Gori ≒ ppdwy632

〈ぼく〉の思索の一回性の偶然性の実験場。

*や・ら・わ 行の作家

本「再婚生活」山本文緒5


再婚生活
著者: 山本文緒
単行本: 285ページ
出版社: 角川書店 (2007/06)



Nov.23
祝日。王子は疲れていて、いきなり「朝ごはん作って」と言った。直球で頼むのは珍しいので、はりきって作った。
疲れているのに、しかも勤労感謝の日なのに王子は仕事に行ったので、夜は牡蠣鍋を用意した。喜んでもらえた。
  〜「今更ですが、ありがとう」より (P.271)

僕はどうやら、根っこがへなちょこで、簡単に弱音を吐く傾向にある。今でも時折思い起こすのが子供の頃、皆が寝静まった深夜に「お腹が痛い・・・」と母親に泣き付いた記憶。何故か冷たい牛乳を飲み過ぎる(分かっていながらも何度か繰り返した)と、決まって深夜に腹痛に目が覚め、眠っている母親を頼って甘えてみたところで何も改善される訳でもなく、しかも睡眠を妨害する行為は、我が子ながらに迷惑であったろうと省みる。極端に痛みに弱く、大したことがなくても我慢することなく、大袈裟に周囲にアピールする、それは今に至っても大勢に変化はない、悪しき傾向!?

ここのところ急速に深刻に(自分自身の中では)、「うつ病」を現実のものとして捉えている。「あぁ〜、このままだと仕事を失うかも!?」とか。まぁ、僕は事務系のサラリーマン(給与所得者)なので、仮に通院し投薬治療を受けたとしても、いきなり失職(最悪の状況を想定すると)ということにはならないであろうが、だからといって安穏とはしていられないのは、この世の常で、そしてまた一方では、焦ってみたところで落ち込んだ気分が回復する兆しが顕れるはずなどない。
だから、会社の同僚とか知り合いを前にすれば、可能な限りに満面の笑顔を浮かべて(きっと目が笑ってないこととか、バレバレなんだろうけど、それでも)、能天気を装って明るく振る舞う。自分自身の感情なんて、自分自身がコントロールするもので、だからこそ、あえて演じるんだ!、などと自らの気分を奮い立たせれば、その時は前向きな気分で居られる。その時は。元々が決して前向きじゃない、どちらかと言えば間違いなく後ろ向きな性格の僕だからこそ、自らの後ろ向きを理解して認知しているからこそ、あえてそれを必要とする!、とかそんなこんなを考えながら。
でも、そんな風に装い振る舞うことも辛くなって、周囲に人が少ないことをいいことに、塞ぎ込むことも少なくなくなってきていた。
小さな原因は幾つも思い浮かぶし、それが簡単に解決されるような問題じゃなく、ある程度は気長に考えて付き合っていかなければならない事柄だと、僕にだってそれくらいは分かっているつもりであっても、気楽に呑気になんて気分には一向になれないし、それについて思い詰めてしまうことが及ぼす悪影響だって、理解してない訳じゃない。
そんな堂々巡りが、ますます僕を追い詰めてしまうことも、一方にはあろうが、それでもやっぱり、「考えない(放棄する)ということはできない!」となってしまって(自らの意思が頑なに選択している)、、、

そんな僕に、自らが随分と前に手配していたことなどすっかり忘れていた頃に、山本文緒の日記(?!)、今まさにこの時に手にした。
正直、ずいぶん楽になった。


僕だって「今更だけど、ありがとう」といずれは言いたいなぁ、、、


≪目次:≫
 人恋しいのか違うのか
 生きるってなあに
 ぐるぐるまわる
 頑張れは禁句でも頑張れ
 今夜、病院に戻りたい
 仕事をするのはもう無理
 ひとつひとつできるようにする
 てゆうか、私、失恋ですか
 まじでありえません
 表現すること問いかけること
 あの頃そうかしてました
 今更ですが、ありがとう








「雨の恐竜 -山田正紀」読みました。5


雨の恐竜
Amazonで購入
livedoor BOOKS
書評/児童



あのね、あたしね、小説って好きじゃないの、だって作り話でしょ、ホントのことじゃないんでしょ、ってことはウソってことじゃん、だってね、なんだかこの世の中ってね、何がホントのことで何がウソなのか分かんない、本気で言っているのかウソなのか冗談なのか分かんない、思っていないんならウソを言うなって感じ、何で心にも無いことをペラペラペラペラさもホントのように言うのかってこと、だから何を信じていいのか分かんない、っていうか何にも信じられない、だからね世の中にも誰にも興味とかって無いんだよね、やってられないっていうかね、イヤになっちゃうの、だから国語とかって大嫌い、算数はまだいいよ、淡々と手を動かしていれば答えが出るからね、答えがひとつでシンプルだからね、逆算して検算もできるし、マルかバツかどっちかはっきりしているでしょ、頭使わなくても考えなくても答えに導かれるし分かり易い、でしょ、だから答えが無かったり、答えがいくつもあったり、答えがはっきりしなかったり、深読みしないといけない国語とか小説とかって苦手なんだぁ・・・


児童書の理論社より、今もっとも注目をあつめる作家たちが、YA!世代へ贈る〜謎をめぐる物語〜”MYSTERY YA!”として、新たにラインナップされたシリーズの第一弾のうちの一冊!
趣旨としては、自由な発想で自分の道を切り開こうとしている若い世代(YA!世代)が、ミステリー、ホラー、SF、ファンタジーなど、あらゆるジャンルの小説の魅力を楽しんで、それをきっかけに、さまざまな分野への興味を広げてもらいたい、と。
「起爆剤としてのミステリー」! 素晴らしい企画です!!


物語は、個性的なキャラクターをもつ3人の幼なじみの中学2年生の14歳の少女達を中心に繰り広げられるたった3日間の出来事。舞台は、恐竜化石のメッカ、福知県の東谷渓谷。当然に3人の少女は恐竜に詳しい。フクチヤマリュウ、トウダニリュウ・・・
三連休の初日の土曜日の早朝、携帯電話に中学校の部活の顧問の先生の殺人事件(?!)の連絡が担任の先生から入るところから、この物語は幕を開ける。親戚の警察官、尊敬する考古学(恐竜学?!)の権威ある大学教授、警察署長、現職の県会議員、そしてそれぞれの親たちとの交わりの中に、ひとりの人間個人と個人としての交わりの中から、少女たちはまた一歩、大人の階段を上る。

”恐竜”は、舞台となる地方都市において、少女たちをはじめ地元住民たちのアイドル(?!)的な存在であり、時に大人たちの利権をも絡む”夢”でもある。
考古学者の権威の教授にしても、地元の所有する山(不動産)を金の種(恐竜センター)にしたい県議会議員にしても、大人には大人なりの欲望や目論見や都合や、現実的なそれぞれの事情がある。
少女の母親と親戚の警察官とは姉弟なんだけど、親の遺産相続絡みの諍いから絶縁状態に有り、母親は手に入れた遺産で手に入れた成金御殿で、虚ろで無為な日々を過ごし、一方の弟(警察官)は、寂れたスナックに転がり込んで同棲生活を送り、実は裏では県会議員の犬として、悪事の片棒をも時に担いでいる。内縁のその女性との別れ話から痴話喧嘩となり、包丁で腹まで刺されてしまう。現実離れしているような、それでいて実はリアルに、とっても現実的に至極日常的に有り得ている不条理な現実。

児童書でしょ!?、ってなめてはいけません! ページ数だって400ページ超、著者の熱い想いやメッセージをたっぷり盛り込んで、丁寧に丁寧に織り込まれて紡がれた物語は、大人の私にも十二分に圧倒的に楽しめる。

エンディングも、ミステリーなのにファンタジーの部分をも残して、犯人捜しも曖昧なままに、それぞれが大人になる(?!)遣り切れない想いを抱えて、不条理を感じて、それでも変なもやもやを感じることなく爽快に、雨降りの中、物語の3日間は幕を閉じる。その心の中に”恐竜”の姿(幻影、妄想?!)を抱いたままに。


私は最近になって本を読む楽しみを覚えた。
子供の頃、決して本が嫌いでは無かった。ご多分にもれず、感想文は大嫌いだった。仕方が無く、まえがきとあとがきを要約して(あっ、今もそのままかも!?)、当たり障り無く何となく形だけを整えて、提出していた記憶しかない。本を楽しむことなど考えもしなかった。もったいない。

特に私は”小説”が好き。
その物語が、美しく(?!)心に響く言葉による丁寧な描写によって、情景や景色、風景、登場人物、その周囲の人間とその関係、さらにはその人物たちにまつわる歴史、その人物たちの人格が構成されるに至る過去の事柄や出来事、そしてそれらのその時々の深層心理の描写、その描写から匂い立つ情景、膨らむ妄想、そこに綴られ織り成される様に心が躍る。
必要なのは、想像力だけ。妄想や現実逃避もまた楽しい。

時に、答えの無い矛盾や現実離れした展開も、圧倒的に不条理な世の中の現実やら何やらを受け入れてしまった時点では、もう圧倒的に心から楽しむしかない! 楽しまなかったらもったいない!! でしょ?!





こちらも、タイトル”雨の恐竜”でした!



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