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現代行政学 (放送大学教材)
○著者: 西尾隆 編著、八代尚宏/出雲明子/大森佐和 著
○定価: 2,730円
○ISBN: 978-4595313608





行政の活動は、あらゆる領域に浸透し市民生活を支える。他方、正常に機能するのが当然視され、機能不全が現れて初めて存在や課題に気づくことも少なくない。日常に作動するメカニズム、基礎の考えを多面的に理解する。環境変化で行政の役割は刻々と変質し、その改革や社会の関係の組換えが世界共通の潮流となる。不正、ムダ、非効率などの是正を含め、市民が行政の舵取りをするかは避けられない課題である。行政学・政策学の基礎的知識を提供し、市民教育の視点から責任ある市民に必要な教養とは何かを考え、共生のアートを学ぶ。


≪目次: ≫
まえがき (2011年9月  西尾 隆)

1 行政学への誘い (西尾 隆)
 1.行政学の対象
行政と境界領域/概念と実践のあいだ
 2.行政研究の三つのアプローチ
書斎型の研究/現場型の研究/比較による研究/辻清明の日本官僚制研究/比較研究の新しい視座と目的
 3.行政について学ぶ意義と近接学問との連携
行政の重要性と行政学の視点/近接学問との連携/行政学と臨床の知
 【キーワード】 批判的思考と実践、書斎型と現場型と比較研究、プロフェッショナル・アプローチ、臨床の知

2 行政の守備範囲 (西尾 隆)
 1.行政とは何か
三権分立と行政の位置づけ/政治と行政の関係/市場と政府の関係/行政学にみる「行政」の概念
 2.行政の発達と機能の類型
統治の基本としての体制管理機能/殖産興業政策を支える生産管理機能/都市型社会への移行と生活管理機能/組織管理とオーバーヘッド部門
 3.行政改革の諸相
行政管理と行政改革/行革の諸相/政治主導への転換
 【キーワード】 立法・司法と行政、政治と行政、市場と政府、行政国家、福祉国家、新公共管理(NPM)、行政管理と行政改革

3 政治と行政 (西尾 隆)
 1.学説史にみる政治と行政
両者のイメージ/二分論と融合論/政治と行政の優位関係
 2.日本のける政官関係
歴史的背景/戦後改革と政治社会の変化/政治文化の持続
 3.政と官のインターフェース
議院内閣制/接触制限/政治主導とその領域
 【キーワード】 政治行政二分論と融合論、統制・分離・協働の規範、官僚内閣制と議院内閣制、政官接触の制限、官主導から政治主導へ

4 政府と市場 (八代尚宏)
 1.市場経済における政府の役割
外部経済・不経済効果への対応/公共財・公共サービスの提供/景気の安定化政策/所得の再分配政策
 2.「新しい公共」の時代
官から民へ・国から地方へ/公企業の民営化/公的事業の民間委託/市場化テスト
 3.規制改革
タクシーの参入制限/構造改革特区
 【キーワード】 公共財、外部経済・不経済、参入規制、民営化、PFI、市場化テスト、構造改革特区

5 中央政府と地方政府 (西尾 隆)
 1.地方自治と立憲主義
地方自治の理念/補完性の原理/集権-分権と立憲主義
 2.中央と地方の関係
自治体行政の特徴/国の関与と機関委任事務/開発規制にみる中央-地方の関係
 3.地方分権と自治体改革
今なぜ地方分権か/地方分権改革の経緯/地域ガバナンスと自治体改革
 【キーワード】 立憲主義と地方分権、政府間関係、補完性の原則、地方分権一括法、機関委任事務、受け皿論、市町村合併、三位一体改革、地域ガバナンス

6 議院内閣制と官僚制 (出雲明子)
 1.議院内閣制における政治と行政
立法府と行政府の関係/政治家と行政官の関係/大統領制との比較
 2.内閣制度
「合議制の原則」/「分担管理の原則」/「首相指導の原則」/内閣機能の強化
 3.中央省庁の組織と官僚制
行政組織の編成/官僚制の機能と逆機能
 【キーワード】 政治と行政、内閣主導、省庁再編、内閣機能強化、行政改革会議、セクショナリズム、ウェーバーの官僚制、機能と逆機能

7 公務員制度と人事管理 (出雲明子)
 1.公務員制度の形成と発展
明治憲法下の官吏制度/戦後改革による官吏制度の「民主化」/新しい公務員像と公務員制度改革
 2.公務員のキャリア形成:採用から退職までの人事管理
閉鎖型任用制と開放型任用制/公務員の人事異動と昇進/公務員の身分保障/退職と天下り
 3.公務員の給与制度と労働基本権
 【キーワード】 民主的統制、閉鎖型・開放型任用制、メリット・システム、官吏制度の民主化、キャリアとノンキャリア、身分保障、人事評価、再就職規制、公務員の労働基本権

8 公共政策と政策型思考 (西尾 隆)
 1.公共政策の概念・構造・類型
公共政策のコンセプト/公共政策の要素と構造/政策の類型
 2.政策型思考と制度型思考
政策学の台頭の背景/政策型思考とは何か/制度型思考との関係
 3.政策転換と制度改革
「政策と制度の関係」再考/森林行政にみる政策転換と制度変容/政策型思考から展望する日本の森林と林業
 【キーワード】 政策学、メガポリシーとメタポリシー、政策型思考と制度型思考、目的と手段の設計、政策転換と制度改革

9 公共政策過程の理論 (大森佐和)
 1.政策サイクルとは何か
政策サイクルとは何か
 2.政策サイクル過程でのそれぞれの理論
アジェンダ設定I:アジェンダの種類/アジェンダ設定II:焦点化する出来事/意思決定過程の理論:アリソンによる三つのモデル
 3.政策サイクルへの批判と唱道連携フレームワーク
政策サイクルへの批判/唱道連携フレームワークとは/唱道連携フレームワークの特徴である規範的信条/唱道連携フレームワークは政策の変化の原因をどう説明するか
 【キーワード】 政策サイクル、政策過程、アジェンダ設定過程、意思決定過程、連携唱道フレームワーク

10 国の意思決定と予算過程 (西尾 隆)
 1.国の意思決定過程と行政手続
政策の流れと手続の関係/稟議制とその批判/稟議制以外の方法
 2.意思決定のモデルと個別行政の検証
アリソンの三モデルと日本官僚制/電力事業の規制緩和
 3.予算過程とその改革
予算制度の意義と概要/予算編成過程/予算改革と政治主導
 【キーワード】 意思決定と政策形成、政策の流れと手続、稟議制、予算編成過程、経済財政諮問会議、事業仕分け

11 財政と社会保障 (八代尚宏)
 1.財政の意義
日本の財政状況の深刻さ/財政再建はなぜ必要か/日本の税制の特徴/社会保障目的税の意味
 2.公的年金制度
年金財政の均衡回復/主婦の年金権/国民年金の未納付問題
 3.医療・介護保険制度
日本の医療費は少ないか/医療保険制度の分立/医療保険給付の仕組み/国民皆保険の実効性/医療保険と介護保険の連携
 【キーワード】 プライマリーバランス、社会保障目的税、世代間格差、負の所得税、モラル・ハザード

12 自治体政策と市民 (西尾 隆)
 1.自治体政策と総合計画
都市型社会と計画/自治体の政策的自立と計画行政/計画と参加の関係
 2.自治体計画の策定過程
自治体計画の構造と特徴/予測と調整
 3.市民の参加と協働
自治体政策と市民・NPO/市民参加と情報公開
 【キーワード】 都市型社会、発見・発明と計画、シビルミニマム、市町村基本計画、参加と協働 、NPO

13 国際公共政策の世界 (大森佐和)
 1.地球公共財とは何か
従来の公共財とは何か/地球公共財とは何か/公共性の三角形
 2.国際公共政策とは何か
国際公共政策とは何か/国際公共政策課程とは
 3.国際公共政策の政策過程の事例:性目的の子どもの人身売買を防ぐための企業とNGOの取り組み
みえにくい性目的の子どもの人身売買の問題/ストップ子どもの人身売買・トラフィッキング反対キャンペーン/性目的の子どもの人身売買についての政策評価
 【キーワード】 国際公共政策、国際公益、国際機関、NGO、地球規模の課題

14 行政統制と行政責任 (西尾 隆)
 1.行政の統制と責任の関係
行政への期待の諸相/統制と責任の間/日本官僚制と行政責任
 2.行政統制・行政責任の類型
ギルバートの四類型/アカウンタビリティの概念/国会による行政統制の限界
 3.行政倫理と公務員の規律
公務員の規律と倫理/公務員の市民化と「対市民規律」/公務員の個人責任
 【キーワード】 無責任の倫理、政治的責任と機能的責任、外在的/内在的責任、制度的/非制度的責任、アカウンタビリティ(説明責任)、市民性、対市民規律

15 行政の将来と行政学の展望 (西尾 隆)
 1.行政の将来と変化への対応
変化のタイプと見分け方/リスク社会と行政の対応
 2.行政学の動向と課題
行政学説上の論争とその実践的意義/「文化理論」による比較研究/文化理論と日本の行政
 3.学と実務の対話
日米における学と実務/蝋山行政学とその継承/公共サービスと権力の必要性
 【キーワード】 変化のタイプ、リスク社会、安全学、文化理論、グループとグリッド、学と実務の対話、権力の必要性

索引


≪編著者: ≫ 西尾 隆 (にしお・たかし) 1955年 広島県に生まれる。1978年 国際基督教大学(ICU)教養学部社会科学化卒業。1986年 国際基督教大学大学院行政学研究科博士後期課程修了(学術博士)。国際基督教大学教養学部教授。専攻、行政学・公共政策・地方自治論。主な著書、日本森林行政史の研究――環境保全の源流(東京大学出版会)、住民・コミュニティとの協同(ぎょうせい、編著)、分権・共生社会の森林ガバナンス(風行社、編著)、比較ガバナンス(おうふう、共著)、三鷹市史――通史編(三鷹市、共著)、現代用語の基礎知識(自由国民社、行政用語)、Controlling Modern Government (Eward Elger、共著)。
※執筆章: 1・2・3・5・8・10・12・14・15

≪分担執筆者: ≫ 八代 尚宏 (やしろ・なおひろ) 1968年 国際基督教大学教養学部卒。1976年 メリーランド大学経済学博士。国際基督教大学教養学部客員教授。専攻、労働経済学・社会保障論・日本経済論。主な著書、日本的雇用慣行の経済学(日本経済新聞社、1997)、少子・高齢化の経済学(東洋経済新報社、1999)、規制改革(有斐閣、2003)、「健全な市場社会」への戦略(東洋経済新報社、2007)、労働市場改革の経済学(東洋経済新報社、2009)、新自由主義の復権(中公新書、2011)。
※執筆章: 4・11

≪分担執筆者: ≫ 出雲 明子 (いずも・あきこ) 1976年 広島県に生まれる。2008年 国際基督教大学大学院行政学研究科博士課程修了・博士(学術)。東海大学政治経済学部准教授。専攻、行政学・公務員制度論。主な著書、戦後日本の政治任用――制度設計と政治過程――(『季刊行政管理研究』第125号、2009年3月)、イギリス公務員の給与決定と労使交渉――分権下の公務員制度における統合的機能の考察――(『季刊行政管理研究』第133号、2011年3月)。
※執筆章: 6・7

≪分担執筆者: ≫ 大森 佐和 (おおもり・さわ) 1988年 鳥取大学農学研究科獣医学専攻修了。1998年 国際基督教大学教養学部卒業。2007年 ピッツバーグ大学政治学部博士後期課程修了(博士・政治学)。国際基督教大学教養学部准教授。専攻、政治学・公共政策。主な著書、“Assessing the IMF Conditionality Programs: Implications for Governance of International Finance,” Interdisciplinary Information Sciences 15(2):189-196, 2009. 、“Perils of Parliamentarism? Political Systems and the Stability of Democracy Revisited,”Democratization 16(3):485-507, 2009. (With Taeko Hiroi). 、途上国の金融改革のペースを決定する政治的要因 『年報政治学』2008-I、188-219頁、2008年、“Exploring Political Determinations of the Magnitude of Financial Reforms in Developing Countries,” International Relations of the Asia Pacific 7:251-275, 2007. 、“How Do Commercial Institutions Promote Peace?” Journal of Peace Research 42(6):659-578, 2005. (with David Bearce).
※執筆章: 9・13


八代尚宏 『日本経済論・入門 戦後復興からアベノミクスまで  Japanese Economy after the World War II 』(有斐閣、2013年) '13/09/15
八代尚宏 『新自由主義の復権 日本経済はなぜ停滞しているのか』(中公新書、2011年) '13/09/05
八代尚宏 『規制改革で何が変わるのか』(ちくま新書、2013年) '13/08/26


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