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日本人と地獄 (講談社学術文庫)
日本人と地獄 (講談社学術文庫2151)

○著者: 石田瑞麿
○出版: 講談社 (2013/1, 文庫 336ページ)
○定価: 1,103円
○ISBN: 978-4062921510




等活地獄、黒縄地獄、衆合地獄、叫喚地獄、大叫喚地獄、炎熱地獄、大炎熱地獄、無間地獄……。仏教典籍、史料・文芸作品等を渉猟・博引し、冥府に日本人が見た驚異の心象風景を描き出す。

古代インドに発祥する「地獄」は、この風土でどのような変容をとげたのか? 仏教典籍、『霊異記』、冥界めぐり譚、絵草紙、和歌・川柳や能・狂言などを広く渉猟して、地獄の構造とイメージを読み解く。また、火山・温泉や飢饉・災害など、現世にある地獄を史料に探る。天上の極楽浄土の対極には、地下の恐怖世界が広がっている。読む「地獄事典」です。


≪目次: ≫
出典略称一覧

序章
八大地獄小地獄/八大地獄の構造/堕獄の業因/地獄の寿命と苦相/八寒地獄について/閻魔王と獄卒

第一章 地獄概念のあけぼの
初期の地獄理解/地獄概念の変容/平安初期の著述にみる地獄/仏名会と地獄屏風/種々の地獄絵/地獄絵と和歌/地獄理解の高まりと浄土信仰/『観経』と地獄理解/『九品往生義』にみる地獄理解/十斎日

第二章 『往生要集』の成立とその後
等活地獄について/黒縄地獄について/衆合地獄について/叫喚・大叫喚の二地獄について/焦熱・大焦熱の二地獄について/阿鼻地獄について/八寒地獄について/源信につづく人たち/『十王経』の成立と閻魔王/本覚門と地獄

第三章 堕獄の人
堕獄の罪/冥官、小野篁のこと/藤原永手のこと/源融のための諷誦/藤原敏行の場合/醍醐天皇の堕獄/平将門の堕獄/道命の誦経を聞いて救われた男/立山地獄に堕ちた女/法蔵のこと/僧蓮円の母の堕獄/紫式部の場合/源義家の場合/地獄に堕ちた僧/法然について/結城入道の堕獄/堕獄の阻止/破地獄文

第四章 冥界に行ってきた人
『本朝法華験記』にみる二人の人物/三善清行のこと/天台座主忠尋のこと/大納言雅俊のこと/神人貞房のこと/源信の弟子のこと/細工人能定のこと/勘解由相公有国の父のこと/慈心房尊恵のこと/『孝養集』にみえる堕獄の女/能恵の蘇生/藤原定家の伝える蘇生譚/無住の伝える蘇生譚/「よみがへりの草紙」のこと/満米の地獄めぐり/妙達の地獄めぐり/円能の地獄めぐり/「天狗の内裏」/「十一段本」の地獄めぐり/『桂泉観世音之御本地』/『善悪因果集』の沙門地獄

第五章 地獄絵
地獄草紙/益田家本地獄草紙/安住院本地獄草紙/原家本地獄草紙/『北野天神縁起』/『春日権現験記』/『融通念仏縁起』/聖衆来迎寺の六道絵

第六章 この世の地獄――辺地獄(孤地獄)
立山地獄のこと/雲仙地獄/その他の辺地獄/火山噴火と飢餓

第七章 地獄と文芸
『聞書集』の文/『無名草子』と『海道記』/謡曲/狂言/歌謡/浮世草子/川柳・狂歌/『おたふく女郎粉引歌』/『元禄太平記』/『宝夢録』にみる将軍綱吉の地獄入り/将軍家斉死去のおりの戯れ文/『根南志具佐』にみる地獄/倶生神の触れがき/「五尺之躰借用証文」/地獄の否定

あとがき (平成十年二月十六日 不苗荘にて 石田瑞麿)


※カバー図版: 雲火霧処 『地獄草紙』より (東京国立博物館蔵)


※本書の原本は、一九九八年に春秋社より刊行されました。


≪著者: ≫ 石田瑞麿 (いしだ みずまろ) 1917年〜1999年。東京大学文学部印度哲学科卒業。元東海大学教授。文学博士。著書に、『鑑真』『浄土教の展開』『源信』『日本仏教思想研究』『女犯――聖の性』など多数ある。






 地獄といえば、まず寒・熱の二種を想起するのが一般である。そして寒地獄には八寒地獄、熱地獄には八熱地獄(八大地獄ともいう)を考えるが、そのほかにこれらとは全く異質の、孤地獄(こじごく)と呼ばれる地獄のあることもあらかじめ知っておく必要がある。したがって地獄の種類はこの三種に収まるとする。
 ……   (p12、「序章」)


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