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想像のレッスン (ちくま文庫)
○著者: 鷲田 清一
○定価: 本体価格880円+税
○ISBN: 978-4480435828










「他者の未知の感受性にふれておろおろするじぶんをそのまま晒けだしたかった」という著者のアート評論。かすかな違和の感覚を掬い取るために日常の「裂け目」に分け入り、「見る」ことの野性を甦らせるアートの跳躍力とは。アート、演劇、舞踏、映画、写真、音楽、ファッションなどについて、「ここにあるものを手がかりにここにないものを思う」評論集。


≪目次: ≫
まえがき

レッスン0 見えないものを見る
 視界をこじ開ける――何が目見えているのか
 言葉になりえぬものへ言葉を駆使して潜り込む
 歳とともにすこし見えてきたこと
 じぶんの弱さに向きあう
 想像力が萎縮している
 想像力をはぐくむ知恵
 都市のすきま
 古木と寺社の場末
 都市の原っぱ
 一線を越える跳躍力

レッスン1 壊れたもの――日常のがらくたのなかから
 言葉のちぐはぐ
 思考停止を破る――束芋&できやよい《にっぽんの、ななかむら》
 「普通」がじりじりする アブナさをもとめている――サザンオールスターズ・サマーライブ in 横浜
 「あたりまえ」と「ありきたり」――荒川洋治 『忘れられる過去』
 「お惣菜」の思考――《ブリコラージュ・アート・ナウ》 展
 日常の雑然とした淀み
 着生のすがた――《コモン・スケープ――今日の写真における日常へのまなざし》 展
 がらくたの高貴さ、あるいは世界の外に出るための小さな回転扉――チャールズ・シミック 「コーネルの箱」(柴田元幸 訳)

レッスン2 塞がれたもの――困難な自由について
 やりすごす
 「押し返す」デザイン
 浮いている/流されているという感覚に抗して――湊町アンダーグラウンドプロジェクト
 夢の跡――見えなくなったものを見るために
 喪に服す建築――表参道の、細胞膜のようなビル群
 飛沫のはねた跡――結成五十周年記念 「具体」 回顧展
 壊れない覆い――K. K. 《ワラッテイイトモ、》
 音楽で人を殺せるか?
 「音楽」からの自由――高橋悠治・ゴルトベルク変奏曲
 センスとノンセンスのあいだを往復する思考――追悼・市川浩

レッスン3 棄てられたもの――時を行き来する
 時が流れる、お城が見える
 時のあわい――南木佳士 『神かくし』
 だれもじっとしているわけではない
 ラスト・ダダ――火遊びの季節(とき)
 「あたりまえ」への小さな裂け目――大阪現代演劇祭 「GUYS掘
 納得
 初老の男のためのおとぎ話――パトリス・ルコント監督 『列車に乗った男』
 遇うて空しく過ぐる勿(なか)れ――河瀬直美 『沙羅双樹』 によせて
 〈老い〉を聴く
 老いは、重くて、軽い――谷川俊太郎の minimal によせて
 一枚のピクチュア

レッスン4 見失ったもの――意味のゼロ還元?
 惹かれた身体
 身体を侵襲する都市――ヴィクター&ロルフ 《ファッションと色彩》 展
 消えた幸福論
 意味への問いを封印する――《ハピネス――アートにみる幸福への鍵》 展
 どこで意味から放たれるのか?――スペイン舞踊 「サロメ」
 〈光〉の創世記――勅使川原三郎公演 「Luminous」
 記憶のすきま
 眼になりくる――ホンマタカシ 『きわめてよいふうけい』
 「見える」ことの豊穣さ――鈴木理策写真展 《海と山のあいだ》
 現われの起伏をなぞる――直島・地中美術館
 〈しるし〉としての女形――ダニエル・シュミット監督 『書かれた顔』
 〈しるし〉になりきる――森村泰昌の戦略
 中心もなく、エンディングもなく――《私あるいは私――静かなる燃焼系》 展

レッスン5 消え入るもの――〈顔〉
 消え入ることで現われてくるもの
 わたしの〈顔〉 展
 宝誌和尚立像/パルミジャニーノ 「凸面鏡の自画像」/萬鐵五郎 「雲のある自画像」/マン・レイ 「カザティ公爵夫人」/香月泰男 「涅槃」/ジャコメッティ 「頭部」/フランシス・ベーコン 「ルシアン・フロイトの肖像のための習作三点」/アンディ・ウォーホル 「ミック・ジャガー」/篠山紀信 「山口百恵・19歳」/奈良美智 「Milky Lake」

レッスン6 忘れてはならないもの
 いま、家族のかたちは?
 交差するいのちの光景――ふたたび、河瀬直美 『沙羅双樹』 をめぐって
 コミュニケーションの仲立ちをする建築家――山本理顕建築模型展
 恋はせつない、やるせない?
 「この」というささやかな訴え――《山本耀司――May I help you?》 展
 眼、ひとつ。――伊勢真一のドキュメンタリー映画
 最後の友情?
 一以上でも一以下でもなく――煌めきのガラス絵 木田安彦の世界
 孤立させられる「痛み」
 痛い映画――クリスティン・ジェフズ監督 『シルヴィア』
 イメージにどこか抗ってしまうひと――中島美嘉サマーツアー
 いのちのはずみ?――ピナ・バウシュ 「炎のマズルカ」
 明滅するいのち――ジンガロ公演 「ルンタ」 における人馬一体

レッスン7 限界へのまなざし
 できないということ
 限界をくぐり抜ける――舘野泉リサイタル
 うぶ毛のような感覚――西嶋豊彦の絵
 受け身でいるのはもうよそう――金沢21世紀美術館
 手当と修復――ニコラ・フィリベール監督 『パリ・ルーヴル美術館の秘密』
 物への敬意、ざわめきのなかの気品
 ここではない別の場所――もうひとつのレッスン

あとがき (二〇〇五年九月 鷲田清一)

文庫版あとがき (二〇一九年春 鷲田清一)

解説 失われたものの痛みから 堀畑裕之(服飾ブランド matohu デザイナー)


※本書の単行本は、2005年10月、『〈想像〉のレッスン』の書名で、NTT出版より刊行されました。


≪著者: ≫ 鷲田清一 (わしだ・きよかず) 1949年京都市生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。大阪大学・京都市立芸術大学名誉教授。せんだいメディアテーク館長。専門は哲学。現象学をベースに、臨床哲学、モード批評などを幅広く展開する。著書に、『「聴く」ことの力――臨床哲学試論』(桑原武夫学芸賞受賞、ちくま学芸文庫)、『モードの迷宮』(サントリー学芸賞受賞、ちくま学芸文庫)、『ちぐはぐな身体』『ひとはなぜ服を着るのか』(ちくま文庫)など多数。


鷲田清一 『哲学の使い方』(岩波新書、2014年) '15/06/17
鷲田清一 『老いの空白』(岩波現代文庫、2015年) '15/04/04
鷲田清一 『京都の平熱 哲学者の都市案内』(講談社学術文庫、2013年) '13/04/30
鷲田清一 『語りきれないこと 危機と傷みの哲学』(角川oneテーマ21、角川学芸出版、2012年) '12/04/13
鷲田清一×赤坂憲雄 『東北の震災と想像力 われわれは何を負わされたのか』(講談社、2012年) '12/04/07
鷲田清一×永江朗 『哲学個人授業 〈殺し文句〉から入る哲学入門』(ちくま文庫、2011年) '12/03/07
鷲田清一 『だれのための仕事 労働vs余暇を超えて』(講談社学術文庫、2011年) '11/12/23
鷲田清一 『「ぐずぐず」の理由』(角川選書、角川学芸出版、2011年) '11/10/04
河合隼雄×鷲田清一 『臨床とことば』(朝日文庫、朝日新聞出版、2010年) '11/05/10
鷲田清一 『新編 普通をだれも教えてくれない』(ちくま学芸文庫、2010年) '11/04/12
鷲田清一 『噛みきれない想い』(角川選書、角川学芸出版、2009年) '11/03/13
鷲田清一 『「待つ」ということ』(角川選書、角川学芸出版、2006年) '11/02/05
徳丸吉彦/青山昌文 編著、鷲田清一/卜田隆嗣/寺内直子/加藤厚子/福岡正太 著 『芸術・文化・社会 〔改訂版〕 '06』(放送大学教材、放送大学教育振興会、2006年) '10/11/29



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