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哲学の自然 (atプラス叢書03)
○定価: 本体1,600円+税
○ISBN: 978-4778313456





3.11以降の新しい「自然哲学」は、「哲学の自然」を取り戻す試みであり、自然も含めた民主主義(まさに「どんぐりと民主主義」!)を目指す運動である。

哲学は、自然について考えること、自然を発見することによって始まった。アリストテレスは最初の哲学者たちのことを「自然について語った人々」と呼び、「神々について語った人々」と区別することで彼らを定義している。(中略)新しい自然哲学は、「自然環境」という意味での「自然」をも含み込んでいなければならない。広い意味でも、狭い意味でも、自然なるものにアプローチする新しい哲学が必要なのだ。――國分功一郎「まえがき」

問われているのは、民主主義とは何かという本質的な問題です。ギリシアの時代から、民主主義には特殊利害を共同利害にすり替えるという問題がつきものです。ギリシアでは奴隷も女性も民主主義から排除されていました。これはいまの民主主義でも同じです。なにせ民衆と動植物が入っていないんだから。――中沢新一「第IV章 どんぐりと民主主義」


≪目次: ≫
まえがき (國分功一郎)

第I章 〈原子力時代〉から先史(プレヒストリー)の哲学へ
 グリーンアクティブともうひとつのインターナショナリズム
 原発信仰と「贈与性」の抹消
 「市場(イチバ)」から「市場(マーケット)」へ
 ハイデッガーの技術論と量子力学
 哲学と考古学の出会い
 人間と自然の最適解
 ラジカリズムと「普通」のこと
(二〇一二年一月一〇日 明治大学・野生の科学研究所にて)

第II章 新しい自然哲学に向かって
 原発に対置されるべき原理とは何か
 ハイデッガーと東洋の賢人
 ピタゴラス的転回とイオニア自然哲学
 幾何学と数学の起源
 自然の脱構築不可能性
 ラスコー壁画と芸術の起源
 二一世紀の自然哲学
 祝島モジュールと群島モデル
(二〇一二年六月七日 明治大学・野生の科学研究所にて)

第III章 野生の科学と「不思議の環」
 デモと花火大会
 脱原発のロードマップ
 自然史過程と弁証法
 野生の科学と「不思議の環」
 「語り得ぬもの」にノックする
 社会は複雑だということ
 エドマンド・リーチのレヴィ=ストロース批判
 ふたたび、人間と自然の最適解について
 ニヒリズムを超えて
(二〇一二年八月二八日 明治大学・野生の科学研究所にて)

第IV章 どんぐりと民主主義
 道路問題から民主主義を考える
 自然との民主主義と非敵対的矛盾
 政治的なものの再興
 具体的なものと場所性
 民主主義と直観知
(二〇一二年一二月二〇日、小平市「いろりの里」にて)
 後記 (國分記)

あとがき (二〇一三年一月三〇日 中沢新一)


≪著者: ≫ 中沢新一 (なかざわしんいち) 1950年生まれ。明治大学野生の科学研究所所長。著作に『チベットのモーツァルト』『純粋な自然の贈与』『森のバロック』『東方的』(講談社学術文庫)、『アースダイバー』(講談社)、『芸術人類学』(みすず書房)、『日本の大転換』(集英社新書)ほか多数。近著に『野生の科学』『大阪アースダイバー』(講談社)。

≪著者: ≫ 國分功一郎 (こくぶんこういちろう) 1974年生まれ。高崎経済大学経済学部准教授。専攻は哲学。著作に『スピノザの方法』(みすず書房)、『暇と退屈の倫理学』(朝日出版社)、訳書にジャック・デリダ『マルクスと息子たち』(岩波書店)、『カントの批判哲学』(ちくま学芸文庫)ほか。


中沢新一 著・写真 『大阪アースダイバー  Osaka Earthdiver 』(講談社,2012年) '13/07/26
中沢新一 『アースダイバー  Earth Diver 』(講談社、2005年) '12/11/11
中沢新一 『東方的』(講談社学術文庫、2012年) '12/11/03
中沢新一 『フィロソフィア・ヤポニカ』(講談社学術文庫、2011年) '11/11/10
クロード・レヴィ=ストロース 『パロール・ドネ  Claude Lévi-Strauss: “Paroles données”, Plon, 1984 』(中沢新一 訳、講談社選書メチエ、2009年) '10/06/20

國分功一郎 『暇と退屈の倫理学』(朝日出版社、2011年) '13/11/19
ジャック・デリダ 『マルクスと息子たち  Marx & Sons, 2002 』(國分功一郎 訳、岩波書店 (2004年) '09/09/22
ジル・ドゥルーズ 『カントの批判哲学  La philosophie critique de Kant, 1963 』(國分功一郎 訳、ちくま学芸文庫、2008年) '09/08/11

見田宗介/大澤真幸 『二千年紀の社会と思想』(atプラス叢書、太田出版、2012年) '12/05/21



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