Gori ≒ ppdwy632

〈ぼく〉の思索の一回性の偶然性の実験場。

亀山郁夫

本「カラマーゾフの兄弟 〈5〉 エピローグ別巻 (光文社古典新訳文庫033)」ドストエフスキー、亀山郁夫 訳5

ブログネタ
読んだ本♪♪ に参加中!
カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (5) (光文社古典新訳文庫)
カラマーゾフの兄弟 〈5〉 エピローグ別巻  Ф. М. Достоевский: “Братья Карамазовы”, 1879-1880 (光文社古典新訳文庫033)

○著者: フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー亀山郁夫
○出版: 光文社 (2007/7, 文庫 365ページ)
○定価: 660円
○ISBN: 978-4334751333
クチコミを見る



夏は夜、、、明るい月夜、まるい月、満月の前夜(月齢12.5
熱帯夜イヤイヤ


「エピローグ」では、主人公たちのその後が描かれる。彼らそれぞれに、どんな未来が待ち受けているのか……。訳者・亀山郁夫が渾身の力で描いた「ドストエフスキーの生涯」と「解題」は、この至高の名作を味わうための傑出したすばらしいガイド=指針となるにちがいない。


≪目次: ≫
ドストエフスキーカラマーゾフの兄弟 Братья Карамазовы, 1879-1880 エピローグ付、四部からなる長編小説

エピローグ
 1 ミーチャの脱走計画
 2 一瞬、嘘が真実になった
 3 イリューシャの葬儀。石のそばの挨拶



ドストエフスキーの生涯/亀山郁夫
 ※扉絵: ドストエフスキー(トルトーフスキー画:1847年)
1
 父と母、そして幼年時代/シラーの『群盗』を読む――原罪の起源とは/父殺しの衝撃/「狼が来るぞ!」/『ドン・カルロス』体験
2
 『貧しき人々』の誕生/一八四五年、ペテルブルグ
3
 深みを増す作品群/逮捕、そして死刑宣告
4
 シベリア送りと『聖書』/キリストへの改心/恋、そして結婚
5
 ペテルブルグへの帰還/アポリナーリアとのヨーロッパ旅行/妻の死、兄の死/自我と「キリストの楽園」
6
 『罪と罰』が大反響を呼ぶ/速記者アンナとの再婚/ホルバインと、死の全能性/ジュネーヴにて
7
 最後の長編『偉大な罪人の生涯』の構想/『悪霊』の新しい主人公
8
 『未成年』の執筆と幸福な家庭生活/『作家の日記』ふたたび/『おとなしい女』と『おかしな男の夢』
9
 頻発するテロルと陪審員制度/新しい原理、死からの復活
10
 皇帝の不信
11
 冬宮爆破事件への反応/アリョーシャはテロリストになるのか
12
 プーシキン記念祭での講演/『カラマーゾフの兄弟』完結、突然の死
エピローグ
「ドストエフスキー関係地図」

ドストエフスキー年譜

解題 「父」を「殺した」のはだれか/亀山郁夫
 ※扉絵: ドストエフスキー(ペローフ画:1872年)
はじめに――『カラマーゾフの兄弟』の成立について
  総決算/音楽的構成
1 『カラマーゾフの兄弟』の構造
 (1) 「二人の父が死んだ日」の時刻表(ダイアグラム)
 (2) 三層構造をどうとらえるか
 (3) 終わる物語と始まる物語
2 『カラマーゾフの兄弟』の登場人物
  前提としてのポリフォニー、またはポリフォニーの犠牲者たち
 (1) 家族たちとゾシマ長老――性格と洞察1
  オウム返しのアリョーシャ/「恥辱」の人――ミーチャ/のぞき見する無神論者――イワン/父親はだれか――スメルジャコフ/支配者にして道化――フョードル/ゾシマの肉体と精神
 (2) 女たち――性格と洞察2
  グルーシェニカの演技力/カテリーナの愛と二枚舌/リーズとリーザ――引き裂かれた少女
 (3) 脇役たち――性格と洞察3
3 『カラマーゾフの兄弟』の文章の方法と物語の方法
  前提――わたし、作者、ドストエフスキー
 (1) 口述筆記、または勢いとポリフォニー
 (2) 奇妙な語順
 (3) 地の文・ト書きの重要性と、細部の仕掛け
4 『カラマーゾフの兄弟』のモチーフと主題
 (1) 小さなモチーフと大きなテーマ
  甘いものが好き/悪い足、いやな臭い/癲癇を授かった者/『ファウスト』の連続線/無意識を引き裂くお金/サディズムとマゾヒズム
 (2) 神か悪魔か
  神はいるのか、いないのか/承認のキスか、否認のキスか/ゾシマ長老の回想と説教――大成の道
 (3) 「父殺し」を「そそのかす」罪とは
  神がなければすべては許される/おれはチェルマシニャーに行く/イワンは都(ピーテル)に行きました/みんな、親父が死ぬのを願っているのさ/かぎりなく自伝的な
おわりに――序文は書き換えられる運命だったのか

訳者あとがき 『カラマーゾフの兄弟』の翻訳を終えて (二〇〇七年六月一日 亀山郁夫)


≪著者: ≫ フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー Ф. М. Достоевский [1821-1881] ロシア帝政末期の作家。60年の生涯のうちに、以下のような巨大な作品群を残した。『貧しき人々』『死の家の記録』『虐げられた人々』『地下室の手記』『罪と罰』『賭博者』『白痴』『悪霊』『永遠の夫』『未成年』そして『カラマーゾフの兄弟』。キリストを理想としながら、神か革命かの根源的な問いに引き裂かれ、ついに生命そのものへの信仰に至る。日本を含む世界の文学に、空前絶後の影響を与えた。

[訳者: ] 亀山郁夫 Kameyama Ikuo 1949年生まれ。東京外語大学教授(東京外国語大学長)。ドストエフスキー関連の研究のほか、ソ連・スターリン体制下の政治と芸術の関係をめぐる多くの著作がある。著書に『磔のロシア』『熱狂とユーフォリア』『ドストエフスキー父殺しの文学』『「悪霊」神になりたかった男』『大審問官スターリン』ほか多数。

ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈4〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2007年) '12/08/23
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈3〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2007年) '12/06/28
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈2〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2006年) '12/06/09
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈1〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2006年) '12/06/04
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈5〉 エピローグ別巻』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2007年) '08/08/13
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈4〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2007年) '08/08/12
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈3〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2007年) '08/07/29
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈2〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2006年) '08/07/20
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈1〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2006年) '08/07/04
亀山郁夫 『ドストエフスキー 父殺しの文学 〈下〉』(NHKブックス、日本放送出版協会、2004年) '08/06/05
亀山郁夫 『ドストエフスキー 父殺しの文学 〈上〉』(NHKブックス、日本放送出版協会、2004年) '08/06/03
亀山郁夫 『『カラマーゾフの兄弟』続編を空想する』(光文社新書、2007年) '08/05/31
亀山郁夫 『ドストエフスキー 謎とちから』(文春新書、2007年) '08/05/24





人気ブログランキングへ




本「カラマーゾフの兄弟 〈4〉 (光文社古典新訳文庫032)」ドストエフスキー、亀山郁夫 訳5

ブログネタ
読んだ本♪♪ に参加中!
カラマーゾフの兄弟 4 (光文社古典新訳文庫)
カラマーゾフの兄弟 〈4〉  Ф. М. Достоевский: “Братья Карамазовы”, 1879-1880 (光文社古典新訳文庫032)

○著者: フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー亀山郁夫
○出版: 光文社 (2007/12, 文庫 700ページ)
○定価: 1,080円
○ISBN: 978-4334751326
クチコミを見る




こないだ、ぼくが大学生生活をおくる放送大学の学習センターの視聴学習室の受付カウンターで、おもむろに知らない爺さん学生に声をかけられたのは、どうやらすこしまえにおなじ面接授業を受講した方だったみたいで、いつもぼくは最前列の入口から遠い端っこの座席が落ち着くことから好きで座して、そのポジションからだと授業をする講師の顔や姿はよく見えて、他の受講生の姿は目に入らない、さらに、とくに他の受講生と話をすることもない、だから、他の受講生のことは知らないのだが、まぁココは話を合わせておくような場面だろうと判断して、ひとしきり「その節はどうも」と軽く挨拶を交わしたのだが、じつはその面接授業はアーリーバード(早朝授業)という新しい試みであり講師が前センター長だったことから取材があって、ぼくは他の数名の受講生とともに取材班のアナウンサーのインタビューに応対した、で、ぼくはその放送(オンエア)がいつだか忘れてしまって、気にならないものでもなかったけど、結果的に分からないままに放置していたのだが、どうやら採用されていたようで、「あんたイッショケンメイしゃべっていたよ」といったようなことを教えてくれた。その気になって放送大学のHPをすこしいろいろ探してみたところ、あった。テレビ「大学の窓」 @平成24年7月29日 O.A.



11月初め。フョードル殺害犯として逮捕されたミーチャのまわりで、さまざまな人々が動きだす。アリョーシャと少年たちは病気の友だちを見舞い、イワンはスメルジャコフと会って事件の「真相」を究明しようとする。そして裁判で下された驚愕の判決。ロシアの民衆の真意とは何か!


≪目次: ≫
ドストエフスキーカラマーゾフの兄弟 Братья Карамазовы, 1879-1880 エピローグ付、四部からなる長編小説

第4部
 第10編 少年たち

  1 コーリャ・クラソートキン
  2 子どもたち
  3 生徒たち
  4 ジューチカ
  5 イリューシャの寝床(ベッド)
  6 早熟
  7 イリューシャ

 第11編 兄イワン
  1 グルーシェニカの家で
  2 悪い足
  3 小悪魔
  4 賛歌と秘密
  5 あなたじゃない、あなたじゃない!
  6 スメルジャコフとの最初の面会
  7 二度目のスメルジャコフ訪問
  8 スメルジャコフとの、三度めの、最後の対面
  9 悪魔。イワンの悪夢
  10 「やつがそう言うんだよ!」

 第12編 誤審
  1 運命の日
  2 危険な証人たち
  3 医学鑑定とくるみ一袋
  4 幸運の女神がミーチャに微笑みかける
  5 突然の破局
  6 検事による論告。性格論
  7 過去の経緯
  8 スメルジャコフ論
  9 全速力の心理学。ひた走るトロイカ。検事論告の諦め
  10 弁護人の弁論。両刃の剣
  11 金はなかった。強奪はなかった
  12 それに殺害もなかった
  13 思想と密通する男
  14 お百姓たちが意地を通しました


読者ガイド/亀山郁夫
《第3部》のあらすじ/1 階級と官位/2 裁判制度、警察機構/3 秘密警察について/4 ロシアのドイツ人/5 トロイカの比喩、またはドストエフスキーとゴーゴリ/6 ベルナール、科学への不信


≪著者: ≫ フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー Ф. М. Достоевский [1821-1881] ロシア帝政末期の作家。60年の生涯のうちに、以下のような巨大な作品群を残した。『貧しき人々』『死の家の記録』『虐げられた人々』『地下室の手記』『罪と罰』『賭博者』『白痴』『悪霊』『永遠の夫』『未成年』そして『カラマーゾフの兄弟』。キリストを理想としながら、神か革命かの根源的な問いに引き裂かれ、ついに生命そのものへの信仰に至る。日本を含む世界の文学に、空前絶後の影響を与えた。

[訳者: ] 亀山郁夫 Kameyama Ikuo 1949年生まれ。東京外国語大学長。ドストエフスキー関連の研究のほか、ソ連・スターリン体制下の政治と芸術の関係をめぐる多くの著作がある。著書に『磔のロシア』『熱狂とユーフォリア』『ドストエフスキー父殺しの文学』『「悪霊」神になりたかった男』『大審問官スターリン』ほか多数。

ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈3〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2007年) '12/06/28
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈2〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2006年) '12/06/09
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈1〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2006年) '12/06/04
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈5〉 エピローグ別巻』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2007年) '08/08/13
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈4〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2007年) '08/08/12
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈3〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2007年) '08/07/29
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈2〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2006年) '08/07/20
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈1〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2006年) '08/07/04
亀山郁夫 『ドストエフスキー 父殺しの文学 〈下〉』(NHKブックス、日本放送出版協会、2004年) '08/06/05
亀山郁夫 『ドストエフスキー 父殺しの文学 〈上〉』(NHKブックス、日本放送出版協会、2004年) '08/06/03
亀山郁夫 『『カラマーゾフの兄弟』続編を空想する』(光文社新書、2007年) '08/05/31
亀山郁夫 『ドストエフスキー 謎とちから』(文春新書、2007年) '08/05/24





人気ブログランキングへ




本「カラマーゾフの兄弟 〈3〉 (光文社古典新訳文庫022)」ドストエフスキー、亀山郁夫 訳5

ブログネタ
読んだ本♪♪ に参加中!
カラマーゾフの兄弟3 (光文社古典新訳文庫)
カラマーゾフの兄弟 〈3〉  Ф. М. Достоевский: “Братья Карамазовы”, 1879-1880 (光文社古典新訳文庫022)

○著者: フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー亀山郁夫
○出版: 光文社 (2007/2, 文庫 541ページ)
○定価: 880円
○ISBN: 978-4334751234
クチコミを見る




悲しみにくれたまま、青年は叫んだ。
「生きる値打ちなんてあるもんか、あるもんか!」
この瞬間、彼は、この世に生きていたくないとさえ思った。
「いったいこの、人間ってのは何なんだ、こうなると、人間をどう考えればいいんだ!」ほとんど絶望に近い、苦い憂鬱にひたりながら、彼は脈略もなく口走った…… (p.507-506)



ゾシマの死に呆然とするアリョーシャ。しかし長老の遺体には、信じられない異変が起こる。いっぽう、第2巻で〈消えて〉いたミーチャは、そのころ自分の恥辱をそそぐための金策に走り回っていた。そして、ついに恐れていた事態が。父フョードルが殺された! 犯人は誰なのか?


≪目次: ≫
ドストエフスキーカラマーゾフの兄弟 Братья Карамазовы, 1879-1880 エピローグ付、四部からなる長編小説

第3部
 第7編 アリョーシャ

  1 腐臭
  2 そのチャンスが
  3 一本の葱(ねぎ)
  4 ガラリアのカナ

 第8編 ミーチャ
  1 クジマ・サムソーノフ
  2 猟犬(リャガーヴィ)
  3 金鉱
  4 闇の中で
  5 突然の決意
  6 おれさまのお通りだ!
  7 まぎれもない昔の男
  8 うわ言

 第9編 予審
  1 官史ぺルホーチンの出世のはじまり
  2 パニック
  3 魂は苦悩のなかを行く 第一の受難
  4 第二の受難
  5 第三の受難
  6 検事はミーチャを追い込んだ
  7 ミーチャの大きな秘密、一笑に付された
  8 証人尋問、餓鬼(がきんこ)
  9 ミーチャ、護送される


読書ガイド/亀山郁夫
小説の時間構成/《第2部》のあらすじ/1 カラマーゾフ、チェルマシニャーほか、固有名詞について/2 「一本の葱(ねぎ)」の伝説/3 ドストエフスキーと検閲/4 ロシアとポーランド人/5 登場人物の教養 ピュロン(Alexis Piron, 1689-1773)/6 銀行ゲームについて/7 二重信仰と熊の文化――カーニバルと民衆文化/8 不条理、金、カーニバル


≪著者: ≫ フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー Ф. М. Достоевский [1821-1881] ロシア帝政末期の作家。60年の生涯のうちに、以下のような巨大な作品群を残した。『貧しき人々』『死の家の記録』『虐げられた人々』『地下室の手記』『罪と罰』『賭博者』『白痴』『悪霊』『永遠の夫』『未成年』そして『カラマーゾフの兄弟』。キリストを理想としながら、神か革命かの根源的な問いに引き裂かれ、ついに生命そのものへの信仰に至る。日本を含む世界の文学に、空前絶後の影響を与えた。

[訳者: ] 亀山郁夫 Kameyama Ikuo 1949年生まれ。東京外国語大学教授(東京外国語大学長)。ドストエフスキー関連の研究のほか、ソ連・スターリン体制下の政治と芸術の関係をめぐる多くの著作がある。著書に『磔のロシア』『熱狂とユーフォリア』『ドストエフスキー父殺しの文学』『「悪霊」神になりたかった男』『大審問官スターリン』ほか多数。

ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈2〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2006年) '12/06/09
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈1〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2006年) '12/06/04
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈5〉 エピローグ別巻』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2007年) '08/08/13
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈4〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2007年) '08/08/12
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈3〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2007年) '08/07/29
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈2〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2006年) '08/07/20
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈1〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2006年) '08/07/04
亀山郁夫 『ドストエフスキー 父殺しの文学 〈下〉』(NHKブックス、日本放送出版協会、2004年) '08/06/05
亀山郁夫 『ドストエフスキー 父殺しの文学 〈上〉』(NHKブックス、日本放送出版協会、2004年) '08/06/03
亀山郁夫 『『カラマーゾフの兄弟』続編を空想する』(光文社新書、2007年) '08/05/31
亀山郁夫 『ドストエフスキー 謎とちから』(文春新書、2007年) '08/05/24





人気ブログランキングへ







本「カラマーゾフの兄弟 〈2〉 (光文社古典新訳文庫013)」ドストエフスキー、亀山郁夫 訳5

ブログネタ
読んだ本♪♪ に参加中!
カラマーゾフの兄弟2 (光文社古典新訳文庫)
カラマーゾフの兄弟 〈2〉  Ф. М. Достоевский: “Братья Карамазовы”, 1879-1880 (光文社古典新訳文庫013)

○著者: フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー亀山郁夫
○出版: 光文社 (2006/11, 文庫 501ページ)
○定価: 820円
○ISBN: 978-4334751173
クチコミを見る



たとえば、いまから7年後、ひとつそのタイミングにおけるぼくの在り方を、ときどきたびたびぼくは想像してみたりするのだが、そのときのぼくはおよそ50歳を目前として、どうなんだろう、、、子どものころから出家というのか、現実逃避癖かもしれない、俗世間からの解放、聖なるモノ(トコロ、場所、空間)があるとするならば、しかし子どものころのぼくがその当時からすこし考えただけでいわゆる信仰の場に寺社の現場に神聖ななにモノかを見出すことよりも、むしろ俗世間以上に俗っぽい側面を垣間見ることばかりが容易なような気がする印象が増すばかりで、その思いは印象はいまでもおおきく変わることはない。であってしかしやっぱり、隠遁、、、果てしなく限りない欲求、、、いま高校生のぼくのひとり娘が学生であるあいだは、たとえば4年制の大学に進学したとするとあと7年であり、およそ予定通りにものごとが進行するとも思えないのだが、さまざま一定のところまでの想定を可能な限りで精緻にしたらそれ以上はどこまでいっても限界や不可能性はないものではない絶対的に回避できない、としたところでのひとつの目安としての7年、その7年が長いのか短いのか考えるまでもなくただただ状況に応じてその場その場で対応していくだけであろう、なにはともあれ、なにがあろうがなかろうが、ぼくは娘の養育を学費をなんとかしなければならない(どうにかして成し遂げることしか考えない)、ぼくはシゴトして労働してお金を稼がなければならない、とくに父親としての責任とかなんとかメンドクサいことを掲げるまでもなく、ぼくにできることを娘を応援したいと欲するぼくじしんの意志をただただ怠る考えがない、ただそれだけ


ゾシマの言葉にしたがって、アリョーシャは父の家に出かける。父と長男ミーチャとの確執は、激しさを増していくようだ。イリューシャとの出会い、スネギリョフ大尉の家で目にしたものなど、アリョーシャの心はさまざまに揺れ動き、イワンの「大審問官」で究極の衝撃を受ける。


≪目次: ≫
ドストエフスキーカラマーゾフの兄弟 Братья Карамазовы, 1879-1880 エピローグ付、四部からなる長編小説

第2部
 第4編 錯乱(ナドルイフ、nadryv)

  1 フェラポント神父
  2 父の家で
  3 小学生たちと知り合った
  4 ホフラコーワ家で
  5 客間での錯乱
  6 小屋での錯乱
  7 きれいな空気のなかでも

 第5編 プロ(肯定)とコントラ(否定)
  1 婚約
  2 ギターを抱えたスメルジャコフ
  3 兄弟、親しくなる
  4 反逆
  5 大審問官
  6 いまはまだひどく曖昧な
  7 「賢い人とはちょっと話すだけでも面白い」

 第6編 ロシアの修道僧
  1 ゾシマ長老とその客たち
  2 神に召された修道苦行司祭ゾシマ長老の一代記より――長老自身の言葉をもとにアレクセイ・カラマーゾフがこれを編纂した
   伝記的資料
    (a) ゾシマ長老の若い兄について
    (b) ゾシマ長老の生涯における聖書の意味について
    (c) 俗界にあったゾシマ長老の青年時代と、青春の思い出。決闘
    (d) 謎の訪問者
  3 ゾシマ長老の談話と説教より
    (e) ロシアの修道僧とそのあるべき意義について
    (f) 主人と召使について。主人と召使は精神的にたがいに兄弟になれるか
    (g) 祈り、愛、異界との接触について
    (h) 人は同胞の裁き手になれるのか? 最後まで信じること
    (i) 地獄と地獄の火について、神秘的考察


読書ガイド/亀山郁夫
《第1部》のあらすじ/1 修道院について/2 聖職者全般のこと/3 ロシアの祝日と精進日について/4 神学校の問題/5 十九世紀のロシアの教育制度/6 中学生か、小学生か/7 錯乱か、ヒステリーか/8 貨幣価値について――ルーブルとコペイカ/9 「神の不在」をめぐるもうひとつの背景/10 「大審問官」を読むための基礎知識I/11 「大審問官」を読むための基礎知識II/12 ドストエフスキーとフリーメイソン/13 イワンと『ファウスト』/14 モノローグか、ポリフォニーか――方法上、および構成上の問題点


≪著者: ≫ フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー Ф. М. Достоевский [1821-1881] ロシア帝政末期の作家。60年の生涯のうちに、以下のような巨大な作品群を残した。『貧しき人々』『死の家の記録』『虐げられた人々』『地下室の手記』『罪と罰』『賭博者』『白痴』『悪霊』『永遠の夫』『未成年』そして『カラマーゾフの兄弟』。キリストを理想としながら、神か革命かの根源的な問いに引き裂かれ、ついに生命そのものへの信仰に至る。日本を含む世界の文学に、空前絶後の影響を与えた。

[訳者: ] 亀山郁夫 Kameyama Ikuo 1949年生まれ。東京外国語大学教授(東京外国語大学長)。ドストエフスキー関連の研究のほか、ソ連・スターリン体制下の政治と芸術の関係をめぐる多くの著作がある。著書に『磔のロシア』『熱狂とユーフォリア』『ドストエフスキー父殺しの文学』『「悪霊」神になりたかった男』『大審問官スターリン』ほか多数。

ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈1〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2006年) '12/06/04
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈5〉 エピローグ別巻』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2007年) '08/08/13
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈4〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2007年) '08/08/12
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈3〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2007年) '08/07/29
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈2〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2006年) '08/07/20
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈1〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2006年) '08/07/04
亀山郁夫 『ドストエフスキー 父殺しの文学 〈下〉』(NHKブックス、日本放送出版協会、2004年) '08/06/05
亀山郁夫 『ドストエフスキー 父殺しの文学 〈上〉』(NHKブックス、日本放送出版協会、2004年) '08/06/03
亀山郁夫 『『カラマーゾフの兄弟』続編を空想する』(光文社新書、2007年) '08/05/31
亀山郁夫 『ドストエフスキー 謎とちから』(文春新書、2007年) '08/05/24





人気ブログランキングへ




本「カラマーゾフの兄弟 〈1〉 (光文社古典新訳文庫001)」ドストエフスキー、亀山郁夫 訳5

ブログネタ
読んだ本♪♪ に参加中!
カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)
カラマーゾフの兄弟 〈1〉  Ф. М. Достоевский: “Братья Карамазовы”, 1879-1880 (光文社古典新訳文庫001)

○著者: フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー亀山郁夫
○出版: 光文社 (2006/9, 文庫 443ページ)
○定価: 760円
○ISBN: 978-4334751067
クチコミを見る



この春4月から高校生になったぼくのむすめが、学校で図書委員になって図書館から借りて読んでいるハズで、もしかしたら、すでに読み終わっているかもしれないし、読み終わることなく返却しているかもしれない、ジッサイ、むつかしい、カンタンなものではない
ぼくがはじめて読んだのは、およそ4年前、2008年7月で、そのときぼくは38歳。もちろん、よく分からなかったし、よく分からないまま、なにはともあれ(なにはなくとも)読了することを最大の目標として、読んだ
そして、その時以来4年の歳月を経ているのだが、あいもかわらず、分かった気はしていない
どうにも、いろいろいろいろ余裕を欠いた状態から抜け出せない。ひとつには、ぼくの大学生生活の面接授業が早朝授業(am7:30〜@shibuya)の受講期間中で、レギュラーならざるイレギュラーな生活リズムが、授業が終わった後にはフツーにシゴトをするわけだから、朝早くから活動を開始している分だけ一日が長く感じられて、疲労感も小さくない、モチロンそれなりに想定して(シンパイしては)いたことであり、だから、6月中にあと12回、すこしでも優先されない劣後して(切り捨てて)影響がすくないと思われることがらを、いろいろいろいろ後回しにしてでも、なんとかどうにかして、乗り切る(のり越える)ことしか考えない


父親フョードル・カラマーゾフは、圧倒的に粗野で精力的、好色きわまりない男だ。ミーチャ、イワン、アリョーシャの3人兄弟が家に戻り、その父親とともに妖艶な美人をめぐって繰り広げる葛藤。アリョーシャは、慈愛あふれるゾシマ長老に救いを求めるが……。


≪目次: ≫
ドストエフスキーカラマーゾフの兄弟 Братья Карамазовы, 1879-1880 エピローグ付、四部からなる長編小説

著者より

第1部
 第1編 ある家族の物語

  1 フョードル・パブローヴィチ・カラマーゾフ
  2 追い出された長男
  3 再婚と二人の子どもたち
  4 三男アリョーシャ
  5 長老たち

 第2編 場違いな会合
  1 修道院にやってきた
  2 老いぼれ道化
  3 信仰心のあつい農婦たち
  4 信仰心の薄い貴婦人
  5 アーメン、アーメン
  6 どうしてこんな男が生きているんだ!
  7 出世志向の神学生
  8 大醜態

第3編 女好きな男ども
  1 下男小屋で
  2 リザヴェータ・スメルジャーシチャヤ
  3 熱い心の告白――詩
  4 熱い心の告白――一口話の形で
  5 熱い心の告白――「まっさかさま」
  6 スメルジャコフ
  7 論争
  8 コニャックを飲みながら
  9 女好きな男ども
  10 二人の女
  11 もうひとつ、地に落ちた評判


読書ガイド 亀山郁夫
1 「著者より」に、なにが予告されているのか/2 人名と呼称に関わる問題/3 正教会と呼称の問題/4 分離派、異端派への関心/5 ドストエフスキーのカトリック嫌い/6 「神がかり」とは何か?/7 登場人物たちの教養/8 小説の舞台、モデルとなった舞台


≪著者: ≫ フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー Ф. М. Достоевский [1821-1881] ロシア帝政末期の作家。60年の生涯のうちに、以下のような巨大な作品群を残した。『貧しき人々』『死の家の記録』『虐げられた人々』『地下室の手記』『罪と罰』『賭博者』『白痴』『悪霊』『永遠の夫』『未成年』そして『カラマーゾフの兄弟』。キリストを理想としながら、神か革命かの根源的な問いに引き裂かれ、ついに生命そのものへの信仰に至る。日本を含む世界の文学に、空前絶後の影響を与えた。

[訳者: ] 亀山郁夫 Kameyama Ikuo 1949年生まれ。東京外国語大学教授(東京外国語大学長)。ドストエフスキー関連の研究のほか、ソ連・スターリン体制下の政治と芸術の関係をめぐる多くの著作がある。著書に『磔のロシア』『熱狂とユーフォリア』『ドストエフスキー父殺しの文学』『「悪霊」神になりたかった男』『大審問官スターリン』ほか多数。

ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈5〉 エピローグ別巻』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2007年) '08/08/13
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈4〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2007年) '08/08/12
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈3〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2007年) '08/07/29
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈2〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2006年) '08/07/20
ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 〈1〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2006年) '08/07/04
亀山郁夫 『ドストエフスキー 父殺しの文学 〈下〉』(NHKブックス、日本放送出版協会、2004年) '08/06/05
亀山郁夫 『ドストエフスキー 父殺しの文学 〈上〉』(NHKブックス、日本放送出版協会、2004年) '08/06/03
亀山郁夫 『『カラマーゾフの兄弟』続編を空想する』(光文社新書、2007年) '08/05/31
亀山郁夫 『ドストエフスキー 謎とちから』(文春新書、2007年) '08/05/24





人気ブログランキングへ




本「悪霊 別巻 「スタヴローギンの告白」異稿 (光文社古典新訳文庫143)」ドストエフスキー、亀山郁夫 訳5

ブログネタ
読んだ本♪ に参加中!
悪霊別巻「スタヴローギンの告白」異稿 (光文社古典新訳文庫)
悪霊 別巻 「スタヴローギンの告白」異稿 (光文社古典新訳文庫143)

○著者: フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー亀山郁夫
○出版: 光文社 (2012/2, 文庫 363ページ)
○定価: 940円
○ISBN: 978-4334752453
クチコミを見る





「スタヴローギンの告白」として知られる『悪霊』第2巻「チーホンのもとにて」には、3つの異稿が残されている。本書ではそのすべてを訳出した。さらに近年のドストエフスキー研究のいちじるしい進化=深化をふまえ、精密で画期的な解説を加えた。テクストのちがいが示すものは何か?


≪目次: ≫
はじめに
失われた「告白」 ドストエフスキー『悪霊』第2部第9章のゆくえ/亀山郁夫

『悪霊』 第2部第9章――「チーホンのもとで」 初校版
『悪霊』 第3部第1章――「チーホンのもとで」 ドストエフスキー校版
『悪霊』 第2部第9章――「チーホンのもとで」 アンナ版

ドストエフスキー年譜
おわりに
底本及び主要参考文献


≪著者: ≫ フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー Ф. М. Достоевский [1821-1881] ロシア帝政末期の作家。60年の生涯のうちに、以下のような巨大な作品群を残した。『貧しき人々』『死の家の記録』『虐げられた人々』『地下室の手記』『罪と罰』『賭博者』『白痴』『悪霊』『永遠の夫』『未成年』そして『カラマーゾフの兄弟』。キリストを理想としながら、神か革命かの根元的な問いに引き裂かれ、ついに生命そのものへの信仰に至る。日本を含む世界の文学に、空前絶後の影響を与えた。

[訳者] 亀山郁夫 Kameyama Ikuo 1949年生まれ。東京外国語大学長。ドストエフスキー関連の研究のほか、ソ連・スターリン体制下の政治と芸術の関係をめぐる多くの著作がある。著書に『磔のロシア』『熱狂とユーフォリア』『ドストエフスキー父殺しの文学』『「悪霊」神になりたかった男』『大審問官スターリン』『ドストエフスキー共苦する力』ほか多数。訳書に『カラマーゾフの兄弟』『罪と罰』(共にドストエフスキー)ほか。

ドストエフスキー 『悪霊 〈3〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2011年) '12/01/09
ドストエフスキー 『悪霊 〈2〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2011年) '11/05/17
ドストエフスキー 『悪霊 〈1〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2010年) '10/09/30





人気ブログランキングへ




本「悪霊 〈3〉 Бесы, 1871-1872 (光文社古典新訳文庫139)」ドストエフスキー、亀山郁夫 訳5

ブログネタ
読んだ本♪ に参加中!
悪霊 3 (光文社古典新訳文庫)
悪霊 〈3〉 Ф. М. Достоевский: “Бесы”, 1871-1872 (光文社古典新訳文庫139)

○著者: フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー亀山郁夫
○出版: 光文社 (2011/12, 文庫 626ページ)
○定価: 1,160円
○ISBN: 978-4334752422
クチコミを見る



Merci! merci! merci!!

今夜のお月さまは満月(月齢15.4)で、満月の月夜はヤッパリなんだかトクベツなような気分で、明るい月夜に顔を上に天にむけたままボケ〜っと満月をなに思うともなく(いろいろいろいろ考えないものでもないのだが)眺めつつ歩きながら、そういやぁ正月のときのお月さまはおよそ半月だったなぁ、半分の形状の中途半端ともおもえるようなお月さまの正月だなんてどうなんだろうなぁ、とか考えて、だからなんなんなんなんだろう、ところでぼくには旧正月(2012年・平成24年は1/23が旧暦の1/1にあたるようだ)が満月なのか新月なのかどっちなのか知らない知識をもちあわせていないからね、どうなんだろう個人的には満月の方が好きだからメデタイ気分のお正月には満月がいいなぁ、とはノー天気にも思ったのだが(それこそまさにオメデタイ)、どうやら新月に(ナルホド文字どおり)新しい年があけてはじまるようだ



街はいよいよ狂乱に向かって突っ走りはじめた。まずは県知事夫人ユーリアの肝いりによる「慈善パーティ」で、何かが起こる気配。その背後では着々と陰謀が進行し、「五人組」の活動も風雲急を告げる。ワルワーラ夫人とヴェルホヴェンスキー氏、スタヴローギンとリーザの「愛」の行方は?


≪目次: ≫
ドストエフスキー 『悪霊 “Бесы, 1871-1872” 〈3〉』 三部からなる長編小説
第3部
 第1章 祭り――第一部
 第2章 祭りの終わり
 第3章 愛(ロマン)の終わり
 第4章 最終決断
 第5章 旅の女
 第6章 多難な一夜
 第7章 ステパン・ヴェルホヴェンスキー氏の最後の放浪
 第8章 結末

読書ガイド/亀山郁夫
〈『悪霊』 第3部の魅力〉
 1 『悪霊』――自己否定の書
 2 『悪霊』の哲学
 3 『悪霊』 第2部の時系列
 4 『悪霊』における事実――誰が、どのようにして死ぬのか
 5 『悪霊』 第2部のあらすじ
〈『悪霊』 第3部を読むための基礎知識〉
 1 スタヴローギンはどこまで有罪か?
 2 ステパン・ヴェルホヴェンスキーの功罪
 3 「悪霊」たちのロシア語
 4 祭り――貶められ、高められる者たち
 5 「祭り」に隠された政治と検閲のモチーフ
 6 二つの人物像系譜
 7 シャートフのモデルと思想的な立脚点
 8 キリーロフの両義牲
 9 ピョートルの父親憎悪
 10 子殺しの女たち
 11 マリヤ・レビャートキナの運命――『悪霊』と『ファウスト』 1
 12 「愛(ロマン)の終わり」――『悪霊』と『ファウスト』 2
 13 崩壊期の物語
 14 ネチャーエフ事件と『悪霊』――課題と実現のあいだ
 15 本書に登場する歴史上の人物
 16本書に出てくる用語、架空の人物

訳者あとがき (二〇一一年十一月 亀山郁夫)


≪著者: ≫ フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー Ф. М. Достоевский [1821-1881] ロシア帝政末期の作家。60年の生涯のうちに、以下のような巨大な作品群を残した。『貧しき人々』『死の家の記録』『虐げられた人々』『地下室の手記』『罪と罰』『賭博者』『白痴』『悪霊』『永遠の夫』『未成年』そして『カラマーゾフの兄弟』。キリストを理想としながら、神か革命かの根元的な問いに引き裂かれ、ついに生命そのものへの信仰に至る。日本を含む世界の文学に、空前絶後の影響を与えた。

[訳者] 亀山郁夫 Kameyama Ikuo 1949年生まれ。東京外国語大学長。ドストエフスキー関連の研究のほか、ソ連・スターリン体制下の政治と芸術の関係をめぐる多くの著作がある。著書に『磔のロシア』『熱狂とユーフォリア』『ドストエフスキー父殺しの文学』『「悪霊」神になりたかった男』『大審問官スターリン』『ドストエフスキー共苦する力』ほか多数。訳書に『カラマーゾフの兄弟』『罪と罰』(ドストエフスキー)ほか。

ドストエフスキー 『悪霊 〈2〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2011年) '11/05/17
ドストエフスキー 『悪霊 〈1〉』(亀山郁夫 訳、光文社古典新訳文庫、2010年) '10/09/30





人気ブログランキングへ



※『悪霊 〈3〉』 主要登場人物
ステパン・トロフィーモヴィチ・ヴェルホヴェンスキー……ワルワーラ婦人の「親友」。
ピョートル(=ペトルーシャ、ピエール)・ヴェルホヴェンスキー……ステパンの息子。
ワルワーラ・ペトローヴナ・スタヴローギナ……スクヴォレーシニキ村の大地主。未亡人。町の有力者。
ニコライ(=ニコラ)・フセヴォロドヴィチ・スタヴローギン……ワルワーラの一人息子。
リザヴェータ(=エリザヴェータ、リーザ、リーズ)・ニコラエーヴナ・トゥーシナ……ステパン・ヴェルホヴェンスキーのかつての教え子。莫大な財産の相続権を持つ。
マヴリーキー・ニコラーエヴィチ・ドロズドフ……謹厳実直な大尉。リーザのいとこで婚約者。
ナンドレイ・アントーノヴィチ・フォン・レンプケー……町に赴任した新しい県知事。
ユーリヤ・フォン・レンプケー……フォン・レンプケーの妻。リーザの遠縁にあたる。
キリーロフ……建築技師。独特の「人神論」を唱える。ヴェルホヴェンスキー宇治のサークルのメンバー。
リプーチン……サークルのメンバー。県庁役人。吝嗇でゴシップ屋のフーリエ主義者。
シャートフ……ワルワーラの農奴の息子。大学除籍後はヨーロッパなどを放浪し、帰郷。
マリヤ(=マリー)・シャートワ……シャートフの妻。三年の別離後、シャートフのもとへ身を寄せる。
ダーリヤ(=ダーシャ)……シャートフの妹。ワルワーラの養女で同家に暮らす。
ヴィルギンスキー……町の役人。サークルのメンバー。妻は助産婦のアリーナ。
イグナート・レビャートキン……自称「退役二等大尉」。大酒飲み。ペテルブルグでニコライと会う。
マリヤ・レビャートキナ……イグナートの妹。足の悪い「神がかり」。
カルマジーノフ……かつて一世を風靡したロシアの大作家。県知事夫人ユーリヤの遠縁にある。
ソフィヤ・マトヴェーエヴナ・ウリーチチ……福音書売り。
エルケーリ……ピョートルに心酔している若い少尉補。
フェージカ……流刑囚。元ヴェルホヴェンスキー家の農奴。
(アントン・ラヴレンチエヴィチ・)G……この小説の語り手。ヴェルホヴェンスキー氏の友人。




本「悪霊 〈2〉  Ф. М. Достоевский;“Бесы”, 1871-1872. (光文社古典新訳文庫126)」ドストエフスキー、亀山郁夫 訳5

ブログネタ
読んだ本♪ に参加中!
悪霊〈2〉 (光文社古典新訳文庫)
悪霊 〈2〉  Ф. М. Достоевский;“Бесы”, 1871-1872. (光文社古典新訳文庫126)

○著者: フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー亀山郁夫
○出版: 光文社 (2011/4, 文庫 747ページ)
○価格: 1,200円
○ISBN: 978-4334752279
クチコミを見る



ぼくにはちと難しすぎる、よく分からない、気分がのらない、集中力を欠く、雑音が耳鳴りがいつもにも増して大きいような気がしているのは気のせいだろう、いちいち小さいことに惑わされて浮き沈みしてしまって(させられて)いるようでは、あぁ小さい小さいなにやってんだか(ワラウニワラエナイ)

かの有名な、スタヴローギンの、スタヴローギンの告白(チーホンのもとで)、、、


町でささやかれる怪しげな噂は、大きな出来事の前ぶれだった。1人が狂い、2人が燃えあがり、5人が密議をめぐらし、そしてみんな取り憑かれていく。暗い夜が育む悪意の芽。ついに明らかになった、ピョートルの真の狙いとは。アカデミー版「スタヴローギンの告白」初訳を含む。


≪目次: ≫
悪霊 “Бесы, 1871-1872”. 〈2〉』 三部からなる長編小説
第2部
 第1章 夜
 第2章 夜(つづき)
 第3章 決闘
 第4章 一同の期待
 第5章 祭りを前に
 第6章 大忙しのピョートル
 第7章 同志仲間で
 第8章 イワン皇子(おうじ)
 チーホンのもとで――スタヴローギンの告白
 第9章 ヴェルホヴェンスキー氏、家宅捜索を受ける
 第10章 海賊ども、運命の朝

読書ガイド/亀山郁夫    『悪霊』第2部の魅力(1 『悪霊』の時系列/2 『悪霊』第2部と二つのエピグラフ/3 対話とカーニバル、内と外/4 「チーホンのもとで――スタヴローギンの告白」/5 発見された二種類の「告白」/6 『悪霊』第1部のあらすじ)/『悪霊』第2部を読むための基礎知識(1 ユートピア社会主義と「ペトラシェフスキーの会」/2 ナロードニキ運動/3 新しい行政組織、自治体(ゼムストヴォ)の導入/4 偽ドミートリー伝説とグリーシカ・オトレーピエフ/5 コレラと暴動の記憶/6 中世の記憶/7 去勢派と改革/8 スタヴローギンの謎/9 本書に登場する歴史上の人物/10 本書に出てくる用語、架空の人物など)


≪著者: ≫ フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー Фёдор Михайлович Достоевский [1821-1881] ロシア帝政末期の作家。60年の生涯のうちに、以下のような巨大な作品群を残した。『貧しき人々』『死の家の記録』『虐げられた人々』『地下室の手記』『罪と罰』『賭博者』『白痴』『悪霊』『永遠の夫』『未成年』そして『カラマーゾフの兄弟』。キリストを理想としながら、神か革命かの根元的な問いに引き裂かれ、ついに生命そのものへの信仰に至る。日本を含む世界の文学に、空前絶後の影響を与えた。

[訳者] 亀山郁夫 Kameyama Ikuo 1949年生まれ。東京外国語大学長。ドストエフスキー関連の研究のほか、ソ連・スターリン体制下の政治と芸術の関係をめぐる多くの著作がある。著書に『磔のロシア』『熱狂とユーフォリア』『ドストエフスキー父殺しの文学』『「悪霊」神になりたかった男』『大審問官スターリン』『ドストエフスキー共苦する力』ほか多数。訳書に『カラマーゾフの兄弟』『罪と罰』(ドストエフスキー)ほか。

フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー 『悪霊 〈1〉』(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2010年) '10/09/30





人気ブログランキングへ


本「悪霊 〈1〉  Ф. М. Достоевский;“Бесы”, 1871-1872. (光文社古典新訳文庫111)」ドストエフスキー、亀山郁夫 訳5

ブログネタ
読んだ本♪ に参加中!
悪霊〈1〉 (光文社古典新訳文庫)
悪霊 〈1〉  Ф. М. Достоевский;“Бесы”, 1871-1872. (光文社古典新訳文庫111)

○著者: フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー亀山郁夫
○出版: 光文社 (2010/9, 文庫 546ページ)
○価格: 940円
○ISBN: 978-4334752118
おすすめ度: 5.0
クチコミを見る



なんだかフシギな雰囲気が、雰囲気ばかりが全編に(といっても全3巻のまだまだ第1巻のみ)ただよって、とらえどことがないような、とりつく島がない?!ような(よく分からない)。きっとひとつひとつの出来事に、登場人物のひとりひとりに、それぞれ意味があって意味がないことなどなにもない、のであろうことから、注意を途切れさせることがないように



最近わたしたちの町で、奇怪きわまりない事件が続発した。町の名士ヴェルホヴォンスキー氏とワルワーラ夫人の奇妙な「友情」がすべての発端だった……。やがて、夫人の息子ニコライ・スタヴローギンが戻ってきて、呼び寄せられるように暗い波乱の気配が立ちこめはじめる。


≪目次: ≫
悪霊 “Бесы, 1871-1872”. 〈1〉』 3部からなる長編小説
第1部
第1章 序に代えて――われらが敬愛するステパン・ヴェルホヴェンスキーの伝記より数章
第2章 ハリー王子。縁談
第3章 他人の不始末
第4章 足の悪い女
第5章 賢(さか)しい蛇

読書ガイド/亀山郁夫    『悪霊』の誕生/『悪霊』を読むための基礎知識(1 名前の表記について/2 モデルとなった町と貴族社会の成り立ち/3 『悪霊』の思想的背景/4 本書に登場する歴史上の人物/5 本書に出てくる用語)


≪著者: ≫ フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー Фёдор Михайлович Достоевский [1821-1881] ロシア帝政末期の作家。60年の生涯のうちに、以下のような巨大な作品群を残した。『貧しき人々』『死の家の記録』『虐げられた人々』『地下室の手記』『罪と罰』『賭博者』『白痴』『悪霊』『永遠の夫』『未成年』そして『カラマーゾフの兄弟』。キリストを理想としながら、神か革命かの根元的な問いに引き裂かれ、ついに生命そのものへの信仰に至る。日本を含む世界の文学に、空前絶後の影響を与えた。

[訳者] 亀山郁夫 Kameyama Ikuo 1949年生まれ。東京外国語大学長。ドストエフスキー関連の研究のほか、ソ連・スターリン体制下の政治と芸術の関係をめぐる多くの著作がある。著書に『磔のロシア』『熱狂とユーフォリア』『ドストエフスキー父殺しの文学』『「悪霊」神になりたかった男』『大審問官スターリン』『ドストエフスキー共苦する力』ほか多数。訳書に『カラマーゾフの兄弟』『罪と罰』(ドストエフスキー)ほか。






人気ブログランキングへ


本「ドストエフスキーとの59の旅」亀山郁夫5

ブログネタ
読んだ本♪ に参加中!
ドストエフスキーとの59の旅
ドストエフスキーとの59の旅

○著者: 亀山郁夫
○出版: 日本経済新聞出版社 (2010/6, 単行本 288ページ)
○価格: 1,995円
○ISBN: 978-4532167455
おすすめ度: 4.0
クチコミを見る



ぼくはいま日常的には、ひとり暮らし。いろいろあって(すべてみずからに、なんらかのかたちでみずからに起因することがらの諸々によって)結果的にいま、ひとりで暮らして生活するぼく。貧乏性だから、ほとんど外食をすることなく自炊中心の食生活、仕事は閑職(隠遁?!)、恥ずかしげもなく?!小さな(倹しい)生活を営むことを旨とする(まだまだ見栄を欲望を拭い去りきることができていない)。(ひとりでも)さびしくない、と言ってみたら、ウソとまでは言わないまでも、虚勢を張ってる偽りの演じている部分を否定できない、やっぱり心細い(と思うとき、なんとも言いえぬ不安をいだくときが、たびたびある、もっとも根源的なものであり、ひとりであるか否かにかかわるものでもないのかもしれないのではあるが)とは、いい歳をした初老のオトコが口外してカッコイイものでもないであろう(と思うからあまり言わないように心掛けている)。もっとも、ひとりでいろいろ考えることは、考えたいことはいろいろいろいろあるのであって、考えることを阻害されたくない(積極的にひとりになりたい!?)、などと考えちゃう側面をも否定できない、さいきんますます他人との人間関係を煩わしいと思うことから、どうやら、なるべくして(にしても周囲の他人の、とくに身近な者の犠牲や負担のさまざまを、考慮して想像しないわけには、無視することは無自覚でいることは、あってはならない、そうありたくない、じゃぁ果たして、ぼくはどうあるべきか??!)
父との関係、母との関係、まずはぼくの両親が健在で(しばらく、七月の初旬を最後に直接の連絡をとっていないけど、連絡がないということは連絡すべき悪しき出来事がないことのシルシ、かと)、アリガタイことに、これはホントにアリガタイどんなに感謝しても感謝しすぎることがないであろうくらいのことで、ぶっちゃけ、経済的な支援をときどき受けていることを隠すことをしないんだけど、もちろんだからアリガタイ(助かっている)ことがあって、カンタンにペロッと言ってしまうのもどうかと思わないでもないのだが、存在が、現実の存在が、生きて在るということ。生きて在ることを、ある意味ではアタリマエのこととして、それ以外のことを想像することもできないのではあるが、ちょっと考えてみるには(さまざまな想像をしないものでもない)。
そして、同じ両親から生まれた(として育てられた)、すでにそれぞれ独立した家庭をもつ弟たち、次男(issa、37歳)と三男(kagetora、32歳)。それぞれなんらか思うところはあるのであろう、いろんなことを考えて、考えずにはいられないのであろう、それぞれのおかれた状況や環境(もちろん年齢にも)により、思うところや考えるところ悩むところに多少の差異はあっても、考えずに(考えることなくボンヤリとしては)いられない、のかもしれない。さらには、次男の嫁(emi☆emi)までその輪?!に加わって、webの世界で(ブログ、新式のツイッターではなく)、それぞれのペースで展開(主宰)する、思うところが、思って表出させて書き記すにいたるところがポイントが視点がまなざしが♪
なにをおいても、なにがなくとも、なにがどうしたって、考えないときはない、ぼくのいまの生活に持続可能性があるものなのかどうなのか分からない、持続可能性がなければないで、それぞれの思惑があろうことから、すでに独立した自己で個人(近代的な意味での)であることに相違はないであろうことから、無理をすることなく流れに抗うことなく流されるままに辿り着く安定ポイント(といったモノがあるとするならば)を乱す気はない、すでにぼくにはなんの権能をも有しないであろう、ぼくの家族、娘とその母親と




13歳夏の『罪と罰』との出会い、連合赤軍事件と卒論での訣別、1984年ソ連の恐怖、「原点」からの再出発……世界文学の名作を現在の日本に甦らせた著者の自伝的エッセイ集。


≪目次: ≫
プロローグ
    二〇〇八年十月、モスクワ、ロシア国立外国文献図書館/二〇〇七年二月、モスクワ、トヴェルスカヤ通り十二番/二〇〇一年九月、ザライスク、ダロヴォーエ/二〇〇一年九月、チェレマシニャー/二〇〇九年一月、東京日仏会館〈前〉/二〇〇九年一月、東京日仏会館〈後〉/一九六二年八月、宇都宮/一九五八年二月、宇都宮/一九六六年十月、宇都宮
    一九六八年五月、東京、西ヶ原/一九六八年六月、東京、西ヶ原/一九六八年八月、宇都宮/一九六八年十月、東京、西ヶ原/一九六九年十月、東京、西ヶ原
    一九七〇年九月、宇都宮/二〇〇九年四月、東京、練馬〈前〉/二〇〇九年四月、東京、練馬〈中〉/二〇〇九年四月、東京、練馬〈後〉/二〇〇九年五月、サンクトペテルブルク、王宮橋/二〇〇九年四月、サンクトペテルブルク、グリボエードフ運河/二〇〇九年五月、パリ、ホテル・サン・ラザール
    一九七〇年十一月、東京、西ヶ原/一九七一年四月、東京、西ヶ原/一九七二年一月、東京、西ヶ原/一九七二年三月、東京、西ヶ原
    二〇〇八年十一月、モスクワ、クレムリン宮殿〈前〉/一九八四年八月、ウリヤノフスク/一九八四年八月、ウリヤノフスク、ヴォルゴグラード/一九八四年八月、ヴォルゴグラード/一九八四年八月、ハリコフ/一九八四年九月、モスクワ、ナホトカ/二〇〇八年十一月、モスクワ、クレムリン宮殿〈後〉
    二〇〇一年九月、ロンドン、ハイドパーク/一九七六年八月、セミパラチンスク/二〇〇九年八月、広島/二〇〇九年六月、東京、四谷/二〇〇九年十月、福岡、東京、函館、郡山/二〇〇九年十月、松山/二〇〇八年二月、モスクワ、ホテル・ウクライナ/一九九五年三月、東京、西ヶ原/二〇〇八年一月、東京、三鷹/二〇〇〇年一月、東京、練馬
    二〇〇二年十二月、ドレスデン/二〇〇九年九月、東京、シアターコクーン/二〇〇四年一月、バーゼル/二〇〇四年九月、ベオグラード
    二〇〇三年十一月、スターラヤ・ルッサ/二〇〇四年一月、パリ、Xホテル/二〇〇四年三月、ロンドン、漱石のアパート/二〇〇四年三月、ロンドン、ウォーターストーン書店/二〇〇六年一月、モスクワ、ホテル・ブダペスト
    二〇〇七年八月、東京、銀座/二〇〇七年九月、東京、神田/二〇〇五年五月、新宮/二〇〇七年三月、東京、練馬/二〇〇八年三月、東京、練馬/二〇〇九年二月、東京、練馬
    二〇〇九年十二月、成田/二〇〇九年十二月、プノンペン、トゥールスレン/二〇〇九年十二月、プノンペン、ホテル・ラッフルズ・ル・ロイヤル/一九六一年八月、宇都宮/二〇〇九年七月、サンクトペテルブルク、マリインスキー劇場/二〇〇八年七月、サンクトペテルブルク、S横町
エピローグ

※初出 日本経済新聞社・日曜日付朝刊(二〇〇九年一月四日〜十二月二十七日) 単行本化にあたり大幅に加筆・修正しました。


≪著者: ≫ 亀山郁夫 (かめやま・いくお) 1949年栃木県生まれ。東京外国語大学学長。東京外国語大学ロシア語学科卒業、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。2002年『磔のロシア スターリンと芸術家たち』で大佛次郎賞、07年新訳『カラマーゾフの兄弟』で毎日出版文化賞特別賞受賞。他の著書に、『甦るフレーブニコフ』『熱狂とユーフォリア』『ロシア・アヴァンギャルド』『ドストエフスキー 父殺しの文学』『「悪霊」 神になりたかった男』『「カラマーゾフの兄弟」続編を空想する』『終末と革命のロシア・ルネサンス』『「罪と罰」ノート』など。他の訳書に、ドストエフスキー『罪と罰』など。





人気ブログランキングへ


本「『罪と罰』ノート (平凡社新書458)」亀山郁夫5

ブログネタ
読んだ本 に参加中!
『罪と罰』ノート (平凡社新書 458)
『罪と罰』ノート (平凡社新書458)

○著者: 亀山郁夫
○出版: 平凡社 (2009/5, 新書 256ページ)
○価格: 798円
○ISBN: 978-4582854589
おすすめ度: 3.0
クチコミを見る



『カラマーゾフの兄弟』のときは先行して関連するであろうと思われる著書七冊を読んでから本編に挑んだ。長篇を、読みきれる自信がなかった、というのとはすこし違うのかもしれないけれど。1年とすこしまえのこと。いまでもあいかわらず、登場人物の名前がなかなか覚えられない、関係や関連性の理解に及ばない。
著述内容の要約(宿題の読書感想文みたいなの)もまた、うまくまとめることが、じょうずに書きえる気がしない。もっとも、ぼくがそれをする必要性を感じることがないことを要因のひとつにあげてみたりするのだが。


≪目次: ≫
はじめに――サンクトペテルブルクの七月

序論
1 一八六五―六六年、『罪と罰』の時代
   観念と狂気の都市、ペテルブルク/黙示録の都市、ペテルブルク/帰還/犯罪者へのまなざし/「理想」の終わり/屈折の愛/厄年はつづく/『罪と罰』の誕生/酷暑の七月、暗殺の四月
2 小説の誕生   小説のモデル/第一の構想/第二の構想/第三の構想
3 『罪と罰』の起源   ラスコーリニコフは死者としてふるまう/ペトラシェフスキー事件/死刑判決、「黙過」の起源

本論
1 屋根裏部屋の「神」
   物語ははじまる――七月七日/数/悲惨な頂点/第一の試練/第二の恩寵/復讐/第三の犠牲者/反転する生命力
2 引き裂かれたもの   理性と光、意志と力/ラスコーリニコフ、名前の起源1/ラスコーリニコフ、名前の起源2/ラスコーリニコフ、名前の起源3/分身関係、またはザライスク/ラズミーヒン――引き裂かれざるもの
3 ナポレオン主義または母殺し   隠蔽された何か/ナポレオン主義/「二つの階層」/思想の起源/欺瞞の哲学――強者と弱者/非凡人の刻印/解釈の余白に/ソーニャの大地/運命の意志/母殺し/「イワーノヴナ」の輪、または無意識のレベルへ
4 棺から甦る   信仰者の読み/黄の鑑札、カペルナウム/聖書の引用/棺としての部屋/「ラザロの復活」――「黙過」のリアリティ/四の意味、ラザロの意味/神を見るお方/「死せるキリスト」――仮説
5 バッカナリアと対話   バッカナリア/フーリエ主義の再現/隠された「二枚舌」/二つの死、ユダ、三十/究極の動機
6 運命の岐路   「踏み越え」たのはだれか/「好色」な神/不思議な一致/妻マルファの死とその深   層/最後の情熱/デカダンスと腐臭/最後の遍歴/父と子/自伝のなかに/第一の浄化
エピローグ 愛と甦り   死者の物語/罰の「重さ」/『罪と罰』の原点/第二の恩寵/試される信念/開かれた「未来」

参考文献一覧
あとがき
(二〇〇九年三月二十一日 さくら開花の日に 亀山郁夫)


≪著者: ≫ 亀山郁夫 (かめやま いくお) 1949年生まれ。東京外国語大学長。著書に『甦るフレーブニコフ』(平凡社ライブラリー)、『ロシア・アヴァンギャルド』(岩波新書)、『磔のロシア』(岩波書店)、『熱狂とユーフォリア』(平凡社)、『ドストエフスキー父殺しの文学』(NHKブックス)、『「悪霊」神になりたかった男』(みすず書房)、『「カラマーゾフの兄弟」続編を空想する』(光文社新書)、『ドストエフスキー』(文春新書)、訳書に、ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』、同『罪と罰』(以上、光文社古典新訳文庫)などがある。

ドストエフスキー「罪と罰 〈3〉 Преступление и наказание, 1866」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2009)
ドストエフスキー「罪と罰 〈2〉 Преступление и наказание, 1866」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2009)
ドストエフスキー「罪と罰 〈1〉 Преступление и наказание, 1866」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2007)
亀山郁夫「ドストエフスキー 共苦する力」(東京外国語大学出版会、2009)
亀山郁夫「ロシア・アヴァンギャルド」(岩波新書、1996)
ドストエフスキー「白夜 Белые ночи, 1848』(小沼文彦訳、角川文庫クラシックス、1958)
ドストエフスキー「地下室の手記 Записки из подполья, 1864』(安岡治子訳、光文社古典新訳文庫、2007)
ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 Братья Карамазовы, 1879-1880」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2007)
ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟 第4部 Братья Карамазовы, 1879-1880」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2007)
ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟 第3部 Братья Карамазовы, 1879-1880」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2007)
ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟 第2部 Братья Карамазовы, 1879-1880」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2007)
ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟 第1部 Братья Карамазовы, 1879-1880」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2007)
亀山郁夫「大審問官スターリン Иосиф Виссарионович Сталин」(小学館、2006)
亀山郁夫「ドストエフスキー 父殺しの文学 〈下〉」(NHKブックス、2004)
亀山郁夫「ドストエフスキー 父殺しの文学 〈上〉」(NHKブックス、2004)
亀山郁夫「『カラマーゾフの兄弟』続編を空想する」(光文社新書、2007)
亀山郁夫「『悪霊』神になりたかった男」(理想の教室、みすず書房、2005)
亀山郁夫「ドストエフスキー 謎とちから」(文春新書、2007)
亀山郁夫+佐藤優「ロシア 闇と魂の国家」(文春新書、2008)







人気ブログランキングへ

本「罪と罰 〈3〉  Ф. М. Достоевский, Преступление и наказание, 1866 (光文社古典新訳文庫)」ドストエフスキー、亀山郁夫 訳5

ブログネタ
読んだ本 に参加中!
罪と罰〈3〉 (光文社古典新訳文庫)
罪と罰 〈3〉  Ф. М. Достоевский, Преступление и наказание, 1866 (光文社古典新訳文庫)

○著者: フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー亀山郁夫
○出版: 光文社 (2009/7, 文庫 536ページ)
○価格: 920円
○ISBN: 978-4334751845
おすすめ度: 5.0
クチコミを見る



とりとめもなく。
朝起きて、といっても前日の天気予報で近づきつつある台風の影響で雨が降るとチェックしていたので外出(クロスバイクでのトレーニング)の予定を組むことなくすこしユックリとではあるのだが、そう、のどの違和感が増大していることに顔をしかめる。数日前からすこしヘンだなぁとは感じていた。8月もまもなく終わりを迎えようというこの時期、風に秋の気配を感じるものの、照りつける太陽の陽射しはまだまだつよく烈しい。前日は最高気温が33度くらいだったのでは。仕事で、不動産売買契約の立会いをした会場の、先方の不動産仲介業者の会議室なのか応接室なのか、午後1時からの契約であったことを考慮するには気持ちを理解できないわけでもないのだが、これでもかと言わんばかりに、まるでイヂワルのように、猛烈なエアコンの冷風が吹き荒れていた。ぼくが客の立場だったら、まちがいなく(エネルギーのムダ遣いであると)指摘したところではあるのだが、2〜3時間の辛抱と覚悟を決めて口を閉ざした。半袖ワイシャツで上着を着用していないぼくにとっては、拷問に近い責苦であったとしても。案の定、中途で契約の当事者である個人の売主と買主が共に、エアコンの冷風を苦痛に感じる素振りを見せたので、空調の設定を変更するように穏やかに諭した。まぁ、そのようなツライできごとがなかったとしても、暑い夏をやりすごしてきたからだに、季節の変わり目の涼しさや残暑に起因して、すくなからぬ不調が生じるのはアタリマエの現象でもあろう。夏の太陽を覆い隠す厚い雲がアリガタイ、養生するとしよう(すでに違和感は薄れている午後)。
ユックリ淹れた熱いコーヒーで朝食を採り、ノンビリしたくを整え、ブラブラと自室ちかくの図書館へと、午前中は読書にいそしむことに。そう、図書館と同じ敷地の施設は選挙の投票所になっている。平成21年8月30日は、衆議院議員選挙(最高裁判所裁判官国民審査)の投票日らしい。たしかに「投票所入場整理券」なる郵便が届いていた記憶がある。わざわざ口外するまでもないことではあるのだが、興味がない、関心がない、投票しない。「投票する権利」のようなものがあって、朝から「投票しましょう」とういうようなアナウンスが聞こえてきたことを確認している、認知している。ぼくは、みずからの意思により、投票しない選択を採用する、のであり、投票しないことにつき、なんらの主張をする気もない、ただただ興味も関心ももてなくて、みずからの性格というのか本質というのか根柢というのか、に起因するところ。

ときに、からだの不調を感じてみたりするのだが、すこし広範な視点で体調を健康状態を勘案するには、わらってしまうくらいに健康体、といっていいかもしれない。病気になる気がしない。突然死や事故死の可能性は、突発的な外的な要因に起因するものであろうことを考慮するにはカンタンに否定できるのもではなく、その可能性を加味しないわけにはいかないのであろうが、もしかしたら長生きしちゃうかもしれないなぁ、とは他人事のように考えないでもない。長生きしたい願望もなく、健康を目的としているわけではないことを断ったうえで、あくまでもみずからの快適を求める行動として、経済的な問題と濃い味付けを嫌うことから可能な限り外食を控え自炊を菜食をこころがけ、快適な睡眠を得る目的でクロスバイクでのトレーニングに励む。
じつのところ、すこし前には「とりあえず50歳までは生きよう」と決めた。老後にたいする経済的な不安を払拭できないことからの現実逃避的な考え方である感を否めないのだが、現実的なお金の問題は、ぼくにとって小さくない重大な問題、避けて通ることができない。しかし、直視して立ち向かう勇気も、冷静に立て直しを図る能力にも著しく欠けると自覚している。そのような状況における一時的な対応策としての「50歳まで生きる」を掲げてみることによる、心理的な負担の軽減と、冷静な考察を図るべく時間を稼ぐ効用と。そう、冷静沈着に立て直しを図るべきなのであり、立て直しを図ることなくして、ぼくに生きる価値というのか、ぼくが生きる意義を見出すことは不可能なのかもしれない。じつは、ちょっとここで、結論めいたというか、方向性のようなものを示そうと画策して書き始めてはみたのだが。


≪目次: ≫
ドストエフスキー『罪と罰 エピローグ付きの六部からなる長編小説
第5部
第6部
エピローグ

読書ガイド 亀山郁夫
《第2巻》のあらすじ/1 レジャベートニコフの「コミューン」/2 ポルフィーリーは危険人物か/3 年金制度のモチーフに隠された何か/4 流行歌は何を意味するか/5 ミコールカと「逃亡派」/6 父称の問題、またはイワンとピョートルの戦い/7 名前の混同と愛称の問題/8 スヴィドリガイロフの「棺」/9 ネヴァ川と天候の問題/10 火薬中尉に託された役割/11 リヴィングストンの手記/12 ラスコーリニコフの「罰」/13 旋毛虫の夢
ドストエフスキー年譜
訳者あとがき
(二〇〇九年六月六日 サンクトペテルブルグ、東京 亀山郁夫)


≪著者: ≫ フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー Фёдор Михайлович Достоевский [1821-1881] ロシア帝政末期の作家。60年の生涯のうちに、以下のような巨大な作品群を残した。『貧しき人々』『死の家の記録』『虐げられた人々』『地下室の手記』『罪と罰』『賭博者』『白痴』『悪霊』『永遠の夫』『未成年』そして『カラマーゾフの兄弟』。キリストを理想としながら、神か革命かの根元的な問いに引き裂かれ、ついに生命そのものへの信仰に至る。日本を含む世界の文学に、空前絶後の影響を与えた。

[訳者] 亀山郁夫 Kameyama Ikuo 1949年生まれ。東京外国語大学長。ドストエフスキー関連の研究のほか、ソ連・スターリン体制下の政治と芸術の関係をめぐる多くの著作がある。著書に『磔のロシア』『熱狂とユーフォリア』『ドストエフスキー父殺しの文学』『「悪霊」神になりたかった男』『大審問官スターリン』『カラマーゾフの兄弟』(ドストエフスキー)ほか多数。

ドストエフスキー「罪と罰 〈2〉 Преступление и наказание, 1866」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2009)
ドストエフスキー「罪と罰 〈1〉 Преступление и наказание, 1866」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2007)
亀山郁夫「ドストエフスキー 共苦する力」(東京外国語大学出版会、2009)
亀山郁夫「ロシア・アヴァンギャルド」(岩波新書、1996)
ドストエフスキー「白夜 Белые ночи, 1848』(小沼文彦訳、角川文庫クラシックス、1958)
ドストエフスキー「地下室の手記 Записки из подполья, 1864』(安岡治子訳、光文社古典新訳文庫、2007)
ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 Братья Карамазовы, 1879-1880」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2007)
ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟 第4部 Братья Карамазовы, 1879-1880」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2007)
ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟 第3部 Братья Карамазовы, 1879-1880」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2007)
ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟 第2部 Братья Карамазовы, 1879-1880」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2007)
ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟 第1部 Братья Карамазовы, 1879-1880」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2007)
亀山郁夫「大審問官スターリン Иосиф Виссарионович Сталин」(小学館、2006)
亀山郁夫「ドストエフスキー 父殺しの文学 〈下〉」(NHKブックス、2004)
亀山郁夫「ドストエフスキー 父殺しの文学 〈上〉」(NHKブックス、2004)
亀山郁夫「『カラマーゾフの兄弟』続編を空想する」(光文社新書、2007)
亀山郁夫「『悪霊』神になりたかった男」(理想の教室、みすず書房、2005)
亀山郁夫「ドストエフスキー 謎とちから」(文春新書、2007)
亀山郁夫+佐藤優「ロシア 闇と魂の国家」(文春新書、2008)







人気ブログランキングへ

本「罪と罰 〈2〉  Ф. М. Достоевский, Преступление и наказание, 1866 (光文社古典新訳文庫)」ドストエフスキー、亀山郁夫 訳5

ブログネタ
読んだ本 に参加中!
罪と罰〈2〉 (光文社古典新訳文庫)
罪と罰 〈2〉  Ф. М. Достоевский, Преступление и наказание, 1866 (光文社古典新訳文庫)

○著者: フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー亀山郁夫
○出版: 光文社 (2009/2, 文庫 465ページ)
○価格: 840円
○ISBN: 978-4334751739
おすすめ度: 5.0
クチコミを見る



朝の通勤電車でほぼ座れたのは各駅停車を選択したとはいえ奇跡的だった(ちなみに2回乗り換え3本の電車のうちの2本をすべて座り、いちばん乗車時間が短い1本を半分以上座った)。気持ち好く読書に耽り、この朝から読み始めた本書を約140ページ近くまで読みすすめたところで(当然のように夏の朝の青空の下を歩きながらも本を読みつづけているのだが)、会社の玄関近くで、ぼくより確か9歳くらい年長だと記憶しているヴェテラン男性営業スタッフに声をかけられる、「なに読んでるの?」と。本から視線を外し、読みかけのページに指を挟んだままに表紙を見せて「『罪と罰』ドストエフスキー」と。そう、彼は早稲田大学文学部を卒業した弁のたつ男で、そこにはぼくの羨望と嫉妬の念が多分に含まれているのだが、サラリと「ドストエフスキーかぁ、中学生だなぁ」だったか、なんと言われたのか、ハッキリとした詳細の記憶を失念してしまったのだが。彼は中学生の頃にすでに読んでいたのであろう。悔し紛れに、かなり凹みながらも、「ぼくにとっては、いまなんですよねぇ〜」とへらへらと苦笑いをうかべるのが精一杯。朝からキツイ一発を浴びて、といっても当人はそんな意識の欠片もないことが明白で、そのあたりは、少なからぬ短くないつきあいのなかで、なんどかケンカにちかい激論や罵詈雑言を交わした仲であり、おなじ男三人兄弟の長男で、子どもを設けながら、ぼくが娘ひとりにたいして、彼には高校と中学を卒業したくらいの男の子ふたりだったはずなのだが、いろいろあってすでに同居しなくなって久しいところもおなじ。おなじように、物言いは優しくなく、ハッキリとキツイ、冷たい。衝動的に感情に駆られて激昂しやすいタイプで、そのぶん、熱しやすく冷めやすいではないけれど、ケロリと忘れる、良くも悪くも都合よく。情にあつい生真面目なタイプであることもつけくわえよう。仕事を目的として同じ会社に集っているわけで、当然に仕事で絡むことも少なくないから、そのあたりは互いに割り切って、大人のつきあいをしている、つもり。なにより年長者であり、知識も経験も尊敬に値する部分を、ぼくに不足しているさまざまを持ち合わせていることを、否が応でも意識しないわけにはいかない。

なんとか仕事中に用事をみつけだして移動時間や休憩時間を捻出してちょこちょこと読みすすめて、帰りの電車でラストスパート!?、仕事中のぼくの仕事の少なくないウエイトを占める読書、などとは大きな声では言えないけれど、大きなミスなくソツなく与えられた仕事を対応している、つもり。


≪目次: ≫
ドストエフスキー『罪と罰 エピローグ付きの六部からなる長編小説
第3部
第4部

読書ガイド 亀山郁夫
《第1巻》のあらすじ/1 裁判制度と警察機構の大改革/2 ラスコーリニコフの思想 .淵櫂譽ン主義/3 ラスコーリニコフの思想 ⊇末論/4 スヴィドリガイロフの起源/5 不思議な一致/6 《黄の鑑札》とカペルナウーモフ家の象徴/7 ソーニャの聖書/8 ラスコーリニコフの部屋とソーニャの部屋/9 死者として位置づけられた者たち/10 「ラザロの復活」/11 「四」の意味/12 神を見るお方
ドストエフスキーの生涯における『罪と罰』 亀山郁夫
架空都市、ペテルブルグ/犯罪と犯罪者への《傾斜》/妻マリアとの愛の終わり/運命の女アポリナーリヤとの出会い/厄年のなかの『地下室の手記』/どん底で誕生した『罪と罰』/ペテルブルグの暑い夏


≪著者: ≫ フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー Фёдор Михайлович Достоевский [1821-1881] ロシア帝政末期の作家。60年の生涯のうちに、以下のような巨大な作品群を残した。『貧しき人々』『死の家の記録』『虐げられた人々』『地下室の手記』『罪と罰』『賭博者』『白痴』『悪霊』『永遠の夫』『未成年』そして『カラマーゾフの兄弟』。キリストを理想としながら、神か革命かの根元的な問いに引き裂かれ、ついに生命そのものへの信仰に至る。日本を含む世界の文学に、空前絶後の影響を与えた。

[訳者] 亀山郁夫 Kameyama Ikuo 1949年生まれ。東京外国語大学長。ドストエフスキー関連の研究のほか、ソ連・スターリン体制下の政治と芸術の関係をめぐる多くの著作がある。著書に『磔のロシア』『熱狂とユーフォリア』『ドストエフスキー父殺しの文学』『「悪霊」神になりたかった男』『大審問官スターリン』『カラマーゾフの兄弟』(ドストエフスキー)ほか多数。

ドストエフスキー「罪と罰 〈1〉 Преступление и наказание, 1866」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2007)
亀山郁夫「ドストエフスキー 共苦する力」(東京外国語大学出版会、2009)
亀山郁夫「ロシア・アヴァンギャルド」(岩波新書、1996)
ドストエフスキー「白夜 Белые ночи, 1848』(小沼文彦訳、角川文庫クラシックス、1958)
ドストエフスキー「地下室の手記 Записки из подполья, 1864』(安岡治子訳、光文社古典新訳文庫、2007)
ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 Братья Карамазовы, 1879-1880」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2007)
ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟 第4部 Братья Карамазовы, 1879-1880」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2007)
ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟 第3部 Братья Карамазовы, 1879-1880」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2007)
ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟 第2部 Братья Карамазовы, 1879-1880」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2007)
ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟 第1部 Братья Карамазовы, 1879-1880」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2007)
亀山郁夫「大審問官スターリン Иосиф Виссарионович Сталин」(小学館、2006)
亀山郁夫「ドストエフスキー 父殺しの文学 〈下〉」(NHKブックス、2004)
亀山郁夫「ドストエフスキー 父殺しの文学 〈上〉」(NHKブックス、2004)
亀山郁夫「『カラマーゾフの兄弟』続編を空想する」(光文社新書、2007)
亀山郁夫「『悪霊』神になりたかった男」(理想の教室、みすず書房、2005)
亀山郁夫「ドストエフスキー 謎とちから」(文春新書、2007)
亀山郁夫+佐藤優「ロシア 闇と魂の国家」(文春新書、2008)







人気ブログランキングへ

本「罪と罰 〈1〉  Ф. М. Достоевский, Преступление и наказание, 1866 (光文社古典新訳文庫)」ドストエフスキー、亀山郁夫 訳5

ブログネタ
読んだ本 に参加中!
罪と罰〈1〉 (光文社古典新訳文庫)
罪と罰 〈1〉  Ф. М. Достоевский, Преступление и наказание, 1866 (光文社古典新訳文庫)

○著者: フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー亀山郁夫
○出版: 光文社 (2008/10, 文庫 488ページ)
○価格: 860円
○ISBN: 978-4334751685
おすすめ度: 4.0
クチコミを見る



あぁ、ラスコーリニコフ、ラスコーリニコフ♪
ぼく、おこりんぼう。イライラすることを、イライラや怒りの感情を抑えてコントロールして冷静さを取り戻すことなど不可能事。衝動に駆られて、あとから冷静さを取り戻してから考えるには、なんで??!、と理解に苦しむようなことをしでかしてしまうことも、最近でもゼロではない、カンゼンにコントロールできる自信などはどうしても持ちえない。
ず〜っとね、ものごころついたときから?!、えもいわれぬ、説明できないイライラと言うのか、違和感、不快感をいだくことがタビタビあって、なにゆえになにを原因として衝動がわき起こるのか、理解が及ばない説明できないままに。
どうしたって抑圧することのできないイライラ・違和感・不快感(いまでもコントロールできる気がしない)を、ぼくはコントロールすべきで(ぼくの内からいだくものであるがゆえに!?)、コントロールできるものだと信じて疑わなかった。そう考えるには、コントロールできないぼくは、イッパンテキに備えているべき能力が欠落している、不適格者!!?、そんなはずはない、そんなのイヤだ、受け容れたくない認知したくない、ゼッタイにイヤだイヤだイヤだぁ〜。と、思ったとしても、その思いさえも認知することを避けるくらいに矛盾に満ちて分裂して(さらには深く考えることを忌避して、それがなんとなく赦されてしまって、ますますチャンと考えることなく、歪みは増大)。

イライラしたとき、怒りをいだいたとき。そう、みずからに説明を求める、徹底的に説明を求める「どうして、なにを原因として、理由として??!」。で、説明ができないときには、イライラすることも怒った状態を続けることも赦さない。ぼくは断固として赦すことをしないよ。だってオカシイじゃない??!。まずは、イライラすることも怒ることも、だれもが皆そうするわけではない。おなじ状況でおなじ対応を受けても、気にしない人、気にならない人がいて。
ひとりだけの殻に閉じこもって、カンゼンに隔絶された空間にひとり、だれとも接触が生じえないような場所にあって、だれにもなんら影響を及ぼす可能性がない状態において、イライラして起こるのならば「勝手にやってればぁ〜(バッカじゃないのぉ〜)」で済むけれど、そんな特殊な状態がないことは想像に難くない。周囲になんらかの影響を与えることなく、イライラしたり怒ったりすることは不可能であろう。だれもがいだくわけではないイライラや怒りを、ひとり勝手に起こしたぼくが、ぼくの勝手を押し通して、ぼくの都合だけで、周囲になんらかの影響を及ぼして、もっと言うならばメイワクをかける不快感をいだかせる行為が、はたして赦されるのであろうか??!、などと考えるには、すでに考えるまでもなく、ノン。
しかし、ぼくは、悲しいかな、イライラや怒りをコントロールすることができない。かりに一時的に表面的に取り繕ったとしても、取り繕うことができたように装うことができたとしたとしても、そこで歪みをかかえて抑圧されたエネルギーは逃げ場を失い、ウツウツと蓄積されて爆発の機会を窺うことにもなりかねない。
すでに、他人から好かれない存在であることは多分に自覚している。嫌われることも仕方がないことだと認知している。可能な限り嫌われたくはないが、嫌われることによって喪失する、被る不利益は、一定レヴェルで受け容れる覚悟はしている。すべてを獲得することは不可能であり、獲得できるものがあって、獲得できないものがあって、当然に喪失してしかるべきものだってあろう。取りこぼしなく獲得を試みる労力を費やすことだけが正しい(善)とは限らない。取りこぼしなく獲得を試みる努力を怠ることは忌避されるべきかもしれないけれども、その努力することを否定することはしないけれども、得手不得手と言うのか、特性と言うのか、やっぱりすべてを獲得することは、どんなに求められたとしてもできないものはできない、しかたがない。
なかなか言いたいことに、結論めいたところに、たどりつくことができないままに、近づく気配をみせることもなく、どこに向かって走っているのかわからなくなるのは、いつものことなんだけれども。
そう、説明義務、と言うのかなぁ、できないことをできないと表明する、ただ「できません」と言ってしまうわけには(子どもじゃないんだから)いかないから、「これこれこういう理由があって、これこれこういう状況を考えるには、ね!!、ムリがあるでしょう?!、できなくても仕方がないと思うでしょう?!」と訴えて説明して、相手の周囲の一定レヴェルまでの同意を得る、または、諦めてもらう!?、「あっ、こいつじゃムリだわ!?、ダメだこりゃ、次行ってみよう!?」って。
ところがそもそも、他者への説明には限界があって、説明をするこちら側の説明能力と、説明を受ける相手方の理解能力の、双方がともに一定レヴェル以上を備えていないことには、関係が成立しえない。理解する能力にも個人差はあるし、説明する能力にはもっともっと歴然とした差異があろう。また、相手の理解能力のレヴェル以上の理解を求めることは、往々にして相手のプライドを傷つけることにもなりかねない。わからない場合にも「わからない」とは、なかなか言えるものではない。互いに相手に失礼にあたるんじゃないか?!などと気兼ねしてみたりして。難しい、カンタンなものではない。説明をするうえでは、相手の理解能力のレヴェルを判別して、そのレヴェルに適合した説明を求められよう。ますます、理解を得られる可能性に、より不可能性がつよまることを考えるには、ときに、諦め!?、みたいな方策も選択されるべきものなのかもしれない。
で、(唐突な印象を否定できないが、みずからの説明能力の不足を明確に自覚しつつ)、理解が得られようと、または、理解が得られないとしても、説明の義務が消失することはなく、説明を怠ることは(ぼく以外の他人にそれを求めるか否かはともかくとしても)赦されるものではなく、なによりも、その努力義務(説明責任)は一所懸命に果たしたい!、と言うのがぼくの考え方、かなぁ、いまのところ。

ときに、イライラしながら怒りながら冷静さを著しく失して、一方で、ぼくはなににたいして、どんな状況にたいしてイライラしているんだろうか?、怒りを感じているんだろうか?、と考えるには、なかなかカンタンには冷静に考えられるものではないし、ついつい「そんなこと考えられるか!、オレさまはいままさに怒っちゃっているんだぞ!」と、激昂、興奮、思考停止状態、聞く耳を持たないシャットアウト状態に陥って。ふとした瞬間に、裂け目から這入りこむ、隙間。いや、冷静さを取り戻せる自信など、確信などはどうしたってもちえない、ムリだよ。


≪目次: ≫
ドストエフスキー『罪と罰 エピローグ付きの六部からなる長編小説
第1部
第2部

読書ガイド 亀山郁夫
1 作品誕生の経緯/2 「ゲラシム・チストフ事件」――モデルとなった事件1/3 執筆の動機/4 「高利貸し商ベック氏殺害事件」――モデルとなった事件2/5 黙示録の都市ペテルブルグ/6 場所の名前/7 人名と愛称に関わる問題/8 ロシアのお金/9 ロシアの大学と学生運動/10 現実の学生生活/11 マルメラードフの聖書/12 ラスコーリニコフの聞きちがい/13 「水晶宮」での出来事


≪著者: ≫ フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー Фёдор Михайлович Достоевский [1821-1881] ロシア帝政末期の作家。60年の生涯のうちに、以下のような巨大な作品群を残した。『貧しき人々』『死の家の記録』『虐げられた人々』『地下室の手記』『罪と罰』『賭博者』『白痴』『悪霊』『永遠の夫』『未成年』そして『カラマーゾフの兄弟』。キリストを理想としながら、神か革命かの根元的な問いに引き裂かれ、ついに生命そのものへの信仰に至る。日本を含む世界の文学に、空前絶後の影響を与えた。

[訳者] 亀山郁夫 Kameyama Ikuo 1949年生まれ。東京外国語大学長。ドストエフスキー関連の研究のほか、ソ連・スターリン体制下の政治と芸術の関係をめぐる多くの著作がある。著書に『磔のロシア』『熱狂とユーフォリア』『ドストエフスキー父殺しの文学』『「悪霊」神になりたかった男』『大審問官スターリン』『カラマーゾフの兄弟』(ドストエフスキー)ほか多数。

亀山郁夫「ドストエフスキー 共苦する力」(東京外国語大学出版会、2009)
亀山郁夫「ロシア・アヴァンギャルド」(岩波新書、1996)
ドストエフスキー「白夜 Белые ночи, 1848』(小沼文彦訳、角川文庫クラシックス、1958)
ドストエフスキー「地下室の手記 Записки из подполья, 1864』(安岡治子訳、光文社古典新訳文庫、2007)
ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 Братья Карамазовы, 1879-1880」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2007)
ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟 第4部 Братья Карамазовы, 1879-1880」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2007)
ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟 第3部 Братья Карамазовы, 1879-1880」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2007)
ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟 第2部 Братья Карамазовы, 1879-1880」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2007)
ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟 第1部 Братья Карамазовы, 1879-1880」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2007)
亀山郁夫「大審問官スターリン Иосиф Виссарионович Сталин」(小学館、2006)
亀山郁夫「ドストエフスキー 父殺しの文学 〈下〉」(NHKブックス、2004)
亀山郁夫「ドストエフスキー 父殺しの文学 〈上〉」(NHKブックス、2004)
亀山郁夫「『カラマーゾフの兄弟』続編を空想する」(光文社新書、2007)
亀山郁夫「『悪霊』神になりたかった男」(理想の教室、みすず書房、2005)
亀山郁夫「ドストエフスキー 謎とちから」(文春新書、2007)
亀山郁夫+佐藤優「ロシア 闇と魂の国家」(文春新書、2008)







人気ブログランキングへ

本「ドストエフスキー 共苦する力 (Pieria Books)」亀山郁夫5

ブログネタ
読んだ本 に参加中!
本「ドストエフスキー 共苦する力」亀山郁夫
ドストエフスキー 共苦する力 (Pieria Books)
○著者: 亀山郁夫
○出版: 東京外国語大学出版会 (2009/4, 単行本 268ページ)
○価格: 1,470円
○ISBN: 978-4904575017
おすすめ度: 5.0
クチコミを見る



なにもムズカシイことはないけれど、だからと言ってカンタンなものでもない。


フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー Фёдор Михайлович Достоевский [1821-1881] 19世紀ロシアの小説家。1846年に『貧しき人々』で作家デビュー。1849年、社会主義サークルへの参加により逮捕され、死刑判決を受けるが、皇帝の特赦によりシベリヤ流刑となり、1854年まで服役。1859年には10年ぶりにペテルブルク帰還を果たし、流刑体験に基づいた『死の家の記録』(1860)をはじめ、『虐げられた人びと』(1861)、『地下室の手記』(1864)など精力的に作品を発表。その後、『罪と罰』(1866)、『白痴』(1868)、『悪霊』(1871)、『未成年』(1875)、『カラマーゾフの兄弟』(1880)の五大長編を著す。透徹したリアリズムによって人間の深淵を描き出したその文学作品は世界に多大な影響を与え、いまなお多くの読者を魅了しつづけている。  (P.2)



≪目次: ≫
序 ドストエフスキー 共苦する力    なぜ、ドストエフスキーなのか/すべては許されている/小さな「神々」の誕生/野生化する時代の救い/「家族の偶有化」と「偶然の家族」/心の問題/ナドルイフを克服する大地/無神論に対する批判/共苦する力

機 ̄震燭醗媚廚飽き裂かれて――『罪と罰』    『罪と罰』とは「最後の童話」である/傲りと甦り――『罪と罰』で追究しようとした主題/罪の自覚と神の存在の自覚/狂気の源泉はどこにあるのか/罪の理不尽――ラスコーリニコフを襲う運命/二人のラスコーリニコフ/神の試練、神の傲り/ナポレオン主義と「新しいエルサレム」/ラスコーリニコフに罪の自覚はあるのか/666とPPP――歴史としての『罪と罰』/大地へのキス/ラザロの復活/屋根裏部屋というトポス/旋毛虫の夢/ラスコーリニコフに救済と復活は訪れるのか/『罪と罰』に何を読みとるべきか
供\酸と性の真実――『白痴』    「推測とほのめかし」に満ちた恐るべき小説/読者参加型の恋愛小説/ナスターシャの複雑な心理と行動/三角関係における「模倣の欲望」/嫉妬――根源的瞬間/恋愛小説に隠されたもうひとつの相貌/ラストシーンをどう読み解くか/『死せるキリスト』が象徴するもの/死の絶対性と究極の信仰
掘/世里靴ばね――『悪霊』    革命に関わる人間の宿命を描く/時代の節目に注目される小説/ドストエフスキーは革命運動に何を見ていたのか/生命礼讃の哲学と「人間の傲慢さ」の悲劇/「神の不在」の光景/スタヴローギンの発見/謎に満ちたスタヴローギンの「告白」/「使嗾」か「黙過」か/「無関心」という病/ラスコーリニコフとスタヴローギンとのちがい/ルソーのモチーフ 使嗾のモチーフ/他者の苦しみにたいするまなざし
検”禹Δ靴凌質悄宗宗悒ラマーゾフの兄弟』    父殺しという傷/父殺しの普遍的な意味/癲癇の発作に与えられた意味/「大審問官」における「荒野の誘惑」のテーマ/父殺しの犯人はだれか/四つのプリズムをとおして/注目される場面と脇役/父殺しの罪をどう受けとめるか/「神がいなければ、すべては許される」/自伝層に埋め込まれた物語/「ニコライ」の謎/「第二の小説」は存在しえた

同期から共苦へ――あとがきに代えて (二〇〇九年三月 亀山 郁夫)


≪著者: ≫ 亀山郁夫 (かめやま・いくお) 1949年栃木県生まれ。ロシア文学者。東京外国語大学長。著書に『甦るフレーブニコフ』(平凡社,2009/初版は晶文社,1989)、『ロシア・アヴァンギャルド』(岩波新書,1996)、『破滅のマヤコフスキー』(筑摩書房,1998)、『磔のロシア――スターリンと芸術家たち』(岩波新書,2002)、『熱狂とユーフォリア――スターリン学のための序章』(平凡社,2003)、『ドストエフスキー 父殺しの文学』(NHK出版,2004)『「悪霊」になりたかった男』(みすず書房,2005)『大審問官スターリン』(小学館,2006)『「カラマーゾフの兄弟」続編を空想する』(光文社新書,2007)『ドストエフスキー 謎とちから』(文春新書,2007)など。訳書にグロイス『全体芸術様式スターリン』(現代思潮新社,2000)、アードイン『ゲルギエフとサンクトペテルブルクの奇跡』(音楽之友社,2006)、光文社古典新訳文庫のドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』(2006-07)、『罪と罰』(2008-09)などがある。

亀山郁夫「ロシア・アヴァンギャルド」(岩波新書、1996)
ドストエフスキー「白夜 Белые ночи, 1848』(小沼文彦訳、角川文庫クラシックス、1958)
ドストエフスキー「地下室の手記 Записки из подполья, 1864』(安岡治子訳、光文社古典新訳文庫、2007)
ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 Братья Карамазовы, 1879-1880」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2007)
ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟 第4部 Братья Карамазовы, 1879-1880」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2007)
ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟 第3部 Братья Карамазовы, 1879-1880」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2007)
ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟 第2部 Братья Карамазовы, 1879-1880」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2007)
ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟 第1部 Братья Карамазовы, 1879-1880」(亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫、2007)
亀山郁夫「大審問官スターリン Иосиф Виссарионович Сталин」(小学館、2006)
亀山郁夫「ドストエフスキー 父殺しの文学 〈下〉」(NHKブックス、2004)
亀山郁夫「ドストエフスキー 父殺しの文学 〈上〉」(NHKブックス、2004)
亀山郁夫「『カラマーゾフの兄弟』続編を空想する」(光文社新書、2007)
亀山郁夫「『悪霊』神になりたかった男」(理想の教室、みすず書房、2005)
亀山郁夫「ドストエフスキー 謎とちから」(文春新書、2007)
亀山郁夫+佐藤優「ロシア 闇と魂の国家」(文春新書、2008)







人気ブログランキングへ

本「カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (光文社古典新訳文庫) Title:Братья Карамазовы 1879-1880 Authou:Ф.М.Достоевский」ドストエフスキー、亀山郁夫 訳5

ブログネタ
今日の一冊 に参加中!

カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (光文社古典新訳文庫)  Title:Братья Карамазовы 1879-1880 Authou:Ф.М.Достоевский

○著者: ドストエフスキー亀山郁夫
○出版: 光文社 (2007/7,文庫 365ページ)
○価格: 660円
≫Amazon


ドストエフスキーカラマーゾフの兄弟』エピローグ付、四部からなる長編小説

「永遠に、死ぬまで、こうして手をとりあって生きていきましょう! カラマーゾフ万歳!」
コーリャがもういちど感動して叫ぶと、少年たちはみな、ふたたびその叫びに声を合わせた。 (P.63)



≪目次: ≫
エピローグ
1 ミーチャの脱走計画/2 一瞬、嘘が真実になった/3 イリューシャの葬儀。石のそばの挨拶

ドストエフスキーの生涯/亀山郁夫

年譜

解題 「父」を「殺した」のはだれか/亀山郁夫
はじめに――『カラマーゾフの兄弟』の成立について
1 『カラマーゾフの兄弟』の構造
(1) 「二人の父が死んだ日」の時刻表(ダイアグラム)/(2) 三層構造をどうとらえるか/(3) 終わる物語と始まる物語
2 『カラマーゾフの兄弟』の登場人物
(1) 家族たちとゾシマ長老――性格と洞察1/(2) 女たち――性格と洞察2/(3) 脇役たち――性格と洞察3
3 『カラマーゾフの兄弟』の文章の方法と物語の方法
(1) 口述筆記、または勢いとポリフォニー/(2) 奇妙な語順/(3) 他の文・ト書きの重要性と、細部の仕掛け
4 『カラマーゾフの兄弟』のモチーフと主題
(1) 小さなモチーフと大きなテーマ/(2) 神か悪魔か/(3) 「父殺し」を「そそのかす」罪とは
おわりに――序文は書き換えられる運命だったのか

訳者あとがき 『カラマーゾフの兄弟』の翻訳を終えて/亀山郁夫


第1部
第1編 ある家族の物語
1 フョードル・パブローヴィチ・カラマーゾフ/2 追い出された長男/3 再婚と二人の子どもたち/4 三男アリョーシャ/5 長老たち
第2編 場違いな会合
1 修道院にやってきた/2 老いぼれ道化/3 信仰心のあつい農婦たち/4 信仰心の薄い貴婦人/5 アーメン、アーメン/6 どうしてこんな男が生きているんだ!/7 出世志向の神学生/8 大醜態
第3編 女好きな男ども
1 下男小屋で/2 リザヴェータ・スメルジャーシチャヤ/3 熱い心の告白――詩/4 熱い心の告白――一口話の形で/5 熱い心の告白――「まっさかさま」/6 スメルジャコフ/7 論争/8 コニャックを飲みながら/9 女好きな男ども/10 二人の女/11 もうひとつ、地に落ちた評判


第2部
第4編 錯乱
1 フェラポント神父/2 父の家で/3 小学生たちと知り合った/4 ホフラコーワ家で/5 客までの錯乱/6 小屋での錯乱/7 きれいな空気のなかでも
第5編 プロとコントラ
1 婚約/2 ギターを抱えたスメルジャコフ/3 兄弟、親しくなる/4 反逆/5 大審問官/6 いまはまだひどく曖昧な/7 「賢い人とはちょっと話すだけでも面白い」
第6編 ロシアの修道僧
1 ゾシマ長老とその客たち/2 神に召された修道苦行司祭ゾシマ長老の一代記より――長老自身の言葉をもとにアレクセイ・カラマーゾフがこれを編纂した,伝記的資料,(a)ゾシマ長老の若い兄について,(b)ゾシマ長老の生涯における聖書の意味について,(c)俗界にあったゾシマ長老の青年時代と、青春の思い出。決闘,(d)謎の訪問者/3 ゾシマ長老の談話と説教より,(e)ロシアの修道僧とそのあるべき意義について,(f)主人と召使について。主人と召使は精神的にたがいに兄弟になれるか,(g)祈り、愛、異界との接触について,(h)人は同胞の裁き手になれるのか? 最後まで信じること,(i)地獄と地獄の火について、神秘的考察


第3部
第7編 アリョーシャ
1 腐臭/2 そのチャンスが/3 一本の葱/4 ガラリアのカナ
第8編 ミーチャ
1 クジマ・サムソーノフ/2 猟犬(リャガーヴィ)/3 金鉱/4 闇の中で/5 突然の決意/6 おれさまのお通りだ!/7 まぎれもない昔の男/8 うわ言
第9編 予審
1 官史ぺルホーチンの出世のはじまり/2 パニック/3 魂は苦悩のなかを行く 第一の受難/4 第二の受難/5 第三の受難/6 検事はミーチャを追い込んだ/7 ミーチャの大きな秘密、一笑に付された/8 証人尋問、餓鬼(がきんこ)/9 ミーチャ、護送される


第4部
第10編 少年たち
1 コーリャ・クラソートキン/2 子どもたち/3 生徒たち/4 ジューチカ/5 イリューシャの寝床(ベッド)で/6 早熟/7 イリューシャ
第11編 兄イワン
1 グルーシェニカの家で/2 悪い足/3 小悪魔/4 賛歌と秘密/5 あなたじゃない、あなたじゃない!/6 スメルジャコフとの最初の面会/7 二度目のスメルジャコフ訪問/8 スメルジャコフとの、三度めの、最後の対面/9 悪魔。イワンの悪夢/10 「やつがそう言うんだよ!」
第12編 誤審
1 運命の日/2 危険な証人たち/3 医学鑑定とくるみ一袋/4 幸運の女神がミーチャに微笑みかける/5 突然の破局/6 検事による論告。性格論/7 過去の経緯/8 スメルジャコフ論/9 全速力の心理学。ひた走るトロイカ。検事論告の諦め/10 弁護人の弁論。両刃の剣/11 金はなかった。強奪はなかった/12 それに殺害もなかった/13 思想と密通する男/14 お百姓たちが意地を通しました



≪著者: ≫ ドストエフスキー Ф.М.Достоевский [1821-1881]ロシア帝政末期の作家。60年の生涯のうちに、以下のような巨大な作品群を残した。『貧しき人々』『死の家の記録』『虐げられた人々』『地下室の手記』『罪と罰』『賭博者』『白痴』『悪霊』『永遠の夫』『未成年』そして『カラマーゾフの兄弟』。キリストを理想としながら、神か革命かの根元的な問いに引き裂かれ、ついに生命そのものへの信仰に至る。日本を含む世界の文学に、空前絶後の影響を与えた。

≪訳者: ≫亀山郁夫 Kameyama Ikuo 1949年生まれ。東京外国語大学長。ドストエフスキー関連の研究のほか、ソ連・スターリン体制下の政治と芸術の関係をめぐる多くの著作がある。著書に『磔のロシア』『熱狂とユーフォリア』『ドストエフスキー父殺しの文学』『「悪霊」神になりたかった男』『大審問官スターリン』ほか多数。



at dawn
Powered by PICS




本「カラマーゾフの兄弟 第4部 (光文社古典新訳文庫) Title:Братья Карамазовы 1879-1880 Authou:Ф.М.Достоевский」ドストエフスキー、亀山郁夫 訳5

ブログネタ
今日の一冊 に参加中!

カラマーゾフの兄弟 第4部 (光文社古典新訳文庫)  Title:Братья Карамазовы 1879-1880 Authou:Ф.М.Достоевский

○著者: ドストエフスキー亀山郁夫
○出版: 光文社 (2007/7,文庫 700ページ)
○価格: 1,080円
≫Amazon


ドストエフスキーカラマーゾフの兄弟』エピローグ付、四部からなる長編小説

・・・遺書を残しています。独特の文体で書かれています。『だれにも責めを負わせないため、自分の意思によってみずからを滅ぼす』どうです、 (P.560)

「なに、おまえも神様を信じちゃいないのか?」イワンは憎らしげに含み笑いをもらした。
「ここは何と言ったらいいんですかね、きみがもし真剣に……」
「神はいるのか、いないのか?」イワンはまたそう叫んではげしく食い下がった。
「じゃあ、きみは真剣なんですね? ねえきみ、じつは、ぼくにはわからないんですよ、おっと、大それたことを言ったしまった」
「わからなくたって、神は見えるだろう? いや、おまえは別の存在じゃないんだ、おまえはおれなんだ。おまえは、おれ以外の何ものでもないのさ! おまえは屑だ、おまえはおれの幻想だ!」
「つまりです、なんなら、ぼくときみは同じ哲学を共有してもいいんです、そのほうが公平でしょう。Je pense donc je suis (われ思う、ゆえにわれあり)って言うじゃないですか。これはぼくもたしかにわかっていますよ、ぼくのまわりにある残りのほかのこと、つまりこの世界も、神も、悪魔自身さえ、ぼくに言わせるとすべて証明されていないってことになる。それ自体で存在しているのか、それともたんなるぼくの派生物(エマナツィア)なのか、太古の昔から一個の個性として存在しているぼくの自我が、一貫して発展してきたものにすぎないのか……しかしまあ、この話はさっさと打ち切りにしましょう、だって、今にもつかみかかってきそうな顔してるじゃないですか」 (P.374-P.375)

いっぽうリーザは、アリョーシャが帰ると、すぐに、錠をはずし、ドアを少しだけ開いて、その隙間に指をはさみ、ドアをバタンと閉めて、思いきり指をつぶした。十秒ほどして指を引きぬくと、彼女はしずかに、ゆっくりといつもの車椅子にもどり、背筋をぐいと伸ばしたまま、腰をおろし、黒ずんだ指と、爪の下からじわじわとにじみ出てくる血にじっと目を凝らしだした。唇が震えていた。彼女は早口に、すばやくつぶやいた。
「ああ、わたしって、なんていやらしい、いやらしい、いやらしい、いやらしい!」 (P.212)


≪目次: ≫
第4部
第10編 少年たち

1 コーリャ・クラソートキン/2 子どもたち/3 生徒たち/4 ジューチカ/5 イリューシャの寝床(ベッド)で/6 早熟/7 イリューシャ
第11編 兄イワン
1 グルーシェニカの家で/2 悪い足/3 小悪魔/4 賛歌と秘密/5 あなたじゃない、あなたじゃない!/6 スメルジャコフとの最初の面会/7 二度目のスメルジャコフ訪問/8 スメルジャコフとの、三度めの、最後の対面/9 悪魔。イワンの悪夢/10 「やつがそう言うんだよ!」
第12編 誤審
1 運命の日/2 危険な証人たち/3 医学鑑定とくるみ一袋/4 幸運の女神がミーチャに微笑みかける/5 突然の破局/6 検事による論告。性格論/7 過去の経緯/8 スメルジャコフ論/9 全速力の心理学。ひた走るトロイカ。検事論告の諦め/10 弁護人の弁論。両刃の剣/11 金はなかった。強奪はなかった/12 それに殺害もなかった/13 思想と密通する男/14 お百姓たちが意地を通しました

読者ガイド/亀山郁夫
1 階級と官位/2 裁判制度、警察機構/3 秘密警察について/4 ロシアのドイツ人/5 トロイカの比喩、またはドストエフスキーとゴーゴリ/6 ベルナール、科学への不信


第1部
第1編 ある家族の物語
1 フョードル・パブローヴィチ・カラマーゾフ/2 追い出された長男/3 再婚と二人の子どもたち/4 三男アリョーシャ/5 長老たち
第2編 場違いな会合
1 修道院にやってきた/2 老いぼれ道化/3 信仰心のあつい農婦たち/4 信仰心の薄い貴婦人/5 アーメン、アーメン/6 どうしてこんな男が生きているんだ!/7 出世志向の神学生/8 大醜態
第3編 女好きな男ども
1 下男小屋で/2 リザヴェータ・スメルジャーシチャヤ/3 熱い心の告白――詩/4 熱い心の告白――一口話の形で/5 熱い心の告白――「まっさかさま」/6 スメルジャコフ/7 論争/8 コニャックを飲みながら/9 女好きな男ども/10 二人の女/11 もうひとつ、地に落ちた評判


第2部
第4編 錯乱
1 フェラポント神父/2 父の家で/3 小学生たちと知り合った/4 ホフラコーワ家で/5 客までの錯乱/6 小屋での錯乱/7 きれいな空気のなかでも
第5編 プロとコントラ
1 婚約/2 ギターを抱えたスメルジャコフ/3 兄弟、親しくなる/4 反逆/5 大審問官/6 いまはまだひどく曖昧な/7 「賢い人とはちょっと話すだけでも面白い」
第6編 ロシアの修道僧
1 ゾシマ長老とその客たち/2 神に召された修道苦行司祭ゾシマ長老の一代記より――長老自身の言葉をもとにアレクセイ・カラマーゾフがこれを編纂した,伝記的資料,(a)ゾシマ長老の若い兄について,(b)ゾシマ長老の生涯における聖書の意味について,(c)俗界にあったゾシマ長老の青年時代と、青春の思い出。決闘,(d)謎の訪問者/3 ゾシマ長老の談話と説教より,(e)ロシアの修道僧とそのあるべき意義について,(f)主人と召使について。主人と召使は精神的にたがいに兄弟になれるか,(g)祈り、愛、異界との接触について,(h)人は同胞の裁き手になれるのか? 最後まで信じること,(i)地獄と地獄の火について、神秘的考察


第3部
第7編 アリョーシャ
1 腐臭/2 そのチャンスが/3 一本の葱/4 ガラリアのカナ
第8編 ミーチャ
1 クジマ・サムソーノフ/2 猟犬(リャガーヴィ)/3 金鉱/4 闇の中で/5 突然の決意/6 おれさまのお通りだ!/7 まぎれもない昔の男/8 うわ言
第9編 予審
1 官史ぺルホーチンの出世のはじまり/2 パニック/3 魂は苦悩のなかを行く 第一の受難/4 第二の受難/5 第三の受難/6 検事はミーチャを追い込んだ/7 ミーチャの大きな秘密、一笑に付された/8 証人尋問、餓鬼(がきんこ)/9 ミーチャ、護送される



≪著者: ≫ ドストエフスキー Ф.М.Достоевский [1821-1881]ロシア帝政末期の作家。60年の生涯のうちに、以下のような巨大な作品群を残した。『貧しき人々』『死の家の記録』『虐げられた人々』『地下室の手記』『罪と罰』『賭博者』『白痴』『悪霊』『永遠の夫』『未成年』そして『カラマーゾフの兄弟』。キリストを理想としながら、神か革命かの根元的な問いに引き裂かれ、ついに生命そのものへの信仰に至る。日本を含む世界の文学に、空前絶後の影響を与えた。

≪訳者: ≫亀山郁夫 Kameyama Ikuo 1949年生まれ。東京外国語大学長。ドストエフスキー関連の研究のほか、ソ連・スターリン体制下の政治と芸術の関係をめぐる多くの著作がある。著書に『磔のロシア』『熱狂とユーフォリア』『ドストエフスキー父殺しの文学』『「悪霊」神になりたかった男』『大審問官スターリン』ほか多数。



cloudy
Powered by PICS




本「カラマーゾフの兄弟 第3部 (光文社古典新訳文庫) Title:Братья Карамазовы 1879-1880 Authou:Ф.М.Достоевский」ドストエフスキー、亀山郁夫 訳5

ブログネタ
今日の一冊 に参加中!

カラマーゾフの兄弟 第3部 (光文社古典新訳文庫)  Title:Братья Карамазовы 1879-1880 Authou:Ф.М.Достоевский

○著者: ドストエフスキー亀山郁夫
○出版: 光文社 (2007/2,文庫 541ページ)
○価格: 880円
≫Amazon


ついうっかりすると『カラマーゾフの兄弟』を読書中であることを忘れてしまって、というよりも、積んであるいくつかの書籍の中から、気まぐれな(その時の気分や体調?!)読書のターゲットに選択される(選択するのはぼく♪)のが、いつであるのか?、というだけで、いずれ読むことになるのだから、慌てて読むこともないだろうと呑気に構える。そうは言っても、書籍の調達だって気が抜けない作業で、何冊か積んである状態をキープしておかないと落ち着かない、禁断症状?!、極度の依存症♪、よい子はマネをしないでね、、、

さすがに、なんとなくツラツラツラと読むには長大なる全541ページ。勢いに任せて読み飛ばすにしても、簡単なものではない。
ところで、今さらながらに、第2部の「大審問官」を含む「プロとコントラ」を、もう一度じっくり読み込みたいという思いに駆られる。まだ最終の第4部を残していて、物語のすべてが終わったわけではないのだから、ぼくとしてはここで遡ってもう一度読むようなことをする気は、今のところ考えていないけれど、「そういう読みかたがあってもいいと思う」と言ってみて、やっぱり次は順当に第4部を読もう♪

第1部
第2部

≪目次: ≫
第3部
第7編 アリョーシャ

1 腐臭/2 そのチャンスが/3 一本の葱/4 ガラリアのカナ
第8編 ミーチャ
1 クジマ・サムソーノフ/2 猟犬(リャガーヴィ)/3 金鉱/4 闇の中で/5 突然の決意/6 おれさまのお通りだ!/7 まぎれもない昔の男/8 うわ言
第9編 予審
1 官史ぺルホーチンの出世のはじまり/2 パニック/3 魂は苦悩のなかを行く 第一の受難/4 第二の受難/5 第三の受難/6 検事はミーチャを追い込んだ/7 ミーチャの大きな秘密、一笑に付された/8 証人尋問、餓鬼(がきんこ)/9 ミーチャ、護送される

読者ガイド/亀山郁夫
1 カラマーゾフ、チェルマシニャーほか、固有名詞について/2 「一本の葱」の伝説/3 ドストエフスキーと検閲/4 ポーランド人とロシア人/5 登場人物の教養 ピュロン/6 銀行ゲームについて/7 二重信仰の態と文化――カーニバルと民衆文化/8 不条理、金、カーニバル

≪著者: ≫ ドストエフスキー Ф.М.Достоевский [1821-1881]ロシア帝政末期の作家。60年の生涯のうちに、以下のような巨大な作品群を残した。『貧しき人々』『死の家の記録』『虐げられた人々』『地下室の手記』『罪と罰』『賭博者』『白痴』『悪霊』『永遠の夫』『未成年』そして『カラマーゾフの兄弟』。キリストを理想としながら、神か革命かの根元的な問いに引き裂かれ、ついに生命そのものへの信仰に至る。日本を含む世界の文学に、空前絶後の影響を与えた。

≪訳者: ≫亀山郁夫 Kameyama Ikuo 1949年生まれ。東京外国語大学長。ドストエフスキー関連の研究のほか、ソ連・スターリン体制下の政治と芸術の関係をめぐる多くの著作がある。著書に『磔のロシア』『熱狂とユーフォリア』『ドストエフスキー父殺しの文学』『「悪霊」神になりたかった男』『大審問官スターリン』ほか多数。



white
Powered by PICS





本「カラマーゾフの兄弟2 (光文社古典新訳文庫) Title:Братья Карамазовы 1879-1880 Authou:Ф.М.Достоевский」ドストエフスキー、亀山郁夫 訳5

ブログネタ
今日の一冊 に参加中!

カラマーゾフの兄弟2 (光文社古典新訳文庫)  Title:Братья Карамазовы 1879-1880 Authou:Ф.М.Достоевский

○著者: ドストエフスキー亀山郁夫
○出版: 光文社 (2006/11,文庫 501ページ)
○価格: 760円
≫Amazon


第1巻を読了した後に、随分と時間が開いた。第2巻は、かの「大審問官」を含む「プロとコントラ」、アレクセイ、イワン、ゾシマ長老の語り、、、
ヨハネの福音書』第十二章二十四節を彼に示した。
『はっきり言っておく。一粒の麦は、地に落ちて死ななければ、一粒のままである。だが、死ねば、多くの実を結ぶ』 (P.425)

生きていれば、愉しいことばかりじゃなくて、辛い、哀しい、と思うことは少なくない。読書に集中できないほどに落ち込んで塞ぎ込んでいる時に、ずしんと重く響くのは、私生活の雑事(煩い)のせいだけではない!?
「・・・ほんとうに人間のだれもが、すべての人、すべてのものに対して罪があるということなんだ。これを、どううまく説明したらよいかぼくにはわからないけれど、でも、このことをほんとうに苦しいぐらいに感じているのさ。それなのにどうしてぼくらは、腹を立て、なにも気づかずに生きてこれたんだろうね?」 (P.366)
どうして??
《人知れず苦しみぬくことですべてをつぐなうのだ》と自分に言い聞かせながら、長いこと苦しみに耐えつづけた。しかしその望みもむなしかった。時が経てば経つほど、苦しみが増していったからだ。社交界では、彼のきびしく陰気な人柄を一様に恐れながらも、その慈善事業に対して尊敬が集まっていた。だが尊敬されればされるほど、彼はますます耐えがたい気持ちになった。自殺したほうがましとまで思いつめたことがあると、彼は私に告白した。 (P.419)
どうしたらいいというのか??!
兄弟たちよ、人々の罪を恐れてはいけない。罪のある人間を愛しなさい。なぜならそれは神の愛の似姿であり、この地上における愛の究極だからだ。神が創られたすべてのものを愛しなさい。その全体も、一粒一粒の砂も。派の一枚一枚、神の光の一筋一筋を愛しなさい。動物を愛しなさい。植物を愛しなさい。あらゆる物を愛しなさい。あらゆる物を愛すれば、それらの物のなかに、神の秘密を知ることができるだろう。いつかその秘密を知ることができたら、そのときには、日々たゆみなく、ますます深くその秘密を認識するようになるだろう。そしてついに、全世界を全世界的な愛で、まるごと愛するようになるだろう。 (P.451)
みながおまえを見捨て、むりやり追い払うようなときは、一人その場にとどまり、大地にひれ伏して口づけし、おまえの涙で濡らすがいい。 (P.458)
もし自分が罪を犯し、そのいくつもの罪を、あるいは思いがけないはずみで犯したひとつの罪を悔いて、死ぬほど悲しい思いをするときは、ほかの人のために喜ぶがいい。正しい人のために喜ぶがいい。おまえは罪を犯したけれど、かわりに正しい人が罪を犯さなかったことを喜ぶがいい。 (P.459)

そして、ゾシマ長老の最期、、、
長老はふと、胸にはげしい痛みのようなものを感じて蒼白となり、両手を心臓部につよく押し当てた。全員がそこで席から立ち上がり、駆け寄った。だが長老は、苦しみながらも、微笑みを浮かべて彼らを見つめ、肘掛椅子から床にしずかにすべり降りるようにしてひざまずいた。それから、床にひれ伏して両手を差しのべ、歓喜に酔いしれ、大地に口づけし、祈りながら(みずから教えたように)、しずかに、うれしそうにして神に魂をあずけた。 (P.466)




≪目次: ≫
第2部
第4編 錯乱

1 フェラポント神父/2 父の家で/3 小学生たちと知り合った/4 ホフラコーワ家で/5 客までの錯乱/6 小屋での錯乱/7 きれいな空気のなかでも
第5編 プロとコントラ
1 婚約/2 ギターを抱えたスメルジャコフ/3 兄弟、親しくなる/4 反逆/5 大審問官/6 いまはまだひどく曖昧な/7 「賢い人とはちょっと話すだけでも面白い」
第6編 ロシアの修道僧
1 ゾシマ長老とその客たち/2 神に召された修道苦行司祭ゾシマ長老の一代記より――長老自身の言葉をもとにアレクセイ・カラマーゾフがこれを編纂した,伝記的資料,(a)ゾシマ長老の若い兄について,(b)ゾシマ長老の生涯における聖書の意味について,(c)俗界にあったゾシマ長老の青年時代と、青春の思い出。決闘,(d)謎の訪問者/3 ゾシマ長老の談話と説教より,(e)ロシアの修道僧とそのあるべき意義について,(f)主人と召使について。主人と召使は精神的にたがいに兄弟になれるか,(g)祈り、愛、異界との接触について,(h)人は同胞の裁き手になれるのか? 最後まで信じること,(i)地獄と地獄の火について、神秘的考察
読書ガイド亀山郁夫
1 修道院について/2 聖職者全般のこと/3 ロシアの祝日と精進日について/4 神学校の問題/5 十九世紀のロシアの教育制度/6 中学生か、小学生か/7 錯乱か、ヒステリーか/8 貨幣価値について――ルーブルとコペイカ/9 「神の不在」をめぐるもうひとつの背景/10 「大審問官」を読むための基礎知識1/11 「大審問官」を読むための基礎知識2/12 ドストエフスキーフリーメイソン/13 イワンと『ファウスト』/14 モノローグか、ポリフォニーか――方法上、および構成上の問題点



Hydrangea macrophylla forma normalis
Powered by PICS





本「カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫) Title:Братья Карамазовы 1879-1880 Authou:Ф.М.Достоевский」ドストエフスキー、亀山郁夫 訳5

ブログネタ
オススメの本はありますか? に参加中!

カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)  Title:Братья Карамазовы 1879-1880 Authou:Ф.М.Достоевский

○著者: ドストエフスキー亀山郁夫
○出版: 光文社 (2006/9,文庫 443ページ)
○価格: 760円
≫Amazon



とくになにかが変わるというものでもないけれども、ぼくのなかでひとつの小さな自信としたい♪、全5巻(4巻+1?!)シリーズの第1巻を読了したにすぎない、たかだか“ロシアの文豪ドストエフスキー”、その最高傑作とされる『カラマーゾフの兄弟』、話題となった新訳“亀山郁夫”、それでも、だからなんなの?!、であり、なんら特別なことなどなにもない。
さすがに、本書を読むために、読み説きたいがために、訳者でロシア文学者“亀山郁夫”の近著7冊(6作品)を読了している安心感から(?!)か、多少は余裕をもって愉しめる。あぁ、この表現、この言説。後に展開されるであろう“父親殺し”にいたると思わせる大小の兆候に、逸る気持ち。個性豊かな(強烈な)登場人物たちも、基本設定は事前に織り込み済みだから、いちいち名前を覚えて(最近はこれが苦痛)、思い出す手間が省けて、物語に集中できる。ハチャメチャに脱線しまくって果てしなく広がりをみせる物語の展開にも、迷子になることなく深追いができる。
だからといって、理解ができている、とは言えないところが、まだまだ哀しいところではあるけれども、研究をするわけじゃないから、読んだという経験が、そこでなんとなく愉しめたことの作用が小さくない。


≪目次: ≫
著者より
第1部
第1編 ある家族の物語

1 フョードル・パブローヴィチ・カラマーゾフ/2 追い出された長男/3 再婚と二人の子どもたち/4 三男アリョーシャ/5 長老たち
第2編 場違いな会合
1 修道院にやってきた/2 老いぼれ道化/3 信仰心のあつい農婦たち/4 信仰心の薄い貴婦人/5 アーメン、アーメン/6 どうしてこんな男が生きているんだ!/7 出世志向の神学生/8 大醜態
第3編 女好きな男ども
1 下男小屋で/2 リザヴェータ・スメルジャーシチャヤ/3 熱い心の告白――詩/4 熱い心の告白――一口話の形で/5 熱い心の告白――「まっさかさま」/6 スメルジャコフ/7 論争/8 コニャックを飲みながら/9 女好きな男ども/10 二人の女/11 もうひとつ、地に落ちた評判

読書ガイド 亀山郁夫
1 「著者より」に、なにが予告されているのか/2 人名と呼称に関わる問題/3 正教会と呼称の問題/4 分離派、異端派への関心/5 ドストエフスキーのカトリック嫌い/6 「神がかり」とは何か?/7 登場人物たちの教養/8 小説の舞台、モデルとなった舞台



[著者] フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー (Фёдор Михайлович Достоевский ,1821-1881) ロシア帝政末期の作家。60年の生涯のうちに、以下のような巨大な作品群を残した。『貧しき人々』『死の家の記録』『虐げられた人々』『地下室の手記』『罪と罰』『賭博者』『白痴』『悪霊』『永遠の夫』『未成年』そして『カラマーゾフの兄弟』。キリストを理想としながら、神か革命かの根源的な問いに引き裂かれ、ついに生命そのものへの信仰に至る。日本を含む世界の文学に、空前絶後の影響を与えた。

[訳者] 亀山郁夫 1949年生まれ。東京外国語大学教授(現在、同大学学長)。ドストエフスキー関連の研究のほか、ソ連・スターリン体制下の政治と芸術の関係をめぐる多くの著作がある。著書に『磔のロシア』『熱狂とユーフォリア』『ドストエフスキー父殺しの文学』『「悪霊」神になりたかった男』『大審問官スターリン』ほか多数。



ツブツブ♪
Powered by PICS





本「大審問官スターリン Иосиф Виссарионович Сталин」亀山郁夫5

ブログネタ
オススメの本はありますか? に参加中!

大審問官スターリン Иосиф Виссарионович Сталин

●著者: 亀山郁夫
●出版: 小学館 (2006/01,単行本 319ページ)
●価格: 3,360円
≫アマゾンで購入


ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』を、「いずれ読んでみたいなぁ、光文社古典新訳文庫も話題になっていたし、、、」と、時々(ホントにときどき)思い出したように考えていたぼくが、好んで手にする“佐藤優 (1960- )”との共著作での対談の相手として、初めて“亀山郁夫 (1949- )”の言説に触れた「ロシア 闇と魂の国家 (文春新書,2008.4)」に抱いた、なんとも言えぬ心地好さ(まなざし)。「少し読み進め(深め)てみようかしら?!」と画策したのもすべては 、いずれ読むであろう!?、ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』対策(?!)として。世界的文学作品への理解を少しでも深めたいから、そのための努力は惜しまない(段取り八分!?)。そうこうしているうちに、すでに亀山郁夫の著作(翻訳以外)が、六作(七冊)目を数える。
さすがに、それだけの量を読み込めば、いくら不勉強で知識不足のぼくにだって、ドストエフスキー (1821-1881)文学の、おおよそなんとなくの(それでもまだまだ浅い)理解は得た気になっていたのに、、、ちゃんと本書のタイトルにも「大審問官スターリン」と大きく謳ってあるにもかかわらず、当たり前にドストエフスキーが登場しないことに落胆を隠せず、新たな難敵(?!、新キャラ)“スターリン (1879-1953)”の登場に頭を抱える。名前は聞いたことがあっても、「知らないよ〜。知らない人への理解は、ホントに大変なんだから〜」と、軽く泣きが入る?!、まぁまぁ、だから(知らないから)こそ日々読書に耽るのであって、“知”への飽くなき欲求がなければ、毎日毎日時間を惜しんでまでして書物を読み耽ることはないのであろうから、泣こうが叫ぼうがわめこう(?!)が、ただただぼくは淡々と時間を費やして読み進めるのであって、たんに書き記せない現状に対する言い訳を連ねているにすぎない。既に、読了した後に何日か経過してしまってもいる。

実は、他に一冊、どうしても手をつけられずに積んだままになっている著作があって(あぁ〜、読まなきゃ読まなきゃ…)、その場の勢いで入手したはいいけれど、その余りにも歴史的に重大な出来事(事件)への状況や背景その他さまざまな理解の欠如が著しい(だからこそ入手しちゃった?!)ことを思いいたるにつけ、ますます読んじゃいけないんじゃないか?!、との不安が募るばかりで、まったく手が伸びない。目に付く場所に配置して、意識を向けるべく努力をしている、という時点で既に、一方では忌避しているのことが明確でもあり、ジレンマと闘いつつも、「そのうち読むさ♪」と、どこかノー天気なO型気質?!
それでもこうして、本書「大審問官スターリン」だって、なんだかんだと言いながら、時間はかかって(併読しながら数日間)も、なんとも書き記せないと泣きを入れながらも、どうにかこうにか読み終えている?!、わからないから読むのであって、さらには、そんなに簡単にわかるものなら、わざわざ苦労までして読む必要などなかろうし、長く読み(語り)継がれることも、長年にわたり熱心に研究する者だって存在しなかろう!?

大審問官“ヨシフ・スターリン (Иосиф Сталин,1879-1953)”は、ソビエト連邦 第2代最高指導者(任期:1922.4.3–1953.3.5) 。本名は、ヨシフ・ヴィサリオノヴィチ・ジュガシヴィリ (Иосиф Виссарионович Джугашвили)。20世紀にその名を残す独裁者のひとり。「スターリン」とはペンネームで、「鋼鉄の人」の意。『赤いツァーリ(皇帝)』の称号で呼ばれることも多い。 (Wikipediaより)
ふと、このあたりの、“独裁者”(?!)に対する理解(知識)が深まると、すでに一読終えてる“ガブリエル・ガルシア=マルケス (1928- )”を、より深い視点から俯瞰できるのかな?!、とか。

本書は、独裁者と芸術家たちの戦いの記録を扱ったものという以上に、スターリンとスターリン自身の戦いの記録という側面をもっている。 (P.14)



≪目次: ≫
大審問官スターリン −「愛されるよりも、恐れられるほうがよい」
プロローグ
第1章 奇跡 −大審問官の誕生 1924〜1929
秘密ファイル1 レーニン死す 1924.1.21
秘密ファイル2 フルンゼ「謀殺」 1925.10.31
「栄光」の予感/前史1 −巨大検閲機関の誕生/前史2 −赤色テロル/初仕事/「無人島」より/秘密のファイル/包囲された詩人/「大いなる転換の年」
第2章 暗雲 −二発の銃声 1929〜1934
事件ファイル3 マヤコフスキー自殺 1930.4.14
事件ファイル4 キーロフ暗殺 1934.12.1
集団化の悲惨/進化する検閲/独裁者からの電話/映画界の「寵児」/寸鉄詩と頌詩/ソビエト作家同盟成立/キーロフ事件1 −予感/キーロフ事件2 −処理
第3章 神秘 −大テロルの時代 1935〜1940
事件ファイル5 ゴーリキー毒殺 1936.6.18
事件ファイル6 ブハーリン銃殺 1938.3.15
鎮魂歌とユーフォリア/幻のフィルム『ベージン草原』/交錯する思惑 −パリ・モスクワ/「音楽ならざる荒唐無稽」/大文豪ゴーリキーの死/秘密ファイルと公開裁判/ウロボロス/危険なディテール
第4章 聖戦 −ナチス・ドイツとの闘い 1939〜1945
事件ファイル7 トロツキー暗殺 1940.8.21
事件ファイル8 「カティンの森」虐殺 1943.4.13
大戦前夜の悲劇/レニングラード交響曲/ソビエト国歌コンクール/前線と後衛にて/『黒書』と綱渡り芸人/沸騰するナショナリズム/ファシズム批判と二枚舌/迷える独裁者 −『イワン雷帝
第5章 権威 −「われは国家なり」 1946〜1953
事件ファイル9 ソロモン・ミホエルス暗殺 1948.1.13
事件ファイル10 スターリン死す 1953.3.5
ジダーノフ批判 −歴史的な決定/映画、演劇、音楽への批判の波及/批判される二大作曲家/ミホエルス暗殺事件/一万五千個の贈り物 −七十歳の誕生日/黙示録再び −医師団事件/最悪のフィナーレ/弔鐘 −最後の闘い
エピローグ
スターリン時代の政治組織 秘密警察の変遷
スターリン時代のソ連地図
スターリン時代のソ連年表
主要参照文献一覧


≪著者: ≫ 亀山 郁夫  1949年生まれ。ロシア文学者、東京外国語大学学長。ドストエフスキー、マヤコフスキーおよびソ連・スターリン体制下の政治と芸術の関係をめぐる著作多数。『磔のロシア』(2002年、岩波書店刊)で、第29回大佛次郎賞を受賞。主著に『甦えるフレーブニコフ』(1989年、晶文社)『終末と革命のロシア・ルネサンス』(1993年、岩波書店『破滅のマヤコフスキー』(1998年、筑摩書房)『あまりにロシア的な』(1999年、青土社)『熱狂とユーフォリア』(2003年、平凡社)『ドストエフスキー 父殺しの文学』(2004年、日本放送出版協会)『「悪霊」神になりたかった男』(2005年、みすず書房)など。



淡い色合い・・・
Powered by PICS





本「ドストエフスキー 父殺しの文学 〈下〉 (NHKブックス)」亀山郁夫5


ドストエフスキー 父殺しの文学 〈下〉 (NHKブックス)
単行本: 316ページ
出版社: 日本放送出版協会 (2004/07)




上巻に引き続き、“亀山郁夫 (1949- )”による、『ドストエフスキー 父殺しの文学論』講義を愉しむ♪
ホントは別の著作を読む予定を変更して本書を手にしたのは、本書を読みたかったから、というよりは、読み易いから!?、何より、引用したいと思わせる論説がたくさんあることが容易に想像できるから。書けない。とにかく書けなくて、悪循環。夜、書き記すために自室のPCにむかうも、まとまらないままに時間ばかりが経過して、結果的に慢性的な睡眠不足。そのうちには、読むのもつらくなる。無理をする必要はないのであろうが、つまらないと思えるような小さなことこそ簡単に変更できない、変更したくない、頑なな性格、鬱鬱と神経症
どうやら修復(変更)不可能な性格とあっては、自ら認めて受け容れて対応していくしかない。読めない(ペースダウン)状態を何とか乗り切って、やっとの思いで読了するも、やっぱり書けないことには変わりない。自らの不勉強(無能力)を棚に上げて、他者に対する羨望からイジケて自閉して、、、あぁあ。
このところ、全身の皮膚の痒みに悩まされる。最初は足首のあたり、靴下のゴムのところが痒くなって、無意識のうちにポリポリボリボリ、かさぶたに。その時点で「食生活(栄養バランス)の乱れと、精神的なものが原因だろうなぁ」と自己分析するも、長引く痒みにに根負け(?!)して、薬局ですすめられた塗り薬で抑えようとしたのが運のつき、あっという間に全身に拡がる。


本書において読み説かれる“父殺し”の文学論。
・・・二十二歳の年に封印したはずの情熱をふたたび蘇らせることになった。といっても、過去四半世紀近く、ドストエフスキーに対する注意を一年たりとも疎かにしたことはなかった。大学の教壇に立ってから毎年、「使嗾する神々」「父殺しの子どもたち」というタイトルで、繰りかえし『悪霊』と『カラマーゾフの兄弟』を講じてきたのだ。年を経るごとに論じる対象も少しずつ広がっていったが、取り上げたテーマは飽きもせず「父殺し」と「使嗾」だった。そしていつかこのテーマで本を書きたいと願い、その時がいつかは来ると信じて、文献集めにも怠らずに励んできた。 (P.311-P.312)


≪下巻目次: ≫
死と生のギャラリー 2 生けるキリスト

第二部 聖なる徴のもとに
第七講 犠牲、欲望、象徴

【事件と証言7】ファイル1「商人スースロフ殺人事件」、ファイル2「ジェマーリン一家惨殺事件」、ファイル3「フォン・ゾーン事件」/【伝記7】異国放浪/【講義7】犠牲、欲望、象徴
第八講 使嗾する神々
【事件と証言8】ファイル「ネチャーエフ事件」/【伝記8】再びドレスデンにて/【テクスト14】『悪霊 (Бесы,1871)』/【講義8の1】使嗾する神々/【テクスト15】『永遠の夫 (1870)』/【講義8の2】使嗾するコキュ

第三部 彷徨える大地の子ら
第九講 偶然の家族

【事件と証言9】ファイル1「ドルグーシン事件」、ファイル2「カイーロワ事件」、ファイル3「女商人ペローワ殺人事件」、ファイル4「クローネベルグ事件」、ファイル5「コロニーロワ事件」、ファイル6「ジェンコフスキー事件」/【伝記9】三重生活/【テクスト16】『未成年 (Подросток,1875)』/【講義9】偶然の家族
第十講 プロとコントラ
【事件と証言10】ファイル1「ペテルブルグ市長トレーポフ暗殺未遂事件」、ファイル2「憲兵総監メゼンツォフ刺殺事件」、ファイル3「陸軍将校ドゥプローヴィン事件」/【伝記10】テロルに抗して/【講義10の1】テロルと傷/【テクスト17】『カラマーゾフの兄弟 (Братья Карамазовы,1879)』/【講義10の2】プロとコントラ
第十一講 解体の原理、復活のヴィジョン
【事件と証言11】ファイル1「ドリチェリン将軍暗殺未遂事件」、ファイル2「参謀本部前皇帝暗殺未遂事件」、ファイル3「皇帝列車爆破事件」/【伝記11】栄光と酒/【講義11】解体の原理、復活のヴィジョン
第十二講 「父殺し」の子どもたち【事件と証言12】ファイル1「冬宮爆破事件」、ファイル2「内相ロリス・メリコフ暗殺未遂事件」、ファイル3「カーメンヌイ橋爆破未遂事件」/【伝記12】最後の一年/【講義12】父殺しの子どもたち

エピローグ 父殺しの場所 2
おわりに 


Hydrangea macrophylla forma normalis
Powered by PICS





本「ドストエフスキー 父殺しの文学 〈上〉 (NHKブックス)」亀山郁夫5


ドストエフスキー 父殺しの文学 〈上〉 (NHKブックス)
著者: 亀山郁夫
単行本: 312ページ
出版社: 日本放送出版協会 (2004/07)





ドストエフスキー (Фёдор Михайлович Достоевский,1821-1881)未読のぼくは、それでも憧れだけは抱いていて、「いつか読みたいなぁ、読むなら新訳“亀山郁夫 (1949- )”『カラマーゾフの兄弟 (2006.9)』かなぁ?!」と、積読以前だった。のはずが、気がついたら、やめられない止まらない!?、上下巻セットのまずは上巻を読了。講義形式の書籍。

ところで、時間を費やせば、いずれ著作は読了する。限りあるものに、終わりは必ず訪れる。だから淡々と時間を費やして読書に耽る。ところが、書き記しとなると、そう簡単にいかない。書こうと思ったこと、書きたいと思ったことが、どうにもに表現できない。言葉が足りない、知識が情報が著しく不足している。

ドストエフスキーに現代の衣装をまとわせ、たとえ反面教師の姿をとることになろうとも、もう一度、彼を、現代に連れもどさなくてはならない。私のなかでそんな思いが少しずつ高じてきたのは、現代社会におけるコミュニケーションのありように根本的な疑いを持っているからです。情報技術の発達によって、私たちのコミュニケーションの密度は驚くほど希薄になり、断片化しつつあるように感じます。トータルな存在として自分を認識したり、経験できる機会が少なくなりました。恋愛一つをとってもまさに水のごとし、というのが世の風潮のように思えます。他方、そうした状況を背に、私たちの身の回りには、鬱と呼ばれる病に苦しんでいる人がどれほど多いことでしょう。限りない価値の多様化と世代間の分断のなかで、ドストエフスキーが放った言葉がどれくらいのインパクトを持ち得るのか、あるいはドストエフスキーの描いた世界は、どこまで現代に通じるものをもっているのか。グローバル化のなかで見失われていく価値の源をもう一度見直したいという願いが私のなかにあります。(中略)
・・・本講義の中心となるテーマは、「父殺し」です。なんと剣呑な、と眉をひそめる方もいらっしゃるかもしれませんが、私があえてこのテーマを選んだのは、ドストエフスキー文学の柱となったのが、まさに父と子の永遠の対立というテーマだからです。彼はこの対立の解決と救いを求めて模索しつづけました。父と子の対立は二つの側面において顕在化しています。一つは家庭の崩壊であり、もう一つは社会の崩壊です。自殺、幼児虐待、飲酒、売春、その他、ドストエフスキーが生きた十九世紀後半のロシアは、あたかも世界の終末を思わせるほど破局的な姿をさらしていました。とりわけ、晩年の十年は、皇帝権力に対するテロルの嵐が吹き荒れた時代です。皇帝は、国民全体にとっていわば父親のような存在でした。こうした社会において、皇帝暗殺はまさに「父殺し」の一つの究極的な形態であったといってよいのです。そこで明らかになったのは、皇帝と父親によって虐げられた子どもたちの抵抗です。親による子殺しと子どもによる親殺しの恐れべき相克――。それがドストエフスキーの晩年でした。今日、私たちの時代を被っている無差別テロは、グローバル化という強大な遠心力にふるい落とされた人々の抵抗運動という側面があります。テロルの源はつねに絶望と孤独にあります。農奴解放後、資本主義の荒波に生きたロシアという一つの社会に、現代世界のグローバル化が重なっていきます。十九世紀後半のロシアの知識人たちも、その絶望の深さでは、現代人となんら変わるところはありませんでした。相次ぐテロルのまえで、ドストエフスキーが模索した救いとは何だったのでしょうか。 (P.58-P.60)

「私はついに愛することができなかった。というのは、繰り返していうけれども、私にとって愛とは、暴君のようにふるまうこと、精神的に優位に立つことを意味していたからだ。私はこれまでずっとそれとは別の愛を想像することもできず、時として今でも愛というのは、愛する対象から、暴君のようにふるまう権利を自発的に授けられることだと考えている。地下室でみる夢のなかでも、私は愛を闘争以外の何ものかと考えたことはなく、つねに憎しみからはじめて、精神的な制服に終わるのが常だったし、しかる後に征服した相手をどうするかなどは考えることもできなかったのである」
 (P.158-P.159)

ドストエフスキーがマゾヒズムに見た最大の意味はおそらく恋愛感情にあったと思われる。彼が、マリヤ・イサーエワ、ヴェルグーノフとの三角関係に見たのは、疎外されることによって得られるエクスタシーの存在だった。まさにマゾヒズムである。恋の勝者となり、この疎外から救われることはむしろエクスタシーの消滅につながった。癲癇の発作時に経験される「全世界の調和」の感覚が、一切の理想的帰結であったとするなら、ドストエフスキーにとっては恋愛もまた、そうした感覚の創造によって霊感を与えられねばならない。ところが現実はそうではなかった。勝利によって愛は終わる。少なくともマリヤ・イサーエワとの愛は、理想主義の破綻と一体化した。勝利は究極的なものと位置付けられたのである。逆に後年のドストエフスキーがアポリナーリヤ・スースロウという「宿命の女性」との愛に見るのは、勝利は束の間であり、むしろ闘争の始まりであるという認識である。そして、その闘争は、不断の苦しみの連続であるということである。文字通り、サド・マゾヒズムによる精神愛だった。 (P.162-P.163)

・・・「告白」からの一節を朗読しておきましょう。
「それほどまでに自分のものにしたいと望んでいる女性を、実はまったく愛していないこと、今後もうだれを愛することもできないだろうこと、〔情欲以外には何もないだろうこと〕まで、彼は打ち明けたのです」
賭博者アレクセイ=ドストエフスキーをとらえた狂気、その狂気のなかに現出するもの、それもやはり観念という名の狂気だったのかもしれません。 (P.246-P.247)

≪目次: ≫
プロローグ 父殺しの場所
第一部 若き魂の刻印
第一講 楽園追放

【事件と証言1】ファイル「領主ミハイル・ドストエフスキー殺害事件」/【伝記1】出生から作家デビューまで/【講義1の1】父殺しとテロル/【テクスト1】『貧しき人々 (Бедные люди,1846)』/【講義1の2】楽園追放
第二講 引き裂かれた夢想家
【事件と証言2】ファイル「ぺトラシェフスキー事件」/【伝記2】栄光と転落/【講義2の1】引き裂かれた夢想家/【テクスト2】『分身 (Двойник,1846)』/【講義2の2】分身か、兄弟か −似た者同士の闘い/【テクスト3】『家主の妻 (1847)』/【講義2の3】妄想の劇化、または幻想のなかの親殺し/【テクスト4】『他人の女房とベッドの下の亭主 (Честный вор,1848)』/【講義2の4】模倣の欲望/【テクスト5】『白夜 (Белые ночи,1848)』/【講義2の5】美しいコキュ/【テクスト6】『ネートチカ・ネズワーノワ (Неточка Незванова,1849)』/【講義2の6】合わせ鏡のなかの孤児たち
第三講 回心、神をはらめる民
【事件と証言3】ファイル「マリア・イサーエワとの結婚」/【伝記3】シベリア流刑/【テクスト7】『ステパンチコヴォ村とその住人 (Село Степанчиково и его обитатели,1859)』/【講義3の1】奪還と二枚舌/【テクスト8】『死の家の記録 (Записки из мёртвого дома,1860)』/【講義3の2】回心、神をはらめる民
第四講 地下室の誕生
【事件と証言4】ファイル「『エジプトの夜』公開朗読事件」/【伝記4】混迷の時代/【講義4の1】地下室の誕生/【テクスト9】『虐げられた人々 (Униженные и оскорбленные,1861)』/【講義4の2】無力な博愛主義/【テクスト10】『地下室の手記 (Записки из подполья,1864)』/【講義4の3】サド・マゾヒズムの二重性

第二部 聖なる徴のもとに
第五講 観念という狂気

【事件と証言5】ファイル1「ゲラシム・チストフ事件」、ファイル2「高利貸し商ベック氏殺人事件」、ファイル3「アレクセイ・ダニーロフ事件」、ファイル4「カラコーゾフ事件」/【伝記5】ペテルブルグの夢/【テクスト11】『罪と罰 (Преступление и наказание,1866)』/【講義5の1】観念という狂気/【テクスト12】『賭博者 (Игрок,1866)』/【講義5の2】傲慢の悲喜劇、「勝利」の意味
第六講 聖なる者の運命
【事件と証言6】ファイル1「宝石商カルムイコフ殺人事件」/ファイル2「ベレゾフスキ事件」、ファイル3「ウメツキ一家事件」/【伝記6】ジュネーブ・ドレスデン時代/【テクスト13】『白痴 (Идиот,1868)』/【講義6】聖なる者の運命

死と生のギャラリー 1 死せるキリスト(ハンス・ホルバイン)


幸せの黄色い花♪
Powered by PICS






本「『カラマーゾフの兄弟』続編を空想する (光文社新書)」亀山郁夫5


『カラマーゾフの兄弟』続編を空想する (光文社新書)
著者: 亀山郁夫
新書: 277ページ
出版社: 光文社 (2007/09)




ぼくを読書の虜にしたのは、2年前、36歳の夏にふと手にした“村上春樹 (1949- )”の古い(?!)小説たちで、それまでまったく本を読む習慣がなかったぼくを、「村上春樹のぜんぶを読んじゃぉ♪」と思うにいたらしめ、さらには、氏の直接的な著作のみならず、氏が翻訳した海外の著作へと誘った。そして、氏が並行して著するエッセイやらに何度か書き記されていたと記憶している、『好きな本3冊』(?!、記憶が定かではない)のうちの1冊に、ドストエフスキー (1821-1881)の「カラマーゾフの兄弟 (1880)」がラインナップされていて、ずっとぼくの潜在的な意識に在り続けた。潜在的な意識に在り続けていても、知れば知るほどにおそれ多くて、近づいてくる気配がなかった。
最近、好んでその著作を手にしている“佐藤優 (1960- )”が、その対談を書籍化した著作「ロシア 闇と魂の国家 (文春新書,2008.4)」にあって、実に23年ぶりの議論を重ねたのが、本書著者“亀山郁夫 (1949- )”であった。少なからず、ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」に潜在的な意識が在るぼくが、自らには無縁であるとの想いを抱きながらも、どうしたって気になっていた、光文社 古典新訳文庫からの新訳、その話題の翻訳者、何と東京外語大学の教授にして学長を務める。佐藤優との対談著作において、巻頭に書き記された文章に、心を奪われたのが運の尽き?!、ずぶずぶずぶと引きずり込まれて、この1週間にすでに論説書籍4作目を読了。いよいよ憧れの「カラマーゾフの兄弟」が、手中に入るのか?!、その前に、邪道であることを承知して、亀山郁夫による解説著作をもう少し読み込みたい。嬉しくもあり、一方では、思い焦がれてきたものが手中に収まることに対する、言い得ぬ不安?!、というのか、いつまでもおとなになりたくないと思う子どものきもちのような?!、まったくぼくの言葉は要領を得ない。

世界的な歴史的な超大作の翻訳を終えて、その興奮も冷めやらぬまま(?!)に書き記された論考は、空想を超えて、妄想の域に達し(本書P.275において、余地も力もないと謙遜するが!?)、それでも時折は冷静に立ち止まる余裕を見せて、ドストエフスキーの、カラマーゾフの兄弟に描かれた、“1866年”周辺の時代の世界へと誘う。
壮絶な暗黒史といわねばならない。『カラマーゾフの兄弟』は、まさにテロルの時代の産物だった。 (P.185)
欠かせないロシアのキリスト教(「人間中心」の西欧におけるキリスト教とはおよそ異なった、東方キリスト教に共通する独自の世界観、P.232)への理解、分離派としての「鞭身派」、「去勢派」、、、そこに垣間見るは、「性に対する原罪意識 (P.258)」?!


≪目次: ≫
 はじめに
 第一章 作者の死、残された小説
  1 残された手がかり
  2 空想のための九つの条件
  3 友人、妻……同時代人の証言
 第二章 皇帝を殺すのは誰か
  4 序文にすべての秘密がある
  5 「始まる物語」の主人公たち
  6 思想の未来
 第三章 託される自伝層
  7 年代設定とタイトル
  8 アリョーシャはどんな人間か 
  9 テロルと『カラマーゾフの兄弟』と検閲
 第四章 「第二の小説」における性と信仰
  10 リーザと異端派
  11 「第二の小説」のプロットを空想する
  12 影の主役、真の主役
 おわりに もう一人のニコライ、ふたたび自伝層へ
 参考文献一覧
 余熱の書 −あとがきに代えて


生きる・・・
Powered by PICS






・・・小説とは、文学とは、やはりあくまで浄化(カタルシス)を求める器であり、ドストエフスキーもどこかの段階で、ドミートリーを救わねばならないと考えたはずである。 (P.251)

本「『悪霊』神になりたかった男 (理想の教室)」亀山郁夫5


『悪霊』神になりたかった男 (理想の教室)
著者: 亀山郁夫
単行本: 162ページ
出版社: みすず書房 (2005/06)




ロシア文学者“亀山郁夫 (1949- )”が、過去三十数年のドストエフスキー経験の中心につねに位置しつづけてきた『悪霊』、そして、ドストエフスキーの全テクスト中、おそらくもっとも「危険な」といってよい「告白 (スタヴローギンの告白)」を、講義テクストとして行われた、「理想の教室」と称される(?!)全三回の講義の書籍化。

いつもの調子(?!)でさらさらっと読んで、ひと通り読了の後に付箋を貼った箇所を再度拾い読みして、「そう言えば!?」と思い出したように、講義テクスト「告白 (スタヴローギンの告白)」(P.6〜P.34)をあらためて読みなおす。
「うわっ、読みにくい、、、」と、現実に引き戻される。
ただただ文字を追うだけであれば、それなりに読み進められる。現に読了している。ところが、丁寧な解説の講義を受けた(読了)後、意味を考えながら、背景であり、“まなざし(?!)”を想い浮かべながら読み込もうとすると、ちっとも進まない、わからない。
その難解さ故に今もって研究の対象とされ、高い人気を博し、新訳の登場が大きな話題を呼ぶのであろうが、、、


・・・そう、テクストというのは、いったん作家の手を離れたが最後、必ずしも書き手の言いなりにならなくてはならない道理はないのです。独立した自由な生き物になるのです。そして、かりにこれが誤読だとしても、私はこの誤読を大きな誇りとし、できるだけ多くのドストエフスキーファンに吹聴したいと思います。何しろ、真理は一つだけなんてことは文学では絶対にありえませんからね。数学や物理学の世界とはちがうのです。二つ以上の真理があることを示す、あるいはそう「誤読」させるだけのディテールが揃い、しかもその文脈までが現にこれだけ存在するのですから。 (P.144)

ところで、ここで付言しておきたいのは、『悪霊』執筆当時のドストエフスキーがとっていた執筆のスタイルです。速記者であるアンナ・グリゴーリエヴナとの再婚後、ドストエフスキーは、いわゆる口述筆記というスタイルをとるのが通例でした。ということは、テクストはつねに一人の成人した女性の目をとおして完成されていったということです。逆にある意味で、第三者によるある種の「検閲」がそこに介在していたことにもなります。 (中略) ドストエフスキーは夜、トランス状態に入ります。濃いお茶をすすり、書斎を歩き回りながら、かぎりなく妄想に近いイマジネーションの世界にどっぷりと身を浸します。そうした夜のドストエフスキーと、アンナ夫人を前に、ストーリーと文章を冷静に組み立てていく昼のドストエフスキーは別人です。 (P.66-P.67)

・・・イワンの主張を言い換えるとこうなります。世界は存在することは認める。だが、その世界を神が創ったという考えは認めない。なぜなら……。イワンがその根拠としたのは、19世紀のブルガリア(当時はトルコ人の支配下にありました)や、同時代のロシアに広く蔓延していた幼児虐待の風潮です。大人たちの生贄となったいたいけな子どもたちの流す一粒の涙にかけて、神が世界を創ったなんて、絶対に認められないとイワンは主張するのです。これは非常にまっとうな理屈です。ところがそのイワンがひそかに企んでいるのが、なんと、酒飲みでふしだらな父親を殺すことです。突きつめて考えると、父親は、究極において、このいたいけな子どもたちを虐げる存在として普遍化されている。そしてイワンは、父親殺しの動機をこう理屈づけるのです。「神が存在しなければ、何だって許される」。要するに、神様なんてもうとっくの昔に殺されていて、存在しない。 (P.95)


≪目次: ≫
 テクスト −「告白」(ドストエフスキー『悪霊』より)
 第1回 なぜ『悪霊』なのか
 第2回 「神」のまなざし
 第3回 少女はなぜ死んだのか?
 読書案内

ジャン=ジャック・ルソー (1712-1778,フランス)
 「告白録 (新潮文庫,井上究一郎 訳)



Papaver.
Powered by PICS






本「ドストエフスキー 謎とちから (文春新書)」亀山郁夫5


ドストエフスキー 謎とちから (文春新書)
著者: 亀山郁夫
新書: 262ページ
出版社: 文藝春秋 (2007/11)




佐藤優との対談著作「ロシア 闇と魂の国家 (文春新書,2008.4)」を読了した後に入手して、他に読んでる最中の本があって、さらに読み終えて書き記したい(記憶の喪失は抗えない)本もあるのに、堪らず割り込み♪

ロシア文学者、東京外国語大学長“亀山郁夫 (1949- )”が、「わたしの最終講義」(P.256)と位置づける本書は、2007年の6月から7月にかけて、東京外国語大学オープンアカデミーで行った6回(各2時間)の講義が出発点。ぎゅぎゅっと圧縮、要約して新書の枠に収めるべく、2007年7月15日に文藝春秋本社の会議室で、編集長と編集部員を相手に、午後1時から夜9時近くまで、ほとんど切れ目なしに続けられた口述筆記、新たな語りおろし。

恥ずかしながら、これまでの自らの不勉強と無関心から、日本語しか読み書き話すことができないのだけれど、日本人が著した本に拘る必要を感じていなくて、あくまでも自らの興味に貪欲にありたいと考える。知識も何もかもが限りなくゼロに近いところから始まっているので、理解に時間がかかるのは仕方がない。むしろ、理解できない、わからない、の前提にあっては、わからなくて理解できなくて当たり前で、興味を抱いた著者があれば(読み易さ、読み難さは、相性の問題として在る)、同じ著者の異なる著作を何冊も多角的に読み込んで、質(中身)が伴わない分を、数量でカバーする。さすがに数量を重ねるうちには、何となくも見えてくるモノがあったりして、それでも理解にはまだまだ程遠い。
そんなひょんなこと(?!)から、ぼくが好んで手にしてきた“佐藤優”が導いてくれた“亀山郁夫”に、「読みたい!」という想いを強くしたのが、前述の「ロシア 闇と魂の国家 (文春新書,2008.4)」でだった。その想いは、本書において、ますます高まる。高まる想いが向かう先は、当然に、““亀山郁夫”新訳の『カラマーゾフの兄弟 (光文社古典新訳文庫)』に他ならない。
まだ見ず読まず、理解し得ぬままに興味ばかりが募る、『フョードル・ドストエフスキー (Фёдор Михайлович Достоевский,1821-1881)』に、「だったらウダウダ考えてばかりいないで飛び込んじゃえば!?」と煽る一方で、「慌てるな、じっくりと機が熟すのを待て!」との小心な臆病風も吹く。いろいろと、あ〜でもない、こ〜でもないと考えて考えて考えて想いを巡らせているうちに、来るなら来るし来ないなら来ない、いずれにしても、ぼくはひたすらに流れに身を委ねて、目の前の著作を淡々と読み続けるだけ。

これからドストエフスキー文学の「謎」を考えるうえで、わたしが起点としたい歴史的な年がある。
それが、1866年である。
ビスマルク率いるプロイセンオーストリアが戦った普墺戦争の年といっても少し難しい。そこで、わが国で明治維新に続く大政奉還が行われ、マルクスが『資本論』も刊行を始める前の年といえば、おぼろげながらもこの1866年という年のもつ意味、140年前の世界の激動はご想像いただけるかもしれない。 (P.19)


≪目次: ≫
 序章 一八六六年 −終わりと始まり
 第一章 四つの「罪と罰」
  1 第一の罪と罰 −父の死とヒステリー症
  2 第二の罪と罰 −ぺトラシェフスキーの会と死刑宣告
  3 第三の罪と罰 −結婚と癲癇
  4 第四の罪と罰 −サディズムとマゾヒズム
 第二章 性と権力をめぐるトライアングル
  1 貧しき人々
  2 コキュの登場
  3 親殺しと二枚舌
 第三章 文化的基層との対話
  1 ミクロとマクロの視点から
  2 分離派と異端派
  3 ドストエフスキーの関心
 第四章 屋根裏のテロル −『罪と罰』
 第五章 反性的人間 −『白痴』
 第六章 「豚ども」の革命 −『悪霊』
 第七章 父と子の和解 −『未成年』
 第八章 大地の謎とちから −『カラマーゾフの兄弟』
 終章 続編、または「第二の小説」をめぐって
 あとがき
 参考文献


Spiraea cantoniensis.
Powered by PICS






本「ロシア 闇と魂の国家 (文春新書)」亀山郁夫+佐藤優5


ロシア 闇と魂の国家 (文春新書)
著者: 亀山郁夫+佐藤優
新書: 248ページ
出版社: 文藝春秋 (2008/04)




いずれ読みたい著作の筆頭に挙げられる、『カラマーゾフの兄弟 (Братья Карамазовы,1880)』、著者フョードル・ドストエフスキー (Фёдор Михайлович Достоевский,1821-1881)ロシアの文豪の最高傑作と謳われる。
新潮社の季刊誌「考える人 2008年春号」の特集“海外の長篇小説ベスト100”では、堂々の第三位。

やっぱり、新訳(光文社古典新訳文庫)の“亀山郁夫 (1949- )”にて愉しみたいと目論む。まだまだ早すぎると躊躇する気持ちもある。
読んで読めないことはないのだろうけれども、深い理解を得るには、知識も情報も不足している。一読して理解が得られるものでもなく、何度か精読すべきものでもあろうけれども、であればこそ、ますます今読むべきか迷うところで、今回がその一歩前進となるのかどうか?!


当時 同志社大学神学部の学生だった“佐藤優 (1960- )”と、当時 天理大学の助教授をしていて、非常勤で同志社に来ていた亀山先生とは、ロシア文学者たちの集まりで面識があった。23年ぶりの議論を重ねる二人の「ロシア」をめぐる対談の書籍化。

[佐藤] ・・・根源的に亀山先生の中にいいかげんなところがあるからかもしれない。こういう言い方をすると誤解を招くので、言葉をつけ足しますが、亀山先生はかなり本気で宗教の勉強をした。それだから、ロシア正教にある根源的ないいかげんさに気づいたのだと思います。だから、ドストエフスキーのテキストの中の宗教性に惑わされない。
[亀山] なるほどね(笑)。 (中略) ぼくは最近、ドストエフスキーかぶれが高じて、徐々にロシア正教とはなにか、わかってきたような気がしています。だからといって決して自分のなかに神の存在を信じているわけではない。ただ、神が存在すれば、少しは楽になれるのじゃないか、と思うことがあるんですね。つよい不安と恐怖にかられた瞬間です。加賀さんとの対談でとてもためになったのは、信と不信の間を揺れ動くことこそが進行だ、という一言です。その意味で、ドストエフスキーはやはりキリスト者だったのかな、と思うわけですが、この点についても、機会をみて佐藤さんのお話をうかがいたいと思っています。 (P.43)


[亀山] ・・・そこで佐藤さんにお聞きしたいのは、ロシアはいま、精神と物質、魂と闇の終末戦争を繰り広げているか、という問題なんです。
[佐藤] その勝負は既に思想の上ではついていると思います。カネですべての価値を測る新自由主義を既にロシアは拒否しました。物質に対しては、基本的に精神が勝利したのだと思います。この精神力によって、ロシア経済は復活したのです。
私の理解では、魂と闇は二項対立を作らないのだと思います。魂が闇を吸い込み、また闇の中に魂が偏在するというイメージを私はもっています。ロシアにとって苦難は今後も続くでしょう。そして、この苦難を積極的に引き受けることによって、いつか到来する千年王国を待ち望むというメシアにズムを、プーチン=メドヴェージェフ二重王朝のロシアは静かな形で待ち続けるのだと思います。 (P.248)


≪目次: ≫
 魂のロシア  亀山郁夫
 ロシアの闇  佐藤優
 第一章 スターリンの復活
 第二章 ロシアは大審問官を欲する
 第三章 霊と魂の回復


Yellow
Powered by PICS






[亀山] 居心地のよさを権力が感じているときに芸術に金を出すという構造が、これだけ二極化した日本では機能しないから困ってしまいます。文化に対してダイナミックな態度ができるところに、ロシアの魂の力を感じます。
[佐藤] 確かにこれは「ロシアの魂」の力だと思います。亀山先生が追究している「政治と文学」は古臭いどころか、今の新自由主義の堕落が蔓延する世の中だからこそ必要とされる、極めて現代的なテーマです。今の日本の政治家は、官僚になるのが夢という、どうもスケールが小さい学校秀才みたいな奴が多い。「総理になりたい」というだけで、志が高いと言われる。政治家ならばそんな小さな夢ではなく、「全世界から貧困を一掃する」とか、「戦争を絶滅し、恒久的平和を実現する」というぐらいの「不可能の可能性」に挑む大きな夢を持ってほしい。そのためには、国民から信託された権力を使わせてもらうという、「大審問官」型の政治家が出てくることが日本にとって重要なのだとぼくは考えるのです。
[亀山] 大審問官型の政治家、というのをもう少し説明していただけませんか。非常に重要な示唆を含んでいるように思えるのですが、きっと読者は理解できないでしょう。
[佐藤] 読者に理解していただける言葉を見いだす自信はありませんが、試みてみます。政治家が、自己の政策なり理念なりを実現するためには権力を必要とします。しかし、権力というものがくせ者で、そこには魔物が潜んでいるのです。潜んでいるというよりも、自分の内部にこの魔物を飼っていかなくては、政治家になれないということなのだと思います。そして、この魔物を飼っている人たちが独自の磁場を作り出すのです。ここでは永遠に戦いが続きます。 (中略)
・・・キリストは基本的に大審問官のあり方を認めます。キリストを通じて神が大審問官と共犯関係に入るのです。
私はほんものの政治家とは、大審問官の道だと思うのです。ときに暴力を行使してでも、人類が生き残ることができるようにするために、自らの優しさを殺すことができる人間がほんものの政治家なのです。愛と平和を実現するために、常に人々を騙し続けるのが政治家の業なのです。私は日本では、橋本龍太郎、小渕恵三、森喜朗という三人の内閣総理大臣、ロシアではエリツィンとプーチンという二人の大統領を目の当たりにしました。この五人にはいずれも大審問官と共通するところがありました。大審問官になって、有象無象の阿修羅を力で押さえつけるのが自らの歴史的責務であると考えていました。ただし、これらの政治家は、そのため自分の魂は地獄に堕ちることになる。政治家にはその覚悟をもってもらわなくてはなりません。
[亀山] 一種の自己犠牲の上に成り立った最大幸福のための決断とでもいうのでしょうか。ここでもほんものの「決断」が試される……。 (P.224-P.227)


[亀山] ・・・50代半ばにきて、『カラマーゾフの兄弟』の翻訳を思い立ち、何冊か新書を書いているうちに、はっきりと見えてきたものがあるんです。結局、文学というのは、幸福の一形式なのであって、幸福のさまざまな形を人に伝えるのが、その使命なのだ、ということです。要するに、生きる力を与えるのが文学なんですね。
でも、生きる力を与える、というのは、自分から死なない力を与えるか、というとそうじゃない。それぞれの人間が、人生の果実を味わいつくすための宣伝活動だ、といったら叱られるでしょうか。佐藤さんはどうお考えになりますか。文学って何だとお思いになりますか。
[佐藤] 私は、文学とはインテリになるための方便だと考えています。これは私の考えではなく、日本の傑出したマルクス経済学者だった宇野弘蔵の見解を踏襲しています。宇野は、インテリとは、自らが置かれた状況をリアルに認識している人と考えました。私は、認識してるだけでは不十分で、その認識を自分の言葉で表現することができるということをこれに付け加えるべきだと思います。
宇野は、インテリになる一つの方法を、体系知(科学)である経済学を体得することと考えました。もう一つの方法は、小説を読むことで、心情によって、自分の置かれた位置のリアリティーを認識するることと考えました。この意味で、インテリにとって文学は不可欠と考えます。
[亀山] ぼくはいま、学長という立場でいろいろな仕事をしていますが、法人化、少子高齢化という厳しい状況のなかで、いかに大学のプレゼンスを高めるか、というのがもっとも大きな課題です。それを実現できれば、人文・社会系の小規模大学でも生き残れると思います。また、文学者がこうした立場に立つということを、少なからず危惧する人がいるわけですが、この半年の間に、ぼくはとても重要なことを発見したんですよ。
文学的な想像力を持っている人間と持っていない人間というのは、決定的に違うということです。
結局、自分が、大学人として、あるいは研究者、教育者としてやっていることにいかに批判的であるか、という一点にすべてはかかっているということです。ぼくは、ドストエフスキーから出発しているわけですが、ドストエフスキーをとおして何を学んだか、というと、人生は何か、ということを学んだ、としかいいようがない。でも、文学よりも人生からのほうが、はるかにたくさん学んできたように感じます。そして人生から多くを学ぶには、やはり、文学から多くを学ぶための力が欠かせないのです。教養です。
[佐藤] 外交官にとっても、難しい交渉をまとめあげる上で、教養はとても重要です。また、私が会った優れたインテリジェンス・オフィサー(情報機関員)は、一人の例外もなく、優れた教養人でした。 (P.233-P.235)
訪問者数
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

since 2007.11.19

Categories
じゃらんnet 宿・ホテル予約

Amazon
honto
TagCloud
本が好き!
本が好き!
記事検索
管理人・連絡先
管理人 Gori が書き記しています。 不適切な表現及び解釈などありましたら連絡ください。
ppdwy632@yahoo.co.jp
livedoor プロフィール

Gori

主として“本”が織りなす虚構の世界を彷徨う♪

‘表 BLOG (since 2006.8)
▲ロスバイク TREK 7.3FX(神金自転車商会 since 2008.8)
写真 Canon IXY900IS(since 2006.12.4) & EOS40D + EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM(since 2008.7.23) + EF100mm F2.8 Macro USM(used, since 2008.9.10) + EF-S55-250mm F4-5.6 IS(used, since 2008.9.30) + EF50mm F1.8 供used, since 2009.4.4)

Archives
Recent Comments
Recent TrackBacks
父が子に語る近現代史 (本の宇宙(そら) [風と雲の郷 貴賓館])
本「父が子に語る日本史」小島毅
BlogRanking
  • ライブドアブログ