と天皇号の成立
1 継体から欽明へ
雄略天皇のあと/飯豊皇女/継体の登場/押坂部と息長氏/名代・子代/継体紀の史料批判/安閑から欽明へ/蘇我氏の登場
2 大和朝廷の形成と国造制
大臣・大連制度確立の画期/大夫とよばれる豪族の合議/皇位決定権を持った大夫の会議/相互に承認しあう大王――ウヂの関係/殯宮儀礼の成立と日嗣/筑紫国造磐井の反乱/在地首長としての権力を持つ国造/屯倉の支配権と国造――朝廷関係/東国国造の実態と舎人の貢上/朝廷の軍事的基盤としての東国
3 推古天皇
崇仏・破仏と政治対立/大后制の成立と太陽神祭祀/大王の輔政としての大兄/崇峻天皇暗殺/古代女帝の本質/冠位十二階/憲法十七条という法秩序の性格
4 天皇号の成立
六〇〇年前後の東アジア情勢/六〇〇年、隋に使者を送った倭王/煬帝を怒らせた国書とその後の表現/天皇号成立は推古朝か天武朝か/推古朝説の補強/「スメラミコト」の意味するところ

第四章 律令国家の形成と天皇制
1 舒明天皇と唐の成立
大和には群山ありと/舒明朝の大規模な宮・寺の造営/唐の成立と恵日の奏上/唐から冊封を受けない「不臣」の外夷/東アジア世界緊張の中でのクーデター/乙巳の変――蘇我入鹿殺害の意味
2 大化改新の詔が描きだす国家体制
改新の詔/大化改新に関する論争/東国国司と郡司任用/国造の力を媒介とする支配/評官人任命のための手続き/大化の税制/供給役をめぐって/大化改新の意義と国造制/官僚制と朝堂院/新羅・唐との通交
3 斉明女帝と白村江の戦い
興事を好む/飛鳥の不思議な石造物/蝦夷の服属に対する饗応・賜物/大和政権の帝国構造を支える蝦夷の朝貢/唐を敵とする百済救済の意図/白村江の戦い/戦後処理と国土防衛の本格化/天子自ら天を祭る封禅の儀
4 天智から天武へ
甲子の宣/近江令は体系的な法典だったのか/位階と官職/庚午年籍による徴税再編/天智十年の官制/全官社への班幣祭祀/天武・持統朝に始まる律令制祭祀/幣帛の内容とミツキノノサキ/神祗政策の進展

終章 天皇の役割と「日本」
1 シラスとマツル――祭祀の構造
天皇を神とする例外的な思想/神意を知る天皇の役割/天皇が祭る神/祟りを占い神を祭る伝統
2 マツロフとマツル――服属の構造
武力的征服と宗教的服属/ミツキ・食物献上による服属の確認/采女の役割
3 日本国号の成立
遣唐使が称した国号「日本」/東アジア世界の中での国号変更/大宝の遣唐使と「日本」の位置

参考文献
年表 (西暦239年〜西暦686・朱鳥元年)
天皇系図
歴代天皇表
索引


カバー写真 大池から見た箸墓(浜四津成信 撮影)

【編集委員】 大津 透河内祥輔藤井讓治藤田 覚
講談社創業100周年記念企画 「天皇の歴史」 全10巻


≪著者: ≫ 大津 透 (おおつ・とおる) 1960年生まれ。東京大学大学院修士課程修了。山梨大学助教授を経て、東京大学教授。専攻は日本古代史、唐代史。主な著書に『古代の天皇制』『日本古代史を学ぶ』(以上、岩波書店)、『日本の歴史06巻 道長と宮廷社会』(講談社)など、編著に『日本の歴史08巻 古代天皇制を考える』(講談社)、『王権を考える』(山川出版社)などがある。本シリーズ編集委員。

大津透/大隅清陽/関和彦/熊田亮介/丸山裕美子/上島享/米谷匡史 『古代天皇制を考える』(日本の歴史08巻、講談社学術文庫、2009年) '11/02/14
大津透 『道長と宮廷社会』(日本の歴史06巻、講談社学術文庫、2009年) '11/01/21

石井良助 『天皇 天皇の生成および不親政の伝統』(講談社学術文庫、2011年) '11/09/20
熊谷公男 『大王から天皇へ』(日本の歴史03巻、講談社学術文庫、2008年) '10/12/29
寺沢薫 『王権誕生』(日本の歴史02巻、講談社学術文庫、2008年) '10/12/17





いまだ花咲かぬ梅の木にメジロ節分


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