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あばたもえくぼ


二〇世紀の前衛美術は「美しさ」を否定し、藝術を大きく揺さぶった。さらに二〇世紀後半以降、科学技術の発展に伴い、複製がオリジナル以上に影響力を持ち、美術館以外で作品に接することが当たり前になった。本書は、このような変化にさらされる藝術を、私たちが抱く素朴な疑問を手がかりに解きほぐし、美の本質をくみとる「美学入門」である。増補にあたり、第九章「美学の現在」と第一〇章「美の哲学」を書き下ろす。


≪目次: ≫
まえがき

第一章 美学とは何だったのか
 1 背景の確保
 2 近代という時代
 3 感性学としての美学の誕生
 4 近代美学の主題
 5 会社のと美的概念
 6 応答の美学

第二章 センスの話
 1 一行の美学
 2 言葉になるもの、ならないもの
 3 哲学のセンス、スポーツのセンス
 4 センスと感覚
 5 メタファーとしての感性
 6 《感ずる》という働き

第三章 カタカナのなかの美学
 1 たとえば、ミュージアム
 2 Museum とは何か
 3 なぜミュージアムなのか
 4 周縁とクロスオーヴァー
 5 『デザイン・ミュージアム』
 6 表面性の藝術
 7 《藝術》を超える/切り下げる《アート》

第四章 コピーの藝術
 1 商品としての藝術
 2 二つの意味の複製
 3 オリジナルとコピーの倒錯した関係
 4 複製の感性的体験
 5 複製の自閉的空間
 6 パブリック・アート

第五章 生のなかの藝術
 1 「藝術」に関する本音と建て前
 2 藝術に関する概念マップ
 3 海と映画
 4 「美的/感性的」について
 5 藝術とスポーツ
 6 生のなかの藝術とスポーツ

第六章 藝術の身体性
 1 身体の哲学
 2 身体の蔑視
 3 感覚の身体性
 4 身体の藝術
 5 天空の下の存在
 6 札幌・モエレ沼公園
 7 身体現象としてのリズム

第七章 しなやかな応答
 1 ブラック・スライド・マントラ
 2 悪役の射殺
 3 真面目病
 4 分からない藝術
 5 《現代音楽》の難解さ
 6 マリリンとブリロ・ボックス
 7 哲学としての藝術
 8 しなやかな対応から藝術哲学へ

第八章 あなたは現代派? それとも伝統派?
 1 「永遠の藝術」と「現代的藝術」
 2 アートワールドとコモン・センスの評定
 3 アートワールドと永遠の藝術
 4 オペラはどのようにして生まれたのか
 5 コンサートのプログラム
 6 展覧会から美術館へ
 7 藝術のイデオロギーとしての近代美学
 8 古典と新機軸の両面作戦

第九章 美学の現在
 1 本書の自己評価
 2 「非西洋的美学」と「新美学」
 3 現代美学の主要テーマ
  a 日常性の美学
  b 環境の美学
  c ポピュラー・アート/カルチャーの美学
  d 自然/風景の美学
  e 異文化の美学
  f ジェンダーの美学
  g ものがたり論
  h 進化論の美学・脳科学の美学・AIの美学
 4 新美学の総体

第一〇章 美の哲学
 1 アヴァンギャルドはなぜ美を拒んだのか
 2 エロス派と観想派
 3 「幸福の約束」――スタンダールとサッポー
 4 直撃する美
 5 美の道徳性、政治性
 6 死と《なぐさめとしての美》
 7 宇宙の美
 8 美の諸相
 結 美の哲学からの展望

あとがき (二〇一九年六月 佐々木健一)
文献案内


≪著者: ≫ 佐々木健一 (ささき・けんいち) 1943年(昭和18年)、東京都生まれ。東京大学文学部卒業。同大学大学院人文科学研究科修了。東京大学文学部助手、埼玉大学助教授、東京大学文学部助教授、同大学大学院人文社会系研究科教授、日本大学文理学部教授を経て、東京大学名誉教授。美学会会長、国際美学連盟会長、日本18世紀学会代表幹事、国際哲学会連合(FISP)副会長を歴任。専攻、美学、フランス思想史。著書『せりふの構造』(講談社学術文庫、サントリー学芸賞)、『作品の哲学』(東京大学出版会)、『演出の時代』(春秋社)、『美学辞典』(東京大学出版会)、『エスニックの次元』(勁草書房)、『ミモザ幻想』(勁草書房)、『フランスを中心とする18世紀美学史の研究――ウァトーからモーツァルトへ』(岩波書店)、『タイトルの魔力』(中公新書)、『日本的感性』(中公新書)、『ディドロ『絵画論』の研究』(中央公論美術出版)、『論文ゼミナール』(東京大学出版会)ほか。




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