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考える日本史(河出新書)
○著者: 本郷和人
○定価: 本体840円(税別)
○ISBN: 978-4309631028









「知っている」だけではもったいない。なにより大切なのは「考える」ことである。信、血、恨、法、貧、戦、拠、知、三、異。たった漢字ひと文字のお題から、即興で歴史の森に分け入り、ついには日本史の勘どころにたどりつく―― 東京大学史料編纂所教授の新感覚・日本史教室、開講! 教科書や通史は退屈だという人には特におすすめ。


≪目次: ≫
はじめに

第一章 「信」
 国家の信用は「銭」で量ることができる/五十文かけて、十文の銭を探した理由/江戸時代の「銭」の信用度/中世、近世と大きくなっていった銭の信用/日本社会と中国社会の「信用」のちがい/「信頼できる男」だった徳川家康/まったく守られなかった戦国時代の同盟/「御恩と奉公」の信頼関係/戦国時代、他国の人間は信用できなかった/「一味神水」とは何か/中世武士は「自分は日本人だ」と考えていたのか

第二章 「血」
 「地位」か、「血」か/血が地位より重い日本史/トップが殺されない国/日本は取り入れなかった科挙制度/現代の政治家も世襲原理/世襲社会のメリット、それは安定/「末は博士か大臣か」の明治時代/明治維新が実現した「世界で最も平等な社会」/実力主義が生んだ高度経済成長/現代に復活する世襲社会/信長を生み出したものはなにか/一神教と多神教/実は「血」よりも大切なのは「家」/家格を上げる落胤伝説/秀吉は秀頼の生物学上の父にあらず!?/平清盛、天皇落胤説/日本でもっとも高貴な血筋/世襲社会が終わる日

第三章 「恨」
 貴族が恨みを抱くとき/天皇の名と恨み/せめては魂は京都に還りますように/徹底的に幕府に拒否された後鳥羽天皇/武士にとって怖いのは死者ではなく生者/恨みをはらすための切腹/恨みの自力救済、「敵討ち」/敵討ち公認も禁止もできなかった幕府/間男は殺していいのか、いけないのか/喧嘩両成敗が意味するもの/「忠臣蔵」の法の精神/自力救済が禁じられるまでの長い道のり

第四章 「法」
 文系の頂点は法学部/律令国家日本の輝ける歴史?/要するに努力目標だった律令/驚くべき中世裁判の実態/一貫していない幕府の法/朝廷の法と裁判/基づくものは法ではなく、道理/では、いったいどこで律令は使われたのか/法を支えるものは武力/武士と貴族、どちらの権力が上か/法よりも権力が強い日本社会/戦国時代の「法の精神」/日本では疎かにされてきた法

第五章 「貧」
 昔から貧しかった日本人/大飢饉と朝廷の貴族/飢饉がうながした貴族の覚醒/統治に目覚める武士たち/日本史の「東西格差問題」/戦国時代は小氷河期だった!?/江戸幕府の「内需拡大」政策/歴史の裏には常に貧あり

第六章 「戦」
 タブーとされてきた軍事史/戦を科学する伝統がない日本/戦いを構成するものは戦術、戦略、兵站/政治の一環としての戦略/南朝軍の戦略目的/兵站の軽視が招いた昭和の敗戦/明治軍隊と富国強兵の経済学/結局、金がモノを言う「装備」/大義名分と錦の御旗/玉砕する軍隊も、大義名分が生み出した/源平合戦は「一騎打ち」が戦いの掟/それでもやはり、「戦い」は数/集団戦の台頭で、槍が戦場に/総力戦となる戦国時代/軍事史から見直した日本の戦い/大名は物量で潰すと証明した長篠の戦い/織田信長の天下統一戦略/「戦い」を根本的に変えてしまった秀吉/戦国時代の集大成、徳川家康の大坂の陣/あらためて、冷静に戦争を分析することの重要性

第七章 「拠」
 日本は城壁がないのが当たり前/武士が拠点を築きはじめる/城を変えたのは楠木正成と織田信長/城の三つの役割/城は無視していいのかどうか問題/関ヶ原における、前田家の例/城から捉える信玄西上作戦の真実/武田信玄、最後の戦い/家康は激怒して出撃したのではなかった?/信玄の真の意図/もっとも強く所有権の働く「本拠」/もし統一国家が存在していたら所有権は均一/所有権は歴史を通して広がっていく

第八章 「三」
 日本人が苦手な「第三極」という視座/項羽と劉邦、そして韓信/三国時代のストラテジー/実は「源平の戦い」ではない「源平の戦い」/東西の王権論、さらに「北」という視座/中央と東北、五度にわたる戦い/もし東北が動いていたら日本史が変わった/東北の潜在能力に着目した徳川幕府/白河以北 一山百文/外交の名手、薩摩藩/評判の悪い日本の外交能力/中国、アメリカ、そして日本

第九章 「知」
 日本にはなかなかいない「知の巨人」/遣隋使、遣唐使がもち帰ったもの/知識人より趣味人になった平安貴族たち/宗教者は「知」の担い手たり得たか/最澄の顕教と空海の密教、どちらが大事か/宗教界も結局「世襲」/貴族社会も宗教界も前例主義/この国では肩身が狭い「文武の文」/実はいなかった「軍師」/漢字が書けなかった武士たち/室町から戦国時代に拡散していく「知」/江戸時代、「知」が爆発する!/才能を評価し、西洋に対抗しようとした明治/明治の立身出世位主義は、昭和に繋がるのか/合理主義の明治、神話化する大正/宗教だった「皇国史観」/明治時代の「天皇機関説」

第十章 「異」
 古代の関は京都奈良の東側に置かれていた/異が生んだ「天皇」/途切れた海外貿易を復活させたのは武士/国内回帰する鎌倉政権/「異」が命とりになった北条氏/台頭する「農耕」から「経済」への流れ/十四世紀の「グローバル化」/日本文化の源流も「異」にあり/戦国期「南蛮人」がもたらしたもの/キリスト教は日本になにをもたらしたのか/すべての歴史は日本史となる/秀吉の「異」との向き合い方/清盛と頼朝、秀吉と家康/鎖国による中だるみと、明治維新の転換

おわりに (二〇一八年十月吉日 本郷和人)


≪著者: ≫ 本郷和人 (ほんごう・かずと) 1960年、東京都生まれ。東京大学史料編纂所教授。博士(文学)。専攻は日本中世政治史、古文書学。『大日本史料』第5編の編纂にあたる。『新・中世王権論』(文春学藝ライブラリー)、『武士とはなにか』(角川ソフィア文庫)、『戦国夜話』(新潮新書)、『壬申の乱と関ヶ原の戦い』(祥伝社新書)、『日本史のツボ』(文春新書)、『上皇の日本史』(中公新書ラクレ)など。


本郷和人 『戦いの日本史  武士の時代を読み直す』(角川選書、2012年) '13/01/06
本郷和人 『謎とき平清盛』(文春新書、2011年) '12/01/04
五味文彦/佐藤信 編著、佐々木恵介/本郷和人/中島圭一 著 『日本古代中世史 '11』(放送大学教材:専門科目 人間と文化コース、放送大学教育振興会、2011年) '11/10/28
五味文彦 編著、本郷和人/中島圭一 著 『日本の中世 '07』(放送大学教材:専門科目 人間と文化コース、放送大学教育振興会、2007年) '11/05/12
本郷和人 『天皇はなぜ万世一系なのか』(文春新書、2010年) '11/03/03
本郷和人 『天皇はなぜ生き残ったか』(新潮新書、2009年) '10/07/13
本郷和人 『武士から王へ お上の物語』(ちくま新書、2007年) '10/07/10
本郷和人 『人物を読む 日本中世史  頼朝から信長へ』(講談社選書メチエ、2006年) '10/07/06
本郷和人 『新・中世王権論 武門の覇者の系譜』(新人物往来社、2004年) '10/07/03
本郷和人 『天皇の思想 闘う貴族 北畠親房の思惑』(山川出版社、2010年) '10/06/27
本郷和人 『武力による政治の誕生』(選書日本中世史、講談社選書メチエ、2010年) '10/06/12



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