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京都思想逍遥 (ちくま新書)
○著者: 小倉 紀蔵
○定価: 本体価格900円+税
○ISBN: 978-4480072085









千二百年にわたる人々の記憶が集積した古都をそぞろ歩く。するとたちまち、源氏物語や古今和歌集に始まり、道元、世阿弥、頼山陽、鈴木大拙、三島由紀夫に至るまでのさまざまな言葉と交錯し、その〈たましひ〉と交響することになる。逍遥によってこそ、諸行無常の悲哀を追体験でき、権力者がつくりあげたものではない本当の歴史が理解できるのだ。東アジアの思想のみならず、古今東西の思想・文学を広く渉猟してきた著者ならではの、京都の「奥深きところ」をめぐる思想案内。


≪目次: ≫
逍遥のはじめに――京を歩くとは、祈ること

序章 京都とは――逍遥の準備
1 悲哀する京都
  悲哀のみやこ/悲哀とは、生のかがやき
2 京都、歴史の破砕
  京都を歩くとは、歴史に抗うこと/破砕するパサージュ
3 京都、言の葉の乱れ散る
  言の葉の飛び交う/言の葉アナーキー
4 夢とうつつを生きる
  伏して恋い、起きても惑う京都/夢幻を生きる
5 京都に霊性はないのか
  鈴木大拙と京都/「日本的霊性」とは/京都の文化を批判する/大拙の霊性と〈第三のいのち〉
6 創造性臨界ラインを歩く
  「創造性臨界ライン」とは/地震以前/物質とひとと情報の流入ルート

第一章 出町柳から北白川まで
1 鴨川――渡来人と京都
  渡来人の土地/百万遍へ
2 百万遍――わが解体
  田中の西田幾多郎旧邸宅/いよいよ百万遍へ/自らを解体する高橋和巳/自己解体の現場はいま
3 聖護院――伊東静雄
  百万遍から聖護院へ/百合子と静雄/京都への嫌悪
4 若王子と法然院――和辻哲郎と九鬼周造
  黒谷から若王子へ/若王子から法然寺へ

第二章 北白川から御苑まで
1 西田幾多郎と『善の研究』
  国体思想の痕跡/アニメと西田哲学/生命と自我をめぐる格闘/西田幾多郎/純粋経験/自由に生きよ
2 後期の西田幾多郎
  場所/述語的/絶対矛盾的自己同一
3 柳宗悦と民藝
  柳宗悦と民藝/悲哀なのか?/『李朝を巡る心』
4 尹東柱(ユンドンジュ)とはだれか
  鴨川と鄭芝溶/尹東柱と京都/尹東柱と馬光洙

第三章 御苑から丸太町通まで 
1 桓武天皇と京都
  桓武天皇の遷都/桓武天皇とグローバリズム/世界都市・平安京/風水地理、背山臨水
2 御苑・富小路広場――紀貫之と「古今和歌集」
  塚本邦雄と定家/紀貫之の路線/『古今和歌集』仮名序の世界観/歌か、社会か
3 盧山寺――『源氏物語』の「あはれ」
  紫式部のいた場所/「あはれ」と〈いのち〉/「をかし」と〈いのち〉
4 中原中也と頼山陽
  中原中也/頼山陽と大塩平八郎の友情

第四章 丸太町通から四条まで
1 寺町通二条――檸檬
  梶井基次郎と寺町通/憂鬱と檸檬
2 京都の中心――文化革命の現場
  京都の中心とは/「京都文化」が代表するもの/文化革命は完了した/複雑な蔑視の構造
3 御池通から四条まで――似非逸脱者の京都
  弛緩している/東京資本のほくそ笑み
4 こころも道も狭い京都
  こころの狭さ/毎日が曲芸大会
5 御池通――三島由紀夫
  三島由紀夫と『金閣寺』/絶対的なもの/絶対から相対へ、そしてまた絶対へ
6 祇園祭――川端康成『古都』
  滅びの感覚/〈あいだ〉の領域

第五章 四条から八条まで
1 「裏京都」はどこにある
  「裏京都」/鴨川と「裏京都」/葬る場所/清水寺
2 源融と高瀬川
  源融と六条河原院/塩をめぐって/橋と美と生政治/高瀬川/森鴎外の「高瀬舟」
3 正面から東山七条へ――殉教と侵略と『梁塵秘抄』
  元和キリシタン殉教/耳塚/馬町と空襲/馬町から東山七条へ/今様と後白河法皇/平安時代の前衛思想
4 今熊野――世阿弥
  今熊野と世阿弥/世阿弥はアバンギャルド/笛の〈いのち〉/花は〈第三のいのち〉
5 深いところ
  矛盾の結節点へ

第六章 八条から深草まで
1 京都駅――宇宙的、あまりに宇宙的
  不思議な車掌/宇宙的、あまりに宇宙的/地球外生物を見るような
2 東九条と在日コリアン
  東九条/在日コリアンとして京都に生きる/深草へ、サウスへ
3 月輪から伏見稲荷へ
  モビリティの否定/上下動のまち/月輪と清少納言/深草と藤原俊成/伏見稲荷大社へ/アニミズムとシャーマニズム/伊藤若冲
4 深草と道元
  深草と道元/道元の「脱落」

逍遥の終わりに――美とニヒリズムの京都

謝辞


≪著者: ≫ 小倉紀蔵 (おぐら・きぞう) 1959年東京生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科教授。東京大学文学部ドイツ文学科卒業、韓国ソウル大学校哲学科大学院東洋哲学専攻博士課程単位取得退学。専門は東アジア哲学。著書『入門 朱子学と陽明学』『新しい論語』『朝鮮思想全史』(以上、ちくま新書)、『朱子学化する日本近代』『北朝鮮とは何か』(以上、藤原書店)、『創造する東アジア』『〈いのち〉は死なない』(以上、春秋社)、『心で知る、韓国』(岩波現代文庫)、『韓国は一個の哲学である』(講談社学術文庫)など。


小倉紀蔵 『新しい論語』(ちくま新書、2013年) '14/01/18
小倉紀蔵 『心で知る、韓国』(岩波現代文庫、2012年) '13/09/19
小倉紀蔵 編著 『現代韓国を学ぶ  Making Sense of Contemporary Korea 』(有斐閣選書、2012年) '13/09/08
小倉紀蔵 『入門 朱子学と陽明学』(ちくま新書、2012年) '13/02/06
小倉紀藏 『韓国語はじめの一歩』(ちくま新書、2000年) '11/08/18
小倉紀蔵 『歴史認識を乗り越える 日中韓の対話を阻むものは何か』(講談社現代新書、2005年) '11/08/14
小倉紀蔵 『ハイブリッド化する日韓』(エヌティティ出版、2010年) '11/08/05
小倉紀蔵 『日中韓はひとつになれない』(角川oneテーマ21、2008年) '11/07/29
小倉紀蔵 『韓国は一個の哲学である 〈理〉と〈気〉の社会システム』(講談社学術文庫、2011年) '11/06/22


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