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不器用に生きる人への「生き方」指南の書『カイン 自分の「弱さ」に悩むきみへ』、仕事としっくりいかず、生きがいを見いだせない人に向けた『働くことがイヤな人のための本』、日常的にふりかかる「嫌い」の現実と対処法を説いた『ひとを〈嫌う〉ということ』など、仕事、孤独、人間関係、対話、日本社会論…と、多岐にわたるテーマに思索をめぐらし、これまで65冊の本を書いてきた著者の主要著書20冊より人生に役立つ名文章をまとめた著者初の名文集。
「死」に対する恐怖をはじめ、自身の独特の生きにくさを真摯に見つめ探究し尽くした著者の言葉は、すべての人にとって、「よく生きる」ための示唆に富んでいます。
往年のファンにはもちろん、著者の本をはじめて手にとる人にも楽しめる、「ためになる毒」に満ちた珠玉の一冊です。

――「普通」という自縄自縛から自由になる――
「普通は」結婚する、「普通は」子どもを産む、「普通は」学校へ行く、「普通は」仕事をする、大人なら、会社員なら、日本人なら「普通は」こうする、こう考える・・・・・・。 そんな「普通」という価値観の縛りが「生きにくさ」を生む。
著者は「普通」を否定するわけでは決してない。(むしろ心から普通になりたかったがどうしてもなれなかったとあとがきにあるとおり。)「普通」から(完全に)離れることを薦めているわけでもない。著者は、「普通」の中で、普通になれないままに、つまり生きにくさの中で生き、苦悶、思索した自らの言葉(人生)を同じく生きにくさに悩む人たちに考えるヒント、「素材」として提供している。
近代私小説の主人公の独白を思わせる(担当編集私感)その言葉の数々から、我々は多様性と可能性に思索を巡らし、「普通」の中で、できるだけ、自由に、自分らしく生きるヒントが得られることと思う。


≪目次: ≫
はじめに

1 いつも「死」を考えている
 どうせ死んでしまう/死んでしまうかぎり「幸福」はありえない/生きる一条の意味/すべてを無限に超えた仕事/「死の恐怖」と対峙する/「死」と「不幸」の関係/孤独に死にたい/私の不幸論の舞台裏

2 自分の中の「悪」をよく見る
 自他の心に住まう「悪」/人の価値は、「悪意」といかに対処するか/善人は無自覚に悪を犯す/ジャーナリズムにおける悪/「怒り」という悪/嫌うこと・嫌われることは「自然」である/嫌う技術/「嫌い」の力学を活用する

3 自分の「欠点」を活かす
 適性のヒント/欠点を「伸ばす」/「弱い人」に言いたいこと/健全に闘争しよう/自分の「城」に完全にこもらない/「立派な社会人」は唯一正しい生き方ではない/自分固有の「生きにくさ」を確認する/自分自身でありたいのなら

4 自分の「願望」に忠実になる
 人生で何をすべきか/矜持をもって生きたい/正直に生きたい/自分らしく生きたい/〈対話〉のない社会/「思いやり」と「優しさ」という暴力/他者との対立を大切にする

5 すべて自分が選びとったものだと考える
 この運命は自分が選びとったのだ!/人は自らが選んだ苦痛には耐えられる/組織で殺されないための三原則/進路の選び方/社会的不適応を誇らない/人間関係に揉まれる/価値観の枠を外す/何人たりとも、人生は豊かにすべきだ

6 与えられた仕事において努力の限りを尽くす
 仕事の醍醐味/とにかく働き出すこと/カネと評価/信頼を得る方法/血を流す思いで書いてきた/倒れたら倒れたままでいる

7 幸福を過度に求めない
 幸福は盲目で怠惰で狭量で傲慢であることの産物/よく生きるとは幸福に生きることではない/幸福はなくても困らない/幸福を求めると不幸になる/幸福はいつも真実を食い尽くす/わが国における「幸福教」の暴力的な布教/幸福という錯覚/共同幻想から「醒める」/幸福教への荒治療

8 他人に何も期待しない
 期待すると不幸になる/社会の期待/善人の期待/自分への期待/人間関係にくたびれ果てないために/他人の人生論は役に立たない

9 世の中は理不尽であると認める
 人生は「理不尽」のひとことに尽きる/何ごとも割り切れない/他人は合理的にあなたを遇してはくれない/人生は思い通りにならないのがあたりまえ/生涯「運」に翻弄されつづける/評価は必要悪である/きみは理不尽に成功し、理不尽に失敗する/みんな違ってみんないい?/能力のある者は少数派である/すべては運命なのか

10 哲学する
 哲学は何の役にも立たない/常識の枠から自由になる/「あたりまえ」を解体し、新たに構築する/哲学する

おわりに (二〇一六年八月十二日 リオ・オリンピックたけなわ、五二年前の東京オリンピック(私は十八歳でした)を思い出しながら 中島義道)
出典著作一覧


≪著者: ≫ 中島 義道 (なかじま よしみち) 1946年福岡県生まれ。東京大学法学部卒。同大学院人文科学研究科修士課程修了。ウィーン大学基礎総合学部修了(哲学博士)。電気通信大学教授を経て、哲学塾主宰(http://gido.ph/)。著書に『うるさい日本の私』(角川文庫)、『私の嫌いな10の言葉』(新潮文庫)、『悪について』(岩波新書)、『「時間」を哲学する』(講談社現代新書)ほか多数。



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