Gori ≒ ppdwy632

〈ぼく〉の思索の一回性の偶然性の実験場。

ちくま新書

本「大阪 都市の記憶を掘り起こす (ちくま新書1401)」加藤政洋5

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大阪 (ちくま新書)
○著者: 加藤政洋
○定価: 本体価格820円+税
○ISBN: 978-4480072177

















キタとミナミの違いとは何か? 梅田の巨大地下街はどのように形成されたのか? 2025年万博予定地「夢洲」の暗い過去とは? 梅田、船場、アメリカ村、飛田新地、釜ケ崎、新世界、法善寺横丁、ユニバ、夢洲・・・・・・ 気鋭の地理学者が街々を歩き、織田作之助らの著作を読み、この大都市の忘れられた物語を掘り起こす。大阪とはどんな街なのか? これを読めば、見える景色はがらりと変わる。


≪目次: ≫
序章 路地と横丁の都市空間
1 下水処理場の居住空間
 ポンプ室の上に/生活空間としての路地/再現された〈路地〉
2 空間表象としての〈横丁〉
 法善寺裏の食傷通路/空間パッケージとしての〈横丁〉/名は実を超えて/本書の構成

第1章 大阪《南/北》考
1 梅田の都市景観
 駅頭の風景/グローカル梅田/東京の匂い
2 駅と遊郭
 二枚の写真/縁辺の遊興空間/駅前の遊郭
3 駅前ダイヤモンド
 カタチか地価か/地霊の不在/さながら遊郭の如し/変転する駅前空間/土地利用の高度化
4 相克する《南/北》
 《南》――方角から場所へ/岸本水府の《南》/二つの〈顔〉/インテリの《北》/宮本又次の《北》礼讃/競演から協演へ
5 明日を夢見る《北》、懐古する《南》
 場所の履歴――場所・水辺・火災・駅/鍋井克之の予感/明日の夢、昔の夢

第2章 ラビリンスの地下街
1 梅田の異空間
 裏町を歩く/地下街の原風景/ふたつの横丁
2 排除の空間
 はじまりの地下道/変転する地下空間/繰り返される排除
3 もうひとつの都市
 地下街の拡散/地下街ラビリンス

第3章 商都のトポロジー
1 起ち上がる大阪
 焦土と化した街/織田作の戦災余話/場所への愛着/船場トポフィリア/復興の風景と場所感覚
2 同業者街の変動
 新旧の商工地図/谷町筋の「既製服」と「機械」/船場の問屋街/丼池の繊維問屋街/玩具・人形・菓子の問屋街/道具商の街/掘割と問屋街/脱水都化の象徴
3 新しい消費空間の登場
 拡散する《ミナミ》/《アメリカ村》の発見/自然発生のまち?

第4章 葦の地方へ
1 重工業地帯のテーマパーク
 此花ユニバ/沈む地面/小野十三郎の大阪
2 新開地の風景
 石川栄耀の〈場末論〉/此花区の新開地
3 梁石日の錯覚
 葦しげる湿地の開発/《今里新地》の現在

第5章 ミナミの深層空間――見えない系をたどる
1 石に刻まれた歴史
 京都東山の豊国廟/阿倍野墓地と千日前
2 《飛田新地》から新世界へ
 飛田遊郭の誕生/郭の景観/青線と芸人のまち/「糸ある女」の飲み屋横丁
3 花街としての新世界
 歓楽の混在郷/新世界は花街だった
4 釜ケ崎と黒門市場
 第五回内国博のインパクト/スラムとしての日本橋筋/地図にないまち/原風景――鳶田の木賃宿街/釜ケ崎の成立をめぐる語り/釜ケ崎銀座の沖縄/黒門市場の成立
5 《ミナミ》――相関する諸場の小宇宙
 千日前へ/空間的排除としての郊外化

第6章 大阪1990――未来都市の30年
1 大阪湾の新都心
 二〇二五年万博、夢の舞台/テクノポート大阪
2 ダイナミック大阪と「負の遺産」
 ファッショナブルな都市空間/大阪1990の出発点/土地信託と「負の遺産」
3 都市の空間構造と〈場所〉
 グローバル化時代の都市/場所からの発想/大阪2025の都市像

終章 界隈の解体
 〈界隈〉のひろがり/再開発による分断/モール化する阿倍野/小野十三郎の足どり/界隈の行く末

あとがき (二〇一九年二月 加藤政洋)
主な引用・参考文献


≪著者: ≫ 加藤政洋 (かとう・まさひろ) 1972年信州生まれ。立命館大学文学部教員。富山大学人文学部卒業、大阪市立大学大学院文学研究科後期博士課程修了、博士(文学)。専門は人文地理学。著書に『大阪のスラムと盛り場』(創元社)、『花街』(朝日選書)、『敗戦と赤線』(光文社新書)、『京の花街ものがたり』(角川選書)、『神戸の花街・盛り場考』(神戸新聞総合出版センター)、『那覇』(フォレスト)、編著に『モダン京都』(ナカニシヤ出版)、共編著に『地図で楽しむ京都の近代』(風媒)などがある。




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本「京都思想逍遥 (ちくま新書1388)」小倉紀蔵5

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京都思想逍遥 (ちくま新書)
○著者: 小倉 紀蔵
○定価: 本体価格900円+税
○ISBN: 978-4480072085









千二百年にわたる人々の記憶が集積した古都をそぞろ歩く。するとたちまち、源氏物語や古今和歌集に始まり、道元、世阿弥、頼山陽、鈴木大拙、三島由紀夫に至るまでのさまざまな言葉と交錯し、その〈たましひ〉と交響することになる。逍遥によってこそ、諸行無常の悲哀を追体験でき、権力者がつくりあげたものではない本当の歴史が理解できるのだ。東アジアの思想のみならず、古今東西の思想・文学を広く渉猟してきた著者ならではの、京都の「奥深きところ」をめぐる思想案内。


≪目次: ≫
逍遥のはじめに――京を歩くとは、祈ること

序章 京都とは――逍遥の準備
1 悲哀する京都
  悲哀のみやこ/悲哀とは、生のかがやき
2 京都、歴史の破砕
  京都を歩くとは、歴史に抗うこと/破砕するパサージュ
3 京都、言の葉の乱れ散る
  言の葉の飛び交う/言の葉アナーキー
4 夢とうつつを生きる
  伏して恋い、起きても惑う京都/夢幻を生きる
5 京都に霊性はないのか
  鈴木大拙と京都/「日本的霊性」とは/京都の文化を批判する/大拙の霊性と〈第三のいのち〉
6 創造性臨界ラインを歩く
  「創造性臨界ライン」とは/地震以前/物質とひとと情報の流入ルート

第一章 出町柳から北白川まで
1 鴨川――渡来人と京都
  渡来人の土地/百万遍へ
2 百万遍――わが解体
  田中の西田幾多郎旧邸宅/いよいよ百万遍へ/自らを解体する高橋和巳/自己解体の現場はいま
3 聖護院――伊東静雄
  百万遍から聖護院へ/百合子と静雄/京都への嫌悪
4 若王子と法然院――和辻哲郎と九鬼周造
  黒谷から若王子へ/若王子から法然寺へ

第二章 北白川から御苑まで
1 西田幾多郎と『善の研究』
  国体思想の痕跡/アニメと西田哲学/生命と自我をめぐる格闘/西田幾多郎/純粋経験/自由に生きよ
2 後期の西田幾多郎
  場所/述語的/絶対矛盾的自己同一
3 柳宗悦と民藝
  柳宗悦と民藝/悲哀なのか?/『李朝を巡る心』
4 尹東柱(ユンドンジュ)とはだれか
  鴨川と鄭芝溶/尹東柱と京都/尹東柱と馬光洙

第三章 御苑から丸太町通まで 
1 桓武天皇と京都
  桓武天皇の遷都/桓武天皇とグローバリズム/世界都市・平安京/風水地理、背山臨水
2 御苑・富小路広場――紀貫之と「古今和歌集」
  塚本邦雄と定家/紀貫之の路線/『古今和歌集』仮名序の世界観/歌か、社会か
3 盧山寺――『源氏物語』の「あはれ」
  紫式部のいた場所/「あはれ」と〈いのち〉/「をかし」と〈いのち〉
4 中原中也と頼山陽
  中原中也/頼山陽と大塩平八郎の友情

第四章 丸太町通から四条まで
1 寺町通二条――檸檬
  梶井基次郎と寺町通/憂鬱と檸檬
2 京都の中心――文化革命の現場
  京都の中心とは/「京都文化」が代表するもの/文化革命は完了した/複雑な蔑視の構造
3 御池通から四条まで――似非逸脱者の京都
  弛緩している/東京資本のほくそ笑み
4 こころも道も狭い京都
  こころの狭さ/毎日が曲芸大会
5 御池通――三島由紀夫
  三島由紀夫と『金閣寺』/絶対的なもの/絶対から相対へ、そしてまた絶対へ
6 祇園祭――川端康成『古都』
  滅びの感覚/〈あいだ〉の領域

第五章 四条から八条まで
1 「裏京都」はどこにある
  「裏京都」/鴨川と「裏京都」/葬る場所/清水寺
2 源融と高瀬川
  源融と六条河原院/塩をめぐって/橋と美と生政治/高瀬川/森鴎外の「高瀬舟」
3 正面から東山七条へ――殉教と侵略と『梁塵秘抄』
  元和キリシタン殉教/耳塚/馬町と空襲/馬町から東山七条へ/今様と後白河法皇/平安時代の前衛思想
4 今熊野――世阿弥
  今熊野と世阿弥/世阿弥はアバンギャルド/笛の〈いのち〉/花は〈第三のいのち〉
5 深いところ
  矛盾の結節点へ

第六章 八条から深草まで
1 京都駅――宇宙的、あまりに宇宙的
  不思議な車掌/宇宙的、あまりに宇宙的/地球外生物を見るような
2 東九条と在日コリアン
  東九条/在日コリアンとして京都に生きる/深草へ、サウスへ
3 月輪から伏見稲荷へ
  モビリティの否定/上下動のまち/月輪と清少納言/深草と藤原俊成/伏見稲荷大社へ/アニミズムとシャーマニズム/伊藤若冲
4 深草と道元
  深草と道元/道元の「脱落」

逍遥の終わりに――美とニヒリズムの京都

謝辞


≪著者: ≫ 小倉紀蔵 (おぐら・きぞう) 1959年東京生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科教授。東京大学文学部ドイツ文学科卒業、韓国ソウル大学校哲学科大学院東洋哲学専攻博士課程単位取得退学。専門は東アジア哲学。著書『入門 朱子学と陽明学』『新しい論語』『朝鮮思想全史』(以上、ちくま新書)、『朱子学化する日本近代』『北朝鮮とは何か』(以上、藤原書店)、『創造する東アジア』『〈いのち〉は死なない』(以上、春秋社)、『心で知る、韓国』(岩波現代文庫)、『韓国は一個の哲学である』(講談社学術文庫)など。


小倉紀蔵 『新しい論語』(ちくま新書、2013年) '14/01/18
小倉紀蔵 『心で知る、韓国』(岩波現代文庫、2012年) '13/09/19
小倉紀蔵 編著 『現代韓国を学ぶ  Making Sense of Contemporary Korea 』(有斐閣選書、2012年) '13/09/08
小倉紀蔵 『入門 朱子学と陽明学』(ちくま新書、2012年) '13/02/06
小倉紀藏 『韓国語はじめの一歩』(ちくま新書、2000年) '11/08/18
小倉紀蔵 『歴史認識を乗り越える 日中韓の対話を阻むものは何か』(講談社現代新書、2005年) '11/08/14
小倉紀蔵 『ハイブリッド化する日韓』(エヌティティ出版、2010年) '11/08/05
小倉紀蔵 『日中韓はひとつになれない』(角川oneテーマ21、2008年) '11/07/29
小倉紀蔵 『韓国は一個の哲学である 〈理〉と〈気〉の社会システム』(講談社学術文庫、2011年) '11/06/22


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本「国際法 (ちくま新書1372)」大沼保昭5

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国際法 (ちくま新書)
○著者: 大沼 保昭
○定価: 本体価格1,100円+税
○ISBN: 978-4480071651











国際法とは何かと聞かれても、すぐにイメージしにくいかもしれない。でも、憲法や安全保障のような国民全体の大問題だけでなく、コンビニでパンを買うといった私的な問題にまで国際法は関わっている。そのように広く国際社会に通用している国際法をどう理解すればよいのか。弱肉強食の「国際社会」という不条理の世界で、法はどう働くのか。そうした「生きた国際法」を誰にでもわかる形で、国際法の第一人者が解説。グローバル時代を生きるすべての現代人にとって必読必携の書。


≪目次: ≫
はじめに (二〇一八年八月 大沼保昭)



第一部 国際法のはたらき
第1章 国際社会と法
 I 国際法の歴史
  1 「国際法の父」はグロティウス?
  2 地域規範秩序の併存から世界全体に妥当する国際法へ
  3 二〇世紀の脱植民地化、二一世紀のアジアの復興と国際法
 II 国際法のはたらき
  1 「国際法は無力」という神話――国際法の社会的役割と有用性
  2 国際法の社会的構造

第2章 国家とその他の国際法主体
 I 国家
  1 「国家の黄昏」という神話
  2 人民の自決権
  3 国家機関
 II 主権
  1 主権と主権国家体制
  2 管轄権の衝突と調整
 III 非国家主体
  1 国際組織
  2 企業、NGO、民族的少数者・先住民族と国際赤十字、女性、個人

第3章 国際法のありかた
 I 国際法のありかた
  1 国際法が問題となる場面
  2 国際法はどのように認識・解釈されるのか
 II 条約
  1 条約の重要性
  2 条約に関するルール
  3 条約と国内法との調整
 III 不文国際法
  1 自然法と慣習国際法
  2 多国間条約、国連決議、国際会議の決議、国際司法裁判所の判決など

第4章 国際違法行為への対応
  1 法の実効性を担保するメカニズム
  2 国家の違法行為と国家責任
  3 国際公共義務の違反
  4 誰が違法と決めるのか

第二部 共存と協力の国際法
第5章 領域と国籍
 I 領域
  1 国家の領域
  2 二一世紀の領域規制原理
  3 海洋法
 II 国民国家と国籍
  1 国民と国籍
  2 国際法と国籍法
  3 外国人の地位と外交保護

第6章 人権
 I 人権の歴史
  1 人権の普遍性と歴史性
  2 国連体制下の国際人権保障
  3 地域人権保障
 II 国際非差別法と少数者保護の展開
  1 非差別への道
  2 民族差別の禁止と少数者の保護
 III 多様な世界の人権
  1 国際人権保障の国内的実施
  2 外部からの強制による人権保障
  3 国際政治の人権化とそれへの反動

第7章 経済と環境の国際法
 I 経済の歴史と国際法
  1 第二次大戦前の国際経済と法
  2 ブレトンウッズ=ガット体制
 II 国際通貨と国際法
  1 ガットからWTOへ
  2 WTO法の主要原則とその問題点
 III 投資・通貨・金融と国際法
  1 国際投資にかかわる国際法
  2 通貨・金融にかかわる国際法
 IV 国際経済システムが抱える問題
  1 経済格差と貧困
  2 東風は西風を圧するか――アジアの復興と国際経済法
 V 環境の保護
  1 二〇世紀の物質文明と地球環境
  2 地球環境保護への歩み
 VI 地球文明の将来
  1 大気と海洋の保護
  2 気候変動
  3 世界遺産の保護
  4 将来の世代へ――世代間衡平の問題

第三部 不条理の世界の法
第8章 国際紛争と国際法
 I 国際紛争と国際法
  1 紛争解決の歴史と戦争の違法化
  2 国際法と紛争の平和的解決の枠組み
 II 国際仲裁と国際裁判
  1 国際仲裁
  2 国際司法裁判所
 III 国家間紛争解決と国際法
  1 多国間条約下の紛争解決
  2 国連と紛争解決
  3 国際紛争解決における国際法の地位

第9章 戦争と平和
 I 武力の規制と集団安全保障
  1 「戦争と平和」への国際法のアプローチと国連
  2 集団安全保障のメカニズム
  3 国連の非軍事的措置
  4 軍事的措置
  5 国連の平和維持活動
 II 武力行使の国際法的正当化の諸形態
  1 自衛権
  2 自衛権以外の正当化根拠
 III 国連体制の意義と限界
  1 集団安全保障体制の機能不全
  2 内戦と複合的武力紛争の実例
  3 PKOの多様化と人間の安全保障
 IV 不条理の世界と国際法――二一世紀の「戦争と平和」
  1 テロリズム
  2 二一世紀における人道的干渉
  3 国際法、このいらつかせうもの

参照文献
ブックガイド
謝辞 (娘 大沼みずほ


≪著者: ≫ 大沼保昭 (おおぬま・やすあき) 1946年生まれ。東京大学法学部卒業。東京大学大学院法学政治学研究科教授、明治大学法学部特任教授などを歴任。東京大学名誉教授。専攻は国際法学。著書『サハリン棄民』(中公新書、1992年)、『人権、国家、文明』(筑摩書房、1998年)、『「慰安婦」問題とは何だったのか』(中公新書、2007年)、『「歴史認識」とは何か』(中公新書、2015年)、International Law in a Transcivilizational World,(Cambridge University Press,2017)など多数。2018年10月逝去。



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本「大坂城全史 歴史と構造の謎を解く (ちくま新書1359)」中村博司5

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大坂城全史 (ちくま新書)
○著者: 中村 博司
○定価: 本体価格1,200円+税
○ISBN: 978-4480071804











かつて浄土真宗の聖地として栄え、織田信長の後を承けた豊臣秀吉、徳川家康・秀忠まで、時の権力者が本拠地として修築を重ねた大坂城。豊臣家の居城として栄華を極めるが、大阪夏の陣で落城。江戸幕府に再築されるものの、幕末には大部分が焼失した。明治以降、大阪市民の支持を得て天守閣が復興、現在まで市民に愛され続けている。長きにわたり権力者たちの興亡の舞台となった名城を、最新の研究成果に基づき読み解く、通説を刷新する決定版通史。


≪目次: ≫
凡例

はじめに
 大坂というところ/本書の構成

第一章 大坂本願寺の時代
1 蓮如建立の大坂御坊
 本願寺八世宗主蓮如/大坂御坊の成立/蓮如の死と大坂御坊のその後
2 大坂本願寺の成立と繁栄
 十五、十六世紀の畿内の情勢/山科本願寺の焼き討ちと大坂本願寺の成立/大坂本願寺と寺内町/顕如の貴族化と本願寺の寺格の向上
 【コラム1】 本願寺証如と寺内町民との交流
3 「石山合戦」と本願寺の大坂退去
 信長の登場と摂津中島への進出/「石山合戦」の発端と経過/木津河口での海戦/和睦の経過と本願寺の逃亡/「石山」の語義について
4 本願寺と寺内町の遺構を求めて
 本願寺・寺内町の所在地についての諸説/御坊は本丸のなか、寺内町は二ノ丸

第二章 番城の時代
1 織田信長の番城として
 信長の大坂入城とその守備体制/本能寺の変と大坂城
2 池田恒興の番城として
 清須会議と池田恒興の摂津領有/秀吉の畿内支配と賤ヶ岳の合戦

第三章 豊臣秀吉・秀頼の時代
1 大坂掌握と築城の準備
 坂本城から天下統一の意思を発信/築城工事の準備に着手/石垣用石材の産地
 【コラム2】 「普請石持ちに付て掟」を読む
2 本丸普請の経過とその実態
 本丸普請始まる/本丸地下石垣と大坂城「本丸図」の発見/大坂城本丸の概要/本丸探訪 宗什御門から表御殿へ/本丸探訪◆宗襲御殿に入り、天守を見学する
3 城下町の形成
 細川忠興邸の造営と平野町城下町/広大な豊臣秀次邸とその廃絶/大川端にあった肥後加藤家の大阪屋敷/キリスト教の教会と上町城下町/天満本願寺と天満城下町/城下町の街区構成と住民の出自
 【コラム3】 山科言経の見た城下町
4 関白任官と二ノ丸の造営
 関白政権への志向と諸国平定/大坂城二ノ丸の造営/「大坂普請ようよう周備」/秀吉の五畿内支配構想
5 秀吉晩年の工事と城下町の変貌
 「惣構堀」の普請と城下町の変貌/慶長三年に始まった最晩年の工事/大手前の発掘調査で見つかった巨大な堀
6 秀頼治世下の大坂とその最期
 秀吉没後の家康専横と大名屋敷をめぐる攻防/二条城における秀頼と家康の会見/大坂冬の陣と巨大な大坂城の出現/大坂夏の陣と大坂落城
 【コラム4】 黒田如水妻らあの大坂脱出事件

第四章 松平忠明の時代
1 本丸の石垣撤去と日用普請による修復
 大坂城本丸、破却される/本格普請に先立って行われた日用普請
2  松平忠明の事績
 大坂城三重構造説と四重構造説/「三ノ丸壊平」の意味するもの/道頓堀開削と松平忠明

第五章 徳川秀忠による大坂城再築工事
1 再築工事の開始に至るまで
 二代将軍徳川秀忠と大坂再編計画/「旧城」に倍増あって
2 再築工事の経過
 普請に参加した担当大臣/第一期普請/櫓の建築/第二期普請/第三期普請/再築工事の発令・褒賞など
 【コラム5】 鳥取藩池田家の巨石運び
3 大坂城石垣用石材のふるさと
 小豆島石丁場/前島石丁場
 【コラム6】 新「肥後石考」

第六章 徳川時代の大坂城と城下町 1 2 3
1 徳川幕府と大坂支配の構造
 二百六十年続いた「徳川の平和」と大坂城/大坂城守衛の構造
2 大坂城で起こったことあれこれ
 大坂を訪れた三人の城主/大天守への落雷一件/本丸御金蔵から四千両を盗みだした男/学者城代、西ノ丸屋敷で雪の結晶を観察/大塩平八郎の乱勃発
 【コラム7】 大坂城に出没した幽霊・妖怪
3 幕末の大坂城
 大坂城の大修復/二度の対長州戦争と大坂城/鳥羽伏見の戦いと大坂城/廃墟となった大坂城
 【コラム8】 将軍徳川慶喜の忘れもの

第七章 近代の大阪城と天守閣復興
1 大阪鎮台から第四師団司令部へ
 日本陸軍発祥の地、大坂城/師団司令部の成立と和歌山城御殿の城内移設
 【コラム9】 オーストリア皇太子の大坂城訪問
2 天守閣復興
 大大阪の出現と関一市長の天守閣復興計画/復興は、豊臣時代の天守をモデルに/「天守閣郷土歴史館」としてスタート
3 戦後の大阪城
 軍部の支配地から市民のお城へ/文化観光施設として再出発した天守閣/市民の貴重な財産・大阪城の今

おわりに (二〇一八年八月十五日(フランシスコ・ザビエル日本到着の記念日に) 中村博司)
大坂城略年表
参考文献
所蔵・提供・出典一覧


≪著者: ≫ 中村博司 (なかむら・ひろし) 1948年、滋賀県大津市生まれ。滋賀大学教育学部卒業。大阪城天守閣学芸員、大阪市教育委員会主任学芸員、(財)大阪市文化財協会企画調整課長、大阪城天守閣副館長を経て、2000年より大阪城天守閣館長。2007年3月退職。2017年大阪大学大学院文学研究科博士課程修了(文学博士)。現在、大阪樟蔭女子大学非常勤講師。共著に『戦国合戦絵屏風集成』(中央公論社、1980-81年)、『日本名城集成 大坂城』(小学館、1985年)等、編著書に『よみがえる茨木城』(清文堂、2007年)、『天下統一の城 大坂城』(新泉社、2008年)等がある。



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本「思いつきで世界は進む 「遠い地平、低い視点」で考えた50のこと (ちくま新書1384)」橋本治5

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「あんな時代もあったよね」と懐かしんで振り返ることができないここ数年の怒涛の展開。国会でも巷でも、まともな議論はなりたたないし、小難しいことを言われると、言ってくる相手に怒りを覚えるような輩だらけ。さらには、世界も日本も、バカが偉くなってしまい、それに疑問をもつことにも麻痺しちゃっている今日この頃。そんな世の中に起きた日常の変化から世界的な事象までを見渡した時評集。


≪目次: ≫
はじめに

第一章 バカは忘れたころにやってくる
 反知性より無知性がこわい
 「バカ」という抑止力
 ニュースがどんどん下りて行く
 さまよえる男達
 度を過ぎた量はこわい
 「ありのまま」ってなんだ
 「危機意識」はないのか?!
 祭の継承
 アクセルを左にしたらどうだろう
 人間は機械じゃない、機械は人間じゃない
 電波で荷物は運べない

第二章 いったい日本はどこへいく
 戦後七十周年
 人を介する事実(ファクト)
 十九年という時間
 人が死ぬとこと
 終わった社会
 知らぬが仏
 二つの「自由」
 なくなったもの
 批評のポジション
 ガハハ vs. やァね
 道徳教育は必要ないのかもしれないなァ
 やな女とこわい女

第三章 誰もが話を聞かない時代
 議論の余地
 まず「総論」から始めよ
 簡単に分からないために
 しかるべき人達
 東京都民は――
 強権政治の終わり
 国会は裁判所ではないでしょ
 おもしろくすることを考えればいいのに
 世界で七十二番目
 「不徳の致すところ」で辞める
 すごい人達

第四章 思いつきで世界は進む
 言うだけなら簡単なこと
 フィクションが襲って来る
 それは「表現の自由」なんだろうか?
 秩序と国家
 イスラム原理主義の向く先
 めんどくさいことを考えたくない病
 部族化する世界
 明けない夜
 隣の国
 アジアの時代か――
 時間は均一に進んでいないの?

第五章 世界は一つなんて誰がいった?
 「世界は一つ」でいいのかしら?
 『三銃士』の頃を思い出す
 「世界一つ」じゃなくてもいいよね
 紙に戻せばいいのに
 自己承認欲求と平等地獄


※本書はPR誌「ちくま」2014年7月号から2018年8月号までの巻頭随筆をまとめたものである。


≪著者: ≫ 橋本 治 (はしもと・おさむ) 1948年東京生まれ。東京大学文学部国文科卒。小説・戯曲・評論・エッセイ・古典の現代語訳・浄瑠璃などの古典芸能の新作ほか、多彩な執筆活動を行う。著書に『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』(小林秀雄賞受賞、新潮社)、『蝶のゆくえ』(柴田錬三郎賞受賞、集英社)、『双調 平家物語』(毎日出版文化賞受賞、中央公論新社)、『草薙の剣』(野間文芸賞受賞、新潮社)、『国家を考えてみよう』『古典を読んでみましょう』(ちくまプリマー新書)、『人はなぜ「美しい」がわかるのか』(ちくま新書)など多数。



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本「沖縄報道 日本のジャーナリズムの現在 (ちくま新書1362)」山田健太5

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沖縄報道 (ちくま新書)
○著者: 山田 健太
○定価: 本体価格900円+税
○ISBN: 978-4480071774








オスプレイ機は「不時着(読売・産経)」したのか「墜落(沖縄紙)」したのか――。沖縄をめぐる報道から偏向、分断、ヘイトが生まれる構造を解きあかす。

2016年に名護市で起きたオスプレイ機事故を報じた新聞各紙の見出しは、「不時着」「大破」「墜落」とそれぞれニュアンスが異なる言葉を使用していた。ここには、各紙の「沖縄か本土か」「政府寄りか沖縄寄りか」という立場の違いが反映されている。このような沖縄と本土の意識差は近年、「溝」「対立」から「分断」へと深刻化している。本書では、沖縄現代史と今日の沖縄が抱える問題を踏まえた上で、このような状況を招いたメディアの現状と、それを生み出す構造を解き明かす。


≪目次: ≫
はじめに――温度差から対立・分断へ

序章 忖度(そんたく)
 だれに〈忖度〉しているのか/いつから〈忖度〉が始まったのか/戦後メディア史と報道機関への圧力/狭まる表現可動域/表現の自由はより制約的に

第1章 地図
1 沖縄のメディア地図
 豊かで強固な沖縄文化/地政学的な距離/戦前と戦後の断絶
2 沖縄の新聞
 三層構造/沖縄の新聞市場の特徴/二紙の競合/担保される健全性/厳しい経営状況のなかで/競争から協業へ/「マス」メディアの条件/八重山日報の沿革
3 沖縄の放送
 放送における免許制度/放送法改正の動き/三層構造/戦後沖縄の放送/民放に続きNHKも/一局二波/地域放送

第2章 歴史
1 戦争による断絶
 憲法により区分される新聞史/二重の制約による断絶/戦後の復興/豊富な地域紙
2 在沖米軍基地の地位
 基地の強制収用/沖縄切り離し
3 基地をめぐる運動体
 基地建設反対派/新基地建設反対派へのカウンター

第3章 分断
1 対立の構造
 日本の縮図/押しつけ/かえりみられない住民意思/沖縄ニュースの作られ方
2 事実を歪めるメディアがもたらす沖縄の分断
 消極的加担と積極的煽動/沖縄地元紙の「偏向」神話/東京では政治問題化されるとニュース
3 民意の伝え方
 民意をはかる指標/世論調査からみる民意/どの民意を大切にするか

第4章 偏見
1 ヘイトを許す社会
 「土人」発言/政治家によるヘイト擁護/言論の自由の保障対象は
2 ヘイトへのメディア加担
 ヘイトを言論の自由という風潮/「どっちもどっち」はあり得ない/プリミティブ表現の特性/その重要性/「ニュース女子」事件/消極的な加担
3 フェイク・ニュース
 フェイクの悪循環/フィルターバブル/プラットフォーム事業者の責任/忘れられる権利をめぐって/メディアの社会的役割

第5章 偏向
1 公平とは何か
 偏向=絶対悪の思い込み/信仰に近い「公平」絶対主義/偏向批判の元凶/メディア自身が作る「風潮」/量的バランス/地ダネは六〜七割/アンバランスでバランスをとる/正しい比率は存在するのか
2 在京紙と地元紙の報道格差
 八つの事件をもとに/無理解の時代/軽視・黙殺の時代/政治の時代/対立の時代/沖縄が「闘っている」もの
3 主張するメディア
 「ビジネス」としての戦略/主張を示す/感情を示す/強い主張となる背景

終章 権力
 自由と公共性の軽視/沖縄メディアに強いられる闘い/#沖縄でよかった/マスメディアにできることは

おわりに (二〇一八年九月 沖縄・伊江島にて 山田健太)
沖縄ジャーナリズムを知るための文献一覧
索引


≪著者: ≫ 山田健太 (やまだ・けんた) 1959年京都市生まれ。専修大学人文・ジャーナリズム学科教授。専門は言論法、ジャーナリズム研究。日本ペンクラブ専任理事、情報公開クリアリングハウス理事を務めるほか、自由人権協会理事・事務局長、BPO放送人権委員会委員などを歴任。主著に『放送法と権力』(田畑書店、2016年)、『法とジャーナリズム』(学陽書房、2014年)、『現代ジャーナリズム事典』(三省堂、2014年、監修)他多数。



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本「人類5000年史 II 紀元元年〜1000年 (ちくま新書1287-2)」出口治明5

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人類史を一気に見通すシリーズの第二巻。漢とローマ二大帝国の衰退、世界三大宗教の誕生、陸と海のシルクロード時代の幕開け等、激動の1000年が展開される。

文明の誕生から現代まで、人類五〇〇〇年の歴史をまとめる著者のライフワークの第二巻。漢とローマという東西の二大帝国が衰退、世界は分断化の時代へ。また、キリスト教、大乗仏教が生まれ広まった(紀元元年‐五〇〇年)。イスラーム教が興り、唐、イスラーム帝国、東ローマ帝国を含めた海と陸のシルクロードの時代が幕を開けた(五〇一‐一〇〇〇年)。八世紀に入ると、「日本」という国が誕生した。


≪目次: ≫
はじめに (二〇一八年一一月  出口 治明)

第六章 第四千年紀前半の世界 (紀元元年から五〇〇年まで)
 ナザレのイエス/大乗仏教の誕生/王莽の新/東漢の成立/班超(はんちょう)父子による西域の支配/東漢における科学の発達/インドの新帝国クシャーン朝/人類の最も幸福な時代/新約聖書の成立とストア派/東漢の衰退/三国時代/魏から晋へ/混乱するローマ帝国とサーサーン朝の建国/危機の三世紀/ローマ帝国の変質/晋の南遷/ローマ帝国の東遷とキリスト教の伸張/グプタ朝の興隆/諸部族の侵入とローマの東西分割統治/東アジアの政治的混迷と文化の爛熟/朝鮮半島の三国時代の始まり/北魏による華北統一/国家仏教の隆盛/諸部族の西ヨーロッパ定住/西ローマ帝国の滅亡とは何だったのか

第七章 第四千年紀後半の世界 (五〇一年から一〇〇〇年まで)
 北魏の分裂/中国統一への動き/フランク王国の分割と再統一/ユスティニアヌス一世とホスロー一世/隋の文帝と煬帝/長安の春(貞観の治)/密教の誕生とインド仏教の衰退/預言者ムハンマド/イスラーム世界の拡大/ウマイヤ朝の成立/中国唯一の女帝/武韋(ぶい)の禍(か)とは何か/日本の誕生/開元の治とイコノクラスム/アッバース革命と安史の乱/ローマ教皇の自立/バクダードの繁栄とIT革命/マムルークの登場/唐の衰亡/税制の改正と唐の中興/唐の大宗教弾圧とインドの三王朝/唐の滅亡から五代一〇国へ/キタイの建国と朝鮮半島の再統一/名君、世宗の即位/宋の建国/東ローマ帝国の復権/コルドバの繁栄/オットー一世のローマ皇帝戴冠/一〇〇〇年の世界のGDP

参考文献
索引


≪著者: ≫ 出口治明 (でぐち・はるあき) 立命館アジア太平洋大学(APU)学長ライフネット生命保険株式会社創業者。1948年、三重県生まれ。京都大学法学部卒。1972年、日本生命入社。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て2006年に退職。同年、ネットライフ企画(株)を設立し、代表取締役社長に就任。2008年4月、生命保険業免許取得に伴いライフネット生命に変更。2012年上場。2018年より現職。著書に『全世界史(上・下)』(新潮社)、『0から学ぶ日本史講義 古代編』(文藝春秋)等多数。

出口治明 『人類5000年史 I 紀元前の世界』(ちくま新書、2017年) '18/01/03



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本「「身体を売る彼女たち」の事情 自立と依存の性風俗 (ちくま新書1360)」坂爪真吾5

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「身体を売る彼女たち」の事情――自立と依存の性風俗 (ちくま新書)
○著者: 坂爪 真吾
○定価: 本体価格880円+税
○ISBN: 978-4480071811










なぜ彼女たちは、JKリフレやデリヘルで働くのだろうか? 風俗で働く女性のための生活・法律相談窓口「風テラス」に寄せられる彼女たちの悩みは背景には、若者の貧困、DVや虐待などの家庭問題、ワーキングプア、見えづらい障害や病気など、複雑な社会課題が絡み合っている。そうした課題を解決するために彼女たちが選んだJKリフレやデリヘルの世界には、一度足を踏み入れると抜け出しにくい構造がある。自助と公助の狭間に落ち込んでしまった彼女たちが集う「いびつな共助」としての性風俗の世界を描き出し、自己責任論と感情論に満ちた社会に風穴をあける一冊。


≪目次: ≫
はじめに

第一章 「JKリフレ」という駆け引きの世界
 1 「いくらで」「どこまで」やるかは、私が決める
 2 「少女」と「大人」の狭間にある金脈
 3 JKリフレ嬢の実態
 4 「楽屋」に集う彼女たち
 コラム 「子ども・若者支援と性風俗」 安井飛鳥

第二章 「風俗嬢」はこうして生まれる
 1 生活保護はデリヘルに勝てない?
 2 家族から逃れるために
 3 「寮完備」「即日入居可能」に惹かれる理由
 4 昼の仕事からこぼれおちる
 5 働くから病むのか? 病んだから働くのか?
 6 すべてを解決してくれる仕事
 コラム 「風テラス相談員で得た気づきと変化」 木下大生
 コラム 「地域福祉との差異」 鈴木晶子

第三章 デリヘルの居心地がよい理由
 1 彼女たちを守る「見えない」事務所
 2 「助け合い」の果てに
 コラム 「つながりぬるく」 橋本久美子

第四章 風俗で働くことの本当の怖さ
 1 共助の中で生みだされる落とし穴
 2 自分も外の世界も透明になる
 3 「すべて現金化できる」という魔力
 4 消えない過去から逃げられない
 5 客と付きあったら、こうなった
 6 奈落の底で奪われ続ける彼女たち
 7 子どもたちへの「貧困の連鎖」を防ぐために
 コラム 「相談員から見た風テラス」 徳田玲亜

第五章 ライ麦畑のサバイバル・ガイド
 コラム 「「なんとなくヤバそう」を越えてつながるために」 浦寛泰

あとがき (二〇一八年九月三日 新潟市の仕事場にて 坂爪真吾)


≪著者: ≫ 坂爪真吾 (さかつめ・しんご) 1981年新潟市生まれ。東京大学文学部卒。一般社団法人ホワイトハンズ代表理事。新しい「性の公共」を作る、という理念の下、重度身体障がい者に対する射精介助サービス、風俗店で働く女性の無料生活・法律相談事業「風テラス」など、社会的な切り口で現代の性問題の解決に取り組んでいる。著書に『性風俗のいびつな現場』『男子の貞操』(ちくま新書)『はじめての不倫学』(光文社新書)『見えない買春の現場』(ベスト新書)『セックスと障害者』(イースト新書)他多数。



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本「情報生産者になる (ちくま新書1352)」上野千鶴子5

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情報生産者になる (ちくま新書)
○著者: 上野 千鶴子
○定価: 本体価格920円+税
○ISBN: 978-4480071675









問いの立て方、データ収集、分析、アウトプットまで、新たな知を生産し発信するための方法を全部詰め込んだ一冊。学生はもちろん、すべての学びたい人たちへ。

情報があふれかえる時代、しかし、それを消費するだけではタダの情報グルメや情報ディレッタント。価値のある情報を生産し、発信する側にまわる方がずっとおもしろい。オリジナルな問いを立て、過去の研究に学び、一次データを収集し、それに分析を加え、アウトプットするまでの一連の過程を、具体例を交えながら解説。あまたの人材を育ててきた教育者として、新たな知を生み出す技法を惜しみなく公開する。この一冊で、あなたも情報生産者になれる!


≪目次: ≫
はじめに――学問したいあなたへ

I 情報生産の前に
1 情報とは何か?

 情報とは?/問いを立てる/オリジナリティとは何か/一次情報と二次情報/インプットとアウトプット/言語だけが情報か?/学問とは何か
2 問いを立てる
 作文教育のまちがい/かみあう議論をする/研究とは何か/問いを立てる/答えの出る問いを立てる/小さな問いにブレイクダウンする/研究は極道だ/わたしの問題をわたしが解く/学問は極道だ

II 海図となる計画をつくる
3 先行研究を批判的に検討する

 先行研究とは何か?/先行研究をフォローする/凡庸な問いには先行研究が多い/誰も立てたことのない問い/分野と言語圏を超える/「批判的」であること/指導教官などいないものと思え
4 研究計画書を書く
 研究を予告する/研究計画書には書式がある/(1) 研究テーマ/(2) 研究内容/(3) 理論仮説&作業仮説/(4) 研究対象/(5) 研究方法/(6) 先行研究および関連資料/(7) 研究用機材・研究費用/(8) 研究日程/(9) 本研究の意義/(10) 本研究の限界/未完の研究計画書/時代区分をする/着地点を見通す
5 研究計画書を書く(当事者研究版)
 リベンジ戦/当事者研究ヴァージョン/クレイム申し立ての宛て先/オジサンの研究計画書/引きこもりの若者の研究計画書

III 理論も方法も使い方次第
6 方法論とは何か

 理論は道具/「仮説」を立てる/単身世帯が増えた/家族の個人化仮説/理論仮説から作業仮説へ/さまざまな調査手法/孤独死で何が悪い?/引きこもったままでも暮らせるには?
7 対象と方法の選択
 エスノグラフィ/対話的エスノグラフィ/事例研究/オートエスノグラフィと当事者研究/データ・コレクション/データ分析/京都学派の情報生産術

IV 情報を収集し分析する
8 質的情報とは何か?

 語、言説、物語/質的情報の分析法/KJ法の小道具/情報生産の方法/データをユニット化する
9 インタビューの仕方
 半構造化自由回答法とは/対象者のサンプリング/信頼と調査倫理/インタビューのノウハウ
10 質的情報の分析とは何か?
 分析と総合/写真投影法/ヒューマン・エソロジー/カテゴリー化/マッピングとチャート化/チャート化/ストーリーテリングのルール/メタメタ情報の生産
11 KJ法のその先へ
 マトリックス分析/マトリックス分析の実例/マトリックス分析の利点/データをしゃぶりつくす/マトリックス分析のアウトプット/結論セッション/報告書を出す/データに語らせる

V アウトプットする
12 目次を書く

 言語の優位/設計図を書く/目次の構成の仕方/注意事項/目次のカスタマイズ/目次は何度でも書き換える
13 論文を書く
 論文のお作法/サンプル・チャプターを書く/書ける章から書く/情報を蓄積する/情報を配列する/結論先取型で書く/裏ワザは使わない/知っていることをすべて書かない/自明だと思われる情報を省略しない/概念や用語は定義して用いる/本文と引用を区別する/引用ストックのつくり方/剽窃・盗用をしない/書式、引用、注、文献の表記/フォントとサイズ/わかりやすい日本語で/どんな人称で書くか/誰に宛てるか?/誰が宛て先か?
14 コメント力をつける
 代わりにやってみせろ/コメンテーターになる/内在的コメントと外在的コメントを区別する/内在的コメントの仕方/役に立つコメント・役に立たないコメント/コメント・セッションをつくる/ディフェンス力をつける/司会の役割とは
15 論文の書き方を学ぶ
 東大で上野千鶴子に論文執筆を学ぶ/1 「志は高くもってもらいたい」――テーマの設定/2 「これでは論文とは言えない」――論文の形式/3 「書きたいものより書けるものを書いてください」――現実という制約/4 「言いたいことが伝わらなければ、その全責任は書き手側にあります」――表現の技術/5 「学問は真理のためではない」――学問という政治/上野ゼミのDNA

VI 読者に届ける
16 口頭報告をする

 プレゼン能力が大事/時間資源は稀少だ/口頭報告はごまかしがきく/パワポの功罪/ライブと対面性/ライブはおもしろい
17 メッセージを届ける
 どうやって届けるか?/単著を刊行する/一般読者に届ける
18 プロデューサーになる
 印刷メディアか電子メディアか/私有財・クラブ財・公共財/媒体を選び分ける/文体を選ぶ/コンテンツをつくる/出版という権力/編集者はプロデューサー/読者に届ける/コンテンツをつくる/情報生産者を育てる

あとがき (二〇一八年盛夏に 上野千鶴子)
参考文献


※本書は、PR誌「ちくま」二〇一七年一月号から二〇一八年三月号までの連載に加筆・修正を加えたものです。


≪著者: ≫ 上野千鶴子 (うえの・ちづこ) 1948年富山県生まれ。社会学者。東京大学名誉教授。認定NPO法人ウィメンズアクショネットワーク(WAN)理事長。専門学校、短大、大学、大学院、社会人教育などの高等教育機関で、40年間、教育と研究に従事。著書に『近代家族の成立と終焉』、『家父長制と資本』(岩波書店)、『おひとりさまの老後』(文春文庫)、『女ぎらい』(紀伊國屋書店)、『ケアの社会学』(太田出版)、『サヨナラ、学校化社会』(ちくま文庫)など多数。

山折哲雄/上野千鶴子 『おひとりさま vs. ひとりの哲学』(朝日新書、2018年) '18/03/28



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本「遺伝人類学入門 チンギス・ハンのDNAは何を語るか (ちくま新書1328)」太田博樹5

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遺伝人類学入門 (ちくま新書)
○著者: 太田博樹
○定価: 本体価格940円+税
○ISBN: 978-4480071385










近年、世界中の人類集団の遺伝子のバリエーションについて大規模な研究が数多くなされている。そうした中、中央アジアから東アジアにかけてチンギス・ハンの持っていたY染色体のタイプが爆発的に拡散しているという仮説が提起された。本書ではこの仮説を追うことを糸口として、遺伝子の研究方法から、人類の祖先の辿り方、進化と遺伝の捉え方まで、ゲノム時代にわれわれのルーツを追究する意義について、縦横無尽に解説する。


≪目次: ≫
プロローグ――遺伝人類学とはなにか

第1章 ゲノム・遺伝子・DNA
1 遺伝学用語の基礎知識
2 遺伝情報とセントラル・ドグマ
3 遺伝的な個人差をどう分析するか

第2章 アウト・オブ・アフリカ
1 ヒトの起源、人類の起源
2 化石から辿る人類の進化
3 他地域進化説とアフリカ単一起源説

第3章 遺伝子の系統樹から祖先をさぐる
1 DNA配列から描く系統樹の基礎
2 分岐年代をどう推定するか
3 祖先は混血していたのか

第4章 適応 vs. 中立
1 ミトコンドリアDNAとY染色体で男女の拡散を追跡する
2 進化とはなにか、遺伝とはなにか
3 集団遺伝学の誕生と中立説
4 突然変異が残るのは必然か偶然か

第5章 男女で異なる移動パターン―― sex-biased migration
1 父系社会か母系社会か
2 集団観の多様性と集団内の多様性を調べる
3 日本列島人のルーツをさぐる

第6章 チンギス・ハンのDNA
1 古代DNA分析を活用する
2 日本人の古代DNA分析
3 東アジアのY染色体分析から見えてきたもの
4 社会的・文化的・環境的要因も考える

エピローグ――ゲノム時代の人類学

あとがき (2018年3月10日 太田博樹)
参考文献
図版出典


≪著者: ≫ 太田博樹 (おおた・ひろき) 1968年生まれ。東京大学大学院理学系研究科修了、博士(理学)。マックス・プランク進化人類学研究所、イエール大学の研究員、東京大学大学院新領域創成科学研究科の助教などを経て、北里大学医学部解剖学・准教授。専門は人類集団遺伝学・ゲノム人類学。国際分子生物進化学会でW.Fitch賞受賞。著書に『ヒトは病気とともに進化した』(長谷川眞理子氏との共著、勁草書房、2013年)など。


山極寿一/尾本恵市 『日本の人類学』(ちくま新書、2017年) '17/12/31
片山一道 『骨が語る日本人の歴史』(ちくま新書、2015年) '17/02/01
埴原和郎 『人類の進化史 20世紀の総括』(講談社学術文庫、2004年) '10/10/16


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本「政治の哲学 自由と幸福のための11講 (ちくま新書1353)」橋爪大三郎5

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日本の政治がうまく行っていない。政治が失敗すれば、私たちの自由も幸福も、壊れてしまいかねない。大きな政府 vs. 小さな政府、高負担・高福祉 vs. 自由放任・・・・・・。対立軸の根本には、哲学の違いがある。だが、政治の基本となる考え方は難しくない。その原則を踏まえて行動すれば、社会は確実によくなっていく。政府、議会、安全保障から、年金、教育、医療保険まで、重要ポイントがみるみる分かる、画期的入門書!


≪目次: ≫
まえがき

第1講 政治の哲学
 政治は大事なのか  政治とは、なんだろう?  政治を理解する  政治の哲学

第2講 市場
 市場とはなにか  市場は、自由である  マルクス主義の批判  自由主義経済  政府は税をとる  夜警国家  公共財  市場の自律性  市場の失敗  教育をめぐって  保育園について  物品税/所得税/消費税  機会の平等/結果の平等  再分配政策  新自由主義 リベラリズムとリバタリアニズム  政治的立場の見取り図

第3講 政府
 政府とは何か  ホッブズの『リヴァイアサン』  契約からうまれる権力は正しい  社会契約から憲法へ  憲法はどういう契約か  権限を、授権する  憲法の精神  政府機関の構成  大統領制と議院内閣制  内閣と省庁  忠誠の対象  法律を尊重する  民主主義 なぜ多数決なのか  行政府の権限

第4講 議会
 議会の起こり  アメリカ植民地の議会  立法機関としての議会  上院と下院  なんでも立法できるのか  なぜ、銃規制ができないか  予算はなぜ単年度か  行政府をどうやってチェックするか  行政府の長をやめさせることができるか  演説のプロ

第5講 政党
 政党の起こり  二大政党制  政党は任意団体  共産党  二大政党か比例代表か  連立政権  二大政党の対立軸  保守と革新  小選挙区制  政策の違いより多様性  政党は矛盾と妥協である  党議拘束の害  官僚と議員  政党と宗教  憲法改正

第6講 安全保障
 国境はなぜあるか  交戦権  自衛戦争  非武装中立  軍事同盟  徴兵制と志願制  核兵器  自衛隊は軍隊か  戦争の目的

第7講 教育
 教育とはなにか  税金で教育費を負担する  初等教育で、なにを学ぶ  中等教育で、なにを学ぶ  高校が壊れている  大学が空洞化している  大学無償化?  大学ごとの奨学金  大学入試はいらない  教育の哲学  研究で世界をリードできるか

第8講 年金
 老後の保障  家族のネットワーク  貯蓄して老後に備える  貯蓄のムダ  何歳まで生きる  年金はどういう契約か  年金は貯蓄より得  市場と税の中間  年金が破綻したら  年金の不公平  世代間の不公平  年金のリセット  年金は公的サーヴィス

第9講 医療保険
 医療保険とは  保険の仕組み  医療保険  国民皆保険  オバマ・ケア  医療保険は福祉の基本  医療保険は再配分  医療費が増大したら  増税しか道はない  医療保険が破綻したら

第10講 家族
 市場の外の家族  家族とは何か  家族と食事  家族の本質  家族と市場  社会の単位  政府は家族に中立  性的マイノリティ  夫婦別姓  血縁は絶対なのか  福祉と介護  少子化対策は正しいか  なぜ独身なのか  独身でなにが悪い  人口が減るということ

第11講 自由
 自由とは何だろう  鳥は自由なのか  モーツァルトの自由  自由は選択  自由と社会  近代と自由  政府のつくりかた  市場の自由  地球と自由  南北の課題

あとがき (二〇一八年七月  橋爪 大三郎)


≪著者: ≫ 橋爪大三郎 (はしづめ・だいさぶろう) 1948年、神奈川県生まれ。社会学者。東京工業大学名誉教授。77年、東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。95〜2013年、東京工業大学教授。主な著書に『はじめての構造主義』『はじめての言語ゲーム』(以上、講談社現代新書)、『世界がわかる宗教社会学入門』(ちくま文庫)、『世界は宗教で動いている』『戦争の社会学』(以上、光文社新書)、『国家緊急権』(NHKブックス)、『政治の教室』(講談社学術文庫)、『丸山眞男の憂鬱』(講談社選書メチエ)、『フリーメイソン』(小学館新書)、『世界は四大文明でできている』(NHK出版新書)など多数。


橋本治+橋爪大三郎 『だめだし日本語論』(atプラス叢書、太田出版、2017年) '17/09/27
橋爪大三郎×大澤真幸 『げんきな日本論  Sociology of Japanese History 』(講談社現代新書、2016年) '17/04/02
橋爪大三郎/植木雅俊 『ほんとうの法華経  The Lotus Sutra in the True Sense 』(ちくま新書、2015年) '16/01/10
橋爪大三郎/大澤真幸/宮台真司 『おどろきの中国  Astonishiing Chaina 』(講談社現代新書、2013年) '13/07/11
橋爪大三郎 『政治の教室  Politics For Beginners, 2001 』(講談社学術文庫、2012年) '12/07/18
橋爪大三郎×大澤真幸 『ふしぎなキリスト教  Wonders In Christianity 』(講談社現代新書、2011年) '11/11/11



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本「世界史序説 アジア史から一望する (ちくま新書1342)」岡本隆司5

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――アジア史の観点から世界史を一望。そのとき「ヨーロッパの奇跡」「日本の近代化」はどう位置づけられるのか。西洋中心の歴史観を覆し「来るべき」世界史をえがく。――

遊牧・農耕・交易。この三つの要素が交叉する場所で世界史は誕生した。遊牧と農耕の境界で交易が興り、シルクロードが現れる。やがて軍事力が機動性を高め、遠隔地を結ぶ商業金融が発達し、技術革新が生じ、生産力を拡大して、ついにモンゴル帝国の出現にいたった。そして、大航海時代が幕を開け、西欧とインドが表舞台に登場すると・・・・・・。こうした視座から歴史を俯瞰するとき、「ギリシア・ローマ文明」「ヨーロッパの奇跡」「大分岐」「日本の近代化」はどのように位置づけられるのか? ユーラシア全域と海洋世界を視野にいれ、古代から現代までを一望。西洋中心的な歴史観を覆し、「世界史の構造」を大胆かつ明快に語るあらたな通史、ここに誕生!


≪目次: ≫
はじめに 日本人の世界史を
 巷の「世界史」/普遍史と世界史と西欧/グローバル・ヒストリーまで/西洋中心史観/自国史・日本史・東洋史/西と東/東西格差/アジアから見る歴史/日本人の世界史

第I章 アジア史と古代文明
1 アジア史学の構想・構成
 東洋史学の現状/東洋史学の隘路/時代区分のみなおし/東西交渉史のみなおし/先達の構想/考察の端緒/アジアの地域構成/シルクロードとは何か
2 古代文明とアジア史の出発
 文明のはじまり/遊牧の位置/文明の構成/オリエント/ギリシア・ローマ・インド/中央アジアから中国へ
3 「大移動」と古代文明の解体
 「滅亡」の時代/寒冷化/新しい体制/宗教・信仰の時代/「世界宗教」?/キリスト教とローマ・オリエント/東アジアの仏教

第II章 流動化の世紀
1 東と西の再統一
 優越するオリエント/イスラームの登場と席巻/オリエントの再統一/イスラームの定着/中央アジアの位置/突厥から隋唐へ/唐と中央アジア
2 移動と分立の東西アジア
 「東アジア」と「東ユーラシア」/仏教の位置/仏教帝国の夢/安史の乱/「東ユーラシア」の解体/ウマイヤ朝からアッバース朝へ/イスラームの多元化へ/ペルシアと中央アジア/ウイグルと中央アジアのトルコ化/イスラーム化とトルコ化の進展/西進する遊牧民
3 トルコ化と契丹
 焦点としてのウイグル/ウイグルとソグド/トルコ化・イスラーム化の内実/トルコ人の制覇と温暖化/契丹の勃興/唐宋変革/多国共存体制/モンゴル帝国の前提

第III章 近世アジアの形成
1 モンゴル帝国の建設
 モンゴルの登場/東西草原世界の制覇/政権の組織化/東西の拡大/第二のステージ/フラグの西征/クビライの達成
2 モンゴルの達成
 停止する拡大/遊牧政権の集大成/軍事と通商/首都圏の建設/商業と徴税/通貨制度
3 ポスト・モンゴルの転換
 陸から海へ/「一四世紀の危機」/チャガタイ=トルコとティムール朝/イランの形成/オスマン帝国/近世アジアの展開
4 明清交代と大航海時代
 明朝の成立/「中華」の純化/社会の商業化/「北虜南倭」/清朝の興起と達成/海上交易/インドの勃興/グローバル世界史の形成

第IV章 西洋近代
1 イタリアの盛衰と近代ヨーロッパの胎動
 地中海とイタリア/ヨーロッパとローマ/焦点としてのシチリア/フリードリヒ大帝/ルネサンスの背景/ルネサンスとは何か/イタリアの位置/没落
2 「海洋帝国」から大英帝国へ
 スペイン・ポルトガル/「海洋帝国」/西欧・北欧の位置/オランダ/環大西洋経済圏/量的拡大/イギリスの登場/イギリスの黎明/アングロ・サクソン的「法の支配」/凝集する国家
3 帝国主義と東西の「帝国」
 産業革命/革命の集結と大英帝国/近代世界経済とその核心/信用の拡大と投資の出現/帝国主義と現代/「大分岐」「大収斂」/「西欧の奇跡(ヨーロピアン・ミラクル)」/東の「帝国」と「法の支配」/西の「帝国」と「中世」

おわりに 日本史と世界史の展望
 「中世」と「近代」/「近代」と歴史学/「中世」の存否――中国と日本/日本人と歴史学と日本史/近世までの列島/「大開発」の進行と停頓/社会経済の転換/日本史とアジア史と西欧/近代日本と現代世界

あとがき (二〇一八年五月 新緑あふれる賀茂の畔から 岡本隆司)
文献一覧


≪著者: ≫ 岡本隆司 (おかもと・たかし) 1965年生まれ。京都府立大学文学部教授。主な著書に、『近代中国史』(ちくま新書)、『近代中国と海関』『属国と自主のあいだ』(いずれも名古屋大学出版会、前者で大平正芳記念賞、後者でサントリー学芸賞を受賞)、『中国の誕生』(名古屋大学出版会、アジア・太平洋特別賞・樫山純三賞受賞)、『李鴻章』(岩波新書)、『中国の論理』(中公新書)がある。


岡本隆司 『近代中国史』(ちくま新書、2013年) '13/08/13
岡本隆司 『李鴻章 東アジアの近代』(岩波新書、2011年) '11/12/16
岡本隆司 『中国「反日」の源流』(講談社選書メチエ、2011年) '11/02/10
岡本隆司 『世界のなかの日清韓関係史 交隣と属国、自主と独立』(講談社選書メチエ、2008年) '10/02/09
三谷博/並木頼寿/月脚達彦 編著 『大人のための近現代史 19世紀編』(月脚達彦/遠藤泰生/川島真/櫻井良樹/千葉功/デイヴィッド・ウルフ/松本武祝/茂木敏夫/飯島渉/生田美智子/大谷正/岡本隆司/岸本美緒/木畑洋一/栗原純/小島毅/斎藤修/塩出浩之/杉原薫/鈴木智夫/高橋均/豊見山和行/中見立夫/新村容子/朴薫/古田元夫/松方冬子/宮崎ふみ子/吉野誠 執筆、東京大学出版会、2009年) '09/12/02



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本「日本思想史の名著30 (ちくま新書1343)」苅部直5

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日本思想史の名著30 (ちくま新書)
○著者: 苅部 直
○定価: 本体価格860円+税
○ISBN: 978-4480071590














『古事記』から丸山眞男『忠誠と反逆』まで、日本思想史上の代表的名著30冊を選りすぐり徹底解説。人間や社会をめぐる、この国の思考のあり方を明らかにする。

千数百年におよぶ日本思想史上には、画期となる名著が多数生まれてきた。あるときは神話や物語、説話の形をとり、またあるときは歴史書・史論、社会・政治評論、そして近現代にはアカデミズムの産物として現れてきた研究書や「日本国憲法」などの法文――それらの名著群を博捜するなかから三十点を選りすぐり読み解くことで、「人間とは何か」「人間社会とは何か」という普遍的な問いに応える各時代の思考様式を明らかにする。遠い過去の思考に、現代を考えるヒントをさぐる。


≪目次: ≫
まえがき (二〇一八年六月)

I
1 『古事記』――国土とカミの物語
2 聖徳太子 「憲法十七条」――古代王朝における「和」
3 『日本霊異記』――不思議な道理との出会い
4 慈圓 『愚管抄』――歴史と現在を貫く「道理」
5 親鸞・唯圓 『歎異抄』――「誓願」へのまなざし
6 日蓮 『立正安国論』――世界へ広がる視野
7 北畠親房 『神皇正統記』――政治における「徳」と「正統」

II
8 山崎闇斎 『大和小学』――神代史にひそむ普遍
9 新井白石 『西洋紀聞』――異文化間の理解は可能か
10 伊藤仁斎 『童子問』――対話としての学
11 荻生徂徠 『政談』――まぼろしの庭園
12 山本常朝・田代陣基 『葉隠』――「家職」に生きる勇気
13 山片蟠桃 『夢ノ代』――「無鬼」の批判精神
14 海保青陵 『稽古談』――商業と「自由」
15 本居宣長 『くず花』――国学と儒学の対決
16 平田篤胤 『霊の真柱』――「幽冥」へのまなざし

III
17 會澤正志斎 『新論』――徳川末期の総合政策論
18 横井小楠 『国是三論』――「公論」の政治と世界平和
19 福澤諭吉 『文明論之概略』――人類の目的としての「文明」
20 中江兆民 『三酔人経綸問答』――複眼思考のすすめ
21 徳富蘇峰 『将来之日本』――「新日本」への道
22 「教育勅語」――国民道徳と天皇

IV
23 吉野作造 「憲政の本義を説いて其有終の美を済すの途を論ず」――リベラリズムのゆくえ
24 平塚らいてう 『元始、女性は太陽であった』――フェミニズムの夜明け
25 柳田國男 『明治大正史 世相篇』――「小さな声」の歴史
26 和辻哲郎 『倫理学』――「人間の学」の体系
27 九鬼周造 『人間と実存』――自由の哲学の試み
28 「日本国憲法」――平和主義と「国民主権」
29 丸山眞男 『忠誠と反逆』――思想史における「転形機」
30 相良亨 『日本人の心』――伝統との対決


≪著者: ≫ 苅部 直 (かるべ・ただし) 1965年、東京都生まれ。東京大学法学部教授。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。専門は日本政治思想史
1965年、東京都生まれ。東京大学教授。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。専門は日本政治思想史。著書『光の領国 和辻哲郎』(岩波現代文庫)、『丸山眞男――リベラリストの肖像』(岩波新書、サントリー学芸賞)、『鏡の中の薄明』(幻戯書房、毎日書評賞)、『歴史という皮膚』(岩波書店)、『秩序の夢』(筑摩書房)、『「維新革命」への道――「文明」を求めた十九世紀日本』(新潮選書)、『日本思想史への道案内』(NTT出版)など。


苅部直 『歴史という皮膚』(岩波書店、2011年) '11/04/28
苅部直 『光の領国 和辻哲郎』(岩波現代文庫、2010年) '11/04/22
苅部直 『丸山眞男 リベラリストの肖像』(岩波新書、2006年) '11/04/18



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本「欧州ポピュリズム EU分断は避けられるか (ちくま新書1327)」庄司克宏5

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欧州連合(EU)が、ポピュリズム危機に揺れている。反移民の声は衰えず、ポピュリズム政党への支持は増え続けている。中東欧では政権を担う党すら現れた。いまや、欧州の政治は左右対立ではなく、親EUの既成政党と反EUのポピュリスト政党という対立軸で動いているのだ。ポピュリズムの台頭を招いた要因はなにか。EUの基本理念であるリベラリズムは守られるのか。その統治機構や政策から分析する。


≪目次: ≫
はじめに 欧州ポピュリズムの衝撃
1 二〇一七年ポピュリズム危機――アムステルダムからプラハへ
 欧州大陸における二〇一七年選挙とポピュリスト政党/三月一五日オランダ総選挙/五月七日フランス大統領選挙/九月二四日ドイツ総選挙/一〇月一五日オーストリア総選挙/一〇月二〇日―二一日チェコ総選挙
2 欧州ポピュリズムの台頭と浸透
 欧州ポピュリズムへの支持拡大/政党イデオロギーとしてのポピュリズムの浸透
3 フランスとドイツにおけるポピュリズムとEU
 マリーヌ・ルペンとFrexit/「ドイツのための選択肢」(AfD)と反EU政策
4 本書の構成

第一章 欧州ポピュリズムとは何か
1 ポピュリズムをどのように捉えるか
 ポピュリズムの定義/排外主義・ポピュリズム/反リベラル・ポピュリズム
2 ポピュリズムとリベラル・デモクラシー
 リベラル・デモクラシー/リベラル・デモクラシーのバランスが維持されない場合/欧州ポピュリズム対リベラルEU/欧州懐疑主義――ハードとソフト
3 グローバル化と欧州ポピュリズム
 グローバル化は何をもたらしたか/グローバル化とEU/グローバル化の「管理」/グローバル化の「管理」と欧州ポピュリズム

第二章 EUとはどのような存在なのか
1 「主権の共有」とEUの自律性
 「主権の共有」と相互干渉/EUの自律性と脆弱性
2 単一市場と派生的政策
 EUの存在意義としての単一市場/単一市場の派生的政策
3 EUの権限と予算
 EU権限の強度と政策分野/EU予算
4 EUの運営と正当性
 EUの運営――超コンセンサス追求型/インプット型正当性と「民主主義の赤字」/アウトプット型正当性とEUの揺らぎ
5 EUの基本的価値と加盟条件
 EUが重視する価値とは何か?/EUに加盟するための条件は何か?――コペンハーゲン基準/EUの基本的価値に著しく違反するとどうなるか?――権利停止手続/「法の支配枠組み」/EU司法裁判所への提訴――権利停止手続の代替手段?/EUは加盟国を除名することができるか

第三章 欧州ポピュリズムはなぜ出現したのか
1 ポピュリズムの一般的発生要因
 ポピュリズムはなぜ発生するのか
2 欧州ポピュリズムの構造的要因
 欧州統合のパラドクス/モネ方式と「許容のコンセンサス」/スプラナショナル・コンプロマイズの範囲とその拡張/マーストリヒト条約とデンマーク・ショック/フィッシャー構想と欧州憲法条約の挫折/「許容のコンセンサス」の崩壊/国内政治における「隔離」と「空洞化」/各国民主主義の機能不全/EUの非多数派機関と欧州ポピュリズム/国内政治からの「隔離」がない場合
3 排外主義・ポピュリズムと移民・難民問題――国内政治からの「隔離」がない場合
 欧州市民は移民・難民をどう見ているか/移民・難民政策分野の権限はどこにあるのか
4 反リベラル・ポピュリズムとコペンハーゲン・ディレンマ――国内政治からの「隔離」がない場合
 EU加盟プロセスの国内政治からの「隔離」/コペンハーゲン・ディレンマと「隔離」の取り消し

第四章 欧州ポピュリズムはEUに何をもたらすのか
1 欧州ポピュリズムがEU政策決定に「侵入」する経路
 EUルート/国内ルート
2 欧州議会内の党派政治と欧州ポピュリズム
 欧州議会と反リベラル・ポピュリズム/なぜEUはハンガリーの反リベラル・ポピュリズムを容認するのか/ポーランドの半リベラル・ポピュリズムは続くのか/半リベラル・ポピュリズムとEU
3 国民投票と欧州ポピュリズム
 EU加盟国と国民投票/ポピュリスト政党が絡む国民投票/イギリス独立党(UKIP)とBrexit国民投票/EUからの「部分離脱」を問う国民投票 宗銃鵝三豸淒ギリシャ(EU緊縮政策)/EUからの「部分離脱」を問う国民投票◆宗銃鵝三賚伺ハンガリー(EUの難民割当)/EUからの「部分離脱」を問う国民投票――二〇一六年オランダ(EU・ウクライナ連合協定の批准)

第五章 リベラルEUのゆくえ――どう対応するのか
1 EUの立て直しと将来シナリオ
 ブラティスラヴァ宣言とEUの立て直し/欧州将来白書における五つのシナリオ
2 アラカルト欧州の試みと挫折
 イギリスによる「EU改革」提案/イギリス・EU改革合意
3 二速度式欧州のシナリオ
 二速度式欧州/二速度式欧州をめぐる「東西対立」/ローマ宣言の採択/マクロン仏大統領のソルボンヌ演説/首脳アジェンダ
4 リベラルEUの課題
 「コペンハーゲン・ディレンマ」――EUにおける法の支配のゆくえ/東西対立と南北対立/リベラルEUの将来シナリオ/統合領域の限定?

あとがき (二〇一八年三月 庄司克宏)
主要参考文献


≪著者: ≫ 庄司克宏 (しょうじ・かつひろ) 1957年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学。横浜国立大学大学院教授などを経て、慶應義塾大学大学院法務研究科教授ジャン・モネEU研究センター所長。EUの法制度と政策を専門とし、主著に『欧州連合』(岩波新書)、『欧州の危機』(東洋経済新報社)、『はじめてのEU法』(有斐閣)などがある。




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本「行政学講義 日本官僚制を解剖する (ちくま新書1310)」金井利之5

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我々はなぜ官僚支配から抜け出せないのか。政治主導はなぜ無効なのか。支配・外圧・身内・権力の四つの論理で行政の作動様式を解明する、これまでにない入門書。

一九九〇年代に政治主導に向けたさまざまな政治・行政改革がなされたのに、かえって今や為政者の恣意と統治者への忖度が蔓延してしまっている。我々は悪しき支配から抜け出せないのか。支配・外界・身内・権力の四つの切り口で行政の作動様式を活写。その実相を解明したうえで、現在の官僚制とのつきあい方の心得を提示する。行政に携わる為政者にとっての「行政学の教科書」ではなく、支配と権力にさらされる被治者を読者として想定した、公務員対策たる「行政学の基本書」。


≪目次: ≫
序章 被治者にとっての行政
 々埓学とは/¬椶妨えにくい行政の正体/K椽颪料澗旅柔/ぢ茖云呂瞭睇構成――政治・自治・民衆・自由/ヂ茖仮呂瞭睇構成――環境・経済・外国・米国/β茖馨呂瞭睇構成――組織・職員・団体・人脈/第4章の内部構成――実力・法力・財力・知力

第1章 支配と行政
1 政治と行政
  〔閏臑寮における政治と行政――公選職政治家と行政職員/非民主制における政治と行政――武力革命政権と近代官僚制/H麑閏臑寮における政治家集団の再生産――官僚から政治家へ/ぢ寮移行と政治の位置づけ/ダ治家の練習をする、または、政治する高文官僚/Ω務員の「全体の奉仕者性」/Ю権交代と行政官僚制
2 自治と行政
 ヾ閏と自治/地方自治としての自治/戦前体制の国内支配制度――地方制度/す饑の民主化と自治/コ徳悗砲ける民主主義としての自治/広い意味での民主政治を実現する自治/Ц⇔亙立のための自治制――団体自治と住民自治/┨颪伴治体の政治と行政
3 民衆と行政
 ー己支配の回路/¬閏膽腟租無責任/D餽魁ν弋甕親亜伸ぁ峙卻」と「国民」的無責任/ス埓職員への就任機会/行政職員の国籍/民衆と行政職員の経済均衡/┨埓職員と民衆の類似性――代表的官僚制/行政過程への直接参加
4 自由と行政
 々駝閏膰△塙埓/⊆膰△塙埓/9駝閏膰△任呂覆個人の権利からの位置づけ/す駝閏膰△隆躙雲/ヌ閏膽腟舛箸いΑ嵜洋猊疂廚慮桐」/μ閏膽腟舛噺朕佑亮由――「自由のための民主的行政」/民主的行政と「行政からの自由」/民主主義的行政と「行政による自由」/民主主義的行政と「行政への自由」

第2章 外界と行政
1 環境と行政
 |詫/⇔鮖法伸5ぞ檗伸ぜ然環境/タ邑――総人口・年齢層別人口・地域別人口/Σ搬押伸地域社会と都市型社会
2 経済と行政
 〜点納奪と「代表なければ課税なし」/行政サービスへの対価というフィクション/7从儚発/づ治権力と経済権力/ス埓による経済支配の試み/国営企業など政府系企業/民営化は潮流か?/┻制・誘導
3 外国と行政
 [琉莵餡函伸近現代日本という領域画定/9餠画定と帝国/す駝厩餡函伸ノ琉莵餡抜屬粒宛髻伸Τ宛魎院伸Ч餾盜埓
4 米国と行政
 .汽鵐侫薀鵐轡好街嶇他鯡鸞寮/▲櫂張瀬狎觚声諾/9饑自治権拡充運動/て米安全保障条約体制/ダ鏝綟米関係の重さ/Α崋治領度」為政者のタイプ

第3章 身内と行政
1 組織と行政
 々埓組織の基本単位――省庁組織/二〇一〇年省庁再編/省庁内部組織/な担管理の原則――内閣の第一の原則/ス腟沈の原則――内閣の第二の原則/首相指導の原則――内閣の第三の原則/内閣制度の類型/内閣の補佐組織/独立組織
2 職員と行政
 ゞ畭綸な身分制?/∪鐐阿隆瑛制度/戦後公務員制度改革――身分制の打破/だ鏝絏革の挫折/ゥャリア・ノンキャリア制/ε合公務員制度と省庁官僚割拠制/Щ務官・技官
3 団体と行政
  峇洩碓貘痢廚痢峪佐永9臑痢廖伸∪官業の「鉄の三角系」/省庁共同体の「身内」――政官業報学地の六角形/こ鯵埣賃痢伸ゾ閉6ζ餌里瞭団А伸省庁共同体からの排除の論理/Ь閉6ζ餌里僚名再編と内閣という「中原」
4 人脈と行政
 |賃里反楊/∪権と人脈/政権の取り巻き/ご盈修寮治任用/ゴ盈修寮界・官界人脈づくり/Α岾惺察廚箸い人脈/э疊供覆韻い个帖法Ψ豈錙伸┐修梁召留錙伸人脈の弱さの弊害

第4章 権力と行政
1 実力と行政
 /洋呂伴体蓮伸国家警察から「自治体警察」へ/戦後都道府県警察の成立/つ觜餬蛎癲伸ダ衫里班霑解除/Α嶌瞳拡」と自衛隊/Ъ衛隊と文民統制/文民統制の補完メカニズム
2 法力と行政
 )[呂伴体蓮伸合法的支配/4盈柔的支配/ご盈柔的支配の永続性/ゴ盈塾法/λ[甼┻帖ζ盂嬲\局/Ч餡饋概弔塙餡馘弁/┯〇‥局――いわゆる「司法部」/裁判所の独立性
3 財力と行政
 〆睥呂畔樟/日本銀行と紙幣発行/「大蔵省支配」と「大蔵省解体」――大蔵・財務省主計局/ぢ臑◆財務官僚と政権交代/ズ眄民主主義と執政部予算/Ε潺ロ予算とマクロ予算――経済財政諮問会議/予算の周辺行政――予算関連法案・機構定員・給与改定・級別定数/予算の周辺財力/決算――会計検査院
4 知力と行政
 ‐霾鵑隼拉曄宗従霾鵑砲茲觜埓/空間・人的情報集積/E計調査/ざ軌蕁κ顕宗伸ゼ耕鈎亮院専門知識/広報・宣伝・答責/報道機関・電子情報空間/諜報と秘密保護と情報コミュニティ/情報格差と情報公開・個人情報保護

終章 行政とのつきあい方
 々埓を見る/¬閏臈行政の達成の難しさ/J饑歙鑪と保障戦略/いわりに

あとがき (二〇一八年一月七日 金井利之)


≪著者: ≫ 金井利之 (かない・としゆき) 1967年生まれ。東京大学法学部卒業。同助手、東京都立大学法学部助教授を経て、東京大学大学院法学政治学研究科教授。専門は自治体行政学。著書『地方創生の正体』(共著、ちくま新書)、『自治制度』『財政調整の一般理論』(以上、東京大学出版会)、『実践 自治体行政学』(第一法規)、『原発と自治体』(岩波ブックレット)、『原発被災地の復興シナリオ・プランニング』(共編著、公人の友社)など。



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本「アメリカ政治講義 (ちくま新書1331)」西山隆行5

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アメリカ政治講義 (ちくま新書)
○著者: 西山隆行
○定価: 本体価格820円+税
○ISBN: 978-4480071439










アメリカの時事問題の情報はますます増えているが、政治や社会の基本的な特徴や事実を踏まえていない論評も多く見られる。そこで、アメリカ政治を初学者にもわかりやすい形で、特定の視角や事例のみに依拠することなく、歴史、制度、文化、国際比較などの多様な視点から多角的に考察。長期的なアメリカの民主政治の考え方を重点的に解説する。さらに、単に政治過程について説明するだけではなく、デモクラシー論における規範的評価をも交えた、アメリカ政治入門書の決定版。



≪目次: ≫
はじめに

第一章 アメリカの民主政治
1 民主主義を具現する国、アメリカ?
 独裁政治の否定? 代表なくして課税なし?/共和政と民主主義の過剰/投票権の拡大/ジャクソニアン・デモクラシー/南北戦争と修正第一五条/女性参政権と選挙年齢
2 投票率の低さ
 そもそも問題なのか?/制度的要因/合理性に基づく説明
3 選挙に関する諸問題
 一票の格差/選挙管理と積極的投票権/重罪犯・元重罪犯の投票権剥奪/有権者ID
4 民主政治に関する諸問題
 利益集団政治/公共利益と民主政治/富と民主政治

第二章 大統領と連邦議会
1 大統領の権限
 行政権は大統領に属する/他の機関との関係
2 大統領と連邦議会の関係
大統領制と議院内閣制/分割政府/政策革新論/政界勢力集結と世論動員/大統領令/大統領令の問題点と利点
3 大統領のリーダーシップ
 リーダーシップに期待される理由/統治機構に対する不信/連邦議会議員の再選挙率の高さ/アウトサイダー候補への期待/リーダーシップとは?/政治状況とリーダーシップ

第三章 連邦制がもたらす影響
1 建国の由来
 連邦制とは?/人民主権と連邦制/連邦政府の権限増大
2 選挙・政党
 大統領選挙/大統領選挙人/全国党大会と選挙綱領/投票権
3 連邦制と多様性
 足による投票/民主主義の実験場/多様性の弊害
4 州・地方政府の限界と底辺への競争
 州・地方政府の限界/底辺への競争

第四章 二大政党とイデオロギー
1 現代アメリカの保守とリベラル
 アメリカにおける保守とは?/アメリカにおけるリベラルとは?
2 政党
 地方政党の連合体/利益集団の連合体/政党規律の弱さ/地方政党の衰退とメディア
3 分極化と対立の激化
 南部保守派の離反/対立の激化/利益集団の連合体としての民主党/イデオロギー志向の共和党/南部の共和党化/保守革新の完了?/権力を持った保守・共和党の苦悩

第五章 世論とメディア
1 世論による支配
 世論の曖昧さと危うさ/リップマンの懸念/世論による支配/世論と政治制度
2 メディア
 メディアの発展/空中戦と地上戦/メディアのバイアス/メディアが政治を変える/政治社会の分極化とメディア/フェイクニュースとメディア不信/メディアと統治

第六章 移民・人種・白人性
1 移民
 「多からなる一」/移民の国アメリカ/不法移民問題/二大政党と不法移民問題/中南米系の特殊性/国籍・麻薬・テロ
2 人権問題
 公民権運動の理念/ブラックパワー運動/積極的差別是正措置/多文化主義への反発
3 白人の反発
 白人労働者階級/白人労働者階級の被害者意識/社会福祉とジェンダー/トランプ現象をどう理解するか

第七章 税金と社会福祉政策
1 小さな政府? 大きな政府?
 納税者の反発/エレファントカーブ/中間層の不満
2 予算と税をめぐる攻防
 税の作り方/税をめぐる攻防
3 社会福祉政策
 市場の役割重視と労働という規範/医療保険/民間医療保険/オバマケア/拠出型と非拠出型/社会保障年金/企業年金/公的扶助/州政府の役割増大/勤労税額控除とNPOの役割
4 通商政策と社会福祉政策
 自由貿易に対する懐疑/自由貿易と社会福祉政策

第八章 文化戦争の諸相
1 社会的争点と裁判所の政治的役割
 社会的争点の重要性/裁判所の政治的役割/連邦判事の任命/裁判所の政治的利用
2 宗教とモラル
 宗教の重要性/政教分離/宗教の多様性と選択/プロテスタントの分裂/進化論と人工妊娠中絶/同性愛、同性婚
3 銃規制
 銃規制が進まないのはなぜか/建国の理念と反政府の伝統/都市と農村の対立/全米ライフル協会(NRA)

あとがき
主要参考文献



≪著者: ≫ 西山隆行 (にしやま・たかゆき) 1975年生まれ。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了、博士(法学)。甲南大学法学部教授を経て、成蹊大学法学部教授。専門は比較政治・アメリカ政治。著書に『移民大国アメリカ』(ちくま新書、2016年)、『アメリカ型福祉国家と都市政治』(東京大学出版会、2008年)、『アメリカ政治入門』(東京大学出版会、2008年)、)、『マイノリティが変えるアメリカ政治』(共編著、NTT出版、2012年)、『知的公共圏復権の試み』(共編著、行路社、2006年)など。




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本「京都がなぜいちばんなのか (ちくま新書1329)」島田裕巳5

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京都がなぜいちばんなのか (ちくま新書)
○著者: 島田裕巳
○定価: 本体価格800円+税
○ISBN: 978-4480071415











日本のみならず、世界中の人をひきつける有数の観光地、京都。なぜ、京都は今の京都になってきたのか、その過程を探る。対象となるのは名高い京都の神社仏閣だ。それぞれに歴史があり、謎がある。その謎を一つ一つ解いていくと、今とは違う姿をとっていたことが明らかになってくる。「清水の舞台は飛び降りるためにあった?」「焼失前の金閣寺の姿とは?」「苔寺に苔はあったのか?」京都のいまだ隠された魅力を見つけ、人を惹きつけてやまない源泉を明らかにする。


≪目次: ≫
はじめに
 「千年の都」の奥深さ/散歩がそのまま歴史探訪

第一章 稲荷山に千本鳥居はいつ出現したのか
 千本鳥居は昔からあるわけではない/千本鳥居の先に広がる「お塚」/「お塚」は、なぜ明治以降に増えたのか/千本鳥居は、いつ建てられたのか/稲荷山に隠された古代の信仰/清少納言の証言

第二章 八坂神社に祀られた祟る神の威力
 京都の三大祭/祭神が変更になった八坂神社/「神仏判然令」による変化/牛頭天王から素戔嗚尊へ/牛頭天王の正体/祟り神は逆に利益をもたらす/怨霊として恐れられた天皇/怨霊が跋扈する京の都

第三章 清水の舞台は飛び降りるためにある
 創建当時の清水寺の姿/清水寺に、いつから舞台ができたのか/死の世界のただ中に建つ寺/秘仏となっている本尊/舞台から、本当に飛び降りていた/死のイメージがつきまとう清水寺

第四章 苔寺に苔は生えていなかった?!
 苔寺の拝観料は、なぜ三〇〇〇円なのか/昔の苔寺に苔はなかった?/「水の都」としての京都/明治の写真で確認すると・・・・・・/西芳寺の歴史をひもとく/西芳寺が「苔寺」として人気が出た理由/カラー写真なればこそわかる魅力

第五章 どんな金閣寺が焼けたのか
 京都第一の名所/焼失前の金閣寺の姿/三島は、焼失前の金閣を見ていたのか/三島はなぜ『金閣寺』を書いたのか/「キンキラキンの金閣寺」/「美への嫉妬」という矛盾/金閣寺における三島の美学

第六章 金閣寺の正体
 足利義満の住居として改修された金閣寺/義満亡き後の荒廃/江戸時代からの復興/本に残っている金閣寺/金閣寺の役割とは何だったのか/金箔はどの程度貼られていたのか/再建にまつわる大問題/最終段階での大幅変更/再建のための二つの選択肢/創建当時の姿に復元/金箔の使用が解禁になった理由/ふくれあがった予算額/国宝指定を解除されたことの意味/金閣の内部のあり方/阿弥陀堂の性格ももった金閣/金閣が京都のシンボルになり得た理由

第七章 銀はなくても銀閣寺
 銅板葺の銅閣も存在する/銀閣に銀は貼られていたのか/銀閣は何のための建物だったか/応仁の乱後に建てられたという事情/「銀沙灘」の存在が銀閣の由来か/色を愛でる場所、京都

第八章 密教空間としての平等院鳳凰堂
 仏教宗派の本山が集まった町/どの宗派にも属していない平等院/かつての平等院の伽藍配置/最澄と空海の役割/阿弥陀如来像に密教的な要素があるのか/密教が仏教界を席捲/密教色が一掃された平等院

第九章 京都の鬼門と裏鬼門
 比叡山延暦寺石清水八幡宮の役割/京都の「鬼門除け」/密教を初めて日本にもたらした最澄/南部六宗に対抗した最澄の試み/比叡山の発展/修行の場としての比叡山/伊勢神宮と並ぶ二所宗廟の一つ、石清水八幡宮/人々の信仰が厚かった石清水八幡宮/神仏分離により風景が一変/近代以前の京都と近代以降の京都

おわりに


≪著者: ≫ 島田裕巳 (しまだ・ひろみ) 1953年東京生まれ。宗教学者、文筆家。1976年東京大学文学部宗教学科卒業。1984年同大学大学院人文科学研究科博士課程修了。専攻は宗教学。放送教育開発センター助教授、日本女子大学教授、東京大学先端科学技術研究センター特任研究員などを歴任。現在は、東京女子大学非常勤講師。著書に『創価学会』(新潮新書)、『葬式格差』(幻冬舎新書)、『神も仏も大好きな日本人』(ちくま新書)、『戦後日本の宗教史』(筑摩選書)、『天皇は今でも仏教徒である』(サンガ新書)、『日本の新宗教』(角川選書)等。



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本「英米哲学入門 「である」と「べき」の交差する世界 (ちくま新書1322)」一ノ瀬正樹5

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私が生まれる前にも世界は本当に存在していたのか? ものごとには原因と結果があるという確信は、実は思い込みにすぎないのではないか? この世界の当たり前のありようを疑い、立ち止まって問うてみること。それこそが哲学の入口であり核心である。ロック、バークリ、ヒューム、ラッセル、ウィトゲンシュタイン・・・・・・ 「経験」や「言語」を足場に考え抜いた哲学者たちの議論を糸口に、素朴にして深遠な哲学の根本問題へといざなう。事実(である)と規範(べき)が織りなす世界の謎を読者とともに思考する、笑いあり涙あり(?)の入門講義。


≪目次: ≫
はじめに

第1章 世界のすがた
第1話 リアリティの謎
 夢と現実/ビッグバン理論/想像可能性/無常ということ/科学と宗教/時間の基準/光速度不変/自分が生まれた後の世界/世界五分前出現仮説/閉じこもる/【質疑応答の時間】
第2話 観念論の洞察
 トレードオフ/心の中/「観念」の登場/「知覚の因果説」の問題/観念と言語/受動的に降りかかる/定義できない単純観念/暗黙の同意/【質疑応答の時間】
第3話 条件文的な可能性
 はなれてあること/空間の理解/触覚の観念/カントのこと/もしなになにしたら/センシビリア/観念を超えるもの/観念力の威力/「ある」とは知覚されること/【質疑応答の時間】
第4話 「ある」から「である」へ
 知覚していないもの/胡蝶の夢/「である」への変成/「心」が知覚すること/量子論と不確定性原理/波束の収縮/量子力学と哲学/コインシデンス/強い人間原理/【質疑応答の時間】

第2章 世界のきまり
第1話 必然性あれこれ
 「報い」としての「死」/死刑論/ピュシスとノモス/事実と規範への問い/責任概念の介入/因果と応報/原因の先行/応報と必然性/原因指定の多様性/三種の必然性/規範的必然性/【質疑応答の時間】
第2話 ないけど肯定される因果
 「異」「同」の二面作戦/子の原因は親/「によって」という関係/因果関係なんてない/夫婦関係との類比/すべての関係性はノモス?/因果的効果性/段取りを重ねる/ないけれど否定されない/ヒューム因果論の発想/【質疑応答の時間】
第3話 ランダム性、そして混沌
 ランダム化比較試験/ヒュームの疑問を免れているか/ランダム性と規則性/隠れた偏り?/浮動的安定/恒常的連接と斉一性の原理/因果関係はクセになる/ヒュームとカント/立ち上がる疑問/破綻してゆく恒常的連接/二階の因果関係/因果的超越の暗闇/【質疑応答の時間】
第4話 確率から条件分析へ
 決定論の登場/決定論は信仰?/決定論的誤謬/確率的因果の考え方/共通原因/「真の原因」の謎/結果の生起確率を低める原因/原因になるはずだけど原因ではない/反事実的条件分析の導入/反事実的条件分析の効力/原因と必要条件/因果的先取の問題/早い・遅い因果的先取/因果連鎖/「脆さ」と「影響」/現実因果、そして不在/【質疑応答の時間】

第3章 世界にすまう
第1話 因果にしみこむ不在性
 因果関係が問題になるとこ/価値的にネガティブなこと/言語行為の三つの様相/音楽化された認識論/逸脱基底的/クアエリ原理/因果性の普遍的広がり/逸脱と後悔/不在因果の問題/野放図因果/通時的野放図因果/予防の不在/【質疑応答の時間】
第2話 因果と予防
 野放図性の程度/ポジティブな価値を持つ結果/予防が不要な場合/予防可能と予防無縁/確率への考慮/曖昧性の介入/予防可能度/コストと所要時間/結果からの時間的距離/予防可能度の定式化/原因指定の適切度/【質疑応答の時間】
第3話 「である」と「べき」のはざま
 共時的野放図性に立ち向かう/不在因果と「べき」の問題/「べき」は「できる」を含む/ヒュームの法則/自然主義的誤謬/峻別主義と結合主義/「濃い概念」と「薄い概念」/規則のパラドックス/芸術的な規則性/傾性論と峻別主義/適合方向/記述性度/規範性度/記述性と規範性の相関/最後に「トロリー問題」に一言/「浮動的安定」から「死」という不在性へ/【質疑応答の時間】

参考文献
おわりに (平成三〇年二月  茨木県土浦市にて 一ノ瀬正樹)


≪著者: ≫ 一ノ瀬正樹 (いちのせ・まさき) 1957年茨城県土浦市に生まれる。東京大学文学部卒業。東京大学大学院哲学専攻博士課程修了。博士(文学)。東京大学大学院人文社会系研究科教授をへて、武蔵野大学教授。英国オックスフォード大学 Honorary Fellow。和辻哲郎文化賞、中村元賞、農業農村工学会賞著作賞を受賞。専門は哲学(因果論・パーソン概念)。著書に『英米哲学史講義』(ちくま文庫)、『人格知識論の生成』『死の所有』(東京大学出版会)、『原因と結果の迷宮』『原因と理由の迷宮』(勁草書房)、『確率と曖昧性の哲学』(岩波書店)、『放射能問題に立ち向かう哲学』(筑摩選書)、『東大ハチ公物語』(共編著、東京大学出版会)などが、論文に"Normativity, probability, and meta-vagueness"(Synthese (2017) ,Vol.194, No.10)などがある。

一ノ瀬正樹 『放射能問題に立ち向かう哲学』(筑摩選書、2013年) '13/03/02
デイヴィッド・ヒューム 『人間知性研究 〈新装版〉: 付・人間本性論摘要』(斎藤繁雄/一ノ瀬正樹 訳、法政大学出版局、2011年) '12/09/14
一ノ瀬正樹/伊東乾/影浦峡/児玉龍彦/島薗進/中川恵一 編著 『低線量被曝のモラル』(河出書房新社、2012年) '12/08/22
一ノ瀬正樹 『確率と曖昧性の哲学』(岩波書店、2011年) '12/07/25
一ノ瀬正樹 『死の所有 死刑・殺人・動物利用に向きあう哲学』(東京大学出版会、2011年) '12/07/17
一ノ瀬正樹 『原因と理由の迷宮 「なぜならば」の哲学』(勁草書房、2006年) '12/07/08
一ノ瀬正樹 『原因と結果の迷宮』(勁草書房、2001年) '12/07/02
一ノ瀬正樹 『人格知識論の生成 ジョン・ロックの瞬間』(東京大学出版会、1997年) '12/06/06
一ノ瀬正樹 『死の所有 死刑・殺人・動物利用に向きあう哲学』(東京大学出版会、2011年) '11/12/30
一ノ瀬正樹 『確率と曖昧性の哲学』(岩波書店、2011年) '11/09/04



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本「世界がわかる地理学入門 気候・地形・動植物と人間生活 (ちくま新書1314)」水野一晴5

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気候、地形、動植物、人間生活……気候区分ごとに世界各地の自然や人々の暮らしを解説。世界を旅する地理学者による、写真や楽しいエピソードも満載の1冊!

世界には、さまざまな場所があり、多様な人々が暮らしている。そして、そんな各地の人間の暮らしは気候、地形、植生など色々なものの影響を受けている。ふだんは気づかなくとも、私たちの生活は自然と密接に結びついているのだ。「世界一美しい」ナミブ砂漠はなぜ赤いのか? ヨーロッパでオープンカフェが好まれるのはなぜなのか? 本書では、気候区分ごとに世界各地の自然環境と人々の暮らしを解説。五〇か国以上を訪問した著者による楽しいエピソードや写真も満載で、世界を知る楽しさが沸き起こる一冊。


≪目次: ≫
はじめに (2018年1月 水野一晴)
 世界の自然と人間生活/世界の気候区分と特徴

第1章 熱帯気候
1 自然
 熱帯(熱帯雨林とサバンナ)の分布/熱帯雨林の自然/サバンナの自然/シロアリ塚/熱帯雨林とサバンナの境界/熱帯雨林に生息する類人猿/人類発祥の物語「イーストサイドストーリー」
2 気候メカニズム
 大気の大循環と熱帯気候/熱帯収束帯が季節移動する理由/上昇気流が生じると雨が降って、下降気流が生じると乾燥する理由
3 熱帯雨林やミオンボ林の変化
 気候変動と熱帯雨林の縮小/近年の熱帯雨林の大量伐採/ミオンボ林の破壊と政治(ザンビア)
4 農業
 熱帯の農作物(天然ゴム、カカオ、コーヒー)/耕作形態/プランテーション/熱帯雨林の作物とその調理法(カメルーン)/熱帯雨林に住む農耕民と焼畑農業(カメルーン)/サバンナに住む人々とコーヒー(タンザニア)
5 住民生活
 自然とともに生きる狩猟採集民/熱帯雨林の狩猟採集民/ピグミーの人々/ムブティ・ピグミー(コンゴ民主共和国)/バカ・ピグミー(カメルーン)/ピグミーの精霊信仰(カメルーン)/トゥワ・ピグミー(ウガンダ)/ボルネオの熱帯雨林に住む人々(マレーシア)/サバンナの人々と果樹利用(ナミビア)/サバンナに住む人々の精霊信仰(タンザニア)/精霊と邪術師(タンザニア)/発展途上国の大都市への人口集中と治安の悪化/大都市のスラム化/大都市の深刻な交通渋滞

第2章 乾燥・半乾燥気候
1 自然
 砂漠とステップの分布/乾燥地の地形――インゼルベルク、メサ、ビュート/ナミブ砂漠の成立過程――白い砂丘から赤い砂丘へ/ナミブ砂漠の霧の発生メカニズム/砂漠の季節河川(ワジ、涸れ川)と洪水/かつての砂漠「カラハリ砂漠」
2 気候メカニズム
 砂漠はどこにできるか?/サヘルの干ばつはどうして起きるのか?
3 適応する動植物
 乾燥地に分布する植物の特徴と機能/ナミブ砂漠に1000年生きる固有種ウェルウィッチア/砂漠の季節河川沿いの脆弱な森林の生態/砂漠ゾウと地域住民/砂漠に生きる生物たちの知恵/フェアリーサークル(妖精の輪)の謎/砂漠の暗闇の中で生きるサソリ
4 農業
 半乾燥地の農作物/ステップの土はなぜ黒く、「世界の穀倉地帯」になるのか?
5 住民生活
 乾燥地帯で生きる人々/牧畜民コイコイ系ナマ民族の人々(ナミビア)/牧畜民ダラマの人々(ナミビア)/狩猟採集民サン(ブッシュマン)の伝統的な生活とその変化(ボツワナ)/トロフィーハンティングと地域住民/サンの人々の食事/サンの伝統的儀礼とシャーマニズム(ボツワナ)/牧畜民ヒンバの人々(ナミビア)/ラクダ遊牧を行うレンディーレの人々(ケニア)

第3章 寒帯・冷帯気候
1 自然
 ツンドラや亜寒帯(冷帯)地域の分布/氷河によってつくられた地形/日本の高山に見られる氷河地形/冷帯の森林分布
2 気候メカニズム
 寒帯・冷帯の分布とその気候メカニズム/高標高地の気候
3 冷涼地域の農業
 冷涼地帯の農業分布/氷河レスの堆積と農作物
4 高緯度地帯の住民生活
 極北の狩猟民、イヌイットの人々(カナダ)/イヌイットの慣習と現代生活/昼の長い夏と夜の長い冬(スウェーデン、ドイツ)
5 山岳地帯の農業
 ヒマラヤの森林利用と農耕(インド)/ヒマラヤのヤウ牧畜(インド)/アンデスのリャマ、アルパカの牧畜(ボリビア)
6 山岳地帯の住民生活
 高地に住む人々/ヒマラヤの住民社会(インド)/ヒマラヤの山と精霊信仰(インド)/ヒマラヤのチベット仏教(インド)/アンデス山系の人々の暮らし(ボリビア)/エチオピア高原の山岳地の人々の暮らし(エチオピア)/ケニア山の山岳信仰(ケニア)

第4章 温帯気候
1 自然
 温帯地域の分布/最終氷期ヨーロッパの自然環境と現在の植生の単調さ/地中海性気候の植生――ケープタウン周辺の多様な植生とケープペンギン
2 気候メカニズム
 夏がそれほど暑くならないヨーロッパと猛暑の日本/冬に雨が降る地中海性気候/高標高に位置する首都
3 住民生活
 西岸海洋性気候の自然と住民生活(ドイツ)/地中海性気候の自然と住民生活(イタリア)/先進国の大都市の問題――ドーナツ化現象・スプロール現象/ウォーターフロント再開発・インナーシティ問題・ジェントリフィケーション
4 日本の自然と住民生活
 日本の地形/日本の気候(温暖湿潤気候)/日本の森林/森林の利用/日本の精霊信仰/日本の自然と人々の生活

あとがき (2018年1月 水野一晴)

引用・参考文献


≪著者: ≫ 水野一晴 (みずの・かずはる) 1958年名古屋生まれ。京都大学大学院文学研究科地理学専修教授。理学博士。名古屋大学文学部地理学専攻卒業、北海道大学大学院環境科学研究科修士課程修了、東京都立大学大学院理学研究科地理学専攻博士課程修了。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科助教授などを経て、現職。専門は自然地理学(植生地理学)。調査地域は、ケニア山、キリマンジェロ、ナミブ砂漠、アンデス、インド・ヒマラヤ地域であり、調査・研究で訪れた国は50カ国以上。著書・編著書に『自然のしくみがわかる地理学入門』『人間の営みがわかる地理学入門』(ベレ出版)、『気候変動で読む地球史』(NHKブックス)、『高山植物と「お花畑」の科学』『アフリカ自然学』『アンデス自然学』(古今書院)、『神秘の大地、アルナチャル』(昭和堂)などがある。




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本「大人の恐竜図鑑 (ちくま新書1315)」北村雄一5

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大人の恐竜図鑑 (ちくま新書)
○著者: 北村雄一
○定価: 本体価格860円+税
○ISBN: 978-4480071217









陸海空を制覇した恐竜の最新研究の成果と雄姿を再現。日本で発見された化石、ブロントサウルスの名前が消えた理由、ティラノサウルスはどれほど強かったか・・・・・・。

三畳紀ジュラ紀白亜紀の恐竜時代。温暖な気候のもと海も空も陸上も恐竜が制覇。哺乳類の祖先などは捕食者たちから、ただ逃げ回るしかなかった。もちろん恐竜同士も喰うか喰われるかの弱肉強食。白亜紀後期に最強の肉食恐竜であったティラノサウルスでも、トリケラトプスの角に突かれれば命を落とした。石頭のパキケファロサウルスも頭突き攻撃で怪我をした。人気恐竜の生態や進化、近年発掘された画期的な化石や地層、絶滅の真相など、最新研究の成果を大迫力のイラストで再現する大人のための図鑑!


≪目次: ≫
第1章 恐竜とは何か?
 恐竜時代は白亜紀、ジュラ紀、三畳紀/牙をむき出しよだれダラダラの復元図/恐竜の羽毛問題/恐竜の飾り羽/ティラノサウルス愛/ティラノサウルスは走れない/混乱している恐竜の分類/骨の特徴/三大グループ「鳥盤類獣脚類竜脚形類」の違い

第2章 三畳紀 恐竜時代の始まり
 爬虫類の王国、誕生――2億5200万年前から2億100万年前
 キノグナトスカンネメエリア ペルム紀王者の末裔
 ヘレラサウルスサウロスクス 爬虫類の運動性能向上
 エオラプトル 竜脚形類か獣脚類か
 プラテオサウルスアエトサウルス 上の葉を食べたい
 ポストスクス ワニと恐竜の大きな違い
 コエロフィシス 獣脚類は俊足に進化
 ユーディモルフォドン 最古の翼竜
 パキプレウロサウルス 初期の首長竜はアンバランス
 ウタツサウルスショニサウルス 最古の魚竜は日本で発見

第3章 ジュラ紀 恐竜の巨大化と鳥の登場
 海と陸、さらに空にも進出――2億100万年前から1億4500万年前
 ヘテロドントサウルス 食性を推進する
 ディロフォサウルススクテロサウルス カエンタ累層の生活
 メガロサウルス 最初に発見された肉食恐竜
 クリンダドロメウス 羽毛恐竜のエポック
 プレシオサウルスイクチオサウルス 首長竜の狩猟法
 スケリドサウルス 400万年で3倍に巨大進化
 ステゴサウルス 背中の大きな板は何のため?
 アパトサウルス 消えたブロントサウルス
 ブラキオサウルス 陸上恐竜が水中に描かれた理由
 アロサウルス 狩りは群れか単独か
 ランフォリンクスプテロダクティルス 翼竜の尻尾
 コンプソグナトス始祖鳥 恐竜から鳥へ
 始祖鳥余談 進化の分岐図

第4章 白亜紀 温暖な楽園、南北で異なる進化
 北では鳥盤類、南では竜脚形類が繁栄――1億4500万年前から6500万年前
 イグアノドン 大きな歯で植物をばりばり
 シノサウロプテリクスプシッタコサウルス 鳥恐竜説確定
 ミクロラプトル 始祖鳥より後の時代の祖先
 ミクロラプトル余談 足の翼の使い方
 ディノニクス 恐竜と鳥の鎖骨問題
 エロマンガサウルスクロノサウルス 頭蓋骨の穴
 ギガノトサウルス 破壊槌のような突進力
 スピノサウルス シーラカンスをぱくり
 ドレッドノートス 白亜紀最重量級の迫力
 プテラノドン 大空の覇王の日常
 ティロサウルス 頑強な鼻で体当たり攻撃
 フタバサウルス 首長竜の首は硬い
 オルニトミムス 植物食に進化した肉食恐竜
 トロオドン 研究者を悩ます命名
 オヴィラプトルプロトケラトプス 変わった子育て
 ケツァルコアトルス 巨大翼竜の運動能力
 アンキロサウルス 大きなヨロイ竜
 エドモントサウルスパキケファロサウルス 大食の進化戦略
 トリケラトプス 人気恐竜の謎の生態
 ティラノサウルス 恐竜の王者は怪我だらけ

第5章 恐竜はなぜ滅んだのか
 地球を焼き尽くした巨大隕石のパワー/KT境界の奇妙な粘土層/火山説 vs. 隕石衝突説/人類 vs. 恐竜


≪著者: ≫ 北村雄一 (きたむら・ゆういち) 1969年長野県生まれ。日本大学農獣医学部卒業。サイエンスライター兼イラストレーター。生物進化から天体まで幅広い分野で活躍する。主なテーマは系統学、進化、深海、恐竜、極限環境など。『ダーウィン『種の起源』を読む』(化学同人社)で科学ジャーナリスト賞大賞2009を受賞。近著には「生きもの摩訶ふしぎ図鑑」シリーズの『生きた化石』『巨大生物』(保育社)や、『深海生物の「なぜそうなった?」がわかる本』(秀和システム)、『発見!? 宇宙生物』(汐文社)など。翻訳書もある。


北村雄一 『ダーウィン『種の起源』を読む』(化学同人、2009年) '09/03/16
北村雄一 『深海生物ファイル あなたの知らない暗黒世界の住人たち』(ネコパブリッシング、2005年) '08/06/13
北村雄一 『深海生物の謎 彼らはいかにして闇の世界で生きることを決めたのか』(サイエンス・アイ新書、2007年) '08/06/02



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本「古代史講義 邪馬台国から平安時代まで (ちくま新書1300)」佐藤信 編5

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古代史研究の最新成果と動向を一般読者にわかりやすく伝えるべく15人の専門家の知を結集。列島史の全体像が1冊でつかめる最良の入門書。参考文献案内も充実。

昨今の研究の進展を受けて、かつての古代史の通説は覆され、学校教科書での古代史の記述も様変わりしつつある。大化の改新は六四五年のクーデタではない、「聖徳太子」は厩戸王でありその役割は限定的であった、東北の城柵は行政官庁だった、などはその一部である。そこで十五人の研究者が集い、古代史の最新の研究成果と研究動向を一般読者にわかりやすく伝える。一般読者が誤解しがちな点やかつての教科書で書かれていたために広まっている誤解などを正す、最新・最良の入門書。


≪目次: ≫
はじめに (佐藤信)

第1講 邪馬台国から古墳の時代へ (吉松大志)
 「魏志倭人伝」と邪馬台国論争/倭人伝の構造/倭人伝の背景にある中国王朝の世界観/交易からみる卑弥呼時代の日本列島/山陰地域と東アジア交易網/弥生時代的交易システムの終焉とヤマト王権

第2講 倭の大王と地方豪族 (須原祥二)
 三〜四世紀の古墳とヤマト政権/四世紀の朝鮮半島情勢とヤマト政権の変容/大王権力の確立/諸制度の整備/オホド大王の即位

第3講 蘇我氏とヤマト王権 (鈴木正信)
 蘇我氏とは/出自と本拠/台頭とその背景/仏教公伝と崇仏論争/崇峻暗殺と推古即位/推古朝と蘇我氏/蝦夷と入鹿の登場/乙巳の変とその背景/その後の蘇我氏

第4講 飛鳥・藤原の時代と東アジア (中村順昭)
 七世紀後半という時代/大化改新/斉明大王と百済出兵/大王から天皇へ/壬申の乱と天武天皇/公民支配の形式と藤原京

第5講 平城京の実像 (馬場 基)
 平城京の課題/平城京造営前史/平城京造営/平城遷都/平城京の「都市性」/平城京の変化と終焉

第6講 奈良時代の争乱 (佐々田 悠)
 奈良朝政治史の基調/密告の背景――長屋王事件/木簡と史書/疫病から内乱へ――藤原広嗣の乱/内乱に至る道程/仲麻呂政権と奈良麻呂の変/絶頂からの転落――藤原仲麻呂(恵美押勝)の乱

第7講 地方官衙と地方豪族 (佐藤 信)
 律令国家と地方官衙/郡家の構成/遺跡群としての郡家跡/郡司層と郡雑任/地方官衙遺跡の複合性/郡家の公的機能・財政機能/郡家の宗教・祭祀機能/郡家の文書行政機能/郡家の給食機能/郡家の生産機能・交通機能/地方豪族と王権/上野国佐位郡司の檜前部君氏と采女/郡家と地方豪族

第8講 遣唐使と天平文化 (飯田剛彦)
 天平文化における国際性とは/正倉院宝物の中の舶載品/正倉院宝物にみる文化の受容と展開/仏教文化の受容/遣唐使の果たした役割 宗十こ悗筏蚕僂僚得/遣唐使の果たした役割◆宗淑己の将来と異邦人の招請

第9講 平安遷都と対蝦夷戦争 (吉野 武)
 桓武天皇の即位と二大事業/長岡遷都と郊祀祭天の儀/対蝦夷戦争の継承/征夷の失敗と成功――第一次征討と第二次征討/長岡廃都と平安遷都の決断/平安遷都/二大事業の継続と終焉

第10講 平安京の成熟と都市王権の展開 (仁藤智子)
 平安初期の政権基調/平安初期の政治改革/平安京の成熟と空間認識/王権を揺るがす政変――承和の変・応天門の変/都市民の祈り

第11講 摂関政治の実像 (榎本淳一)
 摂関政治とは/摂関政治の時代/摂関政治期の国政・政務/摂関政治の権力構造/摂関政治と天皇制

第12講 国風文化と唐物の世界 (河内春人)
 国風文化とは何か/遣唐使の途絶/国際交流の担い手/文化のありよう/「国風」という認識/残された課題

第13講 受領と地方社会 (三谷芳幸)
 受領のイメージ/受領の誕生/負名体制と検田/「所」と郎等/受領の任命と成績審査/国衙雑色人と郡司/契約の時代

第14講 平将門・藤原純友の乱の再検討 (宮瀧交二)
 NHK大河ドラマ『風と雲と虹と』/『将門記』が伝える平将門の乱/考古学からみた平将門の乱/埼玉県上里町中堀遺跡の調査/環境歴史学からみた平将門の乱/藤原純友の乱の新展開/伝説の中に歴史的事実(史実)を見出す

第15講 平泉と奥州藤原氏 (大平 聡)
 平泉という地/研究の歩み/柳之御所遺跡/都市平泉の形成/京とのつながり/奥州藤原氏の独自性

おわりに (二〇一八年一月 佐藤 信)

編・執筆者紹介



≪編著者: ≫ 佐藤 信 (さとう・まこと) 1952年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科教授。専門は日本古代史。実証的な史料批判の上に、遺跡や出土文字資料など幅広い歴史資料を活用した古代史研究を展開している。著書『日本古代の宮都と木簡』(吉川弘文館、1997年)、『古代の遺跡と文字資料』(名著刊行会、1999年)、『出土史料の古代史』(東京大学出版会、2002年)、『古代の地方官衙と社会』(山川出版社日本史リブレット、2007年)など多数。 【編者/はじめに・第7講・あとがき】

≪執筆者: ≫ 吉松大志 (よしまつ・ひろし) 1982年生まれ。島根県古代文化センター主任研究員。東京大学大学院人文社会系研究科修士課程修了、同博士課程単位取得満期退学。専門は日本古代史。論文「古代における諸司監察」(『日本歴史』763)、「『出雲国風土記』の地名起源説話と古代の地域社会」(島根県古代文化センター編『古代祭祀と地域社会』)、「日置氏と欽明朝の出雲」(『出雲古代史研究』26)など。 【第1講】

≪執筆者: ≫ 須原祥二 (すはら・しょうじ) 1967年生まれ。四天王寺大学人文社会学部教授。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。博士(文学)。専門は日本古代史。編著書『古代地方制度形成過程の研究』(吉川弘文館)、『恩頼堂文庫分類目録』(四天王寺国際仏教大学図書館)など。 【第2講】

≪執筆者: ≫ 鈴木正信 (すずき・まさのぶ) 1977年生まれ。文部科学省教科書調査官。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。専門は日本古代史。著書『日本古代氏族系譜の基礎的研究』(東京堂出版)、『大神氏の研究』(雄山閣)、『Clans and Genealogy in Ancient Japan 』(Routledge)、『日本古代の氏族と系譜伝承』(吉川弘文館)など。 【第3講】

≪執筆者: ≫ 中村順昭 (なかむら・よりあき) 1953年生まれ。日本大学文理学部教授。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。博士(文学)。専門は日本古代史。著書『律令官人制と地域社会』(吉川弘文館)、『地方官人たちの古代史』(吉川弘文館)など。 【第4講】

≪執筆者: ≫ 馬場 基 (ばば・はじめ) 1972年生まれ。奈良文化財研究所都城発掘調査部主任研究員、京都大学大学院人間・環境研究科客員准教授。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程中退。専門は日本古代史。著書『平城京に暮らす』(吉川弘文館)など。 【第5講】

≪執筆者: ≫ 佐々田 悠 (ささだ・ゆう) 1976年生まれ。宮内庁正倉院事務所保存課技官。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。専門は日本古代史。論文「記紀神話と王権の祭祀」(『岩波講座日本歴史』第二巻、岩波書店)、「正倉院文書と聖語蔵経巻」(栄原永遠男ほか編『東大寺の新研究2 歴史のなかの東大寺』法蔵館)など。 【第6講】

≪執筆者: ≫ 飯田剛彦 (いいだ・たけひこ) 1968年生まれ。宮内庁正倉院事務所保存課長、奈良女子大学客員教授。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。専門は日本古代史。著書『日本の美術52 正倉院の地図』(ぎょうせい)、『正倉院美術館』(共著、講談社)、論文「正倉院宝庫修理の歴史と自然災害」」(『正倉院紀要』38)など。 【第8講】

≪執筆者: ≫ 吉野 武 (よしの・たけし) 1966年生まれ・宮城県多賀城跡調査研究所主任研究員。東北大学大学院文学研究科修士課程修了。専門は日本古代史。論文「多賀城創建木簡の再検討」(『歴史』第126輯)、「陸奥国の城柵と運河」(鈴木靖民ほか編『日本古代の運河と水上交通』夜着書店など。 【第9講】

≪執筆者: ≫ 仁藤智子 (にとう・さとこ) 1963年生まれ。国士舘大学文学部准教授。お茶の水女子大学大学院人間文化研究科博士課程単位取得退学。博士(人文科学)。専門は日本古代史。著書『平安初期の王権と官僚制』(吉川弘文館)。論文「女帝の終焉」(『日本歴史』837)、「〈都市王権〉の成立と展開」(『歴史学研究』768)など。 【第10講】

≪執筆者: ≫ 榎本淳一 (えのもと・じゅんいち) 1958年生まれ。大正大学文学部教授。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)。専門は日本古代史。著書『唐王朝と古代日本』(吉川弘文館)、編著『古代中国・日本における学術と支配』(同成社)など。 【第11講】

≪執筆者: ≫ 河内春人 (こうち・はるひと) 1970年生まれ。明治大学・中央大学・立教大学・大東文化大学・首都大学東京兼任講師。明治大学大学院博士後期課程中退。博士(斯学。専門は日本古代史・東アジア交流史。著書『東アジア交流史のなかの遣唐使』(汲古書院)、『日本古代君主号の研究』(八木書店)、『日朝関係史』(共著、吉川弘文館)など。 【第12講】

≪執筆者: ≫ 三谷芳幸 (みたに・よしゆき) 1967年生まれ。筑波大学大学院人文社会科学研究科准教授。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)。専門は日本古代史。著書『律令国家と土地支配』(吉川弘文館)、『岩波講座日本歴史 第4巻 古代4 』(共著、岩波書店)、『ここまで変わった日本史教科書』(共著、吉川弘文館)など。 【第13講】

≪執筆者: ≫ 宮瀧交二 (みやたき・こうじ) 1961年生まれ。大東文化大学文学部教授。立教大学大学院文学研究科博士課程から埼玉県立博物館主任学芸員を経て現職。博士(学術)。専門は日本古代史・博物館学。著書『岡倉天心 思想と行動』(共著、吉川弘文館)、論文「村落と民衆」(上原真人ほか編『列島の古代史3 社会集団と政治組織』岩波書店)など。  【第14講】

≪執筆者: ≫ 大平 聡 (おおひら・さとし) 1955年生まれ。宮城学院女子大学学芸学部人間文化学科教授。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。専門は日本古代史。著書『聖徳太子』(山川出版社日本史リブレット)、論文「世襲王権の成立」(鈴木靖民編『日本の時代史2 倭国と東アジア』吉川弘文館)など。 【第15講】


五味文彦/佐藤信 編著 『日本古代中世史 '11』(佐々木恵介/本郷和人/中島圭一 著、放送大学教材:専門科目・人間と文化コース、放送大学教育振興会、2011年) '11/10/28
佐藤信 編著 『日本の古代 '05』(倉田一宏/佐々木恵介 著、放送大学教材:専門科目・人間と文化コース、放送大学教育振興会、2005年) '11/05/02



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本「身体が生み出すクリエイティブ (ちくま新書1307)」諏訪正樹5

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身体が生み出すクリエイティブ (ちくま新書)
○著者: 諏訪正樹
○定価: 本体価格840円+税
○ISBN: 978-4480071248










お笑い芸人はなぜ面白い一言を言えるか? 彼ら自身も言語化できないように、お笑いは暗黙の身体知である。プロから一般人まで、人はふとクリエイティブなことをやってのける。そのメカニズムは未解明だが、身体とことばを上手に共存させて発想することが、クリエイティブの源である。日常生活において、体感にしかと向き合って着眼と解釈を行い、なんでも試してみるマインドを持つことが、いまよりもクリエイティブになる秘訣である。それは現在のAIにはまだとても難しいことである。


≪目次: ≫
はじめに

第1章 「クリエイティブ」とはどういうことだろう
 「柔軟であれ」、「臨機応変であれ」と言われても/臨機応変のメカニズムは未解明/クリエイティブは日常生活に溢れる/インキュベーション――孵化するようにアイディアが育つ/メンタルリープ――発想とは枠を外して飛躍すること/良い発想は枠の外し方すら新しい/補助線を引くということ――見えていない要素を足す/「図形塊」をどのように学ぶのか/発想力が問われる「大喜利」/クリエイティブは身体知

第2章 「考える枠」を超えることの難しさ
 制約緩和理論/能動的に制約を外せるか?/補助線問題 vs. パズル問題/着眼と関係づけ/知識が制約になることがある/知識がデザインの飛躍を妨げてしまう事例/着眼と解釈の固定化がクリエイティブの敵

第3章 デザイナー 着眼と解釈に長けた人たち
 デザインスケッチ/建築家のスケッチ/意図していなかった知覚的情報の発見/デザイン仕様の創造/孵化フェーズの正体――縛りを解くこと/曖昧図形の多様な解釈/似た図形が左右に並ぶと「目」に見えてしまう/構成的知覚(constructive Perception)/デザイナーは構成的知覚に長けている

第4章 お笑い芸人も長けている
 比喩の重要性/松本人志の「喩えツッコミ」/スキーマ理論――理解するとはどういうことか/ボケるという行為/羽生善治「良い手が二つ三つ見える」/知識を適用して発想するのではない

第5章 クリエイティブの源――身体を入れ込み世界に触れる
 身体を没入させる/大喜利をやってみた/やはり駄作のオンパレード/少し思考モードが変わり始めた/身体を没入させる思考モード/そして生まれた傑作/身体で世界に触る事例――建築家のスケッチ/「発想を生む行動原理」を問いたい

第6章 身体で世界に触るとはどういうことか
 現出と現出者/曖昧図形の多様解釈――現出を自覚してみよう/大喜利を「現出」の考え方で説明/「からだメタ認知」――体感に向きあうための認知手法/体感を「正しく、きちんと表現する」のではない/ことばで表現した場合 vs. しない場合/体感に向き合うことと「現出」/酸味に対する感覚/現出を自覚するトレーニング

第7章 AIが直面するクリエイティブの壁
 Pepper くんと芸人の遭遇/複雑な状況認識が求められる/用意されたプロットを実行するだけ/常識や身体基盤機構/AI は「閉じていない世界」に直面している/認識枠(フレーム)/認識枠とクリエイティブであるということ/ディープラーニング/ディープラーニングの限界/クリエイティブの源は、感情と情動の中枢機構/コンピュータの知は人知を超えるか/コンピュータは日常生活に入り込めるか
[コラム1] ニューラルネット
[コラム2] 自己符号化器

第8章 日常に溢れるクリエイティブ
 個人の生活の中のクリエイティブ/街を散策する/道草の勧め/食べたことのない料理に挑戦する/料理のコツを体得する/私が着眼しているポイント/聴こうとして、聞こえてくるものごとを逃さない/こつの体得はクリエイティブな学びである/野球の打撃スキルの学び/「頭の位置」という新しい視点/料理とお酒の相性を考える/本書のまとめ

あとがき (二〇一七年一一月  諏訪 正樹)

参考文献


≪著者: ≫ 諏訪正樹 (すわ・まさき) 1962年大阪生まれ。慶應義塾大学環境情報学部教授。工学博士。東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。(株)日立製作所基礎研究所、シドニー大学建築デザイン学科主任研究員、中京大学情報理工学部教授等を経て現職。身体知の学び、コミュニケーションのデザインを専門とする。『「こつ」と「スランプ」の研究――身体知の認知科学』(講談社メチエ)、共著に『知のデザイン――自分ごととして考えよう』、『一人称研究のすすめ――知能研究の新しい潮流』(共に近代科学社)等がある。




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本「集中講義! ギリシア・ローマ (ちくま新書1295)」桜井万里子/本村凌二5

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古代、大いなる発展を遂げたギリシアローマ。これらの歴史を見比べると、世界史における政治、思想、文化の原点が見えてくる。学びなおしにも最適な一冊。

古代地中海を中心に歴史をつくりあげたギリシアとローマ。同じような時期に政治・経済・文化が発展していったが、ギリシアではポリスがまとまり大国とならなかった一方、ローマは超大国へと、その覇権を広げていった。また思想・哲学などの華々しい文化が生みだされたギリシアに比べて、ローマでは目立ったものは出てきていない。なぜ、そのような違いはうまれたのか?ギリシアからローマへ受け継がれ、その後ヨーロッパまで影響をあたえたものはなにか? それぞれの専門家が通史からはこぼれおちた側面に光をあてる。


≪目次: ≫
はじめに (桜井万里子)

第一章 民主政と共和政
1 ポリス誕生のダイナミズム
 私たちと古代ギリシア人/ギリシアのポリス/ギリシア語とラテン語/ミケーネ文明は古代ギリシア人の最初の文明/線文字B文書の解読/ミケーネ時代の諸王国の構造/暗黒時代からポリスの時代へ/ポリスの誕生/ポリスとは/自由人と奴隷/貴族政の社会から民主政の社会へ/民主政の始まり/民主政の仕組み・評議会/陶片追放(オストラキスモス)/民衆法廷/市民資格の要件/市民は一体という夢の共有/祭りと市民生活/供儀暦に潜在する庶民の熱意/公共奉仕(レイトゥルギア)に見る市民意識/ペロポネソス戦争とポリスの凝集力の変化
2 ローマはなぜ拡大したのか
 ローマはギリシアの後の話なのか/ギリシアとローマの交流の起源/ローマの都市のモデル/ローマに残るギリシアの痕跡/ローム建国の秘密/S.P.Q.R「ローマの元老院と民衆」/ギリシアと違ってローマはなぜ拡大したのか/古代のファシズムとはなにか/古代ローマ人の荒々しさ/地中海世界を征服する/ローマ帝国へ価値観の変化/領土を増やすことに固執する元老院/共和政の終焉

第二章 高尚な文化と俗な生活
1 アテナイ民主政と弁論術の成熟
 ペロポネソス戦争後の民主政と弁論/ホメロスの叙事詩と弁論/狡知の人オデュッセウス/アキレウスが受けた教育/悲喜劇の時代から弁論の時代へ/アリストテレスの『弁論術』/法定弁論/アテナイ最大の政治家ペリクレスの弁論/弁論術は政治家の武器/法定弁論はアテナイ社会を反映する/職業的弁論作者リュシアス/法定弁論から垣間見られる女性の地位/大弁論家デモステネス/デモステネスの政敵アイスキネス/ローマ属州内の都市アテナイ/第二ソフィスト思潮/ヘロデス・アッティコス
2 落書き・風刺・風呂
 周縁の人々から見るローマ/解放奴隷が果たした役割/外からやってきた人たち/女性の地位の違い/自立した女性の登場/哲学の違いはどこに現れたか?/落書きと風刺の文化/ローマ人はきれいな水を好んでいた/ローマの弁論術

第三章 ギリシアとローマをつなぐもの
1 人間をどう捉えるのか
 政体循環論について/大国を形成しようという発想/宗教的な違い/ギリシアの宗教観/ポリスの密度が文化をつくった/厳密か寛容か/どこまでが市民なのか/敗戦将校の待遇
2 ローマ人はギリシアをどの程度意識していたか
 奴隷の歴史/女性の身分の違いについて/娼婦はどういう身分だったのか/ローマのみならずギリシアにも風呂はあった/議論はいかに成熟するのか/ヨーロッパへの影響/ギリシアの精神はどこに引き継がれたか/ギリシア語と哲学の関係/キリスト教の影響/歴史の教訓を活かす

あとがき (本村凌二)

参考文献

※なお、「はじめに」、第一章第一節、第二章第一節を桜井が、第一章第二節、第二章第二節、「あとがき」を本村が担当した。第三章は二人の対談となっている。


≪著者: ≫ 桜井万里子 (さくらい・まりこ) 1943年東京都生まれ。東京大学大学院人文科学研究科西洋史学専門課程修士課程修了。東京学芸大学教育学部教授、東京大学大学院人文社会系研究科教授を経て、東京大学名誉教授。専門は古代ギリシア史。主な著書に『古代ギリシアの女たち』(中央公論新社)、『ソクラテスの隣人たち――アテナイに於ける市民と非市民』『ヘロドトスとトゥキディデス――歴史学のはじまり』(共に、山川出版社)などがある。

≪著者: ≫ 本村凌二 (もとむら・りょうじ) 1947年熊本県生まれ。一橋大学社会学部卒業。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。東京大学大学院総合文化研究科教授などを経て、早稲田大学国際教養学部特任教授、東京大学名誉教授。主な著者に『古代ポンペイの日常生活』『地中海世界とローマ帝国』(共に講談社学術文庫)、『多神教と一神教』(岩波新書)、『帝国に魅せる剣闘士』(山川出版社)などがある。



本村凌二 『競馬の世界史 サラブレッド誕生から21世紀の凱旋門賞まで』(中公文庫、2016年) '17/01/02
本村凌二 『馬の世界史 A World History of the Horse 』(中公文庫、2013年) '16/07/17
本村凌二 『はじめて読む人のローマ史1200年』(祥伝社新書、2014年) '14/12/29
本村凌二 『世界史の叡智 勇気、寛容、先見性の51人に学ぶ』(中公新書、2013年) '13/07/23
本村凌二 『古代ローマとの対話 「歴史感」のすすめ』(岩波現代文庫、2012年) '13/01/16
本村凌二 『ローマ人に学ぶ』(集英社新書、2012年) '13/01/10
本村凌二/中村るい 『古代地中海世界の歴史』(ちくま学芸文庫、2012年) '12/12/02
本村凌二 『多神教と一神教 古代地中海世界の宗教ドラマ』(岩波新書、2005年) '11/08/20
本村凌二/高山博 編著 『地中海世界の歴史 古代から近世 '09』(放送大学教材、共通科目;一般科目・人文系、放送大学教育振興会、2009年) '10/12/28
本村凌二 『古代ポンペイの日常生活』(講談社学術文庫、2010年) '10/11/02


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本「人類5000年史 I 紀元前の世界 (ちくま新書1287-1)」出口治明5

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人類5000年史I: 紀元前の世界 (ちくま新書)
○著者: 出口治明
○定価: 本体価格820円+税
○ISBN: 978-4480069917














人類の五千年を5巻にまとめる、どこにもなかった歴史書の第1巻、ついに刊行! 文字の誕生から知の爆発の時代まで紀元前三千年の歴史をダイナミックに見通す

文明の誕生から現代まで、5000年の人類の歩みをまとめる著者のライフワークの第一巻。文字の誕生と最初の文明(BC3000〜BC2001)から、チャリオットによる軍事革命と紀元前1200年のカタストロフ(BC2000〜BC1001)、世界帝国の時代(BC1000〜BC501)、知の爆発の時代(BC500〜BC1)まで、紀元前およそ3000年の歴史をダイナミックに展開する。


≪目次: ≫
はじめに (二〇一七年一〇月 出口 治明)

第一章 文字が生まれるまで
 「ルカ」から「ホモ・サピエンス・サピエンス」の登場まで/言語の誕生/脳の発達のために/ドメスティケーション/農耕牧畜社会の始まり/文字の創始

第二章 第一千年紀の世界 (BC三〇〇〇年頃からBC二〇〇一年まで)
 世界最古の文明シュメール/エジプト文明/エジプト古王国とピラミッドの建設/インダス文明/メソポタミアの統一とエジプトの再統一/シュメール・ルネサンスの時代/第一千年紀末(BC二〇〇一年頃)の世界

第三章 第二千年紀の世界 (BC二〇〇〇年からBC一〇〇一年まで)
 エジプト中王国の覇権/古バビロニア王国による統一とヒクソスのエジプト制圧/ヒッタイトの登場とミケーネ文明/黄河文明の登場/エジプト新王国の繁栄/初めての宗教改革とエジプトの神々/ヒッタイトの覇権とカデシュの戦い/BC一二〇〇年のカタストロフ/イスラエルの建国/商の滅亡

第四章 第三千年紀前半の世界 (BC一〇〇〇年からBC五〇一年まで)
 周の東遷と中華思想の誕生/新アッシリア王国の台頭/ポリスの誕生/ギリシャの神話世界/インドの部族国家/アッシリア世界帝国/新バビロニア王国の繁栄/ポリスの発展/春秋五覇/アカイメネス朝によるグローバリゼーション

第五章 第三千年紀後半の世界 (BC五〇〇年からBC一年まで)
 ペルシャ戦争/仏教の誕生/呉越の戦い/孔子の教え/アテナイの春/戦国時代の始まり/ギリシャでの覇権争い/仏教教団の分裂/旧約聖書の成立/ローマの台頭とエトルリアの衰退/アレクサンドロス大王/インドの統一/諸子百家/ポエニ戦争/中国の統一(秦漢帝国)/ローマの内乱/漢の興隆/BC一〇〇年頃の世界/カエサルとアウグストゥス/西暦元年(一年) 頃の世界

参考文献
索引


≪著者: ≫ 出口治明 (でぐち・はるあき) ライフネット生命保険株式会社創業者。1948年、三重県生まれ。京都大学法学部卒。1972年、日本生命保険相互会社入社。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て2006年に退職。同年、ネットライフ企画株式会社を設立し、代表取締役社長に就任。2008年4月、生命保険業免許取得に伴い現社名に変更。著書に『生命保険入門 新版』(岩波書店)、『「全世界史」講義I 、II』(新潮社)、『世界史の10人』(文藝春秋)、『仕事に効く教養としての「世界史」I 、II』(祥伝社)、『リーダーは歴史観をみがけ』(中公新書ラクレ)等多数。




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本「日本の人類学 (ちくま新書1291)」山極寿一/尾本恵市5

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日本の人類学 (ちくま新書)
○定価: 本体880円+税
○ISBN: 978-4480071002










人類はどこから来たのか? ヒトはなぜユニークなのか? 東大の分子人類学と京大の霊長類学を代表する二大巨頭が、日本の人類学の歩みと未来を語り尽くす。

遺伝子研究を導入して人類の進化をたどってきた東大の人類学と、独自の霊長類研究を展開してきた京大の霊長類学。日本の人類学は、彼らの切磋琢磨によって世界をリードしてきた。東大分子人類学の泰斗である尾本恵市と、京大霊長類学を代表する研究者である山極寿一が、人類学のこれまでの歩みと未来を語り尽くす。人類はどこからやってきたのか。ヒトはなぜユニークなのか。ユニークさゆえに生じる人間社会の問題とはなにか。新しい人類学を求める視点から鋭く論じる。


≪目次: ≫
まえがき (山極寿一)

第一章 人類学の現在
1 総合人類学がなぜ必要か
 いまなぜ人類学か/「文理融合」のオールラウンダー/人類学者の京大総長という衝撃
2 ヒト・文明・文化
 ヒトと人類の違い/文化と文明/霊長類から見た「文化」/文化としての直観力とメタファー

第二章 東大人類学と京大霊長類学
1 東大・京大、それぞれの出発点
 多様性を重視する人類学/霊長類学の出発/長谷部言人と東大人類学
2 本当のエリート教育
 長谷部人類学から受け継いだもの/飲み屋で人類学を教わる/今西錦司と「京都エリート」/草創期の分子人類学とエリートの使命感
3 長谷部人類学と今西霊長類学
 人類学との出会い/探検としての人類学/霊長類学の京大、分子人類学の東大

第三章 最新研究で見る人類の歩み
1 デニソワ人、ネアンデルタール人、ホモ・フローレシエンシス
 デニソワ人、ネアンデルタール人と現生人類との混血/ホモ・フローレシエンシスの謎/天変地異と人類の分布/ホモ・エレクトス研究の最前線/人類学と植民地主義/金髪碧眼のネアンデルタール?――なぜ人類は短期間で多様化したか
2 人類と霊長類を分けたもの
 自己家畜化とネオテニー/類人猿とヒトは子ども時代が長い/永久歯への生えかわりの遅さ/なぜ研究対象にゴリラを選んだか/チンパンジーの特異な性行動/オランウータンのネオテニー/類人猿のゲノムの違い

第四章 ゴリラからヒトを、狩猟採集民から現代文明を見る
1 ゴリラからヒトを見る
 二十数年前の交友を覚えていたゴリラ/子ども時代の記憶がよみがえる/シミュレーションするゴリラ/ゴリラのシンパシー能力
2 狩猟採集民から現代文明を考える
 なぜ狩猟採集民に目を向けねばならないのか/何でも平等に配分する狩猟採集民/戦いのロジック――ヒトとチンパンジーの違い/農耕・牧畜と戦争/私有を否定する狩猟採集文化/定住革命/女性の力が強い狩猟採集民
3 今こそ狩猟採集民に学べ
 文明人とは何か/農耕による人口増大が文明を生む/狩猟採集民と農耕民を分けたもの/自然観の違い/狩猟採集民こそが最古の先住民/狩猟採集民に何を学ぶか

第五章 ヒトはなぜユニークなのか
1 ユニークではないゲノムがユニークさを生んだ
 認知革命はなぜ起きたか/ヒトのゲノムはユニークではない/身長の違いはなぜ生じたのか/均質なまま新しい環境に進出していった人類
2 音楽の誕生
 子どもの好奇心とネオテニー/歌の起源/なぜヒトから音楽が出てきたのか/なぜ大型動物を絶滅に追いやってしまったのか
3 宗教と共同体
 宗教の誕生/人類が裸になったのは一二〇万年前/住居と共同体の移り変わり/食べるときに集まるのはヒトだけ
4 性の問題
 インセスト・タブーは人間だけの現象ではない/バーバリーマカクの実験/人間はいいつ頃からなぜ、性を隠すようになったのか

終章 これからの人類学
1 日本から何を発信すべきか
 日本の果たすべき役割/情緒の豊かさが日本の特長/なぜ人間の由来に関心が起きているのか/文明の発展を後戻りさせられるのか/閉塞感の中での人類学者の役割/教育の劣化
2 人類学に何ができるか
 人類学はいったい何の役に立つのか/DNAから人権までの総合的人類学を/基礎研究の衰退/科学と宗教のモラル/自然への畏怖の衰退/最後は教育が大事
3 大学・博物館の問題
 国立科学博物館の人類学研究/アミューズメントパーク化が研究を阻害する/アンチ東大としての京大/戦争と東大・京大/学生と教師の古き良き関係
4 総合的な人類学へ
 自然人類学と文化人類学のあいだ/日本人類学会と文化人類学会/アイヌの人類学研究の重要性/動物の社会・文化研究/総合的な人類学を現代に蘇らせる

あとがき (尾本恵市、二〇一七年九月一〇日)

参考文献


≪著者: ≫ 山極寿一 (やまぎわ・じゅいち) 1952年、東京生まれ。京都大学大学院理学研究科博士課程単位取得退学、理学博士。日本モンキーセンター、京都大学霊長類研究所、京都大学大学院理学研究科等を経て、2014年より京都大学総長。人類学と霊長類学を専門とし、ゴリラから人類や文明の起源を探る。主著に『サル化する人間社会』(集英社インターナショナル)、『暴力はどこからきたか』(NHKブックス)などがある。

≪著者: ≫ 尾本恵市 (おもと・けいいち) 1933年、東京生まれ。東京大学文学部・理学部を卒業し、東京大学大学院理学研究科博士課程中退。Ph.D(ミュンヘン大学)、理学博士(東京大学)。東京大学理学部教授、国際日本文化研究センター教授などを歴任し、アイヌ人やフィリピンのネグリトの起源の研究で世界的成果を挙げた。主著に『ヒトはいかにして生まれたか』(講談社学術文庫)、『ヒトと文明』(ちくま新書)などがある。


山極寿一 『父という余分なもの サルに探る文明の起源』(新潮文庫、2015年) '16/07/31
山極寿一 『父という余分なもの サルに探る文明の起源』(新書館、1997年) '10/05/08
山極寿一 編 『ヒトはどのようにしてつくられたか』(シリーズ ヒトの科学、岩波書店、2007年) '10/05/03
山極寿一 『暴力はどこからきたか 人間性の起源を探る』(NHKブックス、日本放送出版協会、2007年) '10/04/26

西田正規 『人類史のなかの定住革命』(講談社学術文庫、2007年) 10/10/01
レイチェル・カーソン 『沈黙の春 〔新装版〕  Silent Spring, 1962 』(青樹簗一訳、新潮社、2001年) '10/09/13



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本「死刑 その哲学的考察 (ちくま新書1281)」萱野稔人5

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死刑 その哲学的考察 (ちくま新書)
○著者: 萱野稔人
○定価: 本体価格940円+税
○ISBN: 978-4480069870









死刑の存否をめぐり、鋭く意見が対立している。「結論ありき」でなく、死刑それ自体を深く考察することで、これまでの論争を根底から刷新する、究極の死刑論!

人の命を奪うのが、死刑という刑罰だ。その存廃をめぐり、今なお意見は鋭く対立し、決着を見ることはない。凶悪犯にはやはり、死刑をもって対処すべきなのか。賛否それぞれの根拠を問い、多くの人が死刑を支持する真の理由を探究。道徳の根源まで遡りながら、道徳とは何かを明らかにし、さらに政治哲学的な考察へと向かう。これまでの論争を根底から刷新する、究極の死刑論の誕生!


≪目次: ≫
はじめに

第1章 死刑は日本の文化だとどこまでいえるか?
 厳しいまなざしを向けられる日本の死刑制度/文化だからという理由で死刑を正当化できるのか?/文化相対主義と普遍主義との対立/私たちにとってなじみのある文化相対主義/文化相対主義をどこまで徹底できるか/そもそも何が問われているのか?/求められる普遍主義的な説明/普遍主義的に考えることは、答えを自動的に決定することではない/文化を論拠とすることが日本の外交力を弱めてしまう/相対主義を脱し、普遍的なロジックを構築すること

第2章 死刑の限界をめぐって
1 死刑になるために実行される凶悪犯罪
 刑罰としての人の命を奪うことにいみはあるか、という問題/池田小学校児童殺傷事件の衝撃/死刑制度の無力さ/死刑確定から異例の早期執行へ/死んだほうが楽だと思っている人間にとって、死刑の意味とは何か?/池田小学校事件を起こすまでの驚愕の行動歴/社会に復讐し、死刑になるための凶悪犯罪/死刑をめぐる究極的な問い/死刑の悪用という、やっかいな問題/極端な事例だからこそ問題の本質があらわれる/けっして少なくない、死刑になるための凶悪犯罪
2 終身刑と死刑
 池田小学校事件から導きだされる二つの問い/「宅間だって本当は生きたかったはずだ」という指摘/刑罰そのものをまぬがれるか、それとも死刑になるか/死刑にされるほうが「ラク」という犯罪者たち/“簡単に死ねると思ったら大間違いだ”という刑罰/終身刑と無期懲役刑の違い/被害者遺族の応報感情/それでも残るくやしさ/死刑よりも苦しい刑罰になりうる終身刑/終身刑は税金のムダ遣いか?/終身刑を懲役刑にするという方法/処罰の意味を十全にするための終身刑の導入
3 死刑に犯罪抑止力はあるのか、という問い
 凶悪犯罪の引き金となりうる死刑/証明することが難しい死刑の犯罪防止効果/低下の一途をたどった戦後日本の殺人率/殺人率を低下させる要因とは何か?/「治安は悪化している」というイメージ/なぜ私たちは「凶悪犯罪が増えている」と感じてしまうのか/殺人率の低下は死刑廃止の論拠になるか?/道徳教育の強化によって殺人が減ったわけではない/道徳はそもそも教育できるものか?/やはり証明が困難な、死刑の犯罪抑止効果/死刑の犯罪抑止効果が実証されていないなかで考えるべき問い/一見強力にみえる反論/犯罪抑止論の本質とは何か/「最後は命によって罪をつぐなう」とう「道徳的な歯止め」/「死ぬこと以上」のつぐない/処罰することがもつ独特の意味/道徳の根源へ

第3章 道徳の根源へ
1 「人を殺してはいけない」という道徳をめぐって
 究極的で根本的な道徳としての「人を殺してはいけない」/人を殺すことが正しいとされるときもある/死刑は殺人か?/死刑容認と「人を殺してはいけない」という道徳との関係/安楽死と「人を殺してはいけない」という道徳/人工妊娠中絶と「人を殺してはいけない」という道徳/道徳は絶対的なものなのか、相対的なものなのか?/道徳について理論的に考える必要性/「なぜ人を殺してはいけないのか」という問い/いくつかのパターンに限定されてしまう答え/確実な答えははたしてあるのか/「人を殺してはいけない」という道徳に絶対的な根拠はあるか/なぜ私たちは死刑や安楽死、人工妊娠中絶などを支持するのか/ことばの本性と道徳/ことばの本性と「なぜ人を殺してはいけないのか」という問い
2 カントの定言命法について
 道徳を絶対的で普遍的なものだと考えたカント/カントの定言命法と仮言命法/仮言命法に対するカントの疑問/「ダメなものはダメ」というのが定言命法/定言命法の概念から何が帰結されるのか/根拠がないからこそ道徳は普遍的だというカントの考え/カントの道徳論に対する批判/それでもカントの道徳論を否定できないわけ/ことばは道徳においてまったく無力なのか/道徳を「説得」することばの力/道徳は論証されなくても力をもつ/カントが定言命法の概念によって示そうとしたもの
3 カントの死刑論からみえてくる道徳の本質
 死刑を肯定するカント/なぜカントは死刑に賛成なのか?/死刑をさだめる刑法とは一つの定言命法である/道徳において普遍的なのはあくまでも「原理」である/個々の道徳命題はあくまでも相対的なものにとどまる/定言命法の根本原則/定言命法とは隠れた仮言命法である/矛盾はどこから生じるのか?/定言命法の根底にあるもの
4 根源的な道徳原理としての応報論
 あらゆる道徳判断に通底するものとしての普遍性/なぜ私たちは相対的なものにすぎない道徳をそれでも尊重するのか/安易な相対主義にとどまることはできない/なぜ応報論なのか/応報論は人間にとってもっとも親密な道徳原理である/価値の天秤/道徳判断内容は相対的なものであるということの意味/死刑賛成派と反対派の違いとは何か/道徳の普遍性と相対性をつなぐ価値の天秤/驚くべき凶悪犯罪者たちの言い分/価値のふさわしさをめぐる応報的な観念/道徳の問題から政治哲学の問題へ

第4章 政治哲学的に考える
1 公権力と死刑
 「権力は悪だ」という“結論ありき”の議論/なぜ死刑においては人の命を奪うことが合法化されているのか/死刑が合法化されているのは「正しい殺人」だからか/死刑における合法性と正当性との区別/法を決定することができる公権力/国家権力の特徴とは何か/公権力の側からみた死刑とは/死刑が一方的なものになる可能性/「権力関係なき社会とは、たんなる抽象でしかない」/「国家なき社会」という妄想/公権力のあり方として望ましいのはどちらか
2 冤罪の何が問題なのか
 冤罪の問題の重要性とは/冤罪をミスと考える死刑論は少なくない/公権力の自己防衛としての冤罪の問題の可能性/足利事件を例として/冤罪につきものの強いられた「自白」/なぜ人は「自白」してしまうのか/再審公判で再生された取り調べの録音テープ/単なる捜査ミスとは考えられない虚偽の「自白」/虚偽の「自白」の危険性をなくすことはできるか?/取り調べの可視化はどこまで有効か/犯罪捜査は構造的に冤罪の可能性と隣り合わせである/再審の壁という問題/裁判所によって二度も退けられた弁護側のDNA鑑定の結果/裁判所の判決をくつがえすことの困難さ/当時から認識されていた、科警研によるDNA鑑定の不完全性/なぜ裁判所は科警研の鑑定結果を支持しつづけたのか/再審の壁はなぜ高くなるのか//権力そのものの本質に由来する再審の壁の問題/冤罪はニュートラルなものではない/明確に導きだされる、死刑の是非についての判断/冤罪の可能性がゼロの事件についてはどう考えるべきか/なぜ冤罪の問題は死刑の是非を考えるうえで重要なのか
3 それでも執行される死刑
 福岡県警のメンツをかけた「飯塚事件」の捜査/あとになってでてきた「証拠」/地元の地域ブロック紙ですら疑問を提起した「証拠」/一貫して否認しつづけたが、死刑は執行された/ほぼ同じ時期に科警研でおこなわれたDNA鑑定/二つの事件ではDNA鑑定のメンバーもほぼ同じ/DNA鑑定の権威によって否定された科警研のDNA鑑定/科学としての要件を満たしていないと考えざるをえない科警研のDNA鑑定/「拙劣極まる分析結果と技術力」であった科警研のDNA鑑定/「飯塚事件」がつきつける問題/なぜ法務当局は久間の死刑執行を急いだのか/冤罪という問題の深刻さ

第5章 処罰感情と死刑
 過小評価される冤罪の問題/人びとの強い処罰感情こそ死刑肯定論の根底にある/被害者や家族の気持ちに投影される処罰感情/「終身刑」化する無期懲役刑/終身刑は残酷か/厳しい処罰はしたくない、というやさしい感情/処罰感情を寛容さで克服しようとする死刑廃止論/デリダの議論をありがたがる痛々しさ/処罰感情は人間にとって根深く、幅の広いもの/処罰感情を受け止めることから死刑廃止ははじまる/死刑よりも厳しい刑罰になりうる終身刑/死刑の最大の弱点にあらがう終身刑/ただいに両立が難しい死刑と終身刑/刑務官の負担を重くしないための工夫はありうるか/近代の哲学の歴史においてはじめて死刑反対論を展開したベッカリーア/死刑に反対するベッカリーアの論拠/カントによるベッカリーア批判/ベッカリーアが死刑に反対する、真の根拠/ベッカリーアの死刑論の可能性

あとがき (萱野 稔人)


≪著者: ≫ 萱野稔人 (かやの・としひと) 1970年生まれ。哲学者、津田塾大学教授。専門は哲学、社会理論。パリ第十大学大学院哲学科博士課程修了。博士(哲学)。哲学に軸足を置きながら、衆議院選挙制度に関する調査委員会を務めるなど、現代社会の問題を幅広く論じる。著書に『国家とはなにか』(以文社)、『カネと暴力の系譜学』『暴力はいけないことだと誰もがいうけれど』(以上、河出書房新社)、『新・現代思想講義――ナショナリズムは悪なのか』(NHK出版新書)、『哲学はなぜ役に立つのか?』(サイゾー)、『成長なき時代のナショナリズム』(角川新書)、『暴力と富と資本主義 なぜ国家はグローバル化が進んでも消滅しないのか』(角川書店)などがある。


一ノ瀬正樹 『死の所有 死刑・殺人・動物利用に向きあう哲学』(東京大学出版会、2011年) '12/07/17


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本「僕らの社会主義 (ちくま新書1265)」國分功一郎/山崎亮5

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僕らの社会主義 (ちくま新書 1265)
○定価: 本体価格 800円+税
○ISBN: 978-4480069733










いま再びグランド・セオリーが必要とされているのではないか? マルクス主義とは別の「あったかもしれない社会主義」の可能性について気鋭の論客が語り尽くす。

社会が危機に瀕した時代にはいつも、大きな原則「グランド・セオリー」が必要とされてきた。ならば今こそ、それが語られるべきなのではないか?二一世紀現代にも似た一九世紀イギリスでは、数々の社会改革運動が起こった。当時の社会運動家たちが思い描いたのは、有産階級以外の人々も美的に豊かな生活を送れる社会だ。そこにあったのはマルクス主義一辺倒になる前の「あったかもしれない社会主義」だ。「豊かな生活」とは何を意味していたのか。自らがアクティヴィストでもある気鋭の若手論客二人が語り合い、今の自分たちが描くことのできるグランド・デザインを提言する。


≪目次: ≫
はじめに ポストモダンの素敵な社会主義 國分功一郎

第1部 いまこそ大きなスケールで――政治哲学編
 グランド・セオリーの復権/現在の状況を考えるために/読みなおされるべき思想/実践と現場/「住民と行政」の歴史/話し合うこと、これこそが政治/歴史追体験

第2部 あったかもしれない社会主義――故郷イギリス編
 マイルド・ソーシャリズム/田園都市構想/社会改良/労働者住宅と生協の発祥/ユートピア社会主義/『衣服哲学』/装飾こそが大事/モダニズム――失われた「都市読み」リテラシー/装飾は語る/工場生産で得るもの失うもの/工業デザインと労働/富、なにするものぞ/労働者大学/働くことが楽しくなる/楽しさの自給率/楽しい社会改革/歴史的イギリス選挙

第3部 ディーセンシーとフェアネス――理念提言編
 社会主義の話をしよう/労働者は楽しく働いているか?/ブルジョワ以外に美を分配する/モダニズムはワカラナイ/ポストモダンの意味/豊かな生活とは?/シンプルライフ/「会社」が無くても生きていける/情報の切断――貧困もまた金銭だけの問題ではない

第4部 行政×地域×住民参加――民主主義・意思決定編
 住民参加はポストモダン/ファシリテーターの時代――作家は死んだはず/イギリスで学んできたこと――地域社会主義/日和見主義/ワークショップの効用/古名の戦略――コミュニティデザイン3.0/活動を作ったら福祉になった

おわりに 社会主義をつまみ食いしませんか 山崎 亮



≪著者: ≫ 國分功一郎 (こくぶん・こういちろう) 1974年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。高崎経済大学経済学部准教授。著書に『中動態の世界』(医学書院、2017)『暇と退屈の倫理学 増補新版』(太田出版、2015)『近代政治哲学』(ちくま新書、2015)『ドゥルーズの哲学原理』(岩波書店、2013)等。

≪著者: ≫ 山崎 亮 (やまざき・りょう) 1973年生まれ。studio-L代表。東北芸術工科大学教授(コミュニティデザイン学科長)。全国各地のまちづくり、住民参加型の総合計画づくりなどに参画。著書に『コミュニティデザイン――人がつながるしくみをつくる』(学芸出版社)『コミュニティデザインの時代』(中公新書)』等。



國分功一郎 『哲学の先生と人生の話をしよう』(朝日新聞出版、2013年) '14/05/03
國分功一郎 『来るべき民主主義 小平市都道328号線と近代政治哲学の諸問題』(幻冬舎新書、2013年) '14/04/17
中沢新一/國分功一郎 『哲学の自然』(atプラス叢書、太田出版、2013年) '13/11/24
國分功一郎 『暇と退屈の倫理学』(朝日出版社、2011年) '13/11/19
ジャック・デリダ 『マルクスと息子たち  Marx & Sons, 2002 』(國分功一郎 訳、岩波書店 (2004年) '09/09/22
ジル・ドゥルーズ 『カントの批判哲学  La philosophie critique de Kant, 1963 』(國分功一郎 訳、ちくま学芸文庫、2008年) '09/08/11



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本「不平等を考える 政治理論入門 (ちくま新書1241)」齋藤純一5

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格差の拡大がこの社会に致命的な分断をもたらしている。不平等の問題を克服するため、どのような制度を共有すべきか。現代を覆う困難にいどむ政治哲学の基本書。

この二〇年あまり、多くの国で格差の拡大が進んだ。経済は停滞し、国家の再分配政策も機能していない。そうしたなか、所得の低下に苦しむ人々の不安や怒りが、政治を大きく動かし、社会の分断をさらに深めている。いま、この不平等の問題を克服するためにどう考えればいいのか。本書では、私たちが尊重すべき「平等な関係」とは何かを根底から問いなおし、そうした社会を可能にするための制度を構想する。カント、ロールズ、セン、ハーバーマスらの議論を糸口に、現代の最難問にいどむ、政治思想の新たな基本書。


≪目次: ≫
はじめに
 格差の拡大/社会統合の綻び/デモクラシーにおける変化

第I部 平等な関係
1 市民としての平等な地位
 「不平等」は不当なことか?/平等な尊重/平等な尊重の毀損/市民間の平等な関係について/平等な関係のもとでの自尊/制度と自尊/「運の平等主義」の考え方/「運の平等主義」の難点 (1)/「運の平等主義」の難点 (2)/選択と責任についての疑問/カテゴリーにもとづく不平等/関係論的な平等主義の考え
2 制度への不信
 制度と市民の関係/なぜ制度への不信が広がっているのか/負の財の分配/「負担」の問題/市民のクライアント化
3 公共的価値
 「公共の福祉」について/公共的価値はどのように特定されるか/公共的理由による正当化/具体的なケース/「合理的である」/「理にかなっている」
4 承認と連帯
 社会的協働における相互性/相互性のある関係/相互承認の形態/法的承認の毀損/市民社会における相互承認/市民社会における承認の毀損/価値評価基準の多元化/承認の毀損への反応
5 連帯と社会統合
 市民間の連帯/エスノ・ナショナリズム/リベラル・ナショナリズム/許容としての寛容の脆さ/制度再編による連対の回復/連帯の資源の形成

第II部 社会保障と平等
1 社会的・経済的不平定への対応
 社会保障についての一般的な考え方/不平等への関心/平等な関係のための保障/補償(compensation)と保障(security)
2 社会的連帯とその理由
 社会的連帯/制度を媒介とする連帯――社会的連帯の理由/生の動員/生のリスク/生の偶然性/生の脆弱性/生の複数性/四つの理由について
3 自律の保障
 他社への依存/他社の意思への依存/自立(independence)と自律(autonomy)/就労自立という規範/社会的協働における労働/社会的協働の異なった構想/社会保障の再編――事前の支援/不平等の再生産/「財産所有のデモクラシー」の構想/世代を超える社会的協働/国境を越える社会的協働
4 福祉国家の諸問題
 当初分配の軽視/クライアントからの脱却
5 社会保障の新たな構想
 (1) 何を保障するのか?/厚生主義の難点/資源主義の難点/機能とケイパビリティ/ケイパビリティ・アプローチの利点/ケイパビリティ・アプローチ批判への応答/基本的ケイパビリティ/基本的な諸機能/ケイパビリティの欠損/安全の保障/自由時間/不利の複合
 (2) どのように保障すべきか/「十分性」の保障/ディーセント・ミニマム+公正な機会の平等/十分性を超えたレベル
 (3) どのような制度によって保障するか?/アクセス保障の構想/アクセス保障の制度/アクセス保障のメリット/補完的な所得保障/ベーシック・インカムについて/資産を保障する社会保障
6 社会保障と政治経済
 社会保障と経済/社会保障と政治

第III部 デモクラシーと平等
1 デモクラシーにおける市民
 「市民」への懐疑/民主的正統性について/正統性(legitimacy)と正しさ(correctness)/民主的正統性についての判断/「編者」としての市民の役割/「作者」としての市民の役割
2 民主的な正統化と理由の検討
 多数意思の尊重?/立憲デモクラシー/理由の検討/熟議の両義性/認知的多様性の活用/専門知とデモクラシー/市民社会における熟議/アカウンタビリティ/選挙による代表の限界/意見の代表と観点の代表/公開性の原理と正当化理由の検討/公共的理由による正当化/現実の同意と規範的同意/政治文化と「理由のプール」/熟議による「選好の変容」
3 熟議の制度
 熟議の能力と機会/ミニ・パブリックスの実践/ミニ・パブリックスへの批判と応答/二つの公共圏の連携/「決められる政治」と市民の熟議/デモクラシーにおける「理由の力」/どのような理由が力をもつのか/正当化理由とその検証/熟議の理想理論と非理想理論
4 マス・デモクラシーと熟議
 マス・デモクラシーにおける市民/レトリックの使用/レトリックの選択的受容/熟議と感情/感情の向かう回路
5 政治参加と代表の諸形態
 選挙以外の代表のルート/デモクラシーの諸形態/参加デモクラシーについて/「行政参加」/「議会主義」の擁護/市民の政治的協働/観察者(観衆)としての政治参加/政治的活動と他の活動の複合/政治的自由の平等/「現状への否」とデモクラシー/政治的影響力の行使

おわりに

参考文献
あとがき (二〇一七年 早春  齋藤 純一)


≪著者: ≫ 齋藤純一 (さいとう・じゅんいち) 1958年生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科博士課程単位取得退学。横浜国立大学経済学部教授をへて、早稲田大学政治経済学術院教授。専攻は政治理論・政治思想史。著書に『公共性』、『自由』、『政治と複数性』(以上、岩波書店)、訳書(共訳)にR.ローティ『偶然性・アイロニー・連帯』、J.ロールズ『ロールズ政治哲学史講義』全2冊(以上、岩波書店)、H.アーレント『過去と未来の間』(みすず書房)、M.ウォルツァー『政治と情念』(風行社)など。




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本「めざせ達人!英語道場 教養ある言葉を身につける (ちくま新書1248)」斎藤兆史5

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読解、リスニング、会話、作文・・・・・・ 英語学習の本質をコンパクトに解説し、「英語の教養」を理解し、発信するレベルを目指す。コツを習得し、目指せ英語の達人!

英語を究めるのに、楽な方法なんてない。上達するには、王道の学習法を続けることが一番である。本書は、英語学習の本質をコンパクトに説き、さらに読者が「教養ある英語」の使い手になることを目標とする。なぜなら英語の教養を身につけていなければ、理解できない会話や文章は多く、また深いところまで話すことができないからである。文法、単語、聴解、会話、作文、道具・・・・・・ 本書を読んで学習の本質をつかみ、英語の達人を目指そう!


≪目次: ≫
まえがき (斎藤兆史)

第1章 教養ある英語とは何か――映画と文学を手がかりに
 『ブリジット・ジョーンズの日記』/ジェイン・オースティン『高慢と偏見』/自由間接話法(描出話法)/ハリー・ポッターの自由間接話法/雑な英語?/教養ある英語の使い手となるための基本的な心構え
 コーヒー・ブレイク  ̄撚茲留し味としてのパロディ

第2章 道具と下準備
 勉強道具と環境・日課を整える/辞書/読み教材/学習帳・筆記帳(ノート)と筆記用具/英文法書/CD/DVD プレーヤー/視聴覚教材/情報機器/環境と日課
 ◆居残り学習――第1章を手強いと感じた読者のために
 コーヒー・ブレイク◆ ̄儻豢戯爐箸靴討離リスティーの推理小説

第3章 読み解く――単語・文法学習
 まずは小手調べ/構文解析(parsing)/単語帳の作り方と語彙力増強法/学習英文法ふたたび
 ◆発展問題
 コーヒー・ブレイク 疲労と空腹を救った教養?

第4章 聴き取る――聴解学習
 「聴き取れない」ということ/英語の音に慣れる――発音の勉強、聞き流し/書き取り(ディクテーション)と速読/何が聴き取れないのか/全体を聴くか、細部を聴くか/英語字幕速読練習/読解学習とインターネット動画の視聴
 コーヒー・ブレイクぁ‖新歛深駝という教養の形

第5章 発信する――作文・会話学習
 イギリスのラジオ番組とジャイルズ・ブランドレス/論理的に話すための作文学習/話題を増やすための作文練習/想定問答英文集/自叙伝を書く
 ◆発展学習
 コーヒー・ブレイクァ―侏莢瓩た話

第6章 実地で試す
 教養を試すための実地とは何か/一般的な心がけ/職場やコミュニティの英語係を志願する/英語教師の自己研鑽/英語教師の文法学習/英語を専門的に用いる人たちへのアドバイス/ロッジ解読ふたたび
 コーヒー・ブレイクΑ\鐺モードの英語

あとがき (平成29年3月1日 著者識)
解答・解説・和訳
参考文献


≪著者: ≫ 斎藤兆史 (さいとう・よしふみ) 1958年、栃木県生まれ。東京大学大学院教育学研究科教授。東京大学大学院人文科学研究科英語英文学専門課程修士課程修了、インディアナ大学英文科修士課程修了、ノッティンガム大学英文科博士課程修了。東京大学教養学部助教授、同大学院総合文化研究科教授などを経て、現職。著書に『これが正しい!英語学習法』(ちくまプリマー新書)、『英語達人列伝』『英語達人塾』(中公新書)、『英語襲来と日本人』『努力論』(中公文庫)、『教養の力』(集英社新書)、『英語の作法』『翻訳の作法』(東京大学出版会)、訳書にラドヤード・キプリング『少年キム』(ちくま文庫)、デイヴィッド・ロッジ『小説の技巧』(共訳、白水社)などがある。


斎藤兆史/大橋理枝 編著、Tom Gally 執筆 『英語の基本 '08 』(放送大学教育振興会、2008年) '11/03/21
斎藤兆史/野崎歓 『英語のたくらみ、フランス語のたわむれ  English Plotting, French Playing: L'anglais ou le francais: le strategique ou le ludique ?』(東京大学出版会、2004年) '11/03/09



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本「日本建築入門 近代と伝統 (ちくま新書1181)」五十嵐太郎5

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「日本的デザイン」とは何か。五輪競技場・国会議事堂・皇居など国家プロジェクトにおいて繰返されてきた問いを通し、ナショナリズムとモダニズムの相克を読む。

近代の日本建築には、「日本という国への意識」が脈々と流れている。つまり、日本の建築を見れば、「日本的なるものとは何か」というアイデンティティの問いと対峙することにもなる。オリンピック競技場、万博パヴィリオン、国会議事堂、皇居など、海外からも注目を集める国家規模のプロジェクトが計画されるたび、伊勢神宮、桂離宮などの伝統建築が再検討され、議論が重ねられてきた。本書では、建築史・建築批評の第一人者が日本のシンボリックな有名建築をとりあげ、それらの議論を詳細に追う。日本のナショナリズムとモダニズムの相克がいま蘇る!


≪目次: ≫
序論――なぜ建築と日本が結びつくのか
 近代と伝統/新建築圏を創造せんがために/何を日本建築のモデルにするのか/日本回帰する新国立競技場問題/外国的なものの排除/縄文vs弥生の反復/現代建築における日本趣味/本書の構成について

第1章 オリンピック
1 世界に発信せよ!
 「オリンピック大會」を東京へ/富士山麓のオリンピック村/外国人が泊まる宿――国策ホテル/紀元二六〇〇年の国家事業
2 戦時下日本の夢想
 日本から世界へ――歴史の転換点/迷走する会場計画
3 悲願・国際社会への復帰
 プロデューサーとしての岸田日出刀/師匠から丹下健三へのバトンタッチ
4 競技場の「伝統」部分
 屋根の建築が表現するもの/日本らしさと象徴性

第2章 万博
1 大阪万博・奇跡の風景
 丹下健三の屋根/外部からの視線・内部からの批判/地域性と屋根/丹下のモダンな屋根/土着の反逆
2 エキゾチック・ジャパンの系譜
 前川國男の日本館/内外の反響/戦前の日本館/提灯の起源――外国人にわかりやすいデザイン
3 モダニズムが模索したもう一つの日本
 センセーショナルな世界デビュー――板倉準三/日本の雑音から離れて――傑作誕生/「日本館設計者」の栄光と責務/日本館が世界を結びつける
4 ベタでない日本らしさ
 環境性能の表現/デザインの重要度低下/ヴェネツィア・ビエンナーレの日本館/帝冠様式とは異なる感性/建築展は何を展示してきたのか/プレスの期待と日本的現実(リアル)

第3章 屋根
1 様式のキラメキ
 ハエと男の合体、あるいは融合/下田菊次郎の「帝冠併合式」/介入する異国のまなざし
2 ポストモダンによる再評価と批判
 帝冠様式とは何か/ファシズムと連携した建築様式?/屋根と宗教建築/屋根の脱政治的再評価/石井和紘のポストモダン

第4章 メタボリズム
1 発見された日本的空間――すき間・ひだ・奥・グレー
 日本的な意匠をちりばめる/黒川紀章と共生の思想/仏教に影響された空間論/重層する境界と奥の思想
2 「出雲大社・伊勢神宮」論――日本が初めて世界と並んだ瞬間
 二元論による日本回帰/出雲大社と出会う新しい形態/メタボリズムと日本型住宅/川添登という仕掛人/伝統とアヴァンギャルドをつなぐ

第5章 民衆
1 伝統論争
 新建築と古建築/海外におけるジャポニカ・ブーム/日本初的なものへの疑義/地についた国民的デザイン
2 縄文的なるもの――「民衆」の発見
 なぜ日本ブームなのか/戦後における「民衆」の登場/白井晟一と縄文的なるもの/真の施主は民衆

第6章 岡本太郎
1 近代への一撃――硬直した伝統論を解体する
 縄文土器の発見/美術と建築のつながり/日本の地方と民衆
2 ベラボーな建築
 マミフラワー会館という怪獣/建築を内側から食い破る/見てはならない土俗的な怪物/国民的な記憶に刻まれた塔

第7章 原爆
1 原爆モニュメントと「民衆の願い」
 秋田の大きな屋根/民族の表象を超えた「伝統拡大」へ/二つの原爆モニュメント/原爆堂と民衆
2 「混在併存」の思想
 丹下健三とは異なる道を歩んだ同級生/二つの海外旅行が変えた世界観/混在併存の建築/歴史意匠論の意義

第8章 戦争
1 「国民」の様式――建築におけるナショナリズム
 国民から人民の建築へ/一九四七年のもうひとつの著作/戦時下の国家と建築について/前川國男の闘い
2 戦時下の建築論
 新国立競技場問題と戦時下の日本/日本国民建築様式の問題/空間論の系譜に連なる問題提起/戦時下の日本建築論の限界

第9章 皇居・宮殿
1 新しい宮殿
 京都迎賓館のハイテク和室/昭和の宮殿再建計画/新宮殿の建築をどうするか/宮殿問題と建築家の職能
2 明治の国家事業――宮殿造営と赤坂離宮
 明治のプロジェクトX/迷走した明治宮殿/外国人設計者と国家プロジェクト/洋風建築をめざした赤坂離宮

第10章 国会議事堂
1 国のかたちを表象する建築
 世界の中の国会議事堂/日本の国会議事堂/どのような政治空間なのか/日本的なものをめぐる議論
2 国会議事堂はいかに語られたのか
 建築会の今後を背負うプロジェクト/美術界から見た国会議事堂/不満に終わったコンペ結果

あとがき


≪著者: ≫ 五十嵐太郎 (いがらし・たろう) 1967年、フランス・パリ生まれ。東京大学工学系大学院建築学専攻修士課程修了。博士(工学)・専攻は建築史。東北大学大学院工学研究科教授。2008年ヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展日本館コミッショナーを務める。『現代建築に関する16章』(講談社現代新書)、『新編 新宗教と巨大建築』(ちくま学芸文庫)、『映画的建築/建築的映画』(春秋社)、『現代日本建築家列伝』(河出書房新社)、『おかしな建築の歴史』(編著、エクスナレッジ)など著書多数。



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写真 Canon IXY900IS(since 2006.12.4) & EOS40D + EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM(since 2008.7.23) + EF100mm F2.8 Macro USM(used, since 2008.9.10) + EF-S55-250mm F4-5.6 IS(used, since 2008.9.30) + EF50mm F1.8 供used, since 2009.4.4)

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