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The Lotus Sutra in the True Sense



ブッダ本来の教えを正確に読み解く
最高の仏教入門

仏教最高の教典といわれる「法華経」。だが、その真意はあまり理解されていない。なぜなら鳩摩羅什による漢訳を、日本語に重訳したものが読まれてきたからだ。そこで登場したのが、植木雅俊による画期的なサンスクリット原典からの翻訳。その訳業で、仏教のほんとうの教えが明らかにされた。日本を代表する宗教社会学者・橋爪大三郎との対話の中で、ブッダ本来の教えとは何か、法華経の正しい読み方とはいかなるものかが次々と解き明かされる。全く新しい、最高の仏教入門書!


≪目次: ≫
凡例

まえがき (橋爪大三郎)



法華経の基礎知識
 法華経はなぜ、「最高の経典」か/経典全体の中での法華経/釈尊を「神格化」/法華経の評価/経典とはなにか/梵天勧請/釈尊は字が書けたか/なぜ口伝なのか/如是我聞/ハディースと仏典/小乗と大乗/大乗仏教の始まり/法華経のサンスクリット原典/貝葉の写本/写本の発見/ケルン・南条本/鳩摩羅什訳/原典を参照する利点/漢訳とサンスクリット/これまでの法華経訳

法華経の構成
 会座とはなにか/1250人の弟子/そのほかの聴衆/男女の別/ほかのブッダ/菩薩たち/会座の転換/教えはいつ説かれた/不在の弟子/主な菩薩たち/弥勒菩薩/章の構成/口伝か文字か/迹門と本門/会座による区分/それ以外の区分

第一章 序品〔第一〕
 瞑想中の天上の花と大地の振動/無数の仏国土を照らす/何の前触れか/奇蹟と神通力/行き過ぎた布施/文字通り信じるのか/ミリンダ王の疑問/二つの法華経/差別思想と大乗経典/宗派の関係

第二章 方便品〔第二〕
 方便品とは/過去世/因と縁/声聞と菩薩/方便/さまざまな経典/法華経を超える立場?/密教はどう危険か/日本仏教にからみつく密教/十如是/声聞も菩薩である/掛詞としての「菩薩のための教え」/二乗と“真の菩薩”

第三章 譬喩品〔第三〕
 授記/授記の起こり/授記という形式の方便/“今”“ここで”“このわが身”で/声聞が授記を受ける/火宅の譬え/三一権実論争/玩具の車と本物の車

第四章 信解品〔第四〕
 信解とは/四人の声聞たち/資産家の貧しい息子/四人の声聞への授記/利子について/聖書の放蕩息子/長者窮子のパワー/大乗教団はどこから/菩薩の再定義/声聞の修行と菩薩の修行/“真の声聞”は菩薩/なぜはじめから菩薩なのか/仏の子と神の子

第五章 薬草喩品〔第五〕
 薬草の譬え/聖書のたとえと、法華経の譬え/世間の意味すること

第六章 授記品〔第六〕
 四大声聞/劫について/仏国土は平坦/仏国土はどんな場所か/仏国土の構造/仏国土と極楽浄土/授記の革新性/授記と仏国土/ブッダが菩薩行をする

第七章 化城喩品〔第七〕
 大通智勝仏/巨大な数/大プラフマー神/アスラたち/現在他方仏/釈迦仏が中心/釈尊と仏国土/蜃気楼の譬え/一神教との違い/絶対者は神か、人間か/殺生について

第八章 五百弟子受記品〔第八〕
 衣裏珠の譬え

第九章 授学無学人記品〔第九〕
 法を語ることが重要/声聞と法華経信者との争い/女性のいない仏国土/無量の三千大千世界/同じ名前のブッダ

第一〇章 法師品〔第十〕
 善男子・善女子/経巻崇拝/文書化する技術の存在/法と人との一体性/如来の全身はこの経に/法華経を受持する人は如来使/衣・座・室の三軌

第一一章前半 見宝塔品〔第十一〕
 宝塔の出現/ストゥーパと法華経/多宝如来はミイラか?/六難九易

第一一章後半 提婆達多品〔第十二〕
 デーヴァダッタへの授記/デーヴァダッタは極悪人か/デーヴァダッタの名誉回復/極端な布施/二十中劫の寿命/変成男子/龍(ナーガ)とは/輪廻と性別/極楽往生と性別/輪廻の内実とは/変成男子・再論

第一二章 勧持品〔第十三〕
 女性への授記/迫害を忍ぶ

第一三章 安楽行品〔第十四〕
 権力者に近づくな/カースト間交際に関する規定/分け隔てなく教えを説け/法華経の論理と一貫せず/安楽行品への違和感/世間体を気にする教団/在家者の振る舞い/「四つの在り方」の残り三つ/旃陀羅が子、日蓮/批判的に読むべし/髻中明珠の譬え

第一四章 従地涌出品〔第十五〕
 滅後に法を弘めるのは誰か/地涌の菩薩/なぜ、大勢なのか/四人の菩薩/大菩薩の疑問/時間のパラドックス/ひと目で菩薩とわかるのか/弥勒菩薩はどこに?/弥勒菩薩は外来神?

第一五章 如来寿量品〔第十六〕
 三度懇請してやまず/遥かな過去の覚り/永遠の菩薩/然燈仏と釈迦仏/諸仏の釈迦仏への統一/三阿僧祇劫と二種の塵点劫/久遠のブッダも寿命があるか?/父と子のようなものか/ブッダの身体/久遠のブッダは、釈迦仏か/キリスト仮幻説とは逆?/釈尊の本体とは?/毘盧遮那仏との違い/法身とは/法華経でブッダに出会う/久遠実成仏と法華経/菩薩行の逆転

第一六章 分別功徳品〔第十七〕
 如来の寿命の長さの功徳/デイゴの花/智慧波羅蜜/釈迦仏の寿命/ゆるぎなく信じる/声聞への供養も必要ない?/法華経のPRが大事/自利と他利/経典の書写/誰もが法華経を読めたのか/サンスクリット外の言語/バラモン教復興と法華経/ストゥーパと精舎/如来だと思いなさい

第一七章 随喜功徳品〔第十八〕
 50番目に聞いて喜ぶ福徳/阿羅漢に導く福徳/教えの伝言ゲーム/文字と口伝え/人間対人間の対話/座席を譲り与える福徳/肉体的欠点のクリア

第一八章 法師功徳品〔第十九〕
 六根清浄/清浄か正常か/善悪を超える/日蓮のことば/鋭敏な五感/意根のはたらき/白蓮華のシンボリズム/においにこだわる

第一九章 常不軽菩薩品〔第二十〕
 勢至菩薩の登場/勢至菩薩は聞き役/不軽菩薩の登場/教えが衰亡する時代/「軽んじない」か、「軽んじられる」か/威音王仏の教え/不軽菩薩のパフォーマンス/仏か、菩薩か/釈尊の神格化/釈迦仏の菩薩行/それは、授記なのか/地上に理想世界を/法華経に先立つ確信/ケルン・南条本の書き換え/すべての人を尊重する/低いカースト/平凡の中の非凡/過去世の釈尊/男女平等の思想/入れ子構造/題目と実践

第二〇章 如来神力品〔第二十一〕
 別付嘱/広長舌相/“どこでも聖地”/法が貫く、人が貴い/聖地はあっていいのか/日々の生き方に活かす

第二一章 陀羅尼品〔第二十六〕
 陀羅尼品以下は後世の付加/誰がいつ付加した?/なぜ付け加えたのか/日蓮の法華経理解/観音信仰/陀羅尼が入り込む/鬼子母神の母性

第二二章 薬王菩薩本事品〔第二十三〕
 焼身自殺は布施か/極楽に女性はいない

第二三章 妙音菩薩品〔第二十四〕
 ブッダの巨大化/妙音菩薩の変身

第二四章 観世音菩薩普門品〔第二十五〕
 あらゆる方向に顔を向ける/観音菩薩の神変/男女生み分けと祖先崇拝/男女平等のゆくえ

第二五章 妙荘厳王本事品〔第二十七〕
 二人の王子による神変/妙荘厳王の出家と授記/バラモン教と仏教/善知識の重要性

第二六章 普賢菩薩勧発品〔第二十八〕
 普賢菩薩は法華経の守護者/法華経と無関係に作られた観音品/スリ替えの論理/庇を貸して、母屋を取られる/観音信仰はどこから

第二七章 嘱累品〔第二十二〕
 迹化と本化/そのほかの菩薩たち/善男子・善女子/何を付嘱したのか/法華経を弘める菩薩たち

終わりに
 インド、中国で注目の観音/不軽菩薩に注目した日蓮/法華経の思想のとらえ方/法華経の骨肉化/なぜそのような表現を?/法華経は古びない

あとがき (植木雅俊)

参考文献


≪著者: ≫ 橋爪大三郎 (はしづめ・だいざぶろう) 1948年生まれ。社会学者。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。東京工業大学名誉教授。著書『世界がわかる宗教社会学入門』(ちくま文庫)、『橋爪大三郎の政治・経済学講義』、『橋爪大三郎の社会学講義』(以上、ちくま学芸文庫)、『ジャパン・クライシス』(共著、筑摩書房)、『ふしぎなキリスト教』(共著、講談社現代新書)など。

≪著者: ≫ 植木雅俊 (うえき・まさとし) 1951年生まれ。仏教思想研究家。九州大学大学院理学研究科修士課程修了、東洋大学大学院文学研究科博士後期課程中退。東方学院で中村元氏のもとでインド思想・仏教思想、サンスクリット語を学ぶ。人文科学博士。著書『サンスクリット原典現代語訳 法華経』、『梵漢和対照・現代語訳 法華経』(毎日出版文化賞)、『思想としての法華経』(以上、岩波書店)、『仏教学者 中村元』(角川選書)、『仏教、本当の教え』(中公新書)など。


橋爪大三郎/大澤真幸/宮台真司 『おどろきの中国  Astonishiing Chaina 』(講談社現代新書、2013年) '13/07/11
橋爪大三郎 『政治の教室  Politics For Beginners, 2001 』(講談社学術文庫、2012年) '12/07/18
橋爪大三郎×大澤真幸 『ふしぎなキリスト教  Wonders In Christianity 』(講談社現代新書、2011年) '11/11/11



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