旅 2007年 12月号 [雑誌]
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書評/旅行・娯楽



あぁ、うさぎおいしーフランス人

本が好き!”からの献本。
特集『秋本番 パリは、ビストロの季節です!』
堪らず、洋食屋さんに走る!
見ているだけでも、あぁ、ヨダレモノ。
彩り鮮やかな料理は勿論、使い込まれた旧い建物も、調度品も、もてなすシェフもスタッフも、もれなされて料理を愉しむお客さんまでもが、何とも言えない”味”がある。
なるほど、”おいしそうな湯気を立てている、昔ながらの”おもてなし”が、十六世紀のあめ色の空間”、にあったりする訳ね。
手書きされた黒板メニューも、存在を立派に主張して、美味しそうな雰囲気の演出に一役買っている。メニューを読み解くキーワード、読み説き方やマナーの基礎知識が解説されている。知っていれば、より寛いで、愉しめること間違いなし。本場フランスで、メニューの内容は聞けても、マナーは聞けない。
歴然とした階級社会フランスには、飲食店にも格付けがある。レストラン、ビストロ、ブラッスリー、カフェ。大衆食堂に位置付けされる”ビストロ”だって、一般大衆を対象とするが故の、片肘張らない気楽でフレンドリーな雰囲気を漂わせつつ、本格的な伝統料理を堪能できる、そんなお店が流行っている。
真っ白なお皿に、ちょこんと行儀良く配され、彩りを添えたソースを纏った料理たち。見ているだけでも、ドキドキ、ワクワク、思わず笑みがこぼれる。
紹介されてるホテルの部屋の、屋根裏部屋みたいな、傾斜天井に張り出した梁(ハリ)の木の渋い焦げ茶色。窓から射し込む明るい光。落ち着いたインテリアが醸し出す重厚感。決して広々と煌びやかな感じではないのに、広さや機能性で比べたら、日本のホテルの方が優れていることは誰もが疑う余地もないであろうけれども、思わずため息が漏れるような雰囲気。憧れや、歴史だけでなない、心を掴む何かがある。憧れが大きいことを充分に承知して。
ちなみに、ウサギの肉は、Lapain(ラパン)。


リリー・フランキー英国へ行く。”
短期集中連載の第2回は、ビートルズが生まれたリヴァプールからロンドンへ。
どんより曇った空。重厚なレンガ造りの街。
ビートルズに纏わる有名なスポットを巡ったところで、リアルな現実として、彼らはそこに居ないけれども、彼らが歌った曲の数々に馳せる想い。そこから生み出され、ヒットを飛ばした曲たち。
四人グループのビートルズが一世を風靡して、それは、リバプールに発し、ロンドンを経由して、全世界へと羽ばたいた。
街に馳せた想いは、それでもやっぱり、ジョン・レノンであり、ポール・マッカートニーであり、ジョンを変えたオノ・ヨーコ、それぞれ個人への想いへと辿り着く。
それもまた、旅の醍醐味。